特許第6268652号(P6268652)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6268652
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】FM音変換スピーカアンプユニット装置
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20180122BHJP
   H04R 9/04 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   H04R3/00 310
   H04R9/04
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-18833(P2015-18833)
(22)【出願日】2015年1月15日
(65)【公開番号】特開2016-134911(P2016-134911A)
(43)【公開日】2016年7月25日
【審査請求日】2016年12月20日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】593196399
【氏名又は名称】佐藤 正志
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正志
【審査官】 北原 昂
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3175481(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3169884(JP,U)
【文献】 特開平10−290492(JP,A)
【文献】 特開昭63−304296(JP,A)
【文献】 特開昭57−097592(JP,A)
【文献】 特開昭54−082226(JP,A)
【文献】 特開2013−207310(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00
H04R 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端子からデジタル処理及びアンプなどの増幅手段から入力されたデジタル音声信号は、クロックパルス発振回路から発振したパルスを、カウンタで計数し、DACにより、メモリの書き込み読み出しの切り換えとインプットリレーを同時に切り替え、デジタル入力回路の出力とメモリから読みだされた出力を、レベル差を第1演算回路で演算、レベル差と時間軸の数値から得る数値から三角関数でアナログ想定線分をおいて、第2演算回路で演算、加速度数値と時間変数を出力するΔT拡大回路からエンコード回路を介して第3演算回路で音響スピーカシステム部のサブムービングコイルへ高精度DAC及びサブアンプを介して一方、メインムービングコイルへアナログ変換回路とメインアンプを介して出力されサブムービングコイルとメインムービングコイルを備えた振動板で音に変換することを特徴とするFM音変換スピーカアンプユニット装置。
【請求項2】
デジタルレベル差を演算回路でアナログに近い波形の補足部分を三角形に想定して、時間軸の変数値を変えるΔT拡大回路で第2のクロックパルス発振回路からのパルスをカウンタで計数、時間軸の変数値を記録したROMへアクセス、時間変数値を呼び出しエンコード回路を介して演算回路にデータを入れることを特徴とする請求項1記載のFM音変換スピーカアンプユニット装置。
【請求項3】
出力されたデジタルデータにおいて加速度から得たFM偏移分を演算回路から高精度DACでアナログ変換して、2個のサブアンプとサブムービングコイルを振動板の上下に、アナログ変換回路を介してメインムービングコイルに入力して、メインムービングコイルを振動板の中央部に密着して配置することを特徴とする請求項1記載のFM音変換スピーカアンプユニット装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピーカでFM音の再生を行う事ができるスピーカアンプユニット装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自然の音は振動自体が加速度を含めた複雑な振動形態として音波となって発生する。
オーディオ機器でスピーカを鳴らす場合、スピーカの振動板の動きは単振動ではなく振 動が重なりそれによる時間軸のずれ、或いは波長の幅が異なる信号として音波に変換す る音響システムに構成しなければならない問題があった。
【0003】
この波長の幅の変化はFM変調と同様であるが従来のオーディオ機器は、同じリズムで振幅のみ増幅などの処理している点に自然の音に対して違和感が或る欠点が或る。
【0004】
スピーカにある音レベルの電気信号が出力されるとスピーカの振動板は大きく振幅を起こしてブレーキが掛からずプリリンギングのような波形の乱れと同じ振動を起こす。
【0005】
其のため制動するための無理が生じて歪む音になる。ゆえに疑似音のような感動するような心地よい音を表現することが困難であった。
【0006】
一方、デジタルアンプのデジタル音源のサンプリングレートは限られているのでアナログに近い音処理が必要である。
デジタルの波形の中で加速度に相当するものは同じリズムでサンプリングされているのでデジタル波形に加速度に相当する階段状に波形はない。
【0007】
但し、レベル及び時間軸の交差ポイントをそれぞれ結ぶ線分を想定すると加速度を検出することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、デジタル音響信号から加速度を想定し検出することでFM音をスピーカで再生を実現可能とするFM音変換スピーカアンプユニット装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1記載のFM音変換スピーカアンプユニット装置は、デジタル音声信号を入力端子からデジタル処理及びアンプなどの増幅手段を通じて得た出力をクロックパルス発振回路のパルスをカウンタで計数、DACでメモリの書き込みと読み出しの切り換え制御及びインプットリレーを切り替えデジタル入力回路の出力とメモリから読み出された出力を第1演算回路でデジタルレベル差を検出する手段とサンプリングレートにあった区切り時間定数から得た三角開数の方程式からアナログ想定線分と時間軸において移動する時間軸の僅かな数値から1階微分で得る加速度数値を演算するため△T拡大回路で時間変数値データがエンコード回路を介して第2演算回路に入力後、加速数値は第3演算回路で音響スピーカシステム部に接続されてDAC及びアンプを介してメインムービングコイルとサブムービングコイルに密着した振動板で音波として出てくることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の請求項2記載のFM音変換スピーカアンプユニット装置は、クロックパルス発振回路からのパルスをカウンタで計数し時間変動数が記録されたROMにアドレスして読み出すことで△T拡大回路を形成し第3演算回路にエンコード回路を介してデータを入れることを特徴としたものである。
【0011】
本発明請求項3記載のFM音変換スピーカアンプユニット装置は、加速度から得たFM偏移分に相当する第3演算回路から高精度DACでアナログ変換して2つのサブアンプをサブムービングコイルに接続し、中心に設けたメインムービングコイルの上下にサブムービングコイルを振動板に密着させて配置したスピーカの構成でFM音を再生することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
デジタル音声入力信号をスピーカに加えた場合、スピーカの振動板の動きにFMのような加速度を加えた振動をすることでより自然かつクリアに聴こえるように振動板の中央部にメインムービングコイルと上下にサブムービングコイルにより3方向から安定的に振動させることで主な振動と微妙な振動を同時に振動板に加えるのでFM音に変換した音響が楽しめる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】 FM音変換スピーカアンプユニット装置全体の回路図。
図2】 △T拡大回路のブロック図。
図3】 音響スピーカシステム部付属回路とスピーカ全体を示す図。
図4】 △Tで変動する変数レベルを示す図。
図5】 デジタル波形でアナログ想定線を示す図。
図6】 各ムービングコイルとスピーカ振動板の関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の一形態を図1ないし図5を参照して説明する。
図1は、FM音変換スピーカアンプユニット装置の回路図である。入力端子(1)にデジタル音声信号などが入力されて、デジタル入力回路(2)に入り、メモリ(3)と音響スピーカシステム部(4)に接続され、メモリ(3)は、クロックパルス発振回路(5)(f0)からカウンタ(6)に接続されDAC(7)に接続され「1」の時にメモリ(3)を書き込み状態にしてデジタル入力回路(2)に入るデジタル音声信号も記憶する。同時にデジタル入力回路(2)の出力は、インプットリレー(8)のN1を通過して第1演算回路(9)に入力される。
【0015】
第1のDAC(7)がクロックパルス発振回路(5)(f0)からカウンタ(6)で「2」を出力するとメモリ(3)は読み出し状態になりインプットリレー(8)のN2を通過して第1演算回路(9)に入力される。
【0016】
第1のDAC(7)はカウンタ(6)が「3」に計数するとカウンタ(6)を「1」に戻る。第1演算回路(9)は、差演算するアルゴリズムでレベル差を検出する。
【0017】
一方、ΔT拡大回路(10)は、エンコード回路(11)に接続されている。ΔT拡大回路(10)は、図2に示す通り、第2のクロックパルス発振回路(12)(f1)から第2カウンタ(13)で計数、アドレス信号は、ROM(14)に接続されているためΔTの時間情報が変動データ値として出力される。
さらに第2カウンタ(13)は、第3のDAC(15)に接続されMカウンタすると「0」に戻る。
クロックパルス発振回路(5)の発振周波数(f0)は、第2のクロックパルス発振回路(12)の発振周波数(f1)より低いものとする。
【0018】
ΔT拡大回路(10)は図4に示すデジタル波形のアナログ想定の線分から三角形の底辺に相当する時間軸の変数が「0」からΔTで最大T(サンプリングレートに要する区切り単時間)では傾きAはtanAからΔHは傾きAが同じ値であるので(D2−D1)/TはtanAでこれからΔHはAとΔTの乗算した値である。つまりAΔTとなる。これは第2演算回路(16)のアルゴリズムである。
【0019】
D1及びD2は第1演算回路(9)から出力されているデータであるからエンコード回路(11)は第2演算回路(16)に接続されているから前述の演算が行われる。
【0020】
第2演算回路(16)は第3演算回路(17)に接続されている。さらに第3演算回路(17)はエンコード回路(11)を介して△T拡大回路(10)から細かい区切り時間が変動してくる値と第2演算回路(16)の出力データがA△Tつまり△Hであるから加速度は△H/△Tである。これに振動する幅は距離であるから加速度×時間の2乗×0・5で求められる。これを第3演算回路(17)で計算を行う。
【0021】
図3は、音響スピーカシステム部付属回路とスピーカ全体を構成する図である。
第3演算回路(17)からの出力は高精度DAC(18)で高密度にアナログ変換する。抵抗列も含むものとする。サブアンプ(19)で増幅、サブムービングコイルA(20)とサブムービングコイルB(21)に接続されている。
【0022】
デジタル入力回路(2)から直接デジタル信号は音響スピーカシステム部(4)のC端子からアナログ変換回路(22)でアナログ信号の主信号としてメインアンプ(23)を介してメインムービングコイル(24)に接続されている。
【0023】
メインムービングコイル(24)は振動板(26)に対して中央部に配置してありサブムービングコイルA(20)は上部にサブムービングコイルB(21)は下方に配置してある。これで3方向から振動板(26)に振動を与えコーン(25)から音波出力している。
【0024】
図6は音響スピーカシステム部(4)のスピーカの振動板の振動と各種ムービングコイル出力の関係を示す図である。
メインムービングコイル(24)から振動板(26)に対してP2の位置に振動さらに加速分(FM偏移分)が及びサブムービングコイル(21)からの振動で加速されてP3の位置まで幅を拡大させる。
【0025】
ここでムービングコイルを3分割することは1個にまとめると加速分と元の振動エネルギー分が混ざり合い振動の乱れがあるからで音の濁りを発生するからである。従ってこのようなメインムービングコイルと2個のサブムービングコイルを使って3方向から振動板を振動させている。
【符号の説明】
【0026】
1 入力端子
2 デジタル入力回路
3 メモリ
4 音響スピーカシステム部
5 クロックパルス発振回路(f0)
6 カウンタ
7 第1のDAC
8 インプットリレー
9 第1演算回路
10 ΔT拡大回路
11 エンコード回路
12 第2のクロックパルス発振回路(f1)
13 第2カウンタ
14 ROM
15 第3のDAC
16 第2演算回路
17 第3演算回路
18 高精度DAC
19 サブアンプ
20 サブムービングコイルA
21 サブムービングコイルB
22 アナログ変換回路
23 メインアンプ
24 メインムービングコイル
25 コーン
26 振動板
図1
図2
図3
図4
図5
図6