(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6267877
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】上枠、縦枠の取り付け方法及びブースの組み立て方法
(51)【国際特許分類】
E06B 1/56 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
E06B1/56 B
【請求項の数】4
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-128030(P2013-128030)
(22)【出願日】2013年6月19日
(65)【公開番号】特開2015-4159(P2015-4159A)
(43)【公開日】2015年1月8日
【審査請求日】2016年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100698
【氏名又は名称】アイカ工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】神田 憲二
(72)【発明者】
【氏名】松永 大輔
【審査官】
藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−225983(JP,A)
【文献】
特開平06−050057(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 1/00 − 1/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
L字形の梁1にL字形の上枠5を取り付ける際、柱2に当接する施工補助金具3を用いる上枠5、縦枠8の取り付け方法であって、前記施工補助金具3は、柱に当接する底部31と、梁に当接する凸部32と、上枠を支える支承部33とからなることを特徴とする上枠5、縦枠8の取り付け方法。
【請求項2】
施工補助金具3は梁1にも当接することを特徴とする請求項1記載の上枠5、縦枠8の取り付け方法。
【請求項3】
前記施工補助金具は、上枠、縦枠を取り付ける際のスペース7,6を確保できる形状であることを特徴とする請求項1記載の上枠、縦枠の取り付け方法。
【請求項4】
前記請求項1乃至3を必須工程として含むことを特徴とするブースの組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は上枠、縦枠の取り付け方法、より詳しくはL字形の梁を有するブースに上枠、縦枠を取り付ける方法及びブースの組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブースを構成する扉は、これまで直線状の梁に上枠を取り付けて施工するのが一般的である。近年では車椅子を必要とする人がトイレを利用する際に便利なように2面開口タイプのブースの需要が高まりつつある。(
図8)
【特許文献1】特開2009−225983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、梁がL字形であるため一人でL字形の上枠を取り付けるのは困難であった。理由としては一端を取り付けて、他端を取り付けるには取り付ける人間と、L字形の上枠の中央付近を支える道具や、人間が必要となり、縦枠用のスペースを確保するための位置決めも容易ではなく、L字形の上枠をL字形の梁に取る付ける作業は困難で手間がかかっていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので、L字形の梁1にL字形の上枠5を取り付ける際、柱2に当接する施工補助金具3を用いることを特徴とする上枠5、縦枠8の取り付け方法である。
【発明の効果】
【0005】
本発明では、L字形の梁にL字形の上枠を取り付けるのが容易で一人で充分施工でき、縦枠用のスペースを確保するための位置決めも正確にできる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1は施工補助金具3の拡大断面図、
図2〜
図7は上枠、縦枠の施工方法を示す模式斜視図、
図8はブースの平面図である。
【0007】
施工補助金具3は、上枠、縦枠を取り付ける際のスペース7,6を確保できる形状であり、
より詳しくは、柱2に当接する底部31と縦枠8を取り付けるスペースを確保するための凸部32と、上枠を取り付けるスペースを確保し、上枠を支える支承部33を備えている。
【0008】
施工補助金具3は梁1にも当接する部分、すなわち凸部32を有することにより、上枠5、縦枠8の位置決めが精度よく、簡単にできる。
【0009】
次に、上枠、縦枠の施工方法を順に説明する。先ず
図2に示すようにL字形の梁1と柱2に当接する施工補助金具3を用意する。
【0010】
次いで
図3に示すように施工補助金具3を梁1に当接するよう柱2に取り付ける。
【0011】
次いで
図4に示すように上枠5を用意し、一人で上枠5を支える。
【0012】
次いで
図5に示すように上枠5を施工補助金具3の支承部33に引っ掛けながら挿入して上枠5を梁1に取り付ける。
【0013】
上枠5を梁1に取り付けた後で施工補助金具3を取り外すと縦枠用のスペース6ができる。
【0014】
次いで
図7に示すように縦枠8の先端をスペース6に挿入し、柱2に当接させて取り付ける。このように施工すれば上枠5、縦枠8の位置決めが正確に行うことができ、一人で充分作業でき、熟練度を必要としない。
【0015】
上記の工程を含むことにより
図8に示すようなトイレブースを容易に組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図6】縦枠用のスペースを確保した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0017】
1 梁
2 柱
3 施工補助金具
31 底部
32 凸部
33 支承部
39 ビス孔
5 上枠
6 縦枠用スペース
7 上枠用スペース
8 縦枠