(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態による内視鏡システム100について説明する。
図1は内視鏡システム100を概略的に示す図である。内視鏡システム100は、スコープユニット110と、スコープユニット110に接続されるプロセッサユニット120と、プロセッサユニット120に接続される複数の外部ユニット141a−cとを主に備える。
【0014】
スコープユニット110は、撮像素子111と、アナログ信号処理回路112と、駆動回路113と、スコープタイミングコントローラ114と、スコープCPU115と、スコープメモリ116と、ライトガイドファイバ117とを主に備える。
【0015】
撮像素子111は、スコープユニット110の先端部に格納される例えばCCDであって、患者の体内に挿入されて観察対象物を撮像する。そして、撮像した画像を画像データとしてプロセッサユニット120に送信する。アナログ信号処理回路112は、撮像素子111からアナログ信号を受信してデジタル信号に変換する。駆動回路113は、撮像素子111を駆動する。スコープタイミングコントローラ114は、アナログ信号処理回路112及び駆動回路113の駆動タイミングを制御する。スコープCPU115は、スコープユニット110が備える各要素を制御することにより、スコープユニット110を動作させる。スコープメモリ116は、スコープユニット110のファームウェアや各種の設定情報などを記憶する。ライトガイドファイバ117は、プロセッサユニット120から受光した照明光を観察対象物に照射する。
【0016】
スコープメモリ116は、スコープユニット110のファームウェア、ファームウェアのバージョン情報、スコープユニット110の機種名、及び製造番号等を記憶する。
【0017】
プロセッサユニット120は、プロセッサユニット120の動作を制御するプロセッサCPU121と、観察記録を記憶する保存媒体122と、プロセッサユニット120のファームウェアなどを記憶するプロセッサメモリ123と、光源124と、信号処理部125と、フロントパネル126と、プロセッサタイミングコントローラ127とを主に備える。
【0018】
プロセッサCPU121は、スコープCPU115に接続され、スコープCPU115を介してスコープメモリ116に記憶されている情報を取得する。
また、プロセッサCPU121は、アナログ信号処理回路112から画像データを受信して、所定の画像処理を施し、処理済み画像を出力する。
【0019】
プロセッサメモリ123は、プロセッサユニット120のファームウェア、ファームウェアのバージョン情報、プロセッサユニット120の機種名、及び製造番号等を記憶する。
【0020】
信号処理部125は、アナログ信号処理回路112から画像データを受信して、モニタ150に表示可能なフォーマットに変換して、変換した画像データをモニタ150に送信する。
【0021】
プロセッサユニット120は、複数種のスコープユニット110と接続可能である。複数種のスコープユニット110は、例えば、気管支鏡、カプセル内視鏡、大腸内視鏡、上部内視鏡、経鼻内視鏡、及び十二指腸内視鏡等である。気管支鏡は、気管支の内側を観察する気管支鏡検査法(Bronchnoscopy)に用いられ、カプセル内視鏡は、カプセル内視鏡検査法(Capsule Endoscopy)に用いられ、大腸内視鏡は、大腸の内側を観察する大腸内視鏡検査法(Colonoscopy)に用いられ、上部内視鏡は、上部消化器官(食道、胃など)の内側を観察する上部内視鏡検査法(Upper Endoscopy)に用いられ、経鼻内視鏡は、耳、鼻、及び喉を観察する経鼻内視鏡検査法(Ear,Nose,and Throat Endoscopy)に用いられ、十二指腸内視鏡は内視鏡的逆行性胆道膵管造影法(ERCP)に用いられる。各検査法においては、患部をより的確に医師が把握できるように、プロセッサCPU121は検査法に応じて画素強調等の画像処理を行う。
【0022】
画像処理は、例えばゲイン調整処理、ホワイトバランス調整処理、輪郭強調処理、及び画素強調処理である。ゲイン調整処理は、画像データのゲインを調整して、画像データの信号レベルを観察に適したレベルに調整する処理である。ホワイトバランス調整処理は、画像データのホワイトバランスを調整して色調を整える処理である。輪郭強調処理は、被写体像、例えば患部の輪郭を強調して、患部の範囲を明確にし、これにより患部を観察、発見しやすくする処理である。画素強調処理は、特定の波長の反射光のみを強調する処理であり、これにより特定の波長の反射光を返す患部を見やすくすることができる。画像処理は、ユーザが決定する設定値や、撮像素子111、スコープユニット110、及びプロセッサユニット120の特性に応じて決定される様々な設定値を用いて行われる。
【0023】
プロセッサタイミングコントローラ127は、プロセッサCPU121、信号処理部125、及びスコープCPU115に接続され、プロセッサCPU121の制御の下で各部材の同期を図る。
【0024】
保存媒体122は、処理済み画像を保存する。
【0025】
フロントパネル126はプロセッサ入力部であって、画面、複数の操作ボタン、及びマウスを備え、スコープCPU115に接続される。画面は、内視鏡システム100を操作するために必要な情報を表示する。ユーザは操作ボタン及びマウスを操作して内視鏡システム100を操作する。
【0026】
光源124は、照明光を照射する。照明光は集光レンズ128及び絞り129を介してライトガイドファイバ117に入射する。絞り129はロータリシャッタから成り、照明光の光量及び発光タイミングを調節する。絞り129の開度及びタイミングは、プロセッサCPU121に接続されたモータ130により制御される。
【0027】
プロセッサユニット120には、モニタ150が接続される。モニタ150は信号処理部125から受信した画像データを表示する。
【0028】
プロセッサユニット120には、USBメモリ142aとUSBメモリ用ユニット143aとが接続される。USBメモリ142aは処理済み画像を記憶する。USBメモリ用ユニット143aは、USBメモリ142aの識別データ及び追加データを有する。追加データは、USBメモリ142aのドライバであって、識別データは、追加データが適合するUSBメモリ142aを識別するデータである。
【0029】
プロセッサCPU121には、複数の外部ユニット131、132が接続される。外部ユニット131、132は、信号処理部125が行うことのできない新たな画像処理を行うユニットや、プロセッサユニット120が持っていない機能を提供するユニットである。
【0030】
プロセッサCPU121には、スコープ用ユニット141a−141cが接続される。スコープ用ユニット141a−141cは、プロセッサユニット120が認識できないスコープユニット110に関する情報を有するユニットであって、対応するスコープユニット110に適した画像処理機能、及び様々な処理に用いるパラメータを有する。プロセッサユニット120が認識できるスコープユニット110をプロセッサユニット120に接続する場合、スコープ用ユニットをプロセッサユニット120に接続する必要がない。
【0031】
次に
図2を用いて、スコープユニット110、プロセッサユニット120、及び外部ユニットの接続に関して説明する。
【0032】
プロセッサユニット120は、複数の内部モジュールを有する。複数の内部モジュールは、識別モジュール121a、外部機器接続モジュール121b、及び映像出力処理モジュール121cである。識別モジュール121aは、スコープユニット110のドライバを有し、プロセッサユニット120に接続されたスコープユニット110を識別して認識する。外部機器接続モジュール121bは、プロセッサユニット120に接続される各種外部機器のドライバを有する。各種外部機器は、例えばプリンタ、USBメモリ142a、及びUSBハードディスク142bなどである。映像出力処理モジュール121cは、スコープユニット110の種別に応じた画像処理を行う。
【0033】
プロセッサユニット120は、複数の外部ユニット131−132が接続される。第1の外部ユニット131は、信号処理部125が行うことのできない画像処理を提供するユニットであり、第2の外部ユニット132は、プロセッサユニット120が持っていない機能を提供するユニットである。
【0034】
プロセッサユニット120は、一度に1つのスコープユニット及び1つのスコープ用ユニットと接続可能であるが、
図2では説明のため、複数のスコープユニット及びスコープ用ユニットを示している。
【0035】
プロセッサユニット120が認識できないスコープユニット110である経鼻内視鏡110aがプロセッサユニット120に接続されるとき、経鼻内視鏡用ユニット141aがプロセッサユニット120に同時に接続される。経鼻内視鏡用ユニット141aは、経鼻内視鏡検査法に適した画像処理機能、経鼻内視鏡110aのドライバソフトウェア、及び様々な処理に用いるパラメータを有する。プロセッサCPU121は、これらのパラメータを用いて、経鼻内視鏡110aを制御し、経鼻内視鏡用ユニット141aを用いて、経鼻内視鏡110aから受信した画像データを画像処理する。これにより、プロセッサユニット120が経鼻内視鏡110aを利用できる。
【0036】
プロセッサユニット120が認識できないスコープユニット110である上部消化器用内視鏡110bがプロセッサユニット120に接続されるとき、上部消化器用内視鏡用ユニット141bがプロセッサユニット120に同時に接続される。上部消化器用内視鏡用ユニット141bは、上部内視鏡検査法に適した画像処理機能、上部消化器用内視鏡110bのドライバソフトウェア、及び様々な処理に用いるパラメータを有する。プロセッサCPU121は、これらのパラメータを用いて、上部消化器用内視鏡110bを制御し、上部消化器用内視鏡用ユニット141bを用いて、上部消化器用内視鏡110bから受信した画像データを画像処理する。これにより、プロセッサユニット120が上部消化器用内視鏡110bを利用できる。
【0037】
プロセッサユニット120が認識できないスコープユニット110である下部消化器用内視鏡(大腸内視鏡)110cがプロセッサユニット120に接続されるとき、下部消化器用内視鏡用ユニット141cがプロセッサユニット120に同時に接続される。下部消化器用内視鏡用ユニット141cは、大腸内視鏡検査法に適した画像処理機能、下部消化器用内視鏡110cのドライバソフトウェア、及び様々な処理に用いるパラメータを有する。プロセッサCPU121は、これらのパラメータを用いて、下部消化器用内視鏡110cを制御し、下部消化器用内視鏡用ユニット141cを用いて、下部消化器用内視鏡110cから受信した画像データを画像処理する。これにより、プロセッサユニット120が下部消化器用内視鏡用ユニット141cを利用できる。
【0038】
プロセッサユニット120には、USBメモリ142a、USBメモリ用ユニット143a、USBハードディスク142b、及びUSBハードディスク用ユニット143bが接続される。USBハードディスク142bは、前述したようにUSBメモリ142aが記憶するものと同様のものを記憶する。
【0039】
プロセッサユニット120が認識できない外部機器であるUSBメモリ142aがプロセッサユニット120に接続されるとき、USBメモリ用ユニット143aがプロセッサユニット120に同時に接続される。USBメモリ用ユニット143aは、USBメモリ142aの識別データ、USBメモリ142aを駆動するためのドライバソフトウェアを有する。
【0040】
プロセッサユニット120が認識できない外部機器であるUSBハードディスク142bがプロセッサユニット120に接続されるとき、USBハードディスク用ユニット143bがプロセッサユニット120に同時に接続される。USBハードディスク用ユニット143bは、USBハードディスク142bの識別データ、USBハードディスク142bを駆動するためのドライバソフトウェアを有する。
【0041】
プロセッサユニット120は、USBメモリ142a及びUSBハードディスク142bのいずれか一方に不具合があった場合、不具合があった方に記憶させることを中止し、不具合がない方に記憶させる。例えば、USBメモリ142aに記憶させている場合にUSBメモリ142aに障害が発生した場合、USBメモリ142aに記憶させることを中止し、障害が発生していないUSBハードディスク142bに記憶させる。
【0042】
次に、
図3を用いてプロセッサCPU121の機能をアップデートするアップデート処理について説明する。
【0043】
始めのステップS31において、まず内視鏡システム100の電源が投入される。
【0044】
次のステップS32では、プロセッサCPU121が起動される。
【0045】
次のステップS33では、ユニットがプロセッサCPU121に接続される。
【0046】
次のステップS34では、プロセッサCPU121が、接続されている全てのユニットについて、各ユニットの識別IDを用いて、識別可能か否かを判断する。識別可能である場合、処理はステップS35に進み、識別可能でない場合、処理はステップS37に進む。
【0047】
ステップS37では、プロセッサCPU121がモニタ150にエラーメッセージを表示させ、処理を終了する。
【0048】
ステップS35では、プロセッサCPU121に接続されたユニットが、プロセッサCPU121のバージョン情報を確認する。プロセッサCPU121に接続されたユニットが記憶しているソフトウェアのバージョン情報よりも、プロセッサCPU121のバージョン情報の方が古い場合、処理はステップS38に進み、そうでない場合、処理はステップS36に進む。
【0049】
ステップS38では、プロセッサCPU121に接続されたユニットが、プロセッサユニット120に新たなソフトウェアを送信し、プロセッサCPU121の機能をアップデートして、処理を終了する。
【0050】
ステップS36では、プロセッサCPU121が各ユニットとの接続を行い、処理を終了する。
【0051】
次に、
図4を用いて不具合処理について説明する。
【0052】
始めのステップS41では、プロセッサCPU121に接続されている各ユニットに不具合が生じているか否かを判断する。各ユニットに不具合が生じている場合、処理はステップS42に進み、そうでない場合、処理は再度ステップS41を繰り返す。
【0053】
ステップS42では、不具合を生じたユニットを特定する。
【0054】
次のステップS43では、不具合が生じたユニットの使用を中断する。そして、代替機能を有するユニットがある場合には、代替機能を有するユニットを使用する。その後、処理を終了する。
【0055】
本実施形態によれば、プロセッサCPU121が持っていない機能を容易に追加することができる。
【0056】
また、プロセッサCPU121に第1及び第2の外部ユニット131、132、並びにユニット141a−cを接続することにより、プロセッサCPU121が行っている処理の一部を第1及び第2の外部ユニット131、132、並びにユニット141a−cに振り分けて、プロセッサCPU121の処理負荷を軽減することができる。
【0057】
また、ユニット毎に機能を分けることにより、プロセッサユニット120に接続するユニットをユーザ毎に変更することが容易になる。
【0058】
プロセッサCPU121が認識できないスコープユニット110であっても、対応するユニットをスコープユニット110と同時にプロセッサユニット120に接続することにより、そのスコープユニット110を使用することができる。
【0059】
また、ユニットに不具合があった場合でも、不具合のない機器を使用して、内視鏡システム100全体が使用できなくなる事態を回避できる。
【0060】
また、ユニットを使用することにより、プロセッサCPU121の機能をアップデートできる。