特許第6268285号(P6268285)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6268285
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】スクリーン輝度の設定方法及び設定装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
   H05B37/02 D
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-524079(P2016-524079)
(86)(22)【出願日】2015年10月30日
(65)【公表番号】特表2017-509096(P2017-509096A)
(43)【公表日】2017年3月30日
(86)【国際出願番号】CN2015093408
(87)【国際公開番号】WO2016110145
(87)【国際公開日】20160714
【審査請求日】2016年5月16日
(31)【優先権主張番号】201510010144.X
(32)【優先日】2015年1月8日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201510072593.7
(32)【優先日】2015年2月11日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513224180
【氏名又は名称】小米科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Xiaomi Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(74)【代理人】
【識別番号】100171310
【弁理士】
【氏名又は名称】日東 伸二
(72)【発明者】
【氏名】リ,グオション
(72)【発明者】
【氏名】リィウ,アンユィ
(72)【発明者】
【氏名】リィウ,シャンルゥォン
【審査官】 山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−181602(JP,A)
【文献】 特開2012−095286(JP,A)
【文献】 特開2014−064222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02 − 39/10
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得するステップと、
前記光センサが前記環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出するステップと、
前記光センサが前記光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、前記第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算するステップであって、前記第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、前記第2バックライト輝度レベルは、前記光センサが前記光源に対して正面を向いている時に、前記第1照度値に基づいて計算された輝度レベルであるステップと、
前記端末のバックライト輝度を、前記第1バックライト輝度レベルに設定するステップと
前記端末がユーザに使用されているか否かを検出するステップと、
前記端末がユーザに使用されていないことが検出された場合、第3バックライト輝度レベルを計算して、前記端末のバックライト輝度を前記第3バックライト輝度レベルに設定するステップであって、前記第3バックライト輝度レベルは前記第1バックライト輝度レベルより低く、前記第1バックライト輝度レベルは、前記光センサが前記光源に対して後ろを向いている時に、前記第1照度値に基づいて計算された輝度レベルであるステップと、
前記端末がユーザに使用されていることが検出された場合、前記第1照度値に基づいて前記第1バックライト輝度レベルを計算するステップの実行をトリガするステップと
を含み、
前記端末がユーザに使用されているか否かを検出する前記ステップが、
距離センサによって、前記端末との距離が距離閾値よりも小さい物体が存在するか否かを検出するステップ
を含む、スクリーン輝度設定方法。
【請求項2】
前記光センサが前記環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出する前記ステップが、
前記光センサの位置する測定面を決定するステップと、
重力センサによって、前記測定面が前記光源の位置する方向を向いているか否かを検出するステップであって、前記光源の位置する方向がデフォルトの方向又はユーザにより入力された方向であるステップと、
前記測定面が前記光源の位置する方向を向いている場合、前記光センサが前記光源に対して正面を向いていることを決定するステップと、
前記測定面が前記光源の位置する方向を向いていない場合、前記光センサが前記光源に対して後ろを向いていることを決定するステップと
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記光センサが前記環境の光源に対して後ろを向いているか否かを検出する前記ステップが、
前記端末中の既定のデバイスによって前記環境光の第2照度値を取得するステップであって、前記既定のデバイスの位置する面の向いている方向と前記光センサの位置する面の向いている方向とが逆であり、前記既定のデバイスが別の光センサ又はカメラであるステップと、
前記光センサにより取得された前記第1照度値と前記既定のデバイスにより取得された前記第2照度値とを比較するステップと、
前記光センサにより取得された前記第1照度値が前記既定のデバイスにより取得された前記第2照度値より大きい場合、前記光センサが前記光源に対して正面を向いていることを決定するステップと、
前記光センサにより取得された前記第1照度値が前記既定のデバイスにより取得された前記第2照度値より小さい場合、前記光センサが前記光源に対して後ろを向いていることを決定するステップと
を含む、請求項に記載の方法。
【請求項4】
光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得するように構成された照度取得モジュールと、
前記光センサが前記環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出するように構成された第1検出モジュールと、
前記光センサが光源に対して後ろを向いていることを前記第1検出モジュールが検出した時に、前記照度取得モジュールによって取得された前記第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算するように構成された輝度レベル計算モジュールであって、前記第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、前記第2バックライト輝度レベルは、前記光センサが前記光源に対して正面を向いている時に、前記第1照度値に基づいて計算されたバックライト輝度レベルである、輝度レベル計算モジュールと、
前記端末のバックライト輝度を、前記輝度レベル計算モジュールにより計算された前記第1バックライト輝度レベルに設定するように構成された第1設定モジュールと
前記端末がユーザに使用されているか否かを検出するように構成された第2検出モジュールと、
前記端末がユーザに使用されていないことを前記第2検出モジュールが検出した時に、第3バックライト輝度レベルを計算して、前記端末のバックライト輝度を前記第3バックライト輝度レベルに設定するように構成された第2設定モジュールであって、前記第3バックライト輝度レベルは前記第1バックライト輝度レベルより低く、前記第1バックライト輝度レベルは、前記光センサが前記光源に対して後ろを向いている時に、前記第1照度値に基づいて計算された輝度レベルである、第2設定モジュールと、
前記端末がユーザに使用されていることを前記第2検出モジュールが検出した時に、前記第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算する操作の実行をトリガするように構成された操作トリガモジュールと
を含み、
前記第2検出モジュールが、
距離センサによって、前記端末との距離が距離閾値よりも小さい物体が存在するか否かを検出するように構成された第1検出サブモジュール
を含む、スクリーン輝度設定装置。
【請求項5】
前記第1検出モジュールが、
前記光センサの位置する測定面を決定するように構成された面決定サブモジュールと、
力センサによって、前記面決定サブモジュールにより決定された前記測定面が前記光源の位置する方向を向いているか否かを検出するように構成された第3検出サブモジュールであって、前記光源の位置する方向がデフォルトの方向またはユーザにより入力された方向である、第3検出サブモジュールと、
前記測定面が前記光源の位置する方向を向いている時に、前記光センサが前記光源に対して正面を向いていることを決定するように構成された第1決定サブモジュールと、
前記測定面が前記光源の位置する方向を向いていない時に、前記光センサが前記光源に対して後ろを向いていることを決定するように構成された第2決定サブモジュールと
を含む、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記第1検出モジュールが、
前記端末中の既定のデバイスによって前記環境光の第2照度値を取得するように構成された照度取得サブモジュールであって、前記既定のデバイスの位置する面の向いている方向と前記光センサの位置する面の向いている方向とが逆であり、前記既定のデバイスが別の光センサ又はカメラである、照度取得サブモジュールと、
前記光センサにより取得された前記第1照度値と前記既定のデバイスにより取得された前記第2照度値とを比較するように構成された照度比較サブモジュールと、
前記光センサにより取得された前記第1照度値が前記既定のデバイスにより取得された前記第2照度値より大きい時に、前記光センサが前記光源に対して正面を向いていることを決定するように構成された第3決定サブモジュールと、
前記光センサにより取得された前記第1照度値が前記既定のデバイスにより取得された前記第2照度値より小さい時に、前記光センサが前記光源に対して後ろを向いていることを決定するように構成された第4決定サブモジュールと
を含む、請求項に記載の装置。
【請求項7】
コンピュータ上で動作する際に、請求項1〜のいずれか1項に記載のスクリーン輝度設定方法を該コンピュータに実行させるための、コンピュータプログラム。
【請求項8】
コンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、該コンピュータ読み取り可能記憶媒体に保存された請求項に記載のコンピュータプログラムを含む、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年2月11日に出願された中国特許出願第201510072593.7号及び2015年1月8日に出願された中国特許出願第201510010144.X号に基づくと共に、これらの優先権を主張するものであり、これら全ての内容が、参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、概してコンピュータ技術分野に関し、より具体的には、スクリーン輝度設定方法及びスクリーン輝度設定装置に関する。
【背景技術】
【0003】
自動バックライト調節は、環境光の照度に応じて端末のスクリーンのバックライト輝度を自動調整して、スクリーンのバックライト輝度が環境光との正の相関関係を呈することを可能にするものである。自動バックライト調節は、スクリーンのバックライト輝度を環境光に適応させることを保証することができ、それによってユーザの視力を保護する。
【0004】
通常、端末の前面の開孔には、光センサが取り付けられている。光源により生成された環境光が開孔を通過して光センサに進入する時、端末は光センサにより環境光の照度値を測定し、該環境光の照度値及び光センサが光源に対して正面を向いている時に用いられるバックライト関数に基づいてバックライト輝度レベルを計算して、バックライト輝度を計算された該バックライト輝度レベルに設定することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光センサが光源に対して後ろを向いている時、測定された環境光の照度値が低いため、測定された環境光の照度値及び光センサが光源に対して正面を向いている時に用いられるバックライト関数に基づいて計算されたバックライト輝度レベルが不精確であるという問題を解決するため、本開示は、スクリーン輝度の設定方法及び設定装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における実施形態の第一態様によれば、スクリーン輝度設定方法が提供され、該方法は、
光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得するステップと、
前記光センサが前記環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出するステップと、
前記光センサが前記光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、前記第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算するステップであって、前記第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、前記第2バックライト輝度レベルは、前記光センサが前記光源に対して正面を向いている時に、前記第1照度値に基づいて計算された輝度レベルであるステップと、
前記端末のバックライト輝度を、前記第1バックライト輝度レベルに設定するステップと
を含んでいる。
【0007】
本開示における実施形態の第二態様によれば、スクリーン輝度設定装置が提供され、該装置は、
光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得するように構成された照度取得モジュールと、
前記光センサが前記環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出するように構成された第1検出モジュールと、
前記光センサが光源に対して後ろを向いていることを前記第1検出モジュールが検出した時に、前記照度取得モジュールによって取得された前記第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算するように構成された輝度レベル計算モジュールであって、前記第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、前記第2バックライト輝度レベルは、前記光センサが前記光源に対して正面を向いている時に、前記第1照度値に基づいて計算されたバックライト輝度レベルである、輝度レベル計算モジュールと、
前記端末のバックライト輝度を、前記輝度レベル計算モジュールにより計算された前記第1バックライト輝度レベルに設定するように構成された第1設定モジュールと
を含んでいる。
【0008】
本開示における実施形態の第三態様によれば、スクリーン輝度設定装置が提供され、該装置は、
プロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な命令を保存するように構成されたメモリと
を含んでおり、
前記プロセッサは、
光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得し、
前記光センサが前記環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出し、
前記光センサが前記光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、前記第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算し、ここで、前記第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、前記第2バックライト輝度レベルは、前記光センサが前記光源に対して正面を向いている時に、前記第1照度値に基づいて計算された輝度レベルであり、
前記端末のバックライト輝度を、前記第1バックライト輝度レベルに設定する
ように構成されている。
【0009】
本開示の実施形態において提供される技術的解決手段は、以下の有利な効果を有し得る。
【0010】
端末の位置する環境における環境光の照度値が光センサによって取得され、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かが検出されて、光センサが光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、該環境光の照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルが計算され、ここで、第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に該環境光の照度値に基づいて計算される第2バックライト輝度レベルより高く、その後、端末のバックライト輝度が第1バックライト輝度レベルに設定される。光センサが光源に対して後ろを向いている時、光センサにより取得された照度値は環境光の実際の照度値より低いため、光センサが光源に対して後ろを向いている時に計算された第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に計算された第2バックライト輝度レベルよりも高くなる。光センサが光源に対して後ろを向いている時、測定された環境光の照度値が低すぎるため、測定された環境光の照度及び光センサが光源に対して正面を向いている時に用いられるバックライト関数に基づいて計算されたバックライト輝度レベルが不精確であるという問題が解決され、バックライト輝度レベルの精確性が改善されるという効果が達成される。
【0011】
上述の一般的説明及び後述の詳細な説明の両方は、単なる例示及び説明であって、本開示を限定することを意図したものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
添付の図面は、本明細書に組み込まれると共に本明細書の一部を構成し、本開示に一致する実施形態を示しており、本明細書と共に本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0013】
図1図1は、本開示の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定方法を表すフローチャートである。
図2A図2Aは、本開示の別の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定方法を表すフローチャートである。
図2B図2Bは、本開示の例示の実施形態に基づくバックライト関数を示す概略図である。
図2C図2Cは、本開示の例示の実施形態に基づくバックライト関数の対比を示す概略図である。
図3図3は、本開示の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定装置を表すブロック図である。
図4図4は、本開示の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定装置を表すブロック図である。
図5図5は、本開示の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定用の装置を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、例示の実施形態について詳細に説明し、その例示を添付の図面中に示す。以下の説明が添付の図面に言及する際には、他に述べられていない限り、異なる図面における同一の数字は同一又は類似の要素を示す。以下の例示の実施形態についての説明にて明示される実施方式は、本開示と一致する全ての実施方式を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述された本発明に関するいくつかの態様と一致する装置及び方法の単なる例である。
【0015】
図1は、本開示の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定方法を表すフローチャートである。該スクリーン輝度設定方法は、端末において適用される。図1に示されるように、該スクリーン輝度設定方法は、以下のステップを含む。
【0016】
ステップ101では、光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得する。
【0017】
ステップ102では、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出する。
【0018】
ステップ103では、光センサが該光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、該環境光の第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算する。ここで、第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、第2バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に、該第1照度値に基づいて計算される。
【0019】
ステップ104では、端末のバックライト輝度を、第1バックライト輝度レベルに設定する。
【0020】
以上要約すると、本開示により提供されるスクリーン輝度設定方法では、端末の位置する環境における環境光の照度値が光センサによって取得され、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かが検出されて、光センサが光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、該環境光の照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルが計算され、ここで、第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に該環境光の照度値に基づいて計算される第2バックライト輝度レベルより高く、その後、端末のバックライト輝度が第1バックライト輝度レベルに設定される。光センサが光源に対して後ろを向いている時、光センサにより取得された照度値は環境光の実際の照度値より低いため、光センサが光源に対して後ろを向いている時に計算された第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に計算された第2バックライト輝度レベルよりも高くなる。光センサが光源に対して後ろを向いている時、測定された環境光の照度値が低いため、測定された環境光の照度及び光センサが光源に対して正面を向いている時に用いられるバックライト関数に基づいて計算されたバックライト輝度レベルが不精確であるという問題が解決され、バックライト輝度レベルの精確性が改善されるという効果が達成される。
【0021】
図2Aは、本開示の別の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定方法を表すフローチャートである。該スクリーン輝度設定方法は、端末において適用される。図2Aに示されるように、該スクリーン輝度設定方法は、以下のステップを含む。
【0022】
ステップ201では、光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得する。
【0023】
端末の位置する環境における環境光は、点光源より生成されてもよく、その他の光源より生成されてもよい。該点光源は、太陽又は点灯ランプ等であってもよい。
【0024】
ステップ202では、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出する。
【0025】
光センサが光源に対して正面を向いている時、光センサにより測定される照度値は、環境光の実際の照度値である。このとき、端末は、該照度値及び第1バックライト関数に基づいてバックライト輝度レベルを計算してもよく、該第1バックライト関数は、光センサが光源に対して正面を向いている時に用いられるバックライト関数である。眼の視覚と環境光の照度値との間の対応関係は、統計によって得ることができるため、該対応関係を参照して、第1バックライト関数を得てもよい。図2Bに示すバックライト関数の概略図を参照すると、図2B(1)の曲線は、眼の視覚と環境光の照度値との間の対応関係を表すのに用いられ、図2B(2)の曲線は、第1バックライト関数のグラフを表すのに用いられている。
【0026】
光センサが光源に対して後ろを向いている時、光センサにより測定される照度値は、環境光の実際の照度値よりも低い。このとき、端末が依然として該照度値及び第1バックライト関数に基づいてバックライト輝度レベルを計算するのであれば、計算されたバックライト輝度レベルが低いため、環境光とスクリーンのバックライト輝度との差異が大きくなり、それによって、ユーザの視力に対するダメージが大きくなる。そのため、端末は、該照度値に基づいてバックライト輝度レベルを計算する前に、光センサが光源に対して後ろを向いているか否かを検出してから、検出結果に基づいてバックライト輝度レベルを計算する必要がある。
【0027】
本開示における実施形態は、光センサが光源に対して後ろを向いているか否かを検出するための2つの方法を提供する。以下、これら2つの検出方法について説明する。
【0028】
第一の検出方法では、光センサが光源に対して後ろを向いているか否かを検出する方法は、以下のステップを含む。
【0029】
1)光センサの位置する測定面を決定するステップ。
【0030】
2)重力センサによって、該測定面が光源のある方向を向いているか否かを検出するステップであって、光源のある方向がデフォルトの方向又はユーザにより入力された方向であるステップ。
【0031】
3)該測定面が光源のある方向を向いている場合、光センサが光源に対して正面を向いていることを決定するステップ。
【0032】
4)該測定面が光源のある方向を向いていない場合、光センサが光源に対して後ろを向いていることを決定するステップ。
【0033】
光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出する前に、光センサの位置する測定面を決定する必要がある。該測定面は、端末の前面の位置する面であってもよく、端末の背面の位置する面であってもよく、その他の平面であってもよく、本実施形態では限定されない。
【0034】
端末の工場出荷前に、光センサは端末における所定の位置に固定されているため、光センサの位置する測定面は既知のパラメータであり、該パラメータは端末によって直接取得されてもよい。通常、光センサは端末の前面に位置している。
【0035】
測定面を決定した後、端末は、センサによって端末の測定面の向きを決定してもよく、それから光源のある方向を決定してもよく、測定面の向き及び光源のある方向に基づいて、光センサが光源に対して後ろを向いているか否かを検出してもよい。
【0036】
第一に、端末は、センサにより測定面の向きを様々な方法で決定してもよい。本実施形態では、重力センサであるセンサを例に挙げて説明する。
【0037】
端末は、座標系を確立してもよい。ここで、端末のインタフェースがxz平面であって、端末の中心が座標原点であり、x軸の正の半軸が端末の右方向を指し示しており、z軸が端末の面上においてx軸に対して垂直となっており、z軸の正の半軸がxz平面内において端末の上方向を指し示しており、y軸が端末の面に対して垂直となっており、y軸の正の半軸がxz平面外において端末の上方向を指し示していると仮定する。このとき、端末は、重力センサによって、端末のy軸上の加速度を測定してもよい。加速度の方向がy軸の正の方向を指し示す時、測定面は下向きと決定される。加速度の方向がy軸の負の方向を指し示す時、測定面は上向きと決定される。
【0038】
第二に、光源のある方向は、デフォルトの方向、例えば端末の上方向であってもよく、ユーザに入力された方向であってもよい。当然ながら、ユーザは、デフォルトの方向を修正してもよく、本実施形態では限定されない。
【0039】
ユーザが方向を入力する時、端末は光源のある位置を入力するための入力ボックスを提供してもよい。あるいは、端末は光源のある位置のオプションを表示してもよく、それによりユーザは端末の実際の位置に基づいて複数のオプションのうち1つのオプションを選択してもよく、端末はユーザに選択されたオプションに基づいて光源の位置を決定してもよく、それによって光源のある方向を決定してもよい。例えば、端末は「光源が端末の上方にある」及び「光源が端末の下方にある」の2つのオプションを表示し、ユーザが「光源が端末の上方にある」のオプションを選択した場合には、光源のある方向が端末の上方であることが決定される。
【0040】
通常、光源は端末の上方に位置している。光センサが端末の前面に位置している時、端末は、重力センサによって、端末の前面が上向きの状態で端末が配置されているか否かを検出してもよい。端末の前面が上向きの状態で端末が配置されている場合には、光センサが光源に対して正面を向いていることが決定される。端末の前面が下向きの状態で端末が配置されている場合には、光センサが光源に対して後ろを向いていることが決定される。
【0041】
第二の検出方法では、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出する方法は、以下のステップを含む。
【0042】
1)端末中の既定のデバイスによって環境光の第2照度値を取得するステップであって、既定のデバイスの位置する面が、光センサの位置する面とは反対の方向を向いており、既定のデバイスが別の光センサ又はカメラであるステップ。
【0043】
2)光センサにより取得された第1照度値と既定のデバイスにより取得された第2照度値とを比較するステップ。
【0044】
3)光センサにより取得された第1照度値が既定のデバイスにより取得された第2照度値より大きい場合、光センサが光源に対して正面を向いていることを決定するステップ。
【0045】
4)光センサにより取得された第1照度値が既定のデバイスにより取得された第2照度値より小さい場合、光センサが光源に対して後ろを向いていることを決定するステップ。
【0046】
第一の実施方式では、端末は、環境光の照度値を取得する機能を有する既定のデバイスを含んでいてもよく、該既定のデバイスは、別の光センサ又はカメラであってもよい。既定のデバイスの位置する面は、光センサの位置する面とは反対の方向を向いている。例えば、光センサが端末の前面に位置している時、既定のデバイスは端末の背面に位置しており、該既定のデバイスは背面カメラであってもよい。光センサが端末の背面に位置している時、既定のデバイスは端末の前面に位置しており、該既定のデバイスは前面カメラであってもよい。
【0047】
端末は、既定のデバイスによって環境光の第2照度値を取得してから、光センサにより取得された第1照度値と既定のデバイスにより取得された第2照度値とを比較し、比較結果に基づいて、光センサが光源に対して後ろを向いているか否かを検出してもよい。光センサによる照度値の取得と既定のデバイスによる照度値の取得との順序は、本実施形態では限定されない。
【0048】
例えば、光センサにより取得された照度値が400luxであると仮定する。既定のデバイスにより取得された照度値が300luxである場合には、光センサが光源に対して正面を向いていることが決定される。既定のデバイスにより取得された照度値が500luxである場合には、光センサが光源に対して後ろを向いていることが決定される。
【0049】
第二の実施方式では、端末は、該光センサによって、環境光の照度値を2度測定してもよく、該2度の測定における測定面の向きは反対である。ステップ201において取得された照度値が第1照度値として定義される場合には、端末は、第1照度値を測定する時に測定面に対して正面となる方向を記録してもよく、それから測定面を該方向に対して後ろ向きにして、該光センサによって第2照度値を測定し、第1照度値と第2照度値とを比較して、第2照度値が第1照度値より大きい場合には、光センサが光源に対して後ろを向いていることを決定してもよく、第2照度値が第1照度値より小さい場合には、光センサが光源に対して正面を向いていることを決定してもよい。
【0050】
ステップ203では、光センサが光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、端末がユーザに使用されているか否かを検出する。端末がユーザに使用されていないことが検出された場合、ステップ204を実行する。端末がユーザに使用されていることが検出された場合、ステップ205の実行をトリガする。
【0051】
ある使用状況において、ユーザは端末を物体上に配置しており、かつ光センサは光源に対して後ろを向いている。このとき、ユーザは端末を使用していない。高めのバックライト輝度レベルが設定されている場合には、端末の電力が浪費されることとなり、それによってユーザエクスペリエンスに影響する。このため、端末は、バックライト輝度を設定する前に、端末がユーザに使用されているか否かを検出する必要がある。
【0052】
端末がユーザに使用されているか否かを検出する方法は、以下のステップを含む。
【0053】
1)距離センサによって、端末からの距離が距離閾値よりも小さい物体が存在するか否かを検出するステップ、又は、
【0054】
2)端末のスクリーンによって、ユーザによりトリガされた操作を受信したか否かを検出するステップ。
【0055】
端末は、以下の2つの方法のうち少なくとも1つによって、端末がユーザに使用されているか否かを検出してもよい。
【0056】
第一の方法では、端末は、距離センサによって、物体と端末との間の距離を取得し、該距離が距離閾値よりも小さいか否かを検出してもよい。該距離が距離閾値よりも小さい場合には、端末が物体上に配置されており、そのため端末がユーザに使用されていないことが決定される。該距離が距離閾値よりも大きい場合には、端末が物体上に配置されておらず、そのため端末がユーザに使用されていることが決定される。距離センサと光センサとは、同一面上に位置している。
【0057】
第二の方法では、端末は、スクリーンによって、ユーザからの操作を受信したか否かを検出してもよい。スクリーンがユーザからの操作を受信していない場合には、端末がユーザに使用されていないことが決定される。スクリーンがユーザからの操作を受信している場合には、端末がユーザに使用されていることが決定される。
【0058】
ステップ204では、第3バックライト輝度レベルを計算して、端末のバックライト輝度を第3バックライト輝度レベルに設定する。ここで、第3バックライト輝度レベルは第1バックライト輝度レベルより低く、第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して後ろを向いている時に、第1照度値に基づいて計算されたバックライト輝度レベルである。そして、手続を終了する。
【0059】
端末がユーザに使用されていない時、端末はバックライト輝度レベルを計算された第3バックライト輝度レベルに設定してもよい。第3バックライトレベルは、環境光の照度値に基づいて計算されたバックライト輝度レベルであってもよく、固定されたレベルであってもよく、第1バックライト輝度レベルより低いランダムなレベルであってもよく、本実施形態では限定されない。第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して後ろを向いている時に計算されたバックライト輝度レベルである。
【0060】
ステップ205では、環境光の第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算する。ここで、第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、第2バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に、環境光の第1照度値に基づいて計算される。
【0061】
光センサが光源に対して後ろを向いている時には、光センサにより取得された第1照度値は環境光の実際の照度値より低いため、端末は、第1バックライト関数に基づいて第2バックライト関数を計算してもよく、それによって第1照度値と第2バックライト関数とに基づいて計算された第1バックライト輝度レベルを、第1照度値及び第1バックライト関数に基づいて計算された第2バックライト輝度レベルよりも大きくさせてもよい。第1バックライト関数に基づいて第2バックライト関数を計算する方法は、本実施形態では限定されない。図2Cに示されるバックライト関数の対比についての模式図を参照すると、図2C中における下方の曲線は、第1バックライト関数のグラフであり、図2C中における上方の曲線は、第2バックライト関数のグラフである。
【0062】
選択的には、端末は第2バックライト関数を計算せずに、第2バックライト輝度レベルに基づいて第1バックライト輝度レベルを計算してもよい。例えば、端末は、第2バックライト輝度レベルに既定の数値を加算して第1バックライト輝度レベルを得てもよく、第2バックライト輝度レベルに所定の比率を乗算して第1バックライト輝度レベルを得てもよい。例えば、端末は既定の比率を5%〜10%の範囲の数値に設定してもよく、本実施形態では限定されない。
【0063】
ステップ206では、端末のバックライト輝度を、第1バックライト輝度レベルに設定する。
【0064】
理解を容易にするために、本実施形態ではスクリーン輝度設定を例に挙げて説明する。蛍光灯より照射される環境光の照度値が400luxであると仮定する。端末が前向きに配置されている時、すなわち、光センサが蛍光灯に対して正面を向いている時には、測定される照度値は400luxであり、計算される第2バックライト輝度レベルは100(0〜255の範囲内において100)である。端末が後ろ向きに配置されている時、すなわち、光センサが蛍光灯に対して後ろを向いている時には、測定される照度値は370luxであり得る。第2バックライト関数のグラフは第1バックライト関数のグラフよりも高いため、得られる第1バックライト輝度レベルは依然として100であり、端末のバックライト輝度のバックライト輝度レベルは変わらない。
【0065】
以上要約すると、本開示により提供されるスクリーン輝度設定方法では、端末の位置する環境における環境光の照度値が光センサによって取得され、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かが検出されて、光センサが光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、該環境光の照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルが計算され、ここで、第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に該環境光の照度値に基づいて計算される第2バックライト輝度レベルより高く、その後、端末のバックライト輝度が第1バックライト輝度レベルに設定される。光センサが光源に対して後ろを向いている時、光センサにより取得された照度値は環境光の実際の照度値より低いため、光センサが光源に対して後ろを向いている時に計算された第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に計算された第2バックライト輝度レベルよりも高くなる。光センサが光源に対して後ろを向いている時、測定された環境光の照度値が低いため、測定された環境光の照度及び光センサが光源に対して正面を向いている時に用いられるバックライト関数に基づいて計算されたバックライト輝度レベルが不精確であるという問題が解決され、バックライト輝度レベルの精確性が改善されるという効果が達成される。
【0066】
加えて、端末がユーザに使用されていないことが検出された時に、第3バックライト輝度レベルを計算し、端末のバックライト輝度を第1バックライト輝度レベルより低い第3バックライト輝度レベルに設定することによって、ユーザが端末を使用していない時にはバックライト輝度レベルが小さくされるため、ユーザが端末を使用していない時に高めのバックライト輝度により端末の電力が浪費されるという問題が解決され、端末の電力を節約するという効果が達成される。
【0067】
図3は、本開示の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定装置を表すブロック図である。該スクリーン輝度設定装置は、端末において適用される。図3に示されるように、該スクリーン輝度設定装置は、照度取得モジュール301と、第1検出モジュール302と、輝度レベル計算モジュール303と、第1設定モジュール304とを含む。
【0068】
照度取得モジュール301は、光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得するように構成されている。
【0069】
第1検出モジュール302は、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出するように構成されている。
【0070】
輝度レベル計算モジュール303は、光センサが光源に対して後ろを向いていることを第1検出モジュール302が検出した場合、輝度取得モジュール301によって取得された環境光の第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算するように構成されている。ここで、第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、第2バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に、環境光の第1照度値に基づいて計算される。
【0071】
第1設定モジュール304は、端末のバックライト輝度を、輝度レベル計算モジュール303により計算された第1バックライト輝度レベルに設定するように構成されている。
【0072】
以上要約すると、本開示により提供されるスクリーン輝度設定装置では、端末の位置する環境における環境光の照度値が光センサによって取得され、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かが検出されて、光センサが光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、該環境光の照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルが計算され、ここで、第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に該環境光の照度値に基づいて計算される第2バックライト輝度レベルより高く、その後、端末のバックライト輝度が第1バックライト輝度レベルに設定される。光センサが光源に対して後ろを向いている時、光センサにより取得された照度値は環境光の実際の照度値より低いため、光センサが光源に対して後ろを向いている時に計算された第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に計算された第2バックライト輝度レベルよりも高くなる。光センサが光源に対して後ろを向いている時、測定された環境光の照度値が低いため、測定された環境光の照度及び光センサが光源に対して正面を向いている時に用いられるバックライト関数に基づいて計算されたバックライト輝度レベルが不精確であるという問題が解決され、バックライト輝度レベルの精確性が改善されるという効果が達成される。
【0073】
図4は、本開示の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定装置を示すブロック図である。該スクリーン輝度設定装置は端末において適用される。図4に示されるように、該スクリーン輝度設定装置は、照度取得モジュール401と、第1検出モジュール402と、輝度レベル計算モジュール403と、第1設定モジュール404とを含む。
【0074】
照度取得モジュール401は、光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得するように構成されている。
【0075】
第1検出モジュール402は、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出するように構成されている。
【0076】
輝度レベル計算モジュール403は、光センサが光源に対して後ろを向いていることを第1検出モジュール402が検出した場合、輝度取得モジュール401によって取得された環境光の第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算するように構成されている。ここで、第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、第2バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に、環境光の第1照度値に基づいて計算される。
【0077】
第1設定モジュール404は、端末のバックライト輝度を、輝度レベル計算モジュール403により計算された第1バックライト輝度レベルに設定するように構成されている。
【0078】
選択的には、本実施形態により提供される装置は、第2検出モジュール405と、第2設定モジュール406と、操作トリガモジュール407とをさらに含む。
【0079】
第2検出モジュール405は、端末がユーザに使用されているか否かを検出するように構成されている。
【0080】
第2設定モジュール406は、端末がユーザに使用されていないことを第2検出モジュール405が検出した場合、第3バックライト輝度レベルを計算して、端末のバックライト輝度を第3バックライト輝度レベルに設定するように構成されている。ここで、第3バックライト輝度レベルは第1バックライト輝度レベルより低く、第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して後ろを向いている時に、環境光の第1照度値に基づいて計算される。
【0081】
操作トリガモジュール407は、端末がユーザに使用されていることを第2検出モジュール405が検出した場合、環境光の第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算する操作をトリガするように構成されている。
【0082】
選択的には、第2検出モジュール405は、第1検出サブモジュール4051又は第2検出サブモジュール4052を含む。
【0083】
第1検出サブモジュール4051は、距離センサによって、端末からの距離が距離閾値よりも小さい物体が存在するか否かを検出するように構成されている。
【0084】
第2検出サブモジュール4052は、端末のスクリーンによって、ユーザによりトリガされた操作を受信したか否かを検出するように構成されている。
【0085】
選択的には、第1検出モジュール402は、面決定サブモジュール4021と、第3検出サブモジュール4022と、第1決定サブモジュール4023と、第2決定サブモジュール4024とを含む。
【0086】
面決定サブモジュール4021は、光センサの位置する測定面を決定するように構成されている。
【0087】
第3検出サブモジュール4022は、重力センサによって、面決定サブモジュール4021により決定された測定面が光源のある方向を向いているか否かを検出するように構成されている。ここで、光源のある方向は、デフォルトの方向またはユーザにより入力された方向である。
【0088】
第1決定サブモジュール4023は、測定面が光源のある方向を向いている場合、光センサが光源に対して正面を向いていることを決定するように構成されている。
【0089】
第2決定サブモジュール4024は、測定面が光源のある方向を向いていない場合、光センサが光源に対して後ろを向いていることを決定するように構成されている。
【0090】
選択的には、第1検出モジュール402は、照度取得サブモジュール4025と、照度比較サブモジュール4026と、第3決定サブモジュール4027と、第4決定サブモジュール4028とを含む。
【0091】
照度取得サブモジュール4025は、端末中の既定のデバイスによって環境光の第2照度値を取得するように構成され、既定のデバイスの位置する面は、光センサの位置する面とは反対の方向を向いており、既定のデバイスは別の光センサ又はカメラである。
【0092】
照度比較サブモジュール4026は、光センサにより取得された環境光の第1照度値と既定のデバイスにより取得された環境光の第2照度値とを比較するように構成されている。
【0093】
第3決定サブモジュール4027は、光センサにより取得された環境光の第1照度値が既定のデバイスにより取得された環境光の第2照度値より大きい場合、光センサが光源に対して正面を向いていることを決定するように構成されている。
【0094】
第4決定サブモジュール4028は、光センサにより取得された環境光の第1照度値が既定のデバイスにより取得された環境光の第2照度値より小さい場合、光センサが光源に対して後ろを向いていることを決定するように構成されている。
【0095】
以上要約すると、本開示により提供されるスクリーン輝度設定装置では、端末の位置する環境における環境光の照度値が光センサによって取得され、光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かが検出されて、光センサが光源に対して後ろを向いていることが検出された場合、該環境光の照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルが計算され、ここで、第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に該環境光の照度値に基づいて計算される第2バックライト輝度レベルより高く、その後、端末のバックライト輝度が第1バックライト輝度レベルに設定される。光センサが光源に対して後ろを向いている時、光センサにより取得された照度値は環境光の実際の照度値より低いため、光センサが光源に対して後ろを向いている時に計算された第1バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に計算された第2バックライト輝度レベルよりも高くなる。光センサが光源に対して後ろを向いている時、測定された環境光の照度値が低いため、測定された環境光の照度及び光センサが光源に対して正面を向いている時に用いられるバックライト関数に基づいて計算されたバックライト輝度レベルが不精確であるという問題が解決され、バックライト輝度レベルの精確性が改善されるという効果が達成される。
【0096】
加えて、端末がユーザに使用されていないことが検出された時に、第3バックライト輝度レベルを計算し、端末のバックライト輝度を第1バックライト輝度レベルより低い第3バックライト輝度レベルに設定することによって、ユーザが端末を使用していない時にはバックライト輝度レベルが小さくされるため、ユーザが端末を使用していない時に高めのバックライト輝度により端末の電力が浪費されるという問題が解決され、端末の電力を節約するという効果が達成される。
【0097】
上述の実施形態における装置に関しては、各モジュールの操作を実行するための具体的な方法は、該方法に関する実施形態において詳細に説明されており、ここでは繰り返し説明しない。
【0098】
本開示の例示の実施形態は、本開示において提供されるスクリーン輝度設定方法を実施可能な、スクリーン輝度設定用の装置を提供する。該スクリーン輝度設定装置は、プロセッサと、該プロセッサにより実行可能な命令を保存するように構成されたメモリとを含む。
【0099】
ここで、該プロセッサは、
光センサによって、端末の位置する環境における環境光の第1照度値を取得し、
光センサが環境内の光源に対して後ろを向いているか否かを検出し、
光センサが光源に対して後ろを向いている場合、環境光の第1照度値に基づいて第1バックライト輝度レベルを計算し、ここで、第1バックライト輝度レベルは第2バックライト輝度レベルより高く、第2バックライト輝度レベルは、光センサが光源に対して正面を向いている時に、環境光の第1照度値に基づいて計算され、
端末のバックライト輝度を、第1バックライト輝度レベルに設定する
ように構成されている。
【0100】
図5は、本開示の例示の実施形態に基づくスクリーン輝度設定装置500を示すブロック図である。例えば、装置500は、携帯電話、コンピュータ、デジタルブロードキャスト端末、メッセージ送受信デバイス、ゲームコンソール、タブレット、医療機器、健康器具、PDA等であってもよい。
【0101】
図5を参照すると、装置500は、以下の1つ又は複数のコンポーネント、すなわち、処理コンポーネント502、メモリ504、電源コンポーネント506、マルチメディアコンポーネント508、オーディオコンポーネント510、入力/出力(I/O)インタフェース512、センサコンポーネント514及び通信コンポーネント516を含んでいてもよい。
【0102】
処理コンポーネント502は、典型的には、装置500の全体的な操作、例えば、表示、電話呼出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関する操作などを制御する。処理コンポーネント502は、上述の方法におけるステップの全部又は一部を実施するための命令を実行する1つ又は複数のプロセッサ518を含んでいてもよい。さらに、処理コンポーネント502は、処理コンポーネント502と他のコンポーネントとの間の対話を容易にする1つ又は複数のモジュールを含んでいてもよい。例えば、処理コンポーネント502は、マルチメディアコンポーネント508と処理コンポーネント502との間の対話を容易にするマルチメディアモジュールを含んでいてもよい。
【0103】
メモリ504は、装置500の操作をサポートするための種々のタイプのデータを保存するように構成されている。このようなデータの例には、装置500上において操作される任意のアプリケーション又は方法のための命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャ、ビデオ等が含まれる。メモリ504は、任意のタイプの揮発性若しくは不揮発性メモリデバイス、又はそれらの組み合わせを用いて実装されていてもよく、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクを用いて実装されていてもよい。
【0104】
電源コンポーネント506は、装置500の種々のコンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント506は、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び、装置500において電力を生成、管理及び分配することに関する任意の他のコンポーネントを含んでいてもよい。
【0105】
マルチメディアコンポーネント508は、装置500とユーザとの間に出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施形態では、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を含んでいてもよい。スクリーンがタッチパネルを含んでいる場合には、スクリーンはユーザからの入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして実装されていてもよい。タッチパネルは、タッチ、スワイプ及びタッチパネル上における他のジェスチャを感知するための1つ又は複数のタッチセンサを含む。上記タッチセンサは、タッチ又はスワイプ動作の境界を感知してもよく、それだけでなくタッチ又はスワイプ動作に関する持続時間及び圧力を感知してもよい。いくつかの実施形態では、マルチメディアコンポーネント508は、前面カメラ及び/又は背面カメラを含む。装置500が撮影モード又はビデオモードのような動作モードにある際には、前面カメラ及び背面カメラは、外部マルチメディアデータを受信してもよい。前面カメラ及び背面カメラはそれぞれ、固定式光学レンズシステムであってもよく、フォーカス機能及び光学ズーム機能を有していてもよい。
【0106】
オーディオコンポーネント510は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成されている。例えば、オーディオコンポーネント510はマイク(MIC)を含んでおり、該マイクは、装置500が呼出しモード、記録モード及び音声認識モードのような動作モードにある際に、外部オーディオ信号を受信するように構成されている。受信されたオーディオ信号は、さらに、メモリ504内に保存されてもよく、通信コンポーネント516を経由して送信されてもよい。いくつかの実施形態では、オーディオコンポーネント510は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに含んでいてもよい。
【0107】
I/Oインタフェース512は、処理コンポーネント502と、キーボード、クリックホイール、ボタン等の周辺インタフェースモジュールとの間に、インタフェースを提供する。該ボタンは、限定されないが、ホームボタン、ボリュームボタン、スタートボタン及びロックボタンを含んでいてもよい。
【0108】
センサコンポーネント514は、装置500における種々の様相の状態評価を提供するための1つ又は複数のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント514は、装置500のオープン/クローズ状態及びコンポーネントの相対位置を検出してもよく、例えば、該コンポーネントは、装置500のディスプレイ及びキーパッドであってもよい。センサコンポーネント514はまた、装置500又は装置500のコンポーネントの位置の変化、装置500とコンタクトを取っているユーザの存在又は不存在、装置500の向き又は加速/減速、及び装置500の温度変化を検出してもよい。センサコンポーネント514は、物理的接触のない状態で近くの物体の存在を検出するように構成された近接センサを含んでいてもよい。センサコンポーネント514はまた、撮影アプリケーションにおいて使用するための、CMOS又はCCDイメージセンサのような光センサを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、センサコンポーネント514はまた、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサを含んでいてもよい。
【0109】
通信コンポーネント516は、装置500と他の装置との間の有線又は無線の通信を容易にするように構成されている。装置500は、WiFi、2G若しくは3G、又はそれらの組み合わせのような通信規格に基づく無線ネットワークにアクセスすることができる。例示の一実施形態では、通信コンポーネント516は、ブロードキャストチャンネルを経由して、外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャスト関連情報を受信する。例示の一実施形態では、通信コンポーネント516は、短距離通信を促進するための近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術及び他の技術に基づいて実装されていてもよい。
【0110】
例示の実施形態では、装置500は、上述の方法を実行するための1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子部品により実装されていてもよい。
【0111】
例示の実施形態では、命令を含んだメモリ504のような、命令を含んだ非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体もまた提供され、上記命令は、上述の方法を実施するために、装置500のプロセッサ518によって実行可能である。例えば、非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体は、ROM,RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク及び光学データ記憶デバイス等であってもよい。
【0112】
当業者は、明細書及び本明細書に開示された本発明の実施を考慮して、本発明の他の実施形態に容易に想到するであろう。本出願は、本発明の任意の変形、使用又は翻案に及ぶことを意図しており、これらの変形、使用又は翻案は、本発明の一般的な原理に従うものであると共に、当該技術分野における公知技術又は慣用技術の範囲内における本開示からの逸脱を含む。明細書及び実施例は単なる例示とみなされ、本発明の真の範囲及び趣旨は以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【0113】
本発明は、上述の及び添付の図面に図示された厳密な構成に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更がなされ得ることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5