特許第6268085号(P6268085)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6268085
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/00 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
   B60R1/00 A
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-260485(P2014-260485)
(22)【出願日】2014年12月24日
(65)【公開番号】特開2016-120756(P2016-120756A)
(43)【公開日】2016年7月7日
【審査請求日】2016年2月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】中居 利成
(72)【発明者】
【氏名】稲山 昌秀
(72)【発明者】
【氏名】市川 智宣
(72)【発明者】
【氏名】花里 将史
【審査官】 筑波 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−103529(JP,A)
【文献】 特開2011−246056(JP,A)
【文献】 特開平11−301365(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/052024(WO,A1)
【文献】 特開2010−132242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が車体側に支持され、他端が車幅方向外側に向かって延出される支持体と、
前記支持体の他端側に一体に形成された取付体と、
前記取付体に取付けられ、撮像可能にされる撮像手段と、
前記撮像手段に接続される配線と、
前記支持体に設けられると共に、前記取付体を通過せず、前記配線が収容されると共に、前記配線長手方向の全体が上側に開放される収容部と、
前記支持体の周壁内側に配置されて前記収容部を形成し、前記支持体の下壁に一体に設けられると共に前記支持体の周壁に一体に連結されて前記支持体を補強する補強部と、
を備えた撮像装置。
【請求項2】
前記取付体は、前記撮像手段を被覆する請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記収容部の側面に前記配線が上下方向において係合可能にされ請求項1又は請求項2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記支持体の上下方向寸法を前記撮像手段の上下方向寸法に比し小さくした請求項1〜請求項3の何れか1項記載の撮像装置。
【請求項5】
前記支持体の上面を前記支持体の下面に沿って配置した請求項1〜請求項4の何れか1項記載の撮像装置。
【請求項6】
前記支持体の車両前側面の車両後側に前記撮像手段を配置した請求項1〜請求項5の何れか1項記載の撮像装置。
【請求項7】
前記支持体の上面の下側に前記撮像手段を配置した請求項1〜請求項6の何れか1項記載の撮像装置。
【請求項8】
前記撮像手段を複数備え、前記撮像手段間に前記支持体を配置した請求項1〜請求項7の何れか1項記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像手段が取付体に取付けられる撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載のアウターミラーでは、車体側にミラーハウジングが支持されると共に、取付ブラケットに車両用カメラが取付けられている。
【0003】
ここで、このアウターミラーでは、取付ブラケットがミラーハウジングと別体にされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−168715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、構成を簡単にできる撮像装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の撮像装置は、一端が車体側に支持され、他端が車幅方向外側に向かって延出される支持体と、前記支持体の他端側に一体に形成された取付体と、前記取付体に取付けられ、撮像可能にされる撮像手段と、前記撮像手段に接続される配線と、前記支持体に設けられると共に、前記取付体を通過せず、前記配線が収容されると共に、前記配線長手方向の全体が上側に開放される収容部と、前記支持体の周壁内側に配置されて前記収容部を形成し、前記支持体の下壁に一体に設けられると共に前記支持体の周壁に一体に連結されて前記支持体を補強する補強部と、を備えている。
【0007】
請求項2に記載の撮像装置は、請求項1に記載の撮像装置において、前記取付体は、前記撮像手段を被覆する。
【0008】
請求項3に記載の撮像装置は、請求項1又は請求項2に記載の撮像装置において、前記収容部の側面に前記配線が上下方向において係合可能にされ
【0009】
請求項4に記載の撮像装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の撮像装置において、前記支持体の上下方向寸法を前記撮像手段の上下方向寸法に比し小さくしている。
【0010】
請求項5に記載の撮像装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の撮像装置において、前記支持体の上面を前記支持体の下面に沿って配置している。
【0011】
請求項6に記載の撮像装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の撮像装置において、前記支持体の車両前側面の車両後側に前記撮像手段を配置している。
【0012】
請求項7に記載の撮像装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の撮像装置において、前記支持体の上面の下側に前記撮像手段を配置している。
【0013】
請求項8に記載の撮像装置は、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の撮像装置において、前記撮像手段を複数備え、前記撮像手段間に前記支持体を配置している。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の撮像装置では、車体側に支持体が支持されると共に、取付体に撮像手段が取付けられており、撮像手段は撮像可能にされる。また、撮像手段に配線が接続されると共に、支持体に収容部が設けられており、収容部に配線が収容される。
【0015】
ここで、取付体が支持体と一体にされている。このため、構成を簡単にできる。
【0016】
請求項2に記載の撮像装置では、取付体が撮像手段を被覆する。このため、撮像手段への荷重の入力を取付体が制限できる。
【0018】
請求項3に記載の撮像装置では、収容部の側面に配線が上下方向において係合可能にされている。このため、配線の収容部からの離脱を抑制できる。
【0019】
請求項4に記載の撮像装置では、支持体の上下方向寸法が撮像手段の上下方向寸法に比し小さくされている。このため、車両の走行時に支持体による空気抵抗を低減できる。
【0020】
請求項5に記載の撮像装置では、支持体の上面が支持体の下面に沿って配置されている。このため、支持体の肉厚寸法を小さくできる。
【0021】
請求項6に記載の撮像装置では、支持体の車両前側面の車両後側に撮像手段が配置されている。このため、車両の走行時に撮像手段による空気抵抗を低減できる。
【0022】
請求項7に記載の撮像装置では、支持体の上面の下側に撮像手段が配置されている。このため、乗員の視界が撮像手段によって減少されることを抑制できる。
【0023】
請求項8に記載の撮像装置では、撮像手段を複数備えており、撮像手段間に支持体を配置している。このため、支持体による複数の撮像手段の支持強度を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1実施形態に係る撮像装置を示す車両前斜め上方から見た斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る撮像装置を示す車幅方向内側(車両左側)から見た断面図である。
図3】(A)〜(C)は、本発明の第2実施形態に係る撮像装置を示す図であり、(A)は、車両前方から見た背面図であり、(B)は、上方から見た平面図であり、(C)は、車両後方から見た正面図である。
図4】(A)及び(B)は、本発明の第2実施形態に係る撮像装置を示す図であり、(A)は、車両前斜め上方から見た斜視図であり、(B)は、車幅方向外側(車両右側)から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態に係る撮像装置10が車両前斜め上方から見た斜視図にて示されており、図2には、撮像装置10が車幅方向内側(車両左側)から見た断面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車幅方向外方(車両右方)を矢印OUTで示し、上方を矢印UPで示している。
【0026】
本実施形態に係る撮像装置10は、車両のサイドドア(フロントサイドドア、図示省略)の上下方向中間部の車両前側端に外側において設置されている。
【0027】
図1及び図2に示す如く、撮像装置10は、支持体としての金属製で長尺略直方体形箱状のステー12を備えており、ステー12は、車幅方向内側端壁が平面視半円弧状に湾曲されると共に、内部が上側に開放されている。ステー12の車幅方向内側端部は、サイドドアに取付けられており、これにより、ステー12がサイドドア(車体側)に車両前後方向に回動可能に支持されている。ステー12は、サイドドアに対する車両前後方向への回動を制限されて、車幅方向外側に延出されており、ステー12に所定荷重以上の車両前後方向への荷重が作用された際には、ステー12の車両前後方向への回動が許容される。
【0028】
ステー12の車両前側壁及び車両後側壁は、上方へ向かうに従い車両後方へ向かう方向に傾斜されており、ステー12の上面及び下壁(上面及び下面)は、水平に配置されている。ステー12の車両前側壁は、車幅方向外方へ向かうに従い車両後方へ向かう方向に延伸されており、ステー12は、車幅方向内側端壁部分を除き、車両前後方向寸法が車幅方向外方へ向かうに従い徐々に小さくされている。ステー12の車両前側壁の車幅方向外側端部には、略矩形状の挿通孔14が貫通形成されており、挿通孔14は、上側に開放されている。
【0029】
ステー12内には、挿通孔14より車幅方向内側において、補強部及び係合部としての長尺壁状の補強リブ16が一体に形成されており、補強リブ16は、ステー12を補強している。補強リブ16は、ステー12の下壁から上側に延出されており、補強リブ16の上面は、ステー12の上面と面一の位置において、水平に配置されている。補強リブ16は、上方へ向かうに従い車両後方へ向かう方向に傾斜されており、補強リブ16は、車幅方向内側端部を除き、ステー12の車両後側壁と平行に配置されている。補強リブ16の車幅方向内側端部は、車幅方向内方へ向かうに従い車両前方へ向かう方向に延伸されて、ステー12の車幅方向内側端壁の車両前側端部に連結されており、補強リブ16は、ステー12の回動中心部を回避して配置されている。補強リブ16とステー12の車両後側壁及び車幅方向内側端壁との間には、収容部としての断面平行四辺形状の収容孔18が形成されており、収容孔18は、上側に開放されている。
【0030】
ステー12(補強リブ16を含む)が成形される際には、ステー12内(補強リブ16を含む)を成形する金型が車両後斜め上方に抜かれる。
【0031】
ステー12の車幅方向外側には、取付体としての金属製で直方体形箱状のカメラカバー20が一体に形成されており、カメラカバー20は、軸方向が車両後方へ向かうに従い下方へ向かう方向に傾斜されると共に、内部が車両後側に開放されている。カメラカバー20が成形される際には、カメラカバー20内を成形する金型が車両後斜め下方に抜かれる。
【0032】
カメラカバー20内には、撮像手段としての略直方体状のカメラモジュール22が収容されており、カメラモジュール22は、カメラカバー20によって上側、下側、車幅方向内側、車幅方向外側及び車両前側を被覆されている。カメラモジュール22は、カメラカバー20の取付部としての車両前側壁と締結されており、これにより、カメラモジュール22が、カメラカバー20の車両前側壁に取付けられて、カメラカバー20内に取付けられている。カメラモジュール22のレンズは、車両後側(車両後斜め下方)に向けられており、カメラモジュール22は、車両後側を撮像可能にされている。
【0033】
カメラモジュール22には、配線としてのハーネス24(コネクタ24Aを含む)が電気的に接続されており、ハーネス24は、カメラカバー20の車両前側壁を貫通されて、ステー12の挿通孔14に挿通されることで、ステー12内に配索されている。ハーネス24は、ステー12内において、収容孔18に収容(配索)されており、ハーネス24は、ステー12の車幅方向内側端部(回動中心部)における下壁を貫通されて、車両内の制御装置(図示省略)に電気的に接続されている。このため、制御装置の制御により、カメラモジュール22が車両後側を撮像する。
【0034】
制御装置には、表示手段としてのモニタ(図示省略)が電気的に接続されており、モニタには、制御装置の制御により、カメラモジュール22が撮像した像が表示される。モニタは、車室内に配置されており、車両の乗員がモニタに表示される像(カメラモジュール22が撮像した像)を確認することで、乗員の車両後側の視認が補助される。
【0035】
ステー12(補強リブ16を含む)は、ステー12及びカメラカバー20に入力される荷重に対して必要な断面係数を確保されており、ステー12の断面係数は、車幅方向外側から車幅方向内側に向かうに従い大きくされている。ステー12の上下方向寸法は、ステー12内(収容孔18を含む)の上下方向寸法がハーネス24の径寸法以上でありかつ上記必要な断面係数を確保できる最小の寸法にされており、ステー12の上下方向寸法は、カメラカバー20の上下方向寸法及びカメラモジュール22の上下方向寸法に比し小さくされている。
【0036】
ステー12、カメラカバー20及びカメラモジュール22の略全体は、被覆部材としてのバイザ(図示省略)によって被覆されており、カメラモジュール22のレンズは、バイザの外側に露出されている。バイザは、ステー12及びカメラカバー20に固定されており、ステー12及びカメラカバー20には、バイザを介して荷重が入力される。
【0037】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0038】
以上の構成の撮像装置10では、車両のサイドドアにステー12が支持されると共に、カメラモジュール22がカメラカバー20に取付けられている。
【0039】
ここで、ステー12とカメラカバー20とが一体成形されている。このため、撮像装置10の構成を簡単にできる。
【0040】
また、カメラモジュール22がカメラカバー20によって上側、下側、車幅方向内側、車幅方向外側及び車両前側を被覆されている。このため、カメラモジュール22への荷重の入力をカメラカバー20が制限でき、カメラモジュール22を保護できる。
【0041】
しかも、カメラカバー20の高さ方向寸法がカメラモジュール22の高さ方向寸法に比し大きくされて、カメラカバー20がカメラモジュール22に対し高さ方向両側において突出されると共に、カメラカバー20の幅方向寸法(車幅方向寸法)がカメラモジュール22の幅方向寸法(車幅方向寸法)に比し大きくされて、カメラカバー20がカメラモジュール22に対し幅方向両側において突出されている。このため、カメラモジュール22への荷重の入力をカメラカバー20が効果的に制限でき、カメラモジュール22を効果的に保護できる。
【0042】
さらに、ステー12内の収容孔18にカメラモジュール22のハーネス24が収容されており、収容孔18の車両前側の補強リブ16が上方へ向かうに従い車両後方へ向かう方向に傾斜されている。このため、補強リブ16にハーネス24が上下方向において係合されることで、ハーネス24の上側への移動を抑制でき、ハーネス24の収容孔18からの離脱を抑制できる。
【0043】
また、ステー12の上下方向寸法がカメラカバー20の上下方向寸法及びカメラモジュール22の上下方向寸法に比し小さくされている。このため、ステー12の車両前方からの正面視面積を小さくでき、車両の走行時にステー12による空気抵抗を低減できる。
【0044】
さらに、ステー12の上下方向寸法が、ステー12内(収容孔18を含む)の上下方向寸法がハーネス24の径寸法以上でありかつステー12、カメラカバー20及びカメラモジュール22に入力される荷重に対して必要な断面係数を確保できる最小の寸法にされている。このため、ステー12の車両前方からの正面視面積を一層小さくでき、車両の走行時にステー12による空気抵抗を一層低減できる。
【0045】
しかも、ステー12の上面がステー12の下面に沿って配置されており、特に、ステー12の上面と下面とが、平行にされると共に、水平に配置されている。このため、ステー12の上下方向寸法(肉厚寸法)を小さくできて、ステー12の車両前方からの正面視面積を更に一層小さくでき、車両の走行時にステー12による空気抵抗を更に一層低減できる。
【0046】
[第2実施形態]
図3の(A)〜(C)と図4の(A)及び(B)とには、本発明の第2実施形態に係る撮像装置30が示されている。
【0047】
本実施形態に係る撮像装置30は、上記第1実施形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0048】
図3の(A)〜(C)と図4の(A)及び(B)とに示す如く、本実施形態に係る撮像装置30では、ステー12の車幅方向内側端部に、被支持部としての円筒状の支持筒32及び挿通筒34が同軸上に設けられており、支持筒32の径方向内側に挿通筒34が配置されている。支持筒32と挿通筒34との間には、円環板状の連結壁36が同軸上に設けられており、連結壁36は、支持筒32の軸方向中間部と挿通筒34の軸方向中間部とを連結している。支持筒32及び挿通筒34の軸方向は、上方へ向かうに従い車幅方向外方へ傾斜されており、支持筒32の下面及び挿通筒34の下面は、軸方向に垂直に配置されると共に、面一の位置に配置されている。支持筒32の上面は、水平に配置されると共に、挿通筒34の上面は、軸方向に垂直に配置されており、支持筒32の上面の下側に挿通筒34の上面が配置されている。支持筒32及び挿通筒34は、サイドドアに取付けられており、これにより、ステー12がサイドドア(車体側)に車両前後方向に回動可能に支持されている。
【0049】
支持筒32の周壁には、車幅方向外側端部において、正面視矩形状の連絡孔38が形成されており、連絡孔38は、支持筒32の周壁を貫通されている。連絡孔38は、上側に開放されており、連絡孔38の下面は、水平に配置されている。
【0050】
ステー12の支持筒32より車幅方向外側の車両前側壁及び車両後側壁は、それぞれ前壁40及び後壁42にされており、前壁40及び後壁42は、垂直に配置されている。前壁40の車幅方向外側端部以外の上面及び後壁42の上面は、水平に配置されると共に、前壁40の車幅方向外側端部の上面は、車幅方向外側へ向かうに従い下側へ向かう方向に傾斜されており、前壁40及び後壁42の上面は、支持筒32の上面の下側かつ支持筒32の連絡孔38下面の上側に配置されている。前壁40及び後壁42は、支持筒32の連絡孔38より周方向外側に連結されており、前壁40及び後壁42は、車幅方向外方へ向かうに従い車両後方へ向かう方向に延伸されている。また、前壁40には、上記第1実施形態における挿通孔14が形成されていない。
【0051】
ステー12の支持筒32より車幅方向外側の下壁は、下壁44にされており、下壁44(上面及び下面)は、水平に配置されている。下壁44と支持筒32との間には、台形板状の補強板46が所定数(本実施形態では2個)一体に設けられており、補強板46は、下壁44と支持筒32とを連結して、ステー12を補強している。
【0052】
ステー12内の補強リブ16は、下壁44の上側において、垂直に配置されており、補強リブ16は、支持筒32に連結されると共に、上面が支持筒32の連絡孔38下面と面一に配置されている。ステー12内の収容孔18は、補強リブ16と前壁40との間に形成されており、収容孔18は、断面矩形状にされている。
【0053】
前壁40の車幅方向外側端には、外延出壁48が連結されており、外延出壁48は、前壁40の車幅方向外側端から車両後側に延出されている。外延出壁48は、上方へ向かうに従い車幅方向外方へ向かう方向に傾斜されており、外延出壁48の上面は、前壁40より下側において、水平に配置されている。
【0054】
後壁42の車幅方向外側端には、補強部及び係合部としての内延出壁50が連結されており、内延出壁50は、後壁42の車幅方向外側端から車両前側に延出されている。内延出壁50は、補強リブ16の車幅方向外側端に連結されており、内延出壁50は、補強リブ16と共にステー12を補強している。内延出壁50は、下壁44から上側に延出されており、内延出壁50の上面は、後壁42の上面と面一にされている。内延出壁50は、上方へ向かうに従い車幅方向外方へ向かう方向に傾斜されており、内延出壁50は、外延出壁48と平行に配置されている。ステー12内の収容孔18は、外延出壁48と内延出壁50との間にも形成されており、収容孔18は、外延出壁48と内延出壁50との間において、断面平行四辺形状にされている。
【0055】
ステー12(外延出壁48及び内延出壁50を含む)が成形される際には、ステー12の外延出壁48と内延出壁50との間の部分を成形する金型が車幅方向外側かつ上側に抜かれる。
【0056】
カメラカバー20は、ステー12の車幅方向外側端部の車両後側に一体に形成されており、カメラカバー20は、車両前側壁の下部においてステー12の外延出壁48の車両後側端及び後壁42の車幅方向外側端(車両後側端)と一体にされると共に、下壁においてステー12の下壁44の車幅方向外側端部(車両後側端部)と一体にされている。
【0057】
カメラモジュール22に電気的に接続されるハーネス24は、ステー12内に配索されており、ハーネス24は、収容孔18に収容(配索)されると共に、支持筒32の連絡孔38を介して挿通筒34内に挿通されている。
【0058】
ここで、本実施形態でも、上記第1実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0059】
特に、ステー12内の収容孔18にカメラモジュール22のハーネス24が収容されており、収容孔18の車幅方向内側の内延出壁50が上方へ向かうに従い車幅方向外方へ向かう方向に傾斜されている。このため、内延出壁50にハーネス24が上下方向において係合されることで、ハーネス24の上側への移動を抑制でき、ハーネス24の収容孔18からの離脱を抑制できる。
【0060】
また、ステー12の前壁40(車幅方向外側端部を除く)及び後壁42の上面が下壁44の下面に沿って配置されており、特に、ステー12の前壁40(車幅方向外側端部を除く)及び後壁42の上面と下壁44の下面とが、平行にされると共に、水平に配置されている。このため、ステー12の補強板46とカメラカバー20との間において、ステー12の上下方向寸法(肉厚寸法)を小さくできて、ステー12の車両前方からの正面視面積を小さくでき、車両の走行時にステー12による空気抵抗を低減できる。
【0061】
さらに、ステー12の車両前側面の車両後側にカメラカバー20及びカメラモジュール22の車両前側面が配置されている。これにより、車両の走行時に、ステー12の車両前側面に沿って車幅方向外側へ流れる走行風がカメラカバー20及びカメラモジュール22の車幅方向内側面に衝突することを抑制でき、カメラカバー20及びカメラモジュール22による空気抵抗を低減できる。
【0062】
なお、上記第1実施形態及び第2実施形態では、ステー12とカメラカバー20とを一体成形した。しかしながら、ステー12にカメラカバー20を結合して、ステー12にカメラカバー20を一体にしてもよい。
【0063】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、カメラカバー20がカメラモジュール22の上側、下側、車幅方向内側、車幅方向外側及び車両前側を被覆した。しかしながら、カメラカバー20はカメラモジュール22の少なくとも1つの側を被覆すればよい。特に、カメラカバー20がカメラモジュール22の車両前側(背面側)を被覆するのが好ましく、また、カメラカバー20がカメラモジュール22の車幅方向外側を被覆するのが好ましい。
【0064】
さらに、上記第1実施形態及び第2実施形態では、カメラカバー20にカメラモジュール22を移動不能に固定した。しかしながら、カメラカバー20に対しカメラモジュール22を移動(例えば回動)可能にしてもよい。
【0065】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、カメラモジュール22が車両後側を撮像可能にした。しかしながら、カメラモジュール22が他の方向(例えば下側、上側、車両方向内側、車両方向外側及び車両前側)を撮像可能にてもよい。
【0066】
さらに、上記第1実施形態及び第2実施形態において、ステー12の上面の下側にカメラカバー20及びカメラモジュール22の上面を配置してもよい。これにより、乗員の視界においてステー12へのカメラカバー20及びカメラモジュール22の重複範囲が大きくなることで、乗員の視界がカメラカバー20及びカメラモジュール22によって減少されることを抑制できる。
【0067】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態において、ステー12が1個のカメラモジュール22を支持した。しかしながら、ステー12が複数個のカメラモジュール22を支持してもよい。この場合、各カメラモジュール22をカメラカバー20が被覆してもよい。しかも、この場合、カメラモジュール22間においてステー12を連結することで、ステー12による複数のカメラモジュール22の支持剛性を高くできる。
【0068】
さらに、上記第1実施形態及び第2実施形態では、撮像装置10、30を車両のサイドドアに設置した。しかしながら、撮像装置10、30を車両のサイドドア以外の部分に設置してもよい。
【符号の説明】
【0069】
10 撮像装置
12 ステー(支持体)
18 収容孔(収容部)
20 カメラカバー(取付体)
22 カメラモジュール(撮像手段)
24 ハーネス(配線)
30 撮像装置
図1
図2
図3
図4