【文献】
狩野旬,強誘電性電荷揺らぎを利用した触媒設計,セラミックス,日本,公益社団法人日本セラミックス協会,2013年 7月 1日,Vol.48, No.7,p.525-531
【文献】
Markus J.KOPONEN et al.,Effect of A-site metal on methane combustion on 2% Pd/AMn1-xFexO3 (A = Ba, La, Pr; x = 0.4, 0.6, 1) perovskites,Catalysis Letters,米国,2006年10月,Vol.111, No.1/2,p.75-78
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
金属微粒子および/または金属酸化物微粒子と強誘電体微粒子担体とからなり、該金属微粒子および/または金属酸化物微粒子を該強誘電体微粒子担体に担持してなる強誘電体担体触媒であって、該強誘電体のキュリー点(TC)が0〜200℃の範囲にあり、強誘電体微粒子の平均粒子径が10〜200nmの範囲にあり、金属微粒子および/または金属酸化物微粒子の担持量が、強誘電体担体の酸化物としての100質量部に対して金属に換算して1〜30質量部の範囲にあり、前記強誘電体がBaTiO3又はBaSrTiO3であり、前記金属がPdであることを特徴とする強誘電体担体触媒からなるエタノール分解反応用触媒。
【発明を実施するための形態】
【0011】
強誘電体担体触媒
以下、本発明に係る強誘電体担体触媒について説明する。
本発明に係る強誘電体担体触媒は、金属微粒子および/または金属酸化物微粒子を強誘電体微粒子担体に担持してなる強誘電体担体触媒である。
【0012】
強誘電体担体
強誘電体とは、一般的に外部に電場がなくても電気双極子が整列しており、かつ電気双極子の方向が電場によって変化できる物質である。
本発明に用いる強誘電体としては、後述する分極揺らぎが生じる物質であれば特に制限はないが、ABO
3で表されるペロブスカイト型結晶構造(酸素八面体構造)を有する結晶であるものが好ましい。
【0013】
前記BがTiまたは、Nb、Fe、Mn、Ta、ZrおよびLaから選ばれる少なくとも1種の元素とTiであることが好ましい。Nb、Fe、Mn、Ta、ZrおよびLaから選ばれる少なくとも1種の元素とTiである場合、Tiの元素の割合が50%以上であることが好ましい。これらの元素からなるペロブスカイト型結晶構造であるとキュリー点(T
C)が低く、低温活性に優れた触媒を得ることができる。
【0014】
前記AがBaまたは、Ca、Sr、Li、K、Na、Ag、LaおよびTmから選ばれる少なくとも1種の元素とBaであることが好ましい。
元素Aがこれらの元素であると、前記元素BがTiまたは、Tiを主としこれにNb、Fe、Mn、Ta、ZrおよびLaから選ばれる少なくとも1種の元素が配合したペロブスカイト型結晶構造である強誘電体である場合に、結晶性に優れたペロブスカイト型結晶が得られ、キュリー点(T
C)が低く、低温活性に優れた触媒を得ることができる。
【0015】
また、本発明に用いる強誘電体のキュリー点(T
C)は0〜200℃、さらには20℃〜180℃の範囲にあることが好ましい。ここで、キュリー点(Tc)とは、強誘電体が常誘電体に転移する温度を意味している。
強誘電体のキュリー点(T
C)が前記範囲にあると、後述するキュリー点(T
C)近辺での分極揺らぎによる活性向上効果により、反応温度が低い場合でも活性に優れた触媒を得ることができる。
強誘電体のキュリー点(T
C)が0℃未満のものは得ることが困難であり、キュリー点(T
C)が200℃を超えると、前記分極揺らぎは反応温度が200℃を超える温度域で生じることになるが、このような高温では分極揺らぎのないアルミナ、酸化チタン等の常誘電体(非強誘電体)を担体として用いた場合と同様、温度に依存した活性の向上も加わり、分極揺らぎによる活性向上効果は小さい。
【0016】
この点をさらに詳述する。
本願発明者等の一人は、特許文献4:特開2012−161751号公報において、強誘電体で分極揺らぎが出現することを報告している。
この「分極揺らぎ」とは、電荷の分布が変化することによって正または負に帯電した微小領域が生じ、1組の正に帯電した微小領域と負に帯電した微小領域とで電気双極子モーメントを生じる。この電気双極子モーメントは、外部に電場が存在すれば、その電場の向きに整列する一方で、外部に電場が存在しなければエネルギー的に安定する任意の向きを向くものである。ここで、任意の方向を向いた電気双極子モーメントは、常に一定の向きを向いているのではなく、熱エネルギー等に起因した強誘電体における電荷の分布の変動によって、電気双極子モーメントの向き、および電気双極子モーメントの大きさは揺らいでいる。
【0017】
この電気双極子モーメントの配向の時空間的な揺らぎは「分極揺らぎ」とも呼ばれ、この分極揺らぎがピコ秒単位の変動(揺らぎ)となっていることにより、分極揺らぎに起因して強誘電体の表面にピコ秒単位で電子−正孔対を出現させ、この電子または正孔と反応物とが接触することにより触媒活性を発現すると考えられる。
そして、強誘電体のキュリー点(T
C)が前記範囲で低い場合、低温で発生する分極揺らぎに伴い低温で高い活性を発現すると理解される。
本発明では、キュリー点(T
C)は、公知の値を用いた。
【0018】
つぎに、本発明に用いる強誘電体のバンドギャップは3.2〜4.0eV、さらには3.5〜4.0eVの範囲にあることが好ましい。
バンドギャップが前記範囲にあると、強誘電体担体に酸素欠損あるいは不純物が無いか少ないことを意味し(バンドギャップが指標)、分極揺らぎにより、低温で活性の高い触媒を得ることができる。このとき、バンドギャップが4.0eVを超えるものは得ることが困難である。
【0019】
本発明では、バンドギャップは島津製分光光度計V-550に積分球ユニット(ISN-470)を組み込んだ装置を用いて反射スペクトルを測定することにより、その反射スペクトルの吸収端からバンドギャップを算出した。本来なら透過スペクトルを測定するのが望ましいが、用いた強誘電体は微粒子粉末体のため検出光を透過させることができない。そのため、粉末試料用ホルダーPSH-001を利用した。ホルダー内部の25mm口径のセルに厚さ1〜2mmになるように均等に敷き、石英ガラス窓で押さえつけて固定し光を入射して反射したスペクトルから反射率を求める形式を採用した。分光光度計により得られるスペクトルは縦軸が反射率(%R)、横軸が波長(nm)となる。高エネルギー側(低波長側)に現れる吸収端(反射率が0に漸近する波長領域)を確認し、1240÷吸収端波長=バンドギャップとした。
【0020】
本発明に用いる強誘電体は微粒子を用いるが、この強誘電体微粒子の平均粒子径は10〜200nm、さらには10〜100nmの範囲にあることが好ましい。
強誘電体微粒子の平均粒子径が10nm未満の場合は、分極揺らぎが極端に小さくなり、充分な活性が得られない場合がある。
強誘電体微粒子の平均粒子径が200nmを超えると、担持した金属微粒子あるいは金属酸化物微粒子の担持量によっても異なるが、担持した微粒子の平均粒子径が大きくなる傾向にあり、活性が不充分となる場合がある。
【0021】
このような強誘電体微粒子の平均粒子径の測定方法は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)(日立製作所:機種S−5500)もしくは電解放出形電子顕微鏡(フィールドエミッションTEM)(日本電子:JEM-2100F)を用いて撮影し、50個の粒子について粒子径を測定し、その平均値とした。
【0022】
また、強誘電体微粒子の結晶子径は5〜100nm、さらには7〜50nmの範囲にあることが好ましい。
強誘電体微粒子の結晶子径が5nm未満の場合は、強誘電体微粒子の結晶性が低いことを意味しており、このため、前記強誘電体微粒子担体の表面に担持された金属微粒子および/または金属酸化物微粒子が強誘電体担体の分極揺らぎに揺動されず充分な活性が得られない場合がある。
強誘電体微粒子の結晶子径が100nmを超えるものは得ることが困難であり、得られたとしても平均粒子径も大きくなり、担持した金属微粒子あるいは金属酸化物微粒子の平均粒子径が大きくなる傾向にあり、活性が不充分となる場合がある。
【0023】
本発明で、結晶子径は、X線回折測定装置で、2θ=31.5度付近の(110)面のピークの半価幅を測定し、下記Scherrerの式により計算して求めた。
D=Kλ/βcosθ
D:結晶子径(オングストローム)、K:Scherrer定数、λ:X線波長(1.7889オングストローム Cuランプ)、β:半価幅(rad)、θ:反射角。
【0024】
金属微粒子および/または金属酸化物微粒子
本発明の強誘電体担体触媒には、前記強誘電体微粒子を担体とし、その表面に金属微粒子および/または金属酸化物微粒子が担持されている。
金属としては、金属の仕事関数が4.5〜6.0eV、さらには5.0〜6.0eVの範囲にある金属を用いることが好ましい。
仕事関数が4.5〜6eVの金属を強誘電体に担持させるとショットキー接合し、生成させたいガスの酸化還元準位と強誘電体の伝導帯もしくは価電子帯の裾が階段上に架橋される。その結果、キュリー点(T
C)近辺で強誘電体担体の分極揺らぎに揺動される形で同じ時間スケールでの金属の電位ポテンシャルの変動が起こり、金属微粒子あるいは金属酸化物微粒子内の電子の揺らぎが生じ、外部から拡散してきた炭化水素ガス等の反応物との電子の授受が促進され、低温で高い活性を発現すると考えられる。
【0025】
一方、仕事関数の小さい金属の場合、強誘電体の伝導帯付近で金属のフェルミ準位とオーミック接合する。この場合、強誘電体の分極揺らぎによる金属の電位ポテンシャルは十分に揺動されず活性が不充分となる傾向にある。反対に大きい金属では強誘電体の価電子帯付近でショットキー接合する。この場合強誘電体のp型特性が顕著に現れ、金属の電位ポテンシャル揺動は限定され活性が不充分となる傾向にある。
【0026】
金属としては、Pd、Rh、Au、Ru、Ni、Pt、Cu、Fe、Agから選ばれる少なくとも1種が用いられ、これらの金属微粒子および/または金属酸化物微粒子が担持されていることが好ましい。
これらの金属微粒子および/または金属酸化物微粒子は、金属の仕事関数が前記範囲にあり、強誘電体の分極揺らぎによる金属の電位ポテンシャルが十分に揺動され、低温で高い活性を発現すると考えられる。
【0027】
前記金属微粒子および/または金属酸化物微粒子の平均粒子径は1〜20nm、さらには2〜15nmの範囲にあることが好ましい。
金属微粒子および/または金属酸化物微粒子の平均粒子径が1nm未満のものは得ることが困難である。
金属微粒子および/または金属酸化物微粒子の平均粒子径が20nmを超えると、金属の種類によらず、また、後述する担持量によらず、充分な活性が得られない場合がある。
【0028】
このような金属微粒子、金属酸化物微粒子の平均粒子径の測定方法はCO吸着量から算出した。
CO吸着量は、触媒分析装置(日本ベル株式会社製:BEL−CAT)を用い、前処理は触媒学会参照触媒委員会の「参照触媒を用いた測定法の標準化」を参考に測定した。
なお、CO吸着からの金属の平均粒子は、担持した金属の割合より担持金属の平均原子量および平均原子半径を算出し、触媒分析装置(BEL−CAT)取扱説明書に記載されている計算式を用いて算出することができる。
【0029】
また、金属微粒子および/または金属酸化物微粒子の担持量は、強誘電体担体の酸化物(ABO
3)としての100質量部に対して、金属に換算して1〜30質量部、さらには1.5〜20質量部の範囲にあることが好ましい。
金属微粒子および/または金属酸化物微粒子の担持量が、金属に換算して1質量部未満の場合は、充分な活性が得られない場合がある。
金属微粒子および/または金属酸化物微粒子の担持量が、金属に換算して30質量部を超えると、金属微粒子および/または金属酸化物微粒子の粒子径が大きくなり過ぎて、充分な活性が得られない場合がある。
【0030】
強誘電体担体触媒の製造方法
このような、本発明に係る強誘電体担体触媒の製造方法は、前記した触媒が得られれば特に制限はないが、例えば、以下の含浸・吸着工程、乾燥工程および加熱処理工程からなる製造方法が例示される。
【0031】
(含浸・吸着工程)
予め、所定量の強誘電体微粒子粉体に水を滴下し、概ねペースト状になるまでに滴下した水の量(吸水量)を求める。
ついで、滴下した水の量と同量の金属塩水溶液を調製し、これに強誘電体微粒子粉体を混合して、金属塩水溶液を吸収させる。
【0032】
(乾燥工程)
ついで、金属塩を吸収した強誘電体微粒子粉体を乾燥する。
乾燥方法は、水分を概ね除去できれば特に制限は無く、従来公知の方法を採用することができる。
乾燥温度は、概ね80〜200℃、好ましくは100〜180℃である。
乾燥時間は乾燥温度によっても異なるが、概ね1〜48時間である。
【0033】
(加熱処理工程)
ついで、空気、酸素等の酸化雰囲気下、N
2、He、Ar等の不活性ガス雰囲気下、あるいはH
2等の還元ガス雰囲気下で加熱処理する。
加熱処理する際の雰囲気の選択は反応の種類、触媒反応の種類、強誘電体の種類等によって適宜選択することができる。
加熱処理温度は活性が充分に高くなる温度を選択するが、200〜600℃、さらには250〜550℃の範囲にあることが好ましい。
【実施例】
【0034】
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0035】
[実施例1]
強誘電体担体触媒(1)の調製
硝酸パラジウム水溶液(硝酸パラジウム濃度=4.347質量%)46gに強誘電体微粒子としてBaTiO
3(関東電化工業(株)製:平均粒子径=50nm、結晶子径=25.3nm)100gを撹拌しながら添加し、ついで、室温で3時間静置した。
ついで、150℃で24時間乾燥した後、空気雰囲気下、400℃で3時間加熱処理して強誘電体担体触媒(1)を調製した。
得られた強誘電体担体触媒(1)について、金属微粒子の担持量を原料の使用量からの計算値で示し、また平均粒子径を測定し、結果を表に示す。
【0036】
エタノール分解反応
粉末状の強誘電体担体触媒(1)をプレスし、(解砕し、ついで)整粒して粒子径が335−710μmの顆粒サンプルを調製し、これを反応器に0.05g充填して反応に供した。
反応は、パルス法にてエタノールをパルスサイズ1μL導入し、反応温度を140, 170, 200, 230, 260及び290℃と変更して実施した。
生成ガスはガスクロマトグラフ(島津製作所製:GC-8A)を用いて定量した。このとき、検出器は熱伝導検出(Thermal Conductivity Detector, TCD)、キャピラリーカラムにはPEG 6000 Shimarite 10% TPA 60〜80meshを使用した。キャリアガスにはヘリウムを用い、流量は50mL/minとした。
分解率は、以下の式によって求め、各温度での分解率を表に示す。
分解率(%)=(導入エタノール量−未反応エタノール量)/導入エタノール量×100
【0037】
[実施例2]
強誘電体担体触媒(2)の調製
実施例1において、硝酸パラジウム水溶液(硝酸パラジウム濃度=10.868質量%)46gを用いた以外は同様にして強誘電体担体触媒(2)を調製した。
得られた強誘電体担体触媒(2)について、金属微粒子の担持量と、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、エタノール分解活性を評価し、結果を表に示す。
【0038】
[実施例3]
強誘電体担体触媒(3)の調製
実施例1において、強誘電体微粒子としてBaTiO
3(戸田工業(株)製:平均粒子径=20nm、結晶子径=22.5nm)100gを用いた以外は同様にして強誘電体担体触媒(3)を調製した。
得られた強誘電体担体触媒(3)について、金属微粒子の担持量と、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、エタノール分解活性を評価し、結果を表に示す。
【0039】
[実施例4]
強誘電体担体触媒(4)の調製
特許文献1−3における手法により、強誘電体微粒子としてBaSrTiO
3を
調製した。得られたBaSrTiO
3の平均粒子径および結晶子径を測定し、結果を表に示す。
ついで、実施例1において、BaSrTiO
3粒子100gを用いた以外は同様にして強誘電体担体触媒(4)を調製した。
得られた強誘電体担体触媒(4)について、金属微粒子の担持量と、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、エタノール分解活性を評価し、結果を表に示す。
【0040】
[比較例1]
強誘電体担体触媒(R1)の調製
実施例1において、硝酸パラジウム水溶液(硝酸パラジウム濃度=1.085質量%)46gを用いた以外は同様にして強誘電体担体触媒(R1)を調製した。
得られた強誘電体担体触媒(R1)について、金属微粒子の担持量と、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、エタノール分解活性を評価し、結果を表に示す。
【0041】
[比較例2]
強誘電体担体触媒(R2)の調製
実施例1において、強誘電体微粒子としてBaTiO
3((株)高純度科学研究所製:平均粒子径=1000nm、結晶子径=36.4nm)100gを用いた以外は同様にして強誘電体担体触媒(R2)を調製した。
得られた強誘電体担体触媒(R2)について、金属微粒子の担持量と、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、エタノール分解活性を評価し、結果を表に示す。
【0042】
[比較例3]
非強誘電体(常誘電体)担体触媒(R3)の調製
実施例1において、非強誘電体(常誘電体)微粒子としてα−Al
2O
3(日本軽金属(株)製:粒子径分布15〜100nm)100gを用いた以外は同様にして非強誘電体(常誘電体)触媒(R3)を調製した。
得られた
非強誘電体(常誘電体)担体触媒(R3)について、金属微粒子の担持量と、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、エタノール分解活性を評価し、結果を表に示す。
【0043】
[比較例4]
非強誘電体(常誘電体)担体触媒(R4)の調製
実施例1において、非強誘電体(常誘電体)微粒子としてTiO
2(日揮触媒化成(株)製:HPW−60R、平均粒子径=60nm、結晶形アナターゼ)100gを用いた以外は同様にして非強誘電体(常誘電体)触媒(R4)を調製した。
得られた
非強誘電体(常誘電体)担体触媒(R4)について、金属微粒子の担持量と、平均粒子径を測定し、結果を表に示す。また、エタノール分解活性を評価し、結果を表に示す。
【0044】
【表1】