特許第6268575号(P6268575)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6268575抗菌性化粧用ブラシ毛材、その毛材を用いた抗菌性化粧用ブラシ及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6268575
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】抗菌性化粧用ブラシ毛材、その毛材を用いた抗菌性化粧用ブラシ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A46D 1/00 20060101AFI20180122BHJP
   A45D 34/04 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   A46D1/00 101
   A45D34/04 510A
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-207866(P2013-207866)
(22)【出願日】2013年10月3日
(65)【公開番号】特開2014-87637(P2014-87637A)
(43)【公開日】2014年5月15日
【審査請求日】2016年9月27日
(31)【優先権主張番号】特願2012-221771(P2012-221771)
(32)【優先日】2012年10月4日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000212005
【氏名又は名称】中村 憲司
(73)【特許権者】
【識別番号】595118010
【氏名又は名称】中村 興司
(74)【代理人】
【識別番号】100122954
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷部 善太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162396
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 泰之
(72)【発明者】
【氏名】中村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】中村 興司
【審査官】 柿沼 善一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−141991(JP,A)
【文献】 特表2006−524520(JP,A)
【文献】 特開2009−142481(JP,A)
【文献】 特開2009−213562(JP,A)
【文献】 特開2011−218088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A46D 1/00
A45D 34/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太さが50〜150μmである、無機粒子を含有するポリエステル系樹脂製フィラメントからなり、テーパー状に形成された先細部を備えた抗菌性化粧ブラシ用毛材であって
ポリエステル系樹脂製フィラメントは、ポリトリメチレンテレフタレート70.0〜90.0重量%、及びポリブチレンテレフタレート29.2〜9.9重量%を含む樹脂組成物であり、無機粒子が銀を含有する可溶性ガラス0.8〜0.1重量%であり、
先細部は、表面全面に凹凸部を備えており、該凹凸部に銀粒子が露出していることを特徴とする抗菌性化粧用ブラシ毛材。
【請求項2】
前記銀含有可溶性ガラスに含まれる銀濃度が1.0〜4.0重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性化粧用ブラシ毛材。
【請求項3】
前記抗菌性化粧用ブラシ毛材が静菌活性値2.2〜6(JIS L 1902−1998(ISO20743))の範囲の値であることを特徴とする請求項に記載の抗菌性化粧用ブラシ毛材。
【請求項4】
テーパ状先細部に続く毛材の胴体部に銀含有可溶性ガラスが凸状の露出している部分が形成されていることを特徴とする請求項記載の抗菌性化粧用ブラシ毛材。
【請求項5】
前記抗菌性化粧用ブラシ毛材の形状が直線状又はカール状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌性化粧用ブラシ毛材。
【請求項6】
請求項1記載の抗菌性化粧用ブラシ毛材を用いた抗菌性化粧用ブラシ。
【請求項7】
リキッドブラシ、リップブラシまたはネイルケアブラシである請求項に記載の抗菌性化粧用ブラシ。
【請求項8】
無機粒子を含有するポリエステル系樹脂製フィラメントからなり、テーパー状に形成された先細部を備えた抗菌性化粧ブラシ用毛材であって、ポリエステル系樹脂製フィラメントは、ポリトリメチレンテレフタレート70.0〜90.0重量%、及びポリブチレンテレフタレート29.2〜9.9重量%、無機粒子が銀を含有する可溶性ガラス0.8〜01重量%である樹脂組成であり、先細部は、表面全面に凹凸部を備えてなる抗菌性化粧用ブラシ毛材の製造方法であって、
樹脂組成を紡糸機で溶融、混練し押出して、紡糸口より加熱延伸により4〜5倍の延伸を行ってフィラメントを製造する工程と、
上記フィラメントを束に集束して、所定の長さに切断する工程、
切断した一端を水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理を行って先端部にテーパー状先細部を形成すると共に、当該先細部の表面に凹凸部を形成する工程、
その後に水洗して乾燥を行う工程と、
ブラシ毛材を毛束保持部材に埋設する工程と、
からなることを特徴とする抗菌性化粧用ブラシの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル系樹脂フィラメントを用いた抗菌性化粧用ブラシ毛材、その毛材を用いた抗菌性化粧用ブラシ及びその製造方法に関し、詳細には、ポリエステル系樹脂のポリトリメチレンテレフタレート(以下、「PTT」という。)、及び、ポリブチレンテレフタレート(以下、「PBT」という。)を含む樹脂組成物に銀含有可溶性ガラスを含有するフィラメントを、アルカリ処理によりその表面を粗面にした抗菌性化粧用ブラシ毛材、そして、その毛材を用いた使用感に優れ、且つ化粧料の含み性(掻き取り性と保持性)、転着性に優れる抗菌性化粧用ブラシ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧用ブラシの毛材には、リス毛、馬毛、山羊毛等の獣毛が使用されており、これらの獣毛は、肌当たりが良い、即ち使用感が良く、また、含み性及び転着性が良好であるといわれている。リス毛の化粧用ブラシは獣毛の化粧用ブラシの最高級品として消費者から高い評価を得ている。ところが、獣毛は上記利点を有しているが天然資源であるために、その供給量に限界がある等の欠点があり、そこで、近年では獣毛の代替品として、合成繊維から作られた化粧用ブラシ毛材が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、表面に凹みを設けた化粧用ブラシ毛材が提案されている。PBTの100重量部と、平均粒子径が0.5〜1.0μmであるシリカ、タルク、銀ゼオライト等の無機粉体の5〜15重量部を混合して溶融紡糸し、その得られたフィラメントを5〜6倍に延伸することにより、その表面に上記無機粉体が埋没して凹みが形成される。そのフィラメントを集束して一定長に切断して得られた繊維集束体の一方端側を、アルカリ溶液中に浸漬することで上記凹みが拡大されると共に、その一方端側を溶解減量させてテーパー状に形成した化粧用ブラシ毛材が提案されている。上記凹みが形成されたフィラメントを用いた化粧ブラシ用ブラシ毛材は、そのフィラメント表面にアルカリ処理により拡大された凹みが、獣毛のキューティクルと同様の働きをすることで、獣毛と同等の含み性及び転着性を有することが開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
特許文献2には、PTTの表面に凹凸を設けたブラシ毛材が提案されている。このPTTのブラシ毛材は、PBTのブラシ毛材に比べて、アルカリ処理液に浸漬して加水分解するのに通常の加水分解の3倍以上の時間が必要であり、加水分解され難いためにテーパー形成の生産性が劣り、コスト高になる問題を有していた。そこで、上記ブラシ毛材は、その先端部をテーパー状の先細部にするために、PTTを溶融紡糸し、その得られたフィラメントを5〜6倍に延伸したフィラメントを、集束した長さ方向の一方端の10〜20mm程度をアミン触媒含有のアルカリ処理液に浸漬して、110〜130℃で1〜2時間処理することにより、上記フィラメントにアルカリ処理で先端部にテーパー状の先細部を形成すると共に、その表面に1〜20μmの凹凸を形成することができるようになった。
【0005】
そして、特許文献2における、化粧用ブラシ毛材の実施例1、2のPTTフィラメントの繊度は80dtexと100dtexである。そして、上記アルカリ処理液として、水酸化ナトリウム、加水分解促進触媒、浸透剤及びオリゴマー溶解剤よりなる処理液の使用によって、テーパー状先細部の表面に5〜50μmの間隔で、且つ1〜20μmの微細な凹凸を有するブラシ毛材を得ることができ、そのアルカリ処理後に、ベンジルアンモニウムクロライド系化合物やナフトキノン系化合物の加熱水溶液によって後処理することによって、抗菌性を付与することができることが開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−109990号公報
【特許文献2】特開2006−141991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2のポリエステル系樹脂フィラメントからなる化粧用ブラシ毛材は、アルカリ処理によりフィラメントの一方端側に、テーパー状の先細部を形成するものである。
特許文献1のPBTフィラメントは、PBTに5〜15重量部の無機粉体を混合して5〜6倍で延伸するために、延伸工程において延伸速度、温度等の管理を厳格に行わなければ、フィラメントが切断する恐れがあり、また、アルカリ処理によりフィラメントの表面に凹みが形成されているために、ブラシ毛材が、そのテーパー状の先細部の途中の凹み同士が対向する領域で切断する恐れがある。
【0008】
そして、特許文献2のPTTフィラメント化粧用ブラシ毛材の繊度は、80dtex(88.52μm(比重を1.30で計算))と100dtex(98.97μm(比重を1.30で計算))である。これらの太さのフィラメントを高温度でアミン触媒含有のアルカリ処理液に浸漬して1〜2時間処理することで、そのフィラメントの表面に5〜50μm程度の間隔で1〜20μmの凹凸を設け、その後にベンジルアンモニウムクロライド系化合物等の加熱水溶液によって抗菌処理を行っている。そのため、上記化粧用ブラシ毛材は、リス毛の使用感が得られる最高級品として製品化されているが、テーパー状先細部の形成処理とその後の抗菌処理に時間がかかり、PBTフィラメントに比べ生産性が劣ると共に、各種の処理液を準備する必要があり、低廉な値段で製造できない問題が指摘されている。また、リス毛のように45〜65μm程度の細いものを作製すると、テーパー状の途中の凹み同士が対向する領域で切断されてブラシ毛材の作製は、困難であるとの指摘がある。
【0009】
そこで、本発明の課題は、上記実情に鑑みなされたもので、アルカリ処理液にアミン触媒を用いることがなく、またその後にベンジルアンモニウムクロライド系化合物等の加熱水溶液によって抗菌処理を行うことがない抗菌性化粧用ブラシ毛材を製造すること。また、ポリエステル系樹脂フィラメントを用いてテーパー状先細部の表面に凹凸部が形成され、そのテーパー状先細部の途中の領域で切断されることがない抗菌性化粧用ブラシ毛材を提供することである。そして、このブラシ毛材を用いた、低廉な値段で製造でき、リス毛を含む獣毛の化粧用ブラシに類似した使用感を有し、また、パウダー等の化粧料の含み性並びに転着性が良好である抗菌性化粧用ブラシを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ポリエステル系樹脂のPTTとPBTを含む樹脂組成物に、水に可溶性の銀含有可溶性ガラスが含有された化粧用フィラメントを、アルカリ処理液に浸漬することで、テーパー状先細部の表面全面に多数の凹凸部が形成されること、また、テーパー状先細部の途中の領域で切断しないこと、また、PTTとPBTの配合割合で伸張弾性率(%)とヤング率(N/mm)が変わることを見出し、本発明の化粧用ブラシ毛材を完成した。更に、その毛材を用いた抗菌性化粧用ブラシが、リス毛を含む獣毛の化粧用ブラシと同様に、使用感が良く、また、パウダー等の化粧料の含み性並びに転着性が良好であることを見出した。そして、本発明は、抗菌性化粧用ブラシ毛材、その毛材を用いた抗菌性化粧用ブラシ及びその製造方法を完成するに至った。
即ち本発明は、以下の通りのものである。
請求項1に係る発明の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、太さが50〜150μmである、無機粒子を含有するポリエステル系樹脂製フィラメントからなり、テーパー状に形成された先細部を備えた抗菌性化粧用ブラシ毛材であって、ポリエステル系樹脂製フィラメントは、ポリトリメチレンテレフタレート70.0〜90.0重量%、及びポリブチレンテレフタレート29.2〜9.9重量%を含む樹脂組成物であり、無機粒子が銀を含有する可溶性ガラス0.8〜0.1重量%であり、先細部は、表面全面に凹凸部を備えており、該凹凸部に銀粒子が露出していることを特徴とする。
請求項2に係る発明の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、前記銀含有可溶性ガラスに含まれる銀濃度が1.0〜4.0重量%の範囲にあることを特徴とする
求項に係る発明の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、前記抗菌性化粧用ブラシ毛材が静菌活性値2.2〜6(JIS L 1902−1998(ISO20743))の範囲の値であることを特徴とする。
請求項に係る発明の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、テーパー状先細部に続く毛材の胴体部に銀含有可溶性ガラスが凸状の露出している部分が形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、前記抗菌性化粧用ブラシ毛材の形状が直線状又はカール状であることを特徴とする。
請求項に係る発明の抗菌性化粧用ブラシは、請求項1の抗菌性化粧用ブラシ毛材を用いたことを特徴とする。
請求項に係る発明の抗菌性化粧用ブラシは、リキッドブラシ、リップブラシまたはネイルケアブラシであることを特徴とする。
請求項に係る発明の抗菌性化粧用ブラシの製造方法は、無機粒子を含有するポリエステル系樹脂製フィラメントからなり、テーパー状に形成された先細部を備えた抗菌性化粧用ブラシ毛材であって、ポリエステル系樹脂製フィラメントは、ポリトリメチレンテレフタレート70.0〜90.0重量%、及びポリブチレンテレフタレート29.2〜9.9重量%、無機粒子が銀を含有する可溶性ガラス0.8〜0.1重量%である樹脂組成であり、先端部は、表面全面に凹凸部を備えてなる抗菌性化粧用ブラシ毛材の製造方法であって、樹脂組成物を紡糸機で溶融、混練し押出して、紡糸口より加熱延伸により4〜5倍の延伸を行ってフィラメントを製造する工程と、上記フィラメントを束に集束して、所定の長さに切断する工程、切断した一端を水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理を行って先端部にテーパー状先細部を形成すると共に、当該先細部の表面に凹凸部を形成する工程、その後に水洗して乾燥を行う工程と、ブラシ毛材を毛束保持部材に埋設する工程とからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、ポリエステル系樹脂であるPTT70.0〜90.0重量%及びPBT29.2〜9.9重量%に、その樹脂に比べて熱伝導率が約5倍大きい銀含有可溶性ガラスを、0.8〜0.1重量%の範囲で含有させることで、アルカリ処理されたテーパー状先細部の表面全面に、銀含有可溶性ガラスの溶解促進作用を働かせて1〜2μmの凹凸部を形成した。このため、アミン触媒及びベンジルアンモニウムクロライド系化合物等の加熱水溶液を用いることなく、従来のアルカリ処理液を用いるだけで低廉な値段で製造できる。そして、上記抗菌性化粧用ブラシ毛材は、上記PTTとPBTに銀含有可溶性ガラスを上記配合にすることで、テーパー状先細部の途中の領域で切断されることがなく、リス毛のように45〜65μm程度の細いものが製造できる。
【0012】
また、本発明の抗菌性化粧用ブラシは、テーパー状先細部の表面全面に1〜2μmの凹凸部が形成されており、獣毛の表面形状に類似しているので、パウダー等の化粧料の含み性並びに転着性が良好である。そして、リス毛のように45〜65μm程度の太さの毛材を用いて製造された抗菌性化粧用ブラシは、リス毛の化粧用ブラシ毛材と同様に、使用感に大変優れている。また、従来から舞台用の化粧に用いられる板ブラシの太さは、腰の強さが必要なために約150μmと太いものが使われているが、本発明の抗菌性化粧用ブラシは、PBTを25重量%以上の配合割合にすれば約150μmと太く腰の強い板ブラシが製造できる。
更に、本発明の抗菌性化粧用ブラシは、抗菌性化粧用ブラシ毛材のPTTとPBTの配合割合を変えることで、それを使用する顔の部位、化粧料の状態に応じて、各種の化粧用ブラシ、例えば、リキッドブラシ、リップブラシ、ネイルケアブラシ、ファンデーションブラシ、パウダーブラシ、シャドーブラシ、チークブラシ、ハイライトブラシまたはコンシーラーブラシ等が製造できる。
【0013】
そして、本発明の抗菌性化粧用ブラシは上記テーパー状先細部の表面に銀含有可溶性ガラスを有しているので、抗菌効果に優れている。例えばリップグロスを唇に塗布するリップブラシは、唇についていた食品などの汚れがブラシ毛材に移って容器に入り、容器の中で雑菌が繁殖して悪臭を発生させると言われているが、銀イオンが雑菌の繁殖を抑制することで優れた防臭効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】レ−ザー顕微鏡で撮影したリス毛先端部の1000倍の表面写真である。
図2】レ−ザー顕微鏡で撮影したリス毛胴体部の1000倍の表面写真である。
図3】レ−ザー顕微鏡で撮影した実施例5のフィラメントの先端部の1000倍の表面写真である。
図4】レ−ザー顕微鏡で撮影した実施例5のフィラメントの胴体部の1000倍の表面写真である。
図5】レ−ザー顕微鏡で撮影した比較例2のフィラメントの先端部の1000倍の表面写真である。
図6】レ−ザー顕微鏡で撮影した比較例2のフィラメントの胴体部の1000倍の表面写真である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(熱可塑性樹脂)
化粧用ブラシ毛材に用いるポリエステル系樹脂としては、柔軟性、弾性回復性、耐水性の物性面から、PTT及びPBTを混合した樹脂組成が用いられる。上述したように、PTTの化粧用ブラシ毛材は、PBTの化粧用ブラシ毛材に比べて、アルカリ処理液に浸漬して加水分解するのに3倍以上の時間が必要であるから、アルカリ処理液で加水分解し易いPBTを配合してフィラメントとする。そして、PTTフィラメントは、ポリエステルの形態安定性とナイロンの柔らかさを兼ね備えているが、その柔らかさが逆に欠点となり硬さを必要とする化粧用ブラシ毛材には向いていないと言われている。また、PBTフィラメントは、染色が容易であること、加工糸にした場合の伸縮特性に優れており、PTTフィラメントより硬いことから各種の化粧用ブラシが実用化されている。そこで、PTTフィラメントの柔らかさを補うためにPTTにPBTを配合したフィラメントを作製する。
フィラメントの全組成を100重量%として、PTTとPBTは、70.0〜90.0:29.2〜9.9の配合である。
【0016】
(銀含有可溶性ガラス)
銀含有可溶性ガラスは水に可溶性である。フィラメントの全組成を100重量%として銀含有可溶性ガラスは0.8〜0.1重量%が配合されることが望ましい。また、銀含有可溶性ガラスに含まれる銀濃度は1.0〜4.0重量%の範囲にあることが望ましい。
平均粒径が1〜10μmであって銀濃度が1.4、2.0、3.0重量%の3種類の銀含有可溶性ガラスが日本で市販されている。この銀含有可溶性ガラスは、一般的に「銀ガラス」と呼ばれており、表に示すときはこの銀ガラスで表示する。
銀濃度が1.4重量%の銀含有可溶性ガラスで配合率が0.1重量%未満であると、加水分解が促進されないので好ましくない。配合率が0.8重量%を超えると加水分解の工程においてフィラメントが切断される状況が発生するので、上記樹脂に銀含有可溶性ガラスを配合率0.1〜0.8重量%の範囲で配合することが好ましい。また、加水分解の工程においてフィラメントが切断するのを抑えるために、平均粒径が1μmのものが好ましい。
なお、銀含有可溶性ガラスの熱伝導率は、配合素材により1.40W/m・Kを中心にした幅を持った値である。実施例で用いた銀含有可溶性ガラスでは1.40W/m・Kの値のものである。
【0017】
(抗菌性化粧用ブラシ毛材の製造方法)
次に、本発明の抗菌性化粧用ブラシ毛材の製造方法を説明する。
抗菌性化粧用ブラシ毛材のフィラメントは、PTTペレットとPBTペレット及び銀含有可溶性ガラス粉末、PTTペレットと銀含有可溶性ガラス含有のPBTペレット(その逆も可)、または、PTT粉末、PBT粉末及び銀含有可溶性ガラス粉末を均一に分散するように撹拌し、紡糸機のホッパーに投入して溶融、混練し押出して、紡糸口より紡糸して3段の加熱延伸により4〜5倍の延伸を行って約76μmのフィラメントを製造する。
そして、上記フィラメントをまとめて円柱状に集束し所定の長さに切断する。切断した一端を水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理を行う。その後水洗して乾燥を行う。
または、上記フィラメントにギヤクリンプ法等によりクリンプ加工を施し、そのフィラメントを円柱状に集束し所定の長さに切断する。切断した一端を水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理を行う。その後、水洗して乾燥を行う。
【0018】
上記フィラメントの一端をアルカリ処理液に浸漬することにより、このフィラメント表面上にある銀含有可溶性ガラスが上記アルカリ処理液で溶解されて、このアルカリ処理液に接触する表面積が拡大することで加水分解が促進される。この銀含有可溶性ガラスの溶解による加水分解の促進作用を以下に「溶解促進作用」という。その一方端側に、先端方向にテーパー状の形状を有する凹凸部が出現した領域を「テーパー状先細部」と称し、円柱状に集束したフィラメントに上記水酸化ナトリウム水溶液を毛細管現象により吸い上げて、上記樹脂の加水分解によって被覆されている銀含有可溶性ガラスを被覆する樹脂の皮膜が溶解除去される。この毛管現象と溶解作用によって上記フィラメントの胴体の表面にも凸部が現出し、この領域を「胴体部」と称する。なお、銀含有可溶性ガラスは紡糸によって表面に樹脂被膜が形成された状態になっており、銀ガラス可溶性ガラスが粒子状に点在して、その上に樹脂被膜が形成され、ひけなど樹脂収縮作用もあって、凸状に点在している。毛管現象により吸い上げられた少量のアルカリ剤によって、樹脂皮膜部分のみが除去されて、胴体部の表面には銀ガラスが露出して凸状になる。
したがって、本発明の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、表面全面に凹凸部が形成されているテーパー状先細部の領域と胴体部の領域には凸が形成されている。上記テーパー状先細部の先端は円錐形状であり、その円錐形状を形成する基端の太さが小さいほど肌触りが優れている。この太さは、基本的にフィラメントの胴部の太さと同じである。
そして、本発明の抗菌性化粧用ブラシは、上記銀含有可溶性ガラスの溶解促進作用による凹凸部の領域を有するテーパー状先細部でファンデーション等の化粧料を塗布する。
【0019】
(抗菌性化粧用ブラシ毛材の形状)
抗菌性化粧用ブラシ毛材の形状は、直線状とカール状の2種類がある。その形状が直線状のものは、リキッドブラシ、リップブラシまたはネイルケアブラシに用いられ、リキッド状の化粧料を塗布するのに用いられる。その形状がカール状のものは、ファンデーションブラシ、パウダーブラシ、シャドーブラシ、チークブラシ、ハイライトブラシまたはコンシーラーブラシに用いられ、粉末状の化粧料を塗布するのに用いられる。上記カールを付与させる加工方法としては、ギヤクリンプ法が作業性の観点から一般的に用いられている。
【0020】
(抗菌性化粧用ブラシの製造方法)
本発明の抗菌性化粧用ブラシの製造方法は、樹脂を配合、紡糸、アルカリ処理、毛材埋設の工程を経る。
ポリエステル系樹脂の配合工程は、ポリトリメチレンテレフタレート70.0〜90.0重量%、ポリブチレンテレフタレート29.2〜9.9重量%を含む樹脂組成物に、銀含有可溶性ガラス0.8〜0.1重量%を配合する工程である。紡糸工程は、この配合された樹脂を紡糸機で溶融、混練し押出して、紡糸口より加熱延伸により4〜5倍の延伸を行ってフィラメントを製造する工程である。アルカリ処理工程は、紡糸されたフィラメントを円柱状に集束し所定の長さに切断し、切断した一端を水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ処理を行い、その後に水洗して乾燥が行われる工程である。このアルカリ処理によってその先端部の先端方向にテーパー状先細部が形成されると共に、その表面に凹凸部が形成される。または、集束する際に上記フィラメントにクリンプ加工を施し、そのフィラメントを集束し所定の長さに切断することもできる。毛材の埋設工程は、上記アルカリ処理したブラシ毛材を毛束保持部材に埋設して、化粧用ブラシに形成する工程である。
【実施例】
【0021】
PTTペレット(SORONA J2240 Semi−Dull;Du Pont製品)、PBTペレット(TORAYCOM 1401X06 東レ製品)及び銀含有可溶性ガラス(PG721ST 興亜硝子製品)を混合撹拌して均一にする。または、PTT粉末(SORONA J2240 Semi−Dull;Du Pont製品)、PBT粉末(TORAYCOM 1401X06 東レ製品)及び銀含有可溶性ガラス(PG721ST 興亜硝子製品)を撹拌して均一に分散する。
均一に混合された樹脂を紡糸機のホッパーに投入して、270℃で溶融し250℃で混練して押し出して、紡糸口より紡糸して3段の加熱延伸により4〜5倍の延伸を行って約76μmのフィラメントを製造した。このフィラメントの表面は、粒子状銀ガラスがある部分は凸状に点在し、その表面は薄い樹脂皮膜が形成されている状態である。
このフィラメントを直径5cmの円柱状に集束して長さ6cmに切断した。
フィラメント集束の一端を12重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液に120℃で浸漬して、経時的にその浸漬したフィラメント集束である浸漬部を、徐々に引き上げて最高120分間を浸漬した。上記フィラメント集束のテーパー状先細部の先端が加水分解により5〜10μmの太さになるように浸漬時間の調整を行った。
上記フィラメント集束の浸漬部の上方のフィラメントは、上記水酸化ナトリウム水溶液を毛細管現象により吸い上げて、上記フィラメント表面の銀含有可溶性ガラスの凸部を被覆する樹脂を溶解除去して凸部が散在する胴体部を形成した。この胴体部はフィラメントを集束する強弱を調整することによりその幅を任意に変えることができる。次いで水洗乾燥して抗菌性化粧用ブラシ毛材を得た。
【0022】
約76μmのフィラメントをアルカリ処理によりテーパー状先細部を形成する際に、銀含有可溶性ガラスが不均一に配合されていると、テーパー状先細部がその不均一配合された部分から切断されることがあるので、PTT粉末、PBT粉末及び銀含有可溶性ガラス粉末を均一に混合撹拌して、紡糸機のホッパーに投入することが肝要である。3成分を混合撹拌するか、2つの成分を先に混合し、後に残りの成分を添加混合するかは任意である。
【0023】
(実施例1〜9)
上記した溶融紡糸による製造方法で以下実施例1〜9に示す銀含有可溶性ガラスの3種類の含有率の異なる抗菌性化粧用ブラシ毛材を製造した。
表1に具体的に示す。銀含有可溶性ガラス0.1重量%を配合した実施例1〜3、銀含有可溶性ガラス0.5重量%を配合した実施例4〜6、銀含有可溶性ガラス0.8重量%を配合した実施例7〜9である。上記した製造方法で3種類の銀含有可溶性ガラスを配合したフィラメントを前記の条件で4〜5倍に延伸して太さ約76μmのフィラメントを製造した。これらのフィラメントに上記したアルカリ処理を施して、テーパー状先細部を形成した。
【表1】
【0024】
(比較例1〜4)
比較例1は、100重量%PTTフィラメントに上記アルカリ処理を施した。比較例2は、99重量%PTTに1重量%銀含有可溶性ガラスを配合した。比較例3は、100重量%PBTフィラメントに上記アルカリ処理を施した。比較例4は、99重量%PBTに1重量%銀含有可溶性ガラスを配合した。
これらのフィラメントに、上記アルカリ処理を施し、胴体部及びテーパー状先細部を形成したものである。
なお、比較例のPTT及びPBTは実施例で使用した樹脂、そして比較例の銀含有可溶性ガラスも実施例で使用したものを用いている。
【表2】
【0025】
次に、リス毛の表面、上記抗菌性化粧用ブラシ毛材であるフィラメント(実施例5)の表面及び比較例2のフィラメントの表面を、レ−ザー顕微鏡(VK−8710 VK Analyzer(キーエンス製))で撮影した1000倍の写真を図1図5に示す。
図1は、レ−ザー顕微鏡で撮影したリス毛先端部の1000倍の表面写真である。先端部の先端の太さは7μmであり、その表面に凹凸部が多数形成されていることが分かる。
図2は、レ−ザー顕微鏡で撮影したリス毛胴体部の1000倍の表面写真である。胴体部の太さは25μmであり、その表面にリング状の凹凸部が多数形成されていることが分かる。
【0026】
図3は、レ−ザー顕微鏡で撮影した実施例5のフィラメントの先端部の1000倍の表面写真である。先端部の先端の太さは5μmであり、その表面に凹凸部が無数形成されていることが分かる。
図4は、レ−ザー顕微鏡で撮影した実施例5のフィラメントの胴体部の1000倍の表面写真である。胴体部の太さは45μmであり、その表面に凹凸部が多数形成されていることが分かる。
図5は、レ−ザー顕微鏡で撮影した比較例2のフィラメントの先端部の1000倍の表面写真である。先端部の先端の太さは53μmであり、先端部が途中で破断していることが分かる。
図6は、レ−ザー顕微鏡で撮影した比較例2のフィラメントの胴体部の1000倍の表面写真である。胴体部の太さは45μmであり、その表面に凹凸部が多数形成されていることが分かる。
【0027】
そして、実施例1〜9の抗菌性化粧用ブラシ毛材のテーパー状先細部の表面を、レ−ザー顕微鏡(VK−8710 VK−Analyzer(キーエンス製))によって、その表面の凹凸部の高さ及びその分布、そして、上記テーパー状先細部の先端の太さを測定した。その高さ、分布及び太さを表3に示す。
【表3】
【0028】
比較例1〜4の毛材のテーパー状先細部の表面を、レ−ザー顕微鏡(VK−8710 VK−Analyzer(キーエンス製))によって、その表面の凹凸部の高さ及びその分布、そして、上記テーパー状先細部の先端の太さを測定した。その高さ、分布及び太さを表4に示す。
表4から、比較例2及び4では、上記先端が40μmの太さのものが30%発生している。この先端の太さは通常の10倍以上の太さであり異常なものである。フィラメントの太さは約76μmであり、アルカリ処理で形成される上記先端が40μmの太さであることは異常なことであり、化粧用ブラシにその太さのものが含まれたとすると、その毛が肌を刺激する重大な欠点となる。
この異常な太さは、銀含有可溶性ガラスを1.0重量%含有させると、アルカリ処理によりテーパー状先細部の領域で発生する。従って、銀含有可溶性ガラスをPTT及びPBTに1.0重量%含有させることは困難なことが分かった。
【表4】
【0029】
表3及び表4の静菌活性値は、JIS L 1902−1998(ISO20743)の基準に基づいた黄色ブドウ球菌の抗菌性試験の値である。
表3の試験結果は、黄色ブドウ球菌の測定の静菌活性値が3.8〜5.6の範囲の値を示しており、優れた抗菌性が得られていることが分かる。上記基準では静菌活性値が2.2以上の値であれば、抗菌防臭基準を超えていると定められており、上記静菌活性値が3.8〜5.6の範囲の値は、それを遥かに凌ぐものである。
【0030】
化粧用ブラシにおいては、そのブラシが肌に触れることで皮膚常在菌や水棲菌がブラシに付着して、これらの細菌が増殖することにより不快な臭いを発生して、使用者にとって緊急に解決して欲しい問題となっている。細菌が99%殺菌されると臭いは感知されなくなる。この細菌の99%殺菌は、静菌活性値が2.2の値を示すことを意味している。ところで、実施例1〜9の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、静菌活性値が3.8〜5.6の範囲の値を示しており、静菌活性値2.2より短時間に細菌を殺菌し、臭いの発生を早急に防止できることが分かる。実施例1〜9の抗菌性化粧用ブラシ毛材は、その先端部の表面全面に銀含有可溶性ガラスの凹凸部が25〜39個/μmの分布密度で存在するので、皮膚常在菌や水棲菌に対して抗菌性及び防臭性が優れている。
【0031】
表4の比較例1及び3の静菌活性値は、PTT及びPBTに銀含有可溶性ガラスが含有されていないために、0.1、0.2の値を示している。一方、上記銀含有可溶性ガラスを1.0重量%含有させた比較例2及び4は、静菌活性値が5.6の高い値を示し抗菌効果に優れるものの、上記したように、アルカリ処理で形成される上記先端に40μmの異常な太さのものが発生し、化粧用ブラシにその太さのものが含まれたとすると、その毛が肌を刺激する重大な欠点となる。
【0032】
(使用テスト結果)
銀含有可溶性ガラスを配合した実施例と比較例の毛材を用いて、パウダーブラシについて、5名の使用テストの結果を1〜5の5段階で評価した。パウダーブラシの評価結果を表5(実施例)及び表6(比較例)に示す。
5段階の評価は、「5」が大変優れる、「4」が優れる、「3」が普通、「2」が劣る、そして、「1」が大変劣るとして評価した。
【表5】
【表6】
【0033】
次に、PBT配合量が29.9〜29.2重量%の実施例1、4及び7、それが19.9〜19.2重量%の実施例2、5及び8、それが9.9〜9.2重量%の実施例3、6及び9の物性値である、伸張弾性率(%)とヤング率(N/mm)を計測してその結果を表7〜9に示す。
【表7】
【表8】
【表9】
【0034】
表10は、比較例1〜4の伸張弾性率(%)とヤング率(N/mm)を計測した結果を示すものである。
【表10】
【0035】
PBT配合量が29.9〜29.2重量%の実施例1、4及び7の伸張弾性率(%)は78〜82(%)で、ヤング率(N/mm)は3334〜3434であり、PBT配合量が19.9〜19.2重量%の実施例2、5及び8の伸張弾性率(%)は83〜87(%)で、ヤング率(N/mm)は3233〜3333であり、PBT配合量が9.9〜9.2重量%の実施例3、6及び9の伸張弾性率(%)は88〜92で、ヤング率(N/mm)は3128〜3232である。
以上の結果から、伸張弾性率はPBTの配合割合が減少するに従って増加していることが分かり、ヤング率はPBTの配合割合が減少するに従って減少していることが分かる。また、比較例1(PTT100重量%)の伸張弾性率は94で、ヤング率は3067であり、比較例3(PBT100重量%)の伸張弾性率は40で、ヤング率は4047であるが、PBTを29.2重量%配合することで、比較例1の伸張弾性率94を78にまで減少させることができ、また、比較例1のヤング率3067を3434にまで増加させることができる。
【0036】
以上述べたPBT配合量の割合と伸張弾性率とヤング率の関係は、リキッドブラシ、リップブラシ、ネイルケアブラシ、ファンデーションブラシ、パウダーブラシ、シャドーブラシ、チークブラシ、ハイライトブラシまたはコンシーラーブラシ等のブラシに応じた物性を任意に選択することが可能であることを示している。
そして、実施例1〜9のブラシ毛材は、一方端又は両方端の先端方向にテーパー状先細部が形成されると共に、テーパー状先細部の表面全面に1〜2μmの凹凸部が設けられており、含み性、転着性が比較例1(PTT100重量%)より優れていることが分かる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6