(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記短冊状部材の前記先端側固定部材に連接された端部と手元側の端部との相互位置を変更して塗布部を所定の立体形状とした後、前記短冊状部材の先端側固定部材側の端部と手元側の端部とを前記軸に対し不動に固定する、請求項11に記載の化粧料用アプリケーターの製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施の形態について、添付した図面を参照して詳しく説明するが、本発明はこの実施の形態により限定されるものではない。
[化粧料用アプリケーター]
本発明の化粧料用アプリケーターは、化粧料を塗布する塗布部と、塗布部を支持する軸とを有し、該塗布部は、該軸の先端部側に連接された端部と、該軸の手元側に連接された端部と、両方の端部の中間に位置する中間部とを有する短冊状部材を備え、該短冊状部材の両方の端部の中間部が該軸における長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるように湾曲している。
本発明の化粧料用アプリケーターは、塗布部及び軸が一体に成型されていてもよいし、別々の部材として成型された塗布部と軸とを組み合わせて構成されるものであってもよい。同様に、塗布部及び軸も複数の部材から構成されていてもよい。
以下、本発明の実施形態に係る化粧料用アプリケーターは、
図1(A)〜(D)として示すような立体形状の塗布部1を有する。
塗布部1は、複数の短冊状部材11を有しており、軸2aと短冊状部材11との間、及び短冊状部材同士の間には、隙間が形成されている。
本実施形態に係る化粧料用アプリケーターは、別々の部材として成型された塗布部と軸とを組み合わせて構成される。すなわち、
図2(A)(表側からの図)及び(B)(裏側からの図)で示すような形状であって塗布部を形成する構成部材Xと、軸2aと手元側固定部材2cと把持部3とを有し、
図2(C)に示す如く方法で賦形して得られるものである。
構成部材Xは、軸2aの先端に取り付けられる先端側固定部材2bと、該先端側固定部材2bに連接して先端側固定部材2bを中心として周方向に延出する可撓性を有する短冊状部材11とからなっている。短冊状部材11の表面には多数の突起11dが設けられており、先端側固定部材2bの裏面側には、軸2aの先端部と嵌合する為の挿入穴2baが設けられている。
本発明の化粧料用アプリケーターは、
図2(C)に示すように、構成部材Xの先端側固定部材2bの挿入穴2baに軸2aの先端部を嵌合した後、点線の矢印の方向に、短冊状部材11の端部11bが軸2aに接するように、端部11bが軸2aの手元側に取り付けられて形成されたものである。
尚、
図2の例では、軸2aの手元側は円筒状の手元側固定部材2cに取り付けられ、手元側固定部材2cは把持部3に取り付けられている。
【0009】
<実施態様1>
実施態様1は、上記の如き化粧料用アプリケーターにおいて、短冊状部材11の端部11aと端部11bの相互位置を変更して所定の立体形状を形成した後に、各々軸2aに対し不動に固定することを製造時に行うことにより、塗布部1を
図1(A)〜(D)の如き種々の立体形状に保持したものである。なお、以下では、不動に固定することを「固着」ということがある。
実施態様1に示す化粧料用アプリケーターは、軸2aの先端部に取り付けられる先端側固定部材2bと、先端側固定部材2bに連接されており可撓性を有する短冊状部材11とを有する構成部材Xを備える。構成部材Xの詳細は、
図2を用いて後段において説明する。
実施態様1に示す化粧料用アプリケーターは、先端側固定部材2bを軸2aの先端部に嵌合すると共に、短冊状部材11を先端側固定部材2b側の端部から手元側に屈曲させて軸2aに沿わせ、短冊状部材11の手元側の端部を軸2aの手元側に束ねることにより塗布部1が形成されている。
すなわち、
図1(A)は、短冊状部材11の端部11bが軸2aに接するように、短冊状部材11を屈曲させて、端部11bを軸2aの手元側に束ねた状態を表した図である。
図1では、軸2aは、短冊状部材11に隠れていて、描かれていない。
図1(B)〜(D)は、
図1(A)に示す状態から端部11aと端部11bとの相互位置を、軸2aの長手方向及び軸2aの長手方向に直交する断面の外縁に沿って変更した形である。軸2aが円柱である本実施形態では、これを周方向という。但し、
図1(B)では、端部11bは軸2aに固着されていない。
例えば、端部11aと端部11bとの相互位置を軸2aの長手方向に沿って互いに近づける方向に変更することにより、
図1(B)に示すような、短冊状部材11の中間部11cが軸2aの長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるような円弧形状とすることができる。
また、各々の短冊状部材11の端部11aと端部11bとの相互位置を軸2aの周方向に沿って変更する機構により、
図1(C)及び(D)に示すように、軸2aを中心として捻れた塗布部1を形成することができる。
【0010】
実施態様1においては、上記のような立体形状を形成した後に、短冊状部材11の端部11a及び端部11bと軸2aとを固着して、化粧料用アプリケーターの塗布部1を特定の立体形状に保持している。
即ち、端部11aは先端側固定部材2bに連接したものであるので、先端側固定部材2bが軸2aに固着することにより、端部11aは軸2aと間接的に固着している。
図3(A)〜(C)は、短冊状部材11の端部11bを軸2aに固着する方法の例を説明する図である。
図3(A)に示す方法では、端部11bを軸2aに設けた手元側固定部材2cと軸2aとの間に挿入し、手元側固定部材2cと軸2aとの密着を強固にすることによって、端部11bを軸2aに直接的に固着している。
図3(B)に示す方法では、手元側固定部材2cの外側に端部11bを重ね、その外側にリングLを嵌めてかしめる。
図3(C)に示す方法では、短冊状部材11においてリングL’が嵌められる位置における幅方向の長さよりも先端側に位置する端部11bの幅方向の長さは、リングL’が嵌められる位置における幅方向の長さよりも大きい。また、リングL’には、短冊状部材11の数に対応する数の切り欠きを設けた穴、すなわち、
図3では4つの切り欠きを設けた略十字型の穴が形成されている。このリングL’を手元側固定部材2cまで挿入して、手元側固定部材2cの外側に重ねた端部11bを固定する。
図3(B)及び(C)に示す方法は、作業性の面から好ましい方法である。
但し、実施態様1の場合は、手元側固定部材2cと軸2aとは最初から一体化したものを使用するか、又は最終的に固着する必要がある。
また、
図3(B)又は(C)に示す方法では、端部11bを手元側固定部材2cではなく、リングL又はL’を用いて軸2aに直接固着しても差し支えない。
【0011】
図4(A)は、実施態様1における短冊状部材11の固着方法の一例を示す説明図である。手元側固定部材2cは、短冊状部材11の数に対応する数の長手方向の切り欠き部11baを有するリング形状の部材を有する。短冊状部材11の端部11bは、前記切り欠き部11baに挿入しうる幅に狭めた係合部11bbを有する。係合部11bbは、短冊状部材11の長手方向に沿って複数箇所に形成することができる。
図4(A)では、3つの係合部11bbが形成されている。短冊状部材11を屈曲させて端部11bを手元側固定部材2cに固着する際に、複数ある係合部11bbの何れかを選択して切り欠き部11baに挿入することにより、端部11aと端部11bの距離を調整することができる。これにより、短冊状部材11の中間部11cが軸2aにおける長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるように湾曲した形状とすることができる。
しかる後、先端側固定部材2bを回転させて軸2aに固着することにより、短冊状部材11に適宜の捻れを有する形状を作り出すことができる。この場合、軸2aの先端部と先端側固定部材2bの挿入穴2ba(
図4には描かれていない。)の形状を同じ多角形としておけば、先端側固定部材2bと軸2aとの嵌合を一旦外し、先端側固定部材2bを回転させた後に先端側固定部材2bと軸2aとを再度嵌合・固着することも容易にすることができるが、軸2aの先端部と先端側固定部材2bの挿入穴2baとを摺動可能な円形にしておき、先端側固定部材2bを回転させた後に接着により固着する方法であってもよい。
なお、このように先端側固定部材2bを回転させる代わりに、手元側固定部材2cを軸2aと摺動可能なものとしておき、
図3(B)又は(C)に示す如くに、端部11bを手元側固定部材2cに固着し、軸2aを回転・移動させた後に接着等により手元側固定部材2cに固着する方法であってもよい。
【0012】
図4(B)は、実施態様1における短冊状部材11の固着方法の他の例を示す説明図である。
図4(B)(a)は、端部11bの外観図であり、
図4(B)(b)は、端部11bが手元側固定部材2cに挿入された状態を説明する図であり、
図4(B)(c)は、端部11bを束ねた状態のものを手元側固定部材側から見た図である。
図4(B)(a)に示すように、軸2aの端部を覆う短冊状部材11の端部11bの先端の断面を、手元側固定部材2cの内側形状を等分(図では4等分)してできる一切片の形状に形成する。このようにすると、
図4(B)(b)及び(c)に示すように、各々の短冊状部材11を互いに束ねることにより、それらの形状部分が組み合わさり、手元側固定部材2cの内径と略同じ太さの円柱形状を形成することができる。これにより、軸2aと短冊状部材11とを手元側固定部材2cに固着させることができる。この方法は、短冊状部材11を束ね易く、且つ軸2aと短冊状部材11とを手元側固定部材2cに固定し易い方法である。
【0013】
塗布部1の形状は、
図1(B)〜(D)に示したように、短冊状部材11の中間部11cが軸2aにおける長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるように、短冊状部材11が湾曲し、軸2aと短冊状部材11との間、及び短冊状部材同士の間に隙間を有する円弧形状に形成するのが好ましい。
このように、短冊状部材11と軸2aとの間に隙間を有することは、短冊状部材11が隙間部分へ変形することが可能となるということであり、化粧料を収容した容器が具備する扱き部材で扱くときには、短冊状部材と軸との間に隙間のないものや短冊状部材自体が重なりあって軸を形成しているようなものと違って、短冊状部材11が柔らかさのために軸にくっつくように、隙間部分へ逃げるように変形するため、良好な扱きを行うことができる。また、軸2aが湾曲する態様の場合、扱かれても塗布部1の湾曲の凹みの方には塗布に必要な化粧料が残り易くなるという効果も得られる。
また、短冊状部材11同士の間に隙間を有することは、夫々の短冊状部材11が左右に動くことを可能とし、塗布した際の柔らかさや快適な使用感を与えられ、更に、後記するように、短冊状部材11の側面に突起を設けた場合でも支障が生じることがない。
更にまた、塗布部1の形状は、
図1(C)〜(D)に示したような、短冊状部材11が軸2aを中心として捻れた形状として形成するのが好ましく、これにより塗布部位や使用方法に応じた短冊状部材の形状部分が得られる。
特に、短冊状部材11が外側の表面及び/又は側面に突起11dを有するものである場合は、例えば、睫毛に化粧料を塗布する際には、睫毛の形状に沿わせやすくなる。また、短冊状部材11の端部11a,11bと中間部11cとで突起の先端部の向きや間隔を異ならせることができるので、一般的なマスカラブラシにあるような、多数の毛を金属の芯線に挟んで捩ることによって作られるアプリケーターに近い使用感を得ることも可能となる。
【0014】
<実施態様2>
実施態様2は、上記の如き化粧料用アプリケーターにおいて、短冊状部材11の先端側固定部材2b側の端部11aと手元側の端部11bの相互位置を、使用者が使用時に変更することにより、
図1(A)〜(D)の如き種々の形状の塗布部1を形成し得るようにしたものである。
端部11aと端部11bの相互位置を変更する方法としては、例えば、軸2aの手元側に手元側固定部材2cを設け、軸2aを手元側固定部材2cに対して、軸2aの長手方向及び周方向に摺動し得るものとすると共に、端部11bを、軸2aではなく、その手元側固定部材2cに固着させ、使用時に軸2aを手元側固定部材2cに対して、軸2aの長手方向に移動又は周方向に回転させることにより、端部11aと端部11bの相互位置を軸2aの長手方向又は周方向に変更する方法を挙げることができる。
なお、「手元側固定部材2cに対し軸2aを軸2aの長手方向に移動又は周方向に回転させる」と記載したが、手元側固定部材2cと軸2aの相対的な位置を変更するということであり、「軸2aに対し手元側固定部材2cを軸2aの長手方向に移動又は周方向に回転させる」としても同じ意味である。
このような、手元側固定部材2cと摺動可能な軸2aは、例えば、軸2aを円柱形状に形成し、手元側固定部材2cの軸2aの挿入口の内径を軸2aの外周が該挿入口の内壁に摺動しながら挿入可能な形状にすることにより構成できる。
但し、化粧料用アプリケーターを使用中に、塗布部1の立体形状が簡単に変化することは必ずしも好ましくなく、軸2aを操作して端部11a、11bの相互位置を望みの位置に変更した状態で、軸2aを任意の位置に停止させることを可能とすることが、利便性の面や不意の破損防止の面から好ましい。
【0015】
軸2aを任意の位置に停止させる方法としては、例えば、前記の円柱状の軸2aと円筒状の手元側固定部材2cとの組合せにおいては、軸2aの表面と円筒状の手元側固定部材2cの内面のいずれか一方に突起を他方に窪みを設けて摺動抵抗を大きくする方法等を挙げることができる。
端部11bの手元側固定部材2cへの固着方法としては、
図3(B)に示すように、端部11bを手元側固定部材2cの外側に重ね、その外側にリングLを嵌めてかしめる方法や、
図3(C)に示すように、端部11bを短冊状部材11の他の部分より大きく成形しておき、短冊状部材11を窄めつつ、上部から略十字型の穴の開いたリングL'を手元側固定部材2cまで挿入する方法等が、作業性の面から好ましい。
但し、
図3(A)に示す方法の如く、端部11bを手元側固定部材2cと軸2aとの間に挿入する方法を採る場合でも、端部11bと手元側固定部材2cとが固着され、且つ手元側固定部材2cと軸2aとが摺動可能となっていれば差し支えない。
【0016】
端部11aと端部11bの相互位置を変更する方法として、軸2aを手元側固定部材2cに対して、軸2aの長手方向及び周方向に摺動し得るものとする方法を採ることができる。この場合には、先端側固定部材2bと軸2aとは相互に動かないようにするのが好ましい。例えば、挿入穴2baと軸2aの先端部との形状を同じ多角形として不要な回転を防いだり、挿入穴2baと軸2aの先端部とを接着して不要な回転及び長手方向への不要な摺動を防いだりすることができる。
但し、端部11aと端部11bの相互位置を変更する方法として、先端側固定部材2bを軸2aに対して回転させることにより端部11aの位置を変更する方法も採ることができる。
すなわち、例えば、軸2aの先端部と先端側固定部材2bの挿入穴2baの形状を同じ多角形としておき、使用時には、先端側固定部材2bと軸2aとの嵌合を一旦外し、先端側固定部材2bを必要分だけ回転させた後に先端側固定部材2bと軸2aとを再度嵌合する方法を挙げることができる。これにより、塗布部1が軸2aを中心に捻れた立体形状とすることができる。
なお、端部11aと端部11bの相互位置を変更する方法として、前記した如き、軸2aを手元側固定部材2cに対して、軸2aの長手方向及び周方向に摺動し得るものとする方法と先端側固定部材2bを軸2aに対して回転させることにより端部11aの位置を変更する方法とを併用しても差し支えない。
【0017】
実施態様2においては、塗布部1の形状を変化させる際には、使用者が手を汚さず操作できることが好ましい。
軸2aを手元側固定部材2cに対して、軸2aの長手方向又は周方向に摺動させる方法の場合には、例えば、
図5(A)に示すように、内部に空洞を有する把持部3に手元側固定部材2cを固着すると共に、軸2aを把持部3とは固着させずに把持部3の内部側に突き出した形とし、その突き出した軸2aの先端を直接持つことができる形状として前後方向又は回転方向(軸の長手方向又は周方向)に動かせるようにした態様や、
図5(B)に示すように、把持部3を2つの部分3−1と3−2に分けた構成とし、把持部3−1に手元側固定部材2cを固着すると共に、軸2aを把持部3−1に固着させずに把持部3−1の内部を貫通させて把持部3−2に固着して、把持部3−2、言い換えれば軸2aを前後方向又は回転方向(軸の長手方向又は周方向)に動かせるようにした態様を例示することができる。
これらの場合においても、手元側固定部材2c側の端部11bと先端側固定部材2b側の端部11aの相互位置が一定以上移動しないように、軸2aを任意の位置に停止させる手段を講じておくことが好ましい。
【0018】
このように、実施態様2の化粧料用アプリケーターは、使用者が塗布部1の形状を変化させて、短冊状部材11を中間部11cが軸における長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるように膨らんだ、円弧形状や捻れた塗布部1を自在に形成できる。
【0019】
[製造方法]
本発明の化粧料用アプリケーターの製造方法においては、先ず、先端側固定部材2bと短冊状部材11とが一体となった構成部材Xを可撓性の材質で一度の成形操作により一体成形する。
図2(A)は構成部材Xの表側からの斜視図であり、
図2(B)は構成部材Xの裏側からの斜視図である。
構成部材Xは、短冊状部材11の一端11aが先端側固定部材2bに連接されており、複数の短冊状部材11が先端側固定部材2bを中心にして周方向に延出した形状をしている。このため、図のように表面に多数の突起11dを有する短冊状部材11であっても、突起11dの方向への金型の一方向の引き抜きで成形することが可能である。
【0020】
先端側固定部材2bの裏側には、軸2aを挿入する為の挿入穴2baが設けられており、軸2aの手元側には円筒状の手元側固定部材2cに挿着され、手元側固定部材2cは把持部3に挿着されている。
図2(C)に示すように、構成部材Xの先端側固定部材2の挿入穴2baに、軸2aの先端部を嵌合した後、点線の矢印の方向に、短冊状部材11の端部11bが軸2aに接するように、端部11bを軸2aの手元側に取り付けることにより、
図1(A)に示す如き形状の塗布部1を得る。言い換えれば、挿入穴2baに軸2aの先端部を嵌合した後、突起11dのある面を外側にして、4つの短冊状部材11を、点線の矢印の方向に、傘を窄めるように曲げ、4つの短冊状部材11の手元側の端部11bを軸2aの手元側に束ねる。
【0021】
<実施態様1>
前記の実施態様1の化粧料用アプリケーターを製造する場合には、更に、端部11aと端部11bとの相互位置を軸2aの長手方向及び周方向に変更して所定の立体形状の塗布部1を形成した後に、端部11aと端部11bとを、軸2aとの位置が変わらないように固着する。
塗布部1の立体形状は、前記したように、例えば、端部11aと端部11bとの相互位置を近づける方向に変更して端部11bを軸2aに固着することにより、
図1(B)〜(D)に示すような、短冊状部材11の中間部11cが軸2aにおける長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるように膨らんだ円弧形状とすることができ、更に、端部11bを軸2aに固着した後に、先端側固定部材2bを軸2aの周方向に回転させてから先端側固定部材2bと軸2aとを固着することにより、
図1(C)〜(D)に示すような、短冊状部材11が軸2aを中心として捻れた形状を形成することができる。
【0022】
<実施態様2>
前記の実施態様2の化粧料用アプリケーターを製造する場合には、更に、軸2aの手元側に手元側固定部材2cを設け、軸2aを手元側固定部材2cに対して、軸2aの長手方向及び周方向に摺動し得るものとすると共に、端部11bを、軸2aではなく、手元側固定部材2cに固着させる。このような、軸2aが摺動可能な手元側固定部材2cは、例えば、軸2aを挿入し得る円筒形とすることにより構成することができる。
【0023】
<実施形態1及び2に共通する構成の説明>
以下、実施態様1及び実施態様2に限らず、本発明に共通する事項について説明する。
短冊状部材11は、各図に示す例では、4本使用されているが、それに限定されない。但し、利便性、多様性の面からは、1本以上であって、6本以下であるのが好ましく、より好ましくは2本以上であって、4本以下である。
なお、化粧料を収容した容器が具備する扱き部材は短冊状部材の本数と同数のスリッドを有していることが好ましい。これにより、扱き部材及びアプリケーターに負担が少なく、かつ良好な扱きを行うことができる。短冊状部材11の横方向も扱けて、扱きが一層良好になると共に、側面に突起を有する場合はその扱きも良好になる。また扱きの抵抗も少なくなり、アプリケーターが破損するのも防止する。
さらに、軸2aは手元側固定部材2cよりも細ければ、扱きの際に短冊状部材11が軸2aに近づく方向に変形した際に、適度な液溜まりができ、良好な塗布ができる。
【0024】
短冊状部材11の厚さ及び幅は、構成する可撓性の樹脂の種類や化粧料用アプリケーターの使用目的等により異なり、一概には決められないが、中間部11cにおける厚みとしては、0.3mm以上であって3.0mm以下であるのが、中間部11cにおける幅としては、1.0mm以上であって10mm以下であるのが好ましい。
また、短冊状部材11の厚さ及び幅は、全長に亘って同じであってもよいが、両方の端部11a、11bは変形量が多い部分であるので、中間部11cに比べて、厚さを薄くした方が、又幅を狭くした方が、製造時の曲げと使用時のひねりが容易となるので好ましい。
【0025】
更にまた、端部11aの先端側固定部材2bとの連結部は、中間部11cや端部11aよりも更に細い形状とすることが好ましく、ヒンジ形状とすることが更に好ましい。それによって、製造時の曲げと使用時のひねりが更に容易となる。
図1(A)の状態などでは、先端側固定部材2bと11aとが重なる部分ができるが、この部分は、化粧料容器へのセット時及び使用時に扱き部材に挿入する先端部分であるため、11aの厚さを薄くすることによって、先端部の厚さが相殺され、扱き部材への挿入時に扱き部材の形状に沿いやすく、扱き部材やアプリケーターの負担を掛けることがなく、また短冊状部材11が軸2aとの隙間に逃げて軸2aに密着し易くなり、更にまた、アプリケーターの化粧料容器への固定の作業性も良好となる。
【0026】
短冊状部材11、特にその中間部11cにおいては、内側の面(
図2において突起11dのない面)は、より好ましくは軸2aに沿うように短手方向に湾曲した、鞘のような形状として、
図1(A)の状態において、塗布部1の横方向断面がより円形になるようにして、扱きを良好に行うことができる。
更に、この場合、短冊状部材11、特にその中間部11cにおいては、外側の面(
図2において突起11dのある面)は、内側の面と略同一形状であれば、横方向の厚さが均一になり、規則性のある変形を可能にする。また柔らかい材質であれば、裏面と形状を異にして肉厚にするなどしても、変形が可能となる。
【0027】
突起11dは、必ずしも設けなくともよいが、設ける場合も、
図1〜4に示すような、短冊状部材11の外側の表面ではなく、側面に設けてもよく、また、外側の表面と側面の両方に設けてもよい。この場合であっても、構成部材Xは、金型の一方向の引き抜きのみで成形することができる。
図6は、側面に突起11dを設けた場合の、(A)構成部材Xの斜視図と(B)化粧料用アプリケーターの側面図である。
突起11dを側面に設けた場合は、例えば、
図1(C)のように変形させると、側面の突起11dは塗布体11の軸2aと垂直方向に角度を持って突出してくるため、塗布の際も様々な角度や面を用いて細かな調節が可能となる。
突起11dの形状は、各図に示したような針状突起の他、半球状突起や角状の凹凸であっても差し支えない。
なお、短冊状部材11の外側の表面に切り込み等を設けておくことで、短冊状部材11の変形に応じて、突起11dの向く方向を同じ短冊状部材11の中で変化させることも可能であり、それにより更に違った使用感を得ることができる。
【0028】
本発明においては、構成部材Xと軸2aとは、構成部材Xを形成する先端側固定部材2bの挿入穴2baに軸2aの先端部を嵌合することにより一体化する。
この場合の、軸2aの先端部と先端側固定部材2bの挿入穴2baの形状や、最終的に固着するか、脱着可能とするか等は、前記した如くであるが、挿入穴2baを貫通穴として軸2aの先端を少し突出させる形でもよく、更にその場合において、軸2aの先端の挿入穴2baから突出させる部分の径を、貫通穴の径より少し太くして、力を加えて挿入することにより、以後の抜け等の無いような強硬な嵌合を達成することができる。
【0029】
本発明における先端側固定部材2bと短冊状部材11とからなる構成部材Xは、可撓性の樹脂で成形したものである。
可撓性の樹脂としては、種々のものが使用可能であり、天然ゴム、合成ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン(SEBS)等の熱可塑性エラストマー、ポリウレタン等の軟質発泡系樹脂等の弾性材料も使用できるが、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン樹脂、及び、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、メタクリル酸エステル重合体等のアクリル樹脂、ポリアミド樹脂であってもよい。
軸2aは短冊状部材11よりも硬い樹脂で成形したものであることが好ましい。それによって、扱き部材によって扱き易くなる。また、アプリケーター自体が柔らかすぎず、且つ、適当に撓りや弾力性のある短冊状部材11と相俟って良好な使用感が得られる。
軸2aに使用する成形材料としては、PET、PP等のオレフィン樹脂、ポリアセタール樹脂(POM)等が適当である。
【0030】
本発明の化粧料用アプリケーターは、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、更には、ネイルエナメル、リップグロス等の液体化粧料のアプリケーターとして好適に用いられる。
【0031】
[化粧用具]
本発明の化粧用具は、このような化粧料を収容した容器と、該化粧料中に塗布部1が浸漬されている化粧料用アプリケーターとを具備したものである。
【0032】
[実施態様3]
以下、実施態様3について、図面を用いて詳細に説明する。
図7(A)は、実施態様3として示す短冊状部材111の側面図であり、
図7(B)は、短冊状部材111の平面図である。
短冊状部材111は、軸2aの先端側に連接される端部111aと、軸2aの手元側に取り付けられる端部111bとを有する。短冊状部材111の中間部111cにおける幅wcは、端部111aにおける幅waよりも長い。また、短冊状部材111の中間部における幅wcは、端部111bにおける幅wbよりも長い。ここで、端部111aにおける幅waと端部111bにおける幅wbは、同じであっても異なっていてもよい。
また、中間部111cにおける厚みDcは、端部111aにおける厚みDaよりも厚い。中間部111cにおける厚みDcは、端部111bにおける厚みDbよりも厚い。端部111aの厚みDaと端部111bの厚みDbは、同じであっても異なっていてもよい。
短冊状部材111は、上述のように中間部111cに向かうに連れて幅方向の長さが大きくなるような形状になっている。このため、構造部材Xが軸2aに取り付けられた際に短冊状部材111が円弧形状に変形した状態で、矩形状になっているものと比べて、隣接する短冊状部材同士の隙間が狭められる。これにより、安定した塗布作業性が得られる。さらに、短冊状部材111が化粧料を塗布しやすい円弧形状に変形した状態であっても、短冊状部材111の裏面側に化粧料を適量保持することができる。
また、短冊状部材111は、上述のように、中間部111cに向かうに連れて、厚み方向の長さが大きくなるような形状を有することにより、中間部111cよりも端部111a,111bの剛性が低くなる。このため、端部111a,111bにおいて変形しやすく、構造部材Xから塗布部を形成する際に、安定した円弧形状に変形することができる。また、短冊状部材111が自身の長手方向を回動軸として捻れやすい。また、端部111a,111bよりも中間部111cの厚みDcが厚いため、化粧料を塗布する際に、特に睫毛に当接し易い中間部111cの強度が高められる。これにより、化粧料を塗布する際に、塗布部が型崩れすることなく、良好な塗布作業性が得られる。
短冊状部材111の中間部111cにおける厚みDcは0.3mm以上であって3.0mm以下であることが好ましい。また、短冊状部材111の中間部111cにおける幅wcは、1.0mm以上であって10mm以下であることが好ましい。
【0033】
[実施態様4]
図8(A)は、実施態様4として示す短冊状部材211の突起が形成された面からみた平面図であり、
図8(B)は、短冊状部材211の側面図である。また、
図8(C)は、短冊状部材211が湾曲した状態を説明する図である。なお、
図8(A)〜(C)では、説明の便宜上、突起は省略されている。
短冊状部材211は、軸2aの先端側に連接される端部211aと、軸2aの手元側に取り付けられる端部211bとを有する。さらに、短冊状部材211は、外縁から幅方向内側に向けて形成されたスリット211sを有する。
短冊状部材211は、スリット211sを有することにより、短冊状部材211全体の剛性が低減されるため、変形しやすく、
図8(C)に示すように、構造部材Xから塗布部を形成する際に、安定した円弧形状に変形することができる。また、短冊状部材211が自身の長手方向を回動軸として捻れやすくすることができる。
なお、スリット211sの代わりに、短冊状部材211の裏面から表面側に向けて、又は表面から裏面側に向けて凹んだ溝であってもよい。溝の場合であっても、スリットと同様に、安定した円弧形状に変形できるとともに、短冊状部材211が自身の長手方向を回動軸として捻れやすくできる。
【0034】
[実施態様5]
図9(A)は、実施態様5として示す短冊状部材311の突起が形成された面からみた平面図であり、
図9(B)は、短冊状部材311の中間部311cにおける断面図である。
図9(A),(B)では、説明の便宜上、突起は省略されている。
短冊状部材311は、軸2aの先端側に連接される端部311aと、軸2aの手元側に取り付けられる端部311bとを有する。さらに、短冊状部材311は、長手方向の中心線に沿って形成されたスリット311sを有する。
短冊状部材311は、スリット311sを有することにより、
図8(C)に示すように、長手方向に沿って折れ曲がり、短冊状部材311における睫毛に当接する面が睫毛側に突出した凸面になる。これにより、凸面に形成された複数の突起(
図8(C)では省略されている)の先端の間隔が広がるため、睫毛をとらえ易くなり、化粧料を確実に塗布することができる。
【0035】
[実施態様6]
図10(A)は、実施態様6として示す短冊状部材411の軸側の面(裏面411rという)からみた平面図であり、
図10(B)は、短冊状部材411の中間部411cにおける断面図である。
短冊状部材411は、軸2aの先端側に連接される端部411aと、軸2aの手元側に取り付けられる端部411bとを有する。さらに、短冊状部材311の裏面411rには、長手方向に沿って形成された溝411tを有する。
本実施態様では、長手方向の両側縁に2本の溝411tが形成されている。数は、2本に限定されない。短冊状部材311のスリット311sのように、短冊状部材本体の中心線に沿って1本の溝が形成されていてもよい。また、2本以上の溝が形成されていてもよい。
短冊状部材411は、溝411tを有することにより、
図10(B)に示すように、幅方向に沿って湾曲し易くなり、短冊状部材411における睫毛に当接する面が睫毛側に突出した凸面になる。これにより、凸面に形成された複数の突起(
図10(B)では省略されている)の先端の間隔が広がるため、睫毛をとらえ易くなり、化粧料を確実に塗布することができる。
図10(C)は、裏面に形成される溝の他の態様を説明する図である。短冊状部材411では、長手方向に沿った溝411tのほかに、幅方向に沿った複数の溝411uが形成されていてもよい。
短冊状部材411は、幅方向に沿った複数の溝411uが形成されることにより、短冊状部材411全体の剛性が低減されるため、変形しやすく、構造部材Xから塗布部を形成する際に、安定した円弧形状に変形することができる。
溝411t及び溝411uが短冊状部材411の裏面に形成されている場合について説明したが、溝411t及び溝411uは、短冊状部材411の表面に形成されていてもよい。表面に形成される場合であっても同様の効果が得られる。さらにまた、溝411t及び溝411uが表面に形成されていると、溝内部に化粧料が保持されるという利点も得られる。
短冊状部材411の表面に突起が形成される場合には、溝411t及び溝411uは、突起が形成されていない表面又は裏面に形成されることが好ましい。
【0036】
[実施態様7]
図11(A)〜(C)は、実施態様7として示す短冊状部材511と、この短冊状部材511を備える化粧料用アプリケーターとが、扱き部材Cによって扱かれている様子を説明する軸方向断面図である。なお、
図11(A)〜(C)では、説明の便宜上、短冊状部材511の表面に形成される突起は、省略されている。
短冊状部材511は、軸2aの先端側に連接される端部511aと、軸2aの手元側に取り付けられる端部511bとを有する。さらに、短冊状部材511の軸側の面511rには、軸側に向けて突出した突部511p,511qが形成されている。
突部511pは、中間部511cよりも端部511a寄りに形成されており、突部511qは、中間部511cよりも端部511b寄りに形成されている。
扱き動作の際に、短冊状部材511によって形成された塗布部が扱き部材Cによって軸2aに押しつけられると、短冊状部材511の表面の突部511p,511qが形成されている部分では、扱き作用が大きくなり保持される化粧料Kの量が制限される。一方、軸2aに突部511p,511qが当接することによって、短冊状部材511と軸2aとの隙間に適度な化粧料Kを保持できる。また、中間部511cにおいては、突部がないため、扱き動作の際に、扱き部材Cと中間部511cとの間に隙間ができ、短冊状部材511の中間部511cの表面に適量の化粧料Kを残すことができる。
【0037】
[実施態様8]
<短冊状部材に形成される突起>
図12は、実施態様8として示す短冊状部材611の一部分を表した外観斜視図である。短冊状部材611は、軸2aの先端側に連接される端部611a(
図12には図示せず)と、軸2aの手元側に取り付けられる端部611bとを有し、短冊状部材611の表面611fには、複数の突起611dが形成されている。
短冊状部材611は、さらに、軸側の面(裏面)611rに連なる側面611wにも突起611gが形成されている。短冊状部材611では、構造部材Xが軸2aに取り付けられた際に短冊状部材611が円弧形状に変形した状態において、隣接する短冊状部材同士の隙間に向けて突起611gが突出している。このため、短冊状部材611が化粧料を塗布しやすい円弧形状に変形した状態であっても、短冊状部材611に化粧料を適量保持することができる。
さらに、塗布部が、
図1(D)に示すような、捻れ形状に変形した場合には、側面611wに形成された突起611gが睫毛の把持に寄与し、化粧料の塗布作業性を向上できる。
【0038】
[実施態様9]
<短冊状部材が連接される先端側固定部材の構造>
図13(A),(B)は、短冊状部材11を軸2aに取り付けるための先端側固定部材の実施形態を説明する断面図である。
図13(A)に示す先端側固定部材21は、円柱形状に形成されている。また、
図13(B)に示す先端側固定部材22は、球状に形成されている。
短冊状部材11の端部11aと先端側固定部材21とは、連結部11jを介して連接されている。連結部11jは、連接に必要な強度を損なわないように、短冊状部材11の幅方向及び厚み方向よりも小さくすることが好ましい。連結部11jは、短冊状部材11の捻れ、回動などに大きく寄与する。例えば、連結部11jの断面形状が多角形になっていると、短冊状部材11の回動動作の自由度が小さくなるため、好ましくない。また、連結部11jの断面形状が多角形になっていると、短冊状部材11が捻れた際に、連結部11jに破損しやすくなるため、好ましくない。したがって、連結部11jは、円柱形状であることが好ましい。
【0039】
また、先端側固定部材2bが多面体柱で形成されており、短冊状部材11の端部11aが連結部11jを介して多面体の平面に取り付けられている場合には、使用者が短冊状部材の先端側固定部材側の端部と手元側の端部との相互位置を、軸を周方向に回動させて変更する際に、いずれかの面が正面に位置するように操作することを想起させるため、捻り角度が段階的にしか調整できない印象を与える。
これに対して、連結部11jが取り付けられる箇所が曲面になっていると、同様の操作を行う際に、使用者がどの捻り角度で位置合わせしても、違和感を与えることがない。このため、使用者毎に適した使用が可能である。
【0040】
図14は、先端側固定部材に連接される短冊状部材11の端部の形状を説明する図である。
図14には、先端側固定部材2bは図示されていないが、
図6に説明される端部11aが
図14における連結部11jを介して、先端側固定部材2bに連接されている。
連結部11jは、短冊状部材11の他の部分、すなわち、短冊状部材11の中間部11c、端部11a,11bよりも括れた円柱形状になっていることが好ましい。このような形状に形成されていることにより、
図14に示すように、連結部11jが先端側固定部材2bに対して捻れることができ、短冊状部材11全体が連結部11jを軸にして回動し易くなる。このため、睫毛Mの湾曲形状に追従して、睫毛に化粧料を確実に塗布することができる。
上述した各実施態様とこの連結部の形状とを組み合わせることもでき、同様の作用効果を奏する。
【0041】
[実施態様10]
<短冊状部材を軸に取り付けるリングの構造>
図15は、短冊状部材を軸に取り付けるリング30の構造を説明する平面図である。
リング30は、
図3(C)に示すリングL’に相当する。リング30は、軸2a及び短冊状部材11の端部が挿通する穴が形成されている。リング30には、短冊状部材11の数に対応する数の切欠部が形成されている。本実施形態では、すなわち、4つの切欠部31,32,33,34を有する略十字型の穴が形成されている。
リング30の切欠部31,32,33,34には、短冊状部材11の端部11bが収まるようになっており、切欠部の間に形成された突部35,36,37,38の頂点は、軸2aの外周円上に位置し、軸部2aを把持するように形成されている。
【0042】
[塗布部の捻れ及び円弧形状について]
<塗布部の捻れ>
本実施形態に係る化粧料用アプリケーターの塗布部の捻れとその効果について、
図1に示す化粧料用アプリケーターを用いて説明する。
図16は、化粧料用アプリケーターの塗布部1のAA断面,BB断面,CC断面,DD断面,及びEE断面を説明する図である。
本実施形態に係る化粧料用アプリケーターは、端部11aと端部11bとの相互位置を軸2aの長手方向に直交する断面の外縁に沿って変更することができる。これにより、
図16に示すように、軸2aを中心として捻れた塗布部1を形成することができる。
例えば、塗布部1に捻れがなければ、
図11に示したように、扱き部材Cによって複数ある短冊状部材の表面が扱き部材Cによって扱かれることになる。これに対して、
図16に示すように、軸2aを中心として捻れた塗布部1が形成されている場合には、塗布部1を扱き部材Cによって扱く際に、扱き部材Cの先端が当接する部位が変位するため、1つの短冊状部材11において、扱かれる部分と扱かれ難い部分とができ、短冊状部材11の表面や短冊状部材11と軸2aとの隙間に、化粧料が適度に保持される。これにより、化粧料の睫毛への塗布作業性が向上する。
【0043】
<塗布部の円弧形状>
本実施形態に係る化粧料用アプリケーターの塗布部の捻れとその効果について、
図1に示す化粧料用アプリケーターを用いて説明する。
図17は、軸2aと短冊状部材11の長さとの関係を説明する図である。
本実施形態に係る化粧料用アプリケーターは、端部11aと端部11bとの相互位置を軸2aの長手方向に沿って変更することができる。短冊状部材11が円弧形状に形成されるためには、短冊状部材11の端部11aから端部11bまでの長さL1と、軸2aにおける先端側固定部材2bと端部11aとの取付位置から端部11bの取付位置までの長さL2とが、0.60<L2/L1<1.0を満たすことが好ましい。
図17に示すように、L2/L1が0.6に近づくにつれて、短冊状部材11の曲率が大きくなる。また、軸2aと短冊状部材11の中間部11cとの間の空隙が広がる。一方、L2/L1が1.0に近づくにつれて、短冊状部材11の曲率が小さくなる。また、軸2aと短冊状部材11の中間部11cとの間の空隙が狭くなる。
L2/L1を上記範囲に設定することにより、軸2aと短冊状部材11の中間部11cとの間の空隙に化粧料を保持することができる。また、構造部材Xから塗布部を形成する際に、安定した円弧形状に変形することができる。
【0044】
<円弧形状と塗布部の捻れの関係について>
図18(A)は、塗布部のL2/L1が0.6に近い場合における塗布部の捻れを説明する模式図であり、
図18(B)は、塗布部のL2/L1が1.0に近い場合における塗布部の捻れを説明する模式図である。
図18(A),(B)に示すように、塗布部のL2/L1が0.6に近い場合、すなわち、短冊状部材11の円弧の曲率が大きい場合には、短冊状部材11と軸2aとの隙間、及び隣接する短冊状部材11との間隔が開いているため、端部11aと端部11bとの相互位置を軸の周方向に沿って十分に捻っても使用することができる。すなわち、捻り角度の調整代が大きく設定できる。捻り角度を大きくすると、短冊状部材11の形状の変位も大きくなる。これにより、短冊状部材11の表面に形成された突起11dの先端の方向及びその間隔のばらつきが大きくなるため、突起11dが睫毛に絡みやすくなる。
一方、塗布部のL2/L1が1.0に近い場合、すなわち、短冊状部材11の曲率が小さい場合には、短冊状部材11と軸2aとの隙間、及び隣接する短冊状部材11との間隔が予め狭いため、L2/L1=0.60の場合に比べて、小さい捻り角度でも巻き締まりが起こり、捻ることができなくなる。また、L2/L1が1.0に近い場合、捻りによる反発力が大きく、連結部に過度な負荷がかかったり、隣接する短冊状部材11同士が接触したりする。しかし、短冊状部材11と軸2aとの間に、適量の化粧料を保持するという点では、塗布部のL2/L1が1.0に近く、捻り角度が小さいものも有用である。
上記観点から、捻り角度は、0°〜180°とすることができ、好ましくは、0°〜90°である。
【0045】
<塗布部の捻れ及び円弧形状とその効果>
本実施形態に係る化粧料用アプリケーターは、端部11aと端部11bとの相互位置を軸2aの長手方向に沿って、及び長手方向に直交する断面の外縁に沿って変更することができる。これにより、塗布部1の立体形状を変化させることができる。
本実施形態に係る化粧料用アプリケーターは、塗布部1を捻らない状態において、短冊状部材11と軸2aとの間に化粧料を保持できる程度の隙間があること、また、使用者の好みや気分に合わせて睫毛への化粧料の塗布状態を調整できるように、捻り角の調整代を設けることから、短冊状部材の枚数が3〜4枚、短冊状部材11の中間部11cにおける幅が、2.0mm以上8.0mm以下、L2/L1が0.6以上1.0以下、捻り可能角度は、45°以上90°以下であることが好ましい。
【0046】
なお、本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0047】
[その他の実施態様]
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の態様を開示する。
本発明は下記<1>に記載の化粧料用アプリケーターである。
<1>化粧料を塗布する塗布部と、塗布部を支持する軸とを有し、塗布部は、軸の先端部側に連接された端部と、軸の手元側に連接された端部と、両方の端部の中間に位置する中間部とを有する短冊状部材を備え、短冊状部材の両方の端部の中間部が軸における長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるように湾曲した化粧料用アプリケーター。
【0048】
本発明は、さらに以下の化粧料用アプリケーター、化粧料用アプリケーターの製造方法、化粧方法及び化粧用具であることが好ましい。
<2>塗布部は、複数の短冊状部材を有しており、軸と短冊状部材との間、及び短冊状部材同士の間には、隙間が形成された前記<1>に記載の化粧料用アプリケーター。
<3>短冊状部材において、軸の先端部側に連接された端部と、軸の手元側に連接された端部との相互位置が、軸の長手方向投影面において異なる位置にあり、塗布部が軸を中心として捻れている、前記<1>又は<2>に記載の化粧料用アプリケーター。
<4>軸の先端部に取り付けられる先端側固定部材と、先端側固定部材に連接されており可撓性を有する短冊状部材とを有する構成部材を備え、先端側固定部材を軸の先端部に嵌合すると共に、短冊状部材を先端側固定部材側の端部から手元側に屈曲させて軸に沿わせ、短冊状部材の手元側の端部を軸の手元側に束ねることにより塗布部を形成してなる、前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<5>短冊状部材の先端側固定部材側の端部及び手元側の端部が各々軸に対し不動に固定された前記<4>に記載の化粧料用アプリケーター。
<6>短冊状部材の先端側固定部材側の端部と手元側の端部との相互位置を、軸の長手方向及び軸の長手方向投影面において異なる位置に変更する機構を有する前記<4>に記載の化粧料用アプリケーター。
<7>軸の手元側に手元側固定部を設け、軸を手元側固定部に対して、軸の長手方向及び周方向に摺動する機構を有し、短冊状部材の手元側の端部が手元側固定部材に対し不動に固定された前記<6>に記載の化粧料用アプリケーター。
<8>短冊状部材の先端側固定部材側の端部と手元側の端部との相互位置を変更した状態で停止させる機構を有する前記<6>又は<7>のいずれか1項に記載の化粧料用アプリケーター。
<9>内部に空洞を有する把持部に手元側固定部材を固定すると共に、軸を把持部とは固着させずに把持部の内部側に突き出し、その突き出した軸の先端部を直接持つことができる形状とした、前記<6>〜<8>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<10>把持部を2つの部分に分けた構成とし、短冊状部材に近い方の把持部に手元側固定部材を固着すると共に、軸を短冊状部材に近い方の把持部に固着させずにその内部を貫通させて短冊状部材に遠い方の把持部に固着した、前記<6>〜<8>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<11>軸を形成する素材が、先端側固定部材と短冊状部材とからなる構成部材を形成する素材よりも硬い素材で成形されてなる、前記<4>〜<10>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<12>短冊状部材が、外側の表面及び/又は側面に突起を有するものである、前記<4>〜<11>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<13>短冊状部材の端部の厚みが、短冊状部材の中間部の厚みよりも薄く形成されてなる、前記<4>〜<12>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<14>短冊状部材の端部の幅方向の長さが短冊状部材の中間部の幅方向の長さに比べて短く形成されてなる、前記<4>〜<13>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<15>端部の先端側固定部材は連結部によって連接されており、連結部は中間部や端部よりも更に細い形状とすることが好ましく、より好ましくはヒンジ形状である、前記<4>〜<14>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<16>連結部は円柱形状である、前記<15>に記載の化粧料用アプリケーター。
<17>短冊状部材の中間部における厚さが0.3mm以上であって3.0mm以下である、前記<4>〜<16>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<18>短冊状部材の中間部における幅が1.0mm以上であって10mm以下である、前記<4>〜<17>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<19>突起が針状である、前記<4>〜<18>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<20>短冊状部材の外側の表面に切り込みを設けた、前記<4>〜<19>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<21>短冊状部材の外縁から幅方向内側に向けて形成されたスリットが設けられている、前記<4>〜<20>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<22>短冊状部材の長手方向の中心線に沿って形成されたスリットが設けられている、前記<4>〜<21>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<23>短冊状部材の長手方向に沿って形成された溝が設けられている、前記<4>〜<22>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<24>短冊状部材の幅方向に沿って形成された溝が設けられている、前記<4>〜<23>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<25>短冊状部材の数が1本以上であって6本以下であり、より好ましくは2本以上であって4本以下である、前記<4>〜<24>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<26>短冊状部材の内側の面が軸に沿うように短手方向に湾曲した形状である、前記<4>〜<25>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<27>短冊状部材の外側の面が、短冊状部材の内側の面と同一形状である、前記<4>〜<26>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<28>先端側固定部材の裏面に設けた挿入穴の形状と軸の先端部の形状とが同じ多角形である、前記<4>〜<27>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<29>挿入穴を貫通穴として軸の先端部を少し突出させ、軸の先端部の挿入穴から突出させる部分の径を、貫通穴の径より少し太くした、前記<4>〜<28>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<30>手元側固定部材が、軸を挿入し得る円筒状である、前記<4>〜<29>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<31>短冊状部材の軸側の面に、軸側に向けて突出した突部が形成されている、前記<4>〜<30>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<32>突部は、中間部よりも両端部寄りに1個ずつ成形されている、前記<31>に記載の化粧料用アプリケーター。
【0049】
<33>軸と塗布部とを有する化粧料用アプリケーターの製造方法であって、軸の先端部に取り付けられる先端側固定部材と、先端側固定部材に連接されており先端側固定部材を中心として周方向に延出する短冊状部材とからなり可撓性を有する構成部材を一体成形し、成形して得られた構成部材の先端側固定部材を軸の先端部に嵌合した後、短冊状部材の手元側の端部を軸の手元側に連接することにより、短冊状部材の両方の端部の中間に位置する中間部が軸における長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるように湾曲した塗布部を形成する、化粧料用アプリケーターの製造方法。
<34>短冊状部材の先端側固定部材に連接された端部と手元側の端部との相互位置を変更して塗布部を所定の立体形状とした後、短冊状部材の先端側固定部材側の端部と手元側の端部とを軸に対し不動に固定する、前記<33>に記載の化粧料用アプリケーターの製造方法。
<35>軸の手元側に手元側固定部を設け、軸を手元側固定部に対して、軸の長手方向及び周方向に摺動し得るものとすると共に、短冊状部材の手元側の端部を手元側固定部材に対し不動に固定することにより、短冊状部材の先端側固定部材に連接された端部と手元側の端部との相互位置を軸の長手方向及び軸の周方向に変更可能とした、前記<33>に記載の化粧料用アプリケーターの製造方法。
<36>前記<4>〜<32>のいずれか1に記載された化粧料用アプリケーターを使用して、化粧料を塗布する塗布方法。
<37>化粧料を収容した容器に装着された化粧料用アプリケーターであって、化粧料用アプリケーターは、化粧料を塗布する塗布部と、塗布部が取り付けられた軸とを有し、塗布部は、軸の先端部に取り付けられる先端側固定部材と、軸の先端部に取り付けられる先端側固定部材に連接された端部及び軸の手元側に連接された端部を有し可撓性を有する短冊状部材とを有する構成部材を備え、塗布部は、構成部材の先端側固定部材を軸の先端部に嵌合すると共に、短冊状部材の手元側の端部を軸の手元側に連接することにより形成されており、短冊状部材において、軸の先端部側に連接された端部と、軸の手元側に連接された端部との相互位置を軸の長手方向に変更することにより、短冊状部材の両方の端部の中間に位置する中間部が軸における長手方向に直交する断面の中心から外方に向けて凸になるように短冊状部材が湾曲された化粧料用アプリケーターを用いて化粧料を塗布する塗布方法。
<38>化粧料を収容した容器に装着された化粧料用アプリケーターであって、化粧料用アプリケーターは、化粧料を塗布する塗布部と、塗布部が取り付けられた軸とを有し、塗布部は、軸の先端部に取り付けられる先端側固定部材と、軸の先端部に取り付けられる先端側固定部材に連接された端部及び軸の手元側に取り付けられた端部を有し可撓性を有する短冊状部材とを有する構成部材を備え、塗布部は、構成部材の先端側固定部材を軸の先端部に嵌合すると共に、短冊状部材の手元側の端部を軸の手元側に連接することにより形成されており、短冊状部材において、軸の先端部側に連接された端部と、軸の手元側に連接された端部との相互位置を軸の長手方向投影面において異なる位置になるように変更することにより、塗布部が軸を中心として捻れた形状を有する化粧料用アプリケーターを用いて化粧料を塗布する塗布方法。
<39>化粧料を収容した容器に装着された化粧料用アプリケーターであって、化粧料用アプリケーターは、化粧料を塗布する塗布部と、塗布部が取り付けられた軸とを有し、塗布部は、軸の先端部に取り付けられる先端側固定部材と、軸の先端部に取り付けられる先端側固定部材に連接された端部及び軸の手元側に取り付けられた端部を有し可撓性を有する短冊状部材とを有する構成部材を備え、塗布部は、構成部材の先端側固定部材を軸の先端部に嵌合すると共に、短冊状部材の手元側の端部を軸の手元側に連接することにより形成されており、軸の手元側に手元側固定部を設け、軸を手元側固定部に対して、軸の長手方向及び周方向に摺動し得るものとすると共に、短冊状部材の手元側の端部を手元側固定部材に対し不動に固定した化粧料用アプリケーターを用いて化粧料を塗布する塗布方法。
<40>化粧料を収容した容器に前記<4>〜<32>のいずれか1に記載された化粧料用アプリケーターが装着された化粧用具であって、化粧料に化粧料用アプリケーターの塗布部が浸漬された状態で装着される化粧用具。
【0050】
<41>塗布部及び軸が一体に成型されている、前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<42>短冊状部材が、外側の表面及び/又は側面に突起を有するものである、前記<41>に記載の化粧料用アプリケーター。
<43>短冊状部材の端部の厚みが、短冊状部材の中間部の厚みよりも薄く形成されてなる、前記<41>又は<42>に記載の化粧料用アプリケーター。
<44>短冊状部材の端部の幅方向の長さが短冊状部材の中間部の幅方向の長さに比べて短く形成されてなる、前記<41>〜<43>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<45>端部の先端側固定部材は連結部によって連接されており、連結部は中間部や端部よりも更に細い形状とすることが好ましく、より好ましくはヒンジ形状である、前記<41>〜<44>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<46>連結部は円柱形状である、前記<45>に記載の化粧料用アプリケーター。
<47>短冊状部材の中間部における厚さが0.3mm以上であって3.0mm以下である、前記<41>〜<46>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<48>短冊状部材の中間部における幅が1.0mm以上であって10mm以下である、前記<41>〜<47>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<49>突起が針状である、前記<41>〜<48>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<50>短冊状部材の外側の表面に切り込みを設けた、前記<41>〜<49>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<51>短冊状部材の外縁から幅方向内側に向けて形成されたスリットが設けられている、前記<41>〜<50>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<52>短冊状部材の長手方向の中心線に沿って形成されたスリットが設けられている、前記<41>〜<51>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<53>短冊状部材の長手方向に沿って形成された溝が設けられている、前記<41>〜<52>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<54>短冊状部材の幅方向に沿って形成された溝が設けられている、前記<41>〜<53>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<55>短冊状部材の数が1本以上であって6本以下であり、より好ましくは2本以上であって4本以下である、前記<41>〜<54>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<56>短冊状部材の内側の面が軸に沿うように短手方向に湾曲した形状である、前記<41>〜<55>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<57>短冊状部材の外側の面が、短冊状部材の内側の面と同一形状である、前記<41>〜<56>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<58>短冊状部材の軸側の面に、軸側に向けて突出した突部が形成されている、前記<41>〜<57>のいずれか1に記載の化粧料用アプリケーター。
<59>突部は、中間部よりも両端部寄りに1個ずつ成形されている、前記<58>に記載の化粧料用アプリケーター。
<60>前記<41>〜<59>のいずれか1に記載された化粧料用アプリケーターを使用して、化粧料を塗布する塗布方法。
<61>化粧料を収容した容器に前記<41>〜<59>のいずれか1に記載された化粧料用アプリケーターが装着された化粧用具であって、化粧料に化粧料用アプリケーターの塗布部が浸漬された状態で装着される化粧用具。