【実施例】
【0158】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0159】
〔1〕金属原子含有重合性単量体(b)の調製
(製造例M1:金属原子含有重合性単量体混合物M1の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM(プロピレングリコールメチルエーテル)85.4質量部および酸化亜鉛40.7質量部を仕込み、撹拌しながら75℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメタクリル酸43.1質量部、アクリル酸36.1質量部および水5質量部からなる混合物を3時間で等速滴下した。さらに2時間撹拌した後、PGMを36質量部添加して、透明な金属原子含有重合性単量体混合物M1を得た。固形分は44.8質量%であった。この金属原子含有重合性単量体混合物M1は、金属原子含有重合性単量体(b)として、単量体(b2)である(メタ)アクリル酸亜鉛を含む。
【0160】
(製造例M2:金属原子含有重合性単量体混合物M2の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 72.4質量部および酸化亜鉛40.7質量部を仕込み、撹拌しながら75℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメタクリル酸30.1質量部、アクリル酸25.2質量部およびバーサチック酸51.6質量部からなる混合物を3時間で等速滴下した。さらに2時間撹拌した後、PGMを11質量部添加して、透明な金属原子含有重合性単量体混合物M2を得た。固形分は59.6質量%であった。この金属原子含有重合性単量体混合物M2は、金属原子含有重合性単量体(b)として、上記一般式(V’)で示される単量体(b1)である亜鉛(メタ)アクリレート(R
30はバーサチック酸残基である)、ならびに単量体(b2)である(メタ)アクリル酸亜鉛を含む。
【0161】
(製造例M3:金属原子含有重合性単量体混合物M3の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、キシレン60質量部、PGM 13質量部および酸化亜鉛40.7質量部を仕込み、撹拌しながら75℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメタクリル酸32.3質量部、アクリル酸27質量部、オレイン酸37.7質量部、酢酸2.3質量部およびプロピオン酸5.8質量部からなる混合物を3時間で等速滴下した。さらに2時間撹拌した後、キシレン77質量部およびPGMを46質量部添加して、透明な金属原子含有重合性単量体混合物M3を得た。固形分は39.6質量%であった。この金属原子含有重合性単量体混合物M3は、金属原子含有重合性単量体(b)として、上記一般式(V’)で示される単量体(b1)である亜鉛(メタ)アクリレート(R
30はオレイン酸残基、酢酸残基、プロピオン酸残基の1種以上である)、ならびに単量体(b2)である(メタ)アクリル酸亜鉛を含む。
【0162】
〔2〕加水分解性樹脂の調製
(製造例S1:加水分解性樹脂組成物S1の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン65質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート32.3質量部、エチルアクリレート43.9質量部、「FM−0721」(チッソ(株)製)10質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 21.7質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.2質量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2.5質量部およびアゾビスメチルブチロニトリル(AMBN)3質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.1質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S1を得た。
【0163】
得られた加水分解性樹脂組成物S1をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S1に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6800であった。また、得られた加水分解性樹脂組成物S1からメタノール再沈殿により単離した加水分解性樹脂を白金るつぼに採取し、硫酸を加えた後、加圧分解容器に入れ加熱した。硫酸を揮発させた後、加水分解性樹脂を完全に灰化させた。この灰化物を放冷後アルカリ融解させ、ICP発光分析装置(セイコーインスツル社製「SPS5100」)で分析したところ、Si原子が確認された。また、加水分解性樹脂を原子吸光分光光度計(島津製作所社製「AA6300」)により分析したところ、Zn原子由来のシグナルが確認された。
【0164】
(製造例S2:加水分解性樹脂組成物S2の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン65質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート32.3質量部、エチルアクリレート13.9質量部、「FM−0711」(チッソ(株)製)40質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 21.7質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.2質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 0.8質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.1質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S2を得た。
【0165】
得られた加水分解性樹脂組成物S2をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S2に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で8800であった。
【0166】
(製造例S3:加水分解性樹脂組成物S3の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部およびキシレン61質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート18質量部、エチルアクリレート25質量部、「X−24−8201」(信越化学(株)製)40質量部、上記製造例M2の金属原子含有重合性単量体混合物M2 28.4質量部、PGM 20質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 1質量部からなる混合物を4時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを4.6質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S3を得た。
【0167】
得られた加水分解性樹脂組成物S3をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S3に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で8200であった。
【0168】
(製造例S4:加水分解性樹脂組成物S4の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 35質量部およびキシレン41質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート18質量部、エチルアクリレート15質量部、「X−24−8201」(信越化学(株)製)50質量部、上記製造例M3の金属原子含有重合性単量体混合物M3 42.5質量部、PGM 5質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 1質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを5.5質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S4を得た。
【0169】
得られた加水分解性樹脂組成物S4をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S4に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で7200であった。
【0170】
(製造例S5:加水分解性樹脂組成物S5の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン59質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート26.4質量部、エチルアクリレート25.5質量部、シリコン含有モノマーA 30質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 31.3質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.5質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 4質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.8質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S5を得た。
【0171】
得られた加水分解性樹脂組成物S5をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S5に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6400であった。
【0172】
(製造例S6:加水分解性樹脂組成物S6の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン59質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート21.4質量部、エチルアクリレート25.5質量部、スチレン5質量部、シリコン含有モノマーB 30質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 31.3質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.5質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 2.5質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.8質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S6を得た。
【0173】
得られた加水分解性樹脂組成物S6をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S6に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6900であった。
【0174】
(製造例S7:加水分解性樹脂組成物S7の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン59質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート26.4質量部、エチルアクリレート14.5質量部、2−メトキシエチルアクリレート5質量部、「FM−0711」(チッソ(株)製)20質量部、「TM−0701」(チッソ(株)製)20質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 31.3質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.5質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 2.5質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.8質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S7を得た。
【0175】
得られた加水分解性樹脂組成物S7をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S7に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で7000であった。
【0176】
(製造例S8:加水分解性樹脂組成物S8の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部およびキシレン61質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート18質量部、エチルアクリレート35質量部、シリコン含有モノマーC 30質量部、上記製造例M2の金属原子含有重合性単量体混合物M2 28.4質量部、PGM 20質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 2質量部からなる混合物を4時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを4.6質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S8を得た。
【0177】
得られた加水分解性樹脂組成物S8をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S8に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で7700であった。
【0178】
(製造例S9:加水分解性樹脂組成物S9の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン59質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート26.4質量部、エチルアクリレート35.5質量部、シリコン含有モノマーD 20質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 31.3質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.5質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 5.5質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.8質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S9を得た。
【0179】
得られた加水分解性樹脂組成物S9をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S9に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6000であった。
【0180】
(製造例S10:加水分解性樹脂組成物S10の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン65質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート32.3質量部、エチルアクリレート43.9質量部、「FM−7711」(チッソ(株)製)10質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 21.7質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)2質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 7.5質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.1質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S10を得た。
【0181】
得られた加水分解性樹脂組成物S10をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S10に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で5400であった。また、得られた加水分解性樹脂組成物S10からメタノール再沈殿により単離した加水分解性樹脂を白金るつぼに採取し、硫酸を加えた後、加圧分解容器に入れ加熱した。硫酸を揮発させた後、加水分解性樹脂を完全に灰化させた。この灰化物を放冷後アルカリ融解させ、ICP発光分析装置(セイコーインスツル社製「SPS5100」)で分析したところ、Si原子が確認された。また、加水分解性樹脂を原子吸光分光光度計(島津製作所社製「AA6300」)により分析したところ、Zn原子由来のシグナルが確認された。
【0182】
(製造例S11:加水分解性樹脂組成物S11の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン65質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート32.3質量部、エチルアクリレート33.9質量部、「FM−7721」(チッソ(株)製)20質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 21.7質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.5質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 5質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.1質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S11を得た。
【0183】
得られた加水分解性樹脂組成物S11をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S11に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6200であった。
【0184】
(製造例S12:加水分解性樹脂組成物S12の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン59質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート26.4質量部、エチルアクリレート40.5質量部、シリコン含有モノマーE 15質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 31.3質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)2質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 8質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.8質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S12を得た。
【0185】
得られた加水分解性樹脂組成物S12をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S12に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で5600であった。
【0186】
(製造例S13:加水分解性樹脂組成物S13の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン59質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート26.4質量部、エチルアクリレート35.5質量部、シリコン含有モノマーF 20質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 31.3質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.5質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 7.5質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.8質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S13を得た。
【0187】
得られた加水分解性樹脂組成物S13をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S13に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で5500であった。
【0188】
(製造例S14:加水分解性樹脂組成物S14の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン65質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート32.3質量部、エチルアクリレート13.9質量部、「FM−7711」(チッソ(株)製)5質量部、「FM−0711」(チッソ(株)製)35質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 21.7質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.2質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 4質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.1質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S14を得た。
【0189】
得られた加水分解性樹脂組成物S14をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S14に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で9000であった。
【0190】
(製造例S15:加水分解性樹脂組成物S15の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 35質量部およびキシレン31質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート18質量部、エチルアクリレート25質量部、「FM−7721」(チッソ(株)製)10質量部、「X−24−8201」(信越化学(株)製)30質量部、上記製造例M2の金属原子含有重合性単量体混合物M2 28.4質量部、キシレン30質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 2.5質量部からなる混合物を4時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを4.6質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S15を得た。
【0191】
得られた加水分解性樹脂組成物S15をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S15に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で7200であった。
【0192】
(製造例S16:加水分解性樹脂組成物S16の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 40質量部およびキシレン31質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート18質量部、エチルアクリレート15質量部、「FM−7711」(チッソ(株)製)10質量部、「FM−7721」(チッソ(株)製)10質量部、「FM−0711」(チッソ(株)製)30質量部、上記製造例M3の金属原子含有重合性単量体混合物M3 42.5質量部、キシレン10質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 4.5質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを5.5質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S16を得た。
【0193】
得られた加水分解性樹脂組成物S16をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S16に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6400であった。
【0194】
(製造例S17:加水分解性樹脂組成物S17の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部、キシレン59質量部およびエチルアクリレート4質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート26.4質量部、エチルアクリレート15.5質量部、シリコン含有モノマーG 2質量部、シリコン含有モノマーD 38質量部、上記製造例M1の金属原子含有重合性単量体混合物M1 31.3質量部、キシレン10質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.2質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 5.5質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.8質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S17を得た。
【0195】
得られた加水分解性樹脂組成物S17をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S17に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で5600であった。
【0196】
(製造例S18:加水分解性樹脂組成物S18の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 35質量部およびキシレン31質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート18質量部、エチルアクリレート45質量部、シリコン含有モノマーG 10質量部、「TM−0701」(チッソ(株)製)10質量部、上記製造例M2の金属原子含有重合性単量体混合物M2 28.4質量部、キシレン30質量部、AIBN 2.5質量部、AMBN 5質量部からなる混合物を4時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを4.6質量部添加して、加水分解性樹脂組成物S18を得た。
【0197】
得られた加水分解性樹脂組成物S18をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物S18に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6000であった。
【0198】
(製造例T1:樹脂組成物T1の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部およびキシレン65質量部を仕込み、撹拌しながら100℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート42.1質量部、エチルアクリレート37.9質量部、「FM−0711」(チッソ(株)製)20質量部、キシレン10質量部、PGM 11.9質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)1.2質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 2質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを10.1質量部添加して、樹脂組成物T1を得た。
【0199】
得られた樹脂組成物T1をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、樹脂組成物T1に含まれる樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6200であった。
【0200】
(製造例T2:樹脂組成物T2の調製)
冷却器、温度計、滴下ロートおよび攪拌機を備えた四つ口フラスコに、PGM 15質量部およびキシレン70質量部を仕込み、撹拌しながら110℃に昇温した。ついで、滴下ロートからメチルメタクリレート42.1質量部、エチルアクリレート17.9質量部、「FM−7711」(チッソ(株)製)10質量部、「FM−0711」(チッソ(株)製)30質量部、キシレン10質量部、PGM 11.9質量部、連鎖移動剤(α−メチルスチレンダイマー)3質量部、AIBN 2.5質量部およびAMBN 7質量部からなる混合物を6時間で等速滴下した。滴下終了後、t−ブチルパーオクトエート0.5質量部とキシレン10質量部を30分で滴下し、さらに1時間30分撹拌した後、キシレンを5.1質量部添加して、樹脂組成物T2を得た。
【0201】
得られた樹脂組成物T2をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、樹脂組成物T2に含まれる樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で8600であった。
【0202】
(製造例T3:加水分解性樹脂組成物T3の調製)
攪拌機、冷却機、温度制御装置、窒素導入管、滴下ロートを備えた4つ口フラスコにキシレン64質量部、n-ブタノール16質量部を加え100℃に保った。この溶液中に表2の配合(質量部)に従ったモノマーおよびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート2.3質量部からなる混合液を3時間にわたり等速滴下し、滴下終了後30分間保温した。その後、キシレン16質量部、n-ブタノール4質量部およびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2質量部からなる混合液を30分間にわたり等速滴下し、滴下終了後1時間30分間保温することにより樹脂ワニスを得た。得られた樹脂ワニス中の固形分は49.8質量%であり、当該樹脂ワニス中の樹脂の酸価は130であった。
【0203】
次に、同様の反応容器に、上記樹脂ワニス100質量部、酢酸亜鉛25.4質量部、ナフテン酸(NA−165,酸価165mgKOH/g、大和油脂工業社製)39.2質量部、キシレン110質量部を加えて130℃に加熱し、溶剤とともに酢酸を除去することにより、固形分が41.5質量%の加水分解性樹脂組成物T3を得た。
【0204】
得られた加水分解性樹脂組成物T3をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物T3に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で8000であった。
【0205】
(製造例T4:加水分解性樹脂組成物T4の調製)
攪拌機、冷却機、温度制御装置、窒素導入管、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、キシレン64質量部、n-ブタノール16質量部を加え115℃に保った。この溶液中に表2の配合(質量部)に従ったモノマーおよびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3質量部からなる混合液を3時間にわたり等速滴下し、滴下終了後30分間保温した。その後、キシレン16質量部、n-ブタノール4質量部およびt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2質量部からなる混合液を30分間にわたり等速滴下し、滴下終了後、1時間30分保温することにより、樹脂ワニスを得た。得られた樹脂ワニス中の固形分は49.7質量%であり、当該樹脂ワニス中の樹脂の酸価は160であった。
【0206】
次に、同様の反応容器に、上記樹脂ワニス100質量部、酢酸銅29.6質量部、ピバリン酸(酸価:550mgKOH/g)14.5質量部を用いること以外は、上記製造例T3と同様にして反応を行ない、固形分が45.2質量%の加水分解性樹脂組成物T4を得た。
【0207】
得られた加水分解性樹脂組成物T4をGPC(東ソー社製「HLC−8220GPC」、溶離液:ジメチルホルムアミド)にて分析したところ、加水分解性樹脂組成物T4に含まれる加水分解性樹脂の重量平均分子量はポリスチレン換算値で6500であった。
【0208】
表1および表2に、製造例S1〜S18およびT1〜T4の加水分解性樹脂組成物または樹脂組成物の調製に用いた各原料の仕込み量(質量部)、得られた加水分解性樹脂組成物または樹脂組成物のガードナー粘度(ガードナー泡粘度計を用いて、25℃にて測定)および固形分(質量%)、ならびに組成物中に含まれる加水分解性樹脂または樹脂の重量平均分子量をまとめた。
【0209】
【表1】
【0210】
【表2】
【0211】
表1および表2に示される商品名および略号は下記のとおりである。
(1)FM−0711(商品名、チッソ(株)品):上記一般式(I’)中、m=0、b=3、n=10、R
1〜R
5およびR
31がメチル基であるシリコン含有重合性単量体。
(2)FM−0721(商品名、チッソ(株)品):上記一般式(I’)中、m=0、b=3、n=65、R
1〜R
5およびR
31がメチル基であるシリコン含有重合性単量体。
(3)X−24−8201(商品名、信越化学(株)品):上記一般式(I’)中、m=0、b=3、n=25、R
1〜R
5およびR
31がメチル基であるシリコン含有重合性単量体。
(4)シリコン含有モノマーA:上記一般式(I’)中、m=10、b=3、n=10、R
1〜R
5およびR
31がメチル基であるシリコン含有重合性単量体であって、aが2であるものと3であるものとの1:1(モル比)混合物(このモノマーは、商品名「F2−254−04」で日本ユニカー(株)より販売されていたものである)。
(5)シリコン含有モノマーB:上記一般式(I’)中、m=4、b=3、n=10、R
1〜R
5およびR
31がメチル基であるシリコン含有重合性単量体であって、aが2であるものと3であるものとの1:1(モル比)混合物(このモノマーは、商品名「F2−254−14」で日本ユニカー(株)より販売されていたものである)。
(6)TM−0701(商品名、チッソ(株)品):上記一般式(II’)中、p=0、d=3、R
6〜R
8およびR
32がメチル基であるシリコン含有重合性単量体。
(7)シリコン含有モノマーC:上記一般式(II’)中、p=0、d=3、R
6〜R
7およびR
32がメチル基、R
8がR
a(x=3、R
23〜R
27はメチル基)であるシリコン含有重合性単量体(このモノマーは、商品名「F2−302−01」で日本ユニカー(株)より販売されていたものである)。
(8)シリコン含有モノマーD:上記一般式(II’)中、p=10、d=3、R
6〜R
7およびR
32がメチル基、R
8がR
a(x=3、R
23〜R
27はメチル基)であるシリコン含有重合性単量体であって、cが2であるものと3であるものとの1:1(モル比)混合物(このモノマーは、商品名「F2−302−04」で日本ユニカー(株)より販売されていたものである)。
(9)FM−7711(商品名、チッソ(株)品):上記一般式(III’)中、qおよびs=0、fおよびg=3、r=10、R
9〜R
12、R
33およびR
34がメチル基であるシリコン含有重合性単量体。
(10)FM−7721(商品名、チッソ(株)品):上記一般式(III’)中、qおよびs=0、fおよびg=3、r=65、R
9〜R
12、R
33およびR
34がメチル基であるシリコン含有重合性単量体。
(11)シリコン含有モノマーE:上記一般式(III’)中、qおよびs=10、fおよびg=3、r=10、R
9〜R
12、R
33およびR
34がメチル基であるシリコン含有重合性単量体であって、eおよびhが2であるものと3であるものとの1:1(モル比)混合物(このモノマーは、商品名「F2−354−04」で日本ユニカー(株)より販売されていたものである)。
(12)シリコン含有モノマーF:上記一般式(IV’)中、tおよびu=0、jおよびk=3、vおよびw=3、R
13〜R
22、R
35およびR
36がメチル基であるシリコン含有重合性単量体(このモノマーは、商品名「F2−312−01」で日本ユニカー(株)より販売されていたものである)。
(13)シリコン含有モノマーG:上記一般式(IV’)中、tおよびu=10、jおよびk=3、vおよびw=3、R
13〜R
22、R
35およびR
36がメチル基であるシリコン含有重合性単量体であって、iおよびlが2であるものと3であるものとの1:1(モル比)混合物(このモノマーは、商品名「F2−312−04」で日本ユニカー(株)より販売されていたものである)。
(14)MMA:メチルメタクリレート。
(15)EA:エチルアクリレート。
(16)2−MTA:2−メトキシエチルアクリレート。
(17)ST:スチレン。
(18)CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル。
(19)CHA:アクリル酸シクロヘキシル。
(20)M−90G:メタクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル(NKエステルM−90G、新中村化学社製)。
(21)AA:アクリル酸。
(22)MAA:メタクリル酸。
(23)カヤエステルO:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(化華アクゾ社製)。
(24)AIBN:アゾビスイソブチロニトリル。
(25)AMBN:アゾビスメチルブチロニトリル。
【0212】
<実施例1〜38、比較例1〜24>
表3〜6の配合(質量部)に従い、上記製造例S1〜S18およびT1〜T4で得られた加水分解性樹脂組成物または樹脂組成物S1〜S18およびT1〜T4、ならびに表3〜6に示すその他の成分を使用して、高速ディスパーにて混合することにより、防汚塗料組成物を調製した。
【0213】
【表3】
【0214】
【表4】
【0215】
【表5】
【0216】
【表6】
【0217】
表3〜6に記載の各成分の詳細は以下のとおりである。
〔1〕亜酸化銅:NCテック(株)製「NC−301」。
〔2〕亜鉛華:堺化学工業(株)製「酸化亜鉛2種」。
〔3〕防汚剤1:ZPT(ジンクピリチオン)(アーチケミカル社製「ジンクオマジン」)。
〔4〕防汚剤2:CuPT(銅ピリチオン)(アーチケミカル社製「カッパーオマジン」)。
〔5〕防汚剤3:1,1−ジクロロ−N−[(ジメチルアミノ)スルホニル]−1−フルオロ−N−(4−メチルフェニル)メタンスルフェンアミド(ランクセス社製「プリベントール A5S」)。
〔6〕防汚剤4:4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(4,5−ジクロロ−2−nオクチル−3(2H)イソチアゾロン)(ロームアンドハース社製「シーナイン211」)。
〔7〕防汚剤5:4−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロール−3−カルボニトリル(ヤンセンPMP社製「エコネア」)。
〔8〕酸化チタン:デュポン(株)製「TI−PURE R−900」。
〔9〕黄色酸化鉄:チタン工業(株)製「TAROX 合成酸化鉄 LL−XLO」。
〔10〕アゾ系赤顔料:富士色素(株)製「FUJI FAST RED 2305A」。
〔11〕フタロシアニンブルー:山陽色素(株)製「CYANINE BLUE G−105」。
〔12〕赤色酸化鉄:戸田工業(株)製「トダカラーKN−R」。
〔13〕熱可塑性樹脂1:塩素化パラフィン(東ソー(株)製「トヨパラックス A50」)。
〔14〕熱可塑性樹脂2:ポリビニルエーテル(BASF JAPAN(株)製「ルトナール A25」)。
〔15〕熱可塑性樹脂3:ロジン(荒川化学工業(株)製「WWロジン」)。
〔16〕熱可塑性樹脂4:塩化ビニル−イソブチルビニルエーテル共重合体(BASF JAPAN(株)製「ラロフレックスMP25」)。
〔17〕可塑剤1:DOP(ジオクチルフタレート)(三菱ガス化学(株)製「DOP」)。
〔18〕可塑剤2:DIDP(ジイソデシルフタレート)(チッソ(株)製「DIDP」)。
〔19〕可塑剤3:TCP(トリクレジルホスフェート)(大八化学工業(株)製「TCP」)。
〔20〕可塑剤4:トリアリールホスフェート(味の素(株)製「レオフォス65」)。
〔21〕硫酸バリウム:内外タルク(株)製「バライトパウダーFBA」。
〔22〕沈降防止剤:楠本化成(株)製「ディスパロン A600−20X」。
【0218】
得られた上記各防汚塗料組成物から形成される防汚塗膜について、下記評価方法に従って長期防汚性、下地との密着性、耐クラック性、ポリッシング性および透明性を評価した。評価結果を表7〜10に示す。
【0219】
(1)長期防汚性
得られた防汚塗料組成物を、あらかじめ防錆塗料が塗布されたブラスト板に乾燥膜厚が300μmとなるように塗布し、2昼夜室内に放置することにより乾燥させて、防汚塗膜を有する試験板を得た。得られた試験板を、岡山県玉野市にある日本ペイントマリン社臨海研究所設置の実験用筏で生物付着試験を行ない、防汚性を評価した。表中の月数は筏浸漬期間を示す。また、表中の数値は、生物付着面積の塗膜面積に占める割合(%)(目視判定)を示しており、15%以下を合格とした。
【0220】
(2)下地との密着性(碁盤目付着試験)
得られた防汚塗料組成物を、あらかじめ防錆塗料が塗布されたブラスト板に乾燥膜厚が150μmとなるように塗布し、2昼夜室内に放置することにより乾燥させて得られた試験板A;および、試験板Aを滅菌濾過海水中に3ヶ月間浸漬した後、1昼夜室内に放置することにより乾燥させて得られた基板の塗膜表面に、該塗膜の形成に用いたのと同じ防汚塗料組成物を乾燥膜厚が150μmとなるように塗布し、2昼夜室内に放置することにより乾燥させて得られた試験板Bを用い、JIS K 5600.5.6に準拠して碁盤目付着試験を行なった(隙間間隔2mm、マス目数25)。表中の数値は、試験結果を下記の基準で評点化したものである。
評価点数10:切り傷1本ごとが、細くて両側が滑らかで、切り傷の交点と正方形の一目一目に剥がれがない。
評価点数8:切り傷の交点にわずかな剥がれがあって、正方形の一目一目に剥がれがなく、欠損部の面積が全正方形面積の5%以内。
評価点数6:切り傷の両側と交点とに剥がれがあって、欠損部の面積が全正方形面積の5〜15%。
評価点数4:切り傷による剥がれの幅が広く、欠損部の面積が全正方形面積の15〜35%。
評価点数2:切り傷による剥がれの幅は4点よりも広く、欠損部の面積が全正方形面積の35〜65%。
評価点数0:剥がれの面積が、全正方形面積の65%以上。
【0221】
(3)耐クラック性
(a)海水浸漬に対する耐クラック性(海水浸漬後の塗膜状態の評価)
上記長期防汚性試験における筏浸漬期間6ヶ月の試験板の塗膜状態を目視およびラビングで観察し、評価した。クラックが確認されなかったものをAとし、クラックが確認されたものをBとした。
【0222】
(b)乾湿繰り返しに対する耐クラック性(乾湿交番試験)
得られた防汚塗料組成物を、あらかじめ防錆塗料が塗布されたブラスト板に乾燥膜厚が300μmとなるように塗布し、2昼夜室内に放置することにより乾燥させて、防汚塗膜を有する試験板を得た。得られた試験板を、40℃の海水に1週間浸漬した後、1週間室内乾燥を行ない、これを1サイクルとした乾湿交番試験を最大20サイクルまで実施した。途中で塗膜にクラックが発生した場合は、クラックが発生した時点で試験を終了し、その時点でのサイクル数を表に記載した。20サイクル行なってもクラック発生がないものをAとした。
【0223】
(4)ポリッシング性(塗膜消耗量(研磨速度)試験)
得られた防汚塗料組成物を、あらかじめ防錆塗料が塗布されたブラスト板に乾燥膜厚が300μmとなるように塗布し、2昼夜室内に放置することにより乾燥させて、防汚塗膜を有する試験板を得た。この試験板を直径750mm、長さ1200mmの円筒側面に貼り付け、海水中、周速15ノットで24ヶ月間連続回転させ、3ヶ月毎の試験板の塗膜消耗量(塗膜厚みの累積減少量[μm])を測定した。
【0224】
(5)塗膜透明性
得られた防汚塗料組成物を、横130mm×縦100mm×厚さ2.0mmのガラス板上に、乾燥膜厚が150μmになるようにアプリケーターを用いて塗布し、1昼夜室内に放置することにより乾燥させて、防汚塗膜を有する試験板を得た。この試験板を新聞紙上に置き、下記の基準に従って、塗膜の透明度を目視にて評価した。
A:完全にスケており、新聞紙の文字を容易に識別できる。
B:僅かにスケており、新聞紙の文字をやや識別できる。
C:完全に隠蔽しており、新聞紙の文字を識別できない。
【0225】
【表7】
【0226】
【表8】
【0227】
【表9】
【0228】
【表10】
【0229】
表7〜10に示されるように、実施例の防汚塗料組成物から得られる防汚塗膜は長期防汚性、下地との密着性および耐クラック性に優れている。一方、比較例の防汚塗料組成物から得られる防汚塗膜は、長期防汚性が十分でないか、あるいは良好な長期防汚性を示しても、耐クラック性や下地との密着性に欠けるものであった。また、熱可塑性樹脂または可塑剤を含まないことに起因して、塗膜消耗量が過度になる場合があった(比較例6および15)。