特許第6268300号(P6268300)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6268300
(24)【登録日】2018年1月5日
(45)【発行日】2018年1月24日
(54)【発明の名称】医療用のインプラント
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20180115BHJP
【FI】
   A61B17/00 500
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-547082(P2016-547082)
(86)(22)【出願日】2015年1月16日
(65)【公表番号】特表2017-502788(P2017-502788A)
(43)【公表日】2017年1月26日
(86)【国際出願番号】US2015011825
(87)【国際公開番号】WO2015109235
(87)【国際公開日】20150723
【審査請求日】2016年8月19日
(31)【優先権主張番号】61/928,260
(32)【優先日】2014年1月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/586,707
(32)【優先日】2014年12月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ティッシュラー、ブライアン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】クラーク、クリストファー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】マクフェイル、マーク
(72)【発明者】
【氏名】ペイフェール、デニス エイ.
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ、デニス ピー.
【審査官】 宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03874388(US,A)
【文献】 特表2012−501793(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/060855(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/163257(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 − 17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み構成および拡張構成の間で作動するように構成されたフレームと、
前記フレームの少なくとも一部を覆う閉塞要素とを含む医療用のインプラントであって
前記フレームの近位端はほぼ管状の部分を形成し、前記管状の部分はコアワイヤの遠位端に取り付けられるように構成され、
前記フレームの前記管状の部分は、前記フレームにねじ込みインサートおよび環状カラー部材を結合するピン要素を含む医療用のインプラント。
【請求項2】
請求項1に記載のインプラントにおいて、前記フレームは前記管状の部分内に少なくとも部分的に配置された環状カラー部材を含むインプラント。
【請求項3】
請求項2に記載のインプラントにおいて、前記ねじ込みインサートは前記環状カラー部材内に配置されるインプラント。
【請求項4】
請求項3に記載のインプラントにおいて、前記閉塞要素の一部は前記ねじ込みインサートおよび前記環状カラー部材の間に配置されるインプラント。
【請求項5】
請求項1に記載のインプラントにおいて、前記フレームは前記拡張構成において前記フレームの周囲に配置された複数の近位向きフックを含むインプラント。
【請求項6】
請求項4に記載のインプラントにおいて、前記ねじ込みインサートは前記環状カラー部材の外側に配置された前記閉塞要素の一部の遠位に配置されるインプラント。
【請求項7】
請求項4に記載のインプラントにおいて、前記閉塞要素の外側部は前記環状カラー部材の外側に配置された前記閉塞要素の一部として定義され、前記閉塞要素の外側部は前記拡張構成において前記ねじ込みインサートから外方に放射状に配置されるインプラント。
【請求項8】
請求項1に記載のインプラントにおいて、前記コアワイヤの遠位端は前記ねじ込みインサートと嵌合するように構成されたねじ部材を含むインプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は一般に、経皮的医療装置に関する。より具体的には、本願は心臓の左心耳(LAA)に埋め込むための経皮的医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
心房細動(AF)は、世界中で550万人以上に関係する最も一般的な持続性心不整脈である。心房細動は、心臓上部の小室の不規則で無秩序な鼓動である。電気インパルスが非常に急速に放出されるために心房筋が震え、または細動する。心房細動は数分、または数日間続く場合がある。心房細動の最も深刻な結果は、虚血性脳卒中である。すべての脳卒中の内の最大20%が、心房細動に関係していると推定されている。ほとんどの心房細動患者は、その重症度または頻度に関係なく、脳卒中のリスクを低減するための治療を必要とする。左心耳(LAA)は、袋状の突出部として心臓の左心房に付属する小器官である。心房細動を患う患者においては、左心耳が適切に左心房に結び付いておらず、望ましくない左心耳内血栓の形成をもたらし得る血液の内部滞留を引き起こす。左心耳内に形成される血栓は、この領域から遊離して血流中に入り得る。血管を通して移動する血栓は最終的に、より小さな下流の血管をふさぐことにより、脳卒中または心臓発作に寄与し得る。臨床研究では、心房細動患者における血栓の大部分は左心耳内で発見されることが示されている。治療として、左心耳内に配置され、左心耳の口を閉鎖するために展開される医療装置が開発されてきた。時間をかけて左心耳の口にまたがる露出面が組織で覆われ(内皮下と呼ばれるプロセス)、効果的に左心耳を循環器系から隔離し、左心耳から血流に入り得る血栓の量を低減または排除する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
心房細動患者の左心耳内血栓の形成を制御するための優れた医療装置および方法が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
医療用のインプラントは、折り畳み構成および拡張構成の間で作動するように構成されたフレームと、フレームの少なくとも一部を覆う閉塞要素とを含み、フレームの近位端はほぼ管状の部分を形成し、管状の部分はコアワイヤの遠位端に取り付けられるように構成され、フレームの管状の部分は結合されたねじ込みインサートを含んでもよい。
【0005】
閉塞インプラントシステムは、貫通して延びる管腔を有するカテーテルと、管腔内に摺動可能かつ回転可能に配置されたコアワイヤとを含み、コアワイヤは遠位端に配置されたねじ部材を有しており、医療用のインプラントは拡張可能なフレームを有しており、閉塞要素がフレーム上に配置され、ねじ込みインサートがフレームの近位部に結合され、ねじ部材はねじ込みインサートに着脱可能に結合されてもよい。
【0006】
センタリングコアワイヤを製造する方法は、遠位端に配置されたねじ部材を有する伸長コアワイヤを得る工程と、開口部または管腔が中に配置されたガイド要素を得る工程と、伸長コアワイヤの近位端を開口部または管腔に挿入する工程と、ガイド要素をねじ部材に接触するように伸長コアワイヤの上方で遠位に摺動させる工程と、近位端からガイド要素まで伸長コアワイヤの上方にポリマージャケットを適用する工程とを含み、ポリマージャケットはねじ部材に対してガイド要素を保持してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】例示的な医療用のインプラントおよび送達アセンブリの側面図である。
図2】送達アセンブリ内に配置された例示的な医療用のインプラントの部分断面図である。
図3】例示的な医療用のインプラントの斜視図である。
図3A図3の例示的な医療用のインプラントの部分断面図である。
図4】例示的な医療用のインプラントの斜視図である。
図4A図4の例示的な医療用のインプラントの部分断面図である。
図5A図1の送達アセンブリの特定の要素間の相対移動の程度を示す図である。
図5B図1の送達アセンブリの特定の要素間の相対移動の程度を示す図である。
図6】送達カテーテル内に後退されている例示的な医療用のインプラントの部分断面図である。
図7】例示的なガイド要素の側面図である。
図8】例示的なガイド要素の側面図である。
図9】例示的なガイド要素の側面図である。
図10図7の例示的なガイド要素を有する例示的なコアワイヤに結合された例示的な医療用のインプラントの側面図である。
図10A】例示的な送達カテーテル管腔からずれて配置された図10の例示的な医療用のインプラントの側面図である。
図11】例示的な送達カテーテル管腔でセンタリングされた図10の例示的な医療用のインプラントの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、様々な修正形態および代替形態が可能であるが、その具体例を図面内の例を用いて示し、以下により詳細に説明している。しかしながら、本発明を記載された特定の実施形態に限定する意図はないと理解されるべきである。むしろ、本発明の趣旨および範囲に含まれるすべての修正形態、均等形態、および代替形態を包含することを意図している。
【0009】
以下に定義される用語について、特許請求の範囲または本明細書の別の箇所において異なる定義がされない限り、これらの定義が適用される。
用語「上流」および「下流」とは、脈管(すなわち大動脈)、心臓弁(すなわち大動脈弁)等のような特定の要素または位置を通る血流の方向に関する位置を示す。
【0010】
用語「近位」および「遠位」とは一般に、医療装置を使用する臨床医の観点から、互いに対する要素または動作の相対的な位置、向き、または方向を示す。限定の意図はないが、用語「近位」は一般に臨床医または患者の外部から近い位置を指すと考えられ、用語「遠位」は一般に臨床医から、医療装置の長さに沿って離れた位置を指すと考えられる。
【0011】
用語「モノリシック」および「一体型」とは一般に、単一の構造またはベースユニット/要素からなるか、またはこれを含む一つ以上の要素を示す。モノリシック要素や一体型要素は、複数の別個の要素を一緒に組み立て、または結合することによって生成される構造および機能の少なくとも一つを除外する。
【0012】
明示的に示されているか否かにかかわらず、すべての数値は本明細書において、「約」という用語により修飾されているものとみなす。用語「約」は数値の文脈において一般に、当業者が記載値と等しい(すなわち、同じ機能または結果が得られる)と考えるであろう数値の範囲を示す。多くの場合において、用語「約」は、最も近い有効数字に四捨五入された数値を含み得る。用語「約」の別の用途(すなわち、数値以外の文脈において)は、別段の定めがない限り、本明細書の文脈から理解され、かつ、これと矛盾しないように、通常の慣習的な定義を有するとみなすことができる。
【0013】
質量パーセント、質量によるパーセント、wt%、wt−%、質量%等は、物質の濃度を、その物質の質量を組成物の質量で割り、さらに100を乗じた値として示す同義語である。
【0014】
端点による数値範囲の列挙には、端点を含むその範囲内のすべての数値を含む(例えば1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む)。
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられるように、用語「一つの(a, an, the)」等の単数形は、別段の明確な指示がない限り、複数の対象を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられるように、用語「AまたはB(or)」等は一般に、別段の明確な指示がない限り、「AおよびBの少なくとも一方(and/or)」を含む意味として用いられる。
【0015】
以下の記載では、同様の参照番号が複数の図を通して同様の要素を示す図面を参照して読まれるべきである。詳細な説明および図面は例示を意図しているが、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではない。当業者は、記載された様々な要素が本願の範囲から逸脱することなく、様々な組み合わせおよび構成で配置可能であると認識するであろう。特定の組み合わせが明示的に示されていない場合でも、以下に記載された様々な個々の要素は、当業者に理解され得るように、さらなる別の実施形態を形成するため、または記載された実施形態について補完や強化をするため、互いに組み合わせたり配置したりすることができると考えられる。
【0016】
心房細動中の左心耳(LAA)内血栓の発生は、LAAにおける血液の滞留に起因し得る。血液は左心室により左心房から引き出されるが、心房細動により引き起こされる左心房の不規則な収縮により、その有効性が低減する。従って、左心房および左心耳の収縮によって積極的に血液が流されなくなり、左心室による吸引効果に主に、または専ら依存して、左心室が充填され得る。また、左心耳の収縮は左心室の周期に同期しない場合があり得る。例えば、左心耳の収縮は所望の血流に大きな抵抗を生じさせる左心室との最大180度の位相のずれを引き起こし得る。さらに、ほとんどの左心耳の形状は大きな不規則表面領域と、左心耳の深さに比べて狭い口または開口部とを有しており、複雑で大きく変化し得る。個別に、または様々な組み合わせで実現されるこれらの態様は、他の態様と同様に、左心耳外の血流に高い抵抗を生じさせ得る。
【0017】
左心耳内の血栓形成の発生を低減し、血栓が左心耳内から血流に入ることを防止するため、心臓および循環器系の少なくとも一方から左心耳を閉鎖し、これにより、左心耳から血流に入る血栓溶解物質に起因する脳卒中のリスクを低下させる医療装置が開発されてきた。前記医療装置の配置中に生じる課題は時に、除去および再補足の手順の少なくとも一方を要する場合がある。再補足の手順を容易にするため、または長期間の埋め込みに適した医療装置を提供するため、優れた新機能が開発されている。
【0018】
図面を参照すると、図1は、例示的なコアワイヤ30の遠位端32に配置された例示的な医療用のインプラント20を含む例示的な送達アセンブリ/インプラントシステム10を示す。コアワイヤ30は送達カテーテル40の管腔42内に、摺動および回転の少なくとも一方が可能な状態で配置されてもよい。いくつかの実施形態において、コアワイヤ30の近位端34は、臨床医または施術者による手動操作のため、送達カテーテル40の近位端の近位に延びてもよい。いくつかの実施形態において、例示的な医療用のインプラント20は、例示的なコアワイヤ30の遠位端32に着脱可能に取り付けられ、接合され、あるいは結合されてもよい。例示的な医療用のインプラント20は、例えば図1に見られるように送達カテーテル40から遠位に延びた時(またはその後に)、折り畳み構成から拡張構成に作動するように構成されてもよい。図2は折り畳み構成において、送達カテーテル40の管腔42の遠位部内に配置された例示的な医療用のインプラント20を示す。本明細書に開示された例示的な医療用のインプラントの何れか、またはそのすべては、上述の例示的な送達アセンブリ/インプラントシステム10に従って使用し、あるいはこれに関連付けることが可能であることを意図している。
【0019】
図3および3Aは、折り畳み構成および拡張構成の間で作動するように構成されたフレーム110を有する例示的な医療用のインプラント100を示す。いくつかの実施形態において、例示的な医療用のインプラント100は、フレーム110の少なくとも一部の上に配置され、この上方に配置され、この周りに配置され、またはこれを覆う閉塞要素120を含んでもよい。いくつかの実施形態において、閉塞要素120は、フレーム110の外側(または外側向きの)表面の少なくとも一部の上に配置され、この上方に配置され、この周りに配置され、またはこれを覆ってもよい。いくつかの実施形態において、フレーム110の近位端は、コアワイヤ30の遠位端に取り付けられ、または結合されるように構成されたほぼ管状の部分112を形成してもよい。いくつかの実施形態において、フレーム110のほぼ管状の部分112は、そこに結合されたねじ込みインサート130を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ねじ込みインサート130は、フレーム110のほぼ管状の部分112内に少なくとも部分的に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、ねじ込みインサート130は、コアワイヤ30の遠位端32に配置されたねじ部材36に結合、接合、嵌合、または係合するように構成および適合されてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態において、閉塞要素120の第一部は、ねじ込みインサート130およびほぼ管状の部分112の間に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、閉塞要素120の第一部は、ねじ込みインサート130およびほぼ管状の部分112の間に挟まれ、または保持されてもよい。いくつかの実施形態において、ねじ込みインサート130は、ねじ込みインサート130の中央部内に形成されたねじ部から外方に放射状に延びる湾曲した、または角度付きの近位向き面132を含んでもよい。いくつかの実施形態において、湾曲した、または角度付きの近位向き面132は、拡張構成および折り畳み構成の少なくとも一方において閉塞要素120の近位に延びてもよい。いくつかの実施形態において、湾曲した、または角度付きの近位向き面132は、閉塞要素120の第一部およびほぼ管状の部分112の少なくとも一方から外方に放射状に配置された外側範囲を有していてもよい。いくつかの実施形態において、フレーム110は、拡張構成においてフレーム110の周囲に配置された複数の近位向きフック118を含んでもよい。いくつかの実施形態において、複数の近位向きフック118は、拡張された医療用のインプラント100を患者の解剖学的構造内の対象部位(すなわち、例えば左心耳)に保持する助けとなる係止機構を提供することができる。
【0021】
図4および4Aは、折り畳み構成および拡張構成の間で作動するように構成されたフレーム210を有する例示的な医療用のインプラント200を示す。いくつかの実施形態において、例示的な医療用のインプラント200は、フレーム210の少なくとも一部の上に配置され、この上方に配置され、この周りに配置され、またはこれを覆う閉塞要素220を含んでもよい。いくつかの実施形態において、閉塞要素220は、フレーム210の外側(または外側向きの)表面の少なくとも一部の上に配置され、この上方に配置され、この周りに配置され、またはこれを覆ってもよい。いくつかの実施形態において、フレーム210の近位端は、コアワイヤ30の遠位端32に取り付けられ、または結合されるように構成されたほぼ管状の部分212を形成してもよい。いくつかの実施形態において、フレーム210のほぼ管状の部分212は、そこに結合されたねじ込みインサート230を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ねじ込みインサート230は、環状カラー部材240に結合されてもよい。いくつかの実施形態において、ねじ込みインサート230は、環状カラー部材240内に少なくとも部分的に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、ピン要素250が、環状カラー部材240およびねじ込みインサート230の少なくとも一方を、フレーム210および互いに対しての少なくとも一方で結合してもよい。いくつかの実施形態において、環状カラー部材240およびねじ込みインサート230の少なくとも一方は、フレーム210のほぼ管状の部分212および互いに対しての少なくとも一方で固定的に取り付けおよび結合の少なくとも一方がされてもよい。いくつかの実施形態において、環状カラー部材240およびねじ込みインサート230の少なくとも一方は、フレーム210のほぼ管状の部分212および互いに対しての少なくとも一方で恒久的に取り付けおよび結合の少なくとも一方がされてもよい。いくつかの実施形態において、環状カラー部材240およびねじ込みインサート230の少なくとも一方は、フレーム210のほぼ管状の部分212および互いに対しての少なくとも一方で着脱可能に取り付けおよび結合の少なくとも一方がされてもよい。いくつかの実施形態において、ねじ込みインサート230は、コアワイヤ30の遠位端32に配置されたねじ部材36に可逆的および着脱可能の少なくとも一方の状態で結合、接合、嵌合、または係合するように構成および適合されてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態において、閉塞要素220の第一部は、ねじ込みインサート230および環状カラー部材240の間に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、閉塞要素220の第一部は、ねじ込みインサート230および環状カラー部材240の間に挟まれ、または保持されてもよい。いくつかの実施形態において、ねじ込みインサート230は、拡張構成および折り畳み構成の少なくとも一方において環状カラー部材240の外側に配置された閉塞要素220の一部の遠位に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、閉塞要素220の外側部は、環状カラー部材240の外側に配置された閉塞要素220の一部として定義されてもよい。いくつかの実施形態において、閉塞要素220の外側部は、拡張構成においてねじ込みインサート230から外方に放射状に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、フレーム210は、拡張構成においてフレーム210の周囲に配置された複数の近位向きフック218を含んでもよい。いくつかの実施形態において、複数の近位向きフック218は、拡張された医療用のインプラント200を患者の解剖学的構造内の対象部位(すなわち、例えば左心耳)に保持する助けとなる係止機構を提供することができる。
【0023】
いくつかの実施形態において、図4の医療用のインプラント200は図3の医療用のインプラント100と比較して、ねじ込みインサートにおいて曝される材料(すなわち金属材料)の量を低減することができる。本出願人は、血流に曝される金属材料の量を低減することで、形成される血栓の低減、およびより迅速な内皮化の少なくとも一方のような特定の利点が得られることを発見した。
【0024】
図5Aおよび5Bに示すように、いくつかの実施形態において、コアワイヤ30は、送達カテーテル40の管腔42の最小内径よりも非常に小さい最大外径を有していてもよい。送達カテーテル40の管腔42の内径は、折り畳み構成において管腔42内に医療用のインプラント20を収容するようにサイズ決めされてもよい。コアワイヤ30の外径は、トルク伝達性および押圧性の少なくとも一方についての所望のレベルを維持しつつも、コアワイヤ30や、患者の脈管を通した対象部位(すなわち、例えば左心耳)への誘導のための送達アセンブリ/インプラントシステム10に十分な可撓性を提供するようにサイズ決めされてもよい。
【0025】
図5Aおよび5Bに見られるように、コアワイヤ30と管腔42とのサイズの差によって、コアワイヤ30および送達カテーテル40の間における管腔42の中心軸線に対する横方向の運動、またはかなりの量の「遊び」が許容され得る。このように、医療用のインプラント20およびコアワイヤ30の遠位端32の少なくとも一方は、医療用のインプラント20の拡張中、および医療用のインプラント20の除去または再捕捉中の少なくとも一方のような管腔42から遠位に延びた後の時点において、送達カテーテル40の管腔42からずれる場合がある。いくつかの手順の間において、初期配置後、医療用のインプラント20をコアワイヤ30から解放する前に、医療用のインプラント20について除去および再捕捉の少なくとも一方を行う必要がある場合がある。例えば、医療用のインプラント20と周囲の組織(すなわち、例えば左心耳の口)との間のシールが不適切である場合、施術者は医療用のインプラント20を再捕捉し、適切な配置を確保するように再び配置する場合がある。あるいは、いくつかの点において、配置後に医療用のインプラントを除去し、患者の解剖学的構造内において解放する必要がある場合がある。再捕捉手順の間、図6に見られるように、送達カテーテル40の遠位端44は医療用のインプラント20、およびその上に配置された閉塞要素の少なくとも一方に接触してもよい。医療用のインプラント20が管腔42の遠位開口部の中心付近にない場合、フレームを拡張構成から折り畳み構成に作動させるために必要な力が増加する場合があり、閉塞要素はフレームおよび送達カテーテル40の間に挟まれているため、いくつかの場合においてこの力は閉塞要素を引き裂き、または損傷を与えるほど強くなり、このため、手順を実行する前にインプラント20の再配置および患者からの完全な除去を行うことが必要となる。従って、インプラント20を管腔42内でセンタリングすることのできる特徴が、少なくともいくつかの状況において有益となり得る。
【0026】
図7〜9は、遠位端32にねじ部材36を有する例示的なコアワイヤ30を示す。いくつかの実施形態において、ねじ部材36は、例示的な医療用のインプラント20のねじ込みインサートに係合、取り付け、結合、および嵌合の少なくとも一つがされるように構成および適合されてもよい。例示的なコアワイヤ30は、ねじ部材36の近位端に近接してコアワイヤ30の周りに配置されたガイド要素35を含んでもよい。ガイド要素35は送達カテーテル40の管腔42内において、コアワイヤ30および医療用のインプラント20の少なくとも一方をセンタリングするように形成および構成されていてもよい。いくつかの実施形態において、例えば図7に示すように、ガイド要素35は湾曲した凸状の近位面と、ほぼ平坦な遠位面とを含んでもよい。いくつかの実施形態において、例えば図8に示すように、ガイド要素35は円錐形の近位面と、ほぼ平坦な遠位面とを含んでもよい。いくつかの実施形態において、例えば図9に示すように、ガイド要素35はほぼ丸くて球形の凸状の外面を含んでもよい。いくつかの実施形態において、例えば図10〜11に見られるように、ガイド要素35の遠位面は、ねじ部材36のねじ込みインサートに対する係合、取り付け、結合、および嵌合の少なくとも一つがされた時に、医療用のインプラント20に接触または係合するように構成および適合されてもよい。いくつかの実施形態において、ガイド要素35の遠位面は、ねじ部材36のねじ込みインサートに対する係合、取り付け、結合、および嵌合の少なくとも一つがされた時に、医療用のインプラント20に接触または係合しなくてもよく、ガイド要素35の遠位面は医療用のインプラント20から離間してもよい。
【0027】
いくつかの実施形態において、例えば図10〜11に示すように、閉塞インプラントシステム10は貫通して延びる管腔42を有する送達カテーテル40と、管腔42内に摺動および回転の少なくとも一方が可能な状態で配置されたコアワイヤ30とを含んでもよく、コアワイヤ30は遠位端32に配置されたねじ部材36を有しており、医療用のインプラント20は拡張可能なフレームと、フレーム上に配置された閉塞要素と、フレームの近位部に結合されたねじ込みインサートとを有しており、ねじ部材36はねじ込みインサートに着脱可能に結合されてもよい。本明細書に提供される模範的な図において、例示的なコアワイヤ30は本明細書に記載された例示的な医療用のインプラント200に取り付けられて示されている。しかしながら、例示的なコアワイヤ30はまた、本明細書に記載された例示的な医療用のインプラント100、または他の類似の医療用のインプラント/装置とともに使用することもできる。いくつかの実施形態において、フレームは折り畳み構成および拡張構成の間で作動することができる。いくつかの実施形態において、フレームは自己拡張型としてもよい。いくつかの実施形態において、フレームは折り畳み構成から拡張構成まで手動で作動させることができる。いくつかの実施形態において、閉塞要素の一部は、ねじ込みインサートとフレームの近位部との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、閉塞要素の一部はねじ込みインサートの近位に延びてもよい。いくつかの実施形態において、医療用のインプラント20は、フレームの近位部およびねじ込みインサートの間に配置された環状カラー部材を含んでもよい。いくつかの実施形態において、環状カラー部材およびねじ込みインサートの少なくとも一方は、ピン要素によってフレームの近位部に着脱可能および可逆的の少なくとも一方の状態で、結合、取り付け、接続、および係合の少なくとも一つがされてもよい。いくつかの実施形態において、環状カラー部材およびねじ込みインサートの少なくとも一方は、接着、溶接、機械的締結等によってフレームの近位部に固定的および恒久的の少なくとも一方の状態で、結合、取り付け、接続、および係合の少なくとも一つがされてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態において、コアワイヤ30は、ねじ部材36の近位端に近接して配置されたガイド要素35を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ガイド要素35は、送達カテーテル40の管腔42内においてコアワイヤ30をセンタリングするように構成および適合されてもよい。いくつかの実施形態において、ガイド要素35はコアワイヤ30の周りに摺動可能に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、ガイド要素35はねじ部材36に対して配置され、コアワイヤ30の上方および上の少なくとも一方に配置されるとともにポリマージャケット38の遠位端においてガイド要素35と接触するポリマージャケット38によって軸線方向の位置に保持されてもよい。いくつかの実施形態において、ガイド要素35は、接着、溶接、機械的締結等によってコアワイヤ30に固定的および恒久的の少なくとも一方の状態で取り付けられてもよい。いくつかの実施形態において、ガイド要素35はモノリシックユニットとしてコアワイヤ30と一体的に形成されてもよい。いくつかの実施形態において、マーカバンド37がガイド要素35に近接してコアワイヤ30の周りに配置されてもよい。いくつかの実施形態において、マーカバンド37はポリマージャケット38の上方に配置され、コアワイヤ30を覆うポリマージャケット38の遠位部をコアワイヤ30上に圧着することができる。いくつかの実施形態において、例えば図7〜9の例に見られるように、ポリマー材料39の不連続な部分がマーカバンド37の上方に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、材料39の不連続な部分は加熱され、例えば単一のポリマーカバー部材を形成するように再流等によってポリマージャケット38に接合され、またはその両方であってもよい。いくつかの実施形態において、マーカバンド37はポリマージャケット38、ポリマー材料39の不連続な部分、およびポリマーカバー部材の少なくとも一つによって、少なくとも部分的にカプセル化されてもよい。いくつかの実施形態において、例えば図9の例に見られるように、ポリマー材料39の不連続な部分はガイド要素35を形成してもよい。
【0029】
いくつかの実施形態において、図10〜11に見られるように、コアワイヤ30は階段状の外径と、遠位端32に配置されたねじ部材36に近接する狭い遠位部との少なくとも一方を含んでもよい。コアワイヤ30の上方および上の少なくとも一方に配置されたポリマージャケット38は、狭い遠位部の上方の位置に形成、圧着、または押し込まれてもよく、その結果、ポリマージャケット38の一部は機械的に所定の位置にロックされ、ポリマージャケット38がコアワイヤ30に対して近位に摺動することを防止することができる。いくつかの実施形態において、マーカバンド37は、ポリマージャケット38をコアワイヤ30に対して所定の位置に機械的にロックすることができる。機械的ロックは、ねじ部材36に近接して配置されたガイド要素35とともに、またはこれ無しで実現することができる。
【0030】
センタリングコアワイヤを製造する方法は、
遠位端32に配置されたねじ部材36を有する伸長コアワイヤ30を得る工程と、
開口部または管腔が中に配置されたガイド要素35を得る工程と、
ガイド要素35の近位向き面が外方に放射状に、コアワイヤ30から遠位方向にほぼテーパ状の、傾斜した、または凸状の面を提供するように、伸長コアワイヤ30の近位端34を管腔の開口部に挿入する工程と、
ガイド要素35を伸長コアワイヤ30の上方で遠位に摺動させ、ねじ部材36の近位端に接触させる工程と、
伸長コアワイヤ30の近位端34からガイド要素35まで、伸長コアワイヤ30の上方にポリマージャケット38を適用する工程とを含み、ポリマージャケット38がガイド要素35をねじ部材36に対して軸線方向に保持することと、
マーカバンド37をガイド要素35に近接してポリマージャケット38の上方に配置する工程と、
ポリマージャケット38が伸長コアワイヤ30に沿った位置に固定されるように、マーカバンド37を伸長コアワイヤ30上に圧着する工程と、
ポリマー材料39の一片をマーカバンド37の周りに配置する工程と、
ポリマージャケット38およびポリマー材料39の一片がポリマーカバー部材を形成するように再流によって一緒に接合されるように、ポリマージャケット38およびポリマー材料39の一片を加熱する工程との内のいくつか、またはすべての工程を含んでもよい。
【0031】
本方法に係るいくつかの実施形態において、マーカバンド37はポリマージャケット38およびポリマー材料39の一片の再流によって、少なくとも部分的にカプセル化されてもよい。言い換えると、マーカバンド37はポリマージャケット38およびポリマー材料39の一片の再流によって形成されたポリマーカバー部材によって、少なくとも部分的にカプセル化されてもよい。本方法に係るいくつかの実施形態において、伸長コアワイヤ30は階段状の外径と、コアワイヤ30およびポリマージャケット38の間に機械的連結を提供するためのねじ部材36に近接する狭い部分との少なくとも一方を含んでもよい。
【0032】
図3および4は、フレームの少なくとも一部の上方に配置された膜または閉塞要素を有する例示的な医療用のインプラントを示す。いくつかの実施形態において、複数の近位向きフックの内の少なくともいくつかは、膜または閉塞要素を通って突出する。いくつかの実施形態において、例えば孔または開口部等を介して膜または閉塞要素に各近位向きフックを通すことによって、膜または閉塞要素を各近位向きフックでフレームに取り付けることができる。いくつかの実施形態において、膜または閉塞要素は接着剤、縫合糸またはねじ、溶接またははんだ付け、またはこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない他の適切な取り付け手段によって、フレームに取り付けることができる。いくつかの実施形態において、膜または閉塞要素は血液、および水等の他の流体の少なくとも一つに対して透過性があってもなくてもよい。いくつかの実施形態において、膜または閉塞要素はポリマー膜、金属またはポリマーのメッシュ、多孔質フィルター状の材料、または他の適切な構造を含んでもよい。いくつかの実施形態において、膜または閉塞要素は血栓(すなわち血餅等)が膜または閉塞要素を通過して、左心耳から血流中に流出することを防止する。いくつかの実施形態において、膜または閉塞要素は埋め込み後の内皮化を促進することにより、左心耳を患者の循環器系から効果的に排除することができる。
【0033】
フレームは柔軟なものとしてもよく、拡張構成において左心耳の側壁の形状に実質的に適合し、密封された係合を提供し、あるいはその両方であってもよい。いくつかの実施形態において、医療用のインプラントは制約のない最大の程度よりも小さいか、またはこれとは異なるサイズ、程度、または形状まで拡張することができ、これは周囲の組織および左心耳の側壁の少なくとも一方によって定義される。複数のストラットの厚さを低減することによって、支持フレームおよびインプラントの少なくとも一方の可撓性および柔軟性を向上させることができ、これにより、インプラントに適合するように組織を強制することなく、インプラントを周囲の組織に適合させることができる。
【0034】
いくつかの実施形態において、フレームの複数のストラット、複数の近位向きフック、およびコアワイヤの少なくとも一つは、金属材料、金属合金、セラミック材料、硬質または高性能ポリマー、金属−ポリマー複合材料、およびこれらの組み合わせ等で形成され、またはこれを含んでもよい。いくつかの適切な材料についてのいくつかの例には、金属材料や合金、例えばステンレス鋼(例えば303、304V、または316Lステンレス鋼)、ニッケル−チタン合金(例えば超弾性または線形弾性ニチノール等のニチノール)、ニッケル−クロム合金、ニッケル−クロム−鉄合金、コバルト合金、ニッケル、チタン、白金、あるいはポリマー材料、例えば高性能ポリマー、または他の適切な材料等が含まれる。ニチノールという語は、この材料の形状記憶機能を最初に観察した米国の国防省海軍武器研究所(NOL)の研究者グループによって作られた。ニチノールという語は、ニッケルの化学記号(Ni)、チタンの化学記号(Ti)、および国防省海軍武器研究所を識別する略語(NOL)からなる頭字語である。
【0035】
いくつかの実施形態において、フレームの複数のストラット、複数の近位向きフック、およびマーカバンドの少なくとも一つは、放射線不透過性材料が混合され、これが添加され、これで被覆され、あるいはこれを含んでもよい。放射線不透過性材料は医療処置の際、蛍光透視スクリーン、またはX線等の他の撮像技術において比較的明るい像を生成することができる材料であるとして知られている。この比較的明るい像は、装置のユーザがその位置を決定する際の助けとなる。適切な放射線不透過性材料には、次炭酸ビスマス、ヨウ素、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン、またはタングステン合金等を含むが、これらに限定されない。
【0036】
いくつかの実施形態において、膜または閉塞要素は、ポリマー材料、金属または金属合金材料、金属−ポリマー複合材料、およびこれらの組み合わせ等で形成され、またはこれを含んでもよい。いくつかの実施形態において、膜または閉塞要素は、DACRON(登録商標)等のポリエチレンテレフタレート(PET)、または延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)で形成されるのが好ましい。適切なポリマーの他の例には、ポリウレタン、DSMエンジニアリングプラスチックス社から入手可能なARNITEL(登録商標)等のポリエーテル−エステル、デュポン社から入手可能なHYTREL(登録商標)等のポリエステル、REXELL(商標)等の線状低密度ポリエチレン、バイエル社から入手可能なDURETHAN(登録商標)またはエルフアトケム社から入手可能なCRISTAMID(商標)等のポリアミド、エラストマーポリアミド、ブロックポリアミド/エーテル、PEBAX(登録商標)という商品名で入手可能なPEBA等のポリエーテルブロックアミド、シリコーン、ポリエチレン、MARLEX(登録商標)高密度ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶ポリマー(LCP)の単体、または他の材料との混合物が含まれる。
【0037】
いくつかの実施形態において、送達カテーテルおよび医療用のインプラントの少なくとも一方は、滑らかで滑りやすい外面を提供する材料から生成され、この材料が混合され、この材料で被覆され、またはこの材料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、送達カテーテルおよび医療用のインプラントの少なくとも一方は、潤滑性コーティング、親水性コーティング、疎水性コーティング、薬剤溶出物質、抗血栓コーティング、または使用や適用の意図に応じた他の適切なコーティングを含み、またはこれで被覆されてもよい。
【0038】
上記の説明は患者の血管系内で使用する医療装置および方法に焦点を当てているが、本願に従った医療装置または方法の他の実施形態は、患者の解剖学的構造の他の部分において使用するように適合および構成可能であると理解されるべきである。例えば、本願に従った装置および方法は、口、喉、小腸および大腸、結腸、直腸等の消化管または胃腸管で使用するように適合することができる。別の例では、装置および方法は、口、鼻、喉、気管支、鼻腔、肺等の気道内で使用するように適合および構成することができる。同様に、経皮的配置に関連して本明細書に記載された機器および医療装置の少なくとも一方は、必要に応じて他の種類の外科手術で使用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、医療装置は心臓切開処置等の非経皮的処置で使用することができる。本発明に従った装置および方法はまた、解剖学的構造内における他の使用のために適合および構成することもできる。
【0039】
本願は多くの点で、単なる例示であると理解されるべきである。詳細について、特に形状、サイズ、および工程の順序について、本発明の範囲を逸脱することなく、いくつかの変更を行うことができる。本発明の範囲は当然ながら、添付の特許請求の範囲に表された文言で定義される。
図1
図2
図3
図3A
図4
図4A
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図10A
図11