(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
大当り抽選を行う大当り抽選手段を備え、前記大当り抽選の抽選結果を報知する結果導出演出が実行され、前記大当り抽選に当選した場合には大当り遊技が生起される遊技機において、
前記大当り遊技の終了後、前記大当り抽選の当選確率が通常よりも高確率となる高確率抽選状態を生起する高確率抽選状態生起手段と、
前記高確率抽選状態を終了させるかの転落抽選を行う転落抽選手段と、
前記結果導出演出の実行を制御する制御手段と、を備え、
前記高確率抽選状態での前記結果導出演出では、当該結果導出演出において達成すべき事項が提示され、当該事項の達成を特定できる結果が導出されることによって前記大当り抽選に当選したことが報知され、
提示された事項が達成される見た目上の難易度が異なる複数の演出状態があり、
前記演出状態は、前記大当り遊技の終了後の前記高確率抽選状態において前記大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って難易度が低い演出状態へ切り替えられ、
前記高確率抽選状態での前記結果導出演出は、
複数の演出図柄によって構成される図柄列を複数表示し、各図柄列の演出図柄の図柄組み合わせによって前記大当り抽選の抽選結果を報知し、
前記複数の演出状態は、前記演出図柄の図柄組み合わせの総数の同一性によって分類できるとともに、前記総数が同一の演出状態においては前記大当りを示す演出図柄の図柄組み合わせの数が異なり、
前記総数が同一である演出状態における前記難易度は、前記演出状態において導出される可能性がある演出図柄の図柄組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の図柄組み合わせの数を増加させて当該大当りを示す演出図柄の図柄組み合わせが占める割合を高めることによって低められており、
前記複数の演出状態を前記総数の同一性によって分類したときには一方に分類される演出状態の前記難易度に比して前記難易度が低い演出状態が他方に分類され、前記他方に分類される演出状態の中で前記難易度が高い演出状態は前記一方に分類される演出状態の中で前記難易度が低い演出状態に比して前記大当りを示す演出図柄の図柄組み合わせの数を減少させているが、前記難易度を前記一方に分類される演出状態の前記難易度に比して低めるように前記総数を前記一方に分類される演出状態の前記総数よりも減少させており、
前記複数の演出状態での前記結果導出演出で導出される大当りの図柄組み合わせと、前記大当り抽選の当選確率が通常である状態での前記結果導出演出で導出される大当りの図柄組み合わせとは、図柄組み合わせの態様が異なることを特徴とする遊技機。
大当り抽選を行う大当り抽選手段を備え、前記大当り抽選の抽選結果を報知する結果導出演出が実行され、前記大当り抽選に当選した場合には大当り遊技が生起される遊技機において、
前記大当り遊技の終了後、前記大当り抽選の当選確率が通常よりも高確率となる高確率抽選状態を生起する高確率抽選状態生起手段と、
前記結果導出演出の実行を制御する制御手段と、を備え、
前記高確率抽選状態生起手段は、前記大当り遊技の終了後から前記大当り抽選に当選することなく規定回数の結果導出演出の実行が終了したことを契機に前記高確率抽選状態を終了させ、
前記高確率抽選状態での前記結果導出演出では、当該結果導出演出において達成すべき事項が提示され、当該事項の達成を特定できる結果が導出されることによって前記大当り抽選に当選したことが報知され、
提示された事項が達成される見た目上の難易度が異なる複数の演出状態があり、
前記演出状態は、前記大当り遊技の終了後の前記高確率抽選状態において前記大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って難易度が低い演出状態へ切り替えられ、
前記高確率抽選状態での前記結果導出演出は、
複数の演出図柄によって構成される図柄列を複数表示し、各図柄列の演出図柄の図柄組み合わせによって前記大当り抽選の抽選結果を報知し、
前記複数の演出状態は、前記演出図柄の図柄組み合わせの総数の同一性によって分類できるとともに、前記総数が同一の演出状態においては前記大当りを示す演出図柄の図柄組み合わせの数が異なり、
前記総数が同一である演出状態における前記難易度は、前記演出状態において導出される可能性がある演出図柄の図柄組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の図柄組み合わせの数を増加させて当該大当りを示す演出図柄の図柄組み合わせが占める割合を高めることによって低められており、
前記複数の演出状態を前記総数の同一性によって分類したときには一方に分類される演出状態の前記難易度に比して前記難易度が低い演出状態が他方に分類され、前記他方に分類される演出状態の中で前記難易度が高い演出状態は前記一方に分類される演出状態の中で前記難易度が低い演出状態に比して前記大当りを示す演出図柄の図柄組み合わせの数を減少させているが、前記難易度を前記一方に分類される演出状態の前記難易度に比して低めるように前記総数を前記一方に分類される演出状態の前記総数よりも減少させており、
前記複数の演出状態での前記結果導出演出で導出される大当りの図柄組み合わせと、前記大当り抽選の当選確率が通常である状態での前記結果導出演出で導出される大当りの図柄組み合わせとは、図柄組み合わせの態様が異なることを特徴とする遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
以下、遊技機の一実施形態を
図1〜
図7にしたがって説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機10には、遊技盤YBが装備されている。遊技盤YBには、パチンコ遊技機10に装備されている発射ハンドルHの回動操作によって、遊技球が発射される。
【0013】
遊技盤YBの略中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有し、表示演出を行う表示手段としての演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11では、複数の列(本実施形態では、3列)にて装飾図柄を変動させて行う装飾図柄による図柄変動ゲームと、当該図柄変動ゲームに関連する各種の表示演出が実行される。各列には、[1]〜[9]の9種類の数字の装飾図柄が表示される。そして、これら9種類の装飾図柄によって、各列の装飾図柄列が構成されている。装飾図柄による図柄変動ゲームは、遊技盤YBに配設されている始動入球装置15へ遊技球が入球することを契機に、実行される。
【0014】
装飾図柄による図柄変動ゲームでは、各列の装飾図柄として表示される装飾図柄の図柄組み合わせ(表示結果)が導出される。そして、大当り抽選に当選する場合、演出表示装置11には、大当りの装飾図柄組み合わせが確定停止表示される。また、大当り抽選に非当選する場合、演出表示装置11には、はずれの装飾図柄組み合わせが確定停止表示される。因みに、本実施形態において、大当りの装飾図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が同一の装飾図柄の組み合わせ([777]等)である。また、本実施形態において、はずれの装飾図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が異なる装飾図柄の組み合わせ([426]等)、又は1列の装飾図柄が他の2列の装飾図柄と異なる装飾図柄の組み合わせ([323]等)である。
【0015】
また、演出表示装置11では、装飾図柄による図柄変動ゲーム以外にも、装飾図柄とは異なる演出図柄Ezを変動させて行う演出図柄による図柄変動ゲームが実行される場合もある。演出図柄による図柄変動ゲームは、装飾図柄による図柄変動ゲームと同様、始動入球装置15へ遊技球が入球することを契機に、実行される。本実施形態では、始動入球装置15へ遊技球が入球すると、装飾図柄による図柄変動ゲームと演出図柄による図柄変動ゲームのうち何れか一方が実行される。以下の説明において、単に「図柄変動ゲーム」と示す場合には、装飾図柄による図柄変動ゲーム及び演出図柄による図柄変動ゲームの何れも意味する。なお、演出図柄による図柄変動ゲームについては、後ほど詳しく説明する。
【0016】
始動入球手段としての始動入球装置15は、演出表示装置11の下方に配設されている。始動入球装置15は、開閉部材を有している。また、始動入球装置15は、当該始動入球装置15へ遊技球が入球したことを検知可能な始動スイッチSW1(
図2に示す)を有している。始動入球装置15へ遊技球が入球すると、大当り抽選が行われる。始動入球装置15の開閉部材は、電動役物ソレノイドSOL1(
図2に示す)の作動によって開状態と閉状態に変位可能に構成されている。そして、開閉部材が開状態となるとき始動入球装置15の入口が拡大されて遊技球が入球し易い開放状態となる。一方、開閉部材が閉状態となるとき始動入球装置15の入口は拡大されず遊技球が入球し難い閉鎖状態となる。
【0017】
また、始動入球装置15の下方には、大入賞扉を有する大入賞装置20が配設されている。大入賞装置20は、当該大入賞装置20へ遊技球が入球したことを検知可能なカウントスイッチSW2(
図2に示す)を有している。また、大入賞装置20の大入賞扉は、大入賞ソレノイドSOL2(
図2に示す)の作動によって開状態と閉状態に変位可能に構成されている。そして、大入賞扉が開状態となるとき大入賞装置20が開放状態となり、大入賞装置20への遊技球の入球が許容される。一方、大入賞扉が閉状態となるとき大入賞装置20が閉鎖状態となり、大入賞装置20への遊技球の入球が許容されない。
【0018】
パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、当該当選の対象となる図柄変動ゲームの終了後に、大入賞装置20が開放状態となる大当り遊技が生起される。大入賞装置20へ遊技球が入球すると、予め決められた個数の遊技球が賞球として払い出される。
【0019】
また、演出表示装置11の右方には、ゲート23が配設されている。ゲート23は、当該ゲート23へ遊技球が入球したことを検知可能なゲートスイッチSW3(
図2に示す)を有している。ゲート23に遊技球が入球すると、普通当りか否かを決めるための普通当り抽選が行われる。普通当り抽選に当選すると、所定時間の経過後、始動入球装置15が開放状態となる普通当り遊技が生起される。
【0020】
また、遊技盤YBには、LED等の発光部材が複数配置された発光部配置部材HSが配設されている。発光部配置部材HSには、特別図柄表示装置25、保留表示装置26及び普通図柄表示装置27が配設されている。各表示装置25,26,27は、複数の発光部材によって構成されている。
【0021】
特別図柄表示装置25には、当該特別図柄表示装置25を構成する発光部材の点灯及び消灯の組み合わせによる特別図柄が、図柄変動ゲームが終了するタイミングで停止して表示される。大当り抽選に当選した場合、特別図柄表示装置25には、大当り図柄に分類される特別図柄が停止して表示される。一方、大当り抽選に非当選した場合、特別図柄表示装置25には、はずれ図柄に分類される特別図柄が停止して表示される。また、図柄変動ゲームの実行中、特別図柄表示装置25には、特別図柄が変動して表示される。
【0022】
また、パチンコ遊技機10は、図柄変動ゲームの実行を保留可能に構成されている。そして、保留表示装置26では、当該保留表示装置26を構成する発光部材の点灯や点滅、消灯によって、実行が保留されている図柄変動ゲームの回数(以下、「保留記憶数」という)が示される。
【0023】
また、普通図柄表示装置27には、当該普通図柄表示装置27を構成する発光部材の点灯及び消灯の組み合わせによる普通図柄が停止して表示される。普通当り抽選に当選した場合、普通図柄表示装置27には、普通図柄が所定時間変動して表示された後、普通当り図柄に分類される普通図柄が停止して表示される。一方、普通当り抽選に非当選した場合、普通図柄表示装置27には、普通図柄が所定時間変動して表示された後、普通はずれ図柄に分類される普通図柄が停止して表示される。
【0024】
また、パチンコ遊技機10には、音声演出を行う音声出力手段としてのスピーカSpが配設されている。また、パチンコ遊技機10には、発光演出を行う発光手段としての装飾ランプLaが配設されている。
【0025】
また、パチンコ遊技機10は、大当り抽選の当選確率が通常よりも高確率となる高確率抽選状態を生起可能に構成されている。高確率抽選状態は、高確率抽選状態の終了条件が成立するまでの間、継続して生起される。本実施形態の「高確率抽選状態の終了条件」は、大当り遊技が生起されること又は大当り抽選に当選することなく予め定められた高確回数(規定回数)の図柄変動ゲームの実行が終了することによって成立する。
【0026】
また、パチンコ遊技機10は、始動入球装置15へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となる入球率向上状態を生起可能に構成されている。入球率向上状態の生起中、入球率向上状態が生起されていないときと比較して、単位時間あたりに始動入球装置15が開放状態となる機会(回数や時間)を増加させることで、始動入球装置15へ遊技球が入球する確率を高めている。入球率向上状態は、入球率向上状態の終了条件が成立するまでの間、継続して生起される。本実施形態の「入球率向上状態の終了条件」は、大当り遊技が生起されること又は大当り抽選に当選することなく予め定められた入球率向上回数の図柄変動ゲームの実行が終了することによって成立する。因みに、パチンコ遊技機10において入球率向上回数と高確回数は、同一回数を定めている。
【0027】
また、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、特定大当り又は非特定大当りに基づく大当り遊技が生起される。特定大当りは、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起される大当りである。一方、非特定大当りは、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起されない大当りである。なお、特定大当りと非特定大当りのうち何れに基づく大当り遊技の終了後でも、入球率向上状態が生起される。
【0028】
次に、
図2に基づき、パチンコ遊技機10の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機10の裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号を出力する。また、パチンコ遊技機10の裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号に基づき、演出表示装置11の表示態様や、装飾ランプLaの発光態様、スピーカSpの音声出力態様を制御する。
【0029】
以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
まず、主制御基板30について説明する。
図2に示すように、主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30a、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30b及び必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。
【0030】
主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW3が接続されている。各種スイッチSW1〜SW3は、各種スイッチが遊技球を検知した際に出力する検知信号を主制御用CPU30aが入力できるように、主制御用CPU30aに接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置25、保留表示装置26及び普通図柄表示装置27が接続されている。また、主制御用CPU30aには、電動役物ソレノイドSOL1及び大入賞ソレノイドSOL2が接続されている。
【0031】
主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから当該図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間を特定し得る。また、変動パターンは、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpにて行われる演出の演出内容を特定し得る。変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンと、がある。また、はずれ演出用の変動パターンには、特定演出(例えば、リーチ演出等)を演出内容に含むはずれ特定演出用の変動パターンと、特定演出を演出内容に含まないはずれ通常演出用の変動パターンと、がある。本実施形態の大当り演出用の変動パターンには、特定演出が演出内容に含まれている。
【0032】
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り抽選で用いられる大当り判定値が記憶されている。高確率抽選状態が生起されているときの大当り判定値の個数は、高確率抽選状態が生起されていないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。また、主制御用ROM30bには、普通当り抽選で用いられる普通当り判定値が記憶されている。また、主制御用ROM30bには、特定演出を実行するか否かを決定する特定演出抽選で用いられる演出判定値が記憶されている。
【0033】
主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、主制御用RAM30cには、高確率抽選状態の生起中であるか否かを示す主高確フラグが記憶される。また、主制御用RAM30cには、入球率向上状態の生起中であるか否かを示す主作動フラグが記憶される。
【0034】
また、主制御基板30内では、大当り判定用乱数や、演出判定用乱数、特別図柄振分用乱数、変動パターン振分用乱数として使用される各種乱数が生成される。因みに、大当り判定用乱数は、大当り抽選に用いる乱数である。演出判定用乱数は、特定演出抽選に用いる乱数である。特別図柄振分用乱数は、大当りの種類を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。なお、各種乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0035】
次に、
図2に基づき、演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。
【0036】
演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用CPU31aには、スピーカSpが接続されている。また、演出制御用CPU31aには、装飾ランプLaが接続されている。
【0037】
演出制御用ROM31bには、各種画像表示データ(装飾図柄、演出図柄、背景画像等の画像データ)、各種の発光用データ及び各種の音声用データが記憶されている。
演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、演出制御用RAM31cには、高確率抽選状態の生起中であるか否かを示す副高確フラグが記憶される。また、演出制御用RAM31cには、入球率向上状態の生起中であるか否かを示す副作動フラグが記憶される。
【0038】
以下、主制御基板30及び演出制御基板31が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期毎に、各種処理を実行する。
【0039】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
主制御用CPU30aは、始動スイッチSW1が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限数(本実施形態では、「4」)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数を1加算し、保留記憶数を書き換える。更に、主制御用CPU30aは、1加算後の保留記憶数を表すように保留表示装置26の表示内容を制御する。
【0040】
また、保留判定を肯定判定した主制御用CPU30aは、主制御基板30内で生成されている各種乱数(大当り判定用乱数、演出判定用乱数、特別図柄振分用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を取得し、その値を保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの記憶領域に記憶(格納)し、特別図柄入力処理を終了する。このように、保留記憶数に対応付けて各種乱数の値を主制御用RAM30cに記憶することにより、図柄変動ゲームの実行が保留される。
【0041】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの実行中又は大当り遊技の生起中か否かの実行条件判定を実行する。実行条件判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行条件判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数を読み出し、当該保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの保留数判定を実行する。保留数判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0042】
一方、保留数判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、保留記憶数から1減算し、主制御用RAM30cの保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、演出判定用乱数、特別図柄振分用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を読み出す。更に、主制御用CPU30aは、1減算後の保留記憶数を表すように保留表示装置26の表示内容を変更させる。
【0043】
また、各種乱数の値を読み出した主制御用CPU30aは、読み出した大当り判定用乱数の値が、大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う。このとき、主制御用CPU30aは、高確率抽選状態の生起中であるか否かに応じた大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。このように、本実施形態において、大当り抽選を行う主制御用CPU30aが、大当り抽選手段として機能する。
【0044】
そして、大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる図柄変動ゲームを実行させるための大当り変動処理を実行する。大当り変動処理において主制御用CPU30aは、読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づいて、大当りの種類を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、特定大当りに分類される大当り図柄及び非特定大当りに分類される大当り図柄の中から大当り図柄を決定することにより、特別図柄表示装置25に停止して表示させる大当り図柄と大当りの種類を決定する。また、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御用CPU30aは、大当り変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
【0045】
一方、大当り抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、読み出した演出判定用乱数の値が、演出判定値と一致するか否かを判定して特定演出判定(特定演出抽選)を行う。特定演出抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、特定演出を実行した後にはずれとなる図柄変動ゲームを実行させるためのはずれ特定変動処理を実行する。はずれ特定変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置25にはずれ図柄を停止して表示させることを決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ特定演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御用CPU30aは、はずれ特定変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
【0046】
また、特定演出抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、特定演出を実行することなくはずれとなる図柄変動ゲームを実行させるためのはずれ通常変動処理を実行する。はずれ通常変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置25にはずれ図柄を停止して表示させることを決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、主制御用CPU30aは、はずれ通常変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
【0047】
また、特別図柄開始処理において特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、決定した内容にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御用CPU31aに出力する。具体的に、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理にて決定した特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。そして、主制御用CPU30aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了を指示する全図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力するとともに、決定した特別図柄を停止して表示させるように特別図柄表示装置25の表示内容を制御する。
【0048】
また、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合、当該大当り抽選の当選対象となる図柄変動ゲームの終了後、大入賞装置20の開放状態及び閉鎖状態を制御し、大当り遊技を生起させる。このように、本実施形態において、大当り遊技を生起させる主制御用CPU30aが、大当り遊技生起手段として機能する。
【0049】
また、主制御用CPU30aは、主高確フラグや主作動フラグの管理によって、遊技状態を制御する。具体的に、高確率抽選状態を生起させるとき、主制御用CPU30aは、高確率抽選状態の生起中であることを示す情報を主高確フラグに設定する。また、高確率抽選状態を生起させないとき、主制御用CPU30aは、高確率抽選状態の生起中でないことを示す情報を主高確フラグに設定する。また、入球率向上状態を生起させるとき、主制御用CPU30aは、入球率向上状態の生起中であることを示す情報を主作動フラグに設定する。また、入球率向上状態を生起させないとき、主制御用CPU30aは、入球率向上状態の生起中でないことを示す情報を主作動フラグに設定する。このように、本実施形態において、主高確フラグを管理して高確率抽選状態を生起させる主制御用CPU30aが、高確率抽選状態生起手段として機能する。
【0050】
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、装飾図柄による図柄変動ゲームを実行させる際、特別図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる装飾図柄組み合わせを決定する。具体的に、演出制御用CPU31aは、大当り図柄が指定された場合、大当りの装飾図柄組み合わせの中から確定停止表示させる装飾図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄が指定された場合、はずれの装飾図柄組み合わせの中から確定停止表示させる装飾図柄組み合わせを決定する。
【0051】
演出制御用CPU31aは、装飾図柄による図柄変動ゲームを実行させる際、変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の装飾図柄を変動表示させて装飾図柄による図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、装飾図柄による図柄変動ゲームを実行させているとき、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、確定停止表示させると決定した装飾図柄組み合わせを確定停止表示させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0052】
また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が生起されると、当該大当り遊技が終了するまでの間、所定の大当り中演出を実行するように、演出表示装置11の表示態様、スピーカSpの音声出力態様及び装飾ランプLaの発光態様を制御する。
【0053】
また、演出制御用CPU31aは、副高確フラグや副作動フラグの管理によって、遊技状態を特定できるように制御する。具体的に、高確率抽選状態が生起されるとき、演出制御用CPU31aは、高確率抽選状態の生起中であることを特定可能な情報を副高確フラグに設定する。また、高確率抽選状態が生起されないとき、演出制御用CPU31aは、高確率抽選状態の生起中でないことを特定可能な情報を副高確フラグに設定する。また、入球率向上状態が生起されるとき、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態の生起中であることを特定可能な情報を副作動フラグに設定する。また、入球率向上状態が生起されないとき、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態の生起中でないことを特定可能な情報を副作動フラグに設定する。
【0054】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、入球率向上状態が生起されていないときには通常演出モードが制御され、演出表示装置11では装飾図柄による図柄変動ゲームが実行される。一方、入球率向上状態が生起されているときには特殊演出モードが制御され、演出表示装置11では、演出図柄による図柄変動ゲームが実行される。
【0055】
図3に示すように、本実施形態において、演出状態となる特殊演出モードには、三連単モード、三連複モード、二連単モード及び二連複モードがある。そして、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って、制御する特殊演出モードの種類が切り替わる。
【0056】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、入球率向上回数を4分割し、分割した4つの期間にて4種類の特殊演出モードのうち何れかの特殊演出モードが制御される。具体的に、大当り遊技終了後から第1回数の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの「第1期間」では、「三連単モード」が制御される。また、第1回数の図柄変動ゲームの実行が終了してから、第2回数の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの「第2期間」では、「三連複モード」が制御される。同様に、第2回数の図柄変動ゲームの実行が終了してから、第3回数の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの「第3期間」では、「二連単モード」が制御される。また、第3回数の図柄変動ゲームの実行が終了してから、入球率向上回数と同一回数となる第4回数の図柄変動ゲームの実行が終了してまでの「第4期間」では、「二連複モード」が制御される。
【0057】
また、前述したように、特殊演出モード中、演出表示装置11では、演出図柄による図柄変動ゲームが実行される。このため、特殊演出モード中、演出表示装置11には、演出図柄Ezが表示される。
【0058】
図4に示すように、演出図柄Ezは、競走馬を模した馬画像Hgと、騎手を模した騎手画像Kgと、円形の画像であって内部領域に数字が付される数字図柄Sgによって構成されている。本実施形態では、馬画像Hgで示す競走馬に割当てられた数字が、数字図柄Sgの内部領域に付される。以下の説明において、例えば、「1」が割当てられた競走馬を示す演出図柄Ez1という場合には、数字図柄Sgの内部領域に「1」が付された演出図柄Ez1を意味する。
【0059】
本実施形態における演出図柄Ezには、数字図柄Sgの内部領域に「1」が付される演出図柄Ez1から、数字図柄Sgの内部領域に「9」が付される演出図柄Ez9までの計9種類がある。
【0060】
以下、特殊演出モード中のゲーム性について、具体的に記載する。
特殊演出モード中、演出表示装置11では、結果導出演出となる演出図柄による図柄変動ゲームが実行され、当該図柄変動ゲームにて大当り抽選の抽選結果が報知される。本実施形態のパチンコ遊技機10は、競馬をモチーフとしている。そして、演出図柄による図柄変動ゲームでは、演出図柄Ez1〜Ez9が表示される。それとともに、演出図柄による図柄変動ゲームは、各演出図柄Ezを構成する馬画像Hgが示す競走馬が競い合う内容で行われる。その後、演出図柄による図柄変動ゲームでは、各競走馬の着順が結果順位として導出される。また、演出図柄による図柄変動ゲームでは、勝馬投票券(所謂、馬券)を模した馬券画像BKが表示される。馬券画像BKには、予想される競走馬の着順が予想順位として印されている。
【0061】
そして、演出図柄による図柄変動ゲームは、「勝馬投票券を的中させること」を目的とし、当該目的を達成することで大当り抽選に当選していることが遊技者に報知される。つまり、大当り抽選に当選している場合、演出図柄による図柄変動ゲームでは、馬券画像BKに印される予想順位と一致する結果順位が導出される。一方、大当り抽選に非当選している場合、演出図柄による図柄変動ゲームでは、馬券画像BKに印される予想順位と一致しない結果順位が導出される。
【0062】
以下、
図5(a)〜(d)に基づき、各特殊演出モードにおける演出表示装置11の表示内容について、説明する。
まず、「三連単モード」における演出表示装置11の表示内容について、説明する。
【0063】
図5(a)に示すように、三連単モード中、演出表示装置11には、三連単の予想方法で着順が予想されたことを示す予想順位が印された馬券画像BKが表示される。三連単は、1着〜3着の競走馬の種類と着順が全て一致する場合に的中する予想方法である。例えば、
図5(a)に示す馬券画像BKに印された「3→1→9」は、「3」が割当てられた競走馬が1着であって、「1」が割当てられた競走馬が2着、「9」が割当てられた競走馬が3着となることが予想されたことを示す予想順位となる。
【0064】
三連単モード中、演出表示装置11には、一着表示領域TJ1、二着表示領域TJ2及び三着表示領域TJ3が形成される。
三連単モード中の演出図柄による図柄変動ゲームでは、各表示領域TJ1〜TJ3にて、演出図柄Ez1〜Ez9によって構成される図柄列が変動して表示される。各表示領域TJ1〜TJ3にて図柄列が変動して表示されることにより、演出図柄による図柄変動ゲームは、各演出図柄Ezを構成する馬画像Hgが示す競走馬が競い合う内容で行われる。
【0065】
その後、三連単モード中の演出図柄による図柄変動ゲームでは、一着表示領域TJ1に、1着となった競走馬を示す馬画像Hgを含んで構成される演出図柄Ezとして有効とされる演出図柄Ez(有効演出図柄)が1つ停止して表示される。そして、一着表示領域TJ1に演出図柄Ezが停止して表示された後、二着表示領域TJ2に、2着となった競走馬を示す馬画像Hgを含んで構成される演出図柄Ezとして有効とされる演出図柄Ez(有効演出図柄)が1つ停止して表示される。その後、最後に、三着表示領域TJ3に、3着となった競走馬を示す馬画像Hgを含んで構成される演出図柄Ezとして有効とされる演出図柄Ez(有効演出図柄)が1つ停止して表示される。このように、三連単モード中の演出図柄による図柄変動ゲームにおいて、全ての表示領域TJ1〜TJ3に演出図柄Ezが停止して表示されることにより、結果順位が導出される。
【0066】
なお、一着表示領域TJ1に演出図柄Ezが停止して表示されると、残りの表示領域TJ2,TJ3では、演出図柄Ez1〜Ez9の中から一着表示領域TJ1に停止して表示された演出図柄と同じ演出図柄は消去され、残り8種類の演出図柄Ezによって構成される図柄列が変動して表示される。同様に、表示領域TJ1,TJ2に演出図柄Ezが停止して表示されると、残りの三着表示領域TJ3では、演出図柄Ez1〜Ez9の中から表示領域TJ1,TJ2に停止して表示された演出図柄と同じ演出図柄は消去され、残り7種類の演出図柄Ezによって構成される図柄列が変動して表示される。
【0067】
次に、「三連複モード」における演出表示装置11の表示内容について、説明する。
図5(b)に示すように、三連複モード中、演出表示装置11には、三連複の予想方法で着順が予想されたことを示す予想順位が印された馬券画像BKが表示される。三連複は、1着〜3着の競走馬の種類が全て一致する場合に的中する予想方法であって、的中に際し1着〜3着の競走馬の着順が問われない予想方法である。例えば、
図5(b)に示す馬券画像BKに印された「1−3−9」は、1着〜3着の競走馬が、「1」が割当てられた競走馬、「3」が割当てられた競走馬及び「9」が割当てられた競走馬となることが予想されたことを示す予想順位となる。
【0068】
三連複モード中、演出表示装置11には、三連単モード中と同様、一着表示領域TJ1、二着表示領域TJ2及び三着表示領域TJ3が形成される。
三連複モード中の演出図柄による図柄変動ゲームでは、三連単モード中と同様、各表示領域TJ1〜TJ3にて演出図柄Ez1〜Ez9によって構成される図柄列が変動して表示される。その後、三連複モード中の演出図柄による図柄変動ゲームでは、一着表示領域TJ1→二着表示領域TJ2→三着表示領域TJ3の順に、有効とされる演出図柄Ezが1つずつ停止して表示されることにより、結果順位が導出される。
【0069】
図5(a),(b)では、一着表示領域TJ1に「1」が割当てられた競走馬を示す演出図柄Ez1、二着表示領域TJ2に「9」が割当てられた競走馬を示す演出図柄Ez9、三着表示領域TJ3に「3」が割当てられた競走馬を示す演出図柄Ez3がそれぞれ停止して表示された際の演出表示装置11の表示内容を示している。「1→9→3」の組み合わせで演出図柄Ezが表示された場合、三連単モードでは、予想順位「3→1→9」と一致しないため、大当り抽選に非当選したことを示す結果順位となる。一方、「1→9→3」の組み合わせで演出図柄Ezが表示された場合、三連複モードでは、予想順位「1−3−9」と一致するため、大当り抽選に当選したことを示す結果順位となる。このように、各表示領域TJ1〜TJ3に停止して表示される演出図柄Ezの組み合わせであっても、三連単モードと三連複モードのうち何れの特殊演出モードであるかによって、大当り抽選に当選したことを示す演出図柄Ezの組み合わせになる場合もあれば、大当り抽選に非当選したことを示す演出図柄Ezの組み合わせになる場合もある。
【0070】
次に、「二連単モード」における演出表示装置11の表示内容について、説明する。
図5(c)に示すように、二連単モード中、演出表示装置11には、二連単(所謂、馬単)の予想方法で着順が予想されたことを示す予想順位が印された馬券画像BKが表示される。二連単は、1着と2着の競走馬の種類と着順が全て一致する場合に的中する予想方法である。例えば、
図5(c)に示す馬券画像BKに印された「9→1」は、「9」が割当てられた競走馬が1着であって、「1」が割当てられた競走馬が2着となることが予想されたことを示す予想順位となる。
【0071】
二連単モード中、演出表示装置11には、一着表示領域TJ1及び二着表示領域TJ2が形成される。
二連単モード中の演出図柄による図柄変動ゲームでは、各表示領域TJ1,TJ2にて、演出図柄Ez1〜Ez9によって構成される図柄列が変動して表示される。各表示領域TJ1,TJ2にて図柄列が変動して表示されることにより、演出図柄による図柄変動ゲームは、各演出図柄Ezを構成する馬画像Hgが示す競走馬が競い合う内容で行われる。その後、二連単モード中の演出図柄による図柄変動ゲームでは、一着表示領域TJ1→二着表示領域TJ2の順に、有効とされる演出図柄Ezが1つずつ停止して表示されることにより、結果順位が導出される。
【0072】
なお、三連単モードや三連複モードと同様、一着表示領域TJ1に演出図柄Ezが停止して表示されると、残りの表示領域TJ2では、演出図柄Ez1〜Ez9の中から一着表示領域TJ1に停止して表示された演出図柄と同じ演出図柄は消去され、残り8種類の演出図柄Ezによって構成される図柄列が変動して表示される。
【0073】
次に、「二連複モード」における演出表示装置11の表示内容について、説明する。
図5(d)に示すように、二連複モード中、演出表示装置11には、二連複(所謂、馬連)の予想方法で着順が予想されたことを示す予想順位が印された馬券画像BKが表示される。二連複は、1着と2着の競走馬の種類が全て一致する場合に的中する予想方法であって、的中に際し1着と2着の競走馬の着順が問われない予想方法である。例えば、
図5(d)に示す馬券画像BKに印された「1−9」は、1着と2着の競走馬が、「1」が割当てられた競走馬と「9」が割当てられた競走馬となることが予想されたことを示す予想順位となる。
【0074】
二連複モード中、演出表示装置11には、二連単モード中と同様、一着表示領域TJ1及び二着表示領域TJ2が形成される。
二連複モード中の演出図柄による図柄変動ゲームでは、二連単モードと同様、各表示領域TJ1,TJ2にて演出図柄Ez1〜Ez9によって構成される図柄列が変動して表示される。その後、二連複モード中の演出図柄による図柄変動ゲームでは、一着表示領域TJ1→二着表示領域TJ2の順に、有効とされる演出図柄Ezが1つずつ停止して表示されることにより、結果順位が導出される。
【0075】
図5(c),(d)では、一着表示領域TJ1に演出図柄Ez9、二着表示領域TJ2に演出図柄Ez1がそれぞれ停止して表示された際の演出表示装置11の表示内容を示している。「9→1」の組み合わせで演出図柄Ezが表示された場合、二連単モードでは、予想順位「9→1」と一致するため、大当り抽選に当選したことを示す結果順位となる。同様に、「9→1」の組み合わせで演出図柄Ezが表示された場合、二連複モードでは、予想順位「1−9」と一致するため、大当り抽選に当選したことを示す結果順位となる。このように、各表示領域TJ1,TJ2に停止して表示される演出図柄Ezが同じ組み合わせであっても、複数種類の特殊演出モードにおいて大当り抽選に当選したことを示す演出図柄Ezの組み合わせとなる場合もある。
【0076】
このように、三連複モードから二連単モードへ切り替えられた際には、図柄列の数が減少させて、図柄列の並び順に変化がもたらされる。これにより、大当りを示す演出図柄の組み合わせを構成する演出図柄Ezの数が減少するので、大当りを示す演出図柄が停止して表示され易くなったかのようにみせることができる。更に、各特殊モードでは、1つの表示領域に演出図柄Ezが停止して表示されると、当該演出図柄Ez以外の残りの演出図柄によって構成される図柄列が変動して表示されて、図柄列の並び順に変化がもたらされる。これにより、大当りを示す演出図柄の組み合わせを構成しない演出図柄Ezの数が減少するので、大当りを示す演出図柄の組み合わせが停止して表示され易くなったかのようにみせることができる。
【0077】
以下、特殊演出モードの制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、大当り遊技終了後から図柄変動ゲームが実行される毎にゲーム回数をカウントし、当該ゲーム回数に応じて各種の特殊演出モードを制御する。演出制御用CPU31aは、大当り遊技が生起されたことを契機として、ゲーム回数をリセットする。すなわち、ゲーム回数は、大当り遊技終了後から実行されたはずれの図柄変動ゲームの回数を示す。
【0078】
演出制御用CPU31aは、特殊演出モードの制御を開始する毎に、当該制御する特殊演出モード中に演出表示装置11に表示させる馬券画像BKに印す予想順位を決定する。また、演出制御用CPU31aは、予想順位を決定する毎に、当該予想順位を特定可能な予想順位情報を演出制御用RAM31cに記憶する。そして、演出制御用CPU31aは、制御を開始する特殊演出モード中、決定した予想順位を印した馬券画像BKを表示させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。このように、本実施形態において、特殊演出モードを制御する演出制御用CPU31aが、演出状態制御手段として機能する。
【0079】
演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドで指定された変動パターンに基づき、結果順位を決定する。結果順位を決定することにより、各表示領域の演出図柄として有効となる演出図柄Ez(有効演出図柄)が決められ、結果順位を示す演出図柄Ezの組み合わせを決定する。なお、演出制御用CPU31aは、別の表示領域に停止して表示される演出図柄Ezとは異なる演出図柄Ezを決めることで、各表示領域に停止して表示させる演出図柄Ezが重複しないように、各表示領域に停止して表示させる演出図柄Ezを決める。
【0080】
以下、変動パターンの種類別の結果順位の決定について、説明する。
大当り演出用の変動パターンが指定された場合、演出制御用CPU31aは、予想順位情報から特定する予想順位と一致するように結果順位を決定する。具体的に、演出制御用CPU31aは、三連単モード又は三連複モード中、予想順位情報から特定する予想順位と一致するように、各表示領域TJ1〜TJ3に停止して表示させる演出図柄Ezを決定し、結果順位を決定する。また、演出制御用CPU31aは、二連単モード又は二連複モード中、予想順位情報から特定する予想順位と一致するように、各表示領域TJ1,TJ2に停止して表示させる演出図柄Ezを決定し、結果順位を決定する。
【0081】
はずれ特定演出用の変動パターンが指定された場合、演出制御用CPU31aは、最後に停止して表示される演出図柄Ezにより予想順位と一致しない結果順位が導出されるように、予想順位情報から特定する予想順位と一致しない結果順位を決定する。具体的に、演出制御用CPU31aは、三連単モード又は三連複モード中、表示領域TJ1,TJ2に停止して表示される演出図柄Ezが予想順位と一致する一方で、三着表示領域TJ3に停止して表示される演出図柄Ezが予想順位と一致しないように、各表示領域TJ1〜TJ3に停止して表示させる演出図柄Ezを決定し、結果順位を決定する。また、演出制御用CPU31aは、二連単モード又は二連複モード中、一着表示領域TJ1に停止して表示させる演出図柄Ezが予想順位と一致する一方で、二着表示領域TJ2に停止して表示される演出図柄Ezが予想順位と一致しないように、各表示領域TJ1,TJ2にて停止して表示させる演出図柄Ezを決定し、結果順位を決定する。
【0082】
これにより、はずれ特定演出用の変動パターンに基づく演出図柄による図柄変動ゲームでは、全ての表示領域における演出図柄Ezが停止して表示されるまで、「勝馬投票券を的中させる」という目的が達成できなかったことを特定できない。
【0083】
はずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、演出制御用CPU31aは、最後に停止して表示される演出図柄Ezよりも前に停止して表示される演出図柄Ezにより予想順位と一致しない結果順位が導出されるように、予想順位情報から特定する予想順位と一致しない結果順位を決定する。具体的に、演出制御用CPU31aは、三連単モード又は三連複モード中、一着表示領域TJ1又は二着表示領域TJ2に停止して表示される演出図柄Ezが予想順位と一致しないように、各表示領域TJ1〜TJ3に停止して表示させる演出図柄Ezを決定し、結果順位を決定する。また、演出制御用CPU31aは、二連単モード又は二連複モード中、一着表示領域TJ1に停止して表示される演出図柄Ezが予想順位と一致しないように、各表示領域TJ1,TJ2に停止して表示させる演出図柄Ezを決定し、結果順位を決定する。
【0084】
これにより、はずれ通常演出用の変動パターンに基づく演出図柄による図柄変動ゲームでは、全ての表示領域における演出図柄Ezが停止して表示されるよりも前に、「勝馬投票券を的中させる」という目的が達成できないことを特定できる。また、本実施形態において、演出図柄による図柄変動ゲームの特定演出は、最後に演出図柄Ezが停止して表示される表示領域以外の表示領域にて停止して表示される演出図柄Ezが、予想順位と一致する演出となる。
【0085】
三連単モード又は三連複モード中、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各表示領域TJ1〜TJ3にて、演出図柄Ez1〜Ez9によって構成される図柄列を変動させて表示させ、演出図柄による図柄変動ゲームを開始させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、一着表示領域TJ1→二着表示領域TJ2→三着表示領域TJ3の順に演出図柄Ezを停止して表示させ、決定した結果順位を導出させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、演出図柄による図柄変動ゲームを終了させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0086】
同様に、二連単モード又は二連複モード中、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各表示領域TJ1,TJ2にて、演出図柄Ez1〜Ez9によって構成される図柄列を変動させて表示させ、演出図柄による図柄変動ゲームを開始させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、一着表示領域TJ1→二着表示領域TJ2の順に演出図柄Ezを停止して表示させて、決定した結果順位を導出させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、演出図柄による図柄変動ゲームを終了させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0087】
以上のように、本実施形態において、結果導出演出としての演出図柄による図柄変動ゲームを実行する演出表示装置11が、演出実行手段として機能する。また、本実施形態において、演出表示装置11の表示内容を制御し、演出図柄による図柄変動ゲームを実行させる演出制御用CPU31aが、演出制御手段として機能する。
【0088】
ここで、
図6に基づき、各特殊演出モードにおいて、各表示領域に停止して表示される演出図柄Ezによって構成される演出図柄Ezの組み合わせの総数に対して、大当り抽選に当選したことを示す演出図柄Ezの組み合わせの総数が占める割合について、説明する。
【0089】
以下の説明において、「導出され得る演出図柄の組み合わせの総数」という場合、「各表示領域に停止して表示される演出図柄Ezによって構成される演出図柄Ezの組み合わせの総数」を意味する。また、「大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数」という場合、「大当り抽選に当選したことを示す演出図柄の組み合わせの総数」を意味する。
【0090】
三連単モード及び三連複モードでは、演出図柄Ezが停止して表示される表示領域が3つであって、各表示領域TJ1〜TJ3には、演出図柄Ez1〜Ez9のうち何れか1つの演出図柄Ezが、他の表示領域に停止して表示される演出図柄Ezと重複しないように停止して表示される。このため、三連単モード及び三連複モードにおいて、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数は、「504(=9×8×7)」となる。
【0091】
三連単モードにおいて、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数は、「1」である。このため、三連単モードにおいて、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合は、「約0.02%(=(1/504)×100)」となる。
【0092】
三連複モードにおいて、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数は、「6」である。このため、三連複モードにおいて、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合は、「約1.19%(=(6/504)×100)」となる。
【0093】
二連単モード及び二連複モードでは、演出図柄Ezが停止して表示される領域が2つであって、各表示領域TJ1,TJ2には、演出図柄Ez1〜Ez9のうち何れか1つの演出図柄Ezが他の表示領域に停止して表示される演出図柄Ezと重複しないように停止して表示される。このため、二連単モード及び二連複モードにおいて、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数は、「72(=9×8)」となる。
【0094】
二連単モードにおいて、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数は、「1」である。このため、二連単モードにおいて、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合は、「約1.39%(=(1/72)×100)」となる。
【0095】
二連複モードにおいて、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数は、「2」である。このため、二連複モードにおいて、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合は、「約2.78%(=(2/72)×100)」となる。
【0096】
以上のように、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数に対して大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合は、三連単モード→三連複モード→二連単モード→二連複モードの順で高くなっている。これにより、特殊演出モードが、三連単モード→三連複モード→二連単モード→二連複モードの順で切り替えられると、大当りを示す演出図柄の組み合わせが導出される割合を高くみせることができる。
【0097】
特に、「競馬」を好む遊技者は、三連単、三連複、二連単及び二連複の予想方法において、勝馬投票券が的中する確率の高低関係を認識している可能性が高い。したがって、馬券画像BKに印される予想順位から、勝馬投票券が的中する確率の高低関係を認識させることもできる。
【0098】
次に、
図7に基づき、大当り遊技終了後におけるゲーム回数に基づく期待感の推移及び見た目上の期待感の推移について、説明する。
高確率抽選状態の生起中は、高確率抽選状態が生起されていないときよりも大当り抽選に当選し易いため、多くの遊技者は、高確率抽選状態が生起されると早い段階(少ないゲーム回数)で大当り遊技が生起されるものという認識を持っている。このため、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起されているか否かについて特定できない状況において、多くの遊技者は、大当り抽選に非当選する回数が増加することに伴って、高確率抽選状態が生起されていることへの期待感を低下させる。
【0099】
また、パチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起された場合、大当り抽選に当選しなければ、特殊実行回数と同一回数の高確回数の図柄変動ゲームの実行が終了したことを条件に、高確率抽選状態が終了する。この場合、多くの遊技者は、大当り抽選に非当選し、大当り遊技終了後から実行された図柄変動ゲームの回数が高確回数に達するまでの残り回数が少なくなると、当該残り回数の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間に大当り抽選に当選することへの期待感を低下させる。
【0100】
以上のことから、
図7に示すように、パチンコ遊技機10で遊技を行う多くの遊技者は、大当り抽選に非当選して、大当り遊技終了後からのゲーム回数が増加することに伴って、大当り遊技が生起されることへの期待感を低下させる。
【0101】
一方で、パチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後からのゲーム回数が第1回数→第2回数→第3回数に到達する毎に、「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度を低くしていく。また、パチンコ遊技機10では、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数に対して大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合を高くしていく。このように、大当り抽選に非当選する回数が増加することに伴って、大当りを示す演出図柄の組み合わせが導出される割合が高くなっていくようにみせることで、大当り抽選に当選することへの見た目上の期待感を高めることができる。
【0102】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)において「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成するための難易度が低い特殊演出モード(演出状態)へと切り替えられる。この結果、大当り抽選に非当選した回数が増加すると、演出図柄による図柄変動ゲームにおいて目的を達成することのできる見た目上の難易度が低下するようにみせることができる。これにより、何度も大当り抽選に非当選することで遊技意欲を低下させてしまう場面でも、目的が達成される可能性、つまり、大当り抽選に当選する可能性を高くみせることで、遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。更に、大当り抽選に当選する可能性を高くみせることにより、遊技意欲の向上を図ることもできる。
【0103】
(2)大当り抽選に非当選する回数が増加することに伴って、現状の遊技状態よりも遊技者にとって不利な遊技状態へと変移する可能性が高まる。例えば、大当り遊技終了後から大当り抽選に非当選する回数が高確回数に達すると、大当り遊技終了後から高確率抽選状態が生起されていたとしても、当該高確率抽選状態が終了し、大当り抽選の当選確率が低確率となる遊技状態へ変移する。また、大当り遊技終了後から大当り抽選に非当選する回数が入球率向上回数に達すると、入球率向上状態が終了し、始動入球装置15へ遊技球を入球させ難い遊技状態へと変移する。また、始動入球装置15へ遊技球を入球させるためには遊技球を発射させる必要があるため、大当り抽選に非当選する回数が増加するに従って、遊技者が失う遊技球の個数が増えていくため、遊技者が所持する遊技球の個数が少ない遊技状態へと変移する。
【0104】
このようなことから、大当り抽選に非当選する回数が増加することに伴う遊技意欲の低下が激しくなる。しかし、このような状況であっても、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)において「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する見た目上の難易度を低くみせる(大当り抽選に当選する可能性を高くみせる)ことで、遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。更に、大当り抽選に当選する可能性が高くなるようにみせることで、遊技意欲の向上を図ることもできる。
【0105】
(3)各表示領域にて停止して表示される演出図柄Ezによって構成される演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合を変化させることにより、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)にて「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度を変化させる。このため、各表示領域にて停止して表示される演出図柄Ezによって構成される演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合がどのように変化するかについて注目させて、遊技を楽しませることができる。
【0106】
(4)大当り遊技終了後から大当り抽選に当選することなく高確回数(規定回数)の図柄変動ゲームが実行されたことを契機として高確率抽選状態を終了するように構成した遊技機(所謂、ST機)は、特有の遊技性を有している。大当り遊技が生起されるまで高確率抽選状態が生起される遊技機とは異なり、ST機では、大当り遊技が生起されることなく高確率抽選状態が終了する可能性がある。このため、ST機では、大当り遊技終了後から高確回数の図柄変動ゲームが実行されるまでの間に大当り抽選に当選することができるか否かについての注目度を高め、遊技を楽しませることができる。しかしながら、ST機では、大当り抽選に非当選し、大当り遊技終了後から実行された図柄変動ゲームの回数が高確回数に近づくにつれて、大当り抽選に当選することなく高確率抽選状態が終了してしまうことへの危機感を高める。このようなST機において、大当り遊技終了後から大当り抽選に非当選した回数が高確回数に近づくにつれて大当り抽選に当選する可能性を高くみせることで、大当り遊技終了後から大当り抽選に非当選した回数の増加に伴って遊技者が抱く危機感を高めすぎてしまうことを抑制しつつ、ST機特有の遊技性での遊技を楽しませることができる。
【0107】
(5)演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)では、複数の演出図柄Ezによって構成される図柄列が複数表示される。そして、図柄列の数や図柄列を構成する演出図柄Ezの数を変化させるなど図柄列の並び順を変化させることで、演出図柄による図柄変動ゲームにて「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度が変化するように構成した。このため、どのように図柄列の並び順が変化するかについて注目させて、遊技を楽しませることができる。
【0108】
(6)演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)では、複数の競走馬(演出個体)が競い合う内容で行われるとともに、各競走馬の着順(順位)が結果順位として導出される。そして、導出される結果順位と予想順位が一致する場合に、結果導出演出にて「勝馬投票券を的中させる」という目的が達成される。このため、予想順位と結果順位が一致するか否かについて注目させて、遊技を楽しませることができる。
【0109】
また、一般的なパチンコ遊技機では、本実施形態のパチンコ遊技機10において通常演出モードが制御されているときのように、装飾図柄による図柄変動ゲームによって大当り抽選の抽選結果が報知される。このような一般的なパチンコ遊技機では、全列の装飾図柄が同一である場合に大当り抽選に当選したことを認識できるように構成されている。しかし、特殊演出モード(演出状態)中は、一般的なパチンコ遊技機とは、大当りを示す演出図柄の組み合わせの構成が異なるため、遊技者の関心を惹くことができ、遊技を行ってみたいという意欲を高めることができる。
【0110】
(7)一般的なパチンコ遊技機では、本実施形態のパチンコ遊技機10において通常演出モードが制御されているときのように、装飾図柄による図柄変動ゲームによって大当り抽選の抽選結果が報知される。このような一般的なパチンコ遊技機では、大当りを示す装飾図柄組み合わせに変化が生じないため、面白味に欠けていた。しかし、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って、各表示領域に停止して表示され得る演出図柄によって構成される演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合を高めていく。これによれば、大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)にて導出される演出図柄の組み合わせとして遊技者が期待する演出図柄の組み合わせに変化が生じるため、面白味が増し、興趣の向上を図ることができるとともに、遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
【0111】
(8)三連複モードや二連複モードでは、導出される演出図柄の組み合わせを構成する演出図柄Ezの種類のみが、大当りを示す演出図柄の組み合わせとなる条件となる。一方、三連単モードや二連単モードでは、導出される演出図柄の組み合わせを構成する演出図柄Ezの種類と、当該演出図柄の組み合わせを構成する演出図柄Ezの順序が、大当りを示す演出図柄の組み合わせとなる条件となる。このように特殊演出モードの種類によって、大当りを示す演出図柄の組み合わせとなる条件が変化するため、特殊演出モードの種類の切り替えることで、遊技に対する飽きを抑制することができ、遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。
【0112】
(9)通常演出モード中は、全列の装飾図柄の種類が同一である場合に、大当りを示す装飾図柄組み合わせとなる。しかし、特殊演出モード(演出状態)中は、各表示領域に同じ演出図柄Ezが停止して表示されないため、大当りを示す演出図柄の組み合わせは、全て異なる演出図柄Ezによって構成される。このように、通常演出モードと特殊演出モードのうち何れが制御されているかによって、大当りを示す演出図柄の組み合わせが異なるため、面白味が増し、興趣の向上を図ることができる。
【0113】
(10)馬券画像BKに印される予想順位を変化させることにより、結果導出演出にて「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度を変化させるように構成した。このため、予想順位がどのように変化するかについて注目させて、遊技を楽しませることができる。
【0114】
(11)図柄変動ゲーム毎に予想順位が変更される場合には、図柄変動ゲーム毎に予想順位を確認しなければならない。しかし、同一種類の特殊演出モード(演出状態)中は、馬券画像BKに印される予想順位が変更されないため、遊技者が予想順位を確認する回数を抑制することができ、他(例えば、演出図柄Ez)への注目度を高め、遊技者を楽しませることができる。
【0115】
(12)パチンコ遊技機10のモチーフを「競馬」とし、当該「競馬」を題材とした内容で演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)を行うことにより、演出に統一感を持たせることができる。更に、「競馬」をモチーフとしたパチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者は、「競馬」を好む可能性が高い。このため、「競馬」を題材とした内容で演出図柄による図柄変動ゲームを行うことにより、パチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者の興趣を効果的に向上させることができる。
【0116】
(13)パチンコ遊技機に、競馬のように複数の演出個体が競い合うことによって優劣関係(順位)が導出される要素を適用することにより、斬新な演出を実行することができる。更に、斬新な演出を実行することで、遊技者の関心を惹くことができ、遊技を行ってみたいという意欲を高めることができる。
【0117】
(第2実施形態)
次に、遊技機の第2実施形態を
図8及び
図9に基づき説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略する。
【0118】
第2実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り遊技の終了後に高確率抽選状態が生起されると、当該高確率抽選状態が終了するまでの間、図柄変動ゲームの実行を開始させる毎に高確率抽選状態を終了させるか否かの転落抽選が行われる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特定大当りに基づく大当り遊技のみが生起される。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後、必ず高確率抽選状態が生起される。
【0119】
主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理において大当り判定用乱数などの各種乱数の値を取得する際に、転落抽選に用いる転落抽選用乱数の値を取得し、各種乱数とともに主制御用RAM30cに記憶する。また、主制御用ROM30bには、転落抽選で用いられる転落判定値が記憶されている。なお、転落抽選用乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0120】
そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理における保留数判定の判定結果が肯定となって各種乱数の値を読み出した後、大当り抽選を行うよりも前に、転落抽選処理を行う。そして、主制御用CPU30aは、転落抽選処理を終えると、大当り抽選以降の処理を行う。
【0121】
以下、
図8に基づき、転落抽選処理について説明する。
転落抽選処理において主制御用CPU30aは、高確率抽選状態の生起中であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、転落抽選処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、転落抽選を行う(ステップS12)。ステップS12において主制御用CPU30aは、読み出した転落抽選用乱数の値が、転落判定値と一致するか否かを判定して転落判定(転落抽選)を行う。
【0122】
その後、主制御用CPU30aは、転落抽選に当選したか否かを判定する(ステップS13)。転落抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、転落抽選処理を終了する。一方、転落抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、主高確フラグに設定する情報を書き換え、高確率抽選状態を終了させ(ステップS14)、転落抽選処理を終了する。このように、本実施形態において、転落抽選を行う主制御用CPU30aが、転落抽選手段として機能する。
【0123】
次に、
図9に基づき、大当り遊技終了後における高確率抽選状態が継続していることへの期待感の推移及び見た目上の期待感の推移について、説明する。
パチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起された場合、高確率抽選状態が生起されていれば図柄変動ゲームが実行される度に転落抽選が行われる。そして、転落抽選に当選したことを契機として、高確率抽選状態が終了する。これにより、転落抽選の当選確率が0%よりも高い当選確率である以上、転落抽選が行われる回数が増えれば、転落抽選に当選する可能性も必然的に高くなる。つまり、大当り遊技終了後に高確率抽選状態が生起されても、多くの遊技者は、大当り抽選に非当選して、大当り遊技終了後から実行された図柄変動ゲームの回数が増加することに伴って、高確率抽選状態が継続して生起されていることへの期待感は低下させる。
【0124】
一方で、パチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後からのゲーム回数が第1回数→第2回数→第3回数に到達する毎に、「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度を低くしていく。また、パチンコ遊技機10では、導出され得る演出図柄の組み合わせの総数に対して大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合を高くしていく。このように、大当り抽選に非当選する回数が増加することに伴って、大当りを示す演出図柄の組み合わせが導出される割合が高くなっていくようにみせることで、大当り抽選に当選することへの見た目上の期待感を高めることができる。
【0125】
以上詳述したように、本実施形態は、第1実施形態の効果(1)、(3)及び(5)〜(13)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(14)大当り抽選に非当選する回数が増加することに伴って、現状の遊技状態よりも遊技者にとって不利な遊技状態へと変移する可能性が高まる。例えば、大当り遊技終了後から大当り抽選に非当選する回数が増加すると、転落抽選に当選している可能性が高くなるため、高確率抽選状態が終了し、大当り抽選の当選確率が低確率となる遊技状態へ変移する可能性が高まる。また、大当り遊技終了後から大当り抽選に非当選する回数が入球率向上回数に達すると、入球率向上状態が終了し、始動入球装置15へ遊技球を入球させ難い遊技状態へと変移する。また、始動入球装置15へ遊技球を入球させるためには遊技球を発射させる必要があるため、大当り抽選に非当選する回数が増加するに従って、遊技者が失う遊技球の個数が増えていくため、遊技者が所持する遊技球の個数が少ない遊技状態へと変移する。
【0126】
このようなことから、大当り抽選に非当選する回数が増加することに伴う遊技意欲の低下が激しくなる。しかし、このような状況であっても、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)において「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する見た目上の難易度が低くみせる(大当り抽選に当選する可能性を高くみせる)ことで、遊技意欲が低下してしまうことを抑制することができる。更に、大当り抽選に当選する可能性が高くなるようにみせることで、遊技意欲の向上を図ることもできる。
【0127】
(15)高確率抽選状態中、図柄変動ゲームを実行させる度に高確率抽選状態を終了するか否かを決めるための転落抽選が行われ、当該転落抽選の当選を契機に高確率抽選状態が終了するように構成した遊技機(所謂、転落抽選機)は、特有の遊技性を有している。大当り遊技が生起されるまで高確率抽選状態が生起される遊技機とは異なり、転落抽選機では、大当り抽選に非当選する度に高確率抽選状態が終了している可能性が高くなる。このため、転落抽選機では、転落抽選に当選するよりも前に大当り抽選に当選することができるか否かについての注目度を高め、遊技を楽しませることができる。一方、転落抽選機では、大当り抽選に非当選し、大当り遊技終了後から実行された図柄変動ゲームの回数が増加するにつれて、高確率抽選状態が終了していることへの危機感を高める。このような転落抽選機において、大当り遊技終了後から大当り抽選に非当選した回数が増加するにつれて大当り抽選に当選する可能性を高くみせることで、大当り遊技終了後から大当り抽選に非当選した回数の増加に伴って遊技者が抱く危機感を高めすぎてしまうことを抑制しつつ、転落抽選機特有の遊技性での遊技を楽しませることができる。
【0128】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、入球率向上状態が終了してから大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)にて「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度を低くするように構成してもよい。遊技者の中には、遊技者にとって有利な入球率向上状態が終了してしまうと、遊技意欲を低下させて、遊技を止めようと考える遊技者もいる。このような遊技者であっても、入球率向上状態終了後からの大当り抽選に非当選した回数が多くなることに伴って、目的を達成し易くみせることで、遊技意欲の低下を抑制しつつ、遊技を継続する意欲を高めることができる。
【0129】
・上記実施形態において、高確率抽選状態が終了してから大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)にて「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度を低くするように構成してもよい。遊技者の中には、遊技者にとって有利な高確率抽選状態が終了してしまうと、遊技意欲を低下させて、遊技を止めようと考える遊技者もいる。このような遊技者であっても、高確率抽選状態終了後からの大当り抽選に非当選した回数が多くなることに伴って、目的を達成し易くみせることで、遊技意欲の低下を抑制しつつ、遊技を継続する意欲を高めることができる。
【0130】
・上記実施形態において、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)にて「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度を高めるように構成してもよい。例えば、所定条件の成立を契機として、目的を達成する難易度が高い特殊演出モード(演出状態)に切り替えられるように構成してもよい。このように構成する場合、目的を達成する難易度が高くなる可能性もあるため、目的を達成する難易度が低下するか否かについても注目させて、遊技を楽しませることができる。なお、上記所定条件は、特定演出抽選に当選することによって成立するように構成してもよい。そして、二連複モード中に特定演出抽選に当選した場合、次の演出図柄による図柄変動ゲームから二連単モードに切り替えられるように構成してもよい。
【0131】
・上記実施形態において、各競走馬の支持率によって導出される人気順序(「1番人気」等)を報知し、予想順位に盛り込まれている競走馬の支持率が高い場合、大当り抽選に当選していることへの大当り期待度や高確率抽選状態が生起されていることへの高確期待度が高まるように構成してもよい。
【0132】
・上記実施形態において、図柄列を構成する演出図柄の数を増減させて、演出図柄による図柄変動ゲーム(結果導出演出)にて「勝馬投票券を的中させる」という目的を達成する難易度を変化させるように構成してもよい。この場合、図柄列を構成する演出図柄の数の増減に注目させて、遊技を楽しませることができる。なお、図柄列を構成する演出図柄の数を減少させた際には、上記実施形態における特殊演出モード毎の目的を達成する難易度の高低関係とは異なる場合もあるが、その際は、特殊演出モード毎の目的を達成する難易度の高低関係を適宜変更してもよい。
【0133】
・上記実施形態において、特殊演出モード中、演出表示装置11に装飾図柄を表示し、当該装飾図柄による図柄変動ゲームを行うように構成してもよい。この場合、表示する装飾図柄よりも演出図柄Ezを大きく表示させる等して、遊技者が演出図柄Ezに注目するように構成することが好ましい。
【0134】
・上記実施形態のパチンコ遊技機10に、遊技者が操作可能な演出用ボタン(操作手段)を配設してもよい。そして、演出用ボタンを操作することにより、遊技者が予想順位を設定できるように構成してもよい。この場合、遊技者を演出に参加させることができ、更に遊技者を楽しませることができる。
【0135】
・上記実施形態において、演出図柄による図柄変動ゲームが実行される毎に、予想順位が変更されるように構成してもよい。この場合、演出図柄による図柄変動ゲームが実行される毎に、予想順位について注目させて、遊技者を楽しませることができる。
【0136】
・上記実施形態において、目的を達成する見た目上の難易度を低くするために特殊演出モードの種類を切り替える際、滞在中の特殊演出モードに対して切り替え後の特殊演出モードが一義的に決められていなくてもよい。例えば、三連単モードの滞在中、三連複モード以外の二連単モードや二連複モードへ切り替えられる場合があってもよい。
【0137】
・上記実施形態において、三連単モード、三連複モード、二連単モード及び二連複モードの全てを実行可能に構成する必要はなく、目的を達成する見た目上の難易度が異なる特殊演出モード(演出状態)を複数備えていればよい。例えば、特殊演出モードとして三連複モード及び二連複モードのみを実行可能に構成してもよいし、三連単モード、二連単モード及び一連単モード(所謂、単勝モード)を実行可能に構成してもよい。
【0138】
・上記実施形態において、各種の特殊演出モード(演出状態)を入球率向上状態や高確率抽選状態が生起されていないときでも実行可能に構成するとともに、ゲーム回数のリセット契機を変更してもよい。例えば、パチンコ遊技機10の電源断を契機としてゲーム回数がリセットされるように構成してもよい。この場合、パチンコ遊技機10の電源投入時から大当り抽選に非当選した回数に基づき、特殊演出モードの種類を切り替えられる。その他にも、図柄変動ゲームが終了してから、図柄変動ゲームが実行されることなく所定時間(例えば、10分)が経過したことを契機としてゲーム回数がリセットされるように構成してもよい。この「所定時間」として、パチンコ遊技機10で遊技を開始する遊技者が、遊技開始前に遊技を行っていた遊技者と異なる可能性が高いと判断できる時間を定めてもよい。このような時間を設定する場合、単一の遊技者によって大当り抽選に非当選した回数に応じて特殊演出モードの種類が切り替えられるように構成できるため、多くの遊技者に難易度が低下する態様を体験させ易くなり、より効果的に遊技意欲の向上を図ることができる。
【0139】
・上記実施形態において、装飾図柄として表示される図柄と、演出図柄として表示される図柄と、が同じ図柄であってもよい。
・上記実施形態において、通常演出モードを制御しなくてもよい。
【0140】
・上記実施形態において、演出図柄による図柄変動ゲームのみが実行されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、小当り遊技の終了後や、当該小当り遊技と区別できない態様で大入賞装置20の開放状態と閉鎖状態が制御される大当り遊技の終了後、特殊演出モードが制御されるように構成してもよい。
【0141】
・上記実施形態において、開閉部材を有する始動入球装置と、開閉部材を有さない始動入球装置を備えた遊技機に適用してもよい。この場合、入球率向上状態の生起中は、2種類の始動入球装置のうち開閉部材を有する始動入球装置へ遊技球が入球する確率が通常よりも高確率となるように構成してもよい。
【0142】
・上記実施形態において、大当りの種類を変更してもよい。例えば、大当り遊技における大入賞装置20の開放状態及び閉鎖状態の態様を異ならせた大当りを複数種類備えてもよい。
【0143】
・上記実施形態において、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpをそれぞれ専用のCPUによって制御するように構成してもよい。このとき、各CPUは、単一の制御基板上に設けてもよいし、異なる制御基板上に設けてもよい。また、各CPUを設けることに伴い、各CPUがそれぞれ管理するROMやRAMを設けてもよい。
【0144】
・上記実施形態のパチンコ遊技機10は、競馬に限らず、競輪や、競艇、オートレース、ドッグレース等の複数種類の個体が競い合うことによって各個体の順位が導出されるものをモチーフとしてもよい。
【0145】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記大当り抽選の抽選対象となった結果導出演出の終了後から大当り遊技を生起させる大当り遊技生起手段と、前記大当り抽選の当選確率が通常よりも高確率となる高確率抽選状態を生起する高確率抽選状態生起手段と、前記高確率抽選状態中、結果導出演出が実行される毎に高確率抽選状態を終了させるか否かの転落抽選を行う転落抽選手段と、を備え、前記高確率抽選状態生起手段は、前記大当り遊技終了後から前記高確率抽選状態を生起させ、前記高確率抽選状態において前記転落抽選に当選したことを契機に前記高確率抽選状態を終了させ、前記演出状態制御手段は、前記大当り遊技終了後から前記大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って前記難易度が低い前記演出状態へ切り替えることを特徴とする遊技機。
【0146】
(ロ)前記大当り抽選の抽選対象となった結果導出演出の終了後から大当り遊技を生起させる大当り遊技生起手段と、前記始動条件の成立する確率が通常よりも高確率となる入球率向上状態を生起する入球率向上状態生起手段と、を備え、前記入球率向上状態生起手段は、前記大当り遊技終了後から前記入球率向上状態を生起させ、当該大当り遊技終了後から前記大当り抽選に当選することなく上限回数の結果導出演出の実行が終了したことを契機に入球率向上状態を終了させ、前記演出状態制御手段は、前記入球率向上状態終了後、前記大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って前記難易度が低い前記演出状態へ切り替えることを特徴とする遊技機。
【0147】
(ハ)前記大当り抽選の抽選対象となった結果導出演出の終了後から大当り遊技を生起させる大当り遊技生起手段と、前記大当り抽選の当選確率が通常よりも高確率となる高確率抽選状態を生起する高確率抽選状態生起手段と、を備え、前記高確率抽選状態生起手段は、前記大当り遊技終了後から前記高確率抽選状態を生起させ、前記大当り遊技終了後から前記大当り抽選に当選することなく規定回数の結果導出演出の実行が終了したことを契機に高確率抽選状態を終了させ、前記演出状態制御手段は、前記高確率抽選状態終了後、前記大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って前記難易度が低い前記演出状態へ切り替えることを特徴とする遊技機。
【0148】
(ニ)前記演出状態制御手段は、前記大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って前記難易度が低い前記演出状態へ切り替える一方、所定条件の成立を契機として前記難易度が高い前記演出状態へ切り替えることを特徴とする遊技機。
【0149】
(ホ)前記目的は、前記結果導出演出にて導出される結果順位と予想順位が一致することで達成し、前記結果導出演出は、複数の演出個体を演出図柄として表示するとともに、各演出個体が競い合う内容で行った後、順位を対応付けた図柄列の演出図柄として1つの演出図柄を表示することによって各演出個体の順位を結果順位として導出し、前記予想順位が変化することで前記難易度が変化することを特徴とする遊技機。
【0150】
(ヘ)前記結果導出演出は、複数の演出図柄によって構成される図柄列を複数表示し、前記図柄列の並び順が変化することで前記難易度が変化することを特徴とする遊技機。
(ト)前記結果導出演出は、前記図柄列を構成する演出図柄の数を増減させて前記図柄列の並び順が変化することを特徴とする遊技機。
【0151】
(チ)前記結果導出演出は、複数の演出個体が競い合う内容であって、各演出個体の順位を結果順位として導出し、前記目的は、前記結果順位と予想順位が一致することで達成することを特徴とする遊技機。
【0152】
(リ)始動条件の成立を契機として大当り抽選を行う大当り抽選手段と、複数の演出図柄によって構成される図柄列を複数表示し、各図柄列を変動して表示した後、各図柄列の演出図柄として有効とする有効演出図柄を図柄列毎に1つ停止して表示し、各図柄列の前記有効演出図柄によって構成される演出図柄の組み合わせによって前記大当り抽選の抽選結果を遊技者に報知する結果導出演出を実行する演出実行手段と、前記結果導出演出の実行を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記大当り抽選に非当選した回数が増加することに伴って、各図柄列を構成する演出図柄によって構成される演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合を高くすることを特徴とする遊技機。
【0153】
(ヌ)前記演出制御手段は、各図柄列の前記有効演出図柄によって構成可能な演出図柄の組み合わせのうち大当りを示す演出図柄の組み合わせとされる演出図柄の組み合わせの数を増やすことにより、各図柄列を構成する演出図柄によって構成される演出図柄の組み合わせの総数に対して、大当りを示す演出図柄の組み合わせの総数が占める割合を高くすることを特徴とする遊技機。