(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第二比較処理の結果、前記ヘッドレスト位置検出部によって検出された位置が前記第二の所定値以下である場合に、前記制御部が前記第三処理を実行せずに前記比較処理、前記第一処理及び前記第二処理を実行する、
請求項2又は3に記載のシート装置。
前記判別処理の判別の結果、前記前後位置検出部によって検出された位置が所定の位置である場合に、前記制御部が前記第四処理を実行せずに前記比較処理、前記第一処理及び前記第二処理を実行する、
請求項6又は7に記載のシート装置。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているので、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0031】
〔第1の実施の形態〕
図1はシート装置10の側面図であり、
図2はシート装置10のブロック図である。このシート装置10は乗物用シート装置であり、特に自動車の室内に設けられる車両用シート装置である。
【0032】
図1及び
図2に示すように、このシート装置10はボトムシート11、バックレスト12、ヘッドレスト13、第一モーター31、第二モーター32、第三モーター33、第一位置検出部(ボトムシート位置検出部)41、第二位置検出部(バックレスト位置検出部)42、第三位置検出部(ヘッドレスト位置検出部)43、制御部50、異物検出器51〜54、入力部60及び電気音響変換器80等を備える。
【0033】
〔1〕収納凹部
このシート装置10が設置される乗物(車両)の室内のフロア1には、収納凹部2が形成されている。ボトムシート11及びバックレスト12は、その収納凹部2の前の使用位置3から収納凹部2内の格納位置へ格納可能である。使用位置3は、収納凹部2の底よりも一段高い位置である。
【0034】
〔2〕ボトムシート
ボトムシート11は格納機構を介して車室のフロア1又は側壁に連結されている。ボトムシート11は、格納機構によってボトムシート11の後端側を支点として前後に回転可能に設けられている。具体的には、ボトムシート11は、格納機構によって、使用位置3において前に倒伏した設置状態から起立状態へボトムシート11の後端部を支点にして後ろに起こし上げられ、更に起立状態から格納状態へボトムシート11の後端部を支点にして後ろに倒伏される。その逆の動きも格納機構によって行われる。ボトムシート11が起立状態にある場合には、ボトムシート11がその前端部を上にしてその後端部を下にして立ち上がっており、ボトムシート11が格納状態にある場合には、ボトムシート11が収納凹部2内の上部において裏返って後ろに倒伏する。
【0035】
ボトムシート11は運転席又は助手席の後ろの座席に利用される。
【0036】
〔3〕バックレスト
ボトムシート11の後端部は、傾動機構(リクライニング機構)を介してバックレスト12の下端部に連結されている。バックレスト12は、その下端部を支点にして前後に傾動可能に設けられている。具体的には、バックレスト12は、前に倒伏してボトムシート11に重ねられた折り畳み状態から、ボトムシート11に対して立ち上がった起立状態を経由して、後ろに倒伏した倒伏状態へ回転可能であるとともに、その逆にも回転可能である。
【0037】
バックレスト12とボトムシート11が折り畳まれていると、ボトムシート11が収納凹部2内に収納された状態ではボトムシート11がバックレスト12の上に重ねられて、バックレスト12が収納凹部2の底に位置する。
【0038】
なお、ボトムシート11が格納機能によって収納凹部2内に収納された場合に、ボトムシート11が収納凹部2の底において裏返されずに倒伏していてもよい。つまり、格納機構は、ボトムシート11が使用位置3において倒伏した姿勢を保った状態でボトムシート11を使用位置3から収納凹部2の底へ移動するものでもよい。この場合、バックレスト12とバックレスト12が折り畳まれていると、ボトムシート11が収納凹部2内に収納された状態ではバックレスト12がボトムシート11の上に重ねられて、ボトムシート11が収納凹部2の底に位置する。
【0039】
〔4〕ヘッドレスト
ヘッドレスト13は昇降機構を介してバックレスト12の上端部に取り付けられている。ヘッドレスト13はその昇降機構によって最上点から最下点にかけてバックレスト12に対して相対的に上下に移動可能に設けられている。ここで、最上点とは、昇降機構によって設定されたヘッドレスト13の移動範囲内で最も高い位置をいい、最下点とは、その移動範囲内の最も低い位置をいう。
【0040】
〔5〕通常使用状態
ボトムシート11及びバックレスト12を
図1に示すAのような状態(以下、「通常使用状態A」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合には、ボトムシート11が使用位置3において前に倒伏して設置状態にあり、バックレスト12が起立状態にある。
【0041】
また、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合には、バックレスト12を前後に傾動することによって、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を調整することができる。
ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合には、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を調整することができる範囲が定められている。ボトムシート11とバックレスト12の成す角が最も大きい場合には、バックレスト12が最も後ろに倒れており(以下、その状態を「最後傾使用状態」という。)、ボトムシート11とバックレスト12の成す角が最も小さい場合には、バックレスト12が最も前に倒れている(以下、その状態を「最前傾使用状態」という。)。
【0042】
また、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合には、ヘッドレスト13を上へ引き出したり、ヘッドレスト13を下へ引き込めたりすることによって、ヘッドレスト13の位置を調整することができる。
【0043】
〔6〕収納状態
ボトムシート11及びバックレスト12を
図1に示すBのような状態(以下、「収納状態B」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bにある場合には、ヘッドレスト13が引き込んで最下点に位置しており、バックレスト12がボトムシート11に重なってバックレスト12とボトムシート11が折り畳まれており、ボトムシート11が裏返って後ろに倒れており、ボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2に収容され、ボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2の底に配置されている。
【0044】
ヘッドレスト13が最下点に位置して、且つ、バックレスト12とボトムシート11が折り畳まれた状態にある場合には、ボトムシート11が収納凹部2の上から収納凹部2内へ移動すると、バックレスト12及びヘッドレスト13を収納凹部2に収納することができる。しかし、格納機構によるボトムシート11の軌跡の都合上、バックレスト12がボトムシート11にボトムシート11に重なられた状態にない場合又はヘッドレスト13が下に引き込んで最下点に位置しない場合には、バックレスト12又はヘッドレスト13が収納凹部2の縁に引っ掛かって(
図3参照)、バックレスト12を収納凹部2に収納することができない。
【0045】
〔7〕後ろ向き使用状態
ボトムシート11及びバックレスト12を
図3に示すような状態(以下、「後ろ向き使用状態C」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12が後ろ向き使用状態Cである場合には、ヘッドレスト13が引き込んで最下点に位置しており、バックレスト12がボトムシート11に重なっておらず、バックレスト12がボトムシート11に対して所定の角度(例えば、90°)をつけられており、ボトムシート11が起立状態にあり、バックレスト12が収納凹部2の上において後方に倒れた状態にある。この後ろ向き使用状態Cでは、ボトムシート11が背もたれとして機能し、バックレスト12が座部として機能し、乗員が後ろ向きになってバックレスト12に座って、ボトムシート11に凭れかけることができる。
【0046】
〔8〕半収納状態
ボトムシート11及びバックレスト12を
図4に示すような状態(以下、「半収納状態D」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12が半収納状態Dである場合には、ヘッドレスト13が引き込んで最下点に位置しており、バックレスト12とボトムシート11が折り畳まれており、ボトムシート11が収納凹部2に入らない程度に裏返って後ろに倒れており、バックレスト12が収納凹部2の底から上に離れて収納凹部2の上側を塞いでいる。この半収納状態Dでは、収納凹部2に物品を収納することができるとともに、ボトムシート11の上に物品を載置することができる。
【0047】
〔9〕ベッド状態
ボトムシート11及びバックレスト12を
図5に示すような状態(以下、「ベッド状態E」という。)にすることができる。ボトムシート11及びバックレスト12がベッド状態Eである場合には、ヘッドレスト13が引き込んで最下点に位置しており、ボトムシート11が使用位置3において前に倒伏して設置状態にあり、バックレスト12が後ろに倒伏して、バックレスト12とボトムシート11の成す角がほぼ180°であり、バックレスト12が収納凹部2の底から上に離れて収納凹部2の上側を塞いでいる。このベッド状態Eでは、収納凹部2に物品を収納することができるとともに、長い物品の姿勢を前後にしてその物品をボトムシート11及びバックレスト12の上に載置することができる。また、車室内を有効利用することができる。
【0048】
〔10〕モーター
第一モーター31は、ボトムシート11を駆動して、ボトムシート11を回転する。例えば、第一モーター31が正転すると、ボトムシート11が格納状態に向かって回転される。一方、第一モーター31が逆転すると、ボトムシート11が倒伏状態に向かって回転する。なお、第一モーター31の回転の向きとボトムシート11の回転の向きが逆であってもよい。
【0049】
第二モーター32は、バックレスト12を駆動して、バックレスト12を傾動する。例えば、第二モーター32が正転すると、バックレスト12が重なり状態に向かって前に傾動され、第二モーター32が逆転すると、バックレスト12が後傾状態に向かって後ろに傾動される。なお、第二モーター32の回転の向きとバックレスト12の傾動の向きが逆であってもよい。
【0050】
第三モーター33は、ヘッドレスト13を駆動して、ヘッドレスト13を昇降する。例えば、第三モーター33が正転すると、ヘッドレスト13が上昇されて、第三モーター33が逆転すると、ヘッドレスト13が下降される。なお、第三モーター33の回転の向きとヘッドレスト13の傾動の向きが逆であってもよい。
【0051】
バックレスト12の下端部がボトムシート11の後端部に連結されているので、第二モーター32が停止した状態で第一モーター31が作動すると、バックレスト12がボトムシート11と一体となって移動する。
【0052】
〔11〕電気音響変換器
電気音響変換器80はスピーカーである。電気音響変換器80は、制御部50から入力した音声信号を音声に変換して、その音声を出力する。
【0053】
〔12〕制御部
制御部50はマイコンである。制御部50は、CPU、RAM、プログラムメモリ、モータードライバー、アンプ、信号処理回路等を有する。制御部50のCPUは、数値計算、情報処理、機器制御等の各種処理を行う。制御部50のRAMは、一時記憶領域としての作業領域をCPUに提供する。プログラムメモリは、CPUにとって実行可能なプログラムを格納する。モータードライバーは、CPUの出力信号を増幅してモーター31〜33を駆動する。アンプは、CPUによって出力された音声信号を増幅して、電気音響変換器80を駆動する。
【0054】
〔13〕センサー
第一位置検出部41は、第一モーター31の回転角(回転位相)を検出するとともに、ボトムシート11の位置(使用位置3からの回転角、使用位置3からの距離)を検出する。具体的には、第一位置検出部41は、第一モーター31に設けられた一若しくは複数のホール素子、又は第一モーター31の駆動軸又はボトムシート11の回転軸に設けられたロータリーエンコーダー等を有する。ボトムシート11が所定角度回転する毎に第一位置検出部41がパルスを制御部50に出力し、そのパルス数が制御部50によりカウントされることによってボトムシート11の位置が検出される。
【0055】
第二位置検出部42は、第二モーター32の回転角(回転位相)を検出するとともに、バックレスト12の位置(ボトムシート11とバックレスト12の成す角)を検出する。第二位置検出部42は、第一位置検出部41と同様に、ホール素子又はロータリーエンコーダーである。
【0056】
第三位置検出部43は、第三モーター33の回転角(回転位相)を検出するとともに、ヘッドレスト13の位置(最下点からの距離)を検出する。第三位置検出部43は、第一位置検出部41と同様に、ホール素子又はロータリーエンコーダーである。
【0057】
なお、第一位置検出部41は、何らかの手法にてボトムシート11の位置を直接的又は間接的に検出するものであれば、ホール素子又はロータリーエンコーダーに限るものではない。例えば、第一位置検出部41は、第一モーター31の電流又は電圧を検出し、その電流波形又は電流波形からボトムシート11の位置を検出するものでもよい。第二位置検出部42及び第三位置検出部43についても同様である。
【0058】
これら位置検出部41,42,43は検出結果を表す信号を制御部50に出力する。制御部50は、第一位置検出部41の出力信号を入力し、その信号を信号処理回路によって処理することによって第一モーター31の回転角及びボトムシート11の位置を認識する。また、制御部50は、第二位置検出部42の出力信号を入力し、その信号を処理することによって第二モーター32の回転角及びバックレスト12の位置を認識する。制御部50は、第三位置検出部43の出力信号を入力し、その信号を処理することによって第三モーター33の回転角及びヘッドレスト13の位置を認識する。よって、制御部50は、ボトムシート11、バックレスト12及びヘッドレスト13の状態が通常使用状態A、収納状態B、後ろ向き使用状態C、半収納状態D、ベッド状態Eの何れにあるかを認識する。
【0059】
異物検出器51は収納凹部2に設けられている。この異物検出器51は収納凹部2内の異物の有無を検出する。収納凹部2内に異物がある場合には、その旨の信号が異物検出器51から制御部50に出力され、収納凹部2内に異物が無い場合には、その旨の信号が異物検出器51から制御部50に出力される。
【0060】
異物検出器52はバックレスト12の後面に設けられている。この異物検出器52はバックレスト12の後方の異物の有無を検出する。バックレスト12の後方に異物がある場合には、その旨の信号が異物検出器52から制御部50に出力され、バックレスト12の後方に異物が無い場合には、その目の信号が異物検出器52から制御部50に出力される。
【0061】
異物検出器53はボトムシート11に設けられている。この異物検出器53はボトムシート11の上の異物の有無を検出する。ボトムシート11の上に異物がある場合には、その旨の信号が異物検出器53から制御部50に出力され、ボトムシート11の上に異物が無い場合には、その旨の信号が異物検出器53から制御部50に出力される。
【0062】
異物検出器54は自動車のフロア1(特に使用位置3)に設けられている。この異物検出器53は使用位置3の異物の有無を検出する。使用位置3に異物がある場合には、その旨の信号が異物検出器54から制御部50に出力され、使用位置3に異物が無い場合には、その旨の信号が異物検出器54から制御部50に出力される。
【0063】
異物検出器51〜54は、リミットスイッチ、光電スイッチ(投光器及び受光器)、近接スイッチ、圧力スイッチその他のスイッチ(センサー)である。
【0064】
〔14〕入力部
図6は入力部60の平面図である。入力部60は、前傾動スイッチ61、後ろ傾動スイッチ62、上昇スイッチ63、下降スイッチ64、通常使用スイッチ65、収納スイッチ66、後ろ向き使用スイッチ67、半収納スイッチ68及びベッドスイッチ69からなる。これらスイッチ61〜69は、例えば、プッシュスイッチ、シーソースイッチ、トグルスイッチ、ロータリースイッチ、回転つまみその他のスイッチである。
【0065】
前傾動スイッチ61は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、バックレスト12を前に傾動して、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を小さくするためのスイッチである。また、前傾動スイッチ61は、ボトムシート11及びバックレスト12が後ろ向き使用状態Cにある場合に、バックレスト12の位置が変化しないようにしてボトムシート11とバックレスト12の成す角を小さくするためのスイッチである。
後ろ傾動スイッチ62は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、バックレスト12を後ろ傾動して、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を大きくするためのスイッチである。また、後ろ傾動スイッチ62は、ボトムシート11及びバックレスト12が後ろ向き使用状態Cにある場合に、バックレスト12の位置が変化しないようにしてボトムシート11とバックレスト12の成す角を大きくするためのスイッチである。
【0066】
ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態B、半収納状態D又はベッド状態Eにある場合、スイッチ61,62の操作は無効となる。つまり、ユーザーがスイッチ61,62の何れかをオン状態にしても、制御部50がモーター31,32,33を駆動せずに停止状態を保つ。
バックレスト12が最前傾使用状態にある場合、前傾動スイッチ61の操作は無効となる。
バックレスト12が最後傾使用状態にある場合、後ろ傾動スイッチ62の操作は無効となる。
【0067】
上昇スイッチ63は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ヘッドレスト13を上昇するためのスイッチである。
下降スイッチ64は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ヘッドレスト13を下降するためのスイッチである。
ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態B、後ろ向き使用状態C、半収納状態D又はベッド状態Eにある場合、スイッチ63,64の操作は無効となる。つまり、ユーザーがスイッチ63,64の何れかをオン状態にしても、制御部50がモーター31,32,33を駆動せずに停止状態を保つ。
ヘッドレスト13が最上点に位置する場合、上昇スイッチ63の操作は無効となる。
下降スイッチ64が最下点に位置する場合、下降スイッチ64の操作は無効となる。
【0068】
通常使用スイッチ65は、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態B、後ろ向き使用状態C、半収納状態D又はベッド状態Eにある場合に、ボトムシート11及びバックレスト12をそれらの状態から通常使用状態Aにするためのスイッチである。ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合、通常使用スイッチ65の操作は無効となる。
【0069】
収納スイッチ66は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ボトムシート11及びバックレスト12を通常使用状態Aから収納状態Bにするためのスイッチである。
後ろ向き使用スイッチ67は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ボトムシート11及びバックレスト12を通常使用状態Aから後ろ向き使用状態Cにするためのスイッチである。
半収納スイッチ68は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ボトムシート11及びバックレスト12を通常使用状態Aから半収納状態Dにするためのスイッチである。
ベッドスイッチ69は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aにある場合に、ボトムシート11及びバックレスト12を通常使用状態Aからベッド状態Eにするためのスイッチである。
ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態B、後ろ向き使用状態C、半収納状態D又はベッド状態Eにある場合、収納スイッチ66、後ろ向き使用スイッチ67、半収納スイッチ68及びベッドスイッチ69の操作は無効となる。
【0070】
なお、車両のバックドアに自動動作用スイッチが設けられていてもよい。バックドアが閉じた場合に、自動動作開始用スイッチがオフになり、バックドアが開いた場合に、自動動作開始用スイッチがオンになる。
【0071】
〔15〕ヘッドレストの上昇動作
ユーザーが上昇スイッチ63をオンにしたら、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別するとともに、第三位置検出部43の出力信号に基づきヘッドレスト13が最上点に位置するか否かを判別する。
【0072】
それら判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aでない場合、又は、ヘッドレスト13が最上点に位置する場合には、制御部50が第三モーター33を駆動せずに停止状態を保つ。
【0073】
それら判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aであり、且つ、ヘッドレスト13が最上点に位置しない場合には、制御部50が第三モーター33を駆動して、ヘッドレスト13を上昇する。第三モーター33の駆動中にユーザーが上昇スイッチ63をオフにしたら、制御部50が第三モーター33を停止する。第三モーター33の駆動中に、制御部50が第三位置検出部43の出力信号に基づいてヘッドレスト13が最上点に位置することを認識したら、制御部50が第三モーター33を停止する。
【0074】
〔16〕ヘッドレストの下降動作
ユーザーが下降スイッチ64をオンにしたら、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別するとともに、第三位置検出部43の出力信号に基づきヘッドレスト13が最下点よりも高い位置にあるか否かを判定する。
【0075】
それら判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aでない場合、又は、ヘッドレスト13が最下点に位置する場合には、制御部50が第三モーター33を駆動せずに停止状態を保つ。
【0076】
それら判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aであり、且つ、ヘッドレスト13が最下点よりも高い位置にある場合には、制御部50が第三モーター33を駆動して、ヘッドレスト13を下降する。第三モーター33の駆動中にユーザーが下降スイッチ64をオフにしたら、制御部50が第三モーター33を停止する。第三モーター33の駆動中に、制御部50が第三位置検出部43の出力信号に基づいてヘッドレスト13が最下点に位置することを認識したら、制御部50が第三モーター33を停止する。
【0077】
〔17〕バックレストの前への傾動動作
ユーザーが前傾動スイッチ61をオンにしたら、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別するとともに、第二位置検出部42の出力信号に基づきバックレスト12が最前傾使用状態にあるか否かを判別する。
【0078】
それら判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aでない場合、又は、バックレスト12が最前傾使用状態にある場合には、制御部50が第二モーター32を駆動せずに停止状態を保つ。
【0079】
それら判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aであり、且つ、バックレスト12が最前傾使用状態にない場合には、制御部50が第二モーター32を低速で駆動して、バックレスト12を前に傾動する。第二モーター32の駆動中にユーザーが前傾動スイッチ61をオフにしたら、制御部50が第二モーター32を停止する。第二モーター32の駆動中に、制御部50が第二位置検出部42の出力信号に基づいてバックレスト12が最前傾使用状態になったことを認識したら、制御部50が第二モーター32を停止する。
【0080】
第二モーター32の速度は低速であることが好ましい。バックレスト12の角度を細かに調整することができるためである。
【0081】
〔18〕バックレストの後ろへの傾動動作
ユーザーが後ろ傾動スイッチ62をオンにしたら、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別するとともに、第二位置検出部42の出力信号に基づきバックレスト12が最後傾使用状態にあるか否かを判別する。
【0082】
それら判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aでない場合、又は、バックレスト12が最後傾使用状態にある場合には、制御部50が第二モーター32を駆動せずに停止状態を保つ。
【0083】
それら判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aであり、且つ、バックレスト12が最後傾使用状態にない場合には、制御部50が第二モーター32を低速で駆動して、バックレスト12を後ろに傾動する。第二モーター32の駆動中にユーザーが後ろ傾動スイッチ62をオフにしたら、制御部50が第二モーター32を停止する。第二モーター32の駆動中に、制御部50が第二位置検出部42の出力信号に基づいてバックレスト12が最後傾使用状態になったことを認識したら、制御部50が第二モーター32を停止する。なお、第二モーター32の速度は低速であることが好ましい。
【0084】
〔19〕通常使用状態から収納状態への動作
図7は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから収納状態Bへ動作する際の制御部50の処理の流れを示したフローチャートである。
【0085】
制御部50が収納スイッチ66及び自動動作開始用スイッチを監視する(ステップS1)。そして、ユーザーが収納スイッチ66をオンにしたら、又はバックドアが開いて自動動作開始スイッチがオンになったら(ステップS1:YES)、制御部50が第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであるか否かを判別する(ステップS2)。その判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aでない場合(ステップS2:NO)、制御部50の処理が終了し、モーター31〜33の停止状態が保たれる。その判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aである場合(ステップS2:YES)、制御部50が異物検出器51〜53の何れかによって異物が検出されたか否かを判別する(ステップS3)。
【0086】
ステップS3の判別の結果、異物検出器51〜53の何れかによって異物が検出された場合には(ステップS3:YES)、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する(ステップS20)。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。そして、制御部50の処理が終了する。そのため、ユーザーに警報することができ、ユーザーに異物の存在を知らしめることができる。
【0087】
一方、ステップS3の判別の結果、異物検出器51〜53の何れにもよっても異物が検出されない場合に(ステップS3:NO)、制御部50は第三位置検出部43の出力信号に基づきヘッドレスト13の位置を認識して(ステップS4)、ヘッドレスト13が最下点よりも高い位置にあるか否かを判別する(ステップS5)。つまり、制御部50は、第三位置検出部43によって検出された位置(最下点からの距離)が第二の所定値(最下点に相当)よりも高いか否かを比較する(ステップS5)。なお、この第二の所定値は最下点に相当するものであるが、最下点よりも上の所定位置(但し、最上点を除く)に相当するものでもよい。その場合、ヘッドレスト13がその所定位置に位置する状態で、且つバックレスト12とボトムシート11が折り畳まれた状態で、バックレスト12及びボトムシート11が格納機能によって収納凹部2の上から収納凹部2内に移動しても、ヘッドレスト13が収納凹部2の縁に当たらない。
【0088】
ステップS5の判別の結果、ヘッドレスト13が最下点に位置する場合(ステップS5:YES)、つまり、第三位置検出部43によって検出された位置が第二の所定値以下である場合(ステップS5:YES)、制御部50の処理がステップS10に移行する。一方、ヘッドレスト13が最下点に位置しない場合には(ステップ5:NO)、つまり、第三位置検出部43によって検出された位置が第二の所定値を超えている場合(ステップS5:NO)、制御部50の処理がステップS6に移行する。
【0089】
ステップS6では、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力し、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。これにより、ユーザーに警報することができ、ユーザーが後のヘッドレスト13の下降を事前に知ることができる。
次のステップS7では、制御部50が第三モーター33を駆動して、ヘッドレスト13を下降する。
第三モーター33の駆動中に、制御部50は第三位置検出部43の出力信号に基づきヘッドレスト13が最下点に位置するか否かを判別する(ステップS8)。ヘッドレスト13が最下点にまで移動していない場合(ステップS8:NO)、制御部50が第三モーター33の駆動を継続して、ヘッドレスト13の下降を継続する(ステップS7)。一方、ヘッドレスト13が最下点に至ったら(ステップS8:YES)、制御部50が第三モーター33を停止するので、ヘッドレスト13の下降が停止される(ステップS9)。そして、制御部50の処理が次のステップS10に移行する。
【0090】
ステップS10では、制御部50が第二位置検出部42の出力信号に基づきバックレスト12の位置(ボトムシート11とバックレスト12の成す角)を認識する。そして、制御部50は、ステップS10で検出したバックレスト12の位置が所定の位置F(
図8参照)よりも後傾した位置であるか否かを判別する(ステップS11)。つまり、制御部50は、第二位置検出部42によって検出された角度を所定閾値θ(
図8参照)と比較することによって、その角度が所定閾値θを超えているか否かを判別する(ステップS11)。
【0091】
ステップS11の判別・比較の結果、バックレスト12の位置が所定の位置Fよりも後傾した位置である場合には(ステップS11:YES)、制御部50の処理がステップS12に移行する。一方、ステップS11の判別・比較の結果、バックレスト12の位置が所定の位置Fであるかその位置Fよりも前傾した位置である場合には(ステップS11:NO)、制御部50の処理がステップS14に移行する。つまり、第二位置検出部42によって検出された角度が所定閾値θを超えていれば(ステップS11:YES)、制御部50の処理がステップS12に移行し、第二位置検出部42によって検出された角度が所定閾値θ以下であれば(ステップS11:NO)、制御部50の処理がステップS14に移行する。
【0092】
ステップS12では、制御部50が第二モーター32を高速で駆動し、バックレスト12を前へ傾動する。この際の第二モーター32の速度は、前述の「〔17〕バックレストの前への傾動動作」及び「〔18〕バックレストの後ろへの傾動動作」における第二モーター32の速度よりも高い。また、この際、第一モーター31が停止した状態であり、ボトムシート11が動かない。
【0093】
第二モーター32の駆動中に、制御部50は第二位置検出部42の出力信号に基づきバックレスト12が所定の位置Fにまで至ったか否かを判別する(ステップS13)。バックレスト12が所定の位置Fにまで移動していない場合(ステップS13:NO)、制御部50が第二モーター32の駆動を継続して、バックレスト12の前への傾動を継続する(ステップS12)。一方、バックレスト12が所定の位置Fにまで至った場合(ステップS13:YES)、制御部50の処理がステップS14に移行する。
【0094】
ステップS14では、制御部50が第一モーター31及び第二モーター32を駆動して、ボトムシート11の後端部を支点にしてそのボトムシート11を後ろへ移動するとともに、ボトムシート11に対して相対的にバックレスト12を前に傾動する。この際の第二モーター32の速度は、前述の「〔17〕バックレストの前への傾動動作」及び「〔18〕バックレストの後ろへの傾動動作」における第二モーター32の速度よりも高い。ここで、制御部50の処理がステップS11からステップS14に移行した場合、ボトムシート11とバックレスト12が同時に動き始めることになる。一方、制御部50の処理がステップS12からステップS14に移行した場合には、バックレスト12の前への傾動が継続した状態でボトムシート11が動き始めることになる。
【0095】
第一モーター31及び第二モーター32の駆動中に、制御部50は第二位置検出部42の出力信号に基づきバックレスト12がボトムシート11に重なってバックレスト12とボトムシート11が折り畳み状態(
図9参照)になったか否かを判別する(ステップS15)。その判別の結果、バックレスト12とボトムシート11が折り畳み状態になっていない場合には(ステップS15:NO)、制御部50が第一モーター31及び第二モーター32の駆動を継続するので(ステップS14)、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bへ移動する。一方、その判別の結果、バックレスト12とボトムシート11が折り畳み状態になった場合には(ステップS15:YES)、制御部50が第二モーター32を停止して、バックレスト12の傾動動作が停止される。
【0096】
第二モーター32の停止後でも、制御部50が第一モーター31を継続して駆動するので(ステップS16)、ボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2の底に向かって移動する。第一モーター31の駆動中に、制御部50は第一位置検出部41の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bになったか否か(つまり、ボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2の底に至ったか否か)を判別する(ステップS18)。その判別の結果、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bになっていない場合には(ステップS18:NO)、制御部50が第一モーター31の駆動を継続するので(ステップS17)、ボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2の底に向かって移動する。ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bになったら、制御部50が第一モーター31を停止して、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bで停止する。
【0097】
以上のように、収納動作が行われる前のボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定閾値θを超えていれば(ステップS11:YES参照)、ボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定閾値θになるまでバックレスト12が前へ傾動される(ステップS12,ステップS13参照)。その後、バックレスト12の傾動が続き(ステップS14参照)、ボトムシート11が収納凹部2に向けて移動される(ステップS14参照)。このように、ボトムシート11の移動前にバックレスト12を傾動したので、ボトムシート11が収納凹部2に入る前にボトムシート11とバックレスト12が折り畳み状態となる(ステップS15,ステップS16参照)。そのため、バックレスト12が収納凹部2の縁等に干渉せず、ボトムシート11及びバックレスト12を収納凹部2に収納することができる。また、バックレスト12の傾動動作とボトムシート11の収納動作が一定期間同時に行われるので(ステップS14〜ステップS15参照)、収納動作の開始から完了までの時間を短縮することができる。
【0098】
一方、収納動作が行われる前のボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定閾値θ以下であれば(ステップS11:NO参照)、バックレスト12が傾動されるとともに(ステップS14参照)、ボトムシート11が収納凹部2に向けて移動される(ステップS14参照)。収納動作前のボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定閾値θ以下と小さいので、バックレスト12とボトムシート11が同時に動き始めても、ボトムシート11が収納凹部2に入る前にバックレスト12とボトムシート11が折り畳み状態となる(ステップS15,ステップS16参照)。そのため、バックレスト12が収納凹部2の縁等に干渉せず、ボトムシート11及びバックレスト12を収納凹部2に収納することができる。また、バックレスト12の傾動動作とボトムシート11の収納動作が同時に行われるので(ステップS14〜ステップS15参照)、収納動作の開始から完了までの時間を短縮することができる。
【0099】
以上のように、ボトムシート11とバックレスト12の動作開始前の成す角が小さい場合と大きい場合とでは、ボトムシート11及びバックレスト12の動きが異なる。つまり、ボトムシート11とバックレスト12の動作開始前の状態を考慮して、ボトムシート11及びバックレスト12を収納凹部2に移動することができる。
【0100】
動作開始前のヘッドレスト13が最下点よりも上方に位置する場合には(ステップS5:NO参照)、ヘッドレスト13が下降されるので(ステップS7参照)、ボトムシート11及びバックレスト12の収納動作の際(ステップS12〜ステップS19参照)にヘッドレスト13が収納凹部2の縁等に当たってしまうことを抑制することができる。特に、ボトムシート11及びバックレスト12の収納動作(ステップS12〜ステップS19参照)の前にヘッドレスト13が下降されるので(ステップS7)、ヘッドレスト13が収納動作の邪魔になってしまうことを確実に抑制することができる。なお、制御部50は、ステップS7〜ステップS9の処理とステップS10〜ステップS19の処理とを並行して行ってもよい。そうすれば、ヘッドレスト13の下降動作とボトムシート11及びバックレスト12の収納動作を一定期間同時に行われる。
【0101】
一方、動作開始前のヘッドレスト13が最下点に位置する場合には(ステップS5:YES)、ヘッドレスト13が下降されないので、ヘッドレスト13の無駄な動作を防止することができる。
【0102】
ステップS12,S14における第二モーター32の速度が高速である。つまり、この際の第二モーター32の速度は、前述の「〔17〕バックレストの前への傾動動作」及び「〔18〕バックレストの後ろへの傾動動作」における第二モーター32の速度よりも高い。よって、速やかに収納動作を完了することができるとともに、所定閾値θを大きくとることができる。
【0103】
〔19A〕通常使用状態から収納状態への動作の変形例
図7に示すステップS1の後であって
図7に示す処理が終了する前に、ユーザーがスイッチ61〜69の何れかをオンにしたら、制御部50が
図7に示す処理を中断するとともに、モーター31〜33のうちその時に駆動中のモーターを停止する。その後、ユーザーがスイッチ61〜69の何れかをオンにしたら、制御部50が中断した時のステップから
図7に示す処理を続行する。
【0104】
〔20〕収納状態から通常使用状態への動作
図10は、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bから通常使用状態Aへ動作する際の制御部50の処理の流れを示したフローチャートである。
【0105】
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにすると、又はバックドアが閉じて自動動作開始スイッチがオフになると、制御部50は第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が収納状態Bである否かを判別する。また、制御部50は、異物検出器54の何れかによって異物が検出されたか否かを判別する。そして、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が収納状態Bであり、且つ、異物検出器54によって異物が検出されない場合、制御部50が
図10に示す処理を実行する。ボトムシート11及びバックレスト12の状態が収納状態Bでない場合、制御部50が
図10に示す処理を実行しない。異物検出器54によって異物が検出された場合、制御部50が
図10に示す処理を実行せずに、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。
【0106】
図10に示す処理では、まず制御部50が第一モーター31を駆動して、ボトムシート11を前へ傾動する(ステップS31)。これにより、ボトムシート11及びバックレスト12が折り畳まれた状態を保って収納凹部2から出ていく。
【0107】
第一モーター31の駆動中に、制御部50は第一位置検出部41の出力信号に基づきボトムシート11の位置が
図11に示すような所定の位置Gにまで至ったか否かを判別する(ステップS32)。ボトムシート11が所定の位置Gにまで移動していない場合(ステップS32:NO)、制御部50が第一モーター31の駆動を継続して、ボトムシート11が継続して前に起き上がっていく。一方、ボトムシート11が所定の位置Gにまで至った場合(ステップS32:YES)、制御部50の処理がステップS33に移行する。ここで、ボトムシート11が所定位置Gに至っていれば、バックレスト12が収納凹部2から出て、そのバックレスト12が収納凹部2の上に位置する。
【0108】
ステップS33では、制御部50が第一モーター31及び第二モーター32を駆動して、ボトムシート11を使用位置3に向けて移動するとともに、ボトムシート11に対して相対的にバックレスト12を回転することによってボトムシート11とバックレスト12の成す角を広げる。この際の第二モーター32の速度は、前述の「〔17〕バックレストの前への傾動動作」及び「〔18〕バックレストの後ろへの傾動動作」における第二モーター32の速度よりも高い。
【0109】
第一モーター31及び第二モーター32の駆動中に、制御部50は第一位置検出部41の出力信号に基づきボトムシート11が使用位置3にまで移動したか否か(
図11に示すHのような状態に至ったか否か)を判別する(ステップS34)。ボトムシート11が使用位置3にまで移動していない場合(ステップS34:NO)、制御部50が第一モーター31及び第二モーター32の駆動を継続する(ステップS33)。一方、ボトムシート11が使用位置3にまで至った場合(ステップS34:YES)、制御部50が第一モーター31を停止して(ステップS35)、第二モーター32の駆動を継続する(ステップS36)。そのため、ボトムシート11が使用位置3において前に倒伏した状態で停止するが、バックレスト12が継続して後ろに傾動される(
図11に示す矢印I参照)。
【0110】
第二モーター32の駆動中に、制御部50は第二位置検出部42の出力信号に基づきバックレスト12が所定の位置J(
図11参照)にまで移動したか否かを判別する(ステップS37)。ボトムシート11が所定の位置Jにまで移動していない場合(ステップS37:NO)、制御部50が第二モーター32の駆動を継続して、バックレスト12を後ろに傾動する(ステップS38)。一方、バックレスト12が所定の位置Jにまで至った場合(ステップS37:YES)、制御部50が第二モーター32を停止する(ステップS38)。ここで、所定の位置Jとは、バックレスト12が直立状態よりも僅かに後ろに傾いた位置をいう。
【0111】
以上のように、バックレスト12とボトムシート11が一定期間同時に動くので(ステップS33参照)、収納状態Bから通常使用状態Aへの動作時間を短縮することができる。また、バックレスト12が収納凹部2からある程度出た後に(ステップS32:YES参照)、バックレスト12が傾動するので(ステップS33参照)、バックレスト12とボトムシート11が一定期間同時に動いたものとしても、バックレスト12が収納凹部2の縁等に当たることを抑制することができる。
【0112】
〔21〕通常使用状態から後ろ向き使用状態への動作
ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、バックレスト12を前又は後ろに傾動する。そして、制御部50は、第二位置検出部42の出力信号に基づいてボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定の角度(例えば、90°)になったことを認識したら、第二モーター32を停止する。
【0113】
次に、制御部50が第一モーター31を駆動して、ボトムシート11を後ろに起こし上げる。バックレスト12はボトムシート11に対して相対的に動かないが、絶対的には収納凹部2に向かって移動する。そして、制御部50は、第一位置検出部41の出力信号に基づいてボトムシート11の起立角度が所定の角度(例えば、水平面に対して垂直)になったことを認識したら、第一モーター31を停止する。これにより、ボトムシート11及びバックレスト12が後ろ向き使用状態Cで停止する。
【0114】
〔22〕後ろ向き使用状態におけるリクライニング動作
ユーザーが前傾動スイッチ61をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が後ろ向き使用状態Cであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を小さくする。同時に、制御部50が第一モーター31を駆動して、ボトムシート11を後ろに傾動し、ボトムシート11の回転速度とバックレスト12の回転速度を等しくする。そうすると、バックレスト12の位置が殆ど変わらないが、ボトムシート11に対するバックレスト12の位置が相対的に変わる。つまり、ボトムシート11が背もたれとして機能して、そのボトムシート11のリクライニングをすることができる。
ユーザーが前傾動スイッチ61をオフにしたら、制御部50が第一モーター31及び第二モーター32を停止する。
【0115】
ユーザーが後ろ傾動スイッチ62をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が後ろ向き使用状態Cであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、ボトムシート11とバックレスト12の成す角を大きくする。同時に、制御部50が第一モーター31を駆動して、ボトムシート11を前に傾動し、ボトムシート11の回転速度とバックレスト12の回転速度を等しく制御する。そうすると、バックレスト12の位置が殆ど変わらないが、ボトムシート11に対するバックレスト12の位置が相対的に変わる。
【0116】
〔23〕後ろ向き使用状態から通常使用状態への動作
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が後ろ向き使用状態Cであると、制御部50が第一モーター31を駆動して、ボトムシート11を前に傾動する。そして、制御部50は、第一位置検出部41の出力信号に基づいてボトムシート11が使用位置3にまで移動したことを認識したら、第一モーター31を停止する。
【0117】
次に、制御部50が第二モーター32を駆動して、バックレスト12を前又は後ろに傾動する。そして、制御部50は、第二位置検出部42の出力信号に基づいてバックレスト12が所定の位置(例えば、
図11に示す位置J)に至ってボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定の角度になったことを認識したら、第二モーター32を停止する。
【0118】
〔24〕通常使用状態から半収納状態への動作
ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから半収納状態Dへ動作する際の制御部50の処理は、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから収納状態Bへ動作する際の制御部50の処理(
図7参照)とほぼ同様である。但し、次の点で相違する。
【0119】
ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから収納状態Bへ動作する場合には、ユーザーが収納スイッチ66をオンにしたら(ステップS1:YES)、制御部50の処理がステップS1からステップS2に移行する。それに対して、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから半収納状態Dへ動作する場合には、ユーザーが半収納スイッチ68をオンにしたら(ステップS1:YES)、制御部50の処理がステップS1からステップS2に移行する。
【0120】
ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから収納状態Bへ動作する場合には、ステップS17の第一モーター31の駆動中に、制御部50は第一位置検出部41の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bになったか否かを判別する(ステップS18)。それに対して、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから半収納状態Dへ動作する場合には、制御部50は第一位置検出部41の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12が半収納状態Dになったか否かを判別する。そのため、ボトムシート11及びバックレスト12の全体が収納凹部2の底に至る前に第一モーター31が停止し(ステップS19参照)、ボトムシート11及びバックレスト12が半収納状態Dで止まる。
【0121】
〔25〕半収納状態から通常使用状態への動作
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにすると、制御部50は、第一位置検出部41及び第二位置検出部42の出力信号に基づきボトムシート11及びバックレスト12の状態が半収納状態Dである否かを判別する。そして、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が半収納状態Dである場合、制御部50が
図10に示す処理を実行し、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が半収納状態Dでない場合、制御部50が
図10に示す処理を実行しない。
【0122】
そして、ボトムシート11及びバックレスト12が半収納状態Dから通常使用状態Aへ動作する際の制御部50の処理は、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bから通常使用状態Aへ動作する際の制御部50の処理(
図10参照)と同様である。つまり、両者の相違点は、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態Bから通常使用状態Aへ動作する場合には、ボトムシート11及びバックレスト12の初期状態が収納状態Bであるのに対して、ボトムシート11及びバックレスト12が半収納状態Dから通常使用状態Aへ動作する場合には、ボトムシート11及びバックレスト12の初期状態が半収納状態Dである。
【0123】
〔26〕通常使用状態からベッド状態への動作
ユーザーがベッドスイッチ69をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態Aであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、バックレスト12を後ろに傾動する。そして、制御部50は、第二位置検出部42の出力信号に基づいてボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定の角度(例えば、180°)になったことを認識したら、第二モーター32を停止する。そのため、ボトムシート11及びバックレスト12がベッド状態Eで止まる。
【0124】
〔27〕ベッド状態から通常使用状態への動作
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態がベッド状態Eであると、制御部50が第二モーター32を駆動して、バックレスト12を前に傾動する。そして、制御部50は、第二位置検出部42の出力信号に基づいてボトムシート11とバックレスト12の成す角が所定の角度になったこと(例えば、バックレスト12が所定の位置Jに位置したこと)を認識したら、第二モーター32を停止する。そのため、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aで止まる。
【0125】
〔第2の実施の形態〕
図12はシート装置10Aの側面図であり、
図13はシート装置10Aのブロック図である。第2実施形態に係るシート装置10Aと第1実施形態に係るシート装置10との間で互いに対応する構成には同一の符号を付す。また、第2実施形態に係るシート装置10Aと第1実施形態に係るシート装置10との間で互いに対応する構成が同一であって一致する場合には、その互いに対応する構成の説明を省略する。そのため、以下では、第1実施形態に係るシート装置10から変更した構成について主に説明する。
【0126】
第2実施形態に係るシート装置10Aは、第1実施形態に係るシート装置10の構成に加えて、前後移動機構14、第四モーター34及び第四位置検出部(前後位置検出部)44を備える。
【0127】
図12に示すように、前後移動機構14は、ボトムシート11の下部に設けられている。この前後移動機構14は、ボトムシート11を設置状態から起立状態を経て格納状態に及びその逆に動かす格納機能にも設けられている。前後移動機構14は、ボトムシート11を前後に移動するものである。具体的には、前後移動機構14はアッパーレール及びロアレールを有し、アッパーレールがボトムシート11の下部に取り付けられ、ロアレールが格納機構に取り付けられ、それらアッパーレールとロアレールがスライド可能となって組まれている。従って、第一モーター31が作動すると、前後移動機構14がボトムシート11と一体となって傾動される。
【0128】
前後移動機構14によるボトムシート11の移動範囲が設定されている。ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置する場合のボトムシート11の位置は、第1実施形態においてボトムシート11が使用位置3で倒伏した状態にある際のボトムシート11の位置に相当する。つまり、ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置する場合のボトムシート11の位置は、第1実施形態でいう「通常使用状態A」におけるボトムシート11の位置をいう。
【0129】
第四モーター34は、ボトムシート11に取り付けられている。第四モーター34の出力軸は前後移動機構14に連結されている。第四モーター34は、ボトムシート11及び前後移動機構14を駆動して、ボトムシート11を前後に移動する。例えば、第四モーター34が正転すると、ボトムシート11が前方へ移動し、第四モーター34が逆転すると、ボトムシート11が後方へ移動する。なお、第四モーター34の回転の向きとボトムシート11の移動の向きが逆であってもよい。
【0130】
第四位置検出部44は、第四モーター34の回転角(回転位相)を検出するとともに、前後方向に沿ったボトムシート11の位置(移動範囲の最後端からの距離)を検出する。具体的には、第四位置検出部44は、第四モーター34に設けられた一若しくは複数のホール素子、又は第四モーター34の駆動軸に設けられたロータリーエンコーダー等を有する。ボトムシート11が所定距離移動する毎に第四位置検出部44がパルスを制御部50に出力し、そのパルス数が制御部50によりカウントされることによってボトムシート11の位置が検出される。なお、第四位置検出部44は、何らかの手法にてボトムシート11の位置を直接的又は間接的に検出するものであれば、ホール素子又はロータリーエンコーダーに限るものではない。
【0131】
第四位置検出部44は検出結果を表す信号を制御部50に出力する。制御部50は、第四位置検出部44の出力信号を入力し、その信号を処理することによって第四モーター33の回転角及びボトムシート11の位置を認識する。
【0132】
入力部60には、スイッチ61〜62のほかに、前スライドスイッチ及び後ろスライドスイッチが設けられている。ユーザーが前スライドスイッチをオンにした場合、制御部50は第一位置検出部41の出力信号に基づきボトムシート11が前に倒伏した状態(例えばボトムシート11が使用位置3に位置する)にあることを認識したら、その制御部50は第四モーター34を駆動する。これにより、ボトムシート11が前方へ移動する。そして、ユーザーが前スライドスイッチをオフにしたら、制御部50が第四モーター34を停止する。
【0133】
一方、ユーザーが後ろスライドスイッチをオンにした場合、制御部50は第一位置検出部41の出力信号に基づきボトムシート11が前に倒伏した状態(例えばボトムシート11が使用位置3に位置する)にあることを認識したら、その制御部50は第四モーター34を駆動する。これにより、ボトムシート11が後方へ移動する。そして、ユーザーが前スライドスイッチをオフにしたら、制御部50が第四モーター34を停止する。
【0134】
ユーザーが前スライドスイッチ又は後ろスライドスイッチをオンにした場合、制御部50は第一位置検出部41の出力信号に基づきボトムシート11が前に倒伏した状態にないことを認識したら、その制御部50は第四モーター34を駆動せずに停止状態を維持する。つまり、ボトムシート11及びバックレスト12が収納状態B、後ろ向き使用状態C、半収納状態D又はベッド状態Eである場合、前スライドスイッチ及び後ろスライドスイッチの操作は無効となる。
【0135】
第2実施形態は、第1実施形態において説明した「〔19〕通常使用状態から収納状態への動作」及び「〔24〕通常使用状態から半収納状態への動作」に変更がある。つまり、制御部50がステップS3(NO)の後であってステップS4の前に次のような処理を行う。
【0136】
ステップS3(NO)の後、制御部50は第四位置検出部44の出力信号に基づきボトムシート11の前後の位置を認識して、ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置するか否かを判別する。
その判別の結果、ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置する場合、制御部50の処理がステップS4に移行する。
一方、その判別の結果、ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置しない場合には、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。続いて、制御部50が第四モーター34を駆動して、ボトムシート11が後方へ移動する。その後、制御部50は、第四位置検出部44の出力信号に基づいて、ボトムシート11がその移動範囲の最後端に位置したことを認識したら、第四モーター34を停止する。そして、制御部50の処理がステップS4に移行する。
ステップS4の後の制御部50の処理は、第1実施形態の「〔19〕通常使用状態から収納状態への動作」又は「〔24〕通常使用状態から半収納状態への動作」と同様である。
【0137】
以上のような制御部50の処理は、ステップS3とステップS4の間以外に行われてもよい。例えば、以上のような制御部50の処理がステップS11〜S19の処理と並行して行われると、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから収納状態B又は半収納状態Dに動くのと同時に、ボトムシート11が移動範囲の最後端へ移動する。
【0138】
以上のように、動作開始前のボトムシート11の前後位置が最後端でない場合にボトムシート11を最後端に移動するので、ボトムシート11が前後方向の何れの位置にあっても、ボトムシート11及びバックレスト12を収納凹部2に収納することができる。
また、ボトムシート11が最後端へ移動する動作がステップS3とステップS4の間に行われていると、その後のステップS11〜S19の処理においてボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2の縁等に当たることを確実に抑制することができる。
【0139】
第2実施形態は、第1実施形態において説明した「〔21〕通常使用状態から後ろ向き使用状態への動作」及び「〔26〕通常使用状態からベッド状態への動作」に次のような変更がある。
ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又はベッドスイッチ69をオンにしたときに、ボトムシート11が移動範囲の最後端に位置してしない場合には、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。続いて、制御部50が第四モーター34を駆動して、ボトムシート11が移動範囲の最後端まで移動する。その後は、第1実施形態の「〔21〕通常使用状態から後ろ向き使用状態への動作」及び「〔26〕通常使用状態からベッド状態への動作」の説明にあったように、ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又はベッドスイッチ69をオンにした場合のシート装置10の動作と同様にシート装置10Aが動作する。
【0140】
一方、ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又はベッドスイッチ69をオンにしたときに、ボトムシート11が移動範囲の最後端に位置している場合には、制御部50が第四モーター34を駆動しない。その後は、第1実施形態の「〔21〕通常使用状態から後ろ向き使用状態への動作」及び「〔26〕通常使用状態からベッド状態への動作」の説明にあったように、ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又はベッドスイッチ69をオンにした場合のシート装置10の動作と同様にシート装置10Aが動作する。
【0141】
なお、制御部50が並行処理を行うことによって、ボトムシート11及びバックレスト12が通常使用状態Aから後ろ向き使用状態C又はベッド状態Eに動くのと同時に、ボトムシート11が移動範囲の最後端へ移動してもよい。
【0142】
〔第3の実施の形態〕
図14はシート装置10Bの側面図であり、
図15はシート装置10Bのブロック図である。第3実施形態に係るシート装置10Bと第1実施形態に係るシート装置10との間で互いに対応する構成には同一の符号を付す。また、第3実施形態に係るシート装置10Bと第1実施形態に係るシート装置10との間で互いに対応する構成が同一であって一致する場合には、その互いに対応する構成の説明を省略する。
【0143】
第3実施形態に係るシート装置10Bは、第1実施形態に係るシート装置10の構成に加えて、前部ボトムシート16、前部バックレスト17、前部ヘッドレスト18、第五モーター35、第五位置検出部(前部バックレスト位置検出部)55、前傾動スイッチ71及び後ろ傾動スイッチ72を備える。
【0144】
前部ボトムシート16がボトムシート11の前においてフロア1の上に設けられ、フロア1と前部ボトムシート16との間に前後移動機構(スライドレールユニット)が設けられ、前部ボトムシート16が前後移動機構によって前後動される。前部ボトムシート16の後端部が傾動機構(リクライニング機構)を介して前部バックレスト17の下端部に連結されている。前部バックレスト17は、その下端部を支点にして前後に傾動可能に設けられている。前部バックレスト17の上端部にヘッドレスト18が取り付けられている。
【0145】
第五モーター35は、前部バックレスト17を駆動して、前部バックレスト17を傾動する。例えば、第五モーター35が正転すると、前部バックレスト17が前に傾動され、第五モーター35が逆転すると、前部バックレスト17が後ろに向かって傾動される。なお、第五モーター35の回転の向きと前部バックレスト17の傾動の向きが逆であってもよい。
【0146】
第五位置検出部45は、第五モーター35の回転角(回転位相)を検出するとともに、前部バックレスト17の位置(前部ボトムシート16と前部バックレスト17の成す角)を検出する。第五位置検出部45はホール素子又はロータリーエンコーダーであるが、何らかの手法にて前部バックレスト17の位置を直接的又は間接的に検出するものであれば、ホール素子又はロータリーエンコーダーに限るものではない。
【0147】
前傾動スイッチ71は、前部バックレスト17を前へ傾動して、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角を小さくするためのスイッチである。つまり、ユーザーが前傾動スイッチ71をオンにすると、制御部50によって第五モーター35が駆動され、前部バックレスト17が前へ傾動される。そして、ユーザーが前傾動スイッチ71をオフにすると、制御部50が第五モーター35を停止する。
【0148】
後ろ傾動スイッチ72は、前部バックレスト17を後ろへ傾動して、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角を大きくするためのスイッチである。つまり、ユーザーが前傾動スイッチ71をオンにすると、制御部50によって第五モーター35が駆動され、前部バックレスト17が後ろへ傾動される。そして、ユーザーが前傾動スイッチ71をオフにすると、制御部50が第五モーター35を停止する。
【0149】
従って、ユーザーがスイッチ71,72を操作することによって、前部バックレスト17の傾きを調整することができる。
【0150】
第3実施形態は、第1実施形態において説明した「〔19〕通常使用状態から収納状態への動作」及び「〔24〕通常使用状態から半収納状態への動作」に変更がある。つまり、制御部50がステップS3(NO)の後であってステップS4の前に次のような処理を行う。
【0151】
ステップS3(NO)の後、制御部50は第五位置検出部45の出力信号に基づき前部バックレスト17の位置を認識して、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が所定閾値以下であるか否かを判別する。ここで、所定閾値は、ボトムシート11が使用位置3から収納凹部2へ移動する際に、ボトムシート11が前部バックレスト17に当たるか否かを判定するための基準である。つまり、前部バックレスト17と前部ボトムシート18の成す角が前記所定閾値を超えていると、前部バックレスト17が大きく後ろに傾いているため、ボトムシート11が使用位置3から収納凹部2へ移動する際にボトムシート11が前部バックレスト17に当たってしまう。一方、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値以下であると、前部バックレスト17の後ろへの傾きが小さいので、ボトムシート11が使用位置3から収納凹部2へ移動する際にボトムシート11が前部バックレスト17に当たらない。
【0152】
比較・判別の結果、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値以下である場合、制御部50の処理がステップS4に移行する。
一方、比較・判別の結果、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値を超えている場合、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。続いて、制御部50が第五モーター35を駆動して、前部バックレスト17が前へ傾動される。その後、制御部50は、第五位置検出部45の出力信号に基づいて、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値以下になったことを認識したら、第五モーター35を停止する。そして、制御部50の処理がステップS4に移行する。
【0153】
ステップS4の後の制御部50の処理は、第1実施形態の「〔19〕通常使用状態から収納状態への動作」又は「〔24〕通常使用状態から半収納状態への動作」と同様である。
【0154】
以上のように、動作開始前の前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が所定閾値よりも大きいと、前部バックレスト17が前へ傾動されるので、ボトムシート11及びバックレスト12が収納凹部2へ収納される際(ステップS11〜ステップS19参照)にボトムシート11が前部バックレスト17に当たってしまうことを抑制することができる。
また、前部バックレスト17の前傾動作がステップS3とステップS4の間に行われていると、その後のステップS11〜S19の処理においてボトムシート11が前部バックレスト17に当たってしまうことを確実に抑制することができる。
【0155】
第3実施形態は、第1実施形態において説明した「〔20〕収納状態から通常使用状態への動作」及び「〔24〕通常使用状態から半収納状態への動作」に次のような変更がある。
ユーザーが通常使用スイッチ65をオンにすると、又はバックドアが閉じて自動動作開始スイッチがオフになると、制御部50は
図10に示す処理を実行する前に、第五位置検出部45の出力信号に基づき前部バックレスト17の位置を認識して、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が所定閾値以下であるか否かを判別する。
【0156】
判別の結果、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値以下である場合、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が収納状態Bであり、且つ、異物検出器54によって異物が検出されないことを条件として、制御部50が
図10に示す処理を開始する。
【0157】
一方、判別の結果、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値を超えている場合、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。続いて、制御部50が第五モーター35を駆動して、前部バックレスト17が前へ傾動される。その後、制御部50は、第五位置検出部45の出力信号に基づいて、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値以下になったことを認識したら、第五モーター35を停止する。そして、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が収納状態Bであり、且つ、異物検出器54によって異物が検出されないことを条件として、制御部50が
図10に示す処理を開始する。
【0158】
第3実施形態は、第1実施形態において説明した「〔21〕通常使用状態から後ろ向き使用状態への動作」及び「〔23〕後ろ向き使用状態から通常使用状態への動作」に次のような変更がある。
ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又は通常使用スイッチ65をオンにしたときに、ボトムシート11及びバックレスト12の状態が通常使用状態A(但し、後ろ向き使用スイッチ67がオンの場合)又は後ろ向き使用状態C(但し、通常使用スイッチ65がオンの場合)であると、制御部50が判別を行う。つまり、制御部50は、第五位置検出部45の出力信号に基づき前部バックレスト17の位置を認識して、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が所定閾値以下であるか否かを判別する。
【0159】
判別の結果、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値以下である場合、第1実施形態の「〔21〕通常使用状態から後ろ向き使用状態への動作」又は「〔23〕後ろ向き使用状態から通常使用状態への動作」の説明にあったように、ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又は通常使用スイッチ65をオンにした場合のシート装置10の動作と同様にシート装置10Bが動作する。
【0160】
一方、判別の結果、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値を超えている場合、制御部50が警報に係る音声信号を電気音響変換器80に出力する。そのため、電気音響変換器80によって警報の音声が出力される。続いて、制御部50が第五モーター35を駆動して、前部バックレスト17が前へ傾動される。その後、制御部50は、第五位置検出部45の出力信号に基づいて、前部バックレスト17と前部ボトムシート16の成す角が前記所定閾値以下になったことを認識したら、第五モーター35を停止する。その後、第1実施形態の「〔21〕通常使用状態から後ろ向き使用状態への動作」又は「〔23〕後ろ向き使用状態から通常使用状態への動作」の説明にあったように、ユーザーが後ろ向き使用スイッチ67又は後ろ向き使用スイッチ67又は通常使用スイッチ65をオンにした場合のシート装置10の動作と同様にシート装置10Bが動作する。
【0161】
なお、第1実施形態に係るシート装置10から第2実施形態に係るシート装置10Aに変更した構成をこの第3実施形態に係るシート装置10Bに適用してもよい。
【0162】
〔変形例〕
図16に示すブロック図を参照して、上述のように制御部50がモーター31〜35を駆動する際の制御部50の処理について具体的に説明する。
【0163】
図16に示すモーター39はモーター31〜35の何れかである。つまり、制御部50がモーター39を駆動する際の制御部50の処理は、上述の第1〜第3の実施の形態において制御部50がモーター31〜35の何れを駆動する際にも適用することができる。
【0164】
モーター39の特性について説明する。モーター39の駆動力(回転トルク)は、モーター39の回転速度(単位時間当たりの回転数)と相関関係を示す。具体的には、モーター39の駆動力が高くなるにつれて、モーター39の回転速度が低くなる。また、モーター39の動作中のモーター39の駆動力はモーター39の印加電流と相関関係を示す。具体的には、モーター39の駆動力が高くなるにつれて、モーター39の印加電流が大きくなる。
【0165】
駆動力検出部59は、モーター39の駆動力を検出する。例えば、駆動力検出部59は、モーター39に設けられた一若しくは複数のホール素子、モーター39の駆動軸に設けられたロータリーエンコーダー、又は、モーター39に接続された電流電圧変換器(例えば、抵抗器又はオペアンプ)である。
【0166】
駆動力検出部59がホール素子又はロータリーエンコーダーである場合、モーター39が所定角度だけ回転する毎に駆動力検出部59がパルスを発生するので、パルス周期からモーター39の回転速度及び駆動力が求まる。駆動力検出部59が電流電圧変換器である場合、モーター39の電流信号が駆動力検出部39によって電圧信号に変換され、その電圧信号からモーター39の回転速度及び駆動力が求まる。
【0167】
制御部50は、モーター39の駆動開始後に、駆動力検出部59によって検出されたモーター39の駆動力を監視する。そして、制御部50は、モーター39の駆動開始時から所定時間経過したら、駆動力検出部59によって検出されたモーター39の駆動力を閾値と比較する。比較の結果、駆動力検出部59によって検出されたモーター39の駆動力が閾値以下であれば、制御部50は駆動力検出部59によって検出されたモーター39の駆動力の監視を継続して、その駆動力と閾値との比較も継続する。一方、駆動力検出部59によって検出されたモーター39の駆動力が閾値を超えたら、制御部50がモーター39を停止する。
【0168】
ここで、モーター39によって移動される部品(ボトムシート11、バックレスト12、ヘッドレスト13又は前部バックレスト17)が異物に当たって、その部品の動きが異物によって阻害されると、モーター39の駆動力が高くなって、駆動力検出部59によって検出される駆動力も高くなる。そのため、その部品の動きが異物によって阻害されると、モーター39が制御部50によって停止される。これにより、モーター39の過負荷を抑制することができる。
【0169】
モーター39の駆動開始後から所定時間の間は、たとえ異物が存在しなくても、モーター39によって移動される部材の慣性力によりモーター39の駆動力が高くなってしまう。そのため、その所定時間の間にモーター39の駆動力と閾値の比較が行われず、仮にその所定時間の間にモーター39の駆動力が閾値を超えても、モーター39が停止されない。
【0170】
閾値は所定の定数であってもよいし、関数であってもよい。例えば、温度センサー等によってモーター39の温度を検出し、制御部50がその検出温度から閾値を算出してもよい。モーター39の駆動力が環境温度によって変更するので、閾値の具体的な値を決定する要素として温度センサーの検出温度を利用するためのである。
【0171】
以上に本発明の実施形態及びその変形例について説明したが、本発明の技術的範囲は上述した実施形態及び変形例に限定されない。従って、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上述の実施形態及び変形例から適宜変更した形態も、本発明の技術的範囲に属する。