(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6269984
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】活性ゲッターを含む真空断熱ガラス(VIG)窓ユニットの製造方法
(51)【国際特許分類】
C03C 27/06 20060101AFI20180122BHJP
E06B 3/66 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
C03C27/06 101E
E06B3/66 Z
【請求項の数】20
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-525448(P2015-525448)
(86)(22)【出願日】2013年7月19日
(65)【公表番号】特表2015-529623(P2015-529623A)
(43)【公表日】2015年10月8日
(86)【国際出願番号】US2013051182
(87)【国際公開番号】WO2014022118
(87)【国際公開日】20140206
【審査請求日】2016年6月14日
(31)【優先権主張番号】13/562,408
(32)【優先日】2012年7月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593005002
【氏名又は名称】ガーディアン・インダストリーズ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100170346
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 望
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】ホーガン ジョン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】パンケ アンドリュー ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ペトルミクル ルドルフ エイチ.
【審査官】
山田 頼通
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−152530(JP,A)
【文献】
特表平05−501896(JP,A)
【文献】
特開2003−137612(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/072646(WO,A2)
【文献】
特表2003−507845(JP,A)
【文献】
特開2003−212610(JP,A)
【文献】
特開2004−149343(JP,A)
【文献】
特開2005−231930(JP,A)
【文献】
特開2001−206740(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 27/00−27/12
E06B 3/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質上平行な第1ガラス基板及び第2ガラス基板と、前記第1ガラス基板と第2ガラス基板との間に設けられた複数のスペーサ及びシールと、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との間に位置して、大気圧未満の圧力に真空引きされるキャビティと、前記第1ガラス基板によって支持されるゲッターと、を用意する工程と、
レーザ光を前記ゲッター上に注入して、前記ゲッターを活性化するように、前記第2ガラス基板によって支持される排気管を介して前記レーザ光を方向付ける工程と、
を含み、
前記ゲッターを活性化するために前記排気管を介して前記レーザ光を方向付ける工程は、真空引き工程によって前記キャビティ内の圧力が1×10−3mbar以下まで到達した後にのみ行われる、
真空断熱ガラス(VIG)窓ユニットの製造方法。
【請求項2】
前記ゲッターを活性化するために前記排気管を介して前記レーザ光を方向付ける工程は、前記キャビティを大気圧未満の圧力に真空引きする真空引き工程中及び/又は真空引き工程の実質上終了時に行われる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ゲッターを活性化するために前記排気管を介して前記レーザ光を方向付ける工程は、前記キャビティを大気圧未満の圧力に真空引きする真空引き工程中に行われる、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ゲッターを活性化するために前記排気管を介して前記レーザ光を方向付ける工程は、前記キャビティを大気圧未満の圧力に真空引きする真空引き工程の実質上終了時に行われる、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ゲッターを活性化するために前記排気管を介して前記レーザ光を方向付ける工程は、真空引き工程で前記キャビティ内の圧力を1×10−2から1×10−3mbar以下に減少させる前に、前記ゲッターが吸着し始める温度を超過しないように行われる、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ゲッターは、前記第1ガラス基板内に規定された凹部内に位置する、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ゲッターは、前記VIGユニットを断面から見た場合、前記排気管真下に位置する、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ゲッターは、バリウムを含む、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ゲッターは、NEG物質を含む、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記VIG窓ユニットは、可視透過率が少なくとも50%である、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
実質上平行な第1ガラス基板及び第2ガラス基板と、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との間に設けられた複数のスペーサ及びシールと、前記第1ガラス基板と前記第2ガラス基板との間に位置して、大気圧未満の圧力に真空引きされるキャビティと、前記キャビティ内に設けられた少なくとも1つのゲッターと、を用意する工程と、
前記キャビティを大気圧未満の圧力に真空引きする真空引き工程中及び/又は真空引き工程の実質上終了時に前記ゲッターを活性化する工程と、
を含み、
前記活性化する工程は、真空引き工程によって前記キャビティ内の圧力を1×10−3mbar以下まで到達した後にのみ行われる、
真空断熱ガラス(VIG)窓ユニットの製造方法。
【請求項12】
前記ゲッターを活性化する工程は、大気圧未満の圧力に前記キャビティを真空引きする真空引き工程中に行われる、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ゲッターを活性化する工程は、大気圧未満の圧力で前記キャビティを真空引きする真空引き工程の実質上終了時に行われる、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記活性化する工程は、前記第1ガラス基板によって支持された前記ゲッター上にレーザ光を注入して、前記ゲッターを活性化するように、前記第2ガラス基板によって支持された排気管を介してレーザ光を方向付ける、
請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記活性化する工程は、少なくとも前記ゲッターの活性化を助けるために、レーザ光を前記ゲッターに方向付ける工程を含む、
請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記活性化する工程は、少なくとも前記ゲッターの活性化を助けるために、マイクロ波源から前記ゲッターに向けてマイクロ波放射線を放出する工程を含む、
請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記活性化する工程は、少なくとも前記ゲッターの活性化を助けるために、少なくともコイルから前記ゲッターに向けてRF放射線を放出する工程を含む、
請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記活性化する工程は、真空引き工程で前記キャビティ内の圧力を1×10−2から1×10−3mbar以下まで減少させる前に、前記ゲッターが吸着し始める温度を超過しないように行われる、
請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記ゲッターは、VIGユニットを断面から見た場合、前記排気管真下に位置する、
請求項11〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記VIG窓ユニットは、可視透過率が少なくとも50%である、
請求項11〜19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に真空断熱ガラス(VIG)窓ユニット構造及びVIG窓ユニットの製造方法に関する。具体的には、本開示は、VIG窓ユニット製造工程でゲッターを活性化する技術に関する。特定の実施形態例において、少なくとも1つのゲッターは、基板の間のキャビティを真空引きする排気工程(例えば、ポンプダウン)中及び/又は後に活性化する。一般的にゲッターは、2つの主要な分類、蒸発型ゲッター(EG)及び非蒸発型ゲッター(NEG)に分けられる。本開示は、EG及びNEG型ゲッターに適用可能であるが、特に低い活性温度を有する傾向のあるNEG型ゲッター物質を含むゲッターに有用である。
【背景技術】
【0002】
真空断熱ガラス(VIG)窓ユニットは、一般的に、離隔された少なくとも2つのガラス基板を備えており、これらガラス基板の間には真空引きした又は低圧の空間/キャビティを含んでいる。基板は、外周端部シールで相互接続されており、一般的に、ガラス基板間の間隔を保持するため及び基板間に存在する真空引きした環境が原因で生じ得るガラス基板の崩壊を回避するためにガラス基板間にスペーサが含まれている。いくつかのVIG構造例は、例えば、米国特許第5,657,607号、同第5,664,395号、同第5,657,607号、同第5,902,652号、同第6,506,472号、及び同第6,383,580号に開示されており、これら公報の開示全体をいずれも参照として本明細書に組み込む。
【0003】
図1及び
図2は、従来のVIG窓ユニット1及びVIG窓ユニット1の構成要素を表している。
【0004】
例えば、VIGユニット1は、離隔された2つの実質上平行なガラス基板2,3を備えていてよく、これらガラス基板の間には真空引きした低圧の空間/キャビティ6を含んでいる。ガラスシート又は基板2,3は、外周端部シール4で相互接続されており、外周端部シールは、例えば、溶融はんだガラス等であってよい。基板2,3の間に存在する低圧の空間/間隙6を考慮して、支柱/スペーサ5のアレイをガラス基板2,3の間に備えてVIGユニット1の基板2,3の間隔を維持することもある。
【0005】
排気管8は、例えば、はんだガラス9によって、一方のガラス基板2の内表面から当該ガラス基板2の外表面にある任意の凹部11の底面に通じる、又は、場合により当該ガラス基板2の外表面にまで及ぶ開口部/穴10に気密封止されていてよい。排気管8に吸引装置を取り付けて、内部キャビティ6を大気圧未満の低圧状態に真空引きする(例えば、ポンプダウン)。キャビティ6を真空引きした後、排気管8の一部(例えば、先端)を溶融することで低圧キャビティ/空間6を真空密封する。この任意の凹部11は、封止された排気管8を保持することができる。
【0006】
図1〜
図2に示すように、ゲッター12は、1つのガラス基板、例えば、ガラス基板2の内部面で配置される凹部13内に含まれてもよい。ゲッター12は、キャビティ6を真空引きと封止後に残存している可能性のある特定の残留不純物を吸着、及び/又は特定の残留不純物に結合するために使用され得る。ゲッターは、ゲッター表面に気体不純物を保持したり、このような気体を溶解するために気体と反応させられる金属混合物又はそれを含むものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書には、VIG窓ユニットの製造工程でゲッターを活性化する技術が開示されている。特定の実施形態例において、少なくとも1つのゲッターは、基板の間のキャビティを真空引きする排気工程中及び/又は後に活性化する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特定の実施形態例において、真空断熱ガラス(VIG)窓ユニットの製造方法が提供され、実質上平行な第1及び第2ガラス基板、第1基板と第2基板との間に設けられた複数のスペーサ及びシール、ガラス基板の間に位置して大気圧未満の圧力に真空引きしたキャビティ、及びキャビティ内に設けられた少なくとも1つのゲッターを用意する工程、及びキャビティを大気圧未満の圧力の真空状態にする真空引き工程中及び/又は実質上終了時にゲッターを活性化する工程を含む。
【0009】
本発明の特定の実施形態例において、真空断熱ガラス(VIG)窓ユニットの製造方法が提供され、実質上平行な、第1及び第2ガラス基板、第1基板と第2基板との間に設けられたスペーサのアレイ及びシール、及びガラス基板の間に位置して大気圧未満の圧力に真空引きしたキャビティ、及び第1基板によって支持されたゲッターを用意する工程、及びレーザ光をゲッター上に注入してゲッターを活性化するように第2基板によって支持される排気管を介してレーザ光を方向付ける工程を含む。
【0010】
これら及びその他の実施態様及び利点は、本明細書では特定の実施態様例によって、そして以下の図面を参照しながら説明する。図面中、同様の参照符号は同様の要素を指すものとする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】
図1の従来のVIGユニットの平面図である。
【
図3】本発明の例示的な実施形態に係る例示のVIG窓ユニット及びゲッターを活性化する方法を示す概略部分断面図である。及び
【
図4】本発明の追加の例示的な実施形態に係る例示のVIG窓ユニット及びゲッターを活性化する方法を示す概略部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書では、以下の図面を参照して特定の実施態様例を詳述する。図面中、同様の参照符号は同様の要素を指すものとする。本明細書に記載の実施態様は、限定ではなく例示を目的とするものであり、また、当業者は、本明細書に添付する特許請求の範囲の真の趣旨及び全範囲を逸脱することなく様々な変更が可能であると考えることができることが分かるであろう。
【0013】
図3を参照すると、例示のVIG窓ユニット1の概略断面図が示されている。VIG窓ユニット1は、例えば、これに限定されないが、家庭用住居、オフィスビル、共同住宅、ドアなどの窓として使用され得る。VIG窓ユニット1は、離隔して、実質上平行で透明な第1及び第2ガラス基板2,3を含み、第1及び第2ガラス基板は、端部シール4によって相互接続されることができ、端部シール4は、例えば、バナジウム系、又はVBZ型シール、又ははんだガラス型シールであるかこれらを含んでもよいが、これらに制限されない。バナジウム系、又はVBZ型シール組成物は、2012年1月20日に出願された米国特許出願第13/354,963号に開示されており、本明細書に参照として含まれる。VBZ(例えば、バナジウム、バリウム、亜鉛)系のシール組成物は、米国特許出願第13/354,963号に記載されており、特定の実施形態例として端部シール4及び/又はフリットベース管シール9に対して用いてもよい。特定の実施形態例において、従来のはんだガラスフリット材料は、気密端部シール4及び/又はフリットベース管シール9に対して用いてもよい。VBZ型シール組成物を用いる場合、VBZ組成物がVIGユニットのシールを形成するために用いることができる特定のその他の従来のガラスフリット組成物よりも低い焼成温度(例えば、250℃未満)を有するため、VIGユニットのガラスの好ましい性質を保持するために低い温度のシール熱プロファイルが用いられる。本明細書に開示された実施形態は、任意の好適なシール物質を用いてVIG構成に同様に適用可能であることが理解されるであろう。
【0014】
特定の実施形態において、透明なガラス基板2,3は、略同一の大きさであってもよい。しかし、特定の他の例示的な実施形態では、1つのガラス基板2は、例えばVIGユニットの端部に近接して略L字状の段差を設けるために、その他のガラス基板3より大きくてもよい。ガラス基板2,3の1つ又は両方は、例えば、限定するものではないが、低放射率コーティングなどの少なくとも1つのコーティング物質(図示せず)を選択的に含んでもよい。ガラス基板2,3のうち少なくとも1つの内表面上に様々なコーティングが存在してもよく、このようなコーティングがVIG窓ユニット1に対する様々な有益な性能特徴を提供することが理解できる。特定の実施形態例において、IR照射を遮断するための低放射率コーティングは、基板3(ゲッターを支持する基板2に対向する)の内表面(3a)上に設けられる。特定の実施形態例において、VIG窓ユニットは、可視透過率が少なくとも約30%、好ましくは少なくとも約40%、さらに好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約60%又は70%である。
【0015】
支柱/スペーサ5のアレイは、ガラス基板2,3の間の真空引きされたキャビティ/空間6に最終的に設けられる、大気圧未満の圧力の点で基板の間隔を保持するためにガラス基板2,3の間に位置する。特定の実施形態例において、スペーサは、高さが、例えば、約0.1から1.0mm、好ましくは約0.2から0.4mmであってもよい。スペーサ5の高さは、略真空/減圧キャビティ6の高さで規定されてもよい。上記のように、スペーサ5は、顕著に目立たないように十分に小さいサイズであることが好ましい。特定の実施形態例によれば、スペーサ5は、はんだガラス、ガラス、セラミック、金属、ポリマー、又は、任意のその他の適切な物質であってもよく、あるいは、これらを含んでいてもよい。さらに、スペーサー5は、例えばおおむね円筒形、丸形、球形、ダイム形、C形、まくら形又は任意の他の好適な形であってよい。
【0016】
排気管8は、例えば、はんだガラス9を用いて気密封止されてもよく、ガラス基板のうちの1つ(例えば、基板3)内に孔22を介して設けられる。排気管8は、例えば、排気管の先端に真空ポンプを取付けて、基板2,3の間のキャビティ6を低圧(例えば、大気圧未満の圧力)で減圧することによって、キャビティ6を真空引きする工程に用いられる。また、キャビティは、低圧チャンバー内で真空引きされてもよい。好ましい例としては、真空引きした後、キャビティ6内の圧力は、例えば、好ましくは約10
−2Torr未満、さらに好ましくは約10
−3Torr未満、より好ましくは5×10
−4Torr未満である。真空引き工程中、VIGユニットは、真空引き工程を助けるために、例えば約150℃〜300℃の温度で加熱してもよい。キャビティ6を真空引きした後、排気管8は、例えば、任意の好適な手段(例えば、レーザ)で管8の先端8aを溶融することによって封止されてもよい。特定の実施形態例によれば、排気管8は、ガラス基板3の内表面3aをフラッシュするように孔22を介して拡張されたり十分に拡張されなくてもよく、特定の実施形態例で内表面3aからの直ぐ前(例えば、内表面3aから約0.1mm以下までの距離)に位置してもよい。
【0017】
支柱/スペーサ5は、底面ガラス基板2上に位置して、少なくとも1つのゲッター(例えば、EG形態)32は、ゲッター凹部14内に位置する。その次に、端部シール物質が基板2上に蒸着される。その他の基板3は、スペーサ/支柱5、ガラスフリット溶液及び2つのガラス基板2,3の間のゲッター32が介在できるように基板2上に位置する。ガラス基板2,3、スペーサ/支柱5、ゲッター32及び端部シール物質を含む組立品は、任意の温度(少なくとも約500℃)まで加熱し、この温度で端部シール物質を溶融してガラス基板2,3の表面を湿らせて、最終的に気密周辺/端部シール4を形成する。
【0018】
基板の間に端部シール4を形成した後、基板2,3の間の低圧の空間/キャビティ6を形成するために排気管8を介して真空にされる。空間/キャビティ6の低圧を保持するために、基板2,3は、端部シール4によって気密封止され、小さいスペーサ/支柱5は、大気圧下で略平行な基板の分離を保持するために基板の間に設けられる。基板2,3の間の空間6が真空引きされれば、排気管8は、例えば、レーザなどを用いてその先端を溶融することによって封止されてもよい。キャビティ/空間6を大気圧未満の圧力に真空引きした後、排気管8の端部8aを加熱して開口部を熔融し、VIG窓ユニットのキャビティを封止することによって排気管を封止してもよい。 例えば、限定されないが、排気管8の先端8aにレーザを照射することによって加熱及び溶融を達成してもよい。
【0019】
様々な実施形態において、ガラス又はガラスを含む基板(2及び/又は3)は、厚さが約1〜6mm、好ましくは約3〜5mmであり、例えば、約4mmであってもよい。様々な実施形態において、凹部14は、深さが1.5mm〜2.5mmで、例えば厚さ4mmのガラスシートに、凹部深さは約2mmである。基板2,3を形成する特定の実施形態例において、ゲッターの凹部(14及び14')は、それぞれのガラスシートのうちの1つに形成され、選択的にガラスシートが熱強化された後に、選択的に基板のうちの1つの内表面上に低放射率コーティングが設けられてもよく、その次に2つの基板2,3(任意の低放射率コーティングを含む、図示せず)は、VIG形成工程中に、本明細書に記載されたように端部シール物質及びスペーサの周辺に共に位置してもよい。
【0020】
図3〜
図4を参照すると、キャビティ/空間6の圧力が減少する真空引き工程中、VIGユニットに真空引き工程を助けるための加熱を行って、例えば約150℃〜300℃の温度で及び/又はその温度まで加熱する。本発明の特定の実施形態例は、真空引き工程中及び/又は後にゲッター32を活性化する工程に関する。したがって、1つ以上のゲッター32は、VIG排気工程中及び/又は後に活性化される。例えば、このようなゲッターとしてNEG型ゲッター物質を含むゲッターは、一般的に活性化する一部期間の間加熱する必要があるため好ましい(例えば、約5〜15分の間約350〜500℃、例えば約10分の間約400℃に保持)。VIGユニットは、排気真空引き工程で用いられた加熱によってすでに加熱されるため(例えば約150〜300℃まで)、ゲッター32を活性化するために必要になるエネルギ及び時間は、真空引き工程中に活性化を行うことによって減らすことができる。また、真空引き工程中に行われる場合、活性化に必要な全ての又は一部の時間は、真空引き工程に必要な時間と重なることができ(例えば、約3から12分)、したがってVIG窓ユニットを製造するのに必要な時間を減らすことができる。真空引き及びゲッター活性化が重なるように(すなわち、少なくとも部分的に同時に)行うことによって、固定された長さ及び先速度のインライン製造工程の処理量を増加させることができる。
【0021】
ゲッター32は、真空引き中及び/又は後に、排気管の真空引き及び封止後のキャビティ6内に存在又は/及び残留することがある特定の残留不純物(例えば、好ましくない気体、例えば、CO
2及びN
2)を吸収又は/及びこれらと結合する。ゲッター32は、ゲッターの凹部14内にゲッター容器に位置してもよく、代替的に本発明の異なる例示的な実施形態で基板2真上に蒸着又は位置してもよい。ゲッター32は、簡略化するために不活性化形態で蒸着されたものとして示されている。ゲッターは、2つの主要な種類に分けられる、蒸発型ゲッター(EG)及び非蒸発型ゲッター(NEG)。EGは、多くの場合、カルシウム、ストロンチウム及び/又は特にバリウムのうちの1つ以上のアルカリ土金属を含む。NEGは、多くの場合、チタニウム、ジルコニウム、又は、アルミニウム及び第1列の遷移金属の中から選択された1つ以上の金属との合金を含む。2つのゲッター型のEG及びNEGは、除去される気体種がゲッター表面上に吸収されるのを抑制し、ゲッター表面から様々な酸化物、炭化物及び/又は窒化物を除去するこのような操作のために、加熱による活性化を必要とする。大気気体に対する高い反応性によって、一般的にゲッターが不活性形態で製造されて移動するため、真空引きされる空間に配列される場合、適切な活性化(例えば、フラッシュ)の熱処理を必要とする。
図3及び
図4の実施形態において、ゲッター32は、EG型ゲッター又はNEG型ゲッターであってもよい。また、本発明の特定の実施形態例において、ゲッター32は、EG及びNEG物質を含むハイブリッドゲッターであってもよい。
【0022】
図3に示すように、ゲッター32は、排気管8の下及びガラス基板2のゲッターの凹部14内に少なくとも部分的に設けられ、固体状に蒸着されて、レーザ光によって管8を介してゲッターを加熱してもよい。排気管8の下の位置はまた、活性化/フラッシュ中(例えばEGの場合)にゲッター物質を分散させることによって活性ゲッターの表面領域を増加させるため、好ましい。
【0023】
図3の実施形態において、真空引き工程中及び/又は後に、排気管8の先端を封止するために用いられるレーザ30(例えば、YAGレーザ)は、ゲッター32を活性化するためにゲッターを加熱するために用いてもよい。チップオフレーザ30は、上昇した真空引き温度から活性温度までゲッター32をさらに加熱するために用いてもよい。レーザ30から照射されたレーザ光31は、管8を経てゲッターを活性化温度までさらに加熱するために、ゲッター32をヒット(hit)するように排気管8の孔を通過するようにしてもよい。VIGユニットが真空チャンバー内に位置する場合(図示せず)、レーザ光31は、ゲッター32に向かって排気管8を介して方向付けて、レーザ光がゲッターを活性化するためのゲッターに向かって方向付ける場合、キャビティ6内の圧力は、著しく増加しない。
図3の実施形態で示すように、ゲッター32は、排気管8の真下に実質上配置されてもよい。上昇温度で、NEG型ゲッターの表面上の汚染物は、新鮮な反応性ゲッター表面物質を生成するゲッターのバルク内に広がって、キャビティ6内に好ましくない気体をゲッタリングする。NEG型ゲッター内にクラックを形成することにより、キャビティ6内の残留気体は、ゲッターコア又は内部を通過して捕捉及び/又は吸収される。ゲッター32がレーザ光に露出する露出領域は、ゲッターサイズの一部であってもよいが、大部分又は全てのNEG型ゲッター32は、ゲッターを活性化するために内部熱伝導によって徐々に加熱し、及び/又はゲッター表面領域を露出するためのクラックを形成するように、ゲッターに衝撃加熱するためにレーザが用いられ、EG型ゲッターに対して、レーザが当たった点が閾値温度を超過する場合、EG物質は、発熱反応を開示と、EGを、ゲッター成分(例えば、Ba、Ca及び/又はSr)が隣接した表面上に蒸発して蒸着される点まで加熱する。ゲッター32がレーザ30からレーザ光によって活性化した(例えば、フラッシュされた)後、同一のレーザは、排気管8の上部をシール(チップオフ)するために用いてもよい。特定の実施形態例において、レーザ光31は、ゲッター32を活性化するためにゲッター32上に約2〜15秒の間、好ましくは約3〜10秒の間注入した後、キャビティ6を封止するために管の先端を密封するように、約20〜30秒の間排気管8の先端8a上に注入される。同一のレーザ電力は、特定の実施形態例において、ゲッター活性化及び管のチップオフに用いてもよい。レーザによって管8の上部をシールオフするためのチップオフ技術では、2012年5月18日に出願された米国特許第13/474,819に記載されており、全体の内容は本明細書に参照として含まれる。
【0024】
加熱時に、EG型ゲッター32の活性化工程は、VIGユニットの内表面上に金属(例えば、バリウム)の蒸発を含み、VIGユニットの内表面は、凹部14の垂直、丸みを帯びた又は傾斜した側壁及び/又は基板2,3の内側の主表面上部及び選択的に管8内の一部を含む。バリウム蒸発は、コイル及び/又はマイクロ波照射からRF放射線にEGを露出することによってVIGユニットの外側から及び/又は排気管8を通過したレーザによって、
図3又は4の実施形態に係るEG32を加熱することによって実施してもよい。例えば、ゲッターのEG組成物32が例えばBaAl
4及びNiを含む場合、活性化するためにゲッター物質をレーザ及び/又は放射線に露出すると、粉末温度が約800〜850℃に増加する。この温度で、BaAl
4とNiの間で発熱反応が発生して、約1100〜1200℃まで上昇し、この温度でEGからバリウムが蒸発する。金属は、いわゆるフラッシュ現象によりVIGユニットの隣接した内表面上にフィルム状に凝縮し、蒸発されたバリウム含有フィルムは、真空キャビティ6から好ましくない気体をゲッターする活性要素である。したがって、EG32が活性化すると、ゲッター物質が分散して、蒸発によってVIGユニット内に隣接した領域上で蒸発してゲッター物質の表面領域を増加させる。したがって、活性化/フラッシュ後に、蒸発されたゲッター物質は、凹部14の垂直、丸い、又は傾斜した側壁及び凹部14に近接する基板(2及び/又は3)の内周面、及び場合によって管8の部分及び/又は管8の孔の側壁に設けられる。
【0025】
EG型ゲッター32は、蒸発型ゲッターとして機能する任意の好適な物質で構成してもよい。このような物質は、カルシウム、ストロンチウム、及びバリウムの中から選択される元素含有化合物を含むが、これらに限定されない。好ましくは、このような化合物は、このような元素の空気に対する反応性を制限する形態である。ゲッターに対して有用なEG物質の例は、中間金属化合物BaAl
4であり、これは、ニッケル粉末、及び場合によってAl、Fe、Ti及び/又はこれらの合金のうちの1つ以上の少量と混合してもよい。その他のEG物質は、当業者によく知られている。ゲッター物質が活性化すると、蒸発されたゲッター物質が凹部14内に及び/又は隣接して形成され、蒸発されたゲッター物質は、EG形態物質を含むゲッターの活性化及び/又はフラッシュ後、存在するゲッター物質(例えば、ゲッターの凹部側壁、ゲッターの凹部、ゲッターの凹部に近接する1つ又は2つの基板の内部周面、及び/又は排気管の凹部、及び/又は1つ以上の管自体の中/上に存在)である。
【0026】
非蒸発型ゲッター(NEG)物質は、
図3〜
図4のゲッター32に用いてもよく、非蒸発型ゲッターとして機能するものとして当業者に公知の任意の物質であってもよい。例えば、このようなNEG物質は、ジルコニウム(Zr)、チタニウム(Ti)、又は、これらの混合物及びバナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、及びタングステン(W)の中から選択された少なくとも1つの元素を含む合金であってもよい。特定の実施形態例において、ジルコニウム基合金を用いてもよく、例えば2成分合金Zr−Al、Zr−Fe、Zr−Ni、Zr−Co又は3成分合金Zr−V−Fe及びZr−Mn−Feである。例えば、MEGゲッターとしては、サエスゲッターズ社(SAES Getters)によって市販されている(商品名St101及びSt707、Italy)を挙げることができる。また別の例として、使用できるNEGゲッター物質は、実質的にZr76.6%〜Fe23.4%、又はZr75.7%〜Ni24.3%の組成物(重量%)を有する。
図3及び/又は
図4によると、NEG32の活性化は、物質が空気に露出する場合にNEG物質の表面上に蓄積される酸化物、炭化物及び/又は窒化物の薄い層を実質上除去及び/又は遮断してもよい。例えば、レーザ及び/又はマイクロ波によって活性化すれば、これらの種は、気体化学吸着中に活性である金属又は実質上金属表面を露出するように、NEG物質のゲッター粒子コアに向かって方向付ける。NEG物質の活性化温度は、NEG組成物に依存して、実質的に70%Zr、24.6%V、5.4%Feの組成物(重量%)を有する合金に対して約350℃から、84%Zr、16%Alを特徴とする合金に対して約900℃まで変動してもよい。
【0027】
本発明は、
図3に示した排気管を介したレーザ光によってゲッター32を活性化することに制限されない。その他の例示的な実施形態(例えば
図4参照)において、ゲッター32は、真空引き工程中及び/又は後にその他の技術を用いて活性化することができ、(i)レーザから放出されたレーザ光は、排気管の長さを通り切らないところで、ゲッターに達する前に1つのガラス基板を通過して進み、(ii)VIGユニットの外側に位置するマイクロ波源を介して局在化されたマイクロ波加熱によって、及び/又は(iii)VIGユニットの外側に位置するコイルから局部的なRF誘導加熱によってなされることを含むが、これらに限定されない。活性化温度/点までゲッター32を加熱するためのこのような技術(i)〜(iii)は、ゲッター32が排気管8の真下に位置しない場合、特に有用である。上述したように、このような技術は、前記説明された理由によって、好ましくは真空引き工程(例えば、排気)中及び/又は後に行われる。
図4は、複数のこのような実施形態を示す。
図4は、
図4の実施形態において、ゲッター32は、VIGユニットの外側に位置するマイクロ波源50による局部的なマイクロ波加熱、及び/又はVIGユニットの外側に位置するコイル(50’)から局部的なRF誘導加熱のうちの1つ又は両方によって活性化する。
【0028】
ゲッター活性化は、真空引き工程(例えば、排気)工程と同時に行われる場合、ゲッター32の活性化(レーザ、インダクション、又はマイクロ波加熱による)は、ゲッターがキャビティ6内の残留気体によって著しく汚染されないように配列することができる。このような技術は、ゲッター32が徐々に加熱する場合、ゲッター32は、約1×10
−2から1×10
−3mbarまで圧力が減少する前に真空引き(例えば、排気)中のゲッター32が吸着し始める温度を超過しないように設計することができる(この温度は、ゲッター組成物に依存する)。衝撃加熱は、NEG物質を含むゲッター内でクラックを製造するために用いられる場合、クラックを製造するために衝撃加熱を設計する前にキャビティ6内の圧力を、約1×10
−3mbar以下と共に真空引き(例えば、排気)中に達成される最小圧力に近い必要がある。
【0029】
ゲッターのための反応性バルク物質を露出するためにゲッター32内にクラックを製造する工程は、特定の実施形態例でゲッターのバルク内に高い膨張物質を含むことによって製造してもよい。高い膨張性物質は、気体、液体又は高いCTE固体であってもよい。最も高い処理温度(例えば、フリット焼成)を超過して発生する高い膨張状態で移転する液体又は固体を用いてもよい。
【0030】
本発明の特定の実施形態例において、真空断熱ガラス(VIG)窓ユニットの製造方法が提供され、実質上平行な第1及び第2ガラス基板、第1基板と第2基板との間に設けられた複数のスペーサ及びシール、ガラス基板の間に位置して、大気圧未満の圧力に真空引きされるキャビティ、及び第1基板によって(直接又は間接的に)支持されるゲッターを用意する工程、及びレーザ光をゲッター上で注入し、このゲッターを活性化するように第2基板によって(直接又は間接的に)支持される排気管を介してレーザ光(焦点、非焦点、又は、平行)を方向付ける工程を含む。
【0031】
直前の段落の方法において、ゲッターを活性化するために排気管を介してレーザ光を方向付ける工程は、キャビティを大気圧未満の圧力に真空引きする真空引き工程中及び/又は実質上終了時に行われてもよい。
【0032】
前記2つの段落のいずれかに記載の方法において、ゲッターを活性化するために排気管を介してレーザ光を方向付ける工程は、キャビティを大気圧未満の圧力に真空引きする真空引き工程中に行われてもよい。
【0033】
前記3つの段落のいずれかに記載の方法において、ゲッターを活性化するために排気管を介してレーザ光を方向付ける工程は、キャビティを大気圧未満の圧力に真空引きする実質上の真空引き工程後に行われてもよい。
【0034】
前記4つの段落のいずれかに記載の方法において、ゲッターを活性化するために排気管を介してレーザ光を方向付ける工程は、キャビティ内の圧力を真空引きする工程で約1×10
−2から1×10
−3mbar以下に減少させる前にゲッターが好ましくない気体を吸収し始める温度を超過しないように行われてもよい。
【0035】
前記5つの段落のいずれかに記載の方法において、ゲッターを活性化するために排気管を介してレーザ光を方向付ける工程は、真空引き工程によってキャビティ内の圧力が約1×10
−3mbar以下まで到達した後に行われてもよい。
【0036】
前記6つの段落のいずれかに記載の方法において、ゲッターは、第1基板内に規定された凹部内に位置してもよい。
【0037】
前記7つの段落のいずれかに記載の方法において、前記ゲッターは、VIGユニットを断面から見た場合、排気管真下に位置してもよい。
【0038】
前記8つの段落のいずれかに記載の方法において、ゲッターは、バリウムを含んだりNEG物質を含んでもよい。
【0039】
前記9つの段落のいずれかに記載の方法において、VIG窓ユニットは、可視透過率が少なくとも約50%であってもよい。
【0040】
本発明の特定の実施形態例において(例えば、
図3〜
図4参照)、真空断熱ガラス(VIG)窓ユニットの製造方法が提供され、実質上平行な第1及び第2ガラス基板、第1基板と第2基板との間に設けられたスペーサのアレイ及びシール、ガラス基板の間に位置して、大気圧未満の圧力に真空引きされるキャビティ、及びキャビティ内に設けられた少なくとも1つのゲッターを用意する工程、及びキャビティを大気圧未満の圧力に真空引きする真空引き工程中及び/又は実質上終了時にゲッターを活性化する工程を含む。
【0041】
直前の段落の方法において、前記ゲッターを活性化する工程は、大気圧未満の圧力でキャビティを真空引きする真空引き工程中に行われてもよい。
【0042】
前記2つの段落のいずれかに記載の方法において、前記ゲッターを活性化する工程は、大気圧未満の圧力でキャビティを真空引きする実質上の真空引き工程後に行われてもよい。
【0043】
前記3つの段落のいずれかに記載の方法において、前記活性化工程は、レーザ光をゲッター上に注入してゲッターを活性化するように、第2基板によって支持された排気管を介して方向付けてゲッターが第1基板によって支持されてもよい。
【0044】
前記4つの段落のいずれかに記載の方法において、前記活性化工程は、少なくともゲッター活性化を助けるために、レーザ光をゲッターに方向付ける工程を含んでもよい。
【0045】
前記5つの段落のいずれかに記載の方法において、前記活性化工程は、少なくともゲッター活性化を助けるために、マイクロ波源からゲッターに向かってマイクロ波放射線を放出する工程を含んでもよい。
【0046】
前記6つの段落のいずれかに記載の方法において、前記活性化工程は、少なくともゲッター活性化を助けるために、少なくともコイルからゲッターに向かってRF放射線を放出する工程を含んでもよい。
【0047】
前記7つの段落のいずれかに記載の方法において、前記活性化工程は、キャビティ内の圧力を真空引き工程中に約1×10
−2から1×10
−3mbar以下まで減少させる前にゲッターが吸着し始める温度を超過しないように行われてもよい。
【0048】
前記8つの段落のいずれかに記載の方法において、前記活性化工程は、真空引き工程によってキャビティ内の圧力を1×10
−3mbar以下に到達した後に行われてもよい。
【0049】
前記9つの段落のいずれかに記載の方法において、ゲッターは、VIGユニットを断面から見た場合、排気管真下に位置してもよい。
【0050】
前記10の段落のうちのいずれか1つの方法において、VIG窓ユニットは、可視透過率が少なくとも約50%であってもよい。
【0051】
本明細書では、特定の実施形態について説明及び開示してきたが、本明細書に記載の実施態様は、限定ではなく例示を目的とするものであり、また、当業者は、本明細書に添付する特許請求の範囲の真の趣旨及び全範囲を逸脱することなく様々な変更が可能であると考えることができることが分かるであろう。