(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、実施形態に係る寝具選択システムについて説明する。本実施形態の寝具選択システムは、情報収集システムを含むものである。
【0018】
以下、
図1〜
図6を参照して、実施形態に係る寝具選択システムについて説明する。
【0019】
まず、
図1を参照して、寝具選択システムSの構成について説明する。
【0020】
図1に示すように、寝具選択システムSは、寝具販売業者が管理するサーバ1と、使用者Pの自宅に設置されているタブレット2と、使用者Pの生体情報を測定するセンサ3と、寝具販売店の倉庫等に準備されている複数のテスト用寝具T及び複数の選択対象寝具Mとを備えている。サーバ1とタブレット2とは、ネットワークを介して接続されている。
【0021】
サーバ1は、CPUやメモリ等を備えた情報処理端末である。サーバ1は、予め収集された睡眠情報を格納する睡眠情報格納部1aと、試験的な睡眠で使用するテスト用寝具の物性を認識するテスト用物性認識部1bと、テスト用寝具の物性を格納するテスト用寝具物性格納部1cと、試験的な睡眠で使用するテスト用寝具を選択するテスト用寝具選択部1dとを有している。
【0022】
睡眠情報格納部1aに格納されている睡眠情報は、予め収集された寝具の物性、深睡眠率又は熟睡度、及び、身体情報の相関データである。この相関データは、タブレット2及び後述する深睡眠率算出部1fからの情報に基づいて更新される。
【0023】
テスト用物性認識部1bは、タブレット2で入力された使用者Pの身体情報と睡眠情報格納部1aに格納されている相関データとに基づいて、使用者Pの深睡眠率及び熟睡度が高くなる可能性が高い物性をテスト用物性として認識する。
【0024】
テスト用寝具物性格納部1cは、テスト用寝具Tごとに、その物性を格納している。
【0025】
テスト用寝具選択部1dは、テスト用物性認識部1bで前記テスト用物性として認識された物性とテスト用寝具物性格納部1cに格納されている物性とに基づいて、複数のテスト用寝具Tから、使用者Pの深睡眠率及び熟睡度が高くなる可能性が高いテスト用寝具を選択する。
【0026】
また、サーバ1は、センサ3から送信された生体情報を記録する生体情報記録部1eと、使用者Pの深睡眠率を算出する深睡眠率算出部1fと、複数のテスト用寝具Tから使用者Pに好適な寝具を認識する好適寝具認識部1gと、使用者Pに好適な物性を認識する好適物性認識部1hと、選択対象寝具Mの物性を格納する選択対象寝具物性格納部1iと、使用者Pに提案する寝具を選択する寝具選択部1jとを有している。
【0027】
生体情報記録部1eは、使用者Pがテスト用寝具Tで試験的な睡眠を行っている最中にセンサ3が測定した生体情報を、タブレット2を介して、受信し、記録する。
【0028】
深睡眠率算出部1fは、生体情報記録部1eが記録した情報に基づいて、テスト用寝具Tごとに、使用者Pの深睡眠率を算出する。
【0029】
ここで、深睡眠率とは、睡眠の全時間中に深睡眠となっている割合を示す。また、深睡眠とは、ノンレム睡眠の睡眠段階3及び4の状態(すなわち、徐波睡眠の状態)をいう。
【0030】
好適寝具認識部1gは、テスト用寝具Tごとに算出された深睡眠率、及び、タブレット2で入力された熟睡度を比較し、使用者の深睡眠率及び熟睡度が高い前記テスト用寝具を好適寝具として認識する。
【0031】
好適物性認識部1hは、好適寝具認識部1gで好適寝具として認識されたテスト用寝具Tとテスト用寝具物性格納部1cに格納されているテスト用寝具Tの物性とに基づいて、使用者Pの深睡眠率及び熟睡度が高くなる物性を好適物性として認識する。
【0032】
選択対象寝具物性格納部1iは、選択対象寝具Mごとに、その物性を格納している。
【0033】
寝具選択部1jは、好適物性認識部1hで好適物性として認識された物性と選択対象寝具物性格納部1iに格納されている選択対象寝具Mの物性とに基づいて、複数の選択対象寝具Mから、使用者Pの深睡眠率及び熟睡度が高くなる寝具を選択する。
【0034】
タブレット2(身体情報入力部、熟睡度入力部)は、入出力部2aを有している(
図3参照)。使用者Pは、入出力部2aを介して、自らの身体情報、テスト用寝具Tで睡眠した後に感じた熟睡度を入力するとともに、入出力部2aに表示されたテスト用寝具Tや選択対象寝具Mを確認する。
【0035】
ここで、熟睡度とは、使用者Pが睡眠の後に感じたよく眠れたか否かの度合いあり、主観的なものである。熟睡度は、最もよく眠れなかったと感じた場合の「1」から、最も良く眠れたと感じた場合の「5」までの5段階で表される。ただし、熟睡度の度合いは、4段階以下としてもよいし、6段階以上としてもよい。
【0036】
また、ここで、身体情報には、身長及び体重の他、性別、年齢が含まれている。睡眠情報格納部1aに格納されている相関データは、これらの身体情報と、寝具の物性並びに深睡眠率及び熟睡度とを対応させたデータとなっている。
【0037】
なお、寝具選択システムSにおいては、使用者Pが身体情報や熟睡度を自宅で容易に入力可能とするために、身体情報入力部及び熟睡度入力部としてタブレット2を用いている。しかし、本発明の身体情報入力部及び熟睡度入力部は、身体情報及び熟睡度を入力できるものであればよく、PC等の他の端末を用いてもよい。また、その設置場所も、使用者Pの自宅に限られず、寝具販売店の店頭等であってもよい。
【0038】
センサ3(生体情報測定部)は、テスト用寝具で睡眠中の使用者Pの生体情報を測定し、タブレット2を介して、サーバ1の生体情報記録部1eに送信する。センサ3で測定する生体情報は、深睡眠率を算出できるものであればよい。例えば、使用者Pの睡眠中における脳波の変化、心拍の変化、呼吸の変化又は体動回数等であればよい。
【0039】
複数のテスト用寝具Tは、物性が各々で異なっている。各々のテスト用寝具には番号が付されており、テスト用寝具物性格納部1cには、テスト用寝具の番号ごとに、そのテスト用寝具の物性が格納されている。
【0040】
複数の選択対象寝具Mは、物性が各々で異なっている。各々の選択対象寝具には番号が付されており、選択対象寝具物性格納部1iには、選択対象寝具の番号ごとに、その選択対象寝具の物性が格納されている。
【0041】
ここで、寝具選択システムSにおける寝具には、敷布団の他、枕、マットレス、抱き枕等、睡眠時に使用者Pの身体の下に位置する寝具が含まれている。そして、物性には、硬度及び反発弾性の他、保温性、吸放湿性、素材(肌触り)等も含まれている。以下の説明においては硬度についてのみ説明するが、寝具選択システムSでは、他の物性も、テスト用寝具Tや選択対象寝具Mの選択の際に、硬度と同様に判断の基準として用いられている。
【0042】
なお、本発明の寝具は、必ずしも上記のものに限られるものではなく、掛布団や就寝用衣服等を寝具としてもよい。そして、それらを選択対象寝具とする場合には、基準となる物性は、その寝具において測定が容易であり、且つ、睡眠において重要視されるものを用いればよい。例えば、掛布団や就寝用衣服を選択対象寝具とした場合には、保温性、吸放湿性、素材(肌触り)、重量、ドレープ性等を基準とすればよい。
【0043】
また、本発明の寝具の物性は、必ずしも上記のものに限られるものではなく、寝具が敷布団である場合には、少なくとも硬度を含んでいればよい。
【0044】
また、寝具選択システムSには、情報収集システムが含まれている。具体的には、情報収集システムは、サーバ1の情報収集部Saと、タブレット2と、センサ3と、複数のテスト用寝具Tとで構成されている。情報収集部Saには、睡眠情報格納部1a、テスト用寝具物性格納部1c、生体情報記録部1e及び深睡眠率算出部1fが含まれる。
【0045】
次に、
図1〜
図4を参照して、寝具選択システムSが、テスト用寝具選択工程で行う処理について説明する。なお、
図2は、テスト用寝具選択工程で行われる処理を示すフローチャートである。
【0046】
まず、タブレット2が、使用者Pによってタブレット2の入出力部2aに入力された、使用者Pの身体情報をサーバ1に送信する(
図2/STEP10)。
【0047】
具体的には、
図3に示すように、タブレット2の入出力部2aに、自身の名前、性別、年齢、身長、体重を身体情報として入力する。入力された身体情報は、ネットワークを介して、サーバ1のテスト用物性認識部1bに送信される。
【0048】
次に、サーバ1のテスト用物性認識部1bが、受信した身体情報に基づいて、使用者Pの深睡眠率及び熟睡度が高くなる可能性が高い物性を睡眠情報格納部1aから検索し、検索された物性をテスト用物性として認識する(
図2/STEP11)。
【0049】
具体的には、テスト用物性認識部1bは、受信した身体情報に基づいて、対象部位(すなわち、睡眠時に使用者Pの身体に接する寝具の領域)ごとに、睡眠情報格納部1aに格納されている予め収集された物性、深睡眠率又は熟睡度、及び、身体情報の相関データを参照し、使用者Pの深睡眠率及び熟睡度が高くなる可能性が高い物性を検索する。
【0050】
この相関データには、
図4に示すように、性別、年齢、対象部位ごとに、身長及び体重から算出されたBMI値及び硬度等の物性に、平均深睡眠率及び平均熟睡度を対応させたものとなっている。物性には、硬度の他、反発弾性、通気性、重さ、素材(肌触り)等が含まれている。また、対象部位としては、腰、頭、肩等が含まれている。
【0051】
次に、サーバ1のテスト用寝具選択部1dが、認識されたテスト用物性と一致する物性、又は、それに近い物性をテスト用寝具物性格納部1cから検索し、その検索結果に基づいて、複数のテスト用寝具Tから、使用者Pが試験的な睡眠で使用するテスト用寝具Tを選択し、そのテスト用寝具Tの情報をタブレット2に送信する(
図2/STEP12)。
【0052】
テスト用寝具Tの物性は、それぞれのテスト用寝具Tに付された番号ごとに、睡眠情報格納部1aに格納された相関データと同様の項目が含まれている。具体的には、対象部位ごとの硬度や反発弾性等が含まれている。
【0053】
このとき、物性は対象部位ごとに取得されているが、それらの物性の重要度は、対象部位によって異なる。そのため、寝具選択システムSでは、まず最も重要度の高い腰を対象部位とした物性に基づいて、全てのテスト用寝具Tからいくつかのテスト用寝具Tを選択し、その後、選択されたテスト用寝具Tの中から、比較的重要度の低い頭や肩を対象部位とした物性に基づいて、使用者Pに提案するテスト用寝具Tを選択する。
【0054】
最後に、タブレット2が、選択されたテスト用寝具Tを表示する(
図2/STEP13)。
【0055】
使用者P及び寝具販売業者は、その表示された結果に基づいて、使用者Pが試験的な睡眠を行うための手配(テスト用寝具Tの配送等)を行う。
【0056】
なお、選択されたテスト用寝具Tを必ずしもタブレット2に表示する必要はなく、その選択されたテスト用寝具Tを用いて使用者Pが試験的な睡眠を行うことができればよい。例えば、その選択結果に基づいて、自動的に、使用者Pの自宅に選択されたテスト用寝具Tが配送されるようになっていてもよい。
【0057】
以上のSTEP10〜STEP13が、寝具選択システムSにおけるテスト用寝具選択工程である。
【0058】
次に、
図1及び
図5を参照して、寝具選択システムSが、寝具選択工程で行う処理について説明する。なお、
図5は、寝具選択工程で行われる処理を示すフローチャートである。
【0059】
まず、使用者Pは、選択されたテスト用寝具Tで試験的な睡眠を行う。その睡眠の最中に、センサ3が、テスト用寝具選択工程で選択されたテスト用寝具Tで睡眠中の使用者Pの生体情報を測定するとともに、その生体情報を、タブレット2を介して、サーバ1の生体情報記録部1eに送信する(
図5/STEP20)。
【0060】
ここで測定される生体情報は、使用者Pの睡眠中における脳波の変化、心拍の変化、呼吸の変化又は体動回数等、深睡眠率を算出可能なデータであればよい。
【0061】
次に、サーバ1の生体情報記録部1eが、センサ3が測定し、タブレット2を介して送信された生体情報を記録する(
図5/STEP21)。
【0062】
次に、サーバ1の深睡眠率算出部1fが、生体情報記録部1eが記録した生体情報に基づいて、使用者Pの選択されたテスト用寝具Tにおける深睡眠率を算出する(
図5/STEP22)。
【0063】
具体的には、生体情報に基づいて、使用者Pが深睡眠となっている時間を算出し、その算出された時間と試験的な睡眠における使用者Pの睡眠の全時間とに基づいて、深睡眠率(睡眠の全時間中に深睡眠となっている割合)を算出する。
【0064】
次に、使用者Pは、試験的な睡眠の後に、テスト用寝具Tを用いた試験的な睡眠に対して感じた熟睡度を5段階(1〜5の数値)で判断し、タブレット2に入力する。そして、タブレット2が、使用者Pによって入力された熟睡度をサーバ1に送信する(
図5/STEP23)。
【0065】
なお、寝具選択システムSでは、入力された熟睡度の送信を、深睡眠率の算出(
図5/STEP22)の後に行っているが、同時に行ってもよいし、深睡眠率の算出の前に行ってもよい。
【0066】
次に、サーバ1の好適寝具認識部1gが、深睡眠率算出部1fで算出された深睡眠率及びタブレット2に入力された熟睡度に基づいて、使用者Pの深睡眠率及び熟睡度の両方が高くなったテスト用寝具Tを、好適寝具として認識する(
図5/STEP24)。
【0067】
深睡眠率及び熟睡度が高いか否かの判定は、例えば、1つの又は所定の数のテスト用寝具Tにおいて算出された深睡眠率及び入力された熟睡度を予め定められた所定の値と比較することによって行う。すなわち、寝具選択システムSでは、深睡眠率及び熟睡度の両方が所定の値より低い場合には、深睡眠率及び熟睡度の両方が所定の値のテスト用寝具Tが発見されるまで、テスト用寝具Tを用いた試験的な睡眠が繰り返し行われる。
【0068】
なお、テスト用寝具Tの種類が少ない場合等には、全てのテスト用寝具Tで試験的な睡眠を行うようにしてもよい。その場合には、算出された深睡眠率や入力された熟睡度を所定の値と比較するのではなく、テスト用寝具Tごとに算出された深睡眠率や入力された熟睡度を互いに比較してもよい。
【0069】
また、使用者Pが満足した場合には、1回だけで試験的な睡眠を終了してもよい。逆に、使用者Pが満足しない場合には、所定の値よりも高い深睡眠率及び熟睡度となっても、他のテスト用寝具Tを用いた試験的な睡眠を継続してもよい。
【0070】
次に、好適物性認識部1hが、好適寝具認識部1gで好適寝具として認識されたテスト用寝具Tの物性をテスト用寝具物性格納部1cに格納された物性から検索し、検索された物性を好適物性として認識するとともに、その好適物性をタブレット2に送信する(
図5/STEP25)。
【0071】
次に、サーバ1の寝具選択部1jが、認識された好適物性と一致する物性、又は、それに近い物性を選択対象寝具物性格納部1iから検索し、その検索結果に基づいて、複数の選択対象寝具Mから、使用者Pに提案する寝具を選択し、その寝具の情報をタブレット2に送信する(
図5/STEP26)。
【0072】
選択対象寝具Mの物性は、それぞれの選択対象寝具Mに付された番号ごとに、睡眠情報格納部1aに格納された相関データと同様の項目が含まれている。具体的には、対象部位ごとの硬度や反発弾性等が含まれている。
【0073】
このとき、物性は対象部位ごとに取得されているが、それらの物性の重要度は、対象部位によって異なる。そのため、寝具選択システムSでは、まず最も重要度の高い腰を対象部位とした物性に基づいて、全ての選択対象寝具Mからいくつかの選択対象寝具Mを選択し、その後、選択された選択対象寝具Mの中から、比較的重要度の低い頭や肩を対象部位とした物性に基づいて、使用者Pに提案する選択対象寝具Mを選択する。
【0074】
最後に、タブレット2が、対象部位ごとの好適物性、選択された選択対象寝具M及びその対象部位ごとの物性を表示する(
図5/STEP27)。
【0075】
なお、物性は必ずしも対象部位ごとに分ける必要はなく、1つの寝具に対して1つの物性としてもよい。また、タブレット2には、必ずしも物性を表示する必要はなく、選択対象寝具Mのみを表示するようにしてもよい。
【0076】
以上のSTEP20〜STEP27が、寝具選択システムSにおける寝具選択工程である。
【0077】
次に、
図1及び
図6を参照して、寝具選択システムSが、情報収集工程で行う処理について説明する。なお、
図6は、情報収集工程で行われる処理を示すフローチャートである。
【0078】
この情報収集工程は、上記のテスト用寝具選択工程及び寝具選択工程と同時に行われるものである。
【0079】
この情報収集工程は、寝具選択システムSに含まれる情報収集システムによって行われる。情報収集システムは、サーバ1の情報収集部Saと、タブレット2と、センサ3と、複数のテスト用寝具Tとで構成されている。情報収集部Saには、睡眠情報格納部1a、テスト用寝具物性格納部1c、生体情報記録部1e及び深睡眠率算出部1fが含まれる。
【0080】
まず、タブレット2が、サーバ1の睡眠情報格納部1aに、使用者Pによってタブレット2の入出力部2aに入力された、使用者Pの身体情報を送信する(
図6/STEP30)。
【0081】
このとき、睡眠情報格納部1aは、身体情報を一時的に記憶する。
【0082】
次に、サーバ1の深睡眠率算出部1fが、センサ3が測定し、サーバ1の生体情報記録部1eが記録した生体情報に基づいて、使用者Pの選択されたテスト用寝具Tにおける深睡眠率を算出する(
図6/STEP31)。
【0083】
次に、サーバ1の深睡眠率算出部1fが、サーバ1の睡眠情報格納部1aに、算出した深睡眠率を送信する(
図6/STEP32)。
【0084】
このとき、睡眠情報格納部1aは、予め記憶されていたその使用者Pの身体情報に対応させた形で、受信した深睡眠率を一時的に記憶する。
【0085】
次に、タブレット2が、サーバ1の睡眠情報格納部1aに、使用者Pによって入力された熟睡度を送信する(
図6/STEP33)。
【0086】
次に、タブレット2が、サーバ1の睡眠情報格納部1aに、入力された熟睡度を送信する(
図6/STEP35)。
【0087】
このとき、睡眠情報格納部1aは、予め記憶されていたその使用者Pの身体情報に対応させた形で、受信した熟睡度を一時的に記憶する。
【0088】
最後に、サーバ1の睡眠情報格納部1aが、一時的に記憶しておいた身体情報ごとに、算出された深睡眠率、入力された熟睡度、対応するテスト用寝具T(すなわち、その深睡眠率が算出され、熟睡度が入力された際の試験的な睡眠で用いられたテスト用寝具T)の物性を格納する(
図6/STEP34)。
【0089】
以上のSTEP30〜STEP34が、寝具選択システムSにおける情報収集工程である。
【0090】
以上説明したように、睡眠情報収集システムを含む寝具選択システムSでは、使用者P個人の生体情報に基づいて得られた深睡眠率及び使用者個人Pの入力した熟睡度と測定が容易であって睡眠状況に大きく影響する硬度を含む物性との相関データを、試験的な睡眠を行って収集している。
【0091】
したがって、睡眠情報収集システムを含む寝具選択システムSによれば、使用者ごとに取得された睡眠情報を、実際に睡眠に影響する物性に対応させつつ状態で収集するので、信頼性の高い睡眠情報を収集することができる。
【0092】
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限られるものではない。
【0093】
例えば、上記実施形態では、サーバ1の備える処理部において、各種情報の処理を行っている。しかし、情報の処理は、必ずしもサーバで行う必要はない。例えば、一部の処理をタブレットで行う等、適宜処理する端末は変更してもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、情報収集の対象とする物性に、硬度の他、反発弾性等が含まれている。しかし、寝具が敷布団等の睡眠時に使用者Pの身体の下に位置する寝具である場合には、物性には少なくとも硬度が含まれていればよいので、情報収集の対象とする物性から反発弾性を除いてもよい。逆に、情報収集の対象とする物性に、上記実施形態で例示した物以外の物性を含めてもよい。