(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6270070
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】フレキシブル回路の接続装置
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20180122BHJP
H05K 3/22 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
H05K1/02 B
H05K1/02 J
H05K3/22 B
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-518831(P2015-518831)
(86)(22)【出願日】2013年7月10日
(65)【公表番号】特表2015-520953(P2015-520953A)
(43)【公表日】2015年7月23日
(86)【国際出願番号】CN2013079166
(87)【国際公開番号】WO2014190590
(87)【国際公開日】20141204
【審査請求日】2014年5月1日
【審判番号】不服2016-9817(P2016-9817/J1)
【審判請求日】2016年6月30日
(31)【優先権主張番号】201310209697.9
(32)【優先日】2013年5月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514137838
【氏名又は名称】南昌欧菲光科技有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】514080062
【氏名又は名称】▲蘇▼州欧菲光科技有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】514080051
【氏名又は名称】深▲ゼン▼欧菲光科技股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 晟
(72)【発明者】
【氏名】▲顧▼ ▲イン▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 ▲勝▼波
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 培▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 云良
【合議体】
【審判長】
冨岡 和人
【審判官】
内田 博之
【審判官】
中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】
特開9−298626(JP,A)
【文献】
特開2005−236006(JP,A)
【文献】
特開2013−42090(JP,A)
【文献】
特開平7−135385(JP,A)
【文献】
特開2007−88288(JP,A)
【文献】
特開2011−187718(JP,A)
【文献】
特開2002−158507(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02 , H05K 3/10 , H05K 3/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル回路の接続装置であって、
第一表面及び前記第一表面に対向する第二表面を有する基層と、
格子状構造を有し、前記第一表面及び/または前記第二表面上に設置されている導電性線路と、を含み、
前記基層は内方に向けて凹んだ凹溝を有し、
前記導電性線路は、前記凹溝の内部に充填された導電性材料で形成されており、
前記凹溝の底部は、2つの微小溝によって「W」字形又は波形を成すことを特徴とする、フレキシブル回路の接続装置。
【請求項2】
前記凹溝の深さが1μm−6μmであり、幅が0.2μm−5μmの範囲であり、且つ前記凹溝の深さとその対応する幅との比が0.8より大きいことを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブル回路の接続装置。
【請求項3】
前記2つの微小溝の深さが0.5μm−1μmであることを特徴とする、請求項2に記載のフレキシブル回路の接続装置。
【請求項4】
前記導電性線路が前記第一表面または前記第二表面上の一方に設置され、前記導電性線路とは別の導電性線路が前記第一表面または前記第二表面上の他方に貼着され、前記別の導電性線路は、前記基層の表面から突出する高さが6μm−15μmの範囲であり、幅が5μm−50μmの範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブル回路の接続装置。
【請求項5】
前記第一表面及び前記第二表面が導電性貫通孔により接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブル回路の接続装置。
【請求項6】
前記格子状構造が多角形格子であることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブル回路の接続装置。
【請求項7】
前記基層がPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)及びPMMA(ポリメチルメタクリレート)から選ばれるいずれか一種の透明材質で作製する透明基板層を含み、前記導電性線路が前記基板層上に設置されていることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブル回路の接続装置。
【請求項8】
前記基層が前記基板層上に設置されている重合体層をさらに含み、前記導電性線路が前記重合体層上に設置され、前記重合体層の材質が紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする、請求項7に記載のフレキシブル回路の接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は接続用回路基板の分野に関し、特にフレキシブル回路の接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブル回路基板は体積が小さく、数百万回の動的曲げに耐えられる優位性のため、従来技術における体積が大きく且つ曲げにくいワイヤーハーネスを代替しつつある。薄型且つ軽量で、内部構造がコンパクトで複雑なデバイスにとっては、フレキシブル組立の全重量及び体積が従来の円形導体ハーネスの方法による全重量と体積よりも70%減少される。科学技術の進歩につれて、電子部品装置の小型化及びモバイル化の必要性を満たすために、フレキシブル回路基板は唯一な解決方法になる。
【0003】
従来のフレキシブル回路基板は基層に銅箔回路基板をエッチングするものであり、外観から目視でその導電性線路が見られ、現在の市場において普及している完全に透明な電子デバイスの製造に適していない。
【0004】
また、従来のフレキシブル回路基板は基層に銅箔回路をエッチングするものであり、その製造工程として主に、露光工程と、現像工程と、回路エッチング工程と、不要な銅箔の除去工程と、表面処理工程等が含まれる。銅箔材料及び製造工程による制限のために、従来の銅箔はエッチング工程において高密度回路トレースが得られず、そのため従来のフレキシブル回路の接続装置は装置の内部でコンポーネントを接続する時に比較的大きいスペースが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、本発明は、上記問題点に鑑み、外観に美観性や透明性を有し、製造コストが低いフレキシブル回路の接続装置を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
フレキシブル回路の接続装置であって、
第一表面及び前記第一表面に対向する第二表面を有する基層と、
格子状構造を有し、前記第一表面及び/または前記第二表面上に設置されている導電性線路とを含む。
【0007】
本発明の1つの実施態様において、前記基層は内方に向けて凹んだ凹溝を有し、導電性材料は前記凹溝の内部に充填されて前記導電性線路を形成する。
【0008】
本発明の1つの実施態様において、前記凹溝の深さが1μm−6μmであり、幅が0.2μm−5μmの範囲であり、且つ前記凹溝の深さとその対応する溝幅との比が0.8より大きい。
【0009】
本発明の1つの実施態様において、前記凹溝の底部に「V」字形、「W」字形、弧形又は波形の微小溝が形成されている。
【0010】
本発明の1つの実施態様において、前記微小溝の深さが0.5μm−1μmである。
【0011】
本発明の1つの実施態様において、前記導電性線路は前記基層の表面に貼着され、前記基層の表面から突出する高さが6μm−15μmの範囲であり、幅が5μm−50μmの範囲である。
【0012】
本発明の1つの実施態様において、前記第一表面及び前記第二表面は導電性貫通孔により接続されている。
【0013】
本発明の1つの実施態様において、前記格子状構造は多角形格子である。
【0014】
本発明の1つの実施態様において、前記基層はPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)から選ばれるいずれか一種の透明材質で作製される透明基板層を含み、前記導電性線路は前記基板層上に設置されている。
【0015】
本発明の1つの実施態様において、前記基層は前記基板層上に設置される重合体層をさらに含み、前記導電性線路は前記重合体層上に設置され、前記重合体層の材質が紫外線硬化型接着剤である。
【発明の効果】
【0016】
上記フレキシブル回路の接続装置は、導電性線路が格子状構造に設計されるため、導電性線路の透明性を増加させ、透明で美観があるという効果を得られる。さらに、格子状構造の導電性線路は同様なフレキシブル回路基板中では、高密度の回路トレースが実現でき、従来の接続装置に比べ、接続装置の寸法及び体積を大幅に減少できるため、内部構造がコンパクト且つ複雑な電子部品中に幅広く応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第一実施例に係るフレキシブル回路の接続装置の基本構造を示す模式図である。
【
図2】片面凹溝型フレキシブル回路の接続装置の横断面の構造模式図である。
【
図3】片面突起型フレキシブル回路の接続装置の横断面の構造模式図である。
【
図4】両面凹溝型フレキシブル回路の接続装置の横断面の構造模式図である。
【
図5】両面突起型フレキシブル回路の接続装置の横断面の構造模式図である。
【
図6】両面ハイブリッド型フレキシブル回路の接続装置の横断面の構造模式図である。
【
図7】片面導電性線路が基板層に設置されている構造を示した模式図である。
【
図8】片面導電性線路が重合体層に設置されている構造を示した模式図である。
【
図9】両面導電性線路が基板層及び重合体層に設置されている構造を示した模式図である。
【
図10】両面導電性線路が重合体層に設置されている構造を示した模式図である。
【
図11】凹溝底部の微小溝構造の第一の種類を示す模式図である。
【
図12】凹溝底部の微小溝構造の第二の種類を示す模式図である。
【
図13】凹溝底部の微小溝構造の第三の種類を示す模式図である。
【
図14】凹溝底部の微小溝構造の第四の種類を示す模式図である。
【
図15】導電性線路内部の第一の格子状構造を示す模式図である。
【
図16】導電性線路内部の第二の格子状構造を示す模式図である。
【
図17】導電性線路内部の第三の格子状構造を示す模式図である。
【
図18】導電性線路内部の第四の格子状構造を示す模式図である。
【
図19】本発明の第二実施例に係るフレキシブル回路の接続装置の模式図である。
【
図20】本発明の第三実施例に係るフレキシブル回路の接続装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示すように、本実施例に係るフレキシブル回路の接続装置100は基層110を有し、実際的な回路トレースの必要性に応じて基層110上に導電性材料からなる格子で構成される導電性線路120が配置される。
【0019】
基層110は第一表面111及び第二表面112を有する。導電性線路120は、
図2及び
図3に示されるように、第一表面111又は第二表面112のいずれか一面に設置されて片面導電性線路120を形成することができる。導電性線路120は、
図4、
図5及び
図6に示されるように、それぞれ基層110の第一表面111及び第二表面112に設置されて両面導電性線路120を形成することができ、このような構造は基層110の両面において高密度で配線でき、基層110の利用率を向上させる。フレキシブル回路の接続装置100では片面導通機能だけを有する接続ポートを接続する必要がある場合に、
図4及び
図5に示される構造の設計を採用することができ、即ち第一表面111と第二表面112との間に導電性貫通孔113が開けられ、第二表面112に設置される導電性線路120は該導電性貫通孔113を介して第一表面111に導入される。また、フレキシブル回路の接続装置100では両面導通機能を有する接続ポートを接続するか、又は該接続装置100の両端にそれぞれ各自の接続ポートを接続する必要がある場合に、該両面導電性線路120は
図6に示されるように各面の導電性線路120を独立に基層110上に設置することもできる。
【0020】
該フレキシブル回路の接続装置100の外観透明性を確保するために、基層110はPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)から選ばれるいずれか一種の透明材料で作製される透明基板層116からなるものが好ましい。また、他の実施例において、基層110はPET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)から選ばれるいずれか一種の透明材料で作製される透明基板層116と、基板層116に設置されている重合体層117とを含むこともできる。重合体層117は例えば紫外線硬化型接着剤等の熱可塑性材料で作製できる。その中、重合体層117は基板層116のいずれか一面に設置されてもよく、基板層116の両面に設置されてもよく、導電性線路120は基板層116に設置されてもよく、重合体層117に設置されてもよく、同時にそれぞれ基板層116及び重合体層117に設置されることも可能である。
図7ないし
図10は導電性線路120が基板層116及び/または重合体層117に設置される四種類の実施例の構造模式図である。
【0021】
基層110に設けられる導電性線路120は二種の横断面構造を有する。
図2及び
図4には凹溝型横断面構造を備えるフレキシブル回路の接続装置が示され、このような構造において、基層110は内方に向けて凹んだ凹溝114を形成し、導電性材料は凹溝114の内部に充填されて導電性線路120を形成する。実際の製造プロセス中に、先ず配線をプリントした凸版型板を作製し、さらに該凸版型板で基層110上に直接押圧してプリントする。押圧によって基層110に上記配線構造を有する凹溝114が直接形成できる。その後、凹溝114内に、例えばナノ銀、銅等の金属、導電性重合体等の導電性材料をさらに充填して凹溝型導電性線路120が形成できる。
【0022】
好ましい実施例では、凹溝114の溝深さは1μm−6μmで、凹溝114の溝幅は0.2μm−5μmであるが、導電性線路120の導通安定性を確保するために、凹溝114の深さとその対応する幅との比が0.8より大きいことが望ましい。
【0023】
そのような構造を備える凹溝型導電性線路120は従来の重合体層に銅箔をエッチングする導電性線路に比べ、その最小の線幅が0.2μmにも達するため、該接続装置100は高密度配線を行え、従来技術で製造する接続装置よりも、接続装置の寸法及び体積を大幅に減少でき、内部構造がコンパクト且つ複雑な電子部品に使用される場合に有利である。
【0024】
導電性材料を乾燥する際に、破断して開回路を形成する等の不具合の問題を防止するために、凹溝114の底部に「V」字形、「W」字形、弧形又は波形等の異なる形状を有する微小溝1141が設計されている。
図11ないし
図14は凹溝114の底部として挙げられる四種類の微小溝1141の構造を示す模式図である。好ましい実施例では、微小溝1141の深さは0.5μm−1μmである。
【0025】
また、導電性材料は導電性材料をインクジェットプリント又はスクリーン印刷の方式で基層110に付着して突起型導電性線路120を形成することもできる。
図3及び
図5には突起型横断面構造を備えるフレキシブル回路の接続装置100が示され、回路突起115の高さは6μm−15μm、幅は5μm−50μmである。
【0026】
従来技術では、一般的に使用される銅箔は厚さが18μm、35μm、55μm及び70μmの四種類である。そのような厚みの銅箔をエッチングしたフレキシブル回路の接続装置は一般に突起が高く、そのような厚みの銅箔をエッチングした接続装置は外力の作用を受けてタッチされて破損の問題を発生しやすい。これに対して、本実施例における導電性線路120の突起は最大厚み15μmであり、基層110とはほぼ同一平面となるように設置され、そのため外力の作用を受けても、破損しにくくなる。それによって導電性線路120は外力の作用を受けても、その開回路及び/または短絡による損傷の可能性が大幅に低下する。
【0027】
その他、導電性線路120は格子状構造に設計される。
図15ないし
図18は導電性線路120内部の格子状構造の四種類の構造を示す模式図であり、該格子状構造は正多角形格子又は不規則的な格子とすることができ、ここではその四種類の格子だけが挙げられ、格子状構造は菱形、長方形でもよく、辺長が波形である多角形等でもよい。格子状構造を採用する導電性線路は、線幅が通常0.2μm−50μmであり、目視で視認できない程度に達するため、接続装置の機能を満足すると同時に、透明効果を得ることができ、さらに美観における要求を満足する。そのため、そのような構造は完全に透明な電子部品の配線接続に適用できる。
【0028】
図19及び
図20は他の実施例におけるフレキシブル回路の接続装置の基本構造を示す模式図である。
【0029】
図19には第二実施例のフレキシブル回路の接続装置100が示され、該フレキシブル回路の接続装置100は、三つの接続ポート、即ち第一の接続ポート131、第二の接続ポート132及び第三の接続ポート133からなる接続ポート130を有する。各接続ポート130はそれぞれフレキシブル回路の接続装置100に設置される導電性線路120に電気的に導通する。具体的には、第一の接続ポート131及び第二の接続ポート132はそれぞれ外部回路の出力端に接続され、第三の接続ポート133は外部回路の入力端に接続される。その他、該接続装置100の両面のいずれにも導電性線路120が配置でき、両面における導電性線路同士は実際の設計要求に応じて導電性貫通孔113によって互いに導通することができる。その際、第一の接続ポート131は外部回路の第一出力端に接続され、第二の接続ポート132は外部回路の第二出力端に接続され、第三の接続ポート133は外部回路の共有入力端に接続される。又は、第一の接続ポート131は外部回路の共有出力端に接続され、第二の接続ポート132は外部回路の第一入力端に接続され、第三の接続ポート133は外部回路の第二入力端に接続される。
【0030】
図20には第三実施例のフレキシブル回路の接続装置100が示され、該フレキシブル回路の接続装置100は、四つの接続ポート、即ち第一の接続ポート131、第二の接続ポート132、第三の接続ポート133及び第四の接続ポート134からなる接続ポート130を有する。第二実施例とは異なって、該フレキシブル回路の接続装置100の両面に互いに独立に設計される導電性線路120が敷設され、両面導電性線路120のケーブルはそれぞれ異なる接続ポート130上に接続される。即ち第一の接続ポート131は外部回路の第一出力端に接続され、第三の接続ポート133は外部回路の第一入力端に接続され、第二の接続ポート132は外部回路の第二出力端に接続され、第四の接続ポート134は外部回路の第二入力端に接続される。このように複数の周辺装置に接続される場合に、本実施例に係る接続装置の一つのみを使用して要求を達成することができるため、接続装置の占める電子部品内部のスペースを大幅に減少することができる。
【0031】
従来のフレキシブル回路基板は基層に銅回路をエッチングするものであり、その製造工程には、カッティング、穴あけ、銅箔貼着、回路位置あわせ、露光、現像、回路エッチング、不要な銅箔の除去、表面処理、フィルム貼付、ラミネート、硬化、表面処理、無電解ニッケル−置換金めっき、裁断、電気測定、最終検査、包装、出荷等の工程が主に含まれる。その製造工程が複雑で、製造過程のそれぞれの工程において品質上の問題を生じると最終製品の歩留まりの低下になり、さらに製造コストを増加させてしまう。本実施例におけるフレキシブル回路の接続装置100は製造過程中において、従来技術では複雑且つ身体的危害を発生しやすい以下の製造工程:「露光、現像、回路エッチング、不要な銅箔の除去、表面処理」を「フィルムプレス、導電性材料の充填、余分な導電性材料の除去、硬化」(凹溝型フレキシブル回路の接続装置100中の製造工程)又は「インクジェットプリント/スクリーン印刷、硬化」(突起型フレキシブル回路の接続装置100中の製造工程)等の相対的に簡単且つ環境にやさしい工程に変更する。従って、製造工程を簡素化させると同時に、製造性及び製品の歩留まりを向上させ、接続装置の製造コストを効果的に低下させることができる。
【0032】
いうまでもなく、上記の実施例は本発明に係る実施態様を説明するためのものであり、その説明がより具体的かつ詳細であるが、本発明を限定するものではない。本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲内で、本発明に係る実施態様を変形したり、また、技術特徴を部分的に均等なものに置き換えたりすることも本願発明の請求の範囲に属することは、当業者にとって理解されるものである。したがって、本発明の特許保護範囲は、添付した特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0033】
100 フレキシブル回路の接続装置
110 基層
111 第一表面
112 第二表面
113 導電性貫通孔
114 凹溝
1141 微小溝
115 突起
116 基板層
117 重合体層
120 導電性線路
130 接続ポート
131 第一の接続ポート
132 第二の接続ポート
133 第三の接続ポート
134 第四の接続ポート