(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6267615
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】エンジンの水冷装置
(51)【国際特許分類】
F01P 7/16 20060101AFI20180115BHJP
F01P 5/10 20060101ALI20180115BHJP
【FI】
F01P7/16 502A
F01P7/16 502B
F01P7/16 502E
F01P5/10 C
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-198030(P2014-198030)
(22)【出願日】2014年9月29日
(65)【公開番号】特開2016-70114(P2016-70114A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2016年12月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】100087653
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 正二
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 直也
(72)【発明者】
【氏名】小山 秀行
(72)【発明者】
【氏名】後藤 英之
(72)【発明者】
【氏名】長井 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】中野 正
【審査官】
小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−098944(JP,A)
【文献】
特開平07−102971(JP,A)
【文献】
米国特許第05970928(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01P 1/00−11/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダヘッド(5)内のヘッド内冷却水ジャケット(12)と、サーモスタット(1)と、バイパス通路(4)と、ラジエータ(18)と、冷却水ポンプ(3)を備え、
ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を迂回するバイパス通路(4)を経て冷却水ポンプ(3)に還流され、サーモスタット(1)で検出されたエンジン冷却水(15)の水温が所定値を超えた場合には、サーモスタット(1)により、ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を経て冷却水ポンプ(3)に還流されるように構成された、エンジンの水冷装置において、
サーモスタット(1)を収容するサーモスタットハウジング(2)を備え、サーモスタットハウジング(2)はシリンダヘッド(5)の幅方向一側部でシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に取り付けられ、冷却水ポンプ(3)はシリンダブロック(6)の幅方向中央部でシリンダブロック(6)の前壁(6c)に取り付けられ、
バイパス通路(4)はシリンダヘッド(5)内のヘッド内バイパス通路(4a)を備え、ヘッド内バイパス通路(4a)はサーモスタットハウジング(2)の後方から冷却水ポンプ(3)の後上方に至る幅方向通路部分(4c)を備え、
サーモスタット(1)はボトムバイパス形で、サーモスタットハウジング(2)の内部は仕切り壁(7)で上側のサーモスタット室(8)と下側のボトムバイパス室(9)とに区画され、仕切り壁(7)にボトムバイパス弁口(7a)が設けられ、サーモスタット室(8)の上側にラジエータ(18)側への出口(8b)が開口され、サーモスタット室(8)の後側にその入口(8a)が開口され、ボトムバイパス室(9)の後側にその出口(9a)が開口され、
シリンダヘッド(5)の前壁(5a)にヘッド内冷却水ジャケット(12)の出口(12a)とバイパス通路(4)の入口(4b)が開口され、
サーモスタット室(8)にサーモスタット(1)が収容され、ボトムバイパス弁口(7a)はサーモスタット(1)のボトムバイパス弁(1a)で開閉されるように構成され、ヘッド内冷却水ジャケット(12)の出口(12a)とサーモスタット室(8)の入口(8a)が重なり合って連通され、ボトムバイパス室(9)の出口(9a)とバイパス通路(4)の入口(4b)が重なり合って連通されている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項2】
シリンダヘッド(5)内のヘッド内冷却水ジャケット(12)と、サーモスタット(1)と、バイパス通路(4)と、ラジエータ(18)と、冷却水ポンプ(3)を備え、
ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を迂回するバイパス通路(4)を経て冷却水ポンプ(3)に還流され、サーモスタット(1)で検出されたエンジン冷却水(15)の水温が所定値を超えた場合には、サーモスタット(1)により、ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を経て冷却水ポンプ(3)に還流されるように構成された、エンジンの水冷装置において、
サーモスタット(1)を収容するサーモスタットハウジング(2)を備え、サーモスタットハウジング(2)はシリンダヘッド(5)の幅方向一側部でシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に取り付けられ、冷却水ポンプ(3)はシリンダブロック(6)の幅方向中央部でシリンダブロック(6)の前壁(6c)に取り付けられ、
バイパス通路(4)はシリンダヘッド(5)内のヘッド内バイパス通路(4a)を備え、ヘッド内バイパス通路(4a)はサーモスタットハウジング(2)の後方から冷却水ポンプ(3)の後上方に至る幅方向通路部分(4c)を備え、
サーモスタットハウジング(2)の前側にエンジン冷却ファン(13)が配置され、エンジン冷却ファン(13)から後向きにエンジン冷却風(13a)が送風されるように構成され、
サーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)に断熱層(14)が形成されている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項3】
請求項1に記載されたエンジンの水冷装置において、
サーモスタットハウジング(2)の前側にエンジン冷却ファン(13)が配置され、エンジン冷却ファン(13)から後向きにエンジン冷却風(13a)が送風されるように構成され、
サーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)に断熱層(14)が形成されている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載されたエンジンの水冷装置において、
断熱層(14)がーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)の中空の空気層で形成されている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項5】
シリンダヘッド(5)内のヘッド内冷却水ジャケット(12)と、サーモスタット(1)と、バイパス通路(4)と、ラジエータ(18)と、冷却水ポンプ(3)を備え、
ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を迂回するバイパス通路(4)を経て冷却水ポンプ(3)に還流され、サーモスタット(1)で検出されたエンジン冷却水(15)の水温が所定値を超えた場合には、サーモスタット(1)により、ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を経て冷却水ポンプ(3)に還流されるように構成された、エンジンの水冷装置において、
サーモスタット(1)を収容するサーモスタットハウジング(2)を備え、サーモスタットハウジング(2)はシリンダヘッド(5)の幅方向一側部でシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に取り付けられ、冷却水ポンプ(3)はシリンダブロック(6)の幅方向中央部でシリンダブロック(6)の前壁(6c)に取り付けられ、
バイパス通路(4)はシリンダヘッド(5)内のヘッド内バイパス通路(4a)を備え、ヘッド内バイパス通路(4a)はサーモスタットハウジング(2)の後方から冷却水ポンプ(3)の後上方に至る幅方向通路部分(4c)を備え、
幅方向通路部分(4c)の天井面(4d)はサーモスタットハウジング(2)の後方に向かって上り傾斜している、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項6】
請求項1から請求項4のいずれかに記載されたエンジンの水冷装置において、
幅方向通路部分(4c)の天井面(4d)はサーモスタットハウジング(2)の後方に向かって上り傾斜している、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載されたエンジンの水冷装置において、
バイパス通路(4)は、シリンダブロック(6)内のブロック内バイパス通路(4e)を備え、ブロック内バイパス通路(4e)はヘッド内バイパス通路(4a)と連通している、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項8】
請求項1から請求項6のいずれかに記載されたエンジンの水冷装置において、
バイパス通路(4)はエンジン外バイパス通路(4f)を備え、エンジン外バイパス通路(4f)はヘッド内バイパス通路(4a)と連通し、
エンジン外バイパス通路(4f)は、シリンダヘッド(5)と冷却水ポンプ(3)との間に介設された金属パイプで、エンジン外バイパス通路(4f)の一端部はシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に内嵌されている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項9】
シリンダヘッド(5)内のヘッド内冷却水ジャケット(12)と、サーモスタット(1)と、バイパス通路(4)と、ラジエータ(18)と、冷却水ポンプ(3)を備え、
ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を迂回するバイパス通路(4)を経て冷却水ポンプ(3)に還流され、サーモスタット(1)で検出されたエンジン冷却水(15)の水温が所定値を超えた場合には、サーモスタット(1)により、ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を経て冷却水ポンプ(3)に還流されるように構成された、エンジンの水冷装置において、
サーモスタット(1)を収容するサーモスタットハウジング(2)を備え、サーモスタットハウジング(2)はシリンダヘッド(5)の幅方向一側部でシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に取り付けられ、冷却水ポンプ(3)はシリンダブロック(6)の幅方向中央部でシリンダブロック(6)の前壁(6c)に取り付けられ、
バイパス通路(4)はシリンダヘッド(5)内のヘッド内バイパス通路(4a)を備え、ヘッド内バイパス通路(4a)はサーモスタットハウジング(2)の後方から冷却水ポンプ(3)の後上方に至る幅方向通路部分(4c)を備え、
バイパス通路(4)はエンジン外バイパス通路(4f)を備え、エンジン外バイパス通路(4f)はヘッド内バイパス通路(4a)と連通し、
エンジン外バイパス通路(4f)は、シリンダヘッド(5)と冷却水ポンプ(3)との間に介設された金属パイプで、エンジン外バイパス通路(4f)の一端部はシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に内嵌され、
エンジン外バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却ファン(13)が配置され、エンジン冷却ファン(13)から後向きにエンジン冷却風(13a)が送風されるように構成され、
エンジン外バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却風(13a)の遮風壁(4g)が設けられている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【請求項10】
請求項8に記載されたエンジンの水冷装置において、
エンジン外バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却ファン(13)が配置され、エンジン冷却ファン(13)から後向きにエンジン冷却風(13a)が送風されるように構成され、
エンジン外バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却風(13a)の遮風壁(4g)が設けられている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの水冷装置に関し、詳しくは、エンジンの暖機効率を高めることができる、エンジンの水冷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンの水冷装置として、次のものがある。
シリンダヘッド内のヘッド内冷却水ジャケットと、サーモスタットと、ボトムバイパス通路と、ラジエータと、冷却水ポンプを備え、
ヘッド内冷却水ジャケットのエンジン冷却水が、ラジエータを迂回するバイパス通路を経て冷却水ポンプに還流され、サーモスタットで検出されたエンジン冷却水の水温が所定値を超えた場合には、サーモスタットによりヘッド内冷却水ジャケットのエンジン冷却水が、ラジエータを経て冷却水ポンプに還流されるように構成された、エンジンの水冷装置(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この種の水冷装置によれば、寒冷時の暖機運転で、ヘッド内冷却水ジャケットのエンジン冷却水が、ラジエータを迂回するようにして、エンジンの暖機を促進することができる利点がある。
【0004】
しかし、特許文献1のものでは、
バイパス通路がエンジン外に露出されたバイパスパイプのみで構成されているため、問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−98944号公報(
図1,2参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
《問題点》 エンジンの暖機効率が低い。
特許文献1のものでは、
バイパス通路がエンジン外に露出されたバイパスのみで構成されているため、エンジン冷却水が
バイパス通路を通過する時に放熱され、その水温が低下し、エンジンの暖機効率が低い。
【0007】
本発明の課題は、エンジンの暖機効率を高めることができるエンジンの水冷装置を提供することにある。
【0008】
本発明の発明者らは、研究の結果、バイパス通路がシリンダヘッド内のヘッド内バイパス通路を備えている場合には、エンジン冷却水がヘッド内バイパス通路を通過する時にシリンダヘッドの熱を受け、その水温の低下が抑制され、エンジンの暖機効率を高めることができる点に着目し、この発明に至った。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(請求項1,2,5,9に係る発明に共通する発明特定事項)
図1(B)に例示するように、シリンダヘッド(5)内のヘッド内冷却水ジャケット(12)と、サーモスタット(1)と、バイパス通路(4)と、ラジエータ(18)と、冷却水ポンプ(3)を備え、
ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を迂回するバイパス通路(4)を経て冷却水ポンプ(3)に還流され、サーモスタット(1)で検出されたエンジン冷却水(15)の水温が所定値を超えた場合には、サーモスタット(1)により、ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を経て冷却水ポンプ(3)に還流されるように構成された、エンジンの水冷装置において、
図2(A)(B)に例示するように、サーモスタット(1)を収容するサーモスタットハウジング(2)を備え、サーモスタットハウジング(2)はシリンダヘッド(5)の幅方向一側部でシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に取り付けられ、冷却水ポンプ(3)はシリンダブロック(6)の幅方向中央部でシリンダブロック(6)の前壁(6c)に取り付けられ、
バイパス通路(4)はシリンダヘッド(5)内のヘッド内
バイパス通路(4a)を備え、ヘッド内バイパス通路(4a)はサーモスタットハウジング(2)の後方から冷却水ポンプ(3)の後上方に至る幅方向通路部分(4c)を
備えている。
(請求項1に係る発明に固有の発明特定事項)
図2(A)(B)に例示するように、サーモスタット(1)はボトムバイパス形で、サーモスタットハウジング(2)の内部は仕切り壁(7)で上側のサーモスタット室(8)と下側のボトムバイパス室(9)とに区画され、仕切り壁(7)にボトムバイパス弁口(7a)が設けられ、サーモスタット室(8)の上側にラジエータ(18)側への出口(8b)が開口され、サーモスタット室(8)の後側にその入口(8a)が開口され、ボトムバイパス室(9)の後側にその出口(9a)が開口され、
シリンダヘッド(5)の前壁(5a)にヘッド内冷却水ジャケット(12)の出口(12a)とバイパス通路(4)の入口(4b)が開口され、
サーモスタット室(8)にサーモスタット(1)が収容され、ボトムバイパス弁口(7a)はサーモスタット(1)のボトムバイパス弁(1a)で開閉されるように構成され、ヘッド内冷却水ジャケット(12)の出口(12a)とサーモスタット室(8)の入口(8a)が重なり合って連通され、ボトムバイパス室(9)の出口(9a)とバイパス通路(4)の入口(4b)が重なり合って連通されている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
(請求項2に係る発明に固有の発明特定事項)
図3(A)(B)に例示するように、サーモスタットハウジング(2)の前側にエンジン冷却ファン(13)が配置され、エンジン冷却ファン(13)から後向きにエンジン冷却風(13a)が送風されるように構成され、
サーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)に断熱層(14)が形成されている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
(請求項5に係る発明に固有の発明特定事項)
図2(A)に例示するように、幅方向通路部分(4c)の天井面(4d)はサーモスタットハウジング(2)の後方に向かって上り傾斜している、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
(請求項9に係る発明に固有の発明特定事項)
図4(A)(B)に例示するように、バイパス通路(4)はエンジン外バイパス通路(4f)を備え、エンジン外バイパス通路(4f)はヘッド内バイパス通路(4a)と連通し、
エンジン外バイパス通路(4f)は、シリンダヘッド(5)と冷却水ポンプ(3)との間に介設された金属パイプで、エンジン外バイパス通路(4f)の一端部はシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に内嵌され、
エンジン外バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却ファン(13)が配置され、エンジン冷却ファン(13)から後向きにエンジン冷却風(13a)が送風されるように構成され、
エンジン外バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却風(13a)の遮風壁(4g)が設けられている、ことを特徴とするエンジンの水冷装置。
【発明の効果】
【0010】
(請求項1に係る発明)
請求項1に係る発明は、次の効果を奏する。
《効果
1−1》 エンジンの暖機効率を高めることができる。
図2(A)(B)に例示するように、バイパス通路(4)はシリンダヘッド(5)内のヘッド内
バイパス通路(4a)を備え、ヘッド内バイパス通路(4a)はサーモスタットハウジング(2)の後方から冷却水ポンプ(3)の後上方に至る幅方向通路部分(4c)を備えているため、比較的長い幅方向通路部分(4c)を通過するエンジン冷却水(15)がシリンダヘッド(5)の熱を受け、その水温の低下が抑制され、エンジンの暖機効率を高めることができる。
【0011】
《効果
1−2》 サーモスタットハウジングの製作が容易になる。
図2(A)(B)に例示するように、サーモスタット(1)がボトムバイパス形であり、サーモスタットハウジング(2)の内部は仕切り壁(7)で上側のサーモスタット室(8)と下側のボトムバイパス室(9)とに区画され、仕切り壁(7)にボトムバイパス弁口(7a)が設けられ、サーモスタット室(8)の上側にラジエータ(18)側への出口(8b)が開口され、サーモスタット室(8)の後側にその入口(8a)が開口され、ボトムバイパス室(9)の後側にその出口(9a)が開口されているため、サーモスタットハウジング(2)の内部は、ボトムバイパス弁口(7a)を備えた仕切り壁(7)のみの簡素な構造とすることができ、鋳造時の型抜き等が容易になり、サーモスタットハウジング(2)の製作が容易になる。
【0012】
《効果
1−3》 シリンダヘッドの前壁にサーモスタットハウジングを取り付けるだけで、シリンダヘッドとサーモスタットハウジング間の連通作業が完了する。
図2(A)(B)に例示するように、シリンダヘッド(5)の前壁(5a)にヘッド内冷却水ジャケット(12)の出口(12a)とバイパス通路(4)の入口(4b)が開口され、サーモスタット室(8)にサーモスタット(1)が収容され、ボトムバイパス弁口(7a)はサーモスタット(1)のボトムバイパス弁(1a)で開閉されるように構成され、ヘッド内冷却水ジャケット(12)の出口(12a)とサーモスタット室(8)の入口(8a)が重なり合って連通され、ボトムバイパス室(9)の出口(9a)とバイパス通路(4)の入口(4b)が重なり合って連通されているため、シリンダヘッド(5)の前壁(5a)にサーモスタットハウジング(2)を取り付けるだけで、シリンダヘッド(5)とサーモスタットハウジング(2)間の連通作業が完了する。
【0013】
《効果
1−4》 エンジンの馬力ロスを小さくすることができる。
図2(A)(B)に例示するように、サーモスタットハウジング(2)の内部は仕切り壁(7)で上側のサーモスタット室(8)と下側のボトムバイパス室(9)とに区画され、仕切り壁(7)にボトムバイパス弁口(7a)が設けられ、サーモスタット室(8)の上側にラジエータ(18)側への出口(8b)が開口され、サーモスタット室(8)の後側にその入口(8a)が開口され、ボトムバイパス室(9)の後側にその出口(9a)が開口されているため、サーモスタット室(8)に前向き導入されたエンジン冷却水(15)は、下側のボトムバイパス弁口(7a)を下向きに通過してボトムバイパス室(9)で後向きに反転し、複雑な蛇行経路を辿ることなく、サーモスタットハウジング(2)内をスムーズに通過する。このため、サーモスタットハウジング(2)内でのエンジン冷却水(15)の通過抵抗が小さく、エンジンの馬力ロスを小さくすることができる。
【0014】
(
請求項2に係る発明)
請求項2に係る発明は、
請求項1に係る発明の効果
1−1に加え、次の効果を奏する。
《効果
2》 エンジンの暖機効率を高めることができる。
図3(A)(B)に例示するように、サーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)に断熱層(14)が形成されているため、サーモスタットハウジング(2)内を通過するエンジン冷却水(15)が、サーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)に当たったエンジン冷却風(13a)で冷却されにくく、エンジンの暖機効率を高めることができる。
(請求項3に係る発明)
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明の効果に加え、請求項2に係る発明の効果2を奏する。
【0015】
(請求項4に係る発明)
請求項4に係る発明は、
請求項2または請求項3に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 長期間に亘り、断熱層の高い断熱性を維持することができる。
図3(A)(B)に例示するように、断熱層(14)がサーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)内に形成された中空の空気層で形成されているため、断熱層(14)の熱劣化が起こるおそれがなく、長期間に亘り、断熱層(14)の高い断熱性を維持することができる。
【0016】
(請求項5に係る発明)
請求項5に係る発明は、
請求項1に係る発明の効果
1−1に加え、次の効果を奏する。
《効果
5》 エンジンの暖機効率を高く維持することができる。
図2(A)に例示するように、幅方向通路部分(4c)の天井面(4d)はサーモスタットハウジング(2)の後方に向かって上り傾斜しているため、シリンダヘッド(5)の熱を受けて幅方向通路部分(4c)で発生した水蒸気の泡は、幅方向通路部分(4c)の天井面(4d)に沿ってサーモスタットハウジング(2)側に抜け、幅方向通路部分(4c)に水蒸気溜まりができにくい。このため、幅方向通路部分(4c)を通過するエンジン冷却水(15)へのシリンダヘッド(5)からの入熱が水蒸気溜まりで邪魔されず、エンジン冷却水(15)の水温の低下が抑制され、エンジンの暖機効率を高く維持することができる。
(請求項6に係る発明)
請求項6に係る発明の効果、請求項1から請求項4のいずれかの発明の効果に加え、請求項5の効果5を奏する。
【0017】
(
請求項7に係る発明)
請求項7に係る発明は、
請求項1から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 エンジンの暖機効率を高めることができる。
図2(A)(B)に例示するように、バイパス通路(4)は、シリンダブロック(6)内のブロック内バイパス通路(4e)を備え、ブロック内バイパス通路(4e)はヘッド内バイパス通路(4a)と連通しているため、ブロック内バイパス通路(4e)を通過するエンジン冷却水(15)がシリンダブロック(6)の熱を受け、エンジン冷却水(15)の水温の低下が抑制され、エンジンの暖機効率を高めることができる。
【0018】
(
請求項8に係る発明)
請求項8に係る発明は、
請求項1から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果
8》 エンジンの暖機効率を高めることができる。
図4(A)(B)に例示するように、バイパス通路(4)は、ヘッド内バイパス通路(4a)の下流にエンジン外
バイパス通路(4f)を備え、エンジン外バイパス通路(4f)は、シリンダヘッド(5)と冷却水ポンプ(3)との間に介設された金属パイプで、エンジン外バイパス通路(4f)の一端部はシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に内嵌されているため、シリンダヘッド(5)の熱がエンジン外バイパス通路(4f)に伝達され、エンジン外バイパス通路(4f)を通過するエンジン冷却水(15)がシリンダヘッド(5)の熱を受け、エンジン冷却水(15)の水温の低下が抑制され、エンジンの暖機効率を高めることができる。
【0019】
(
請求項9に係る発明)
請求項9に係る発明は、
請求項1に係る発明の効果1−1並びに請求項8に係る発明の効果
8に加え、次の効果を奏する。
《効果
9》 エンジンの暖機効率を高めることができる。
図4(B)に例示するように、エンジン外
バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却風(13a)の遮風壁(4g)が設けられているため、エンジンパイパス
バイパス通路(4f)内を通過するエンジン冷却水(15)が、エンジン冷却風(13a)で冷却されにくく、エンジン冷却水(15)の水温の低下が抑制され、エンジンの暖機効率を高めることができる。
(請求項10に係る発明)
請求項10に係る発明は、請求項8に係る発明の効果に加え、請求項9に係る発明の効果9を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態に係るエンジンの水冷装置を説明する模式図で、
図1(A)はエンジンの正面図、
図1(B)はエンジンの側面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るエンジンの水冷装置の要部拡大図で、
図2(A)は正面図、
図2(B)は
図2(A)のB−B線断面図である。
【
図3】本発明の実施形態で用いるサーモスタットハウジングの変形例を説明する図で、
図3(A)は縦断側面図、
図3(B)は
図3(A)のB−B線断面図である。
【
図4】本発明の実施形態で用いるボトムバイパス通路の変形例を説明する要部拡大図で、
図4(A)は正面図、
図4(B)は
図4(A)のB−B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1〜
図4は本発明の実施形態に係るエンジンの水冷装置を説明する図で、この実施形態では、立形多気筒ディーゼルエンジンの水冷装置について説明する。
【0022】
エンジンの概要は、次の通りである。
図1(A)(B)に示すように、シリンダブロック(6)の上部にシリンダヘッド(5)が組み付けられ、シリンダヘッド(5)の上部にシリンダヘッドカバー(19)が組み付けられ、シリンダブロック(6)の前部に調時伝動ケース(20)が組み付けられ、調時伝動ケース(20)の前方にエンジン冷却ファン(13)が配置され、シリンダブロック(6)の後部にフライホイール(21)が配置され、シリンダブロック(6)の下部にオイルパン(22)が組み付けられている。
シリンダブロック(6)は、上部のシリンダ部(6a)と下部のクランクケース(6b)が一体化された鋳造物である。
この実施形態では、クランク軸(10)の架設方向を前後方向とし、その一方を前、他方を後とする。
【0023】
このエンジンの水冷装置の概要は、次の通りである。
図1(B)に示すように、水冷装置は、シリンダヘッド(5)内のヘッド内冷却水ジャケット(12)と、サーモスタット(1)と、バイパス通路(4)と、ラジエータ(18)と、冷却水ポンプ(3)を備えている。
この水冷装置では、ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を迂回するバイパス通路(4)を経て冷却水ポンプ(3)に還流され、サーモスタット(1)で検出されたエンジン冷却水(15)の温度が所定値を超えた場合には、サーモスタット(1)により、ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)が、ラジエータ(18)を経て冷却水ポンプ(3)に還流されるように構成されている。
【0024】
水冷装置の詳細は次の通りである。
図2(B)に示すように、この水冷装置には、シリンダブロック(6)内のシリンダ(16)の周囲にブロック内冷却水ジャケット(17)が形成され、ブロック内冷却水ジャケット(17)とヘッド内冷却水ジャケット(12)は相互に連通されている。冷却水ポンプ(3)はシリンダブロック(6)の
前壁(6c)に取り付けられている。
図1(B)に示すように、ラジエータ(18)は、シリンダブロック(6)の前方に配置されている。
【0025】
図2(A)(B)に示すように、サーモスタット(1)を収容するサーモスタットハウジング(2)を備え、サーモスタットハウジング(2)はシリンダヘッド(5)の幅方向一側部でシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に取り付けられ、冷却水ポンプ(3)はシリンダブロック(6)の幅方向中央部でシリンダブロック(6)の前壁(6c)に取り付けられている。
バイパス通路(4)はシリンダヘッド(5)内のヘッド内
バイパス通路(4a)を備え、ヘッド内バイパス通路(4a)はサーモスタットハウジング(2)の後方から冷却水ポンプ(3)の後上方に至る幅方向通路部分(4c)を備えている。
【0026】
図2(A)(B)示すように、この水冷装置では、サーモスタット(1)はボトムバイパス形で、サーモスタットハウジング(2)の内部は仕切り壁(7)で上側のサーモスタット室(8)と下側のボトムバイパス室(9)とに区画され、仕切り壁(7)にボトムバイパス弁口(7a)が設けられ、サーモスタット室(8)の上側にラジエータ(18)側への出口(8b)が開口され、サーモスタット室(8)の後側にその入口(8a)が開口され、ボトムバイパス室(9)の後側にその出口(9a)が開口されている。
【0027】
図2(A)(B)示すように、この水冷装置では、シリンダヘッド(5)の前壁(5a)にヘッド内冷却水ジャケット(12)の出口(12a)とバイパス通路(4)の入口
(4b)が開口されている。
サーモスタット室(8)にサーモスタット(1)が収容され、ボトムバイパス弁口(7a)はサーモスタット(1)のボトムバイパス弁(1a)で開閉されるように構成され、ヘッド内冷却水ジャケット(12)の出口(12a)とサーモスタット室(8)の入口(8a)が重なり合って連通され、ボトムバイパス室(9)の出口(9a)とバイパス通路(4)の入口(4b)が重なり合って連通されている。
【0028】
サーモスタット(1)はボトムバイパス形のものである。
図2(A)(B)に示すように、サーモスタット(1)は、ワックスタイプの立置き形のもので、取付フランジ(23)にステー(24)を介して立向きのニードル(25)が支持され、ニードル(25)にスライダ(26)が外嵌され、スライダ
(26)内にワックス(図示せず)が収容され、スライダ(26)の上部にメイン弁(1b)が下部にボトムバイパス弁(1a)がそれぞれ取り付けられ、取付フランジ(23)にメイン弁口(図示せず)が設けられ、取付フランジ(23)がサーモスタットハウジング(2)のラジエータ(18)側への出口(8b)に取り付けられている。取付フランジ(23)は、サーモスタットハウジング(2)とラジエータ(18)側への
メイン出口パイプ(27)との間に挟み付けられてラジエータ(18)側への出口(8b)に取り付けられている。
なお、
図1(B)に示すように、ラジエータ(18)側への
メイン出口パイプ(27)とラジエータ入口パイプ(18a)との間には冷却水導出パイプ(28)が介設され、
図1(A)(B)に示すように、ラジエータ出口パイプ(18b)と冷却水ポンプ(3)のサクション室(3a)のサクション室入口パイプ(3c)との間には冷却水導入パイプ(29)が介設されている。
【0029】
図2(B)に示すように、このサーモスタット(1)では、スライダ(26)に接するエンジン冷却水(15)の温度が所定値未満の場合には、スライダ(26)内のワックスが固化して体積が縮小しているため、スライダ(26)がラジエータ(18)側への出口(8b)寄りに保持され、メイン弁(1b)が閉弁され、ボトムバイパス弁(1a)が開弁され、ヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)がラジエータ(18)を迂回する
バイパス通路(4)を経て冷却水ポンプ(3)に短絡した後、ブロック内冷却水ジャケット(17)に流入し、ラジエータ(18)によるエンジン冷却水(15)の放熱が回避され、エンジンの暖機が促進される。
【0030】
スライダ(26)に接するエンジン冷却水(15)の温度が上昇してくると、スライダ(26)内のワックスが液化して体積が膨張するため、スライダ(26)がボトムバイパス弁口(7a)寄りにスライドし、メイン弁(1b)が開弁され、
ボトムバイパス弁(1a)の開度が小さくなり、
図1(B)に示すヘッド内冷却水ジャケット(12)のエンジン冷却水(15)がラジエータ
(18)、冷却水ポンプ(3)、ブロック内冷却水ジャケット(17)の順に循環し、ラジエータ(18)によるエンジン冷却水(15)の放熱がなされる。
【0031】
図2(A)(B)に示すように、ヘッド内バイパス通路(4a)は、シリンダヘッド(5)の幅方向一側部にある入口(4b)から後向きに導出され、その導出端からエンジン幅方向中央部に向けて横向きに導出され、その導出端から下向きに導出されている。ブロック内バイパス通路(4e)は、ヘッド内バイパス通路(4a)の下向きの終端から更に下向きに導出され、その導出端から前向きに導出され、その導出端にあるバイパス通路(4)の出口(4h)は、シリンダブロック(6)の前壁(6c)に取り付けられた冷却水ポンプ(3)のサクション室(3a)の入口(3b)と連通している。
バイパス通路(4)の出口(4h)と冷却水ポンプ(3)のサクション室(3a)の入口(3b)とは相互に重なり合って連通されている。
【0032】
次に、
図3(A)(B)に示すサーモスタットハウジング(2)の変形例について説明する。
図3(A)に示すように、この変形例では、サーモスタットハウジング(2)の前側にエンジン冷却ファン(13)が配置され、エンジン冷却ファン(13)から後向きにエンジン冷却風(13a)が送風されるように構成され、サーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)に断熱層(14)が形成されている。
この断熱層(14)は、サーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)内の中空の空気層で形成されている。
図3(B)に示すように、この断熱層(14)はサーモスタットハウジング(2)の前側の周壁(2a)と左右両側の周壁(2b)(2b)にも一連に形成されている。
この断熱層(14)は上面が開口され、この開口がメイン出口パイプ(27)のフランジで塞がれている。
【0033】
図2(A)に示すように、幅方向通路部分(4c)の天井面(4d)はサーモスタットハウジング(2)の後方に向かって上り傾斜している。
すなわち、幅方向通路部分(4c)の天井面(4d)は、ヘッド内バイパス通路(4a)の入口(4b)から後向きに導出された部分の導出端に向かって上り傾斜している。
【0034】
図2(A)(B)に示すように、
バイパス通路(4)は、シリンダブロック(6)内のブロック内バイパス通路(4e)を備え、ブロック内バイパス通路(4e)はヘッド内バイパス通路(4a)と連通している。
バイパス通路(4)は、ヘッド内バイパス通路(4a)とブロック内バイパス通路(4e)とで一連に形成され、エンジン外には露出していない。
【0035】
次に、
図4(A)(B)に示すバイパス通路(4)の変形例について説明する。
この
図4(A)(B)に示すバイパス通路(4)はエンジン外
バイパス通路(4f)を備え、エンジン外
バイパス通路(4f)はヘッド内バイパス通路(4a)と連通している。
エンジン外バイパス通路(4f)は、シリンダヘッド(5)と冷却水ポンプ(3)との間に介設された金属パイプで、エンジン外バイパス通路(4f)の一端部はシリンダヘッド(5)の前壁(5a)に内嵌(圧入)されている。
図4(B)に示すように、この変更例では、エンジン外
バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却ファン(13)が配置され、エンジン冷却ファン(13)から後向きにエンジン冷却風(13a)が送風されるように構成され、エンジン外
バイパス通路(4f)の前側にエンジン冷却風(13a)の遮風壁(4g)が設けられている。
シリンダヘッド(5)の前壁(5a)には前方への膨出部(5b)が形成され、この膨出部(5b)にエンジン外
バイパス通路(4f)の上端部が圧入されている。遮風壁(4g)は冷却水ポンプ(3)から上向きに導出されている。
【符号の説明】
【0036】
(1) サーモスタット
(1a) ボトムバイパス弁
(2) サーモスタットハウジング
(2a) 前側の周壁
(3) 冷却水ポンプ
(4) バイパス通路
(4a) ヘッド内バイパス通路
(4c) 幅方向通路部分
(4d) 天井面
(4e) ブロック内バイパス通路
(4f) エンジン外バイパス通路
(4g) 遮風板
(5) シリンダヘッド
(5a) 前壁
(6) シリンダブロック
(6c) 前壁
(7) 仕切り壁
(7a) ボトムバイパス弁口
(8) サーモスタット室
(8a) 入口
(8b) 出口
(9) ボトムバイパス室
(9a) 出口
(12) ヘッド内冷却水ジャケット
(12a) 出口
(13) エンジン冷却ファン
(13a) エンジン冷却風
(14) 断熱層
(15) エンジン冷却水
(18) ラジエータ