(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記マンドレル(202)の前記外周面(210)の周りに配設されたリング部材(282)を更に備え、前記リング部材(282)がスプール(224)に当接するように構成されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装填装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示を理解する上で、以下の用語説明が有用であり得る。
「吸収性物品」は、本明細書において、その主な機能が汚れ及び排泄物を吸収し保持することである、消費者製品を指すために使用される。「おむつ」は、本明細書において、幼児及び失禁症状のある人が下部胴体の周りで通常着用する吸収性物品を指すために使用される。「使い捨て」という用語は、本明細書において、洗濯されるか、又は別の方法で吸収性物品として再生若しくは再使用されることが通常は意図されない、吸収性物品を説明するために使用される(例えば、1回の使用後に廃棄されることが意図され、更に、リサイクルされるか、堆肥化されるか、又はそれ以外の環境に適合した方法で処分されるように構成されてもよい)。
【0011】
「パンツ」(「トレーニングパンツ」、「予め閉じたおむつ」、「おむつパンツ」、「パンツ型おむつ」、及び「プルオンおむつ」とも称される)という用語は、本明細書において、幼児又は成人の着用者向けに設計された、外周が連続した腰部開口部及び外周が連続した脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、物品が着用者に適用される前は、連続的な、即ち閉じた腰部開口部と、少なくとも1つの連続的な閉じた脚部開口部と、を有して構成されてもよい。
【0012】
「機械方向」(MD)という用語は、本明細書において、あるプロセスを通る材料の流れの方向を指すために使用される。それに加えて、材料の相対的な配置及び移動は、プロセスの上流からそのプロセスの下流に向かうあるプロセスを通ってその機械方向で流れているものとして説明され得る。
【0013】
本開示は、吸収性物品で使用される材料のスプールを装填するための方法及び装置に関する。より詳細には、本明細書の装置は、撚られた弾性体、フィルム、又は吸収性物品の製造で使用される他の類似した材料のウェブなどの、材料のスプールを装填し巻き出すための装置を対象とする。以下でより詳細に考察するように、装填装置は、材料のスプールを支持するように適合されたマンドレルを含んでもよい。装填装置は、マンドレルから径方向外側に延在してスプールのコアに係合し得る把持部材を更に含んでもよい。把持部材は、搬送中、及びスプールを巻出し装置上に装填する間、スプールをマンドレル上で保持する。装填装置は、巻出し装置の一部分と係合するように構成され得る。巻出し装置は、マンドレルを上に取外し可能に接続し得る装着部材を含んでもよい。より具体的には、巻出し装置は、装着部材の開口部を通って突出すると共に、マンドレルと係合しそれを保持するように構成される、補強部材を含んでもよい。以下でより詳細に考察するように、巻出し装置及び装填装置は再構成可能であってよい。例えば、第1の構成では、装填装置は、スプールを巻き出すことができるように、巻出し装置と接続され得る。第2の構成では、装填装置は巻出し装置と分離されてもよく、マンドレルが材料の1つ以上のスプールを支持してもよい。
【0014】
本明細書における装置の様々な配置及び構成が、様々な製品で使用される様々なタイプの材料の装填及び巻出しに使用され得ることを理解されたい。例えば、以下でより詳細に考察するように、本開示による装置は、おむつなどの吸収性物品の様々な構成要素を生産する際に利用され得る。プロセスの実施形態に関する後続の考察に対して追加の文脈を提供するのを助けるため、本明細書で考察される方法及び装置によって使用され得る材料を含む構成要素を含む、おむつの形態の吸収性物品についての概要を、以下で提供する。
【0015】
図1及び
図2は、本明細書において説明される装置及び方法で組み立てることができる、おむつパンツ100の例を示す。特に、
図1は、予め締結された構造のおむつパンツ100の斜視図を示し、
図2は、着用者から離れる方を向くおむつの一部分が観察者の方を向いた、おむつパンツ100の平面図を示す。
図1及び
図2に示されるおむつパンツ100は、シャーシ102及び環状弾性ベルト104を含む。以下でより詳細に考察するように、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は共に接続されて、環状弾性ベルト104を形成する。
【0016】
図2を続けて参照すると、シャーシ102は、第1の腰部領域116と、第2の腰部領域118と、第1の腰部領域と第2の腰部領域との中間に配設された股部領域119と、を含む。第1の腰部領域116は前側腰部領域として構成され得、第2の腰部領域118は後側腰部領域として構成され得る。いくつかの実施形態では、前側腰部領域、後側腰部領域、及び股部領域120それぞれの長さは、吸収性物品100の長さの1/3であってよい。おむつ100はまた、前側腰部領域116内で横方向で延在する前側腰部縁部121と、長手方向反対側の、後側腰部領域118内で横方向で延在する後側腰部縁部122と、を含み得る。本考察に関する基準枠を設けるため、
図2のおむつ100及びシャーシ102は、長手方向軸線124及び横方向軸線126と併せて示される。いくつかの実施形態では、長手方向軸線124は、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122を通って延在し得る。横方向軸線126は、シャーシ102の第1の長手方向側縁部、即ち右側縁部128を通り、また第2の長手方向側縁部、即ち左側縁部130の中点を通って延在し得る。
【0017】
図1及び
図2に示されるように、おむつパンツ100は、内側の身体に面する表面132と、外側の衣類に面する表面134と、を含み得る。シャーシ102は、バックシート136及びトップシート138を含み得る。シャーシ102はまた、トップシート138の一部分とバックシート136との間に配設され得る吸収性コア142を含む、吸収性アセンブリ140を含み得る。以下でより詳細に考察するように、おむつ100はまた、着用者の脚の周りでのフィット性を高めるために、脚部弾性体及び/又はレッグカフなどの他の特徴を含んでもよい。
【0018】
図2に示されるように、シャーシ102の周囲は、第1の長手方向側縁部128、第2の長手方向側縁部130、第1の腰部領域116に配設される第1の横方向で延在する端縁部144、及び第2の腰部領域118に配設される第2の横方向で延在する端縁部146によって画定され得る。側縁部128及び130は両方とも、第1の端縁部144と第2の端縁部146との間を長手方向で延在する。
図2に示されるように、横方向で延在する端縁部144及び146は、前側腰部領域116の横方向で延在する前側腰部縁部121、及び後側腰部領域118の横方向で延在する後側腰部縁部122から、長手方向内側に位置する。おむつパンツ100が着用者の下部胴体に着用されると、シャーシ102の前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122は、着用者の腰の一部分を取り囲み得る。同時に、シャーシ側縁部128及び130は、着用者の脚部の少なくとも一部分を取り囲み得る。更に、股部領域120は一般に、着用者の脚の間に位置付けられ、吸収性コア142は、前側腰部領域116から股部領域120を通って後側腰部領域118まで延在してよい。
【0019】
おむつ100の一部分又は全体は、横方向にも延伸可能であるように作られてもよいことも理解されたい。この追加の延伸性は、着用者が動いている間、おむつ100を着用者の身体に適合させるのを助けることができる。追加の延伸性はまた、異なるサイズの着用者に対して追加の身体適用範囲を提供するため、即ちおむつを個々の着用者に合わせて調整するために、例えば、延伸前の特定のサイズを有するシャーシ102を含むおむつ100のユーザが、おむつ100及び/又はシャーシ102の前側腰部領域116、後側腰部領域118、及び両方の腰部領域を延伸させるのを助けることができる。1つ以上の腰部領域のかかる延伸により、股部領域が延伸する度合が1つ以上の腰部領域よりも相対的に少ない限り、吸収性物品をほぼ砂時計形状にすることができ、また着用されたときにぴったり合う外観を物品に付与することができる。
【0020】
上述したように、おむつパンツ100はバックシート136を含み得る。バックシート136はまた、シャーシ102の外表面134を画定することができる。バックシート136は、流体(例えば、経血、尿、及び/又は液状の糞便)に対して不透過性であり得、薄いプラスチックフィルムから製造することができるが、他の可撓性の液体不透過性材料も使用することができる。バックシート136は、吸収性コアに吸収され封じ込められた滲出物が、ベッドシーツ、パジャマ、及び下着など、おむつ100に接触する物品を濡らすのを防ぐことができる。バックシート136はまた、織布若しくは不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどのポリマーフィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料(例えば、内側フィルム層と外側不織布層とを有する)を含んでもよい。バックシートはまた、エラストマーフィルムを含んでもよい。一例のバックシート136は、約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)の厚さを有するポリエチレンフィルムであってよい。例示的ポリエチレンフィルムは、Clopay Corporation(Cincinnati,Ohio)によって、BR−120及びBR−121の製品名で、またTredegar Film Products(Terre Haute,Ind.)によって、XP−39385の製品名で製造されている。バックシート136はまた、より布様の外観を提供するために、エンボス加工及び/又はつや消し仕上げされてもよい。更に、バックシート136は、蒸気を吸収性コアから逃がすことができ(即ち、バックシートは通気性である)、それでもなお、滲出物がバックシート136を通過するのを防ぐことができる。バックシート136のサイズは、吸収性コア142のサイズ及び/又はおむつ100の特定の構成若しくはサイズによって決定され得る。
【0021】
やはり上述したように、おむつパンツ100はトップシート138を含み得る。トップシート138もまた、シャーシ102の内表面132の全て又は一部を画定し得る。トップシート138は、柔軟でソフトな感触であり、着用者の皮膚に対して刺激がないものであり得る。一方向又は二方向で弾性的に伸張可能であってもよい。更に、トップシート138は、その厚さを通して液体(例えば、経血、尿、及び/又は液状の糞便)を透通させる、液体透過性であってもよい。トップシート138は、織布及び不織布材料、有孔の若しくはハイドロフォーム法で作製された熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、並びに熱可塑性スクリムなど、広範囲の材料から製造され得る。織布及び不織布材料は、木繊維若しくは綿繊維などの天然繊維、ポリエステル、ポリプロピレン、若しくはポリエチレン繊維などの合成繊維、又はそれらの組み合わせを含み得る。トップシート138が繊維を含む場合、その繊維は、スパンボンド処理、カーティング処理、湿式処理、メルトブロー処理、水流交絡処理、又は当該技術分野において既知の別の方法で処理されてよい。
【0022】
トップシート138は、高ロフト不織布トップシート、有孔フィルムトップシート、及び有孔不織布トップシートから選択され得る。有孔フィルムトップシートは、身体滲出物に対して透過性であるが、実質的に非吸収性であって、流体がトップシートを通過して戻って着用者の皮膚を再び濡らす傾向を低減することができる。例示的有孔フィルムには、米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号、及び同第6,107,539号に記載されているものを挙げることができる。
【0023】
おむつパンツ100はまた、シャーシ102に接合される吸収性アセンブリ140を含んでもよい。
図2に示されるように、吸収性アセンブリ140は、前側腰部領域116内に横方向で延在する前側縁部148を有し得、長手方向反対側の、横方向で延在する後側縁部150を後側腰部領域118内に有し得る。吸収性アセンブリは、長手方向で延在する右側縁部152を有し得、また横方向反対側の、長手方向で延在する左側縁部154を有し得、吸収性アセンブリの側縁部152及び154は両方とも、前側縁部148と後側縁部150との間を長手方向で延在し得る。吸収性アセンブリ140は、1つ以上の吸収性コア142又は吸収性コア層を追加で含んでもよい。吸収性コア142は、トップシート138とバックシート136との間に少なくとも部分的に配設されてよく、また、おむつと適合性のある様々なサイズ及び形状で形成されてもよい。本開示の吸収性コアとして使用される例示的吸収性構造が、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号、及び同第4,834,735号に記載されている。
【0024】
いくつかの吸収性コアの実施形態は、含有するセルロース系エアフェルト材料の量が低減された流体貯蔵コアを備え得る。例えば、かかるコアは、約40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、又は更には約1%未満のセルロース系エアフェルト材料を含み得る。かかるコアは、少なくとも約60%、70%、80%、85%、90%、95%、又は更には約100%の量の吸収性ゲル化材料を主に含むことができ、コアの残りはマイクロファイバー接着剤を含む(適用可能な場合)。かかるコア、マイクロファイバー接着剤、及び吸収性ゲル化材料は、米国特許第5,599,335号、同第5,562,646号、同第5,669,894号、同第6,790,798号、並びに米国特許出願公開第2004/0158212号、及び同第2004/0097895号に記載されている。
【0025】
おむつ100はまた、弾性化したレッグカフ156を含んでもよい。レッグカフ156は、レッグバンド、サイドフラップ、バリアカフ、弾性カフ、又はガスケッティングカフであってもよく、また場合によってはそのように呼ばれることを理解されたい。弾性化したレッグカフ156は、脚部領域における身体滲出物の漏れを低減する助けとなるように、様々な方法で構成されてもよい。レッグカフ156の例は、米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、同第4,909,803号、米国特許出願公開第2009/0312730A1号、及び同第2013/0255865A1号に記載されているものを挙げることができる。
【0026】
上述したように、おむつパンツは、環状弾性ベルト104を備えて製造され、着用者に適用される前に、前側腰部領域116及び後側腰部領域118がパッケージ化された状態で互いに接続された構成で、消費者に提供されてもよい。そのため、おむつパンツは、
図1に示されるように、外周が連続した腰部開口部110及び外周が連続した脚部開口部112を有してもよい。上述したように、環状弾性ベルト104は、第1の弾性ベルト106が第2の弾性ベルト108に接続されていることによって画定される。
図2に示されるように、第1の弾性ベルト106は、第1及び第2の対向する端部領域106a、106b、並びに中央領域106cを画定し、第2の弾性ベルト108は、第1及び第2の対向する端部領域108a及び108b、並びに中央領域108cを画定する。
【0027】
第1の弾性ベルトの中央領域106cは、シャーシ102の第1の腰部領域116と接続され、第2の弾性ベルト108の中央領域108cは、シャーシ102の第2の腰部領域118と接続される。
図1に示されるように、第1の弾性ベルト106の第1の端部領域106aは、第1のサイドシーム178で第2の弾性ベルト108の第1の端部領域108aと接続され、第1の弾性ベルト106の第2の端部領域106bは、第2のサイドシーム180で第2の弾性ベルト108の第2の端部領域108bと接続されて、環状弾性ベルト104並びに腰部開口部110及び脚部開口部112を画定する。
【0028】
図2、
図3A、及び
図3Bに示されるように、第1の弾性ベルト106はまた、外側横方向縁部107a及び内側横方向縁部107bを画定し、第2の弾性ベルト108は、外側横方向縁部109a及び内側横方向縁部109bを画定する。外側横方向縁部107a、109aはまた、前側腰部縁部121及び横方向で延在する後側腰部縁部122を画定し得る。また、第1の弾性ベルト及び第2の弾性ベルトはそれぞれ、外側の衣類に面する層162、及び内側の着用者に面する層164を含み得る。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、同一の材料を含んでもよいこと、及び/又は同一の構造を有してもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルトは、異なる材料を含んでもよく、及び/又は異なる構造を有してもよい。また、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、様々な材料から構築されてもよいことを理解するべきである。例えば、第1及び第2のベルトは、プラスチックフィルム;有孔プラスチックフィルム;天然材料(例えば、木繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、若しくはポリプロピレン繊維)、又は天然繊維及び/若しくは合成繊維の組み合わせによる織布又は不織布ウェブ;あるいはコーティングされた織布又は不織布ウェブから製造されてよい。いくつかの実施形態では、第1及び第2の弾性ベルトは、合成繊維の不織布ウェブを含んでもよく、伸縮性不織布を含んでもよい。他の実施形態では、第1及び第2の弾性ベルトは、内側の疎水性で非伸縮性の不織布材料、及び外側の疎水性で非伸縮性の不織布材料を含んでもよい。
【0029】
また、第1及び第2の弾性ベルト106、108はそれぞれ、外層162と内層164との間に間置されるベルト状弾性材料を含んでもよい。ベルト状弾性材料は、ストランド、リボン、又はパネルなど、弾性ベルトの長さに沿って延在する1つ以上の弾性要素を含んでもよい。
図2、
図3A、及び
図3Bに示されるように、ベルト状弾性材料は、本明細書では外側腰部弾性体170及び内側腰部弾性体172と呼ばれることがある、複数の弾性ストランド168を含んでもよい。
【0030】
図2に示されるように、外側腰部弾性体170は、第1の弾性ベルト106の第1及び第2の対向する端部領域106a、106bの間を、中央領域106cを横切って、また第2の弾性ベルト108の第1及び第2の対向する端部領域108a、108bの間を、中央領域108cを横切って、横方向で連続して延在する。実施形態によっては、いくつかの弾性ストランド168は、所々で不連続性を有して構成されてもよい。例えば、
図2に示されるように、内側腰部弾性体172は、第1及び第2の弾性ベルト106、108に沿って断続的に延在する。より詳細には、内側腰部弾性体172は、第1の弾性ベルト106の第1及び第2の対向する端部領域106a、106bに沿って、中央領域106cを部分的に横切って延在する。また、内側腰部弾性体172は、第2の弾性ベルト108の第1及び第2の対向する端部領域108a、108bに沿って、中央領域108cを部分的に横切って延在する。そのため、内側腰部弾性体172は、第1及び第2の弾性ベルト106、108の中央領域106c、108c全体を横切って延在するのではない。したがって、いくつかの弾性ストランド168は、第1及び第2の弾性ベルト106、108の、第1及び第2の弾性ベルト106、108が吸収性アセンブリ140と重なり合う領域を通って、連続して延在しなくてもよい。実施形態によっては、いくつかの弾性ストランド168は、第1及び第2の弾性ベルト106、108の、第1及び第2の弾性ベルト106、108が吸収性アセンブリ140と重なり合う領域内へと部分的に延在してもよい。実施形態によっては、いくつかの弾性ストランド168は、第1及び第2の弾性ベルト106、108の、第1及び第2の弾性ベルト106、108が吸収性アセンブリ140と重なり合ういずれの領域内へも延在しなくてよい。第1の弾性ベルト106及び/又は第2の弾性ベルト108は、外側腰部弾性体170及び/又は内側腰部弾性体172の様々な不連続構成を有して構成されてもよいことを理解されたい。
【0031】
いくつかの実施形態では、弾性ストランド168は長手方向において一定の間隔で配設されてもよい。他の実施形態では、弾性ストランド168は長手方向において異なる間隔で配設されてもよい。以下でより詳細に考察するように、ベルト状弾性ストランド168は、伸張状態で、非収縮状態の外層と非収縮状態の内層との間に間置され接合され得る。ベルト状弾性材料が弛緩すると、ベルト状弾性材料は非伸張状態に戻り、外層及び内層を収縮させる。ベルト状弾性材料は、環状弾性ベルトの領域において収縮力の所望のばらつきをもたらしてもよい。シャーシ102及び弾性ベルト106、108は、
図2に示されるものとは異なる形で構成されてもよいことを理解されたい。
【0032】
上述したように、本開示による装置及び方法は、例えば、シャーシ102、弾性ベルト106、108、及び/又はレッグカフ156など、別個の吸収性物品100及び/又は吸収性物品100の様々な構成要素を組み立てるのに利用され得る。以下の方法は、
図1及び
図2に示されるおむつ100の文脈で提供され得るが、本明細書の方法及び装置は、例えば、全て参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,569,039号、米国特許出願公開第2005/0107764A1号、同第2012/0061016A1号、同第2012/0061015A1号、同第2013/0255861A1号、同第2013/0255862A1号、同第2013/0255863A1号、同第2013/0255864A1号、及び同第2013/0255865A1号に開示されているような、様々なプロセス構成及び/又は吸収性物品で使用され得ることを理解されたい。
【0033】
本開示による装置及び方法は、例えば弾性ベルト106、108及び/又はレッグカフ156など、吸収性物品の様々な構成要素で使用され得る、弾性積層体などの積層体を組み立てるために、弾性体などの材料を供給することに利用されてもよい。かかる弾性積層体は、供給された弾性材料を2つ以上の基材層の間に位置付けることによって組み立てられ得る。弾性積層体は、例えば、全て参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,440,043号、並びに米国特許出願公開第2013/0255861A1号、同第2013/0255862A1号、同第2013/0255863A1号、同第2013/0255864A1号、及び同第2013/0255865A1号に開示されている方法及び装置などによる、様々な方法で構築され得ることを理解されたい。以下の方法は、
図1及び
図2に示されるおむつ100の文脈で提供され得るが、弾性積層体は、例えば、全て参照により本明細書に組み込まれる、2004年11月10日出願の米国特許第7,569,039号、2004年11月10日出願の米国特許出願公開第2005/0107764A1号、2011年8月30日出願の米国特許出願公開第2012/0061016号、及び2011年8月30日出願の米国特許出願公開第2012/0061015号に開示されている吸収性物品など、本明細書に開示される方法にしたがって製造されるおむつの様々な実施形態と共に使用されてもよいことを理解されたい。
【0034】
図4及び
図5は、吸収性物品100の製造で使用されるスプール224を装填するのに使用され得る装填装置200の一実施形態を示す。スプール224は、コア228と、コア228に巻き付けられた材料のウェブ226と、を含み得る。図示されるように、装填装置は、スプール224を支持するように構成され得るマンドレル202を含んでもよい。マンドレル202はマンドレル長さMLを有する。マンドレル長さMLは、
図5に示されるように、少なくとも1つのスプール224を支持するのに十分な長さであり得る。いくつかの例示的実施形態では、マンドレル長さMLは、間の0.1の増分を全て含めて、約100mm〜約1m、及び/又は約125mm〜約700mm、及び/又は約200mm〜約500mm、及び/又は約215mm〜約350mmであり得る。マンドレル202は、第1の端部部分204と、第1の端部部分とは反対側の第2の端部部分206と、を有する、管状の側壁208を含み得る。スプール224がマンドレル202上に装填されると、スプール224のコア228は、マンドレル202の管状の側壁208の少なくとも一部分を実質的に囲むことができ、マンドレル202の第1の端部部分204と第2の端部部分206との間に位置付けられ得る。更に、管状の側壁208はまた、開口部214を画定し得る。開口部214は、把持部材216を受け入れるように構成されてもよい。より具体的には、把持部材216は開口部214内に入れ子状で受け入れられてもよい。したがって、把持部材216は、管状の側壁208によって画定される開口部214に対して、径方向外側及び径方向内側に移動し得る。これにより、把持部材216が、スプール224のコア228と係合及び/又は係脱することが可能になり得る。スプール224がマンドレル202上に装填されると、把持部材216は、径方向外側に移動してスプール224のコア228と係合することができ、換言すれば、それによって、操作者がスプール224を例えば貯蔵容器から製造ラインへと移動させる間、スプール224を適所に保持することができる。一般に、把持部材216の移動は、本明細書でより詳細に説明するように、クランプ部材217によって制御され得る。クランプ部材217は、ハンドル中心軸線220を中心にして回転可能であり得、枢動点222を中心にして枢動し得る、ハンドル218を含んでよい。
【0035】
上述したように、把持部材216は、マンドレル202の開口部214内に入れ子状で受け入れられてもよい。
図6及び
図6Aに示されるように、把持部材216は、第1の表面232及び第2の表面234を含み得る。把持部材216の第1の表面232は、管状の側壁208から径方向外側に面する。把持部材216の第2の表面234は、楔形部材230と摺動可能に関連付けられ得る。楔形部材230は、マンドレル202内に受け入れられ、マンドレル202の管状の側壁208の内周面212に沿って長手方向に移動するように構成されてよい。一般に、楔形部材230が、矢印Aで示されるような第1の方向で長手方向に移動すると、把持部材230の第1の表面232は、矢印Cで示されるように径方向外側に移動することができ、その結果、第1の表面232はスプール224のコア228を押圧することができる。同様に、楔形部材230が、矢印Bで示されるような、第1の方向とは反対であり得る第2の方向で長手方向に移動すると、把持部材230の第1の表面232は、矢印Dで示されるように径方向内側に移動することができ、その結果、コア228が解放され得る。更に、把持部材216の第2の表面234は、楔形部材230が第1の方向及び第2の方向で移動する際、楔形部材230との係合を維持し得る。第1の方向が矢印Bで示され、第2の方向が矢印Aで示されるように、第1の方向及び第2の方向は逆にされてもよいことを理解されたい。
【0036】
楔形部材230をマンドレル202の管状の側壁208の内周面212に沿って移動させるために、楔形部材230は、外軸240と摺動可能に関連付けられてもよい。楔形部材230は、内側楔表面236及び外側楔表面238を含み得る。外側楔表面238は、把持部材216の第2の表面234と係合され得る。内側楔表面236は、外軸240の外表面242と係合され得る。いくつかの例示的実施形態では、内側楔表面236は1つ以上のねじ山を含んでもよく、外軸240の外表面242は1つ以上のねじ山を含んでもよい。したがって、内側楔表面236は、外軸240の外表面242とねじ込み係合されてもよい。更に、外軸240は、長手方向中心軸線246を中心にして回転してもよい。外軸240が長手方向中心軸線246を中心にして回転すると、内側楔表面236に配設されたねじ山は外軸240の外表面242のねじ山と連携することができ、その結果、楔形部材230は、外軸240の回転方向に応じて決まり得る第1の方向又は第2の方向で、長手方向に前進する。
【0037】
いくつかの実施形態では、外軸240の外表面242は、外軸240の外表面242から突出する隆起であり得るキー溝を含み得、内側楔表面236は、キー溝を付けられた外軸240を受け入れる、溝であり得る噛合するキー溝表面を含み得ることを理解されたい。外軸240の外表面242のキー溝は、内側楔表面236の溝にトルクを伝達して、外軸240が回転するのを可能にすると共に、楔形部材230がマンドレル202の内周面210に沿って長手方向に移動するのを可能にし得る。キー溝表面は、例えば直線状であっても曲線状であってもよい。同様に、噛合するキー溝表面は、直線状であっても曲線状であってもよい。キー溝表面及び噛合するキー溝表面の形状は、回転している外軸240のトルクを楔形部材230に伝達することができ、その結果、楔形部材230がマンドレル202の内周面212に沿って前進できるような形状であるべきである。いくつかの実施形態では、外軸240は噛合するキー溝表面を含み得、内側楔表面236はキー溝表面を含み得る。
【0038】
外軸240は、近位端部分248と、近位端部分248とは反対側の遠位端部分250と、を更に含み得る。外軸240の近位端部分248に隣接して、ハンドル部材218を含むクランプ部材217があってもよい。いくつかの例示的実施形態では、クランプ部材217は、外軸240の近位端部分248の少なくとも一部分に接続され得る。更に、上述したように、ハンドル部材218は、ハンドル中心軸線220を中心にして回転可能であり得る。したがって、操作者がハンドル部材218を回転させると、ハンドル部材218は外軸240と操作可能に係合し、その結果、外軸240が長手方向中心軸線246を中心にして回転し得る。いくつかの実施形態では、外軸240は、クランプ部材217の一部分に機械的及び/又は化学的に接続され得る。より具体的には、例えば、外軸240は、ねじ、クランプ、接着剤、又はその他の同様の接続手段によって、クランプ部材217に接続され得る。いくつかの実施形態では、外軸240及びクランプ部材217は、外軸240がクランプ部材217の一部分上で摩擦嵌めを形成するように製造され得る。
【0039】
要約すれば、操作者は、スプール224をマンドレル202上に装填することができる。スプール224が装填されると、操作者は、クランプ部材217のハンドル部材218を回転させることができる。クランプ部材217は、外軸240と操作可能に係合し、その結果、外軸240が長手方向中心軸線246を中心にして回転し得る。外軸240の回転によって、楔形部材230が、第1の方向及び第2の方向の少なくとも一方で、長手方向に移動し得る。楔形部材230が第1の方向で長手方向に移動すると、把持部材216の第1の表面232は、マンドレル202の管状の側壁208にある開口部214を通って径方向外側に移動し得る。把持部材216は、スプール224のコア228に係合してもよく、それによってスプール224が、巻出しのためにスプールを定位置に装填するのに先立って起こり得る、搬送又は他のあらゆる移動の間、定位置に保持されることができる。同様に、楔形部材230が第2の方向で長手方向に移動すると、把持部材216の第1の表面232は、マンドレル202の管状の側壁208にある開口部214を通って径方向内側に移動し得る。把持部材216は、スプール224のコア228を係脱することができ、それによって、コア228がマンドレル202の管状の側壁208に沿って移動可能であるように、コア228を解放することができる。
【0040】
上記に照らして、装填装置200の各構成要素について、本明細書において更に詳細に考察する。
図7A及び
図7Bは、マンドレル202の端面図を示す。マンドレル202は、外周面210及び内周面212を有する管状の側壁208を含み得る。外周面210は、スプール224のコア228を受容するようにサイズ決めされ得る。いくつかの例示的実施形態では、外周面210は、間の0.1mmを全て含めて、約50mm〜約300mm、及び/又は約60mm〜約200mm、及び/又は約70mm〜約100mmの直径を有してよい。更に、管状の側壁208は、把持部材216を入れ子状で受け入れるように構成された開口部214を画定し得る。
【0041】
管状の側壁208はまた、
図7Aに示されるように、溝266を含み得る。溝266は、
図10Aに示されるように、ブロックキー264と連携するように構成され得る。ブロックキー264は、溝266と摺動可能に係合され得る。換言すると、ブロックキー264は溝266内で長手方向に移動し得る。溝266は、楔形部材230が外軸240と共に回転するのを防ぎ、長手方向で楔形部材230の移動を案内するのに使用することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、管状の側壁208は、
図7Bに示されるように、隆起268を含んでよい。隆起は、
図10Bに示されるような溝キー272及び楔形部材230のうちの少なくとも1つと連携するように構成され得る。換言すれば、溝キー272及び/又は楔形部材230は、隆起が溝キー272及び/又は楔形部材230と摺動可能に係合されるように、隆起268を受け入れるように構成され得る。隆起268は、楔形部材230が外軸240とともに回転するのを防ぎ、長手方向で楔形部材230の移動を案内するのに使用することができる。キーは、管状の側壁208に係合し、楔形部材230の回転を防ぐように構成されるように、任意の形状であってよいことを理解されたい。
【0043】
図8A及び
図8Bに示されるように、把持部材216は、第1の表面232と、第2の表面234と、第1の端部部分254と、第1の端部部分254とは反対側の第2の端部部分256と、を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の表面232は実質的に平坦な表面であってよい。第1の表面232の実質的に平坦な表面により、把持部材216がコア228のより広い表面積に係合できるようにすることができる。しかしながら、第1の表面232の他の形状がコア228に係合するのにより良く適合される場合があることを理解されたい。更に、第1の表面232の表面形状は、コア228の表面形状を念頭に置いて設計及び/又は選択されてもよい。したがって、第1の表面232は、搬送中及び/又はスプール224の巻出しの間、把持部材216がコア228を保持することができるように、コア228に係合することができる。例えば、把持部材216の第1の表面288は、コア228に係合し、第1の表面288とコア228との間の摩擦力によって、コア228を保持することができる。第1の表面232の表面形状は、コア228と係合したときの摩擦力を増大させるように設計されてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、把持部材216は、
図6Aに示されるように、表面部材298と関連付けられてもよい。表面部材298は、コア228の形状と連携する特定の表面形状を含んでもよい。表面部材298は、把持部材216の第1の表面232に取外し可能に接続され得る。表面部材298によって、把持部材216自体を変更せずに、把持部材216の表面形状を迅速かつ簡単に変えることができる。いくつかの実施形態では、例えば、表面部材298は、把持部材216の第1の表面232に対してねじ止め及び/又は圧締めされてよい。
【0045】
把持部材216の第1の表面232、及び/又は把持部材216と連携し得る表面部材298は、スプール224のコア228を把持するように設計及び/又は選択された表面形状を含んでもよいことを理解されたい。例えば、第1の表面232及び/又は表面部材298は、ローレット加工などによって、比較的高い摩擦力を有する表面を作製するように機械加工されてよい。それに加えて、第1の表面232及び/又は表面部材298は、スプール224のコア228の保持する際の助けとなる材料で作られてもよい。例えば、第1の表面232及び/又は表面部材298は、プラスチック又はゴムから作られ得る。上述とは別の方法として、又はそれに加えて、比較的高い摩擦を有する表面を作製するために、接着特性を有する添加剤が第1の表面232及び/又は表面部材298に添加されてもよい。
【0046】
上記と同様に、把持部材216の第2の表面234は、楔形部材230と操作可能に連携する表面形状を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第2の表面234は、
図8Aに示されるように、傾斜した形状を含んでよい。より具体的には、第1の端部部分254に隣接した把持部材の高さHは、第2の端部部分256における把持部材の高さHよりも低くてもよい。第2の表面234の傾斜した形状によって、楔形部材230が第2の表面234と摺動可能に係合し、把持部材216を径方向外側に移動させることが可能となり得る。第2の表面234は、把持部材216がマンドレル202の管状の側壁208から径方向内側及び/又は径方向外側に移動できるように、楔形部材230の表面形状に照らして設計され得ることを理解されたい。
【0047】
楔形部材230は、
図9A及び
図9Bに示されるように、内側楔表面236を含み得る。上述したように、内側楔表面236は外軸240と関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、内側楔表面236は、外軸240の外表面238にある1つ以上のねじ山と係合し得る、1つ以上のねじ山を含んでもよい。内側楔表面236は、外軸240と操作可能に係合するようにサイズ決めされた円周を有する。より具体的には、内側楔表面236は、外軸240が回転したときに、楔形部材230が第1の方向及び第1の方向とは反対の第2の方向の少なくとも一方で長手方向に移動するように、サイズ決めされる。いくつかの実施形態では、内側楔表面236は、間の0.1mmを全て含めて、約15mm〜約60mm、及び/又は約20mm〜約50mm、及び/又は約30mm〜約40mmの直径を有し得る。
【0048】
楔形部材230はまた、外側楔表面238と、第1の端部表面258と、第2の端部表面260と、を含み得る。外側楔表面238は、1つ以上の係合部分252を含んでもよい。係合部分252は、
図9A及び
図9Bに示されるように、傾斜を有する実質的に平坦な表面を含んでもよい。係合部分252は、把持部材216と相互作用するように構成されてもよい。より具体的には、把持部材216の第2の表面234は、楔形部材230の係合部分252と摺動可能に連携してもよい。いくつかの実施形態では、把持部材216は、把持部材216の第1の端部部分254が楔形部材230の第2の端部表面260に隣接して位置付けられ、把持部材216の第2の端部部分256が楔形部材230の第1の端部表面258に隣接して位置付けられるように、位置付けられてもよい。したがって、楔形部材230が、
図6Aの矢印Aで示されるような第1の方向で前進するにつれて、楔形部材230の第2の端部表面260が、外軸の近位端部分242に向かって、また把持部材216の第1の端部部分254に向かって移動する。同様に、楔形部材230が、
図6Aの矢印Bで示されるような第2の方向で前進するにつれて、楔形部材230の第1の端部表面260が、外軸240の遠位端部分250に向かって、また把持部材216の第2の端部部分256に向かって移動する。
【0049】
楔形部材230はまた、
図9Bに示されるように、キー受入れ部分262を含んでもよい。キー受入れ部分262は、
図10A及び
図10Bに示されるような、ブロックキー264又は溝キー272を受け入れるように構成され得る。キー264、272は、マンドレル202の内周面212と摺動可能に係合し得る。キー264、272は、回転中、楔形部材230の位置合わせを維持する際の助けとなり得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、楔形部材230は、
図9Cに示されるように、外側楔表面238から突出する突出キー部分270を含んでもよい。突出キー部分270は、ねじ、接着剤、又はその他の同等の材料などによって、外側楔表面238に取外し可能に接続され得る。突出キー部分270はまた、外側楔表面238の表面に機械加工されてもよい。突出キー部分270は、マンドレル202の管状の側壁208と摺動可能に連携してもよい。より具体的には、突出キー部分270は、管状の側壁208の溝266と摺動可能に係合してもよい。突出キー部分270は、楔形部材230が第1の方向及び第2の方向の少なくとも一方で長手方向に移動する際に、楔形部材230の位置合わせの助けとなり得る。いくつかの実施形態では、突出キー部分270は、
図10A及び
図10Bに示されるものなど、ブロックキー264又は溝キー272と連携してもよい。キー264、272は、マンドレル202の内周面212と摺動可能に係合してもよく、回転中、楔形部材230の位置合わせを維持する際の助けとなり得る。
【0051】
楔形部材230をマンドレル202の内周面210に沿って案内できるように、市販のデバイスが使用されてもよいことを理解されたい。例えば、楔形部材230をマンドレル202の内周面210に沿って長手方向に案内するのに、直線状のレール及び軸受が使用されてもよい。例示的な直線状のレール及び軸受が、NKS Corporation(Ann Arbor,Michigan)、又はThomson Industries,Inc.(Radford,Virginia)によって製造されている。
【0052】
図11A及び
図11Bを参照すると、外軸240は、近位端部分248と、近位端部分248とは反対側の遠位端部分250と、を含み得る。外軸240の近位端部分248は、クランプ部材217に接続するように構成されてもよい。クランプ部材217は、ハンドル部材218が回転すると外軸が回転できるように、外軸240に接続され得る。クランプ部材218は、回転移動をハンドル部材218から外軸240へと転換できるようにする任意の手段によって、外軸240の近位端部分248の一部分に接続され得ることを理解されたい。例えば、クランプ部材217は、ねじ又はクランプなどを用いて、外軸240に機械的に接続されてもよい。更に、クランプ部材217は、接着剤などを用いて、外軸240に化学的に接続されてもよい。
【0053】
外軸240は、外表面242及び内表面244を含み得る。上述したように、外表面242の一部分は1つ以上のねじ山(図示せず)を含んでもよい。1つ以上のねじ山は、内側楔表面236上に存在する1つ以上のねじ山と連携し得る。外表面242の1つ以上のねじ山によって、外軸240が、楔形部材230と係合し、それを第1の方向及び第2の方向の少なくとも一方に移動させることが可能になり得る。外軸240はまた、内表面244を含み得る。内表面244は、
図6Aに示されるように、内軸302を受け入れるように構成された内周面を含む。外軸240の内表面244は、内軸302が外軸240の内表面244と摺動可能に係合できるように、実質的に平滑な表面であり得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、装填装置200はまた、
図12に示されるように、安定化プレート部材274、保持部材280、リング部材282、及びルーラ286の少なくとも1つを含んでもよい。安定化部材274は、外軸240の近位端部分に接続され得る。より具体的には、安定化部材274は、外軸240の外表面242の一部分を囲んでもよい。安定化部材274は、安定化ピン278を受け入れるように構成された安定化開口部276を画定し得る。安定化ピン278は、安定化開口部276を通って延在するように構成される。更に、安定化ピン278の一部分はまた、やはり
図6Aに示される、マンドレル202によって画定される安定化スロット288内へと延在するように構成される。安定化開口部276を通って安定化スロット288内へと延在する安定化ピン278は、マンドレル202が外軸240に対して回転するのを防ぐ助けとなる。
【0055】
装填装置200はまた、安定化プレート部材274及び外軸240に隣接して位置付けられる、保持部材280を含んでもよい。保持部材280は、外軸240の一部分を囲み得る。更に、保持部材280は、安定化プレート部材274に接続されてもよい。より具体的には、保持部材280は、例えばねじ、クランプ、又はピンを用いて、安定化プレート部材274に接続されてもよい。保持部材280は、保持開口部290を画定し得る。保持開口部290は、操作者が自身の手の少なくとも一部分を保持開口部290内に入れることができるようにサイズ決めされ得る。したがって、操作者は、保持部材280を使用して、装填装置200を把持し保持することができる。
【0056】
更に、いくつかの例示的実施形態では、保持部材280は外軸240に取り付けられてもよい。したがって、保持部材280は、長手方向中心軸線を中心にして外軸240を回転させるのに使用され得、それによって楔形部材230が、マンドレル202の内周面212に沿って長手方向に移動することができる。上述したように、楔形部材230の移動の結果、把持部材216は、
図6Aに示されるように、マンドレル202の管状の側壁208から径方向外側に延在するか、又はそこを通って径方向内側に下降してもよい。保持部材280は、操作者が保持部材280を握り、長手方向中心軸線246を中心にして回転させることを可能にする形状であってもよいことを理解されたい。
【0057】
上述したように、保持部材280は、安定化プレート274及び外軸240に取り付けられ得る。したがって、安定化ピン278が安定化スロット288から係脱されると、
図6Aに示されるように、保持部材280及び外軸240は長手方向中心軸線246を中心にして回転し得る。同様に、安定化ピン278が安定化スロット288と係合されると、保持部材280及び外軸240は長手方向中心軸線246を中心にして回転するのを防がれ得る。
【0058】
装填装置200はまた、リング部材282を含んでもよい。リング部材282は、マンドレル202の管状の側壁208を実質的に囲み得る。リング部材282は、管状の側壁208と摺動可能に連携してもよい。したがって、リング部材282は、管状の側壁208の外周面210の長さに沿って摺動し得る。リング部材282は、締付け開口部292を画定することができる。締付け開口部292は、締付け部材284を受け入れるように構成され得る。いくつかの実施形態では、締付け開口部292は1つ以上のねじ山を含んでもよい。同様に、締付け部材284は1つ以上のねじ山を含んでもよい。締付け開口部292のねじ山は、締付け部材284のねじ山と係合し、それによって締付け部材284は定位置へとねじ込まれることができる。締付け部材284は、近位端部分296及び遠位端部分(図示せず)を含み得る。遠位端部分がマンドレル202の管状の側壁208と係合するように、締付け部材284を回転させてもよい。より具体的には、遠位端部分が管状の側壁208の外周面210に圧力を印加するように、締付け部材284を回転させてもよい。管状の側壁208に働く圧力は、リング部材282が管状の側壁208の外周面210に沿って長手方向に移動するのを防ぐか、又は管状の側壁208の外周面210を中心にして回転するのを防ぐことができる。上記に加えて、リング部材282は、スプール244が当接し得る表面を提供することができる。したがって、リング部材282は、スプールが移動する間、スプール244の一部分を支持することができる。
【0059】
装填装置200はまた、測定インジケータ286を含んでもよい。測定インジケータ286は、管状の側壁208の外周面210に配設され得る。測定インジケータ286は、マンドレル202上の所与の位置にスプールを確実に配置するために、操作者によって使用され得る。いくつかの実施形態では、測定インジケータ286は、リング部材282と協働して使用され得る。より具体的には、リング部材282は、測定インジケータ286によって示されるような特定の位置で、管状の側壁208上に位置付けられ得る。したがって、スプールがマンドレル202上に装填されると、操作者は、スプールをその所望の位置に配置するには、単にスプールをリング部材282に接して位置付ければよい。
【0060】
上述したように、装填装置200は、
図13及び
図14に示されるように、巻出し装置300と係合するように構成され得る。以下でより詳細に考察するように、巻出し装置及び装填装置は再構成可能であり得る。例えば、第1の構成では、装填装置は巻出し装置と接続されてよい。第2の構成では、装填装置は巻出し装置から分離されてよい。
【0061】
一般に、装填装置200は、それを巻出し装置300に接続できるようにする1つ以上の構造部材を含む。上述したように、装填装置は、
図6Aに示されるように、ハンドル部材218を含み得るクランプ部材217を含んでよい。ハンドル部材218は、ハンドル中心軸線220を中心にして回転することができる。ハンドル部材218は、回転移動を外軸240に移動させるのに使用され得る。それに加えて、ハンドル部材218は枢動点222を中心にして枢動することができ、それによって、ハンドル部材218がハンドル中心軸線220に対してある角度で、及び/又はそれに対して実質的に垂直に位置付けられることができる。
【0062】
クランプ部材217はまた、ハンドル部材218に隣接し得るプランジャ314を含んでもよい。プランジャ314は、ハンドル部材218と摺動可能に係合され得る。したがって、ハンドル部材218をハンドル中心軸線220に対してある角度で回転させると、プランジャ314は、矢印Aで示されるような第1の方向で、
図17に示されるように、ハンドル部材218に向かって移動することができる。同様に、ハンドル部材218を、ハンドル中心軸線220に対するある角度から、ハンドル部材218がハンドル中心軸線220に対して実質的に平行である位置まで回転させると、プランジャ314は、矢印Bで示されるような第2の方向で、
図17に示されるように、ハンドル部材218から離れる方向に移動することができる。
【0063】
ハンドル部材218は、プランジャ314を逆の方法で移動させるように構成されてもよいことを理解されたい。例えば、ハンドル部材218をハンドル中心軸線220に対してある角度で回転させると、プランジャは、矢印Bで示される方向に移動することができる。同様に、ハンドル部材218を、ハンドル部材218がハンドル中心軸線220に対して実質的に平行であるように回転させると、プランジャが、矢印Aで示されるような方向に移動することができる。
【0064】
プランジャ314は、近位端部分316と、近位端部分316とは反対側の遠位端部分318と、を含み得る。プランジャ314の近位端部分316は、ハンドル部材218に隣接し得る。プランジャ314の遠位端部分318は、外軸240の近位端部分248に隣接し得る。プランジャ314の遠位端部分318は、ロッドスロット320を画定し得る。ロッドスロット320は、ロッド部材312を受け入れるように構成されてもよい。ロッド部材312は、第1の端部部分322と、第1の端部部分322とは反対側の第2の端部部分324と、を含み得る。ロッド部材312の第1の端部部分322は、ロッドスロット320内に受け入れられ得る。ロッド部材312の第1の端部部分322は、ロッドスロット320に対して調節可能であり得る。例えば、ロッド部材312は、ロッド部材312の第1の端部部分322がロッドスロット320を実質的に満たすように調節されてもよい。あるいは、ロッド部材312は、ロッド部材312の第1の端部部分322がロッドスロット320の一部分のみを満たすようにして、ロッドスロット320内に設置されてもよい。したがって、ロッドスロット320の別の部分は、ロッド部材312によって満たされないままである。ロッド部材321の第2の端部部分324は、プランジャ314の外側にあるままであってよい。ロッド部材312は、プランジャ314が移動するとロッド部材312も同様の方向に移動するように、ロッドスロット320と関連付けられてもよい。例えば、プランジャ314が、矢印Aで示されるような第1の方向で、ハンドル部材218に向かって移動すると、ロッド部材312もハンドル部材218に向かって第1の方向で移動し得る。
【0065】
図6Aに示されるように、装填装置200は、近位端部分304と、近位端部分304とは反対側の遠位端部分306と、を有する、内軸302を含んでもよい。内軸302はまた、外軸240の内表面244と摺動可能に連携し得る外周面308を含んでもよい。更に、内軸302の近位端部分204は、ロッド部材312の第2の端部部分324を受け入れるように構成されたロッドスロット310を画定し得る。ロッドスロット310は、ロッド部材312の第2の端部部分324の少なくとも一部分を実質的に囲むことができる。より具体的には、ロッド部材312の第2の端部部分324は、ロッドスロット310に対して調節され得る。例えば、いくつかの実施形態では、ロッド部材312の第2の端部部分324は、ロッドスロット310を実質的に満たし得る。他のいくつかの実施形態では、ロッド部材312の第2の端部部分324は、ロッドスロット310の一部分がロッド部材312の第2の端部部分324によって満たされないままであるように、ロッドスロット310の一部分のみを満たし得る。
【0066】
ロッド部材312は、プランジャ314を内軸302と操作可能に連結し得る。より具体的には、ロッド部材312は、プランジャ314及び内軸302の両方と操作可能に係合され得、それにより、操作者がハンドル部材218を枢動させると、プランジャ314が、矢印Aで示されるような第1の方向で、ハンドル部材218に向かって移動することができる。プランジャ314が第1の方向で移動することで、ロッド部材312もハンドル部材218に向かって第1の方向で移動することができる。同様に、第2の端部部分324は、内軸302が、ハンドル部材312に向かう第1の方向でプランジャ314及びロッド部材312と共に移動するように、内軸302と係合してもよい。したがって、内軸302の外周面308は、外軸240の内表面244に沿って、第1の方向で長手方向に移動することができる。ロッド部材は、プランジャ314の運動を内軸302の運動へと転移させるのに使用されることができる任意の剛性部材であり得ることを理解されたい。ロッド部材312は、プランジャ314と内軸302との間の長さを調節するために、ロッドスロット310、320内で調節されるように構成され得る。したがって、ロッド部材312は、プランジャ314と内軸302との間の距離を増大及び/又は減少させるのを可能にすることができる。
【0067】
同様に、ロッド部材312は、プランジャ314及び内軸302の両方と操作可能に係合されてよく、その結果、操作者がハンドル部材218を枢動させると、ハンドル部材218がハンドル中心軸線220と実質的に平行であり得るように、プランジャ314は、矢印Bで示されるような第2の方向で、ハンドル部材218から離れるように移動できる。プランジャ314が第2の方向で移動することによって、ロッド部材312もハンドル部材218から離れるように第2の方向で移動することができる。同様に、第2の端部部分324は、内軸302が、ハンドル部材312から離れる第2の方向でプランジャ314及びロッド部材312と共に移動するように、内軸302と係合してもよい。したがって、内軸302の外周面308は、外軸240の内表面244に沿って、第2の方向で長手方向に移動することができる。
【0068】
上述したように、内軸302は、近位端部分304と、近位端部分304とは反対側の遠位端部分306と、を含み得る。いくつかの実施形態では、バンパー部材326は、内軸302の遠位端部分306に隣接し得る。より具体的には、バンパー部材326は、内軸302の遠位端部分306と接続されてもよい。バンパー部材326は、例えば、機械的又は化学的に接続されてもよい。機械的接続としては、ねじ、クランプ、及び/又はピンを挙げることができる。化学的接続としては接着剤を挙げることができる。バンパー部材326は、内軸302と同じ方向で移動し得る。したがって、内軸302が矢印Aで示されるような第1の方向で移動すると、バンパー部材326も第1の方向で移動することができ、その逆であり得る。バンパー部材326は、巻出し装置300と係合及び係脱するように構成されてもよい。
【0069】
巻出し装置300は、
図13及び
図14に示されるように、装填装置200に接続され得る。一般に、装填装置200は、巻出し装置300の一部分に接続し得る。更に、装填装置200は、巻出し装置300の一部分と共に回転してもよい。巻出し装置300は、ブレーキ部材332の第1の面に隣接したハブアセンブリ334と、ブレーキ部材332の第2の面に隣接した装着部材330と、を含む。ハブアセンブリ334は、装填装置200が回転できるように、及び/又は材料226をスプール224のコア228から巻き出すことができるように構成され得る。装着部材330は、装填装置200と係合するように構成されてよい。それに加えて、ブレーキ部材332は、スプール224の巻出し及び/又は装填装置200の回転を制御するように構成され得る。巻出し装置300はまた、近位端部分368と、近位端部分368とは反対側の遠位端部分370と、を有する巻出しアーム366を含んでもよい。遠位端部分370は、支持部材372に接続され得、近位端部分368は、ハブアセンブリ334、ブレーキ部材332、及び装着部材330のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成され得る。支持部材372は、装填装置及びスプールを支持するように適合された、実質的に固定された剛性部材であってよい。
【0070】
図15A及び
図15Bを参照すると、ハブアセンブリ334は、装填装置200及び/又はスプール224が回転できるように構成されてよい。ハブアセンブリ334は、ハウジングの位置を固定するのに使用されるねじ若しくはピン又はその他の類似のデバイスを受け入れるように構成された開口部338を画定することができる、ハウジング336を含む。ハウジング336はまた、ハウジング開口部340を画定し得る。ハウジング開口部340は、軸受342を受け入れるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ハウジング開口部340は、少なくとも2つの軸受342を受け入れるように構成されてもよい。少なくとも2つの軸受342は、スペーサ344によって分離され得る。軸受342によって、ハウジング336が回転することが可能になる。ハウジング336は、
図14に示されるように、ブレーキ部材332に接続され得る。
【0071】
ブレーキ部材332の反対側は、
図14に示されるように、装着部材330に接続され得る。装着部材330は装填装置200と係合してもよい。より具体的には、
図16に示されるように、装着部材330は、内側キャビティ346及び開口部348を含んでもよい。開口部348は、補強部材350を受け入れるように適合されてもよい。補強部材350は、開口部348を通って入れ子状に移動し得る。換言すれば、補強部材350は、開口部348を通って径方向外側に延在し、及び/又は開口部348を通って径方向内側に下降し得る。表面プレート352は、補強部材350の一部分に接続されてもよい。表面プレート352は、補強部材350のトポグラフィを変えるのに使用することができる。例えば、マンドレル202と係合するのにテクスチャ構造表面が好ましい場合、テクスチャ構造表面を有する表面プレート352は補強部材350に接続されてもよい。したがって、補強部材350がマンドレル202と係合するように径方向外側に延在すると、表面プレート352のテクスチャ構造表面は、マンドレル202の内周面212と相互作用する。
【0072】
補強部材350を径方向内側及び/又は径方向外側に移動させるために、補強部材350はブロック部材354と連携してもよい。ブロック部材354は、内側キャビティ346内に位置付けられ得る。ブロック部材354は、第1の表面356及び第2の表面358を含み得る。ブロック部材354の第1の表面356は、内軸302の遠位端部分306、及び/又はバンパー部材326と係合するように構成されてよく、これは本明細書でより詳細に説明する。ブロック部材354の第2の表面358は、ばねなどの張力部材360と関連付けられ得る。張力部材360は、ブロック部材354の第2の表面358と係合し、それによって、ブロック部材354は、張力部材360とは反対の方向で、及び/又は内軸302の遠位端部分306に向かって押され得る。ブロック部材358の移動によって、補強部材350は、開口部348に対して径方向内側及び/又は径方向外側に移動することが可能になり得る。より具体的には、ブロック部材354は切欠き部分362を含んでもよい。切欠き部分362は傾斜面を含んでもよい。より具体的には、切欠き部分362は傾斜していてもよく、その結果、張力部材360がブロック部材354を押し、ブロック部材354が内軸302から圧力を受けていないとき、補強部材350は、開口部348を通って径方向外側に延在しなくてもよい。同様に、内軸302がブロック部材354に圧力を働かせて、張力部材360により及ぼされる圧力を克服し、ブロック部材354が張力部材360に向かって移動すると、傾斜した切欠き部分362によって、補強部材350は開口部348を通って径方向外側に移動し得る。
【0073】
更に
図16を参照すると、いくつかの実施形態では、ブロックプレート364は装着部材330の一部分に接続されてよい。ブロックプレート364は、ブロック部材354の第2の表面358に隣接して位置付けられるように装着部材330の一部分に接続されてもよい。したがって、ブロック部材354が張力部材360から圧力を受け、張力部材360とは反対の方向に押されると、ブロックプレート364は、ブロック部材354の第1の表面356と連携して、ブロック部材354の更なる移動に抵抗することができる。換言すれば、ブロックプレート364は、ブロック部材354が装着部材330の内側キャビティ346を出るのを防ぐことができる。
【0074】
図17、
図17A、及び
図18に示されるように、装填装置200は巻出し装置300に接続されてもよい。より具体的には、マンドレル202の内周面212の一部分は、装着部材330の一部分を実質的に囲んでもよい。マンドレル202が装着部材330の一部分上に位置付けられると、ハンドル部材218は枢動点222を中心にして枢動し得る。ハンドル部材218の枢動運動によって、プランジャ314は、巻出し装置300に向かう方向であり得る、矢印Bで示される第2の方向で移動することが可能になり得る。プランジャ314は、ロッド部材312と係合し、それを第2の方向で移動させるように構成され得る。ロッド部材312は、次に、内軸302が矢印Bで示されるような第2の方向で移動するように、内軸302と係合してもよい。内軸302の外周面308は、外軸240の内表面244と摺動可能に係合する。内軸302の遠位端部分306は、装着部材330の内側キャビティ346内に配設されたブロック部材354と係合してもよい。より具体的には、内軸302の遠位端部分306は、ブロック部材354の第1の表面356と係合して、ブロック部材354を第2の方向で移動させてもよい。ブロック部材354の第2の表面358は、張力部材360と係合し、張力部材360を圧縮してもよい。更に、ブロック部材354が第2の方向で移動するにつれて、切欠き部分362は補強部材350と摺動可能に係合することができる。ブロック部材354が第2の方向で前進するにつれて、補強部材350は、
図16に示されるように開口部348を通って、矢印Cで示されるように径方向外側に延在すると共に、マンドレル202の内周面212と係合することができる。補強部材350は、
図18に示されるように、スプール224を巻き出す間、装填装置200を支持する。補強部材350がマンドレル202と係合し、装填装置200が支持されると、ハブアセンブリ334によって、装填装置200を回転させること及び/又はスプール224が巻き出されることが可能になり得る。
【0075】
スプール224の材料226が空になり、スプールのコア228のみが残っていると、装填装置200は巻出し装置300から係脱され得、その結果、別のスプールが装填され、巻き出されることができる。装填装置200を係脱するには、ハンドル部材218を、枢動点222を中心にして枢動させてよい。ハンドル部材218の枢動運動によって、プランジャ314は、矢印Aで示されるような、巻出し装置300から離れる方向であり得る第1の方向で、移動することが可能になり得る。プランジャ314は、ロッド部材312と係合し、それを第1の方向で移動させるように構成されてもよい。ロッド部材312は、次に、内軸302が第1の方向で移動するように、内軸302を係合することができる。内軸302の外周面308は、外軸240の内表面244と摺動可能に係合する。内軸302の遠位端部分306は、装着部材330の内側キャビティ346内に配設されたブロック部材354を係脱してもよい。より具体的には、内軸302の遠位端部分306は、ブロック部材354の第1の表面356と係脱して、張力部材360がブロック部材254に及ぼす力によって、ブロック部材354を第1の方向で移動させてもよい。張力部材360は、ブロック部材354の第2の表面358と係合して、ブロック部材254を第1の方向で移動させ、張力部材360が延在することを可能にする。更に、ブロック部材354が第1の方向で移動するにつれて、切欠き部分362は補強部材350と摺動可能に係合してもよい。ブロック部材354が、矢印Aで示されるように第1の方向で前進するにつれて、補強部材350は、開口部348を通って、矢印Dで示されるように径方向内側に下降してもよく、マンドレル202の内周面212と係脱してもよい。換言すると、補強部材350はマンドレル202を解放することができる。補強部材350がマンドレル202を係脱すると、装填装置200は装着部材330のその部分から取り外されることができる。
【0076】
上記に照らして、材料のスプールを巻出し装置上に装填するための方法は、以下の工程を含み得る。マンドレル202が準備され得る。マンドレル202は、第1の端部部分204と第2の端部部分206との間を長手方向に延在する、管状の側壁208を含み得る。管状の側壁208は、外周面210及び内周面212を含み得る。把持部材216は、マンドレル202の管状の側壁208にある開口部214を通って、径方向内側に後退することができる。把持部材216は、楔形部材230を、マンドレル202の管状の側壁208の内周面212に沿って長手方向に、
図17の矢印Bで示されるような第2の方向で移動させることによって、後退させてもよい。スプール224が準備され得る。スプール224は、コア228と、コア228に巻き付けられたウェブ材料226と、を含み得る。マンドレル202は、スプール224のコア228内に挿入され得る。把持部材216は、マンドレル202の管状の側壁208にある開口部214を通って径方向外側に突出してもよい。把持部材216は、外側に突出してコア228を把持してもよい。把持部材216は、楔形部材230を、管状の側壁208の内周面212に沿って長手方向に、
図17の矢印Aで示されるような第1の方向で移動させることによって、外側に突出してもよい。一般に、第2の方向は第1の方向の反対であり得る。コア228は、楔形部材230を、管状の側壁208の内周面212に沿って第2の方向で長手方向に移動させることによって、解放することができる。
【0077】
上記に加えて、マンドレル202はクランプ部材217に隣接してもよい。クランプ部材217はハンドル部材218を含み得る。ハンドル部材218は、把持部材216の後退及び突出の少なくとも一方を行うように回転され得る。
【0078】
更にまた、マンドレル202は装着部材330に接続され得る。装着部材330は、補強部材350、ブロック部材354、及び張力部材360を収容する内側キャビティ346を含み得る。内軸304は、ブロック部材354と係合して、
図17に矢印Bで示されるような第2の方向でブロック部材を移動させることができる。ブロック部材354は補強部材350と係合し得る。補強部材350は、径方向外側に突出して、スプール224のコア228と係合し得る。ハブアセンブリ334は、装填装置及び/又はスプールを回転させることができる。スプール224の材料が巻き出され、スプールのコア228が空になると、マンドレル202を装着部材330から取り外すことができる。補強部材350は径方向内側に後退することができ、それによってマンドレル202が解放される。
【0079】
把持部材216の移動は、その他の手段によって制御されてもよいことを理解されたい。より具体的には、把持部材216の一部分は、膨張可能なバルーンなどの拡張可能部材と連携してもよい。拡張可能部材は、マンドレル202の外周面によって実質的に囲まれてもよい。拡張可能部材は、流体源に操作可能に接続され得る。流体源は、空気及び/又は液体をバルーン部材に供給してバルーン部材を膨張させることができ、それによってバルーン部材は、マンドレル202の内周面212に向かって延在し、把持部材216の第2の表面234と係合し、それが把持部材216を、マンドレル202の管状の側壁208にある開口部214を通して突出させることができる。同様に、拡張可能部材は、真空源に操作可能に接続されてもよい。真空源は、拡張可能部材が収縮するように、拡張可能部材から流体を除去するのに使用され得る。拡張可能部材が収縮するにつれて、拡張可能部材の少なくとも一部分は、マンドレル202の内周面212から下降することができ、把持部材216は、マンドレル202の管状の側壁208にある開口部214を通って径方向内側に移動し得る。
【0080】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、別段の指定がない限り、かかる各寸法は、列挙された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。あらゆる相互参照される又は関連の特許若しくは特許出願を含む、本明細書で引用される全ての文献は、明白に除外又は別の形で限定されている場合を除いて、その全体を参照により本明細書に組み込む。いずれの文献の引用も、それが本明細書で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、あるいは単独で、又はその他の任意の参照文献との任意の組み合わせで、かかる発明のいずれかを教示、示唆、若しくは開示していることを容認するものでもない。更に、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照によって組み込まれる文書における同一の用語のいずれかの意味又は定義と矛盾する範囲においては、本文書においてその用語に割り当てられる意味又は定義が優先するものとする。
【0081】
本発明の特定の実施形態について例証し説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を行うことができることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのかかる変更及び修正を、添付の特許請求の範囲において網羅するものとする。