【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 開催日:平成26年9月10日 集会名:土木学会 平成26年度全国大会 開催場所:大阪大学 豊中キャンパス(〒560−0043 大阪府豊中市待兼山町1−2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている機械的なレールの交換方法では、レール山越器ごとに人員を配置する人力施工に比べて人員を削減できる等の利点がある。しかしながら、特許文献1のレール交換機は、新レールおよび旧レールが線路の両側に配置される場合にしか対応できない。そのため、レール交換機の使用箇所が制限される。
たとえばホームがある区間等では、線路の片側にしかレールを配置できない場合がある。また、新レールを線路の両側に仮置きする場合、新レールだけでなく、複数のレール受台を線路の両側に運搬する必要がある。また、旧レールが線路の両側に排出される場合、旧レールを撤去する際に、両方の旧レールを線路の片側に移動させる必要がある。
【0005】
このように、一つのレール取卸条件にしか対応できない場合、レール交換機の使用箇所が制限され、レール交換機の活用範囲の拡大が妨げられる。したがって、レール交換機は、どのようなレール取卸条件であっても対応できることが好ましい。
この発明は、かかる背景のもとでなされたものであり、複数のレール取卸条件に対応可能なレール交換機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、線路に敷設された旧レールを新レールに交換するレール交換機である。レール交換機は、牽引車両によって牽引される第1台車、第2台車、および第3台車を備える。
前記第1台車は、敷設位置に配置された旧レールの上を転がる2つの下部走行ローラと、敷設位置の外側の仮置き位置から送られた新レールを敷設位置よりも高い位置で支持すると共に、新レールを後方に送る複数の上部走行ローラとを含む。
【0007】
前記第2台車は、敷設位置に配置された旧レールの上を転がる2つの下部走行ローラと、前記第1台車から送られた新レールを敷設位置のほぼ真上の位置で支持すると共に、新レールを敷設位置のほぼ真上の位置から敷設位置に向けて後方に送る2つの上部走行ローラとを含む。「敷設位置のほぼ真上の位置」は、たとえば、当該真上の位置に配置されたレールの少なくとも一部が、左右方向に関して、敷設位置に配置されたレールの底部の右端および左端の間に位置する位置を意味する。
【0008】
前記第3台車は、前記第2台車と前記第3台車との間で敷設位置に配置された新レールの上を転がる2つの下部走行ローラと、前記第2台車の下を通過した旧レールを敷設位置よりも高い位置で支持すると共に、旧レールを敷設位置の外側の排出位置に向けて後方に送る複数の上部走行ローラとを含む。
前記第1台車および第3台車の少なくとも一方の前記複数の上部走行ローラは、敷設位置の外側でレールを支持する2つの外側走行ローラと、左右方向に位置調整可能であると共に、2つの敷設位置の内側でレールを支持する内側走行ローラとを含む。
【0009】
請求項2に記載の発明
のように、前記第1台車の前記複数の上部走行ローラと、前記第3台車の前記複数の上部走行ローラとは、いずれも、2つの前記外側走行ローラと、前記内側走行ローラとを含んでいてもよい。
もしくは、前記第1台車および第3台車の一方の前記複数の上部走行ローラが、2つの前記外側走行ローラと前記内側走行ローラとを含み、前記第1台車および第3台車の他方の前記複数の上部走行ローラが、前記外側走行ローラと前記内側走行ローラと兼ねる兼用走行ローラを含
んでいてもよい。前記兼用走行ローラは、敷設位置の外側の位置と敷設位置の内側の位置と間で左右方向に位置調整可能である
。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1台車、第2台車、および第3台車が、牽引車両によって牽引される。線路に敷設された旧レールは、第1台車および第2台車の下を通過した後に第3台車の上を通り、その後、線路の外側で地上の排出位置に置かれる。線路の脇に仮置きされた新レールは、第1台車および第2台車の上を通過した後に第2台車と第3台車との間で地上の敷設位置に置かれ、その後、第3台車の下を通る。
【0011】
第1台車および第3台車
の少なくとも一方は、敷設位置の外側でレールを支持する2つの外側走行ローラと、2つの敷設位置の内側でレールを支持する内側走行ローラとを含む。2つの外側走行ローラを用いれば、レールが線路の両側に配置される場合に対応できる。内側走行ローラを用いれば、レールが線路の片側に配置される場合に対応できる。さらに、内側走行ローラは、左右方向に位置調整可能なので、レールが線路の右側だけに配置される場合と左側だけに配置される場合の両方に対応できる。したがって、レール交換機は、複数のレール取卸条件に対応できる。
【0012】
さらに、新レールは、敷設位置のほぼ真上の位置で第2台車に支持され、第2台車と第3台車との間で敷設位置に向かってほぼ真下に降りる。
図7に示すように、新レールを外側から敷設位置に移動させると、マクラギの端部から上方に突出する設置物(ボルトなど)に新レールが当たる場合がある。したがって、新レールをほぼ真下に移動させることにより、マクラギに設置された設置物との衝突を回避できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
[レール交換機の構造]
図1は、レール交換機によって交換できる4つのレール取卸条件を示す模式的な平面図である。レール交換機は、2本の新レールRnが線路の両側および片側のいずれに配置されている場合でも対応可能であり、さらに、2本の旧レールRoを線路の両側および片側のいずれに排出する場合でも対応可能である。
【0015】
レール交換機は、マクラギ上の敷設位置に配置されたレールR上を走行すると共に、敷設位置よりも高い位置でレールRを支持する第1台車1、第2台車2、および第3台車3を備える。レールRを交換する際は、第1台車1、第2台車2、および第3台車3が、前からこの順番で並べられ、ワイヤロープ等の牽引ワイヤー5によって連結される。この状態で、第1台車1が、軌陸バックホウなどの牽引車両4によって進行方向に牽引され、それに伴って、第2台車2および第3台車3が、進行方向に移動する。
【0016】
図2〜
図4に示すように、各台車1〜3は、敷設位置よりも高い位置でレールRを支持する複数の上部ローラユニット6と、敷設位置に配置されたレールRの上を転がる2つの下部ローラユニット7と、上部ローラユニット6と下部ローラユニット7とを支持するフレーム8とを含む。第1台車1は、3つの上部ローラユニット6を備えており、第2台車2および第3台車は、2つの上部ローラユニット6を備えている。
【0017】
各台車1〜3の下部ローラユニット7は、レールRの上に配置される下部走行ローラ71と、レールRの頭部の側方に配置される転倒防止ローラ72とを含む。下部ローラユニット7は、第3台車3のように、レールRの頭部の両側に配置される2つの下部水平ローラ73をさらに備えていてもよい。下部走行ローラ71は、左右方向に延びる水平な中心線まわりに回転可能であり、転倒防止ローラ72および下部水平ローラ73は、鉛直な中心線まわりに回転可能である。
【0018】
下部ローラユニット7は、下部走行ローラ71を回転可能に支持する下ローラベース74と、転倒防止ローラ72を回転可能に支持する下ローラホルダ75とを含む。下ローラベース74および下ローラホルダ75は、フレーム8に連結されている。下ローラホルダ75は、近接位置(
図2〜
図4に示す位置)と退避位置との間でフレーム8に対して移動可能である。退避位置では、転倒防止ローラ72と下部走行ローラ71との間隔が、近接位置での間隔よりも広がる。下部走行ローラ71をレールRの上に置くときは、下ローラホルダ75を退避位置に位置させる。そして、下部走行ローラ71がレールRの上に置かれた後、下ローラホルダ75を近接位置に移動させ、ロックピン等によりこの位置で固定する。
【0019】
各台車1〜3の上部ローラユニット6は、レールRの下に配置される上部走行ローラ61と、レールRの頭部の両側に配置される転倒防止用の2つの上部水平ローラ62とを含む。上部走行ローラ61は、左右方向に延びる水平な中心線まわりに回転可能であり、上部水平ローラ62は、鉛直な中心線まわりに回転可能である。上部ローラユニット6は、上部走行ローラ61を回転可能に支持する上ローラベース64と、2つの上部水平ローラ62を回転可能に支持する2つの上ローラホルダ65とを含む。上ローラベース64は、フレーム8に連結されており、上ローラホルダ65は、上ローラベース64を介してフレーム8に連結されている。
【0020】
同じ上部ローラユニット6に設けられた2つの上ローラホルダ65の一方は、上ローラベース64に固定された固定ホルダであり、他方は、近接位置(実線で示す位置)と退避位置(二点鎖線で示す位置)との間で上ローラベース64に対して移動可能な可動ホルダである。可動ホルダが上ローラベース64に対して傾いた退避位置では、2つの上部水平ローラ62の間隔が、近接位置での間隔よりも広がる。レールRを上部走行ローラ61の上に置くときは、上ローラホルダ65を退避位置に位置させる。そして、レールRが上部走行ローラ61の上に置かれた後、上ローラホルダ65を近接位置に移動させ、ロックピン等によりこの位置で固定する。第1台車1の真ん中の上部ローラユニット6以外の上部ローラユニット6では、可動ホルダが外側に配置されている。
【0021】
第1台車1に設けられた3つの上部ローラユニット6のうち、両側の2つは、フレーム8の側方に配置されており、真ん中の1つは、フレーム8の上の配置されている。第2台車2および第3台車3に設けられた上部ローラユニット6は、いずれも、フレーム8の上の配置されている。第1台車1の両側の2つの上ローラベース64は、フレーム8に固定されている。これに対して、第1台車1の真ん中の上ローラベース64は、フレーム8に対して左右方向に移動可能である。同様に、第2台車2および第3台車3の上ローラベース64は、フレーム8に対して左右方向に移動可能である。
【0022】
可動ローラベース64m(第1台車1の両側の2つの上ローラベース64以外の上ローラベース64)は、フレーム8の上壁によって支持されている。フレーム8の上壁は、左右方向に延びる2つの支持部81を含む。2つの支持部81は、前後方向に間隔を空けて配置されている。2つの支持部81は、2つの支持部81の間に配置された接続部82(
図4参照)によって接続されている。
図5に示すように、2つの支持部81は、フレーム8の上に配置された可動ローラベース64mと、フレーム8の中に配置された固定プレート11との間に配置されている。
【0023】
可動ローラベース64mと固定プレート11とは、両者を上下方向に貫通する複数のボルトBと可動ローラベース64mの上でこれらのボルトBに取り付けられた複数のナットNとによって、2つの支持部81に押し付けられている。これにより、フレーム8の上壁が、可動ローラベース64mと固定プレート11とによって上下方向に挟まれており、可動ローラベース64mがフレーム8に固定されている。ナットNを緩めると、フレーム8に対する可動ローラベース64mの固定が解除され、可動ローラベース64mがフレーム8に対して左右方向にスライド可能となる。また、ナットNを取り外すと、可動ローラベース64mを含む上部ローラユニット6全体をフレーム8から取り外すことができる。
【0024】
フレーム8の右端および左端は、敷設位置の外側に配置されている。第1台車1の真ん中の上部ローラユニット6は、フレーム8の右端からフレーム8の左端までの範囲内で移動可能であり、この範囲内の任意の位置でフレーム8に固定可能である(ただし、フレーム8の2つの支持部81を繋ぐ接続部82に固定プレート11が干渉する位置を除く)。同様に、第2台車2および第3台車3の上部ローラユニット6は、フレーム8の右端からフレーム8の左端までの範囲内で移動可能であり、この範囲内の任意の位置でフレーム8に固定可能である。
【0025】
第1台車1の真ん中の上部ローラユニット6は、新レールRnの仮置き位置に応じて左右方向に位置調整される。新レールRnが線路の右側に配置されている場合、右側の上部ローラユニット6と真ん中の上部ローラユニット6とが使用される。この場合、真ん中の上部ローラユニット6は、右に偏った位置でフレーム8に固定される。一方、新レールRnが線路の左側に配置されている場合、左側の上部ローラユニット6と真ん中の上部ローラユニット6とが使用される。この場合、真ん中の上部ローラユニット6は、左に偏った位置でフレーム8に固定される。
【0026】
第2台車2の上部ローラユニット6は、旧レールRoが排出される方向に応じて左右方向に位置調整される。たとえば、
図1(a)の右側の下部ローラユニット7は、右側に旧レールRoを排出する。この場合、右側の上部ローラユニット6は、右側の新レールRnが第2台車2のフレーム8の上において右側の旧レールRoの左側、つまり、旧レールRoの排出方向とは反対側に平面視で位置するように、左右方向に位置調整される。これにより、新レールRnおよび旧レールRoが第2台車2と第3台車3との間で衝突することをより確実に防止できる。
【0027】
第3台車3の上部ローラユニット6は、旧レールRoの排出位置に応じて左右方向に位置調整される。旧レールRoを線路の両側に排出する場合、2つの上部ローラユニット6は、敷設位置よりも外側の位置でフレーム8に固定される。旧レールRoを線路の片側に排出する場合、一方の上部ローラユニット6は、他方の上部ローラユニット6の方に近づけられ、右または左に偏った位置でフレーム8に固定される。
図1(a)は、第3台車3の2つの上部ローラユニット6を軌間中心の右側に配置した例を示している。
【0028】
新レールRnが線路の片側に仮置きされている場合、第1台車1の浮きを防止するために、
図2に示すように、カウンターウェイト9を第1台車1に取り付ける。同様に、旧レールRoを線路の片側に排出する場合、
図4に示すように、カウンターウェイト9を第3台車3に取り付ける。カウンターウェイト9は、水平な姿勢で支持されるベースプレート91と、ベースプレート91から上方に延びる2本の支柱92の間に配置される1枚以上のウェイトプレート93とを含む。
図2は、ベースプレート91がボルトBによって上ローラホルダ65に固定されている例を示している。
図4は、ベースプレート91がボルトBによってフレーム8に固定されている例を示している。ウェイトプレート93の枚数は、浮きが防止されるように適宜調整される。
【0029】
[レール交換の手順]
図6は、レールRの交換手順を説明するための模式図である。
以下では、敷設位置に配置された旧レールRoを線路の脇に配置された新レールRnに交換しながら、旧レールRoを線路の脇に排出するときの手順について説明する。具体的には、
図1(a)に示すように、線路の敷設位置に配置された2本の旧レールRoを線路の片側に仮置きされた2本の新レールRnに交換しながら、2本の旧レールRoを新レールRnと同じ方の線路の片側に排出する例について説明する。
【0030】
レールRを交換する場合、各台車1〜3をレールR上に配置する前に、新レールRnの仮置き位置と旧レールRoの排出位置とに応じて各台車1〜3の上部ローラユニット6の位置調整を行い、必要に応じてカウンターウェイト9を第1台車1および第3台車3に搭載する。
次に、
図6(a)に示すように、第1台車1の2つの下部ローラユニット7が2本の旧レールRo上に配置された状態で、線路の片側で地上に配置された2本の新レールRnの端部をレール山越器12によって吊り上げる。その後、軌間中心側の新レールRnから順番に、2本の新レールRnの端部を、第1台車1の真ん中の上部ローラユニット6と第1台車1の右側または左側(
図6(a)では右側)の上部ローラユニット6との上に載せる。そして、第1台車1に支持された2本の新レールRnの端部を地面に置く。
【0031】
次に、
図6(b)に示すように、第2台車2の2つの下部ローラユニット7が2本の旧レールRo上に配置された状態で、地上に配置された2本の新レールRnの端部をレール山越器12によって吊り上げる。その後、2本の新レールRnの端部を、第2台車2の2つの上部ローラユニット6の上に載せる。そして、第1台車1および第2台車2に支持された2本の新レールRnの端部を地面に置く。
【0032】
次に、2本の旧レールRoの端部を線路上の2本のレールRから切断または取り外し、軌間内または軌間外に移動させる。その後、旧レールRoの端部が取り除かれた位置に2本の新レールRnの端部を置き、締結装置によってその位置に固定する。そして、敷設位置に配置された2本の新レールRnの上に第3台車3を移動させる。
次に、
図6(c)に示すように、第3台車3の2つの下部ローラユニット7が2本の新レールRn上に配置された状態で、2本の旧レールRoの端部をレール山越器12によって吊り上げる。その後、軌間中心側の旧レールRoから順番に、2本の旧レールRoの端部を、第3台車3の2つの上部ローラユニット6の上に載せる。そして、第3台車3に支持された2本の旧レールRoの端部を線路の片側で地上に置く。
【0033】
以上により、各台車1〜3の設置が完了する。設置が完了した後は、牽引ワイヤー5によって連結された各台車1〜3を牽引車両4によって前方に牽引する。それに伴って、線路の片側に配置された2本の新レールRnの端部が敷設位置に送られると共に、敷設位置に配置された2本の旧レールRoの端部が新レールRnと同じ方の線路の片側に排出される。
【0034】
図6(c)および
図6(d)に示すように、旧レールRoは、第1台車1および第2台車2の下を通過した後に第3台車3の上を通り、その後、線路の外側で地面に接する。一方、新レールRnは、第1台車1および第2台車2の上を通過した後に第2台車2と第3台車3との間で地面に接し、その後、第3台車3の下を通る。
旧レールRoは、第2台車2から第3台車3に近づくにしたがって、敷設位置から上方向に案内されると共に、敷設位置から線路の外側の排出位置の方に左右方向に案内される。その後、旧レールRoは、第3台車3から後方に離れるにしたがって、第3台車3の上の位置から下方向に案内されると共に、第3台車3上の位置から線路の外側の排出位置の方に左右方向に案内される。これにより、旧レールRoが敷設位置から線路の外側の排出位置に排出される。
【0035】
一方、新レールRnは、第1台車1に近づくにしたがって、線路の外側の仮置き位置から上方向に案内されると共に、仮置き位置から敷設位置の方に左右方向に案内される。その後、新レールRnは、第1台車1から第2台車2に近づくにしたがって、第1台車1の上の位置から敷設位置の方に左右方向に案内される。新レールRnは、第2台車2から後方に離れるにしたがって、第2台車2の上の位置から下方向に案内され、第2台車2および第3台車3の間で地上の敷設位置に配置される。これにより、新レールRnが線路の外側の仮置き位置から敷設位置に送られる。
【0036】
図6(c)に示すように、新レールRnは、第1台車1および第2台車2の間で旧レールRoと交差する。
図6(d)に示すように、第1台車1および第2台車2の間では、新レールRnは、空中に配置されており、旧レールRoは、地面に配置されている。したがって、新レールRnは、地面に配置された旧レールRoを乗り越える。そのため、新レールRnを第2台車2にセットするときに、新レールRnのこう上量(吊り上げ量)を減少させることができ、レールRの交換に伴う作業時間を短縮することができる
また、新レールRnは、敷設位置の真上またはほぼ真上の位置で第2台車2によって支持される。新レールRnは、第2台車2から第3台車3に近づくにしたがって、ほぼ真下に案内され、地上の敷設位置に配置される。
図7において黒色の矢印で示すように、新レールRnを外側から敷設位置に移動させると、マクラギの端部から上方に突出する設置物13に新レールRnが当たる場合がある。したがって、新レールRnをほぼ真下に移動させることにより、設置物13との衝突を回避できる。
【0037】
以上により、線路の片側に仮置きされた2本の新レールRnが敷設位置に配置されると共に、2本の旧レールRoが新レールRnと同じ方の線路の片側に排出される。他のパターンについての詳細な説明は省略するが、上部ローラユニット6等の位置を変更する以外は、前記の手順とほぼ同様である。
たとえば、
図1(b)に示すように、2本の新レールRnが線路の片側に仮置きされている場合に、新レールRnとは反対の方の線路の片側に2本の旧レールRoを排出するときは、第3台車3の2つの上部ローラユニット6を新レールRnの仮置き位置とは反対の方に偏らせればよい。
【0038】
また、
図1(c)に示すように、2本の新レールRnが線路の片側に仮置きされている場合に、2本の旧レールRoを線路の両側に排出するときは、第3台車3の2つの上部ローラユニット6を左右対称な位置に配置すればよい。
また、
図1(d)に示すように、2本の新レールRnが線路の両側に仮置きされている場合に、線路の片側に2本の旧レールRoを排出するときは、第3台車3の2つの上部ローラユニット6を右または左側に偏らせればよい。
【0039】
図示は省略するが、2本の新レールRnが線路の両側に仮置きされている場合に、2本の旧レールRoを線路の両側に排出するときは、第3台車3の2つの上部ローラユニット6を左右対称な位置に配置すればよい。このように、レール交換機は、全てのパターンに対応可能である。
以上のように本実施形態では、第1台車1および第3台車3は、いずれも、敷設位置の外側でレールRを支持する2つの外側走行ローラ61oと、2つの敷設位置の内側でレールRを支持する内側走行ローラ61iとを含む。2つの外側走行ローラ61oを用いれば、レールRが線路の両側に配置される場合に対応できる。内側走行ローラ61iを用いれば、レールRが線路の片側に配置される場合に対応できる。さらに、内側走行ローラ61iは、左右方向に位置調整可能なので、レールRが線路の右側だけに配置される場合と左側だけに配置される場合の両方に対応できる。したがって、台車は3つだけで複数のレール取卸条件に対応できる。
【0040】
また本実施形態では、外側走行ローラ61oと内側走行ローラ61iと兼ねる兼用走行ローラが、第3台車3の複数の上部走行ローラ61に設けられている。敷設位置の外側の位置と敷設位置の内側の位置と間で左右方向に兼用走行ローラを移動させれば、レールRが線路の両側および片側のいずれに配置される場合にも対応できる。さらに、外側走行ローラ61oおよび内側走行ローラ61iを個別に設けなくてもよいので、部品点数を減らすことができ、台車をさらに軽量化できる。そのため、台車の搬入および搬出に要する時間を短縮できる。
【0041】
本発明の実施の形態の説明は以上であるが、本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、2つの外側走行ローラ61oと1つの内側走行ローラ61iとが、第1台車1に設けられており、外側走行ローラ61oと内側走行ローラ61iとを兼ねる2つの兼用走行ローラが、第3台車3に設けられている場合について説明したが、2つの兼用走行ローラが、第1台車1に設けられていてもよい。また、2つの外側走行ローラ61oと1つの内側走行ローラ61iとが、第3台車3に設けられていてもよい。
【0042】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。