特許第6268410号(P6268410)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6268410
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】基板処理装置および基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20180122BHJP
   H01L 21/306 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   H01L21/304 643A
   H01L21/306 R
   H01L21/306 D
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-202141(P2013-202141)
(22)【出願日】2013年9月27日
(65)【公開番号】特開2015-70074(P2015-70074A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年6月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作
(74)【代理人】
【識別番号】100101328
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 実夫
(74)【代理人】
【識別番号】100137062
【弁理士】
【氏名又は名称】五郎丸 正巳
(72)【発明者】
【氏名】島井 基行
【審査官】 梶尾 誠哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−173118(JP,A)
【文献】 特開2010−153475(JP,A)
【文献】 特開2012−176353(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/306
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を保持する基板保持手段と、
前記基板保持手段に保持されている基板を、所定の回転軸線まわりに回転させるための基板回転手段と、
前記基板保持手段によって保持されている前記基板の表面に、微細気泡を含有する薬液を供給するための微細気泡薬液供給手段と、
前記基板保持手段によって保持されている前記基板の表面に、微細気泡を含有するリンス液を前記基板に供給する微細気泡リンス液供給手段と、
前記基板回転手段、前記微細気泡薬液供給手段および前記微細気泡リンス液供給手段を制御する制御装置とを含み、
前記制御装置は、
前記基板回転手段により、所定の回転軸線まわりに前記基板を回転させる基板回転工程と、
前記基板回転工程に並行して、前記微細気泡薬液供給手段によって、回転中の前記基板の表面に、微細気泡を含有する薬液を、2.0リットル/分以下の供給流量で供給して、前記基板の表面に薬液の液膜を保持する微細気泡薬液供給工程と、
前記微細気泡薬液供給工程の後において、前記基板回転工程に並行して、前記微細気泡リンス液供給手段によって、回転中の前記基板の表面に、微細気泡を含有するリンス液を、2.0リットル/分以下の供給流量で供給して、前記基板の表面にリンス液の液膜を保持する微細気泡リンス液供給工程とを実行し、
前記基板の表面は、前記微細気泡薬液供給工程の前から疎水性を呈しているか、あるいは、前記微細気泡薬液供給工程により疎水性を呈するようになる、基板処理装置。
【請求項2】
前記基板保持手段によって保持されている基板は、表面にシリコン酸化膜が形成されたシリコン基板であり、
前記微細気泡薬液供給手段によって前記基板の表面に供給される前記薬液は、フッ化水素を含有するエッチング液である、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
基板を、所定の回転軸線まわりに回転させる基板回転工程と、
前記基板回転工程に並行して、回転中の前記基板の表面に、微細気泡を含有する薬液を、2.0リットル/分以下の供給流量で供給して、前記基板の表面に薬液の液膜を保持する微細気泡薬液供給工程と、
前記微細気泡薬液供給工程の後において、前記基板回転工程に並行して、回転中の前記基板の表面に、微細気泡を含有するリンス液を、2.0リットル/分以下の供給流量で供給して、前記基板の表面にリンス液の液膜を保持する微細気泡リンス液供給工程とを含み、
前記基板の表面は、前記微細気泡薬液供給工程の前から疎水性を呈しているか、あるいは、前記微細気泡薬液供給工程により疎水性を呈するようになる、基板処理方法。
【請求項4】
前記基板回転工程において回転される基板は、表面にシリコン酸化膜が形成されたシリコン基板であり、
前記微細気泡薬液供給工程において前記基板の表面に供給される前記薬液は、フッ化水素を含有するエッチング液である、請求項3に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板等が含まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体装置や液晶表示装置の製造工程では、たとえば、基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が用いられる。この枚葉式の基板処理装置は、基板をほぼ水平に保持しつつ、その基板を回転させるスピンチャックと、このスピンチャックによって回転される基板の表面に向けて処理液を吐出するノズルとを備えている。基板は、その表面(処理対象面)を上方に向けた状態でスピンチャックに保持される。そして、スピンチャックにより基板が回転されつつ、その基板の表面の中央部にノズルから処理液が供給される。基板の表面に供給された処理液は、基板の回転による遠心力を受けて、基板の表面上をその中央部から周縁部に向けて流れる。
【0003】
半導体装置の製造工程では、枚葉式の基板処理装置を用いて、シリコンからなる基板(半導体基板)の表面からシリコン酸化膜を除去する酸化膜エッチング処理が行われることがある。この場合、処理液には、エッチング液(たとえば希フッ酸)およびリンス液が用いられる。基板が回転されつつ、基板の表面にエッチング液が供給されることにより、基板の表面に形成されているシリコン酸化膜が除去される。その後、基板の回転が持続された状態で、基板の表面にリンス液が供給されることにより、基板の表面に付着しているエッチング液が洗い流される。このリンス液による水洗後は、リンス液が基板の高速回転により基板から振り切られ、基板が乾燥すると、シリコン酸化膜を除去するための一連の処理が終了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−252177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
基板の表面からシリコン酸化膜が除去されると、その基板の表面には、シリコンが露出する。このシリコンの表面は、水素終端化されており、疎水性を示す。そのため、基板の表面におけるシリコン酸化膜が除去された部分(シリコンが露出した部分)では、その表面に対する処理液の接触角が大きくなる。その結果、基板の表面に処理液で覆われない部分が生じ、その部分に雰囲気中に浮遊する水滴や固形異物が付着することによる基板の汚染を招くおそれがある。とくに、基板の周縁部上では、処理液に作用する遠心力が弱いので、処理液が筋状をなして流れ、処理液で覆われない部分が生じやすい。処理対象となる基板が大型基板(たとえば、外径450mmの円形基板)である場合、この問題がより一層顕在化する。
【0006】
基板の表面の全域が処理液により確実に覆われるようにするために、基板に供給される処理液の流量および基板の回転速度を増大させることが考えられるが、その方策では、1枚の基板の処理に要するコストが増えてしまう。また、基板から飛散する処理液がスピンチャックの周囲に配置されている部材に高速で衝突することにより、処理液のミストが多量に発生してしまう。処理液のミストは、処理後の基板の乾燥状態を悪化させるほか、処理後の基板の表面に付着することによりパーティクルの発生の原因となるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、基板の表面の全域を液の液膜で覆った状態に維持でき、かつ基板の表面の全域をリンス液の液膜で覆った状態に維持できる、基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、基板(W)を保持する基板保持手段(3)と、前記基板保持手段に保持されている基板を、所定の回転軸線(A1)まわりに回転させるための基板回転手段(7)と、前記基板保持手段によって保持されている前記基板の表面に、微細気泡を含有する薬液を供給するための微細気泡薬液供給手段(4)と、前記基板保持手段によって保持されている前記基板の表面に、微細気泡を含有するリンス液を前記基板に供給する微細気泡リンス液供給手段(5)と、前記基板回転手段、前記微細気泡薬液供給手段および前記微細気泡リンス液供給手段を制御する制御装置(40)とを含み、前記制御装置は、前記基板回転手段により、所定の回転軸線まわりに前記基板を回転させる基板回転工程(S2)と、前記基板回転工程に並行して、前記微細気泡薬液供給手段によって、回転中の前記基板の表面に、微細気泡を含有する薬液を、2.0リットル/分以下の供給流量で供給して、前記基板の表面に薬液の液膜を保持する微細気泡薬液供給工程(S3)と、前記微細気泡薬液供給工程の後において、前記基板回転工程に並行して、前記微細気泡リンス液供給手段によって、回転中の前記基板の表面に、微細気泡を含有するリンス液を、2.0リットル/分以下の供給流量で供給して、前記基板の表面にリンス液の液膜を保持する微細気泡リンス液供給工程(S4)とを実行し、前記基板の表面は、前記微細気泡薬液供給工程の前から疎水性を呈しているか、あるいは、前記微細気泡薬液供給工程により疎水性を呈するようになる、基板処理装置(1)を提供する。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符合を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。
【0009】
この構成によれば、回転状態にある基板の表面に、微細気泡を含有する液が供給される。微細気泡は疎水性を示すから、基板の表面が疎水性を示している場合には、微細気泡と基板の表面との間の疎水性相互作用によって、微細気泡を含有する液の分子が、基板の表面に引き付けられて、微細気泡を含有する液が基板の表面上に凝集する。そのため、基板に供給された液は、基板の周囲から排出されずに基板上に溜まる。これにより、基板の表面が疎水性を示す場合であっても、基板の表面の全域を液の液膜を覆った状態に維持できる。液の液膜を基板の表面の全域に行き渡らせるために、基板に供給される液の流量および基板回転手段による基板の回転速度を増大させる必要はない。したがって、供給される液の流量および基板の回転速度を増大させることなく、基板の表面の全域を液の液膜で覆った状態に維持できる。
また、回転状態にある基板の表面に、微細気泡を含有するリンス液が供給される。微細気泡は疎水性を示すから、基板の表面が疎水性を示している場合には、微細気泡と基板の表面との間の疎水性相互作用によって、微細気泡を含有するリンス液の分子が、基板の表面に引き付けられて、微細気泡を含有するリンス液が基板の表面上に凝集する。そのため、基板に供給されたリンス液は、基板の周囲から排出されずに基板上に溜まる。これにより、基板の表面が疎水性を示す場合であっても、基板の表面の全域をリンス液の液膜を覆った状態に維持できる。リンス液の液膜を基板の表面の全域に行き渡らせるために、基板に供給されるリンス液の流量および基板回転手段による基板の回転速度を増大させる必要はない。したがって、供給されるリンス液の流量および基板の回転速度を増大させることなく、基板の表面の全域をリンス液の液膜で覆った状態に維持できる。
【0010】
なお、本願の明細書および明細書において、「微細気泡」とは、マイクロバブルやナノバブルを含む趣旨である。マイクロバブルは、10〜数十(μm)の直径を有する気泡を言い、ナノバブルは、数百(nm)の直径を有する気泡を言う
【0011】
前記薬液は、エッチング液を含んでいてもよい。エッチング液を用いた処理は、基板の表面(基板自体または基板上に形成された薄膜)にパターンを形成するためのエッチング処理、基板の表面の表層領域を均一に除去するためのエッチング処理のほか、エッチング作用を利用して基板の表面の異物を除去する洗浄処理を含む
請求項2に記載のように、前記基板保持手段によって保持されている基板は、表面にシリコン酸化膜が形成されたシリコン基板であり、前記微細気泡薬液供給手段によって前記基板の表面に供給される前記薬液は、フッ化水素を含有するエッチング液であってもよい。
【0012】
前記の目的を達成するための請求項に記載の発明は、基板(W)を、所定の回転軸(A1)線まわりに回転させる基板回転工程(S2)と、前記基板回転工程に並行して、回転中の前記基板の表面に、微細気泡を含有する液を、2.0リットル/分以下の供給流量で供給して、前記基板の表面に薬液の液膜を保持する微細気泡液供給工程(S3)、前記微細気泡薬液供給工程の後において、前記基板回転工程に並行して、回転中の前記基板の表面に、微細気泡を含有するリンス液を、2.0リットル/分以下の供給流量で供給して、前記基板の表面にリンス液の液膜を保持する微細気泡リンス液供給工程(S4)とを含み、前記基板の表面は、前記微細気泡薬液供給工程の前から疎水性を呈しているか、あるいは、前記微細気泡薬液供給工程により疎水性を呈するようになる、基板処理方法である。
この方法によれば、請求項1に関連して説明した作用効果と同等の作用効果を奏する。
【0013】
請求項4に記載のように、前記基板回転工程において回転される基板は、表面にシリコン酸化膜が形成されたシリコン基板であり、前記微細気泡薬液供給工程において前記基板の表面に供給される前記薬液は、フッ化水素を含有するエッチング液であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を模式的に示す図である。
図2図1に示す基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
図3図1に示す基板処理装置によって実行されるエッチング処理の処理例を示す工程図である。
図4図3の処理例に含まれる各工程における基板の回転速度の変化を示す図である。
図5図3に示すエッチング工程における、基板の上面を覆うエッチング液の液膜の状態を示す図である。
図6図4に示す回転リンス工程における、基板の上面を覆うリンス液の液膜の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1の構成を模式的に示す図である。
この基板処理装置1は、半導体ウエハ等の基板Wの表面(処理対象面)に対して、エッチング処理の一例である酸化膜エッチング処理を施すための枚葉型の装置である。
基板処理装置1は、それぞれ隔壁により区画された処理室2A、薬液供給室2Bおよび気体供給室2Cを含む。処理室2A内には、基板Wを保持して回転させるスピンチャック(基板保持手段)3と、スピンチャック3に保持されている基板Wの表面(上面)に、(多数の)マイクロバブル(10〜数十(μm)の直径を有する気泡)を含む微細気泡を含有するエッチング液を供給するための微細気泡エッチング液供給ユニット(微細気泡薬液供給手段)4と、スピンチャック3に保持されている基板Wの表面(上面)に、(多数の)マイクロバブルを含む微細気泡を含有するリンス液を供給するための微細気泡リンス液供給ユニット(微細気泡リンス液供給手段)5と、スピンチャック3に保持されている基板Wの表面(上面)に、低表面張力を有する有機溶媒の一例としてのイソプロピルアルコール(isopropyl alcohol:IPA)液を供給するための有機溶媒ノズル6とが収容されている。
【0016】
スピンチャック3として、たとえば挟持式のものが採用されている。具体的には、スピンチャック3は、スピンモータ(基板回転手段)7と、このスピンモータ7の駆動軸と一体化されたスピン軸(図示しない)と、スピン軸の上端にほぼ水平に取り付けられた円板状のスピンベース8と、スピンベース8の周縁部の複数箇所にほぼ等角度間隔で設けられた複数個の挟持部材9とを備えている。複数個の挟持部材9は、基板Wをほぼ水平な姿勢で挟持する。この状態で、スピンモータ7が駆動されると、その駆動力によってスピンベース8が所定の回転軸線A1まわりに回転され、そのスピンベース8とともに、基板Wがほぼ水平な姿勢を保った状態で回転軸線A1まわりに回転される。
【0017】
なお、スピンチャック3としては、挟持式のものに限らず、たとえば、ウエハWの裏面を真空吸着することにより、ウエハWを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な回転軸線まわりに回転することにより、スピンチャック3に保持されたウエハWを回転させる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
微細気泡エッチング液供給ユニット4は、微細気泡エッチング液ノズル10と、エッチング液に微細気泡を混入させて微細気泡エッチング液を生成する微細気泡エッチング液生成部12と、微細気泡エッチング液生成部12と微細気泡エッチング液ノズル10との間に接続された微細気泡エッチング液配管11とを備えている。微細気泡エッチング液ノズル10は、たとえば、連続流の状態で液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック3の上方で、その吐出口を基板Wの上面の回転中心付近に向けて固定的に配置されている。
【0018】
微細気泡エッチング液生成部12は、筒状の本体を有し、本体内でエッチング液に微細気泡を混入させることにより、微細気泡を含有するエッチング液を生成する。微細気泡エッチング液生成部12の本体部には、エッチング液供給配管13および第1不活性ガス配管14が接続されている。微細気泡エッチング液生成部12は、具体的には、特許5023705号公報に記載のナノバルブ発生装置と同等の構成を採用しており、微細気泡エッチング液生成部12についての詳細な説明を省略する。
【0019】
エッチング液配管13には、エッチング液供給源からエッチング液が供給される。エッチング液配管13には、エッチング液配管13を開閉するためのエッチング液バルブ15が介装されている。エッチング液供給源およびエッチング液バルブ15は、薬液供給室2B内に収容されている。エッチング液配管13に供給されるエッチング液としては、希フッ酸(DHF)、濃フッ酸(concHF)、フッ硝酸(フッ酸と硝酸(HNO)との混合液)、バファードフッ酸(BHF)、フッ化アンモニウム等が挙げられる。一方、第1不活性ガス配管14には、不活性ガス供給源から不活性ガス(たとえば窒素ガス(N))が供給される。第1不活性ガス配管14には、第1フィルタ16、第1ニードルバブル17、第1開閉バルブ18および第1レギュレータ19が、微細気泡エッチング液生成部12からこの順に介装されている。第1開閉バルブ18が開かれると、第1不活性ガス配管14から微細気泡エッチング液生成部12に窒素ガスが供給される。第1レギュレータ19による圧力調整により、微細気泡エッチング液生成部12に供給される不活性ガスの流量が調整されるようになっている。エッチング液バルブ15および第1開閉バルブ18の双方が開かれることにより、微細気泡エッチング液生成部12の本体内を通るエッチング液に微細気泡が混入されて、微細気泡を含有するエッチング液が生成される。第1ニードルバブル17の開度の調整により、生成されるエッチング液に含まれる微細気泡の粒径が調整される。窒素ガス供給源、第1フィルタ16、第1ニードルバブル17、第1開閉バルブ18および第1レギュレータ19は、気体供給室2C内に収容されている。
【0020】
微細気泡リンス液供給ユニット5は、微細気泡リンス液ノズル20と、リンス液に微細気泡を混入させて、微細気泡を含有するリンス液を生成する微細気泡リンス液生成部22と、微細気泡リンス液生成部22と微細気泡リンス液ノズル20との間に接続された微細気泡リンス液配管21とを備えている。微細気泡リンス液ノズル20は、たとえば、連続流の状態で液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック3の上方で、その吐出口を基板Wの上面の回転中心付近に向けて固定的に配置されている。微細気泡リンス液生成部22に供給されるリンス液としては、DIW(deionized water)、炭酸水、電解イオン水、オゾン水、希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水、還元水(水素水)等を例示することができる。
【0021】
微細気泡リンス液生成部22は、筒状の本体を有し、本体内でリンス液に微細気泡を混入させることにより、微細気泡を含有するリンス液を生成する。微細気泡リンス液生成部22の本体部には、リンス液供給配管23および第2不活性ガス配管24が接続されている。微細気泡リンス液生成部22は、具体的には、特許5023705号公報に記載のナノバルブ発生装置と同等の構成を採用しており、微細気泡リンス液生成部22についての詳細な説明を省略する。
【0022】
リンス液供給配管23には、リンス液供給源からリンス液が供給される。リンス液供給配管23には、リンス液供給配管23を開閉するためのリンス液バルブ25が介装されている。一方、第2不活性ガス配管24には、不活性ガス供給源から不活性ガス(たとえば窒素ガス(N))が供給される。第2不活性ガス配管24には、第2フィルタ26、第2ニードルバブル27、第2開閉バルブ28および第2レギュレータ29が微細気泡リンス液生成部22からこの順に介装されている。第2開閉バルブ28が開かれると、第2不活性ガス配管24から微細気泡リンス液生成部22に窒素ガスが供給される。第2レギュレータ29による圧力調整により、微細気泡リンス液生成部22に供給される不活性ガスの流量が調整されるようになっている。リンス液バルブ25および第2開閉バルブ28の双方が開かれることにより、微細気泡リンス液生成部22の本体内を通るエッチング液に微細気泡が混入されて、微細気泡を含有するリンス液が生成される。第2ニードルバブル27の開度の調整により、生成されるリンス液に含まれる微細気泡の粒径が調整される。窒素ガス供給源、第2フィルタ26、第2ニードルバブル27、第2開閉バルブ28および第2レギュレータ29は、気体供給室2C内に収容されている。
【0023】
有機溶媒ノズル6は、たとえば、連続流の状態でIPA液を吐出するストレートノズルであり、スピンチャック3の上方で、その吐出口を基板Wの上面の回転中心付近に向けて固定的に配置されている。有機溶媒ノズル6には、IPA液供給源からのIPA液が供給される有機溶媒供給配管30が接続されている。有機溶媒供給配管30の途中部には、有機溶媒ノズル6からのIPA液の供給/供給停止を切り換えるための有機溶媒バルブ31が介装されている。IPA液供給源および有機溶媒バルブ31は、薬液供給室2Bに収容されている。
【0024】
なお、微細気泡エッチング液ノズル10、微細気泡リンス液ノズル20および有機溶媒ノズル6は、それぞれ、スピンチャック3に対して固定的に配置されている必要はなく、たとえば、スピンチャック3の上方において水平面内で揺動可能なアームに取り付けられて、このアームの揺動により基板Wの上面における薬液の着液位置がスキャンされる、いわゆるスキャンノズルの形態が採用されてもよい。
【0025】
図2は、基板処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
基板処理装置1は、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置40を備えている。制御装置40は、予め定められたプログラムに従って、スピンモータ7等の動作を制御する。さらに、制御装置40は、エッチング液バルブ15、第1開閉バルブ18、リンス液バルブ25、第2開閉バルブ28、有機溶媒バルブ31等の開閉動作を制御し、第1および第2ニードルバルブ17,27の開度を制御するとともに、第1および第2レギュレータ19,29の制御圧力を制御する。
【0026】
図3は、基板処理装置1によって実行されるエッチング処理の処理例を示す工程図である。図4は、図3の処理例に含まれる各工程における基板Wの回転速度の変化を示す図である。
以下、図1図4を参照しつつ、エッチング処理の一例である酸化膜エッチング処理の処理例について説明する。
【0027】
エッチング処理に際しては、搬送ロボット(図示しない)が制御されて、処理室2A(図1参照)内に未処理の基板Wが搬入される(ステップS1)。基板Wは、大型(たとえば、外径450mmの円形基板)のシリコンウエハであり、搬入される基板Wの表面(デバイスが形成されるべき面)には酸化膜が形成されている。基板Wは、その表面を上方に向けた状態でスピンチャック3に受け渡される。
【0028】
スピンチャック3に基板Wが保持されると、制御装置40はスピンモータ7を制御して、基板Wを回転開始させる(ステップS2)。基板Wは予め定める液処理速度(300〜1200rpmの範囲内で、たとえば図4に示すように300rpm)まで上昇させられ、その液処理速度に維持される。
基板Wの回転速度が液処理速度に達すると、制御装置40は、エッチング液バルブ15および第1開閉バルブ18を開いて、微細気泡エッチング液ノズル10から、基板Wの上面中央部に向けて、微細気泡を含有するエッチング液を吐出する(S3:エッチング工程(微細気泡処理液供給工程)。このとき、第1レギュレータ19の調整により、微細気泡エッチング液ノズル10からのエッチング液の吐出流量は、比較的小流量(たとえば2.0(リットル/分))に設定されている。回転状態にある基板Wの上面に、微細気泡を含むエッチング液が供給される。これにより、基板Wの上面にエッチング液の液膜が形成される。エッチング液により基板Wの表面(上面)からシリコン酸化膜が除去され、その基板Wの表面(上面)にシリコンが露出する。このシリコンの表面は水素終端化されており、疎水性を示す。そのため、基板Wの表面(上面)におけるシリコン酸化膜が除去された部分(シリコンが露出した部分)では、その表面(上面)に対するエッチング液の接触角が大きくなる。
【0029】
図5は、エッチング工程(S3)における、基板Wの上面を覆うエッチング液の液膜の状態を示す図である。
基板Wの上面の中央部に供給されたエッチング液は、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板Wの上面上を基板Wの周縁部に向けて流れる。エッチング液に含まれる個々の微細気泡41は、媒体であるエッチング液の流動と同じ挙動を呈する。微細気泡41は疎水性を示すから、基板Wの上面においてシリコンが露出している場合には、微細気泡41とシリコン表面との間の疎水性相互作用によって、微細気泡41を含むエッチング液の分子が、基板Wの上面においてシリコンが露出している部分に引き付けられて、微細気泡41を含むエッチング液が基板Wの上面上に凝集する。そのため、基板Wに供給されたエッチング液は、基板Wの周囲から排出されずに基板W上に溜まる。このように、基板Wの回転速度(液処理速度)が300rpmという低速度であっても、基板Wの上面の全域がエッチング液の液膜によって覆われ、このカバレッジ状態が維持される。また、微細気泡エッチング液ノズル10からのエッチング液の吐出流量が比較的小流量(たとえば2.0(リットル/分))に設定されているので、エッチング液の省液を図ることができる。そればかりか、基板Wからスピンチャック3に飛散するエッチング液の量を抑制することができ、これにより、エッチング液のミストに起因するパーティクルの発生を抑制することができる。
【0030】
エッチング液の吐出開始から、予め定めるエッチング時間(たとえば約30秒間)が経過すると、制御装置40は、エッチング液バルブ15および第1開閉バルブ18を閉じる。これにより、微細気泡エッチング液ノズル10からのエッチング液の吐出が停止される。エッチング液として、希フッ酸、濃フッ酸、フッ硝酸、バファードフッ酸、フッ化アンモニウム等が用いられる場合、ステップS3のエッチング工程後は、基板Wの上面全域においてシリコンが露出しているので、上面全域が疎水性を示すようになる。
【0031】
次いで、制御装置40はリンス工程(ステップS4。微細気泡リンス液供給工程)の実行を開始する。図4に示すように、ステップS4のリンス工程は、ステップS3のエッチング工程に引き続いて、基板Wを前記の液処理速度で回転させながら基板Wの上面にリンス液を供給する回転リンス工程(ステップS41)と、基板Wの回転速度を、前記の液処理速度(たとえば300pm)からパドル速度(0〜100rpmの範囲内で10rpm)まで連続的に落とす減速リンス工程(ステップS42)と、基板Wの上面の全域にリンス液の液膜をパドル状に保持するパドルリンス工程(ステップS43)とを含む。以下、ステップS4のリンス工程について具体的に説明する。
【0032】
エッチング液バルブ15および第1開閉バルブ18が閉じられた後、制御装置40は、基板Wの回転速度を前記の液処理速度に維持しながら、リンス液バルブ25および第2開閉バルブ28を開いて、微細気泡リンス液ノズル20から基板Wの回転中心付近に向けて、微細気泡を含むリンス液を吐出開始する。これにより、ステップS41の回転リンス工程(S41)の実行が開始される。このとき、第2レギュレータ29の調整により、微細気泡リンス液ノズル20からのリンス液の吐出流量は、小流量(たとえば2.0(リットル/分))に設定されている。回転状態にある基板Wの上面に、微細気泡を含むリンス液が供給され、これにより、基板Wの上面にリンス液の液膜が形成される。
【0033】
図6は、ステップS41の回転リンス工程における、基板Wの上面を覆うリンス液の液膜の状態を示す図である。
基板Wの上面の中央部に供給されたリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板Wの上面上を基板Wの周縁部に向けて流れる。リンス液に含まれる個々の微細気泡51は、媒体であるリンス液の流動と同じ挙動を呈する。微細気泡51は疎水性を示すから、基板Wの上面が疎水性を示している場合には、微細気泡51と基板Wの上面との間の疎水性相互作用によって、微細気泡51を含むリンス液の分子が、基板Wの上面に引き付けられて、微細気泡51を含むリンス液が基板Wの上面上に凝集する。そのため、基板Wに供給されたリンス液は、基板Wの周囲から排出されずに基板W上に溜まる。これにより、基板Wの上面の全域がリンス液の液膜によって覆われ、このカバレッジ状態が維持される。このリンス膜の液膜によって、基板Wの上面に付着していたエッチング液が洗い流される。このように、基板Wの回転速度(液処理速度)が300rpmという低速度であっても、基板Wの上面の全域がリンス液の液膜によって覆われ、このカバレッジ状態が維持される。また、微細気泡リンス液ノズル20からのリンス液の吐出流量が比較的小流量(たとえば2.0(リットル/分))に設定されているので、リンス液の省液を図ることができる。
【0034】
微細気泡リンス液ノズル20のリンス液の吐出開始から予め定める回転リンス期間(たとえば25.5秒間)が経過すると、制御装置40は、微細気泡リンス液ノズル20からのリンス液の吐出流量を2.0(リットル/分)に維持しながら、スピンモータ7を制御して、液処理速度(300rpm)で回転している基板Wを、パドル速度(たとえば10rpm)までたとえば3段階(300rpm→100rpm→50rpm→10rpm)で減速させ、ステップS42の減速工程を実行する。
【0035】
この減速工程では、基板Wの上面のリンス液に作用する遠心力が低減するが、ステップS41の回転リンス工程(図6に示す場合)と同様、微細気泡と基板Wの上面との間の疎水性相互作用によって、微細気泡を含むリンス液の分子が、基板Wの上面に引き付けられて、微細気泡を含むリンス液が基板Wの上面上に凝集するから、基板Wの上面のリンス液が、上面全域を覆う状態(カバレッジ状態)に維持される。すなわち、基板Wの上面周縁部でリンス液の液膜が放射状に広がることがなく、ゆえに基板Wの上面が露出することがない。そして、速工程の全期間に亘って、基板Wの上面の全域をリンス液の液膜で覆った状態に維持できる。
【0036】
基板Wの回転速度がパドル速度まで落とされると、制御装置40は、スピンモータ7を制御して、基板Wの回転速度をそのパドル速度に維持する。これにより、基板Wの上面の全域にリンス液の液膜がパドル状に保持されるステップS43のパドルリンス工程が実行される。
基板Wの回転速度がパドル速度まで落とされてから、予め定めるパドルリンス期間(たとえば7.5秒間)が経過すると、制御装置40は、リンス液バルブ25および第2開閉バルブ28を閉じる。これにより、微細気泡リンス液ノズル20からのリンス液の吐出が停止される。
【0037】
次いで、制御装置40は、基板Wの回転速度をパドル速度に維持しつつ、有機溶媒バルブ31を開いて、有機溶媒ノズル6から基板Wの回転中心付近に向けてIPA液を吐出する。このときの有機溶媒ノズル6からのIPA液の吐出流量は、たとえば0.1(リットル/分)に設定されている。基板Wの上面にIPA液が供給され、これにより基板Wの上面のリンス液の液膜に含まれるリンス液がIPA液に順次置換されていく。これにより、基板Wの上面に、基板Wの上面全域を覆うIPA液の液膜がパドル状に保持される。
【0038】
IPA液の吐出開始から予め定めるIPAパドル時間(たとえば約3.5秒間)が経過すると、制御装置40は、IPA液の吐出を継続しながら、スピンモータ7を制御して基板Wをパドル速度から高回転速度(たとえば約1000rpm)までたとえば4段階(10rpm→50rpm→75rpm→100rpm→1000rpm)で加速させる。制御装置40は、基板Wが高回転速度に到達した後、IPA液の吐出開始からIPA処理時間(たとえば約7秒間)が経過したことを条件として、有機溶媒バルブ31を閉じて有機溶媒ノズル6からのIPA液の吐出を停止する。
【0039】
IPA液の吐出が停止されると、制御装置40は、乾燥工程(ステップS6)を実行する。すなわち、制御装置40は、基板Wの回転速度を1500rpmまで加速し、1500rpmに維持する。これにより、基板Wに付着しているIPA液が振り切られて基板Wが乾燥される。
ステップS6の乾燥工程が予め定める乾燥時間に亘って行われると、制御装置40は、スピンモータ7を駆動して、スピンチャック3の回転(基板Wの回転)を停止させる(ステップS7)。これにより、1枚の基板Wに対するエッチング処理が終了し、搬送ロボットによって、処理済みの基板Wが処理室2Aから搬出される(ステップS8)。
【0040】
以上により、この実施形態によれば、回転状態にある基板Wの上面に、微細気泡を含有する処理液(エッチング液またはリンス液)が供給される。微細気泡は疎水性を示すから、基板Wの上面が疎水性を示している場合には、微細気泡と基板Wの上面との間の疎水性相互作用によって、微細気泡を含有する処理液の分子が、基板Wの上面に引き付けられて、微細気泡を含有する処理液が基板Wの上面上に凝集する。そのため、基板Wに供給された処理液は、基板Wの周囲から排出されずに基板W上に溜まる。これにより、基板Wの上面が疎水性を示す場合であっても、基板Wの上面の全域を処理液の液膜を覆った状態に維持できる。処理液の液膜を基板Wの上面の全域に行き渡らせるために、基板Wに供給される処理液の流量およびスピンチャック3による基板Wの回転速度を増大させる必要はない。したがって、供給される処理液の流量および基板Wの回転速度を増大させることなく、基板Wの上面の全域に処理液の液膜で覆った状態に維持できる基板処理装置1を提供することができる。
【0041】
以上この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、処理液(エッチング液またはリンス液)に含まれる微細気泡をマイクロバブルとして説明したが、処理液に含まれる微細気泡をナノバブル(数百(nm)の直径を有する気泡)とすることもできる。
【0042】
また、本発明は、基板Wの表面からシリコン酸化膜を除去するエッチング処理に限らず、基板Wの表面(基板W自体または基板W上に形成された薄膜)にパターンを形成するためのエッチング処理や、基板W表面の表層領域を均一に除去するためのエッチング処理、エッチング作用を利用して基板Wの表面の異物を除去する洗浄処理に広く適用できる。
また、基板Wにエッチング処理以外の処理を施すために基板Wの表面に供給する薬液に微細気泡を含ませ、その薬液を基板Wの表面に供給することもできる。ただし、本発明の効果は、基板Wの表面が疎水性を示す場合にとくに顕著に発揮される。基板Wの表面が疎水性を示すような基板Wに対する処理に用いられる薬液としては、SPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水混合液)、SC1(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水混合液)およびSC2(hydrochloric acid/hydrogen peroxide mixture:塩酸過酸化水素水混合液)を例示することができる。SPMは、たとえば、基板Wの表面に形成されたレジスト膜を剥離するレジスト剥離処理や金属汚染物を除去する洗浄処理に用いられる。SC1は、たとえば、基板Wの表面からパーティクルを除去するための洗浄処理やレジスト剥離後の基板Wの表面にポリマーとなって残留しているレジスト残渣を除去するためのポリマー除去処理に用いられる。SC2は、たとえば、金属汚染物を除去する洗浄処理に用いられる。
【0043】
また、前述の実施形態では、ステップS3のエッチング工程で基板Wの表面に微細気泡を含有するエッチング液を供給し、かつステップS4のリンス工程で基板Wの表面に微細気泡を含有するリンス液を供給するものとして説明したが、基板Wの表面に微細気泡を含有する処理液を供給するのは、エッチング工程およびリンス工程の双方でなく、エッチング工程およびリンス工程の一方のみであってもよい。
【0044】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 基板処理装置
3 スピンチャック(基板保持手段)
4 微細気泡エッチング液ユニット(微細気泡薬液供給手段)
5 微細気泡リンス液ユニット(微細気泡リンス液供給手段)
7 スピンモータ(基板回転手段)
A1 回転軸線
W 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6