特許第6269364号(P6269364)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6269364仕分け設備及びその仕分け設備において用いる音声サポートシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6269364
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】仕分け設備及びその仕分け設備において用いる音声サポートシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20180122BHJP
【FI】
   B65G1/137 F
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-146362(P2014-146362)
(22)【出願日】2014年7月17日
(65)【公開番号】特開2016-23012(P2016-23012A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2016年11月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】特許業務法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 広幸
(72)【発明者】
【氏名】田中 孝司
(72)【発明者】
【氏名】芝村 二郎
(72)【発明者】
【氏名】山下 信吾
【審査官】 福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−037295(JP,A)
【文献】 特開2012−076878(JP,A)
【文献】 特開2004−189468(JP,A)
【文献】 特開平08−026423(JP,A)
【文献】 特開2013−174980(JP,A)
【文献】 特開2008−007239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00− 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕分け先の物品要求情報に応じて物品を仕分ける仕分け設備であって
前記物品の仕分け作業に関する情報を表示する表示手段と、
前記表示手段の表示に応じて前記物品の仕分け作業に関する情報を音声で出力する音声出力手段と、
前記表示手段及び前記音声出力手段の動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記情報を単一の表示手段に表示させる場合には、その表示すべき表示手段のみを動作させ、
前記情報を複数の表示手段に表示させる場合には、その表示すべき表示手段と、その表示すべき表示手段に対応する前記音声出力手段と、を両方動作させること
を特徴とする仕分け設備。
【請求項2】
仕分け先の物品要求情報に応じて物品を仕分ける仕分け設備であって
前記物品の仕分け作業に関する情報を表示する表示手段と、
前記表示手段の表示に応じて前記物品の仕分け作業に関する情報を音声で出力する音声出力手段と、
前記表示手段及び前記音声出力手段の動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記情報を単一の表示手段に表示させ、前記物品の仕分け作業が単一の物品に対して行われる場合には、その表示すべき表示手段のみを動作させ、
前記情報を単一の表示手段に表示させ、前記物品の仕分け作業が複数の物品に対して行われる場合には、その表示すべき表示手段と、前記表示手段に対応する前記音声出力手段と、を両方動作させ、
前記情報を複数の表示手段に表示させる場合には、その表示すべき表示手段と、その表示すべき表示手段に対応する前記音声出力手段と、を両方動作させること
を特徴とする仕分け設備。
【請求項3】
前記音声出力手段は、その対応する前記表示手段が前記情報の表示を行っている場所を音声で出力すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の仕分け設備。
【請求項4】
前記音声出力手段は、前記仕分け先の物品要求情報の集中度合いを音声で出力すること
を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の仕分け設備。
【請求項5】
前記音声出力手段は、仕分け作業における作業者の処理状況を音声で出力すること
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の仕分け設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕分け設備及びその仕分け設備において用いる音声サポートシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の仕分け設備には、注文物品の注文個数を表示する個数表示器、ピッキング表示器、投入表示器、或いは仮置表示器等の各種表示手段が設けられており、作業者はそれら表示手段を目視しながら仕分け作業を行う。このような仕分け設備では、作業者が目視で表示器を確認するため、視覚だけの情報では慣れとともに表示器による表示効果が薄れてくる。そのため、表示器に表示されている個数と異なる個数の物品を仕分ける場合や、注文を受けていない物品を仕分ける場合等があり、表示器の見間違いによる仕分けミスが発生する場合があった。
【0003】
そこで、上述のような仕分けミスを防止するために、表示器の表示に加え、音声による報知を行う仕分け設備、すなわち、視覚による情報に、音声による情報を付加して報知する仕分け設備が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1においては、ランダムに供給される商品毎の出庫要求デ−タを、商品名、規格、数量、仕向け先を示すコ−ド信号に変換した形の出庫デ−タに形成し、この出庫デ−タを複数チャンネルに分けてチャンネル毎に音声信号に変換し、この音声信号を単数又は複数の作業係員に同時に直接供給するとともに、チャンネル毎に各商品のピッキングデ−タを音声信号で読み出すと同時に各商品の格納位置に設けたチャンネル毎の色違い表示灯が点灯する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−85604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の仕分け設備においては、作業ミスが多い状況(例えば、複数の物品を仕分ける場合、複数の棚から物品を仕分ける場合等)のみならず、作業ミスが少ない状況(例えば、1つの物品を仕分ける場合、1つの棚から物品を仕分ける場合等)でも、音声信号が出力されると、必ずその音声信号に対応する表示灯が同時に点灯する。すなわち、音声が出力されれば、仕分け作業の状況を問わず、常に表示灯が点灯する。そのため、報知すべき情報にめりはりが無く、却って、音声信号及び表示灯による報知に慣れるとともにその報知効果が薄れ、仕分け作業のミスが発生するという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、物品の仕分け作業の状況に応じて、仕分け作業に関する情報の報知方法を変えることにより報知すべき情報にめりはりを付けて報知効果を向上させることで仕分け作業のミスの発生を防止する仕分け設備及びその仕分け設備において用いる音声サポートシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上であり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、本発明のうち請求項1に記載の仕分け設備は、仕分け先の物品要求情報に応じて物品を仕分ける仕分け設備であって前記物品の仕分け作業に関する情報を表示する表示手段と、前記表示手段の表示に応じて前記物品の仕分け作業に関する情報を音声で出力する音声出力手段と、前記表示手段及び前記音声出力手段の動作を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記情報を単一の表示手段に表示させる場合には、その表示すべき表示手段のみを動作させ、前記情報を複数の表示手段に表示させる場合には、その表示すべき表示手段と、その表示すべき表示手段に対応する前記音声出力手段と、を両方動作させるものである。
上記構成では、物品の仕分け作業に関する情報が、単一の表示手段に表示される場合に
はその単一の表示手段のみから報知され、複数の表示手段に表示される場合にはその複数
の表示手段と、その表示手段に対応する音声出力手段との両方から報知される。すなわち、仕分け作業の状況に応じて、視界からの情報(表示手段からの情報)と、視界及び耳からの情報(表示手段と音声出力手段からの情報)とに情報の報知方法を変えて、作業者に情報を報知する。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、仕分け先の物品要求情報に応じて物品を仕分ける仕分け設備であって前記物品の仕分け作業に関する情報を表示する表示手段と、前記表示手段の表示に応じて前記物品の仕分け作業に関する情報を音声で出力する音声出力手段と、前記表示手段及び前記音声出力手段の動作を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記情報を単一の表示手段に表示させ、前記物品の仕分け作業が単一の物品に対して行われる場合には、その表示すべき表示手段のみを動作させ、前記情報を単一の表示手段に表示させ、前記物品の仕分け作業が複数の物品に対して行われる場合には、その表示すべき表示手段と、前記表示手段に対応する前記音声出力手段と、を両方動作させ、前記情報を複数の表示手段に表示させる場合には、その表示すべき表示手段と、その表示すべき表示手段に対応する前記音声出力手段と、を両方動作させるものである。
【0011】
さらにまた、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の仕分け設備において、前記音声出力手段は、その対応する前記表示手段が前記情報の表示を行っている場所を音声で出力するものである。
上記構成では、表示手段が情報の表示を行っている場所が、作業者に対して音声で報知される。
【0012】
さらにまた、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の仕分け設備において、前記音声出力手段は、前記仕分け先の物品要求情報の集中度合いを音声で出力するものである。
上記構成では、仕分け先の物品要求情報の集中度合いが、作業者に対して音声で報知される。
【0013】
さらにまた、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の仕分け設備において、前記音声出力手段は、仕分け作業における作業者の処理状況を音声で出力するものである。
上記構成では、仕分け作業における作業者の処理状況が、音声で作業者に対して報知される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の仕分け設備によれば、視界からの情報に耳からの情報を付加することで、情報を的確に作業者に報知することができる。また、仕分け作業の状況に応じて情報の報知方法を変えることで、報知すべき情報にめりはりを付けて作業者に報知することができる。そのため、情報の報知効果が向上し、作業ミスが生じ易い仕分け作業においては、作業ミスを防止し、作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係る仕分け設備の一例であるピッキング設備の側面図である。
図2】同ピッキング設備の平面図である。
図3】同ピッキング設備の制御構成を示す概略図である。
図4】同ピッキング設備の統括コントローラの構成図である。
図5】同ピッキング設備における間口表示器及びヘッドセットの制御を説明するフローチャートである。
図6】同ピッキング設備における投入表示器及びヘッドセットの制御を説明するフローチャートである。
図7】同ピッキング設備におけるタグリーダ使用時の間口表示器及びヘッドセットの制御を説明するフローチャートである。
図8】同ピッキング設備におけるタグリーダ使用時の付属表示器及びヘッドセットの制御を説明するフローチャートである。
図9】同ピッキング設備における音声出力手段の別実施を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[ピッキング設備1]
まず、本発明に係る仕分け設備の一例であるピッキング設備1について説明する。
図1及び図2に示すように、ピッキング設備1は、個別の予め登録されたユーザ(消費者、中間業者等、「仕分け先」の一例)からオーダー(注文、出荷計画等、「物品要求情報」の一例)を受けた物品2を、ユーザのオーダーが割り付けられた集品容器10に集めて配送する設備である。
ピッキング設備1は、集品される物品2が収納される収納箱12が保管されるストレージラインAと、ピッキングされた物品2を収納(投入)する集品容器10を搬送する容器搬送ラインBと、物品2を投入する投入対象の集品容器10であることを表示する投入表示器26(「表示手段」の一例)をそれぞれ、投入(表示)対象の集品容器10に合わせて、容器搬送ラインBに沿って移動し、集品が終了すると容器搬送ラインBの上流に戻すように循環搬送するための表示器移動ラインCと、から構成されている。
【0018】
ストレージラインAは、フローラック15から構成される。フローラック15は、1種類(1品目)の物品2が収納された収納箱12が載置される(収納される)間口16を複数列有する棚17を上下に複数段配置して構成される。そして、ストレージラインAには、複数の間口16毎に、集品容器10へ集品する物品2の取り出し作業を実行するピッキングゾーンPが設定され、ピッキングゾーンP毎にピッキング作業を行う作業者Hが1人ずつ配置されている。各作業者Hは、後述するタグリーダ60及びヘッドセット70(「音声出力手段」の一例)を装着した状態でピッキング作業を行う。
【0019】
[間口表示器19]
また、図1及び図2に示すように、フローラック15の各棚17の各間口16の前面には、ピッキングする物品2の数量(取り出し個数)、ピッキング作業の有無等を表示する間口表示器19(「表示手段」の一例)が設けられている。
図2に示すように、間口表示器19は、ピッキングする物品2の数量(取り出し個数)を表示するデジタル表示器19Aと、ピッキング作業があることを表示するランプ及びボタンスイッチを兼ねた表示/完了ボタン19Bと、から構成される。表示/完了ボタン19Bは、対応する間口16にピッキング作業があることを表示する際には所定の色(例えば、赤色)が点灯し、対応する間口16においてピッキング作業が正常に行われた場合には上記所定の色で点滅し、対応する間口16においてピッキング作業が正常に行われていない場合には上記所定の色とは異なる色(例えば、黄色)で点滅する。また、表示/完了ボタン19Bは、上記所定の色で点滅している場合には表示/完了ボタン19B自体を押すことでその点滅が消灯し、対応する間口16においてピッキング作業が完了したことを示す完了信号をゾーンコントローラ52(図3参照)に送信する。なお、上記所定の色とは異なる色で点滅している場合には表示/完了ボタン19B自体を押してもその点滅は消灯せず、上記完了信号はゾーンコントローラ52に送信されない。
【0020】
図1及び図2に示すように、容器搬送ラインBは、作業者Hを挟んだストレージラインA(フローラック15)の反対側に配置され、フローラック15に沿って集品容器10を搬送するローラ駆動コンベヤ装置21から構成される。容器搬送ラインBには、各ピッキングゾーンPに対応して、ピッキングゾーンPにおいて取り出した物品2の投入対象となる複数の集品容器10を区分する投入ゾーンZが設定されている。
なお、容器搬送ラインBは、作業者Hを挟んだストレージラインA(フローラック15)の反対側に配置される場合に限定されるものではなく、作業者Hを挟まずにストレージラインA(フローラック15)と同じ側に片寄らせて配置される場合でも構わない。
【0021】
[投入完了テープスイッチ23(付属表示器27)、LEDランプ24]
また、ローラ駆動コンベヤ装置21の側部には、投入ゾーンZ毎に、投入完了テープスイッチ23及びLEDランプ24(「表示手段」の一例)が設けられている。
投入完了テープスイッチ23は、作業者Hが集品容器10に対して物品2の投入が完了した際に押すスイッチである。また、投入完了テープスイッチ23には、完了ボタン28を有する付属表示器27(「表示手段」の一例)が一体に設けられている。完了ボタン28は、集品容器10に投入すべき全ての物品2が投入された際に点滅するとともに、作業者Hが集品容器10に対して物品2の投入が完了した際に押すスイッチである。
LEDランプ24は、設置されている投入ゾーンZ内において、例えば、集品容器10への物品2の投入ミス等があった場合に点灯或いは点滅し、投入ミス等を報知する。
【0022】
[投入表示器26]
また、図1及び図2に示すように、容器搬送ラインB(ローラ駆動コンベヤ装置21)上を搬送される集品容器10には、集品容器10に係合可能な突起部を有するアタッチメント25を介して投入表示器26が取り付けられる。
投入表示器26は、物品2を投入すべき集品容器10を表示するための表示器であり、アタッチメント25上に連結されて、表示対象の1台の集品容器10に合わせて、容器搬送ラインBに沿って移動可能とする表示器移動ラインCにより搬送される。
図2に示すように、投入表示器26は、縦長の箱状の表示器本体30と、長軸方向の表示器本体30の表面に順に配置された上流ゾーン表示手段である第1ランプ部31と、表示画面であるデジタル表示器32と、自ゾーン表示手段である第2ランプ部33と、を含んで構成される。第1ランプ部31は、その集品容器10が自ピッキングゾーンPにおいてピッキングされた物品2の投入対象の集品容器であるか否かを示すランプである。第2ランプ部33は、上流投入ゾーンZに位置する集品容器10が自ピッキングゾーンPにおいてピッキングされた物品2の投入対象の集品容器であるか否かを示すランプである。デジタル表示器32は、オーダー・ナンバー、集品容器10に投入される物品2の総数量(検数)等を表示する表示器である。
また、投入表示器26は、その表示器本体30に図示しないRFID(Radio Frequency Identification、データを書き込み・消去可能なRFタグ)が内蔵されている。投入表示器26のRFIDには、集品容器10を特定するためのオーダー・ナンバーが書き込まれ、記憶される。
【0023】
図1に示すように、表示器移動ラインCは、容器搬送ラインBのストレージラインA(フローラック15)より上流で、集品容器10の背面(短軸方向の側面で且つストレージラインAの作業者Hとは反対側の側面)に沿って、投入表示器26が取り付けられたアタッチメント25が寄り添い、アタッチメント25の突起部が集品容器10の背面に係合されるように構成されている。また、表示器移動ラインCは、容器搬送ラインBのストレージラインA(フローラック15)より下流で、投入表示器26が取り付けられたアタッチメント25が集品容器10より離脱するように構成されている。
また、図2に示すように、表示器移動ラインCには、投入ゾーンZの上流端(投入ゾーンZの境目)毎に、投入表示器26のRFIDに記憶されているオーダー・ナンバーを読み取るためのRFIDリーダ58が設けられている。RFIDリーダ58が投入表示器26のRFIDに記憶されているオーダー・ナンバーを読み取ることにより、投入表示器26のRFIDの位置(投入表示器26の位置)、すなわち、投入表示器26を取り付けた集品容器10の位置が特定される。
さらに、表示器移動ラインCには、その最上流端(投入表示器26が集品容器10に寄り添って集品容器10の背面に係合される位置近傍)に、オーダー・ナンバーを投入表示器26のRFIDに書き込むためのRFIDライタ(図示せず)が設けられている。
【0024】
[タグリーダ60]
図1から図3に示すように、ピッキング設備1においては、各作業者Hは、タグリーダ60を装着した状態でピッキング作業を行う。
タグリーダ60は、主に、各間口16の前側上部に設けられる棚側タグ65及び投入表示器26の表示器本体に設けられる容器側タグ66から情報を読み取るものである。作業者Hがタグリーダ60により棚側タグ65を読むことで、作業者Hと、その作業者Hがピッキング作業を行うピッキングゾーンPと、が関連付けられる。また、作業者Hがタグリーダ60により容器側タグ66を読むことで、作業者Hと、その作業者Hが投入作業を行う投入ゾーンZと、が関連付けられる。
【0025】
タグリーダ60は、リーダ端末61と、アンテナ62と、バッテリ63と、から構成される。
リーダ端末61は、タグリーダ60の本体を構成し、タグリーダ60全体を統括する部分である。リーダ端末61は、棚側タグ65及び容器側タグ66から情報を読み取る情報読取機能と、第1データ送受信器53に対して情報を送信する情報送信機能と、LEDランプ等で構成され、仕分けエラー等の情報を表示する情報表示機能と、を有する。リーダ端末61は、例えば、作業者Hの腰部に装着される。
アンテナ62は、棚側タグ65及び容器側タグ66から情報を読み取るためのアンテナ部であり、リーダ端末61とケーブル等の有線で接続されている。アンテナ62は平板状に形成され、例えば、作業者Hの腕に装着される。
バッテリ63は、タグリーダの電源であり、リーダ端末61とケーブル等の有線で接続されている。バッテリ63は、例えば、作業者Hの腰部に装着される。
【0026】
[棚側タグ65]
また、図1から図3に示すように、タグリーダ60が読み取る棚側タグ65は、パッシブタグから構成され、各間口16の位置情報(フローラック15の位置情報)等の物品2の仕分け作業に関する情報が記憶されている。棚側タグ65は、フローラック15の各間口16の前側上部に設けられる。図3に示すように、作業者Hがフローラック15の収納箱12から物品2をピッキングする場合において、作業者Hがアンテナ62を装着した腕を間口16に挿入すると、収納箱12の上方(間口16の上部)に設けられた棚側タグ65に記憶されている情報が、タグリーダ60により非接触で読み取られる。棚側タグ65に記憶されている情報がタグリーダ60により読み取られることで、作業者Hが、指示された物品2を、指示された間口16に載置されている収納箱12からピッキングしているか否かを検知することができる。
【0027】
[容器側タグ66]
さらに、図1から図3に示すように、タグリーダ60が読み取る容器側タグ66は、パッシブタグから構成され、集品容器10の位置情報等の物品2の仕分け作業に関する情報が記憶されている。容器側タグ66は、投入表示器26の表示器本体30の前側面に設けられている。図3に示すように、作業者Hがフローラック15からピッキングした物品2を集品容器10へ投入する場合において、作業者Hがアンテナ62を装着した腕を集品容器10に挿入すると、投入表示器26の側面に付された容器側タグ66に記憶されている情報がタグリーダ60より非接触で読み取られる。容器側タグ66に記憶されている情報がタグリーダ60により読み取られることで、作業者Hが、指示された物品2を、指示された集品容器10に対して投入しているか否かを検知することができる。
【0028】
[ヘッドセット70]
また、図1から図3に示すように、ピッキング設備1においては、各作業者Hは、ヘッドセット70を一方の耳部に装着した状態でピッキング作業を行う。
ヘッドセット70は、仕分け作業に関する情報を作業者Hに対して音声で出力するものである。ここで、仕分け作業に関する情報としては、特に、仕分け作業中の作業ミスを防止するための情報が挙げられ、例えば、棚17(収納箱12)からピッキングすべき物品2の数量、ピッキング作業が複数点ピック或いは複品ピックである旨、ピッキングすべき物品2が収納されている棚17(収納箱12)の位置、仕分け作業の進捗状況(仕分け作業の進み具合、コンベヤ装置8の稼働状況等)、集品容器10へ投入すべき物品2の数量、集品容器10へ複数の物品2を投入する旨、等の情報が挙げられる。
また、ヘッドセット70は、NFC(Near Field Communication)タグ67を読み取り可能に構成される。ヘッドセット70は、NFCタグ67を読み取ることで、仕分け作業に関する情報(音声信号)を送信するデータ送受信器(データ送受信器53、55)と関連付けられ、関連付けられたデータ送受信器(データ送受信器53、55)から情報(音声信号)を受信して、作業者Hに情報を出力する。
[NFCタグ67]
また、図3に示すように、ヘッドセット70が読み取るNFCタグ67には、ヘッドセット70と、データ送受信器(データ送受信器53、55)と、を関連付けるための情報が記憶されている。NFCタグ67は、ピッキングゾーンPに設けられる第2データ送受信器55毎、及び投入ゾーンZに設けられる第1データ送受信器53毎に設けられる。作業者Hは、仕分け作業前に、ヘッドセット70によりNFCタグ67を読み取ることで、ヘッドセット70と、仕分け作業を行うゾーンに設けられるデータ送受信器(データ送受信器53、55)と、を関連付ける。
【0029】
次に、ピッキング設備1の制御構成について説明する。
図3に示すように、ピッキング設備1の制御手段として、統括コントローラ51と、ピッキングゾーンP毎に設けられるゾーンコントローラ52と、投入ゾーンZ毎に設けられる通信コントローラ56と、が備えられている。
【0030】
[統括コントローラ51]
統括コントローラ51には、ピッキングゾーンP毎のゾーンコントローラ52と、通信コントローラ56と、ローラ駆動コンベヤ装置21と、がハブ57を介して接続されている。統括コントローラ51は、ローラ駆動コンベヤ装置21の起動及び停止を実行する。また、統括コントローラ51は、各ユーザからの注文が入力されると、ストレージラインAのピッキングデータ(ユーザのオーダー(或いはユーザ)に、オーダー・ナンバーを、オーダーを受けた予め登録されたユーザ順に割り付け、各ピッキングゾーンPの各間口16にオーダーの数量(ピッキング数量)を書き込んだデータ、「物品の仕分け作業に関する情報」の一例)を形成して、各ピッキングゾーンPのゾーンコントローラ52及び各投入ゾーンZの通信コントローラ56へ出力する。さらに、統括コントローラ51は、RFIDリーダ58にオーダー・ナンバーを出力することで、集品容器10にオーダー・ナンバーを割り付ける。
【0031】
また、図4に示すように、統括コントローラ51は、ピッキング設備1全体を総合的に制御する制御手段51Aと、ゾーン(ピッキングゾーンP及び投入ゾーンZ)において処理が完了した作業量を演算する処理作業量演算手段51Bと、ゾーン毎に、ゾーンにおける作業設定時間(例えば、ピッキング設備1の稼動の開始から停止までの長さの時間を用いることができる)を演算する作業設定時間演算手段51Cと、ゾーン毎に、各間口表示器19による指示が開始されてから作業者Hが投入完了テープスイッチ23を操作することにより投入作業が完了したことが通知されるまでの時間を、投入完了テープスイッチ23による通知動作について累積した時間である累積処理時間として演算する累積処理時間演算手段51Dと、前記作業量を前記累積処理時間で除算した値(処理率)から、前記作業量を作業設定時間で除算した値(稼動率)を減算した値(余裕率)を演算する余裕率演算手段51Eと、を備える。
制御手段51Aは、間口表示器19による取り出し指示を行う。また、制御手段51Aは、投入完了テープスイッチ23が操作され、対象の集品容器10に対する物品2の投入が完了したことが通知されると、次の対象について、間口16の間口表示器19の表示及び投入表示器26の表示を行う。
余裕率演算手段51Eは、各上記ゾーンについて、処理作業量演算手段51Bより入力される作業量と、作業設定時間演算手段51Cより入力される作業設定時間と、から稼働率を演算し、累積処理時間演算手段51Dより入力される累積処理時間から処理率を演算し、稼働率から処理率を減算して余裕率を演算する。ここで、上記稼働率は、各ゾーンに要求されている処理の速度とみなすことができる。また、上記処理率は、実際に各ゾーンで行われた処理の速度とみなすことができる。さらに、上記余裕率は、各ゾーンに発生した手待ち時間とみなすことができる。
【0032】
[ゾーンコントローラ52]
図2及び図3に示すように、ゾーンコントローラ52には、各作業者Hが担当するピッキングゾーンP(以下、自ピッキングゾーンPと称す)の間口表示器19と、タグリーダ60からのデータを受信する第1データ送受信器53と、が接続されている。また、ゾーンコントローラ52には、ベイ表示器20と、自ピッキングゾーンPに正対して配置された投入ゾーンZの投入完了テープスイッチ23及び付属表示器27(完了ボタン28)と、LEDランプ24と、が接続されている。さらに、ゾーンコントローラ52には、予め、自ピッキングゾーンPと自投入ゾーンZを特定するナンバーが設定され、さらにまた、自ピッキングゾーンPの間口16の配列及び各間口16に収納されている物品2のデータが設定されている。また、ゾーンコントローラ52には、統括コントローラ51より、ユーザに割り付けられたオーダー・ナンバー及び各オーダー・ナンバーにより特定されるピッキングデータ及びその音声データが入力される。そして、ゾーンコントローラ52は、入力されたピッキングデータに基づいて、間口表示器19、付属表示器27(完了ボタン28)、及びLEDランプ24の表示及びヘッドセット70の報知を制御する。
【0033】
[通信コントローラ56]
通信コントローラ56には、投入ゾーンZに設けられるアンテナ54が接続された第2データ送受信器55が接続されている。通信コントローラ56は、アンテナ54及び第2データ送受信器55を介して、各投入表示器26の無線機とデータの送受信を実行する。また、通信コントローラ56は、アンテナ54及び第2データ送受信器55を介して、ヘッドセット70に仕分け作業に関する情報(音声信号)を送信する。
【0034】
[音声サポートシステム]
このように、ピッキング設備1においては、各種表示器(間口表示器19、投入表示器26、付属表示器27、LEDランプ24)と、ヘッドセット70と、各種コントローラ(統括コントローラ51、ゾーンコントローラ52、通信コントローラ56)と、により仕分け作業の音声サポートシステムを形成している。すなわち、仕分け作業に関する情報を、各種表示器により表示するとともに、各種表示器に対応するヘッドセット70により音声で出力することで、視覚による情報に、音声による情報を付加して、仕分け作業に関する情報(指示)を報知する仕分け作業の音声サポートシステムである。
【0035】
本発明の音声サポートシステムにおいては、仕分け作業に関する情報(指示)の報知方法を、物品2の仕分け作業の状況に応じて変更する。具体的には、物品2の仕分け作業の状況に応じて、各種表示器のみを表示させる場合と、各種表示器の表示と、各種表示器に対応するヘッドセット70からの報知と、の両方を行う場合と、に分けて行う。
このように仕分け作業に関する情報(指示)の報知方法を、物品2の仕分け作業の状況に応じて変更することで、報知すべき情報(指示)にめりはりを付けて作業者Hに報知することができる。
また、本発明の音声サポートシステムにおいては、各種表示器の表示と、ヘッドセット70からの報知と、の両方の報知(指示)を作業者Hが認識することで、仕分け作業を行うことができるように構成している。すなわち、ヘッドセット70からの情報の報知は、あくまで注意喚起であって、ヘッドセット70からの報知のみでは、仕分け作業を行うことができない。
このように音声サポートシステムを構成することで、ヘッドセット70からの報知のみで仕分け作業を行うことのできる従来のシステムと比べて、作業者Hは、仕分け作業を行うに際し、各種表示器の表示と、ヘッドセット70からの報知と、の両方の報知(指示)に、より意識が向くようになり、各種表示器の表示及びヘッドセット70からの報知に対する慣れがなく、その報知効果を向上させることができる。
このことを踏まえ、以下に、本発明の音声サポートシステムの制御方法について説明する。
【0036】
[間口表示器19の表示及びヘッドセット70の報知の制御方法]
まず、ゾーンコントローラ52による間口表示器19の表示及びヘッドセット70の報知の制御方法について説明する。
ゾーンコントローラ52は、ピッキング作業の状況に応じて、間口表示器19の表示及びヘッドセット70の報知を制御している。すなわち、ゾーンコントローラ52は、統括コントローラ51から送信されるピッキングデータに基づいて間口表示器19及びヘッドセット70の制御を行う。
ゾーンコントローラ52は、ピッキング作業において作業ミスが発生し易い状況を、統括コントローラ51から送信されるピッキングデータから判断する。そして、ゾーンコントローラ52は、その判断結果に基づいて、間口表示器19のみ動作させる場合と、間口表示器19と、その間口表示器19の表示を見てピッキング作業を行う作業者Hに装着されるヘッドセット70と、の両方を動作させる場合と、に情報の報知方法を変えて制御する。
ここで、ピッキング作業において作業ミスが発生し易い状況としては、具体的には、間口16(収納箱12、棚17)から複数の物品2をピッキングする場合、複数の間口16(収納箱12、棚17)から物品2をピッキングする場合が挙げられる。
【0037】
以下に、具体的な制御方法を説明する。
図5に示すように、ゾーンコントローラ52は、統括コントローラ51からピッキングデータが送信されると、そのピッキングデータからピッキングを行う間口16の数を求め、その間口16の数から表示すべき間口表示器19の数を求める。そして、その間口表示器19の数から、表示を単一の間口表示器19で行うか否かを判断する(S1)。すなわち、単一の間口16から物品2をピッキングするか否かを判断する。
ゾーンコントローラ52が、表示を単一の間口表示器19で行うと判断した場合、すなわち、単一の間口16から物品2をピッキングすると判断した場合(S1−Yes)、ゾーンコントローラ52は、引き続き、そのピッキングデータからピッキングすべき間口16のピッキング数量を読み取り、ピッキングすべき間口16から単一の物品2をピッキングするか否かを判断する(S2)。
一方で、ゾーンコントローラ52が、表示を複数の間口表示器19で行うと判断した場合、すなわち、複数の間口16から物品2をピッキングすると判断した場合(S1−No)、ゾーンコントローラ52は、ピッキングすべき複数の間口16に対応するそれぞれの間口表示器19の表示/完了ボタン19Bを点灯させ、同時に、「ピッキングすべき複数の間口16の場所(間口16の段数)」、或いは「複数の間口16から物品2をピッキングすべき旨」を、ヘッドセット70から音声で出力するための音声信号を第1データ送受信器53を介してヘッドセット70に送信する(S3)。これにより、ピッキングすべき複数の間口16におけるそれぞれの間口表示器19の表示/完了ボタン19Bが点灯し、同時に、「ピッキングすべき複数の間口16の場所」(例えば、「上段の1、中段の3、下段の6です。」との報知)、或いは「複数の間口16から物品2をピッキングすべき旨」(例えば、「複数点ピックです。」との報知)がヘッドセット70から音声で発せられる。ヘッドセット70の音声は、あくまで注意喚起であるため、作業者Hは、当該ヘッドセット70の音声と、間口表示器19の表示/完了ボタン19Bの点灯と、の両方の報知(指示)によりピッキング作業を行う。
ゾーンコントローラ52は、引き続き、上記ピッキングデータからピッキングすべき間口16のピッキング数量を読み取り、ピッキングすべき間口16から単一の物品2をピッキングするか否かを判断する(S2)。
【0038】
S2において、ピッキングすべき間口16から単一の物品2をピッキングすると判断した場合(S2−Yes)、ゾーンコントローラ52は、ピッキングすべき間口16に対応する間口表示器19の表示/完了ボタン19Bを点灯させる(S4)。
一方で、ピッキングすべき間口16から複数の物品2をピッキングすると判断した場合(S2−No)、ゾーンコントローラ52は、複数の物品2をピッキングすべき間口16に対応する間口表示器19の表示/完了ボタン19Bを点灯させるとともに、ピッキングすべき物品2の数量(取り出し個数)をデジタル表示器19Aに表示させ、同時に、「複数の物品2をピッキングすべき間口16の場所(間口16の段数)」、或いは「複数の物品2をピッキングすべき旨」を、ヘッドセット70から音声で出力するための音声信号を第1データ送受信器53を介してヘッドセット70に送信する(S5)。これにより、複数の物品2をピッキングすべき間口16に対応する間口表示器19の表示/完了ボタン19Bが点灯するとともに、デジタル表示器19Aにピッキングすべき物品2の数量(例えば、数量「3」)が表示され、同時に、「複数の物品2をピッキングすべき間口16の場所」(例えば、「上段の1、中段の3、下段の6です。」との報知)、或いは「複数の物品2をピッキングすべき旨」(例えば、「複品ピックです。」或いは「中段の3から2個ピックです。」との報知)がヘッドセット70から音声で発せられる。ヘッドセット70の音声は、あくまで注意喚起であるため、作業者Hは、当該ヘッドセット70の音声と、間口表示器19の表示/完了ボタン19Bの点灯と、の両方の報知(指示)によりピッキング作業を行う。
【0039】
[投入表示器26の表示及びヘッドセット70の報知の制御方法]
次に、通信コントローラ56による投入表示器26の表示及びヘッドセット70の報知の制御方法について説明する。
通信コントローラ56は、物品2の投入作業の状況に応じて、投入表示器26の表示及びヘッドセット70の報知を制御している。すなわち、通信コントローラ56は、統括コントローラ51から送信されるピッキングデータに基づいて投入表示器26の表示及びヘッドセット70の報知を制御する。
通信コントローラ56は、投入作業において作業ミスが発生し易い状況を、統括コントローラ51から送信されるピッキングデータから判断する。そして、通信コントローラ56は、その判断結果に基づいて、投入表示器26のみ動作させる場合と、投入表示器26と、その投入表示器26の表示を見て物品2の投入作業を行う作業者Hに装着されるヘッドセット70と、の両方を動作させる場合と、に情報の報知方法を変えて制御する。
ここで、物品2の投入作業において作業ミスが発生し易い状況としては、具体的には、集品容器10へ複数の物品2を投入する場合等が挙げられる。
【0040】
以下に、具体的な制御方法を説明する。
図6に示すように、通信コントローラ56は、統括コントローラ51からピッキングデータが送信されると、そのピッキングデータから投入すべき集品容器10の投入数量を読み取り、投入すべき集品容器10に単一の物品2を投入するか否かを判断する(S11)。
通信コントローラ56が、投入すべき集品容器10に単一の物品2を投入すると判断した場合(S11−Yes)、通信コントローラ56は、投入すべき集品容器10に対応する投入表示器26のデジタル表示器32に物品2の数量(数量「1」)を表示させる(S12)。
一方で、通信コントローラ56が、投入すべき集品容器10に複数の物品2を投入すると判断した場合(S11−No)、通信コントローラ56は、投入すべき集品容器10に対応する投入表示器26のデジタル表示器32に物品2の数量(例えば、数量「3」)を表示させ、同時に、「複数の物品2を投入すべき旨」をヘッドセット70から音声で出力するための音声信号を第2データ送受信器55を介してヘッドセット70に送信する(S13)。これにより、複数の物品2を投入すべき集品容器10に対応する投入表示器26のデジタル表示器32に物品2の数量が表示され、同時に、「投入すべき物品2の数量」(例えば、「投入数量3個です」との報知)、或いは「複数の物品2を投入すべき旨」(例えば、「複品投入です。」との報知)がヘッドセット70から音声で発せられる。ヘッドセット70の音声は、あくまで注意喚起であるため、作業者Hは、当該ヘッドセット70の音声と、投入表示器26のデジタル表示器32の表示と、の両方の報知(指示)により投入作業を行う。
【0041】
[タグリーダ60を使用する場合の間口表示器19の表示及びヘッドセット70の報知の制御方法]
次に、タグリーダ60を使用する場合のゾーンコントローラ52による間口表示器19の表示及びヘッドセット70の報知の制御方法について説明する。
ゾーンコントローラ52は、タグリーダ60から送信される情報に基づいて間口表示器19及びヘッドセット70の制御を行う。
タグリーダ60は、作業者Hがフローラック15の収納箱12から物品2をピッキングする際に腕を間口16に挿入すると、棚側タグ65に記憶されている情報をアンテナ62から読み取る。読み取った情報は、タグリーダ60から第1データ送受信器53を介してゾーンコントローラ52に送信される。ゾーンコントローラ52は、タグリーダ60が読み取った情報に基づいて、ピッキング作業の状況を判断し、その判断結果から間口表示器19の表示及びヘッドセット70の報知を制御する。ここで、ピッキング作業の状況とは、作業者Hがピッキングデータにより指示された間口16から指示された物品2を指示された数量だけピッキングしているか否かの状況のことである。
【0042】
以下に、具体的な制御方法を説明する。
図7に示すように、ゾーンコントローラ52は、タグリーダ60が棚側タグ65から読み取った情報がタグリーダ60から送信されると、その情報から、作業者Hがピッキングデータにより指示された間口16から指示された物品2を指示された数量だけピッキングしているか否かを判断する(S21)。
ゾーンコントローラ52が、作業者Hがピッキングデータにより指示された間口16から指示された物品2を指示された数量だけピッキングしていると判断した場合(S21−Yes)、ゾーンコントローラ52は、間口表示器19の表示/完了ボタン19Bを点滅させる(S22)。そして、ゾーンコントローラ52は、間口表示器19の表示/完了ボタン19Bを押してその点滅を消灯可能な状態とする(S23)。
一方、ゾーンコントローラ52が、作業者Hがピッキングデータにより指示された間口16から指示された物品2を指示された数量だけピッキングしていないと判断した場合(S21−No)、ゾーンコントローラ52は、間口表示器19の表示/完了ボタン19BをS22におけるランプの色とは別の色で点滅させ、同時に、「ピッキングデータの指示通りにピッキングしていない旨」を、ヘッドセット70から音声で出力するための音声信号を第1データ送受信器53を介してヘッドセット70に送信する(S24)。これにより、作業者Hがピッキング作業を行った間口16の間口表示器19の表示/完了ボタン19BがS22におけるランプの色とは別の色で点滅し、同時に、「指示された間口16でない旨」(例えば、「正しい場所からピッキングしてくだい。」との報知)、「指示された物品2でない旨」(例えば、「正しい商品をピッキングしてください。」との報知)、或いは「指示された数量でない旨」(例えば、「正しい数量をピッキングしてください。」との報知)がヘッドセット70から音声で発せられる。そして、ゾーンコントローラ52は、間口表示器19の表示/完了ボタン19Bを押してもその点滅が消灯不可な状態とし(S25)、再度、作業者Hがピッキングデータにより指示された間口16から指示された物品2を指示された数量だけピッキングしているか否かを判断する(S21)。
【0043】
[タグリーダ60を使用する場合の投入完了テープスイッチ23の付属表示器27並びにLEDランプ24の表示及びヘッドセット70の報知の制御方法]
次に、タグリーダ60を使用する場合のゾーンコントローラ52による投入完了テープスイッチ23の付属表示器27並びにLEDランプ24の表示及びヘッドセット70の報知の制御方法について説明する。
ゾーンコントローラ52は、タグリーダ60から送信される情報に基づいて投入完了テープスイッチ23の付属表示器27、LEDランプ24、及びヘッドセット70の制御を行う。
タグリーダ60は、作業者Hが集品容器10へ物品2を投入する際に腕を集品容器10に挿入すると、容器側タグ66に記憶されている情報をアンテナ62から読み取る。読み取った情報は、タグリーダ60から第1データ送受信器53を介してゾーンコントローラ52に送信される。ゾーンコントローラ52は、タグリーダ60が読み取った情報に基づいて、投入作業の状況を判断し、その判断結果から投入完了テープスイッチ23の付属表示器27並びにLEDランプ24の表示及びヘッドセット70の報知を制御する。ここで、投入作業の状況とは、作業者Hがピッキングデータにより指示された集品容器10へ指示された物品2を指示された数量だけ投入しているか否かの状況のことである。
【0044】
以下に、具体的な制御方法を説明する。
図8に示すように、ゾーンコントローラ52は、タグリーダ60が容器側タグ66から読み取った情報がタグリーダ60から送信されると、その情報から、作業者Hがピッキングデータにより指示された集品容器10へ指示された物品2を指示された数量だけ投入しているか否かを判断する(S31)。
ゾーンコントローラ52が、作業者Hがピッキングデータにより指示された集品容器10へ指示された物品2を指示された数量だけ投入していると判断した場合(S31−Yes)、ゾーンコントローラ52は、投入完了テープスイッチ23の付属表示器27における完了ボタン28を点滅させる(S32)。そして、ゾーンコントローラ52は、付属表示器27の完了ボタン28を押してその点滅を消灯可能な状態とする(S33)。
一方、ゾーンコントローラ52が、作業者Hがピッキングデータにより指示された集品容器10へ指示された物品2を指示された数量だけ投入していないと判断した場合(S31−No)、ゾーンコントローラ52は、LEDランプ24を点灯させ、同時に、「ピッキングデータの指示通りに物品2を投入していない旨」を、ヘッドセット70から音声で出力するための音声信号を第1データ送受信器53を介してヘッドセット70に送信する(S34)。これにより、作業者Hが投入作業を行った投入ゾーンZのLEDランプ24が点灯し、同時に、「指示された集品容器10でない旨」(例えば、「正しい集品容器10へ投入してくだい。」との報知)、「指示された物品2でない旨」(例えば、「正しい商品を投入してください。」との報知)、或いは「指示された数量でない旨」(例えば、「正しい数量を投入してください。」との報知)がヘッドセット70から音声で発せられる。そして、ゾーンコントローラ52は、投入完了テープスイッチ23(付属表示器27の完了ボタン28)を押してもその動作が不可である状態とし(S35)、再度、作業者Hがピッキングデータにより指示された集品容器10へ指示された物品2を指示された数量だけ投入しているか否かを判断する(S31)。
【0045】
[ピッキング設備1における作業効率に基づくヘッドセット70の報知の制御方法]
次に、ピッキング設備1における各作業効率(稼働率、余裕率、累積停止時間)に基づくヘッドセット70の報知の制御方法について説明する。
統括コントローラ51は、ピッキング設備1における作業効率(稼働率、余裕率、累積停止時間)に基づいて、ヘッドセット70の報知を制御している。
統括コントローラ51は、稼働率から作業者Hの処理能力(作業速度)を主に判断する。また、統括コントローラ51は、余裕率及び累積停止時間からオーダーの集中度合い(混み度合い)を主に判断する。さらに、統括コントローラ51は、各作業効率(稼働率、余裕率、累積停止時間)を総合して、他のゾーン(他の作業者H)と比較した相対的なオーダーの集中度合い(混み度合い)及び相対的な作業者Hの処理能力を判断する。そして、統括コントローラ51は、その判断結果に基づいて、ヘッドセット70から各種の音声メッセージを報知させる。例えば、以下の各パターン(1)〜(8)に応じて、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に各種の音声信号を送信し、ヘッドセット70に対して各種の音声メッセージを報知させる。
【0046】
(1)稼働率が相対的に大きく、余裕率が相対的に大きく、累積停止時間が相対的に長いと、統括コントローラ51が判断した場合
該当するゾーンに配置された作業者Hは、他のゾーンの作業者Hと比較して、作業速度が相対的に速い(処理能力が相対的に高い)と考えられるが、作業負荷が集中しているおそれがあるため、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に対して、例えば、「オーダーが集中しています。」との報知を発するための音声信号を送信する。
(2)稼働率が相対的に大きく、余裕率が相対的に大きく、累積停止時間が相対的に短いと、統括コントローラ51が判断した場合
該当するゾーンに配置された作業者Hは、他のゾーンの作業者Hと比較して、作業速度が相対的に速い(処理能力が相対的に高い)と考えられ、作業負荷が集中していることもないため、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に対して、例えば、「あなたの処理能力は平均以上です。」との報知を発するための音声信号を送信する。
【0047】
(3)稼働率が相対的に大きく、余裕率が相対的に小さく、累積停止時間が相対的に長いと、統括コントローラ51が判断した場合
該当するゾーンに配置された作業者Hは、他のゾーンの作業者Hと比較して、作業速度が相対的に高い(処理能力が相対的に普通)と考えられるが、作業負荷が集中しているおそれがあるため、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に対して、例えば、「オーダーが集中しています。」との報知を発するための音声信号を送信する。
(4)稼働率が相対的に大きく、余裕率が相対的に小さく、累積停止時間が相対的に短いと、統括コントローラ51が判断した場合
該当するゾーンに配置された作業者Hは、他のゾーンの作業者Hと比較して、作業速度が相対的に速い(処理能力が相対的に高い)と考えられ、作業負荷が集中していることもないため、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に対して、例えば、「あなたの処理能力は平均以上です。」との報知を発するための音声信号を送信する。
【0048】
(5)稼働率が相対的に小さく、余裕率が相対的に大きく、累積停止時間が相対的に長いと、統括コントローラ51が判断した場合
該当するゾーンに配置された作業者Hは、他のゾーンの作業者Hと比較して、作業速度の速さは不明であるが、作業負荷が集中しているおそれがあるため、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に対して、例えば、「オーダーが集中しています。」との報知を発するための音声信号を送信する。
(6)稼働率が相対的に小さく、余裕率が相対的に大きく、累積停止時間が相対的に短いと、統括コントローラ51が判断した場合
該当するゾーンに配置された作業者Hは、他のゾーンの作業者Hと比較して、作業速度の速さは不明であるが、作業負荷が集中していることはないため、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に対して、音声信号を送信することはない。
【0049】
(7)稼働率が相対的に小さく、余裕率が相対的に小さく、累積停止時間が相対的に長いと、統括コントローラ51が判断した場合
該当するゾーンに配置された作業者Hは、他のゾーンの作業者Hと比較して、作業速度が相対的に遅い(処理能力が相対的に低い)ことが考えられ、また、作業負荷が集中しているため、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に対して、例えば、「作業が遅れています。」との報知を発するための音声信号を送信する。
(8)稼働率が相対的に小さく、余裕率が相対的に小さく、累積停止時間が相対的に短いと、統括コントローラ51が判断した場合
該当するゾーンに配置された作業者Hは、他のゾーンの作業者Hと比較して、作業速度が相対的に遅い(処理能力が相対的に低い)ことが考えられるが、作業負荷が集中していることはないため、統括コントローラ51は、ヘッドセット70に対して、例えば、「あなたの処理能力は平均以下です。」との報知を発するための音声信号を送信する。
【0050】
以上のように、上記実施例に係るピッキング設備1においては、各種表示器(間口表示器19、投入表示器26、付属表示器27、LEDランプ24)の表示に、ヘッドセット70からの報知を付加することで、情報を的確に作業者Hに報知することができる。また、仕分け作業の状況に応じて情報の報知方法を変えることで、報知すべき情報にめりはりをつけて作業者Hに報知することができる。そのため、情報の報知効果が向上し、作業ミスが生じ易い仕分け作業においては、作業ミスを防止し、作業効率を向上させることができる。
【0051】
また、上記実施例に係るピッキング設備1においては、仕分け作業が複数の物品2に対して行われる場合には、各種表示器の表示に、ヘッドセット70からの報知を付加することで情報を的確に作業者Hに報知することができる。そのため、比較的作業ミスの多い複数の物品2に対して行う仕分け作業においては、情報を作業者Hの目と耳の両方に対して報知することで、確実に作業者Hに対して情報を報知でき、作業ミスを防止することができる。
【0052】
さらに、上記実施例に係るピッキング設備1においては、情報を複数の間口表示器19に表示させる場合には、間口表示器19の表示に、ヘッドセット70からの報知を付加することで情報を的確に作業者Hに報知することができる。そのため、複数の間口表示器19が同時に表示を行っても、それぞれの表示を見落とすことなく仕分け作業ができ、作業ミスを防止することができる。
【0053】
さらにまた、上記実施例に係るピッキング設備1においては、作業者Hはヘッドセット70からの音声を通じて間口表示器19が表示している場所を明確に認識することができる。そのため、間口表示器19の表示を見落とすことなく仕分け作業ができ、作業ミスを防止することができる。
【0054】
さらにまた、上記実施例に係るピッキング設備1においては、作業者Hはヘッドセット70の音声を通じてオーダーの有無(集中度合い)を明確に認識することができる。そのため、作業者Hは、仕分け作業の状況を的確に把握することができ、作業効率を向上させることができる。
【0055】
さらにまた、上記実施例に係るピッキング設備1においては、作業者Hはヘッドセット70の音声を通じて仕分け作業における自己の処理状況(自己の作業速度、自己の処理能力)を明確に認識することができる。そのため、作業者は、自己の処理状況を的確に把握することができ、仕分け作業に対するモチベーションを維持することができる。
【0056】
なお、本実施の形態においては、音声出力手段として、作業者Hの耳部に装着するヘッドセット70を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、作業者Hの胸部或いは肩部に装着可能な音声出力手段であっても構わない。
【0057】
また、本実施の形態においては、作業者Hに装着するヘッドセット70を用いているが、これに限定されるものではなく、仕分け作業に関する情報を作業者Hに対して音声で出力することが可能なものであれば、例えば、図9に示すような、固定式のスピーカ71であっても構わない。スピーカ71は、各ピッキングゾーンPの作業者Hに対して音声を報知可能な位置に設けられ、具体的には、各ピッキングゾーンPの棚17の前側上部に設けられる。スピーカ71は、情報を報知すべきピッキングゾーンPの作業者Hのみに情報が聞こえるように指向性を有することが好ましく、他のピッキングゾーンPの作業者Hに対する報知が聞こえることによる報知の混乱を生じさせないように構成されている。なお、スピーカ71は、各ピッキングゾーンPの作業者Hに対して音声を報知可能な位置であれば、投入ゾーンZ(容器搬送ラインB)側に設けても構わない。また、スピーカ71は、各ピッキングゾーンP(或いは各投入ゾーンZ)に複数台設けても構わない。
【0058】
また、本実施の形態においては、各作業者Hはタグリーダ60及びヘッドセット70を装着しているが、これに限定されるものではなく、タグリーダ60を装着せずにヘッドセット70のみを装着する場合であっても構わない。
【0059】
さらに、本実施の形態においては、各種表示器(間口表示器19、投入表示器26、付属表示器27、LEDランプ24)の表示及びヘッドセット70の報知の制御を、上記に示す作業ミスが発生し易い状況に限定して行っているが、これに限定されるものではなく、各種表示器の表示により仕分け作業を行う状況であれば、上記以外の作業ミスが発生し易い状況であっても構わない。
【0060】
さらにまた、本実施の形態においては、仕分け作業に関する情報として、仕分け作業中の作業ミスを防止するための情報を挙げているが、これに限定されるものではなく、報知すべき情報としてめりはりを付ける必要がある仕分け作業に関する情報であれば、作業ミスを防止するための情報以外の情報であっても構わない。
【0061】
さらにまた、本実施の形態においては、作業ミスが発生し易い状況と、作業ミスが発生し難い状況と、に分けて各種表示器の表示及びヘッドセット70の報知の制御を行っているが、これに限定されるものではなく、仕分け作業の状況に応じて制御方法が変更可能であれば、例えば、仕分け作業の種類毎に、各種表示器の表示及びヘッドセット70の報知の制御を行っても構わない。具体的には、通常のピッキング時には、各種表示器のみを表示させ、先行ピッキング時には、各種表示器の表示及びヘッドセット70の報知の両方を行うように制御する。
【0062】
さらにまた、本実施の形態においては、間口表示器19は、表示/完了ボタン19Bが上記所定の色で点滅している場合に、表示/完了ボタン19B自体を押すことで上記完了信号がゾーンコントローラ52に送信され、上記所定の色とは異なる色で点滅している場合には表示/完了ボタン19B自体を押しても上記完了信号はゾーンコントローラ52に送信されない構成となっているが、これに限定されるものではなく、表示/完了ボタン19Bが上記所定の色で点灯さえすれば、表示/完了ボタン19B自体を押すことで上記完了信号がゾーンコントローラ52に送信される構成としても構わない。すなわち、表示/完了ボタン19Bが上記所定の色で点灯さえすれば、常に、表示/完了ボタン19Bを押してその点灯を消灯可能な状態にしても構わない。
【0063】
さらにまた、本発明は、投入表示器26を搬送する表示器移動ラインCを有するピッキング設備1に限定されるものではなく、表示器移動ラインCを有さないピッキング設備であっても構わない。なお、この場合には、投入表示器26は集品容器10と一体で搬送される。
さらにまた、本発明は、容器搬送ラインBのローラ駆動コンベヤ装置21によって搬送される集品容器10に対して、物品2の集品を行う構成に限定されるものではなく、集品容器10を手押しのピッキングカートに積載し、作業者Hによりピッキングカートを移動させながら、集品容器10に対する物品2の集品を行う構成であっても構わない。
【0064】
さらにまた、本発明は、仮置棚を有するピッキング設備に適用しても構わない。例えば、仮置き作業と、通常の仕分け作業(ピッキング作業、投入作業)と、に分けて、仮置表示器の表示及びヘッドセット70の報知の制御を行っても構わない。
さらにまた、本発明は、アソート設備に適用しても構わない。
【符号の説明】
【0065】
1 ピッキング設備(仕分け設備)
2 物品
19 間口表示器(表示手段)
24 LEDランプ(表示手段)
26 投入表示器(表示手段)
27 付属表示器(表示手段)
51 統括コントローラ(制御手段)
52 ゾーンコントローラ(制御手段)
56 通信コントローラ(制御手段)
70 ヘッドセット(音声出力手段)

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9