(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6267320
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】生物学的流体採取デバイスならびに生物学的流体分離および検査システム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/153 20060101AFI20180115BHJP
A61B 5/15 20060101ALI20180115BHJP
G01N 33/48 20060101ALI20180115BHJP
【FI】
A61B5/14 300F
A61B5/14 300C
G01N33/48 S
G01N33/48 H
【請求項の数】26
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-508996(P2016-508996)
(86)(22)【出願日】2014年4月14日
(65)【公表番号】特表2016-518922(P2016-518922A)
(43)【公表日】2016年6月30日
(86)【国際出願番号】US2014033922
(87)【国際公開番号】WO2014172234
(87)【国際公開日】20141023
【審査請求日】2015年12月14日
(31)【優先権主張番号】61/811,918
(32)【優先日】2013年4月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ジェイ.マルキアルッロ
(72)【発明者】
【氏名】アシュレイ レイチェル ローゼンバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー エム.ウィルキンソン
【審査官】
▲高▼ 芳徳
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0026085(US,A1)
【文献】
特開昭59−168843(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/080539(WO,A1)
【文献】
特表平11−509094(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/088211(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/145 − 5/157
G01N 33/48 − 33/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多成分血液サンプルのための生物学的流体採取デバイスであって、
入口ポート、出口ポート、ハウジング内に画定されかつ前記入口ポートと流体連通している第1の流れチャネル、および前記ハウジング内に画定されかつ前記出口ポートと流体連通している第2の流れチャネルを有するハウジングと、
作動部材と、そして、
前記第1の流れチャネルと前記第2の流れチャネルとの間に配置され、かつ、閉塞された位置と開いた位置との間で移行可能な弁であって、前記弁が前記閉塞された位置にある場合には、前記第1の流れチャネルは、第2の流れチャネルおよび前記出口ポートと流体分離し、かつ、前記作動部材と流体連通し、前記弁が前記開いた位置にある場合には、前記第2の流れチャネルは前記第1の流れチャネルの一部を介して前記作動部材と流体連通し、かつ前記第1の流れチャネルの前記一部は前記入口ポートと流体分離する弁と
を備え、
前記第2の流れチャネルは、その中に配置された分離部材を有する採取チャンバと、その中に画定されて前記分離部材と連通する血液成分チャンバとを含むことを特徴とする生物学的流体採取デバイス。
【請求項2】
前記入口ポートは、前記多成分血液サンプルを受け入れるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項3】
前記多成分血液サンプルは、細胞部分および血漿部分を含むことを特徴とする請求項2に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項4】
前記分離部材は、血漿部分が前記分離部材を通って前記血液成分チャンバ内に移ることを可能にするように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項5】
前記分離部材は、横流型フィルタであることを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項6】
前記作動部材は、作動部材の一部分が前記ハウジング内で初期位置に配置される初期位置から、前記作動部材の同じ部分が前記ハウジング内で前記初期位置から移動して前記多成分血液サンプルが前記入口ポートを通して前記ハウジングの前記第1の流れチャネルに引き込まれる作動位置へ移行可能であることを特徴とする請求項2に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項7】
前記作動部材は、プランジャを含むことを特徴とする請求項6に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項8】
前記入口ポートと連通する駆動要素であって、前記入口ポート内の前記多成分血液サンプルの流れを促進するように構成された駆動要素をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項9】
前記駆動要素は、音響駆動装置を含むことを特徴とする請求項8に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項10】
前記第1の流れチャネルは、サンプル安定剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項11】
前記第1の流れチャネルは、少なくとも1つの撹拌部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項12】
前記第1の流れチャネルは、その中に共に成形された少なくとも1つの撹拌溝を含み、前記少なくとも1つの撹拌溝は、その上に被覆された少なくとも1つのサンプル安定剤を有することを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項13】
前記第1の流れチャネルは、サンプル安定剤を含み、前記入口ポートは、前記多成分血液サンプルを受け入れるように構成され、前記弁は、前記第1の流れチャネル内での前記多成分血液サンプルの混合の後で前記閉塞された位置から前記開いた位置へ移行可能であることを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項14】
前記出口ポートは、前記血液成分チャンバと連通していることを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項15】
前記入口ポートは、細胞部分および血漿部分を有する多成分血液サンプルを受け入れるように構成されており、前記出口ポートは、前記血液成分チャンバからポイントオブケア検査デバイスへの前記血漿部分の少なくとも一部分の閉塞された移送のために、前記ポイントオブケア検査デバイスに接続するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項16】
前記入口ポート、前記第1の流れチャネル、前記弁、前記第2の流れチャネル、前記採取チャンバ、前記血液成分チャンバ、前記分離部材、および前記出口ポートのうちの少なくとも1つと流体連通している圧力調整器をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項17】
前記弁は、回転可能な止め栓を含むことを特徴とする請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項18】
生物学的流体採取および分離デバイスであって、
入口ポート、出口ポート、ハウジング内に画定されかつ前記入口ポートと流体連通している第1の流れチャネル、および前記ハウジング内に画定されかつ前記出口ポートと流体連通している第2の流れチャネルを有し、前記入口ポートは多成分血液サンプルを受け入れるように構成されているハウジングと、
作動部材と、そして、
前記第1の流れチャネルと前記第2の流れチャネルとの間に配置され、かつ、閉塞された位置と開いた位置との間で移行可能な弁であって、前記弁が前記閉塞された位置にある場合には、第1の流れチャネルは、第2の流れチャネルおよび前記出口ポートと流体分離し、かつ、前記作動部材と流体連通し、前記弁が前記開いた位置にある場合には、前記第2の流れチャネルは前記第1の流れチャネルの一部を介して前記作動部材と流体連通し、かつ、前記第1の流れチャネルの前記一部は前記入口ポートと流体分離する弁と
を備え、
前記第2の流れチャネルは、その中に配置された分離部材を有する採取チャンバを含み、前記ハウジングは、その中に画定されて前記分離部材と連通する血液成分チャンバをさらに含む、生物学的流体採取および分離デバイスと、
前記血液成分チャンバから検査デバイスへの前記多成分血液サンプルの血漿部分の閉塞された移送のために、前記生物学的流体採取および分離デバイスの前記出口ポートを受け入れるように構成された受入ポートを有する検査デバイスと
を備えることを特徴とする多成分生物学的流体サンプル分離および検査システム。
【請求項19】
前記検査デバイスは、ポイントオブケア検査デバイスを含むことを特徴とする請求項18に記載の多成分生物学的流体サンプル分離および検査システム。
【請求項20】
前記入口ポートに受け入れられる前記多成分血液サンプルは、細胞部分および血漿部分を含むことを特徴とする請求項18に記載の多成分生物学的流体サンプル分離および検査システム。
【請求項21】
前記分離部材は、前記血漿部分が前記分離部材を通って前記血液成分チャンバ内に移ることを可能にするように構成されていることを特徴とする請求項20に記載の多成分生物学的流体サンプル分離および検査システム。
【請求項22】
前記分離部材は、横流型フィルタであることを特徴とする請求項18に記載の多成分生物学的流体サンプル分離および検査システム。
【請求項23】
前記第1の流れチャネルは、少なくとも1つのサンプル安定剤を含むことを特徴とする請求項18に記載の多成分生物学的流体サンプル分離および検査システム。
【請求項24】
前記第1の流れチャネルは、その中に配置された少なくとも1つの撹拌部材を含むことを特徴とする請求項18に記載の多成分生物学的流体サンプル分離および検査システム。
【請求項25】
前記弁が閉塞位置にある場合、前記第1の流れチャネルは、前記出口ポートと流体分離し、前記入口ポートと流体連通しており、前記弁が開位置にある場合、前記第1の流れチャネルの一部は、前記第2の流れチャネルを介して前記出口ポートと流体連通し、前記入口ポートと流体分離している請求項1に記載の生物学的流体採取デバイス。
【請求項26】
前記弁が閉塞位置にある場合、前記第1の流れチャネルは、前記出口ポートと流体分離し、前記入口ポートと流体連通しており、前記弁が開位置にある場合、前記第1の流れチャネルの前記一部は、前記第2の流れチャネルを介して前記出口ポートと流体連通し、前記入口ポートと流体分離している請求項18に記載の多成分生物学的流体サンプル分離および検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、血管アクセスデバイスと共に使用するために構成されたデバイス、組立体、およびシステムに関する。より詳細には、本開示は、ポイントオブケア検査(point-of-care testing)で使用するための生物学的サンプルを採取するために構成されたデバイス、組立体、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
血液サンプリングは、患者から少なくとも血液の滴を引き抜くことを伴う一般的な医療処置である。血液サンプルは一般に、指穿刺(finger stick)、ヒールスティック(heel stick)、または静脈穿刺により、入院患者、在宅患者、および救急外来患者から採取される。採取されると、血液サンプルは、例えば化学組成、血液学、または凝固を含む医学的に有用な情報を得るために分析され得る。
【0003】
血液検査は、病気、ミネラル含有量、薬物有効性、および臓器機能などの、患者の生理学的状態および生化学的状態を判定する。血液検査は、臨床検査室内で、または患者の近くでのポイントオブケアにおいて行われ得る。ポイントオブケア血液検査の1つの例は、患者の血糖値の定期検査であり、指穿刺を介した血液の抽出、および診断カートリッジ内への機械的な血液の採取を伴う。その後で、診断カートリッジは、血液サンプルを分析し、患者の血糖値の読取り値を臨床医に提供する。血液ガス電解質値、リチウム値、およびイオン化カルシウム値を分析する他のデバイスが利用可能である。いくつかの他のポイントオブケアデバイスは、急性冠症候群(ACS)および深部静脈血栓症/肺塞栓症(DVT/PE)のためのマーカを識別する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポイントオブケア検査および診断の急速な発展をよそに、血液サンプリング技法は、依然として比較的変化していない。血液サンプルは、針もしくはカテーテル組立体の近位端に取り付けられた皮下注射針または真空チューブを使用して引き抜かれることが多い。場合によっては、臨床医は、挿入されたカテーテルを通して患者から血液を引き抜くためにカテーテルに挿入される針および注射器を使用するカテーテル組立体から血液を採取する。これらの処置は、採取された血液サンプルが通常は検査に先立ってそれから引き抜かれる中間デバイスとして、針および真空管を利用する。したがって、これらのプロセスは、血液サンプルの獲得、調整、および検査のプロセスにおいて複数のデバイスを利用する、デバイス集約的なものである。各追加的なデバイスは、検査プロセスの時間およびコストを増大させる。
【0005】
ポイントオブケア検査システムは、分析のための検査室に血液サンプルを送ることを必要とすることなしに、血液サンプルが検査されることを可能にする。したがって、容易で、安全で、再現可能で、かつ正確なプロセスをポイントオブケア検査システムに提供するデバイスを作り出すことが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、細胞部分および血漿部分を有する多成分血液サンプルを受け入れるように構成された、血液採取デバイスなどの生物学的流体採取デバイスを提供する。血液サンプルを採取した後、生物学的流体採取デバイスは、血漿部分を細胞部分から分離することができる。分離した後、生物学的流体採取デバイスは、血液サンプルの血漿部分をポイントオブケア検査デバイスに移送することができる。本開示の生物学的流体採取デバイスはまた、血液サンプルの露出を減少させかつ血液サンプルとサンプル安定剤またはサンプル防腐剤との高速の混合を提供する、閉塞されたサンプリングおよび移送システムを提供する。生物学的流体採取デバイスは、生物学的流体採取デバイスから生物学的流体検査デバイスへの血漿部分の一部分の閉塞された移送のために、血液検査デバイスなどの生物学的流体検査デバイスと係合可能である。生物学的流体検査デバイスは、血漿部分を受け入れて血液サンプルを分析し検査結果を得るように構成される。
【0007】
従来のシステムに優る本開示の生物学的流体採取デバイスならびに生物学的流体分離および検査システムの利点のうちのいくつかは、それが血液サンプル露出を減少させる閉塞されたシステムであること、それが血液サンプルと抗凝固剤との自動的で高速の混合を提供すること、それが血液サンプルを分離デバイスに移送することなしに血液サンプルの分離を促進すること、および、それが純粋な血漿をポイントオブケア検査デバイスに移送できることである。本開示の生物学的流体採取デバイスは、遠心分離を含まない閉塞されたシステムでの統合された生物学的流体採取および血漿作成を可能にする。臨床医は、血液サンプルを採取および分離し、次いで、さらなる操作なしに、ただちに血漿部分をポイントオブケア検査デバイスに移送することができる。これは、血液への露出なしに、ポイントオブケア検査デバイスへの血漿の採取および移送を可能にする。さらに、本開示の生物学的流体採取デバイスは、外部の機器類を含まずに生物学的流体採取デバイス内で血液を処理することにより、処理時間を最小限に抑える。さらに、それは、少量の血液のみを必要とする検査に対して、真空管のための血液採取および血漿分離に関連した廃棄物をなくす。
【0008】
本発明の実施形態によれば、多成分血液サンプルのための生物学的流体採取デバイスが、入口ポート、出口ポート、ハウジング内に画定されかつ入口ポートと流体連通している第1の流れチャネル、およびハウジング内に画定されかつ出口ポートと流体連通している第2の流れチャネルを有するハウジングを含む。デバイスはまた、閉塞された位置と開いた位置との間で移行可能な、第1の流れチャネルと第2の流れチャネルとの間に配置された弁を含む。弁が閉塞された位置にある場合、第1の流れチャネルは第2の流れチャネルから流体的に切り離され、弁が開いた位置にある場合、第1の流れチャネルは第2の流れチャネルと流体連通する。第2の流れチャネルは、その中に配置された分離部材を有する採取チャンバと、その中に画定されて分離部材と連通する血液成分チャンバとを含む。
【0009】
特定の構成では、入口ポートは、多成分血液サンプルを受け入れるように構成される。多成分血液サンプルは、細胞部分および血漿部分を含み得る。分離部材は、血漿部分が分離部材を通って血液成分チャンバ内に移ることを可能にするように構成される。分離部材は、横方向流れフィルタであり得る。デバイスはまた、作動部材の一部分がハウジング内で初期位置に配置される初期位置から、作動部材の同じ部分がハウジング内で初期位置から移動されて多成分血液サンプルが入口ポートを通してハウジングの第1の流れチャネルに引き込まれる作動された位置へ移行可能な、入口ポートと連通する作動部材を含み得る。
【0010】
他の構成では、作動部材は、プランジャを含む。デバイスはまた、入口ポートと連通している駆動要素であって、入口ポート内の多成分血液サンプルの流れを促進するように構成され得る駆動要素を含むことができる。駆動要素は、音響駆動装置を含み得る。特定の構成では、第1の流れチャネルは、サンプル安定剤を含み得る。第1の流れチャネルはまた、少なくとも1つの撹拌部材を含み得る。場合により、第1の流れチャネルは、その中に共に成形された少なくとも1つの撹拌溝を含むことができ、少なくとも1つの撹拌溝は、その上に被覆された少なくとも1つのサンプル安定剤を有することができる。
【0011】
第1の流れチャネルは、サンプル安定剤を含むことができ、入口ポートは、多成分血液サンプルを受け入れるように構成されることができ、弁は、第1の流れチャネル内での多成分血液サンプルの混合の後で閉塞された位置から開いた位置へ移行可能とされることができる。出口ポートは、血液成分チャンバと連通することができる。入口ポートは、細胞部分および血漿部分を有する多成分血液サンプルを受け入れるように構成されることができる。出口ポートは、血液成分チャンバからポイントオブケア検査デバイスへの血漿部分の少なくとも一部分の閉塞された移送のために、ポイントオブケア検査デバイスに接続するように構成されることができる。特定の構成では、デバイスはまた、入口ポート、第1の流れチャネル、弁、第2の流れチャネル、採取チャンバ、血液成分チャンバ、分離部材、および出口ポートのうちの少なくとも1つと流体連通する圧力調整器を含む。弁は、回転可能な止め栓であってもよい。
【0012】
本発明の別の実施形態によれば、血液サンプル分離および検査システムなどの多成分生物学的流体サンプル分離および検査システムが、血液採取および分離デバイスなどの生物学的流体採取および分離デバイスを含む。生物学的流体採取および分離デバイスは、入口ポート、出口ポート、ハウジング内に画定されかつ入口ポートと流体連通している第1の流れチャネル、およびハウジング内に画定されかつ出口ポートと流体連通している第2の流れチャネルを有するハウジングを含み得る。入口ポートは、多成分血液サンプルを受け入れるように構成され得る。デバイスはまた、閉塞された位置と開いた位置との間で移行可能な、第1の流れチャネルと第2の流れチャネルとの間に配置された弁を含み得る。弁が閉塞された位置にある場合、第1の流れチャネルは第2の流れチャネルから流体的に切り離され、弁が開いた位置にある場合、第1の流れチャネルは第2の流れチャネルと流体連通する。第2の流れチャネルは、その中に配置された分離部材を有する採取チャンバを含むことができ、ハウジングは、その中に画定され分離部材と連通する血液成分チャンバをさらに含むことができる。システムは、血液成分チャンバから検査デバイスへの多成分血液サンプルの一部分の閉塞された移送のために、生物学的流体採取および分離デバイスの出口ポートを受け入れるように構成された受入ポートを有する検査デバイスを含むことができる。
【0013】
特定の構成では、検査デバイスは、ポイントオブケア検査デバイスである。入口ポートに受け入れられる多成分血液サンプルは、細胞部分および血漿部分を含み得る。分離部材は、血漿部分が分離部材を通って血液成分チャンバ内へ移ることを可能とするように構成され得る。分離部材は、横方向流れフィルタであり得る。第1の流れチャネルは、少なくとも1つのサンプル安定剤を含み得る。第1の流れチャネルはまた、その中に配置された少なくとも1つの撹拌部材を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
添付の図面と併せ以下の本開示の実施形態の説明を参照することにより、本開示の上述された特徴および利点ならびに他の特徴および利点、ならびにそれらを実現する態様がより明らかになるであろうし、本開示自体もよりよく理解されるであろう。
【
図1】本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスの斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスの立面図である。
【
図3】本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスの斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスの入口ポート内の撹拌部材の概略図である。
【
図5】弁が閉塞された位置にあり、また、第1の流れチャネルを示す、本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスの立面図である。
【
図6】弁が開いた位置にあり、また、第2の流れチャネルを示す、本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスの立面図である。
【
図7】本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスおよびポイントオブケア検査デバイスの斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスの隔壁の断面図である。
【
図9】本発明の実施形態による生物学的流体採取デバイスの分離部材の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
いくつかの図を通して、対応する参照文字は、対応する部品を示す。本明細書に提示された例示は、本開示の例示的な実施形態を示すものであり、そのような例示は、いかなる態様によっても本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0016】
以下の説明は、本発明を実施するために意図された説明される実施形態を当業者が作成および使用することを可能とするために提供される。しかし、種々の修正、均等物、変更、および代替は、当業者には依然として容易に明らかであろう。あらゆるそのような修正、変更、均等物、および代替は、本発明の精神および範囲に入るように意図されている。
【0017】
以下の説明において、「上方」、「下方」、「右」、「左」、「垂直方向」、「水平方向」、「上部」、「底部」、「横方向」、「長手方向」という用語、およびそれらの派生語は、それが図面において配向されたときに本発明に関するものとする。しかし、本発明は、そうでないと明白に指定されている場合を除いて代替的な変更およびステップ順序を取り得ることが、理解されるべきである。添付された図面に示されまた以下の明細な記述で説明される特定のデバイスおよびプロセスは単に本発明の例示的な実施形態であることも、理解されるべきである。したがって、本明細書において開示される実施形態に関連する特定の寸法および他の物理的な特性は、限定的なものとして見なされるべきではない。
【0018】
種々のポイントオブケア検査デバイスが、当技術分野で知られている。そのようなポイントオブケア検査デバイスは、検査および分析のための検査紙、スライドガラス、診断カートリッジ、または他の検査デバイスを含む。検査紙、スライドガラス、および診断カートリッジは、血液サンプルを受け入れてその血液で1または複数の生理学的状態および生化学的状態を検査するポイントオブケア検査デバイスである。分析のための検査室にサンプルを送る必要なしに臨床で非常に少量の血液を分析するためのアーキテクチャに基づいたカートリッジを使用する多くのポイントオブケアデバイスが存在する。これは、結果を得るにあたって長期的には時間を節約するが、非常に決まり切った検査室環境と対照して様々な難題を作り出す。そのような検査カートリッジの例は、Abbot group of companiesからのi−STAT(登録商標)検査カートリッジを含む。i−STAT(登録商標)カートリッジなどの検査カートリッジは、化学薬品および電解質の存在、血液学、血液ガス濃度、凝固、または心臓マーカを含む、様々な状態の検査に使用され得る。そのようなカートリッジを使用した検査の結果は、迅速に臨床医に提供される。
【0019】
しかし、そのようなポイントオブケア検査カートリッジに提供されるサンプルは、現在のところ開いたシステムを用いて手動で採取されて、一貫性のない結果をもたらすことが多い手動での態様でポイントオブケア検査カートリッジに移送され、したがって、ポイントオブケア検査デバイスの利点を打ち消す。したがって、より安全で、再現可能で、より正確な結果を提供するポイントオブケア検査デバイスにサンプルを採取および移送するためのシステムの必要性が存在する。したがって、本開示のポイントオブケア採取および移送システムが以下に説明される。本開示のシステムは、1)より閉塞されたタイプのサンプリングおよび移送システムを組み込むこと、2)サンプルの開放露出を最小限に抑えること、3)サンプル品質を向上させること、4)全体的な使用の容易さを向上させること、および5)採取の位置でサンプルを分離することにより、ポイントオブケア検査デバイスの信頼性を高める。
【0020】
次に、本発明による全体に10として示された生物学的流体または血液採取デバイスを示す
図1〜9を参照する。血液採取デバイス10は、多成分血液サンプルを採取し、サンプルを分離し、サンプルの一部分をポイントオブケア検査デバイスに供給するように構成される。場合により、血液採取デバイス10は、サンプルを安定させて、安定されたサンプルの全部または一部分を検査カートリッジに移送するように構成され得る。具体的には、血液採取デバイスは、第1の部分または細胞部分14と第2の部分または血漿部分16とを有する多成分血液サンプル12を受け入れるように構成され得る。血液サンプル12を採取した後、血液採取デバイス10は、血漿部分16を細胞部分14から分離することができる。分離した後、血液採取デバイス10は、
図7〜8に示されるように、血液サンプル12の血漿部分16をポイントオブケア検査デバイス22に移送することができる。本開示の血液採取デバイス10はまた、
図4に示されるように、血液サンプル12の露出を減少させかつ血液サンプル12とサンプル安定剤またはサンプル防腐剤18のうちの少なくとも1つとの高速の混合を提供する、閉塞された分離システムを提供する。
【0021】
サンプル安定剤またはサンプル防腐剤18は、RNA、タンパク質検体、などのような血液サンプル内の特定の要素を保護するために使用され得る当技術分野でよく知られた抗凝固剤または物質のうちの任意の1または複数を含み得ることが理解され得る。
【0022】
図1〜3を特に参照すると、ハウジング30の第1の端部34から延在する入口ポート32を有するハウジング30を含む血液採取デバイス10が示されている。プランジャ36などの作動部材が、ハウジング30の第2の端部38から延在する。プランジャ36は当技術分野で知られた任意の形状または設計を有し得ることが、理解され得る。1つの実施形態によれば、プランジャ36は、デバイス10の操作およびプランジャ36の作動に関して臨床医を支援する、リング37および把持部分39を含んだ人間工学設計を有し得る。1つの実施形態によれば、ハウジング30の第2の端部38は、ハウジング30の第1の端部34の向かい側の場所に位置し得る。ハウジング30はまた、ハウジング30の側面部分42から延在し得る出口ポートまたはディスペンサ40を含む。入口ポート32は、血液採取セット100に接続するように構成される。
【0023】
1つの実施形態によれば、
図3に示されるように、入口ポート32は、血液採取デバイス10内への多成分血液サンプル12の採取を可能とするために、全体に100として示された血液採取セットに接続されるように構成される。入口ポート32は、針組立体またはIV接続組立体などの別体の血液採取セット100と係合するためのサイズおよび構成となされることができ、したがって、従来知られているそのような係合のための機構を含むことができる。例えば、1つの実施形態では、入口ポート32は、それと一緒に付着するために、そのような別体のデバイスの任意の別体のルアー結合構成要素と係合するためのルアーロックまたはルアーチップを含み得る。例えば、
図1〜3を参照すると、血液採取セット100は、血液採取デバイス10の入口ポート32と係合するためのルアー構成要素102を含み得る。このようにして、入口ポート32は、血液採取デバイス10内への血液サンプルの採取のための血液採取セット100に接続可能となる。さらに、入口ポート32と血液採取セット100との間に雄ルアーチップおよび作動されるポート106を有するスピンロックルアー(spin lock luer)104などの、係合を固定するための機構も設けられ得る。そのようなルアー接続およびルアーロッキング機構は、当技術分野でよく知られている。血液採取セット100は、針組立体、IV接続組立体、PICCライン、動脈内留置ライン、または同様の血液採取手段を含み得る。
【0024】
引き続き
図1〜3を参照すると、また、
図5〜6を参照すると、第1の流れチャネル56がハウジング30内に画定されて、入口ポート32と流体連通する。第2の流れチャネル58がハウジング30内に画定されて、出口ポート40と流体連通する。弁60が、第1の流れチャネル56と第2の流れチャネル58との間に配置される。弁は、閉塞された位置と開いた位置との間で移行可能であり、ここで、弁60が閉塞された位置にある場合、第1の流れチャネル56は第2の流れチャネル58から流体的に切り離され、弁60が開いた位置にある場合、第1の流れチャネル56は第2の流れチャネル58と流体連通する。1つの実施形態によれば、弁60は、手動で回転可能な止め栓弁であり得るが、弁は、閉塞された位置と開いた位置との間で移行するように構成された任意の知られた弁であってもよいことが理解され得る。
図6に示されるように、第2の流れチャネル58は、フィルタ64などの分離部材を有する採取チャンバ62を含む。第2の流れチャネル58はまた、それと関連付けられかつフィルタ64と連通する、血漿チャンバ66などの血液成分チャンバを含む。
【0025】
上述されたように、また、
図4、8、および9を特に参照すると、入口ポート32は、細胞部分14であり得る第1の部分と血漿部分16であり得る第2の部分とを有する多成分血液サンプル12を受け入れるように構成される。
図6および9に示されるように、フィルタ64は、採取チャンバ62内の細胞部分14を捕捉しかつ血漿部分16がフィルタ64を通って血漿チャンバ66内に移ることを可能とするように構成される。1つの実施形態によれば、横方向流れフィルタなどのフィルタ64は、血漿部分16のより小さい血漿粒子がそれを通って血漿チャンバ66内に移ることを可能とする一方で細胞部分14のより大きい細胞粒子を採取チャンバ62内に捕捉して多成分血液サンプル12を分離するためのサイズとなされた複数の開口部65を含む。
【0026】
1つの実施形態では、フィルタ64は、市販の中空繊維膜フィルタか、または市販のトラックエッチフィルタ(track-etch filter)などの平膜フィルタであり得る。膜フィルタ細孔径および孔隙率は、きれいな(すなわち、赤血球を含まず、白血球を含まず、かつ血小板を含まない)血漿の効率的な態様での分離を最適化するように選択され得る。別の実施形態では、フィルタ64は、横方向流れ膜または横方向流れフィルタを含む。他の実施形態では、フィルタ64は、採取チャンバ62内の血液サンプル12の細胞部分14を捕捉しかつ血液サンプル12の血漿部分16がフィルタ64を通って血漿チャンバ66に移ることを可能にすることができる任意のフィルタを含み得る。
【0027】
図1〜3および5に戻り参照すると、血液採取デバイス10は、入口ポート32と連通する、プランジャ36の形態であり得る作動部材を含む。作動部材またはプランジャ36は、作動部材またはプランジャの一部分がハウジング30内で初期位置に配置される初期位置から、作動部材またはプランジャ36の同じ部分がハウジング30内で初期位置から移動されて多成分血液サンプル12が入口ポート32を通してハウジング30の第1の流れチャネル56に引き込まれる作動された位置へ移行可能である。
【0028】
引き続き
図5を参照すると、血液採取デバイス10は、入口ポート32と連通する駆動要素70を含み得る。駆動要素70は、電源ボタン71によって作動され、また、入口ポート32内の多成分血液サンプル12の流れを促進するように構成される。1つの実施形態によれば、駆動要素は、圧電音響駆動要素であり得る。
【0029】
図4および5に示されるように、第1の流れチャネル56は、サンプル安定剤またはサンプル防腐剤18のうちの少なくとも1つを含み得る。上述されたように、このサンプル安定剤またはサンプル防腐剤18は、RNA、タンパク質検体、などのような血液サンプル内の特定の要素を保護するために使用され得る当技術分野でよく知られた抗凝固剤または物質のうちの任意の1または複数を含み得る。第1の流れチャネル56はまた、少なくとも1つの撹拌部材72を含む1または複数の混合チャンバ74を含み得る。撹拌部材72は、サンプルの折り畳みまたは薄層形成または他の流れパターンが引き起こす混合を促進することができる。1つの実施形態によれば、少なくとも1つの撹拌部材72は、第1の流れチャネル56と共に成形されて混合チャンバ74を形成する溝またはリブの形態を取ることができ、サンプル安定剤またはサンプル防腐剤18は、溝上ならびに/または入口ポート32の内壁表面57および/もしくは第1の流れチャネル56上に被覆され得る。動作にあたっては、入口ポート32は、多成分血液サンプル12を受け入れるように構成され、弁60は、多成分血液サンプル12と第1の流れチャネル56内に配置されたサンプル安定剤またはサンプル防腐剤18のうちの少なくとも1つとの混合の後で、閉塞された位置から開いた位置へ移行可能である。
【0030】
図6〜8を参照すると、出口ポート40は、血漿チャンバ66と連通している。出口ポート40はまた、血漿チャンバ66からポイントオブケア検査デバイス22への血漿部分16の一部分の閉塞された移送のために、ポイントオブケア検査デバイス22に接続するように構成されている。ポイントオブケア検査デバイス22は、血液採取デバイス10の出口ポート40を受け入れるように構成された受入ポート24を含む。検査デバイス22は、血液採取デバイス10の出口ポート40の血漿チャンバ66から検査デバイス22への血漿部分16(
図8)の一部分の閉塞された移送のために、血液採取デバイス10の出口ポート40を受け入れるように構成されている。検査デバイス22は、血漿部分16を受け入れてサンプルを分析し検査結果を得るように構成されている。
【0031】
それが採取されるときに検体の細胞に損傷を与えるのを避けるために、ダンパ圧力調整器などの圧力調整器80が、血液採取デバイス10と一体に提供され得る。この圧力調整器80は、入口ポート32、第1の流れチャネル56、弁60、第2の流れチャネル58、採取チャンバ62、血漿チャンバ66、フィルタ64、および/または出口ポート40のうちの少なくとも1つと流体連通し得る。
【0032】
図8は、血漿部分16を供給して血液サンプルを分析し検査結果を得るためにポイントオブケア検査デバイス22と協働する出口ポート/ディスペンサ40の例示的な実施形態の断面図を示す。出口ポート/ディスペンサ40は、ポイントオブケアデバイス22の受入ポート24と接触して配置されかつそれに下向きの力または遠位に向けられた力Dが印加されたときには可撓性部材76が開いて血漿部分16を分注する、可撓性部材76を含む隔壁の形態を取ることができる。特定の他の構成では、出口ポート/ディスペンサ40は、安定された全血液サンプルまたは細胞のサンプルを分析のために移送するのに利用され得る。
【0033】
引き続き
図3および7を参照すると、動作にあたっては、血液採取デバイス10は、適切な血液採取セット100または他のラインに接続される。臨床医は、プランジャ36を近位方向Pに引いて、多成分血液サンプル12などの検体を引き入れる。上述されたように、それが採取されるときに検体の細胞に損傷を与えるのを避けるために、圧力調整器80が、血液採取デバイス10と一体に提供される。血液が入口ポート32に引き入れられるときに、サンプル安定剤/防腐剤18で被覆された第1の流れチャネル56は、成形された溝72を含んで、サンプルが入口ポート32に引き込まれるときに良好な混合が生じることを確実とする。サンプル12の引込み中にサンプル12の向きを変える回転弁60が、ハウジング30と一体に提供される。サンプル12が採取されるときに、音響駆動装置70は、作動されて、血液採取デバイス10の第1の流れチャネル56およびハウジング30を通してサンプル12を移動させるのに役立ち、かつ、混合を続けることができる。サンプル12が採取されると、臨床医は、血液採取デバイス10を採取源から分離して、回転弁60を九十度回転させる。この回転弁60の回転は、サンプル12の向きを、採取チャンバ62を有する第2の流れチャネル58へ、また、細胞部分14を血漿部分16から分離する
図9に示されるような横方向流れフィルタなどのフィルタ64上へと変える。次いで血漿チャンバ66が、それが移送されるまで血漿部分を保持する。
【0034】
採取された血漿を血液採取デバイス10から移送するために、臨床医は、分注ポート40をポイントオブケア検査デバイス22の受入ポートまたはウェル24上に配置する。次いで臨床医は、プランジャ36を遠位方向Dに進めて、採取された血漿をポイントオブケア検査デバイス22のポートまたはウェル24内に押し出す。分注ポート40は、押下されたときに曲がる可撓性の部材またはポスト76を有し、かつ、血漿部分16を解放する。
【0035】
従来のシステムに優る本開示の血液採取デバイスならびに血液分離および検査システムの利点のうちのいくつかは、それが血液サンプル露出を減少させる閉塞されたシステムであること、それが血液サンプルと抗凝固剤との自動的で高速の混合を提供すること、それが血液サンプルを分離デバイスに移送することなしに血液サンプルの分離を促進すること、および、それが純粋な血漿をポイントオブケア検査デバイスに移送できることである。本開示の血液採取デバイスは、遠心分離を含まない閉塞されたシステムでの統合された血液採取および血漿作成を可能にする。臨床医は、血液サンプルを採取および分離し、次いで、さらなる操作なしに、ただちに血漿部分をポイントオブケア検査デバイスに移送することができる。これは、血液への露出なしに、ポイントオブケア検査デバイスへの血漿の採取および移送を可能にする。さらに、本開示の血液採取デバイスは、外部の機器類を含まずに血液採取デバイス内で血液を処理することにより、処理時間を最小限に抑える。さらに、それは、少量の血液のみを必要とする検査に対して、真空管のための血液採取および血漿分離に関連した廃棄物をなくす。
【0036】
本開示は例示的な設計を有するものとして説明されてきたが、本開示は、本開示の精神および範囲内でさらに修正され得る。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本開示のいかなる変更、使用、または翻案をも含むように意図されている。さらに、本出願は、本開示が関係しまた添付された特許請求の範囲に入る、当技術分野において知られた実施または慣例的な実施の範囲内である本開示からの逸脱を含むように意図されている。