特許第6266934号(P6266934)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6266934
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】入浴補助具
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/12 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
   A47K3/12
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-198027(P2013-198027)
(22)【出願日】2013年9月25日
(65)【公開番号】特開2015-62536(P2015-62536A)
(43)【公開日】2015年4月9日
【審査請求日】2016年8月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000182373
【氏名又は名称】酒井医療株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
(74)【代理人】
【識別番号】100128842
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 温
(74)【代理人】
【識別番号】100124132
【弁理士】
【氏名又は名称】渋谷 和俊
(72)【発明者】
【氏名】金子 泰知
【審査官】 七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−164788(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0325790(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/02−4/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
座面部と、
背もたれ部と、
浴槽の縁を挟み込むことで前記浴槽の縁に固定することが可能な挟み込み機構とを備え、
前記挟み込み機構が前記浴槽の縁に固定された状態で前記浴槽の縁上面の上方に位置する前記挟み込み機構の部分が、前記背もたれ部の後方に配置され
前記挟み込み機構が前記座面部の下方で対向している押圧部材と押圧受け部材を有することを特徴とする入浴補助具。
【請求項2】
前記挟み込み機構の操作部が前記背もたれ部の後方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の入浴補助具。
【請求項3】
前記挟み込み機構の操作部が前記背もたれ部の上半分に対応する位置内に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の入浴補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座面部を備え、浴槽の縁に固定された状態で使用される入浴補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
被介護者や高齢者などの浴槽への出入りを補助する入浴補助具が従来から種々提案されている。ここでは、大掛かりな構成ではない三種類の入浴補助具について説明する。
【0003】
第1の入浴補助具は、手摺りを備え、浴槽の縁に固定された状態で使用される入浴補助具(例えば特許文献1参照)である。第1の入浴補助具は、立位での浴槽への出入りを補助するために用いられる。
【0004】
第2の入浴補助具は、浴槽の両縁に渡る長板形状の入浴補助具(例えば特許文献2参照)である。第2の入浴補助具は、座位での浴槽への出入りを補助するために用いられる。浴槽へ入る際に、例えば入浴者は移乗台や入浴用椅子などから第2の入浴補助具に臀部を移動させながら片足ずつ浴槽に入る。また、浴槽から出る際に、例えば入浴者は第2の入浴補助具から移乗台や入浴用椅子などに臀部を移動させながら片足ずつ浴槽から出る。
【0005】
第3の入浴補助具は、座面部を備え、浴槽の縁に固定された状態で使用される入浴補助具(例えば特許文献3参照)である。第3の入浴補助具は、第2の入浴補助具と同様、座位での浴槽への出入りを補助するために用いられる。浴槽へ入る際に、例えば入浴者は第3の入浴補助具に腰を掛けたのち臀部を回転させながら片足ずつ浴槽に入る。また、浴槽から出る際に、例えば入浴者は第3の入浴補助具に腰を掛けたのち臀部を回転させながら片足ずつ浴槽に出る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−246691号公報
【特許文献2】特開2002−331016号公報
【特許文献3】特開平8−164084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
浴槽の縁は、入浴者が跨ぐのに適した高さに設計されている。そして、入浴者が跨ぐのに適するように設計された高さは、入浴者が腰を掛けるのにも適した高さとなっている。
【0008】
ところが、従来の第3の入浴補助具では、浴槽の縁を挟み込むことで浴槽の縁に固定することが可能な挟み込み機構の全体が座面部の下に配置されている。このため、着座高さが、最低でも浴槽の縁の高さと座面部の厚みと浴槽の縁上面に接している部分における挟み込み機構の厚みとの合計になり、入浴者が腰を掛けるのに適した高さよりもかなり高くなり、入浴者が楽に腰を掛けることができないという問題がある。例えば、特許文献3で提案されている第3の入浴補助具では、挟み込み機構に対して座面部が回転できるように挟み込み機構と座面部との間に回転機構が設けられているので、着座高さが、浴槽の縁の高さと座面部の厚みと浴槽の縁上面に接している部分における挟み込み機構の厚みと回転機構の厚みとの合計になり、上記の問題がより顕著になる。
【0009】
また、従来の第3の入浴補助具では、上記の通り挟み込み機構の全体が座面部の下に配置されているため、挟み込み機構の操作部が座面部の下に位置している。入浴者が従来の第3の入浴補助具に腰を掛ける際あるいは従来の第3の入浴補助具に腰を掛けた状態から立ち上がる際などに、入浴者がバランスをとるためや力を入れるためなどに浴槽の縁や従来の第3の入浴補助具に手を掛けることがあるが、挟み込み機構の操作部が座面部の下に位置しているために入浴者が誤って挟み込み機構の操作部を触ってしまうおそれがあり誤操作の要因となる。
【0010】
また、浴槽への出入りにおいて入浴者は浴槽の縁を跨ぐことになるが、従来の第3の入浴補助具のように挟み込み機構の操作部が座面部の下に位置していると、入浴者が浴槽の縁を跨ぐ際に入浴者の足が誤って挟み込み機構の操作部に当たってしまうおそれがあり誤操作及び動作の妨げの要因となる。
【0011】
本発明は、着座高さを低く抑え高くなり過ぎることを防止することができる入浴補助具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明に係る入浴補助具は、座面部と、背もたれ部と、浴槽の縁を挟み込むことで前記浴槽の縁に固定することが可能な挟み込み機構とを備え、前記挟み込み機構が前記浴槽の縁に固定された状態で前記浴槽の縁上面の上方に位置する前記挟み込み機構の部分が、前記背もたれ部の後方に配置されている構成(第1の構成)とする。
【0013】
上記第1の構成によると、挟み込み機構が浴槽の縁に固定された状態で浴槽の縁上面の上方に位置する挟み込み機構の部分が座面部の下に配置されないので、着座高さが高くなり過ぎることを防止することができる。
【0014】
上記第1の構成の入浴補助具において、前記挟み込み機構の操作部が前記背もたれ部の後方に配置されている構成(第2の構成)とすることが好ましい。
【0015】
入浴者が入浴補助具に腰を掛ける際あるいは入浴補助具に腰を掛けた状態から立ち上がる際などに、入浴者がバランスをとるためや力を入れるためなどに浴槽の縁や入浴補助具に手を掛けることがある。しかしながら、上記第2の構成によると、挟み込み機構の操作部が座面部の下に位置していないので、入浴者が誤って挟み込み機構の操作部を触ってしまうおそれを低減することができる。
【0016】
また、浴槽への出入りにおいて入浴者は浴槽の縁を跨ぐことになる。しかしながら、上記第2の構成によると、挟み込み機構の操作部が座面部の下に位置しておらず背もたれ部の後方に位置しているので、入浴者が浴槽の縁を跨ぐ際に入浴者の足が誤って挟み込み機構の操作部に当たってしまうおそれがなくなる。
【0017】
すなわち、上記第2の構成によると、挟み込み機構の誤操作を抑えることができる。
【0018】
上記第1又は第2の構成の入浴補助具において、前記挟み込み機構の操作部が前記背もたれ部の上半分に対応する位置内に配置されている構成(第3の構成)とすることが好ましい。
【0019】
上記第3の構成によると、挟み込み機構の操作部が背もたれ部の上半分に対応する位置内にあるので、入浴者が誤って挟み込み機構の操作部を触ってしまうおそれをより一層低減することができ、挟み込み機構の誤操作をより確実に抑えることができる。
【0020】
上記第1〜第3のいずれかの構成の入浴補助具において、前記挟み込み機構が前記座面部の下方に配置されている部分を有する構成(第4の構成)とすることが好ましい。
【0021】
上記第4の構成によると、挟み込み機構が浴槽の縁を挟み込む領域を座面部の下方で広くとることができるので、入浴補助具のサイズを大きくすることなく挟み込み機構を浴槽の縁に強固に固定することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、挟み込み機構が浴槽の縁に固定された状態で浴槽の縁上面の上方に位置する挟み込み機構の部分が座面部の下に配置されないので、着座高さが高くなり過ぎることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1実施形態に係る入浴補助具の斜視図である。
図2A】本発明の第1実施形態に係る入浴補助具の背面図である。
図2B】本発明の第1実施形態に係る入浴補助具の下面図である。
図2C】本発明の第1実施形態に係る入浴補助具の左側面図である。
図2D】本発明の第1実施形態に係る入浴補助具の右側面図である。
図3A】本発明の第2実施形態に係る入浴補助具の背面図である。
図3B】本発明の第2実施形態に係る入浴補助具の下面図である。
図3C】本発明の第2実施形態に係る入浴補助具の左側面図である。
図3D】本発明の第2実施形態に係る入浴補助具の右側面図である。
図4】本発明の第3実施形態に係る入浴補助具の背面図である。
図5】本発明の第4実施形態に係る入浴補助具の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。
【0025】
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る入浴補助具の斜視図である。本実施形態に係る入浴補助具は、座面部1と、背もたれ部2と、挟み込み機構3とを備えている。
【0026】
座面部1および背もたれ部2によって所謂背もたれ椅子が構成される。なお、本実施形態においては、座面部1と背もたれ部2とを一体成型しているが、座面部1と背もたれ部2とを別々の部品とし、座面部1の後端部と背もたれ部2の下端部とを接続する形態であっても構わない。
【0027】
背もたれ部2の上部には開口部2Aが設けられている。開口部2Aは例えば本実施形態に係る入浴補助具を持ち運ぶ際の取っ手として利用することができる。
【0028】
挟み込み機構3は、浴槽の縁4を挟み込むことで浴槽の縁4に固定することができる機構であり、背もたれ部2の後方および座面部1の下方に配置されている。挟み込み機構3が浴槽の縁4に固定された状態で浴槽の縁上面4Aの上方に位置する挟み込み機構3の部分が、背もたれ部2の後方に配置されており、座面部1の下方には配置されていない。したがって、着座高さが、浴槽の縁4の高さと座面部1の厚みとの合計のみになり、高くなり過ぎないため、入浴者が楽に腰を掛けることができる。
【0029】
次に、挟み込み機構3の構成について図2A図2Dを参照して説明する。図2Aは本実施形態に係る入浴補助具の背面図であり、図2Bは本実施形態に係る入浴補助具の下面図であり、図2Cは本実施形態に係る入浴補助具の左側面図であり、図2Dは本実施形態に係る入浴補助具の右側面図である。
【0030】
挟み込み機構3は、操作ノブ3Aと、操作ノブ支持部3Bと、押圧部材3Cと、押圧部材支持部3Dと、押圧受け部材3Eとを備えている。
【0031】
操作ノブ3Aの回転軸は雄ねじになっており、押圧部材3Cの貫通孔に回動可能に挿入され、操作ノブ支持部3Bに設けられた雌ねじ部にねじ止めされている。また、操作ノブ3Aの回転軸には、押圧部材3Cの上端部が操作ノブ3Aに対してY軸方向に動かないようにするための固定部材(不図示)が取り付けられている。
【0032】
操作ノブ支持部3Bは背もたれ部2の後方面に接続されており、背もたれ部2から後方(X軸の負方向)に延出している。なお、操作ノブ支持部3Bと背もたれ部2とを一体成型してもよい。
【0033】
押圧部材3Cは押圧部材支持部3Dによって回動可能に支持されている。操作ノブ3Aが時計回りに回転すると、押圧部材3Cの上端部はY軸の負方向に移動し、押圧部材3Cの下端部はY軸の正方向に移動して、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとの距離が大きくなる。押圧部材3Cの下端部はX軸の正方向に延出しており、その延出部分が押圧受け部材3Eに対向している。
【0034】
操作ノブ3Aが反時計回りに回転すると、押圧部材3Cの上端部はY軸の正方向に移動し、押圧部材3Cの下端部はY軸の負方向に移動して、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとの距離が小さくなる。したがって、挟み込み機構3によって本実施形態に係る入浴補助具を浴槽の縁4に固定する際には、操作者は操作ノブ3Aを反時計回りに回転させ、当該固定を解除する際には、操作者は操作ノブ3Aを時計回りに回転させる。
【0035】
押圧部材支持部3Dの端部は背もたれ部2の後方面に接続されており、背もたれ部2から後方(X軸の負方向)に延出している。
【0036】
押圧受け部材3Eは、座面部1の下面に接続されており、X軸方向に延在している。なお、操作ノブ支持部3Bと座面部1とを一体成型してもよい。
【0037】
上記の通り挟み込み機構3の操作部である操作ノブ3Aが背もたれ部2の後方に配置されており、座面部1の下に位置していないので、入浴者が誤って操作ノブ3Aを触ってしまうおそれを低減することができ、入浴者が浴槽の縁4を跨ぐ際に入浴者の足が誤って操作ノブ3Aに当たってしまうおそれがなくなる。すなわち、挟み込み機構3の誤操作を抑えることができる。
【0038】
なお、本実施形態では操作ノブ3Aは背もたれ部2の上下方向(Z軸方向)において中央より若干下側に配置されているが、操作ノブ3Aは背もたれ部2の上半分に対応する位置内に配置することが好ましい。これにより、入浴者が誤って操作ノブ3Aを触ってしまうおそれをより一層低減することができ、挟み込み機構3の誤操作をより確実に抑えることができる。
【0039】
また、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとが座面部1の下方で対向しているので、挟み込み機構3が浴槽の縁4を挟み込む領域を座面部1の下方で広くとることができるので、本実施形態に係る入浴補助具のサイズを大きくすることなく挟み込み機構3を浴槽の縁4に強固に固定することができる。
【0040】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る入浴補助具について図3A図3Dを参照して説明する。図3Aは本実施形態に係る入浴補助具の背面図であり、図3Bは本実施形態に係る入浴補助具の下面図であり、図3Cは本実施形態に係る入浴補助具の左側面図であり、図3Dは本実施形態に係る入浴補助具の右側面図である。なお、本実施形態に係る入浴補助具において、第1実施形態に係る入浴補助具の各構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付す。
【0041】
本実施形態に係る入浴補助具は、第1実施形態に係る入浴補助具と同様に、座面部1と、背もたれ部2と、挟み込み機構3とを備えている。また、挟み込み機構3は、操作ノブ3Aと、操作ノブ支持部3Bと、押圧部材3Cと、押圧部材支持部3Dと、押圧受け部材3Eとを備えている。さらに、操作ノブ3Aの回転軸には、押圧部材3Cの屈曲部下方が操作ノブ3Aに対してY軸方向に動かないようにするための固定部材(不図示)が取り付けられている。
【0042】
本実施形態に係る入浴補助具と第1実施形態に係る入浴補助具との相違点は、挟み込み機構3の構成である。より具体的には押圧部材3Cの形状と押圧部材支持部3Dが設けられる位置とが異なっている。
【0043】
操作ノブ3Aが時計回りに回転すると、押圧部材3Cの屈曲部下方はY軸の負方向に移動し、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとの距離が小さくなる。押圧部材3Cの下端部はX軸の正方向に延出しており、その延出部分が押圧受け部材3Eに対向している。
【0044】
操作ノブ3Aが反時計回りに回転すると、押圧部材3Cの屈曲部下方はY軸の正方向に移動し、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとの距離が大きくなる。したがって、挟み込み機構3によって本実施形態に係る入浴補助具を浴槽の縁4に固定する際には、操作者は操作ノブ3Aを時計回りに回転させ、当該固定を解除する際には、操作者は操作ノブ3Aを反時計回りに回転させる。
【0045】
本実施形態に係る入浴補助具は第1実施形態に係る入浴補助具と同様の効果を奏する。
【0046】
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る入浴補助具について図4を参照して説明する。図4は本実施形態に係る入浴補助具の背面図である。なお、本実施形態に係る入浴補助具において、第1および第2実施形態に係る入浴補助具の各構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付す。
【0047】
本実施形態に係る入浴補助具と第1及び第2実施形態に係る入浴補助具との相違点は、挟み込み機構3の構成である。本実施形態において、挟み込み機構3は、操作ノブ3Aと、操作ノブ支持部3Bと、押圧部材3Cと、押圧受け部材3Eと、軸部3Fと、軸部支持部3Gとを備えている。さらに、操作ノブ3Aの回転軸には、押圧部材3Cが操作ノブ3Aに対してY軸方向に動かないようにするための固定部材(不図示)が取り付けられている。
【0048】
軸部3Fは押圧部材3Cに接続されており、押圧部材3CからY軸の負方向に延出している。なお、軸部3Fと押圧部材3Cとを一体成型してもよい。
【0049】
軸部支持部3GはY軸方向に延在する円筒状部材であり、その外筒部分が操作ノブ支持部3Bに設けられた貫通孔に接続されている。なお、軸部支持部3Gと操作ノブ支持部3Bを一体成型してもよい。軸部支持部3Gの内筒部分に軸部3FがY軸方向に移動可能に挿入される。
【0050】
操作ノブ3Aが時計回りに回転すると、押圧部材3Cおよび軸部3FはY軸の負方向に移動し、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとの距離が小さくなる。押圧部材3Cの下端部はX軸の正方向に延出しており、その延出部分が押圧受け部材3Eに対向している。
【0051】
操作ノブ3Aが反時計回りに回転すると、押圧部材3Cおよび軸部3FはY軸の正方向に移動し、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとの距離が大きくなる。したがって、挟み込み機構3によって本実施形態に係る入浴補助具を浴槽の縁4に固定する際には、操作者は操作ノブ3Aを時計回りに回転させ、当該固定を解除する際には、操作者は操作ノブ3Aを反時計回りに回転させる。
【0052】
本実施形態に係る入浴補助具は第1および第2実施形態に係る入浴補助具と同様の効果を奏する。
【0053】
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態に係る入浴補助具について図5を参照して説明する。図5は本実施形態に係る入浴補助具の背面図である。なお、本実施形態に係る入浴補助具において、第1〜第3実施形態に係る入浴補助具の各構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付す。
【0054】
本実施形態に係る入浴補助具と第1〜第3実施形態に係る入浴補助具との相違点は、挟み込み機構3の構成である。本実施形態において、挟み込み機構3は、操作ノブ3Aと、操作ノブ支持部3Bと、押圧部材3Cと、押圧受け部材3Eと、リンク機構3Hとを備えている。二つのリンク機構3Hはそれぞれ、三つの節および四つの可動部を有している。
各リンク機構3Hの一端の可動部は操作ノブ支持部3Bに接続されており、各リンク機構3Hの他端の可動部は押圧部材3Cに接続されている。操作ノブ3Aの回転軸は、一方のリンク機構3Hの中央の節に設けられた雌ねじ部にねじ止めされている。さらに、操作ノブ3Aの回転軸には、他方のリンク機構3Hの中央の節が操作ノブ3Aに対してZ軸方向に動かないようにするための固定部材(不図示)が取り付けられている。
【0055】
操作ノブ3Aが時計回りに回転すると、一方のリンク機構3Hの中央の節と他方のリンク機構3Hの中央の節との距離が小さくなり、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとの距離が小さくなる。
【0056】
操作ノブ3Aが反時計回りに回転すると、一方のリンク機構3Hの中央の節と他方のリンク機構3Hの中央の節との距離が大きくなり、押圧部材3Cと押圧受け部材3Eとの距離が大きくなる。したがって、挟み込み機構3によって本実施形態に係る入浴補助具を浴槽の縁4に固定する際には、操作者は操作ノブ3Aを時計回りに回転させ、当該固定を解除する際には、操作者は操作ノブ3Aを反時計回りに回転させる。
【0057】
本実施形態に係る入浴補助具は第1〜第3実施形態に係る入浴補助具と同様の効果を奏する。
【0058】
<まとめ>
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。例えば、上述した各実施形態では、挟み込み機構の操作部として操作ノブを用いたが、操作レバーなどを用いてもよい。
【0059】
また、上述した各実施形態では、挟み込み機構3の一部を座面部1の下方に配置したが、挟み込み機構3の全部を背もたれ部2の後方に配置し、座面部1の下方には挟み込み機構3を一切配置しない構成にすることも可能である。
【符号の説明】
【0060】
1 座面部
2 背もたれ部
2A 開口部
3 挟み込み機構
3A 操作ノブ
3B 操作ノブ支持部
3C 押圧部材
3D 押圧部材支持部
3E 押圧受け部材
3F 軸部
3G 軸部支持部
3H リンク機構
4 浴槽の縁
4A 浴槽の縁上面
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5