特許第6268192号(P6268192)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6268192
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】グローブ
(51)【国際特許分類】
   A41D 19/00 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
   A41D19/00 C
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-553273(P2015-553273)
(86)(22)【出願日】2013年12月18日
(86)【国際出願番号】JP2013083881
(87)【国際公開番号】WO2015092881
(87)【国際公開日】20150625
【審査請求日】2016年9月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(74)【代理人】
【識別番号】100138416
【弁理士】
【氏名又は名称】北田 明
(72)【発明者】
【氏名】邑本 修平
【審査官】 藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3127054(JP,U)
【文献】 特開2008−202154(JP,A)
【文献】 特開2007−143831(JP,A)
【文献】 特開2006−334061(JP,A)
【文献】 実開昭51−068668(JP,U)
【文献】 特開2000−271261(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2009−0028590(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 19/00
A41D 19/015
A63B 71/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手に装着するグローブであって、
5本の指部と掌部と甲部とを有するグローブ本体と、手の幅方向に巻いてから前記甲部に重ねて固定されるバンドとを備え、
手を前記グローブ本体に差し入れて前記バンドを固定した状態において、前記甲部の手首側の端縁の中央部分が、手首と手の甲との境界よりも指側に位置し、前記バンドの手首側の端縁の中央部分が、手首と手の甲との境界よりも指側に位置しており、
前記甲部は、親指部を除いた4本の指部と手の甲側部分とが一体化された指部側シートと、親指と人差し指との間の水かき部分を覆う補助シートと、該補助シートの人差し指部分から手首側へ斜めに至るとともに手の甲の部分を覆う人差し指側シートと、前記補助シートの親指部分から手首側へ斜めに至るとともに手の甲の部分を覆う親指側シートと、前記人差し指側シートと前記親指側シートとを連結する連結シートとを備え、
前記連結シートが伸縮素材で構成され
前記バンドは、掌部の小指側端に縫い付けられる基端部と、基端部から延びる先端部とを備え、前記先端部は、先端側ほど指部に位置するように斜め上方へ延びており、前記先端部の内面には、面ファスナーが縫い付けられ、この面ファスナーに係脱自在な面ファスナーが、斜めに延びる前記人差し指側シートに指部側に向かうほど指部側に位置するように斜め上方となる傾斜姿勢で縫い付けられていることを特徴とするグローブ。
【請求項2】
前記指部側シートが伸縮素材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のグローブ。
【請求項3】
前記甲部の手首側の端縁が、親指側端から中央部分までの第1傾斜端縁と、該中央部分から小指側端までの第2傾斜端縁とを備え、前記第1傾斜端縁の傾斜角度と前記第2傾斜端縁の傾斜角度とが異なっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のグローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車、モーターボート、オートバイ、釣り等を行う際に特に有用なグローブに関する。
【背景技術】
【0002】
上記グローブは、手の指先から手首までを差し入れることができるグローブ本体と、手からグローブ本体が容易に外れることがないようにグローブ本体の手首部分を締め付けるためのリストバンドとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】日本国実用新案登録第3086188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の構成によれば、手首が、リストバンドで締め付けられている状態では、特に、手首を掌側へ曲げるあるいは手首を手の甲側へ曲げるときに、手首の動きが妨げられる。そのため、例えば自転車のハンドル形状に合わせて手首を曲げて最適ポジションを取ることや、釣り時に手首を回しながらハンドルを回転させてリールを巻き上げることがし難いものであり、改善の余地があった。
【0005】
本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、手首の動きを妨げることがないグローブを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のグローブは、前述の課題解決のために、手に装着するグローブであって、
5本の指部と掌部と甲部とを有するグローブ本体と、手の幅方向に巻いてから前記甲部に重ねて固定されるバンドとを備え、手を前記グローブ本体に差し入れて前記バンドを固定した状態において、前記甲部の手首側の端縁の中央部分が、手首と手の甲との境界よりも指側に位置し、前記バンドの手首側の端縁の中央部分が、手首と手の甲との境界よりも指側に位置しており、前記甲部は、親指部を除いた4本の指部と手の甲側部分とが一体化された指部側シートと、親指と人差し指との間の水かき部分を覆う補助シートと、該補助シートの人差し指部分から手首側へ斜めに至るとともに手の甲の部分を覆う人差し指側シートと、前記補助シートの親指部分から手首側へ斜めに至るとともに手の甲の部分を覆う親指側シートと、前記人差し指側シートと前記親指側シートとを連結する連結シートとを備え、前記連結シートが伸縮素材で構成され、前記バンドは、掌部の小指側端に縫い付けられる基端部と、基端部から延びる先端部とを備え、前記先端部は、先端側ほど指部に位置するように斜め上方へ延びており、前記先端部の内面には、面ファスナーが縫い付けられ、この面ファスナーに係脱自在な面ファスナーが、斜めに延びる前記人差し指側シートに指部側に向かうほど指部側に位置するように斜め上方となる傾斜姿勢で縫い付けられていることを特徴としている。
【0007】
本発明の構成によれば、手をグローブ本体に差し入れてバンドを手の幅方向に巻いてから甲部に重ねて固定することによって、手からグローブが外れ難くなる。このグローブの装着状態において、甲部の手首側の端縁の中央部分が、手首と手の甲との境界よりも指側に位置し、バンドの手首側の端縁の中央部分が、手首と手の甲との境界よりも指側に位置していることから、甲部の手首側の端縁とバンドの手首側の端縁とでグローブの手の甲側の手首側部分が開放される開放部が形成される。この開放部によって手の甲の手首側端部を露出させることができ、手首の動きが妨げられることがない。従って、例えば自転車のハンドル形状に合わせて手首を曲げて最適ポジションを取ることや、釣り時に手首を回しながらハンドルを回転させてリールを巻き上げることを良好に行うことができる。
【0008】
また、本発明のグローブは、前記指部側シートが伸縮素材で構成されていてもよい。
【0009】
また、本発明のグローブは、前記甲部の手首側の端縁が、親指側端から中央部分までの第1傾斜端縁と、該中央部分から小指側端までの第2傾斜端縁とを備え、前記第1傾斜端縁の傾斜角度と前記第2傾斜端縁の傾斜角度とが異なっていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
以上の如く、本発明によれば、手の甲の手首側端部を露出させることができるので、手首の動きが妨げられることがないグローブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明のグローブを手の甲側から見た正面図であり、バンドを手の甲に固定していない状態を示している。
図2】本発明のグローブを手の甲側から見た正面図である。
図3】本発明のグローブを掌側から見た背面図で
図4】本発明のグローブを手に装着して自転車のハンドルを握っている状態を示す斜視図である。
図5】別の形態を示すグローブを手の甲側から見た正面図である。
図6】別の形態を示すグローブを手の甲側から見た正面図である。
図7】別の形態を示すグローブを手の甲側から見た正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図3は、本発明のグローブ1を示している。このグローブ1は、左手用(左利き用)のグローブであるが、右手用(右利き用)のグローブも同様であり、図示及び説明は省略する。図に示すグローブ1は、具体的には、5本の指部2,3,4,5,6と掌部7と甲部8とを有するグローブ本体9と、掌部7に設けられたバンド10とを備えている。このグローブ1は、特に自転車、モーターボート、オートバイ、釣り等を行う際に用いられる。
【0014】
5本の指部2,3,4,5,6は、親指部2、人差し指部3、中指部4、薬指部5、小指部6からなり、後述する掌部7を構成する第1シート11と、甲部8を構成する第4シート16とで構成されている。各指部2又は3又は4又は5又は6は、各指の付け根から第2関節までを覆う長さに構成されている。また、人差し指部3と中指部4の互いに対向する2つの側面部が指の付け根で繋がっており、1枚のメッシュニットM1から構成されている。また、中指部4と薬指部5の互いに対向する2つの側面部が指の付け根で繋がっており、1枚のメッシュニットM2から構成されている。また、薬指部5と小指部6の互いに対向する2つの側面部が指の付け根で繋がっており、1枚のメッシュニットM3から構成されている。
【0015】
掌部7は、4本の指部3,4,5,6の掌側部分が一体化された第1シート11と、掌の大部分を覆う第2シート12と、親指の下方の掌側部分を覆う第3シート13とを備えている。これらシート11,12,13は、人工皮革で構成されている。また、これら互いに隣り合う第1シート11と第2シート12及び第2シート12と第3シート13とが、隣り合う端部同士で縫い合わされている。第2シート12には、第2シート12の表面から突出するクッション部材14を備えている。また、第3シート13にも、第3シート13の表面から突出するクッション部材15を備えている。各クッション部材14又は15は、図示していないクッション材の表裏を人工皮革で覆って構成されている。この表側の人工皮革の表面には、滑り止め処理が施されている。
【0016】
甲部8は、4本の指部3,4,5,6の手の甲側部分が一体化された指部側シートである第4シート16と、親指と人差し指との間の水かき部分(合谷とも言う)を覆う補助シートHと、補助シートHの人差し指部分から手首側へ斜めに至る手の甲の部分を覆う人差し指側シートである第5シート17、補助シートHの親指部分から手首側へ斜めに至る手の甲の部分を覆う親指側シートである第6シート18、第5シート17と第6シート18とを連結する連結シートである第7シート19とを備えている。第4シート16と第7シート19とが、伸縮素材のストレッチニットで構成されており、グローブ1を手に装着する場合に、第4シート16と第7シート19とが伸びることによって、グローブ1を手に良好にフィットさせることができる。補助シートH及び第5シート17が、人工皮革で構成されている。第6シート18が、タオル生地で構成されている。
【0017】
バンド10は、人工皮革で構成される1枚の第8シート20と、第8シート20の内面に設けられる後述する面ファスナー23とから構成されている。第8シート20は、掌部7の小指側端に縫い付けられる基端部21と、基端部21から延びる先端部22とを備えている。基端部21は、先端部側ほど幅狭に構成され、先端部22は、基端部21よりも幅狭に構成されるとともに、先端側ほど幅狭に構成されている。また、先端部22は、掌部7の幅方向外側へ先端側ほど指部(図では上方)に位置するように斜め上方(傾斜方向)へ延びている。更に、先端部22の内面には、雄型の面ファスナー23が縫い付けられ、この雄型の面ファスナー23に係脱自在な雌型の面ファスナー24が、甲部8の第5シート17の外面(表面)に縫い付けられている。
【0018】
雌型の面ファスナー24が、雄型の面ファスナー23よりも長い寸法、図では雄型の面ファスナー23の約2倍の長さに構成されている。この構成により、手の大きさの違いに合わせて、雌型の面ファスナー24に対する雄型の面ファスナー23の係止位置を雌型の面ファスナー24の長さ方向で変更するこができる。このように構成されたバンド10を、掌の幅方向小指側部分を通って甲部8側へ回り込ませてから甲部8に重ねることによって、面ファスナー23,24が係止する。この係止によって、バンド10が甲部8に固定され、手にグローブ1を強固に締め付けることができる。ここでは、バンド10の長さがグローブ1の幅寸法よりも短い寸法にしているが、グローブ1を一周以上巻ける長さに設定してもよい。
【0019】
第5シート17は、指部側に向かうほど指部に位置するように斜め上方(傾斜方向)へ延びている。従って、雌型の面ファスナー24も指部側に向かうほど指部側に位置するように斜め上方(傾斜方向)となる傾斜姿勢で縫い付けられている。このように雌型の面ファスナー24を甲部8に対して傾斜姿勢で設けることによって、手の甲の幅方向に延びるように構成されたバンドに比べて、バンド長さを長くすることができる。ゆえに、手の大きさに合わせてバンド10を固定できる範囲を拡大することができる。
【0020】
このように構成されたグローブ本体9に手を差し入れてバンド10を固定した状態において、図4に示すように、甲部8の手首側の端縁8Aの中央部分8aが、手首と手の甲との境界Kよりも指側に位置し、バンド10の手首側の端縁10Aの中央部分10aが、手首と手の甲との境界Kよりも指側に位置している。また、甲部8の手の幅方向一端8Tから甲部8の中央部分8aまで至る端縁8A1が、中央部分8aに向かうほど指側に位置するように傾斜し、バンド10の手の幅方向他端10Tからバンド10の中央部分10aまで至る端縁10A1が、中央部分10aに向かうほど指側に位置するように傾斜している。従って、手をグローブ本体9に差し入れてバンド10を固定した状態において、甲部8の端縁8A1とバンド10の端縁10A1とで中央部分8a,10a(指部側)に向かうほど幅が狭くなる開放部26を形成している。この開放部26は、指側に頂角が位置するほぼ三角形状に形成されている。また、甲部8の中央部分8aから小指側の端8Vまで至る端縁8A2が、小指側の端8Vに向かうほど指側に位置するように傾斜している。また、バンド10の中央部分10aから人差し指側の端10Vまで至る端縁10A2が、人差し指側の端10Vに向かうほど指側に位置するように傾斜している。尚、甲部8の手首側の端縁8Aの中央部分8a及びバンド10の手首側の端縁10Aの中央部分10aは、手の幅方向の中央に相当する部分であり、図では中央部分における中央部を指している。
【0021】
従って、手をグローブ本体9に差し入れてバンド10を手の甲側に重ねるように巻いてから甲部8に固定することによって、手からグローブ1が外れ難くなる。このグローブ1の装着状態において、甲部8の手首側の端縁8Aとバンド10の手首側の端縁10Aとが交差する中央部分8a,10aが、手首と手の甲との境界Kよりも指側に位置している。よって、甲部8の手首側の端縁8Aのうちの一端8Tから中央部分8aまで至る端縁8A1とバンド10の手首側の端縁10Aのうちの他端10Tから中央部分10aまで至る端縁10A1とで開放部26が形成される。この開放部26によって手の甲の手首側端部25を露出させることができ、手首の動きが妨げられることがない。従って、例えば自転車のハンドル27形状に合わせて手首を曲げて最適ポジションを取ること(図4参照)や、釣り時に手首を回しながらハンドルを回転させてリールを巻き上げることを良好に行うことができる。
【0022】
図4では、手にグローブ1を装着して自転車のハンドル27を握っている状態を示している。この状態は、手首28が掌側(内側)に曲がり、手の甲の手首側端部25が伸ばされた状態を示している。この手首が曲がるときに、手の甲の手首側端部25がグローブ1から露出していることから、手首28の動きが妨げられることがない。従って、図4に示すようにハンドル27の形状に合わせて手首28を曲げて最適ポジションを取ることを良好に行うことができる。
【0023】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0024】
例えば、グローブ1を構成する第1シート11〜第8シート20、補助シートH、バンド10を構成する材料は、実施形態で示したものに限定されるものではなく、各種の材料を用いることができる。
【0025】
前記実施形態では、5本の指部2,3,4,5,6の全てを、指の付け根から第2関節までを覆う長さに構成したが、指の付け根から第1関節までを覆う長さに構成してもよく、指部を覆う長さは、自由に変更できる。また、指の一部を覆う指部に構成する他、指の全長を覆う指部に構成してもよい。この場合、指の全長を覆う長さに構成した指部と指の一部を覆う指部とを混在する状態で設けて実施することもできる。
【0026】
また、前記実施形態では、バンド10を、手の甲の表面に小指から親指に向かうほど指側に位置する傾斜姿勢、つまり手の幅方向と交差する傾斜姿勢に構成したが、図5に示すように、手の幅方向に沿う水平姿勢に構成してもよい。バンド10は、掌部7の小指側端に一端が縫い付けられ、他端側ほど幅狭となっている基端部29と、基端部29から同一幅で延びる先端部30とを備えている。図5では、5本の指部2,3,4,5,6の手の甲側部分と甲部8とが1枚のシート31で構成されている場合を示しているが、2枚以上のシートで構成してもよい。また、大きな長方形の破線部分32が、シート31の外面(表面)に縫い付けられた雌型(又は雄型)の面ファスナーであり、小さな長方形の破線部分33が、バンド10の先端部30の内面に縫い付けられた雄型(又は雌型)の面ファスナーである。また、甲部8の手首側の端縁8Aが、親指側端8Tから中央部分8aまでの第1傾斜端縁8A1と、中央部分8aから小指側端8Vまでの第2傾斜端縁8A2とからなっている。第1傾斜端縁8A1と第2傾斜端縁8A2の傾斜角度が異なっており、図5では、第1傾斜端縁8A1が第2傾斜端縁8A2よりも大きな傾斜角度になっている。また、バンド10の手首側の端縁10Aが、小指側端10Tから中央部分10aまでの傾斜端縁10A1と、中央部分10aから親指側端10Vまでの水平端縁10A2とからなっている。甲部8の第1傾斜端縁8A1とバンド10の傾斜端縁10A1とでほぼ三角形状の開放部26を形成している。図5の説明しなかった他の部分は、図2及び図4と同じ符号を付し、説明は省略している。
【0027】
また、前記実施形態では、開放部26を、ほぼ三角形状に形成しているが、各種形状に形成してもよい。例えば、図6では、ほぼ台形状の開放部26に形成している。つまり、甲部8の手首側端縁8Aの形状を長方形状に構成し、この長方形状の甲部8の手首側端縁8Aの小指側をバンド10の基端部29で覆うことによって、ほぼ台形状の開放部26が形成されている。前記甲部8の手首側端縁8Aは、親指側端8Tから上方(指側)へ所定距離立ち上がる縦端縁と縦端縁の指側端(上端)から手の幅方向の中央部分8aまで至る水平端縁とからなる第1端縁8A1と、中央部分8aから小指側端へ手の幅方向に沿って形成される水平端縁と水平端縁の小指側端から手首側(下方)に延びる縦端縁とからなる第2端縁8A2とからなっている。
【0028】
また、図7では、ほぼ円弧状の開放部26に形成している。つまり、甲部8の手首側端縁8Aの形状を円弧形状に構成し、この円弧形状の甲部8の手首側端縁8Aの小指側をバンド10の基端部29で覆うことによって、ほぼ円弧状の開放部26が形成されている。また、図7では、図5のバンド部10の先端部30を、人差し指側ほど指側に位置する傾斜姿勢(図1図4と同じ傾斜姿勢)にしている。前記甲部8の手首側端縁8Aは、親指側端8Tから中央部分8aまでの第1円弧端縁8A1と、中央部分8aから小指側端8Vまでの第2円弧端縁8A2とからなっている。
【0029】
また、前記実施形態では、甲部8の手首側の端縁8Aの全体が、手首と手の甲との境界Kよりも指側に位置し、バンド10の手首側の端縁10Aの全体が、手首と手の甲との境界Kよりも指側に位置する構成であったが、甲部8の手首側の端縁8Aの中央部分8aのみが手首と手の甲との境界Kよりも指側に位置し、バンド10の手首側の端縁10Aの中央部分10aのみが、手首と手の甲との境界Kよりも指側に位置する構成であってもよい。
【0030】
また、前記実施形態では、バンド10を甲部8に固定する固定手段として、バンド10の内面に設けた面ファスナー23と甲部8の外面(表面)に設けた面ファスナー24とから構成したが、甲部8に設けた被係止部と、バンド10に設けられ、前記被係止部の係止及び係止解除可能な係止部とから構成してもよい。
【0031】
また、前記実施形態では、バンド10を掌7の小指側端に縫着したが、掌7の親指側端に縫着して、バンド10を手の幅方向親指側部分を通って甲部8側へ回り込ませてもよい。また、バンド10を掌7に縫着しないで掌を構成するシート部材に一体形成してもよい。
【符号の説明】
【0032】
1…グローブ、2…親指部、3…人差し指部、4…中指部、5…薬指部、6…小指部、7…掌部、8…甲部、8A…手首側の端縁、9…グローブ本体、10…バンド、10A…手首側の端縁、11…第1シート、12…第2シート、13…第3シート、14,15…クッション部材、16…第4シート、17…第5シート、18…第6シート、19…第7シート、20…第8シート、21…基端部、22…先端部、23…雄型の面ファスナー、24…雌型の面ファスナー、25…手首側端部、26…開放部、27…ハンドル、28…手首、29…基端部、30…先端部、31…シート、32,33…面ファスナー、H…補助シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7