特許第6270173号(P6270173)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6270173
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】陥没式拘束板を持つ除去式アンカー
(51)【国際特許分類】
   E02D 5/80 20060101AFI20180122BHJP
【FI】
   E02D5/80 A
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-39798(P2016-39798)
(22)【出願日】2016年3月2日
(65)【公開番号】特開2016-166523(P2016-166523A)
(43)【公開日】2016年9月15日
【審査請求日】2017年1月20日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0033317
(32)【優先日】2015年3月10日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】312007353
【氏名又は名称】DEワークプロブ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592093833
【氏名又は名称】青山機工株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】501133247
【氏名又は名称】構造工事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】キム ボムヨン
【審査官】 苗村 康造
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2004−0042975(KR,A)
【文献】 特許第2913424(JP,B2)
【文献】 韓国登録実用新案第20−0430934(KR,Y1)
【文献】 特開2007−46418(JP,A)
【文献】 特表2002−515558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 5/22〜 5/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴体の内部に設置されるくさびと、胴体の上端に設置されるキャップと、を持つ、除去式アンカーにおいて、
前記くさびの上面の内側に設置され、中央に穴を持つ円形板を形成して、該円形板の下部に締結突起が形成された、台と、
前記台の上面に設置され、一定の厚さを持つ板材の中央部分を除いて外周面にのみ一定長さを持った切開溝を多数形成し、前記中央部分を鋼より線の中央素線による打撃によって、前記切開溝が形成された外注面が逆V字の形で折曲される、陥没式拘束板と、
前記陥没式拘束板と前記台の間に設置される、弾性スプリングと、
前記陥没式拘束板の上面に設置され、ゴム材質でかつ円形を呈する、流入防止用のパッキンと、
前記胴体の鋼より線挿入口に設置され、電線管の内部に設置され上段に段差を持ちながら外面にねじ山が形成されたインサートと、前記電線管の外周面に設置され、円筒型管が内面に四角の形の切断溝を形成し、その下部の外周面には内側に傾斜面を持ったとどめ溝が形成されるクサビ部を装備したYパッキンと、で構成した、ホールディング部と、
前記鋼より線の中央の素線を治具で打撃して陥没式拘束板が内側に折れてキャップの内部空間に挿入された時に、前記くさびが開いて鋼より線を除去できることを特徴とする、
陥没式拘束板を持つ除去式アンカー。
【請求項2】
前記Yパッキンが、前記クサビ部が切断されると、内側に移動しながらインサートを圧搾することを特徴とする、請求項1に記載の陥没式拘束板を持つ除去式アンカー。
【請求項3】
前記陥没式拘束板が、円形またはその他の形状で形成してあることを特徴とする、請求項1に記載の陥没式拘束板を持つ除去式アンカー。
【請求項4】
前記流入防止用のパッキンは、前記電線管の破損によってグラウト液が電線管に流入したときに、陥没空間を密閉させて該陥没空間を確保するようにすることを特徴とする、請求項1に記載の陥没式拘束板を持つ除去式アンカー。
【請求項5】
前記陥没空間の内部の全てを発泡ウレタンで埋め、グラウト液が陥没空間内に流入されることを遮断して前記陥没空間を確保してあることを特徴とする、請求項1に記載の陥没式拘束板を持つ除去式アンカー。
【請求項6】
前記治具は、鋼より線の中央素線を打撃する道具であって、内部空間の中央に、外部へと突出した打撃突起が一体形成されてあることを特徴とする、請求項1に記載の陥没式拘束板を持つ除去式アンカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陥没式拘束板を持つ除去式アンカーに関し、さらに詳しくは、鋼より線全体が後退した時は陥没式拘束板が堅固にくさびを支え、除去する際に鋼より線の中央素線が陥没式拘束板の中央部分を打撃して陥没させ、内側に畳まれた状態でキャップの内部空間の内壁に密着されることで、簡単に鋼より線を除去できる、陥没式拘束板を持つ除去式アンカーに関する。
また、本発明は胴体の下部にホールディング部を装着して定着具の内部に異物などがアンカー内部に流入されることを完全に遮断することにより、安全な状態で緊張や解体が可能な、陥没式拘束板を持つ除去式アンカーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、グラウンドアンカーは、特に土木や建築工事などにほぼ必須的に使用される固定用装置として、各種構造物や建築物を地盤に固定したり、掘削によって形成された斜面や垂直面に設置して、崩壊を防ぐ支持壁を対象の傾斜面や垂直面に固定したりする部材である。
【0003】
このようなグラウンドアンカーは、地盤にあらかじめ削孔された穴に挿入した後、グラウト(grout)によって固定して、構造物や建築物、または支持の壁を対象箇所に強固に固定する。
そして、地盤に埋設された鋼より線を追って工事が行われることによって、地盤から除去できる除去式グラウンドアンカーは、大韓民国の実用新案登録第340940号が存在する。
【0004】
これは、図1に示すように、内面に弾性リング(11)が結合する結合溝(12)を持つ本体(10)と、前記本体(10)の内部に結合し、分割された一面にねじ山(21)がなく、上段に引っかかりの段差(22)が形成された分割くさび(20)が結合なって外面にガイド溝(31)が形成されたストッパー(30)と、前記分割くさび(20)の引っかかりの段差(22)に締結されて下段に引っかかりの輪(41)が形成されて上段に固定顎(42)が形成され、中央に引張材が挿入される挿入口(43)が形成された移送キャップ(40)と、前記前記胴体(30)の上段と移送キャップ(40)の固定顎(42)の下段に結合するコイルスプリング(50)で構成する。
【0005】
前記移送キャップ(40)の下段には、分割くさび(20)の引っかかりの段差(22)に結合する引っかかり輪(41)を形成して、上段にはカバー・キャップ(90)の内部に結合する引張材(95)を締結の際、後に押されているのを防止する固定顎(42)を形成する。
そして移送キャップ(40)の中央には引張材(95)が挿入される挿入口(43)を形成する。前記考案の作動状態は図2で示すように別途の引張機(図示しない)を利用して引張材(95)を下部に引っぱって引張すると、前記前記ストッパー(30)の内部で引張材(95)をかんでいる分割くさび(20)が引張材(95)によって、下部に移動したことと同時にストッパー(30)も一緒に移動することになる。
これによって、ストッパー(30)とお互いにコイルスプリング(50)で結ばれている移送キャップ(40)が下側に移動され、上側に空いた空間が作られる。
【0006】
そして、前記前記ストッパー(30)の下段に形成された面取部(32)が弾性リング(11)を押して縮んでしまった状態で下側に移動し続けて外面に形成されたガイド溝(31)で弾性リング(11)が挿入されてストッパー(30)が上側に移動するのを取り締まる。
【0007】
また、引張材(95)の鋼より線が伸びて回転しようとする現象をストッパー(30)の下側に結合されている回転板(81)が回転しながら摩擦力を減らし、回転板(81)と接して結合されている変位スプリング(82)が下側に収縮し、長さ多段による伸び量を正すことになる。
このようにストッパー(30)が弾性リング(11)によって固定された状態を維持し、図3に示すように、引張材(95)を酸素切断機などで切断すると、引張材(95)の反発力によって引張材(95)を噛んでいた分割くさび(20)が上側に移動することになる。
【0008】
この時、ストッパー(30)は本体(10)の弾性リング(11)によって固定しているため、移動せず、内部に結合された分割くさび(20)と分割くさび(20)に連結された移送キャップ(40)が上側空いた空間に移動することになる。
このように分割くさび(20)がストッパー(30)から分離され、この時、分割くさび(20)の外面に締結された弾性リング(22a)によって3つのくさび(20a)(20b)が外側に広がり、引張材(95)を容易に分離することになる。
【0009】
このように従来考案は、工場で製作されたアンカーを工事現場に運送する過程や施工作業時取扱いの過程でアンカーの内部の定着材に衝撃が加わる場合、引張材を容易に除去できない問題点があった。
また、緊張前に発生する問題すなわち、引張材の長さが短かったり、引張材が誤って結合した場合には引張材を除去した後再び結合する方法がないために時間や追加費用がたくさんかかったりする問題点があった。
【0010】
前記のような問題点を解決するために大韓民国の実用新案登録第430943号の「引張材の結合及び分解が可能なグラウンドアンカー」が掲示されている。
前記考案の構成は、図4に示すようにグラウンドアンカー用定着材の引張材の解体装置において、内部上側に薄板ばね(131)が密着していることから、方向が変換することと同時に引張材が解体される解体区間(121)を形成して、解体区間(121)上下側に引張材が締結されている結合区間(123)を持つ胴体(120)と;前記前記胴体(120)内部に設置され、上の方に薄板ばね(131)が固定設置されたガイドキャップ(130)と;前記薄板ばね(131)の上面中央に下側の段が固定され、上側段は胴体(120)の内部上面につながって締結された弾性スプリング(140)で構成する。
【0011】
前記考案は引張材を別途の道具によって手作業で打撃することになると、ガイドキャップの薄板ばねが水平状態を維持していたが、解体区間内に挿入され、登る途中、薄板ばねのカップが弾性ばねの弾性により、下側に折れ曲がって変換された状態を維持しながら移動する。
このように薄板ばねのカップが解体区間の内面に上側に移動している途中に止まることになると、分割くさびが外部に広げられ、引張材の拘束が解除され、人材で引っぱって簡単に引張材を分割くさびから分離できるようになる。
【0012】
しかし、前記考案も、運送中や設置前に外部の環境によって鋼より線の拘束が解除され、後で鋼より線を除去できない問題点があった。
また、薄板ばねの曲がる変換の状態が一定しなくて鋼より線の解体と再結合が容易に行われない短所があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は前記した問題点を解決するために開発されたもので、その目的は多数の切開溝を持つ陥没式拘束板を形成して鋼より線全体が後退した時は、陥没式拘束板が堅固にくさびを支えて、除去時に陥没式拘束板の中央部分を鋼より線の中央に形成された素線で打撃して、陥没式拘束版の中央部分が陥没して内側に畳まれ、キャップの内部空間の内壁に密着され鋼より線をくさびから簡単に除去することが可能な、陥没式拘束板を持つ除去式アンカーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の目的を達成するため、本発明は、胴体の内部に設置されるくさびと、胴体の上端に設置されるキャップと、を持つ、除去式アンカーにおいて、前記くさびの上面の内側に設置され、中央に穴を持つ円形板を形成して、該円形板の下部に締結突起が形成された、台と、前記台の上面に設置され、一定の厚さを持つ板材の中央部分を除いて外周面にのみ一定長さを持った切開溝を多数形成し、前記中央部分を鋼より線の中央素線による打撃によって、前記切開溝が形成された外注面が逆V字の形で折曲される、陥没式拘束板と、前記陥没式拘束板と前記台の間に設置される、弾性スプリングと、前記陥没式拘束板の上面に設置され、ゴム材質でかつ円形を呈する、流入防止用のパッキンと、前記胴体の鋼より線挿入口に設置され、電線管の内部に設置され上段に段差を持ちながら外面にねじ山が形成されたインサートと、前記電線管の外周面に設置され、円筒型管が内面に四角の形の切断溝を形成し、その下部の外周面には内側に傾斜面を持ったとどめ溝が形成されるクサビ部を装備したYパッキンと、で構成した、ホールディング部と、前記鋼より線の中央の素線を治具で打撃して陥没式拘束板が内側に折れてキャップの内部空間に挿入された時に、前記くさびが開いて鋼より線を除去できることを特徴とする、陥没式拘束板を持つ除去式アンカーを提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、以下に記載するいくつかの効果を得ることができる。
(1)緊張前の衝撃、回転などの外部要因でもって、鋼より線全体が後退した時は、陥没式拘束板が堅固にくさびを支えるようにして、鋼より線の離脱を防止し、除去する際には、陥没式拘束板の中央部分を、鋼より線の中央の素線で打撃して内側に畳み、キャップの内部空間の内壁に密着されるようにするkとで、簡単に鋼線を解体できる。
(2)胴体に下側に設置されたホールディング部のYパッキンが、圧力によって切断され、クサビ部が内側に刻み込まれ、インサートを電線管と密着させてアンカーを設置前や鋼より線を解体前にアンカーの内部に異物などが流入されることを完璧に遮断するため、緊張や解体を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】従来技術の考案の構成や作動状態を示した断面図。
図2】従来技術の考案の構成や作動状態を示した断面図。
図3】従来技術の考案の構成や作動状態を示した断面図。
図4】従来技術の考案の構成や作動状態を示した断面図。
図5】本発明の全体構成を示した分解断面図。
図6】本発明の構成の中でこれまで技術を示した断面図。
図7】本発明の部品の構成を示した断面図。
図8】本発明の部品の構成を示した断面図。
図9】本発明の部品の構成を示した断面図。
図10】本発明の部品の構成を示した断面図。
図11】本発明の実施例を示した断面図。
図12】本発明の実施例を示した断面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の望ましい実施に向けた具体的な内容について、図面を参照しながら詳しく説明する。
【実施例】
【0018】
図5は本発明の全体構成を示した断面図である。
図7図10は本発明の部品の構成を示した図面である。
図11および図12は本発明の実施例を示した図面である。
この図面中の符号300は、本発明の陥没式拘束板を持つ除去式アンカーを示している。
【0019】
前記除去式アンカー(300)は胴体(210)の内部に設置はくさび(220)と、胴体(210)の上段に設置されるキャップ(240)を持つ除去式アンカーにおいて、中央に穴(311)が形成された円形板(312)を持つ台(310)と、一定の厚さを持つ円形板の面に一定長を持つ切開溝(321)が多数形成された陥没式拘束板(320)と前記陥没式拘束板(320)の下面と台(310)の上面設置される弾性スプリング(332)と、陥没式拘束板(320)の上面に設置される流入防止用のパッキン(325)と、電線管(340)の内側にねじ結合されるインサート(350)と、円筒型棺が、内周面に四角の形の切断溝(361)を形成し、その下側外周面には内側に傾斜面を持ったとどめ溝(362)が形成されたクサビ部(363)を持つYパッキン(360)や、前記鋼線(230)の中央素線(231)を冶具(380)で打撃して拘束(320)の中央部分を中央素線(231)が打撃するため、拘束(320)が内側に畳まれながらキャップ(240)の陥没空間(241)の壁面に密着され、くさび(220)が広かれ、鋼より線(230)を簡単に取り除くことができることを特徴とする。
【0020】
図6に示すように、前記前記胴体(210)は、内部空間にくさび(220)が挿入されるように傾斜面を持つくさびの挿入口(211)を形成し、その下側に鋼より線(230)が挿入される鋼線の挿入口(212)を一体で形成する。そして前記前記胴体(210)の上段外注面にねじ山を持つ結合突起(214)を形成する。
【0021】
前記キャップ(240)は内部に陥没空間(241)を持ちながら下段の内周面にねじ山を持つ結合突起(243)を形成する。
前記キャップ(240)のねじ山に胴体(210)の結合突起(214)に形成されたねじ山を締結して固定する。
前記前記胴体(210)のくさびの挿入口(211)にくさび(220)が挿入設置され、くさび(220)に設置される鋼より線(230)は胴体(210)の下側に形成された鋼より線の挿入口(212)を通じて挿入される。
【0022】
また、図7に示すように、前記鋼より線(230)は、中央に直線な素線(231)と中央素線(231)の外面に6本の素線を縒って形成し、その外面には電線管(235)が締結される。
【0023】
図8に示すように、前記くさび(220)の内部上側には円形板(312)が形成された台(310)を設置して、円形板(312)の上面に陥没式拘束板(320)を締結する。
【0024】
前記台(310)は、中央に鋼より線(230)の中央の素線(231)が挿入される穴(311)を持つ円形板(312)を形成して、円形板(312)の下側の面にはくさび(220)の内側に締結される締結突起(313)を形成する。
そして、前記前記円形板(312)の外注面には円形板(312)より直径が大きい支持板(314)を形成する。
前記前記支持板(314)の上面に弾性スプリング(332)の下側が締結され、弾性スプリング(332)の上側は陥没式拘束板(320)の下面に設置される。
前記陥没式拘束板(320)は一定の厚さを持つ金属円形板の外面に一定長さを持つ切開溝(321)を多数形成する。
前記切開溝(321)は外面から中央部分に形成するものの中央部分には切開溝(321)を形成しない。
前記陥没式拘束板(320)の中央部分は、鋼より線(230)の中央素線(231)が打撃される部分で、打撃のとき多数の切開溝(321)が形成された外面が内側に折曲され、逆V字の形で折れるように構成される。
さらに、陥没式拘束板(320)の下側の面が、受皿(310)の上面に密着設置されて接触する単位面積が広く、外部環境にも陥没式拘束板(320)が変形なく安全に固定した状態を維持する。
【0025】
前記流入防止用のパッキン(325)はゴム材質の円形板で陥没式拘束板(320)の上面に設置されてアンカーを施工する際、電線管(340)の破損によってセメントグラウトゥ液が電線管(340)に流入しても陥没式拘束板(320)の陥没空間(241)を密閉させており、陥没空間(241)を確保することになるのでアンカー使用終了後鋼より線の除去を容易にする陥没区間を維持するようにする役目を果たす。
【0026】
また、図9に示すように、前記キャップ(240)の陥没空間(241)内部の全体に軟質の発泡ウレタン(326)を満たして陥没空間(241)の内部でグラウトゥ液が流入するのを遮断して陥没空間を確保するので、アンカー使用終了後、鋼より線の除去が容易で便利だ。
【0027】
前記ホールディング部(330)は胴体(210)の鋼より線の挿入口(212)内に設置され、電線管(340)の内側に挿入、設置されるインサート(350)と、電線管(340)の外面に設置され、鋼より線の挿入口(212)の内壁に密着設置されるワイ(Y)パッキン(360)で構成される。
【0028】
図10に示すように、前記電線管(340)はプラスチック材質でありながら内部空間には鋼より線(230)が一定間隔離れた状態で挿入設置する。
前記インサート(350)は、上段に外部に突出された引掛り段差(351)を形成して外注面全体の面にねじ山(352)を形成する。
前記インサート(350)は電線管(340)の内側に結合されて電線管(340)と一体になって、同一の方向に移動することなる。
【0029】
図11に示すように、前記Yパッキン(360)は、円筒型棺が、内周面に四角の形の切断溝(361)が形成されてその下側の外周面には内側に傾斜面を持ったとどめ溝(362)が具備されたクサビ部(363)で構成される。
そして、前記Yパッキン(360)の上面にはO−リング(370)を締結して防水が行われるようにする。
前記治具(380)は鋼より線(230)の中央の素線(231)を攻撃する道具で、内部空間(281)の真ん中に外部に一定突出した打撃突起(282)が一体で形成されている。
前記打撃突起(282)は鋼より線(230)の中央の素線(231)を打撃しながら前進するため、中央の素線(231)を外部に排出させる役割をしている。
【0030】
図12に示すように、前記のように構成された本発明の除去式アンカー(300)は、胴体(210)の下側でYパッキン(360)の方に油圧を利用して加圧すると、Yパッキン(360)のクサビ溝(362)が切断され、クサビ部(363)が上側に移動し、電線管(340)とねじ結合されたインサート(350)を鋼より線(230)の方に押して圧搾させる。
【0031】
この時、前記インサート(350)の無視では電線管(340)に密着され、胴体(210)のハ側部分を完璧に密閉させる。
図13に示すように、削孔ホールの内部に除去式アンカー(300)を設置完了した後に鋼より線を除去する方法は、鋼より線(230)の中央の素線(231)に治具(380)を設置して強く打撃するようになると、鋼より線(230)の中央の素線(231)が上側に移動しながら陥没式拘束板(320)の中央部分を打撃することになる。
【0032】
この時、陥没式拘束板(320)の枠は、弾性スプリング(332)の弾性を受けている状態で中央部分に力が加えられるので、中央部分が先に折曲されて同時に陥没式拘束板(320)の外面に形成された多数の切開溝(321)も折曲され、全体的に逆V字の形で折れ、上側に移動することになる。
【0033】
また、陥没式拘束板(320)の上面に密着設置された流入防止用のパッキン(325)も陥没式拘束板(320)と同一の方向に畳まれ、陥没空間(214)の内壁に密着固定される。
これと同時にくさび(220)に締結された台(310)も上側に移動し、胴体(210)でくさび(220)の拘束を解除して使用者は開いたくさび(220)から鋼線(230)を下側で引っぱって簡単にくさび(220)から分離することができるようになる。
【符号の説明】
【0034】
300:除去式アンカー
310:台
311:穴
312:円形板
313:締結突起
314:支持板
320:陥没式拘束板
321:切開溝
325:流入防止用のパッキン
326:発泡ウレタン
330:ホールディング部
332:弾性スプリング
340:電線管
341:斜面
343,352:ねじ山
350:インサート
351:引掛り段差
360:Yパッキン
361:切断溝
362:クサビ溝
363:クサビ部
380:治具
382:打撃突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12