(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6269938
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】シール装置、シール方法及びシール容器
(51)【国際特許分類】
B65B 7/28 20060101AFI20180122BHJP
B65B 51/10 20060101ALI20180122BHJP
B65D 77/20 20060101ALI20180122BHJP
B65D 77/10 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
B65B7/28 B
B65B51/10 A
B65D77/20 F
B65D77/10
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-17228(P2014-17228)
(22)【出願日】2014年1月31日
(65)【公開番号】特開2015-143123(P2015-143123A)
(43)【公開日】2015年8月6日
【審査請求日】2016年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】313005282
【氏名又は名称】東洋製罐株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092200
【弁理士】
【氏名又は名称】大城 重信
(74)【代理人】
【識別番号】100110515
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 益男
(74)【代理人】
【識別番号】100153497
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 信男
(74)【代理人】
【識別番号】100189083
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 圭介
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 正一
(72)【発明者】
【氏名】山本 慎治
(72)【発明者】
【氏名】辰見 栄隆
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 裕介
【審査官】
小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】
実開平01−176002(JP,U)
【文献】
特開2009−102081(JP,A)
【文献】
実開昭60−146077(JP,U)
【文献】
米国特許第4913307(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 7/28
B65B 51/10
B65D 77/10
B65D 77/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封用フィルムを容器の開口部周縁に押圧加熱するシールヘッドを備えたシール装置であって、
前記シールヘッドのシール部が、環状の内側シール部及び環状の外側シール部で構成され、
前記内側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上に中心点を有する半径R1の円弧形状に形成され、
前記内側シール部の幅が、前記半径R1の2倍未満であり、
前記内側シール部の押圧面は、その全体が密封用フィルムに押しつけられる面であり、
前記外側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上より内側に中心点を有する半径R2の円弧形状に形成され、
前記外側シール部の内側及び外側の両側部には、それぞれ角部が存在し、
前記外側シール部の外側側部の角部は、内側側部の角部より上方に位置し、
前記外側シール部の押圧面は、前記内側側部の角部を含み前記外側側部の角部を含まない部分が密封用フィルムに押しつけられる面であることを特徴とするシール装置。
【請求項2】
前記外側シール部の幅が、前記内側シール部の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のシール装置。
【請求項3】
前記外側シール部の押圧面の断面形状の半径R2が、前記内側シール部の押圧面の断面形状の半径R1以上であることを特徴とする請求項2に記載のシール装置。
【請求項4】
前記環状の内側シール部及び環状の外側シール部が、それぞれ独立した別個のシールヘッドに設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシール装置。
【請求項5】
密封用フィルムをシールヘッドにより容器の開口部周縁に押圧加熱して密封するシール方法であって、
前記シールヘッドのシール部が、環状の内側シール部及び環状の外側シール部で構成され、
前記内側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上に中心点を有する半径R1の円弧形状に形成され、
前記内側シール部の幅が、前記半径R1の2倍未満であり、
前記内側シール部により容器の開口部周縁に押圧加熱する際、内側シール部の円弧形状の押圧面全体が密封用フィルムに密着する力以上の押圧力で押圧し、
前記外側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上より内側に中心点を有する半径R2の円弧形状に形成され、
前記外側シール部の内側及び外側の両側部には、それぞれ角部が存在し、
前記外側シール部の外側側部の角部は、内側側部の角部より上方に位置し、
前記外側シール部により容器の開口部周縁に押圧加熱する際、前記外側シール部の円弧形状のうち外側側部の角部が密封用フィルムに密着する力以下の押圧力で押圧することを特徴とするシール方法。
【請求項6】
前記内側シール部による押圧加熱を解除した後に、前記内側シール部の押圧した部分の外側領域を、前記外側シール部により押圧加熱することを特徴とする請求項5に記載のシール方法。
【請求項7】
密封用フィルムが開口部周縁に押圧加熱されて密封されたシール容器であって、
前記密封フィルムと開口部周縁とが、押圧加熱されて溶着された内側シールライン及び外側シールラインを有し、
前記内側シールラインの中心線の両側に、表面側から押圧溶着されて断面凹状に陥没した内側シール溝を形成し、
前記内側シール溝の内周側及び外周側の両端縁が、段部を形成し、
前記外側シールラインの中心線の両側に、表面側から押圧溶着されて断面凹状に陥没した外側シール溝を形成し、
前記外側シール溝の内周側の端縁に段部が形成され、外周側の端縁は、曲面から角部を形成することなく平坦に移行し、或いは、単純な曲面となる傾斜部を形成していることを特徴とするシール容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封用フィルムを内容物が入れられたカップ、トレイ状等の容器の開口部周縁に押圧加熱して密封するシール装置、シール方法、及び、密封用フィルムが開口部周縁に押圧加熱されて密封されたシール容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上方が開口した容器に内容物を充填し、容器の開口部周縁に密封用フィルムを押圧加熱して密封(ヒートシール)したシール容器が公知であり、そのためのシール装置及びシール方法も様々なものが公知である。
容器の開口部周縁と密封用フィルムとは、剥離を起こさず密封性を担保する強度でヒートシールされる必要があり、容器の開口部周縁に接する面全体を面状にシールするものや、環状のシールラインに沿ってシールするものが知られている(例えば、特許文献1等参照。)。
【0003】
面状にシールした場合、十分に強度を確保することは可能となるが、シール面積が大きいため必要以上の強度でシールされてしまい、かつ、容器の開口部周縁の上部の全面が接着しているため、使用時に容易に剥離ができなくなる虞があった。
また、環状のシールラインに沿ってシールした場合、面状にシールした場合に比べ剥離は容易となるものの、局所的に強度不足の箇所が発生しやすく、密封不良が起こりやすいという問題があった。
このような問題を解決するために、外周側と内周側の2本の環状のシールラインに沿ってヒートシールしたものが公知である(例えば、特許文献2等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−193204号公報
【特許文献2】実願昭63−69020号(実開平1−176002号)のマイクロフィルム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献2で公知のものでは、面状にシールした場合より剥離が容易となるものの、外周のシールラインのシール強度が低いため、シール強度は内周のシールラインのシール強度に依存し、1つの環状のシールラインに沿ってシールしたものに比べて、密封不良の防止効果は大きくないという問題があった。
特に、シール面圧が十分に得られないと、粘稠物や固形物等の内容物の一部が開口部周縁に付着していた場合、シールラインに局所的な強度不足が発生しやすい。
また、粘稠物や固形物等の内容物がシールラインに挟まった場合には、その部分の密封用フィルムに皺が生じて内外が連通する場合があり、液状物がシールライン状に存在した場合、シール時に発泡して同様に内外が連通する場合があり、上記の公知のものでは、これを防止することはできなかった。
【0006】
本発明は、前記したような問題点を解決するものであり、シール強度を十分確保しつつ、使用時の剥離を容易とし、かつ、夾雑物による密封性の低下を防止するシール装置、シール方法及びシール容器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るシール装置は、密封用フィルムを容器の開口部周縁に押圧加熱するシールヘッドを備えたシール装置であって、前記シールヘッドのシール部が、環状の内側シール部及び環状の外側シール部で構成され、前記内側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上に中心点を有する半径R1の円弧形状に形成され、前記内側シール部の幅が、前記半径R1の2倍未満であ
り、前記内側シール部の押圧面は、その全体が密封用フィルムに押しつけられる面であり、前記外側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上より内側に中心点を有する半径R2の円弧形状に形成され、前記外側シール部の内側及び外側の両側部には、それぞれ角部が存在し、前記外側シール部の外側側部の角部は、内側側部の角部より上方に位置し、前記外側シール部の押圧面は、前記内側側部の角部を含み前記外側側部の角部を含まない部分が密封用フィルムに押しつけられる面であることにより、前記課題を解決するものである。
【0008】
本発明に係るシール方法は、密封用フィルムをシールヘッドにより容器の開口部周縁に押圧加熱して密封するシール方法であって、前記シールヘッドのシール部が、環状の内側シール部及び環状の外側シール部で構成され、前記内側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上に中心点を有する半径R1の円弧形状に形成され、前記内側シール部の幅が、前記半径R1の2倍未満であり、前記内側シール部により容器の開口部周縁に押圧加熱する際、内側シール部の円弧形状の押圧面全体が密封用フィルムに密着する力以上の押圧力で押圧
し、前記外側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上より内側に中心点を有する半径R2の円弧形状に形成され、前記外側シール部の内側及び外側の両側部には、それぞれ角部が存在し、前記外側シール部の外側側部の角部は、内側側部の角部より上方に位置し、前記外側シール部により容器の開口部周縁に押圧加熱する際、前記外側シール部の円弧形状のうち外側側部の角部が密封用フィルムに密着する力以下の押圧力で押圧することにより、前記課題を解決するものである。
【0009】
本発明に係るシール容器は、封用フィルムが開口部周縁に押圧加熱されて密封されたシール容器であって、前記密封フィルムと開口周縁部とが、押圧加熱されて溶着された内側シールライン及び外側シールラインを有し、前記内側シールラインが、表面側から押圧溶着されて断面凹状に陥没した内側シール溝を形成し、前記内側シール溝の内周側及び外周側の両端縁が、段部を形成し
、前記外側シールラインの中心線の両側に、表面側から押圧溶着されて断面凹状に陥没した外側シール溝を形成し、前記外側シール溝の内周側の端縁に段部が形成され、外周側の端縁は、曲面から角部を形成することなく平坦に移行し、或いは、単純な曲面となる傾斜部を形成していることにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0010】
本請求項1に係るシール装置及び
本請求項5に係るシール方法によれば、内側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上に中心点を有する半径R1の円弧形状に形成され、内側シール部の幅が半径R1の2倍未満であ
り、内側シール部の押圧面は、その全体が密封用フィルムに押しつけられる面であることにより、内側シール部の両側部下端側に角部が存在し、内側シール部により容器の開口部周縁に押圧加熱する際、内側シール部の円弧形状の押圧面全体が密封用フィルムに密着する面圧以上の面圧力で押圧することで、両側部下端側の角部が容器の開口部周縁の表面より下方に押し付けられて、粘稠物や固形物等の内容物の一部が開口部周縁に付着していた場合でも、内側シールラインの両外側に充分に排除することが可能となる。
このことで、必要なシール強度を確実に確保できるとともに、局所的なシール不良や夾雑物による内外の連通を確実に防止することが可能となる。
また
、外側シール部の押圧面の断面形状が、幅方向の中心線上より内側に中心点を有する半径R2の円弧形状に形成されていることにより、シール時に容器と外側シール部の位置に多少のズレが生じても、外側シール部による押圧力の中心が、容器の開口部周縁の外側に外れることが抑制され、容器の位置決め精度を高めるために装置全体を複雑化したり動作速度を低下させることなく、効率的にシールすることが可能となる。
また、外側のシールラインによって、さらに密封性を確実とすることができる。
さらに、外側シール部の外側側部の角部は、内側側部の角部より上方に位置し、外側シール部の押圧面は、内側側部の角部を含み外側側部の角部を含まない部分が密封用フィルムに押しつけられる面であり、外側シール部により容器の開口部周縁に押圧加熱する際、外側シール部の円弧形状のうち外側側部の角部が密封用フィルムに密着する力以下の押圧力で押圧することにより、外側シール溝の外側に向けて徐々にシール強度が小さくなるため、剥離の容易性を確保することができる。
【0011】
本請求項2に記載の構成によれば、外側シール部の幅が内側シール部の幅よりも大きいことにより、外側シール部によるシール強度を小さくすることが可能となり、密封性を向上させつつ、剥離の容易性を確保することができる。
本
請求項3に記載の構成によれば、外側シール部の押圧面の断面形状の半径R2が、内側シール部の押圧面の断面形状の半径R1以上であることにより、外側シール部によるシール強度を内側シール部によるシール強度より小さくでき、剥離の容易性を確保することができる。
本
請求項4に記載の構成によれば、環状の内側シール部及び環状の外側シール部が、それぞれ独立した別個のシールヘッドに設けられていることにより、シールヘッドを複雑化することなく構成でき、メンテナンス性も向上するとともに、個々に最適な押圧力を設定することで、シール強度、密封性、剥離の容易性をさらに確実に担保することができる。
本
請求項6に記載の構成によれば、内側シール部による押圧加熱を解除した後に、内側シール部の押圧した部分の外側領域を、外側シール部により押圧加熱することにより、個々に最適な押圧力を設定することが可能となり、シール強度、密封性、剥離の容易性をさらに確実に担保することができる。
また、環状の内側シール部及び環状の外側シール部を、それぞれ独立した別個のシールヘッドに設けることが可能となり、シールヘッドを複雑化することなく構成でき、メンテナンス性も向上する。
【0012】
本請求項7に記載のシール容器によれば、内側シールラインの中心線の両側に、表面側から押圧溶着されて断面凹状に陥没した内側シール溝を形成し、内側シール溝の内周側及び外周側の両端縁が、段部を形成していることにより、必要なシール強度を確実に確保できるとともに、局所的なシール不良や夾雑物による内外の連通を確実に防止することが可能となる。
また、外側のシールラインによって、さらに密封性を確実とすることができる。
さらに、外側シールラインの中心線の両側に、表面側から押圧溶着されて断面凹状に陥没した外側シール溝を形成し、外側シール溝の内周側の端縁に段部が形成され、外周側の端縁は、曲面から角部を形成することなく平坦に移行し、或いは、単純な曲面となる傾斜部を形成していることにより、粘稠物や固形物等の内容物の一部が開口部周縁に付着していた場合でも、外側シール溝の内側シール溝側に排除することができるとともに、密封フィルムが開口部周縁の最外縁まで密着していても、外側シール溝の外側に向けて徐々にシール強度が小さくなるため、剥離の容易性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシール装置の概略説明図。
【
図3】
図2の第1シールヘッドの断面図及び一部拡大図。
【
図5】
図4の第2シールヘッドの断面図及び一部拡大図。
【
図6】本発明の一実施形態に係るシール装置の内側シール部及び外側シール部と容器の開口部周縁との関係説明図。
【
図7】内側シール部押圧時の容器の開口部周縁との関係説明図。
【
図8】外側シール部押圧時の容器の開口部周縁との関係説明図。
【
図9】本発明の一実施形態に係るシール容器の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態に係るシール装置100は、
図1に示すように、容器搬送コンベア109に容器を供給し、搬送しながら内容物を容器内に充填し、容器の上部開口部を密封して排出するように構成されている。
容器搬送コンベア109による容器の搬送経路上には、上流側から、容器供給部101、容器検出部102、充填部103、第1シールヘッド110、第2シールヘッド120、冷却部106及びトリミング部107が順に設けられている。
また、第1シールヘッド110の上流側には、容器の上部開口部を密封するための密封フィルムFを供給するフィルム供給ロール104が設けられ、トリミング部107より下流側には、密封フィルムFのトリミング後の残部を回収するフィルム巻取ロール108が設けられており、フィルム供給ロール104の直近には、密封フィルムFに製造番号等を印字する印字部105が設けられている。
【0015】
第1シールヘッド110の容器の上部開口部に対向する面には、
図2、
図3(a)(b)に示すように、環状の内側シール部111が形成されている。
内側シール部111の容器の開口部周縁に対向する押圧面112の断面形状は、
図3(b)に示すように、幅方向の中心線(容器の内側シールライン中心線C1)上に中心点を有する半径R1の円弧形状に形成され、内側シール部111の幅wは半径R1の2倍未満に設定される(本実施例では、幅wは半径R1の1/2(。)。
【0016】
第2シールヘッド120の容器の上部開口部に対向する面には、
図4、
図5(a)(b)に示すように、環状の外側シール部121が形成されている。
外側シール部121の容器の開口部周縁に対向する押圧面122の断面形状は、
図5(b)に示すように、幅方向の中心線上より内側(内側端面からu2(<u/2)の距離で、容器の外側シールライン中心線C2上に相当)に中心点を有する半径R2の円弧形状に形成されている。
また、外側シール部121の幅uは内側シール部111の幅wより大きく、外側シール部121の押圧面122の断面形状の半径R2は、内側シール部111の押圧面112の断面形状の半径R1以上に設定される。
【0017】
以上のように構成されたシール装置100によって、密封用フィルムFを容器150の開口部周縁151に押圧加熱する動作について、
図6乃至
図9に基づいて説明する。
なお、本実施形態の特徴は、密封用フィルムを容器の開口部周縁に押圧加熱溶着するための構成及び動作にあり、容器搬送コンベア109、容器供給部101、容器検出部102、充填部103、冷却部106、トリミング部107、フィルム供給ロール104、フィルム巻取ロール108、及び印字部105等の構成、動作はいかなるものであってもよいため、第1シールヘッド110及び第2シールヘッド120の動作以外の説明は省略する。
なお、
図1乃至
図5に示す実施形態のシール装置100においては、内側シール部111と外側シール部121は、それぞれ独立した第1シールヘッド110及び第2シールヘッド120に設けられており、
図6乃至
図8のように並ぶことはないが、位置関係をわかりやすくするため、内側シール部111と外側シール部121の両方を同時に図示した。
【0018】
第1シールヘッド110の内側シール部111、及び第2シールヘッド120の外側シール部121は、
図6に示すように、それぞれ、容器150の開口部周縁151の内側シールライン中心線C1及び外側シールライン中心線C2の上方に、円弧形状の最凸部が位置するよう設定されている。
まず、
図7に示すように、第1シールヘッド110の内側シール部111が、密封用フィルムFを容器150の開口部周縁151に押圧加熱する。
この時、内側シール部111の円弧形状の押圧面112全体が、密封用フィルムFに密着する力以上の押圧力で押圧されることで、内側シールライン中心線C1の両側に、表面側から押圧接着されて断面凹状に陥没した内側シール溝152が形成される。
また、内側シール部111の幅wが半径R1の2倍未満に設定されることで、内側シール部111の押圧面112側の両側部下端側には角部113が存在し、該角部113が容器の開口部周縁151の表面より下方に押し付けられて段部を形成するため、粘稠物や固形物等の内容物の一部が開口部周縁151に付着していた場合でも、内側シール溝152の内外両側に充分に排除することができる。
【0019】
次に、
図8に示すように、第2シールヘッド120の外側シール部121が密封用フィルムFを容器150の開口部周縁151に押圧加熱して、外側シール溝153が形成される。
この時、外側シール部121の押圧面122が、幅方向の中心線上より内側の容器の外側シールライン中心線C2上に中心点を有する半径R2の円弧形状に形成されていることで、外側シール部121の押圧面122部の内側側部には内側角部123が存在し、該内側角部123が容器の開口部周縁151の表面より下方に押し付けられて段部を形成するため、粘稠物や固形物等の内容物の一部が開口部周縁に付着していた場合でも、外側シール溝153の内側シール溝152側に排除することができる。
また、外側シール部121の押圧面122部の外側側部にも外側角部124が存在しても、内側角部123よりも上方に位置し容器の開口部周縁151の表面より下方に押し付けられないため、外側シール溝153の外側には徐々に曲面から平坦、或いは平坦状の曲面となる傾斜部が形成され、外側に向けて徐々にシール強度が小さくなる。
【0020】
このようにして密封用フィルムFが、開口部周縁151に押圧加熱されて密封された容器150は、
図9、
図10に示すように、接着された内側シールライン及び外側シールラインを有し、内側シールラインの中心線C1の両側には表面側から押圧接着されて断面凹状に陥没した内側シール溝152が形成され、外側シールラインの中心線C2の両側には表面側から押圧接着されて断面凹状に陥没した外側シール溝153が形成される。
内側シール溝152の内周側及び外周側の両端縁、及び、外側シール溝153の内周側の端縁には段部が形成され、外側シール溝153の外周側の端縁には徐々に曲面から平坦、或いは平坦状の曲面となる傾斜部が形成される。
【0021】
なお、前述の本実施形態のシール装置100では、内側シール部111と外側シール部121は、それぞれ独立した第1シールヘッド110及び第2シールヘッド120に設けられているが、同一のシールヘッドに設けられ、内側シール部と外側シール部のみ独立して動作するようにしてもよく、内側シール部と外側シール部が一体に動作するようにしてもよい。
また、内側シール部によって、粘稠物や固形物等の内容物の一部が開口部周縁に付着していた場合でも、内側シールラインの両外側に充分に排除することが可能であるため、外側シール部は、上記実施形態のものに限定されず、剥離の容易性をさらに重視した形態にしてもよく、さらには省略することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明のシール装置、シール方法及びシール容器は、容器に各種の粘稠物や固形物等の内容物を充填して、密封シールにより容器の上部開口を密封するものであり、内容物として食品等を充填するのに好適であるが、内容物として食品以外の様々なものの密封に利用可能である。
【符号の説明】
【0023】
100 ・・・ シール装置
101 ・・・ 容器供給部
102 ・・・ 容器検出部
103 ・・・ 充填部
104 ・・・ フィルム供給ロール
105 ・・・ 印字部
106 ・・・ 冷却部
107 ・・・ トリミング部
108 ・・・ フィルム巻取ロール
109 ・・・ 容器搬送コンベア
110 ・・・ 第1シールヘッド
111 ・・・ 内側シール部
112 ・・・ 押圧面(内側シール部の)
113 ・・・ 角部
120 ・・・ 第2シールヘッド
121 ・・・ 外側シール部
122 ・・・ 押圧面(外側シール部の)
123 ・・・ 内側角部
124 ・・・ 外側角部
150 ・・・ 容器
151 ・・・ 開口部周縁
152 ・・・ 内側シール溝
153 ・・・ 外側シール溝
F ・・・ 密封用フィルム
C1 ・・・ 内側シールライン中心線
C2 ・・・ 外側シールライン中心線