特許第6270421号(P6270421)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6270421商品受発注装置、および商品受発注システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6270421
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】商品受発注装置、および商品受発注システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20180122BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   G06Q30/06 312
   G06Q30/06 302
   G06F13/00 560A
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-231900(P2013-231900)
(22)【出願日】2013年11月8日
(65)【公開番号】特開2015-94957(P2015-94957A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2016年10月11日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年10月23日にウェブサイトを通じて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】513281998
【氏名又は名称】株式会社エターナル
(74)【代理人】
【識別番号】100168952
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 壮一郎
(72)【発明者】
【氏名】細川 智美
(72)【発明者】
【氏名】吉元 博行
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−021622(JP,A)
【文献】 特開2001−202450(JP,A)
【文献】 特開2008−225622(JP,A)
【文献】 特開2002−149854(JP,A)
【文献】 特開2002−157462(JP,A)
【文献】 特開2008−204054(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを介して商品を販売する商品販売会社が公開する商品情報データベースから、前記商品販売会社が取り扱う商品の情報であって、前記商品を特定するための商品特定情報と、前記商品の特徴を示す特徴情報と、前記商品の発注先を示す発注先情報とを含んだ商品情報を取得する商品情報取得手段と、
前記商品情報取得手段によって取得された前記商品情報を記録装置に記録する商品情報記録手段と、
前記記録装置に記録されている前記商品情報を表示したウェブサイトを通信回線を介して公開するウェブサイト公開手段と、
前記ウェブサイトを介して、購入者からの前記商品情報を表示した商品の注文を受け付ける注文受付手段と、
前記注文受付手段によって前記購入者から商品の注文を受け付けたときに、前記注文受付手段によって注文を受け付けた商品の商品情報に基づいて、前記発注先情報を特定する発注先情報特定手段と、
前記発注先情報特定手段によって特定された前記発注先情報に基づいて特定される前記商品販売会社の発注先装置へのアクセス用情報を表示するアクセス用情報表示手段と、
操作者によって前記アクセス用情報が選択されたときに、前記アクセス用情報によって特定される前記発注先装置へ、前記注文受付手段によって注文が受け付けられた商品の注文内容に基づく発注情報を送信する発注情報送信手段とを備えることを特徴とする商品受発注装置。
【請求項2】
請求項1に記載の商品受発注装置において、
前記商品情報取得手段は、前記商品販売会社が公開する商品情報データベースのそれぞれから前記商品情報を取得するためのアプリケーションプログラミングインターフェースを用いて前記商品情報を取得することを特徴とする商品受発注装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の商品受発注装置において、
前記商品販売会社ごと商品情報のデータ形式の違いを加味して、前記記録装置に記録されている前記商品情報に含まれる情報のデータ形式を統一するデータ形式統一手段をさらに備えることを特徴とする商品受発注装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の商品受発注装置において、
前記商品販売会社ごとの商品情報の表記方法の違いを加味して、前記記録装置に記録されている前記商品情報に含まれる情報の表記方法を統一する表記方法統一手段をさらに備えることを特徴とする商品受発注装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の商品受発注装置において、
前記ウェブサイトは、商品ごとに商品情報を表示した複数のウェブページからなり、
前記ウェブページのレイアウトは、ページ上のどの位置に前記商品情報に含まれるどの情報を配置するかがレイアウト定義情報により定義されており、
前記ウェブサイト公開手段は、前記レイアウト定義情報に基づいて、前記記録装置に記録されている前記商品情報に含まれる各情報をウェブページ上に配置して、前記ウェブサイトを公開することを特徴とする商品受発注装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の商品受発注装置において、
前記特徴情報は、商品のブランド、商品の色、商品のサイズ、商品の画像データの少なくとも一つを含むことを特徴とする商品受発注装置。
【請求項7】
請求項1〜のいずれかに記載の商品受発注装置と、請求項1〜のいずれかに記載の商品情報データベースが記録された商品情報記録装置と、請求項1〜のいずれかに記載の購入者が操作する購入者端末とを、通信回線を介して接続した商品受発注システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品受発注装置、および商品受発注システムに関する。
【背景技術】
【0002】
次のような販売管理装置が知られている。この販売管理装置は、異なる仮想商店等で販売しているそれぞれの商品を、仮想的に単一の仮想商店等で販売することを可能としている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−236795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の販売管理装置では、本店サーバに商品情報を格納した商品データリストを記録しておき、各支店では、商品データリストに格納された複数の商品の商品情報の中から、支店で販売する商品を選択して設定する必要があった。このため、販売管理装置の運営を開始するためには、あらかじめ本店サーバに販売可能な全ての商品に関する商品情報を商品データリストに登録しておく必要があった。また、各支店では、自店舗で販売する商品を選択しておく必要があった。このように、従来の販売管理装置では、販売管理装置の運営を開始するための商品情報の登録に手間がかかるという問題があり、さらに、支店では、本店サーバの商品データリストに商品情報が登録されている商品しか販売対象とすることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による商品受発注装置は、インターネットを介して商品を販売する商品販売会社が公開する商品情報データベースから、商品販売会社が取り扱う商品の情報であって、商品を特定するための商品特定情報と、商品の特徴を示す特徴情報と、商品の発注先を示す発注先情報とを含んだ商品情報を取得する商品情報取得手段と、商品情報取得手段によって取得された商品情報を記録装置に記録する商品情報記録手段と、記録装置に記録されている商品情報を表示したウェブサイトを通信回線を介して公開するウェブサイト公開手段と、ウェブサイトを介して、購入者からの商品情報を表示した商品の注文を受け付ける注文受付手段と、注文受付手段によって購入者から商品の注文を受け付けたときに、注文受付手段によって注文を受け付けた商品の商品情報に基づいて、発注先情報を特定する発注先情報特定手段と、発注先情報特定手段によって特定された発注先情報に基づいて特定される商品販売会社の発注先装置へのアクセス用情報を表示するアクセス用情報表示手段と、操作者によってアクセス用情報が選択されたときに、アクセス用情報によって特定される発注先装置へ、注文受付手段によって注文が受け付けられた商品の注文内容に基づく発注情報を送信する発注情報送信手段とを備えることを特徴とする。
本発明による商品受発注システムは、上記商品受発注装置と、上記商品情報データベースが記録された商品情報記録装置と、上記購入者が操作する購入者端末とを、通信回線を介して接続することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、商品販売会社が公開する商品情報データベースから商品情報を取得し、それらをウェブサイト上で公開して注文を受け付けるため、商品受発注装置の操作者による商品情報の登録作業を省くことができる。また、販売対象とする商品は、商品販売会社の商品情報データベースから商品情報を取得可能な商品となるため、複数の商品販売会社の商品情報データベースから商品情報を取得すれば、様々な商品を販売対象として取り扱うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】商品受発注システム10の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
図2】商品受発注装置100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
図3】商品受発注装置100で実行される商品情報取得処理の流れを示すフローチャート図である。
図4】商品受発注装置100で実行される注文受付処理の流れを示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施の形態における商品受発注システム10の一実施の形態の構成を示すブロック図である。商品受発注システム10は、商品受発注装置100と、商品情報記録装置200と、購入者端末300とで構成される。本実施の形態では、商品受発注装置100と商品情報記録装置200、および商品受発注装置100と購入者端末300は、例えばインターネットや携帯電話網等の通信回線を介してそれぞれ接続される。なお、図1では、商品受発注システム10は、商品受発注装置100と商品情報記録装置200と購入者端末300とがそれぞれ1台ずつで構成される例を示しているが商品受発注システム10の構成はこれに限定されない。
【0009】
商品情報記録装置200は、インターネットを介して商品を販売する商品販売会社が公開する商品情報データベースを記録した装置であって、例えば商品情報データベースを記録するために、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記録装置を備えたサーバ装置やパソコン等の情報処理装置が用いられる。また、商品情報記録装置200は、後述するように、商品受発注装置100が受け付けた注文に対する商品の発注先装置としての役割も果たす。本実施の形態では、商品販売会社が複数存在する場合には、商品情報記録装置200は、各商品販売会社ごとに設置される場合を想定する。しかしながら、複数の商品販売会社が1台の商品情報記録装置200を共有するようにしてもよい。
【0010】
購入者端末300は、商品受発注システム10を利用して商品の注文を希望するユーザが所有する端末であって、例えばスマートフォン、タブレット端末、パソコン等の情報端末が用いられる。
【0011】
本実施の形態における商品受発注装置100は、商品情報記録装置200の商品情報データベースから、商品販売会社が取り扱う商品の商品情報を取得し、取得した商品情報を表示したウェブサイトをインターネット上に公開して、購入者端末300から商品の注文を受け付ける。そして、購入者端末300から商品の注文を受け付けると、注文を受け付けた商品を取り扱う商品販売会社を発注先として特定し、発注先として特定した商品販売会社の商品情報記録装置200へ購入者端末300から注文を受け付けた商品の注文内容に基づく発注情報を送信して商品を発注する。以下、商品受発注装置100において行われる処理について説明する。
【0012】
図2は、本実施の形態における商品受発注装置100としてサーバ装置を用いた場合の一実施の形態の構成を示すブロック図である。商品受発注装置100は、操作部材101と、接続IF(インターフェース)102と、制御装置103と、記録装置104とを備えている。
【0013】
操作部材101は、商品受発注装置100の操作者によって操作される種々の装置、例えばキーボードやマウスを含む。
【0014】
接続IF102は、商品受発注装置100をインターネット等の通信回線に接続するためのインターフェースであり、例えば、インターネットに有線で接続するための有線LANモジュールや、インターネットに無線で接続するための無線LANモジュールなどが用いられる。本実施の形態では、商品受発注装置100は、この接続IF102を介して商品情報記録装置200や購入者端末300と接続される。
【0015】
制御装置103は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、商品受発注装置100の全体を制御する。なお、制御装置103を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリである。このメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。例えば、接続IF102を介して読み込まれたデータは、バッファメモリに一時的に記録される。
【0016】
記録装置104は、商品受発注装置100が蓄える種々のデータや、制御装置103が実行するためのプログラムのデータ等を記録するための記録装置であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等が用いられる。なお、記録装置104に記録されるプログラムのデータは、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体に記録されて提供されたり、ネットワークを介して提供され、操作者が取得したプログラムのデータを記録装置104にインストールすることによって、制御装置103がプログラムを実行できるようになる。
【0017】
本実施の形態における商品受発注システム10では、商品受発注装置100の制御装置103は、インターネットを介して商品を販売する商品販売会社が公開する商品情報データベースから、通信回線を介して商品販売会社が取り扱う商品の商品情報を取得して記録装置104に記録する。
【0018】
本実施の形態では、インターネットを介して商品を販売する商品販売会社は、例えば、インターネット上でショッピングサイトやショッピングモール等と呼ばれるEC(Electronic Commerce)サイトを運営する企業を想定する。また、商品情報データベースは、商品販売会社がECサイト上で販売する商品に関する情報を記録したデータベースであって、商品販売会社が外部に向けて公開しているものを想定する。
【0019】
商品情報は、商品を特定するための商品特定情報と、商品の特徴を示す特徴情報と、商品の発注先を示す発注先情報とを少なくとも含んでいる。商品特定情報は、商品販売会社が取り扱う商品を一意に特定するための情報であって、例えば、商品番号や商品ID等が該当する。
【0020】
特徴情報は、商品のブランド、商品の色、商品のサイズ、商品のカテゴリ、商品説明、商品の画像データ、商品の価格といった商品の特徴を示す情報の少なくとも一つを含み、どの情報を含むかは、商品によって異なる。一例を挙げると、購入に当たってサイズの情報が必要な商品、例えば洋服である場合には、その洋服のブランド、色、サイズ、画像データ、商品の価格を含む。一方でサイズ等の規格が定められた商品であれば、サイズや画像データといった情報が含まれない場合もある。
【0021】
発注先情報は、後述する処理において、購入者から商品の注文を受け付けた際に、その注文内容に基づく発注情報の送信先を特定するための情報である。本実施の形態では、商品販売会社は、商品受発注装置100から発注情報を受信して、商品の発注を受け付ける発注先装置を有しており、発注先情報は、インターネットを介して接続された発注先装置を発注情報の送信先として特定するための情報となる。なお、商品販売会社が有する発注先装置は、本実施の形態では、上述したように商品情報記録装置200とするが、商品情報記録装置200とは異なる装置であってもよい。
【0022】
本実施の形態における商品受発注装置100には、記録装置104に商品情報データベースから商品情報を取得するための商品情報取得用ソフトウェアが記録されており、制御装置103は、あらかじめ設定されたスケジュールに基づいて、所定の情報取得時刻になると商品情報取得用ソフトウェアを起動して、商品情報記録装置200にアクセスし、商品情報データベースから商品情報を取得する。本実施の形態では、例えば、商品情報データベースから商品情報を取得するためのAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)が用意されており、商品情報取得用ソフトウェアには、該APIが実装されているものとする。なお、商品受発注装置100が商品情報を取得する商品情報記録装置200の数は限定されず、例えば、複数の商品販売会社がそれぞれ有する商品情報記録装置200の商品情報データベースから商品情報を取得する場合には、各商品情報データベースの仕様に合ったAPIが用意され、それぞれが商品情報取得用ソフトウェアに実装されている。
【0023】
制御装置103は、商品情報記録装置200の商品情報データベースから取得した商品情報を記録装置104に記録する。その後、制御装置103は、記録装置104に記録した商品情報を表示したウェブサイトをインターネット上に公開して、購入者からの商品の注文を受け付ける。ウェブサイトは、商品ごとに商品情報を表示した複数のウェブページからなり、制御装置103は、ウェブサイトの公開のために、記録装置104に記録されている商品情報を表示したウェブページを作成する。本実施の形態では、商品情報を表示するためのウェブページのレイアウトは、ページ上のどの位置に商品情報に含まれるどの情報を配置するかがあらかじめレイアウト定義情報により定義されており、制御装置103は、レイアウト定義情報に基づいて記録装置104に商品情報が記録されている各商品ごとに、商品情報に含まれる各情報をページ上に配置したウェブページを自動生成する。本実施の形態では、レイアウト定義情報として公知のスタイルシート用いることとし、制御装置103は、スタイルシートを適用して、記録装置104に商品情報が記録されている各商品ごとに、商品情報に含まれる各情報をページ上に配置したウェブページを自動生成する。その後、制御装置103は、生成したウェブページのデータをウェブサーバに記録することによって、インターネット上にウェブサイトを公開する。なお、スタイルシートを利用したウェブページの作成方法やウェブサーバを介したウェブサイトの公開方法は、公知のため説明を省略する。
【0024】
商品の購入を希望する購入者は、利用者端末300を操作して商品受発注装置100によって公開されたウェブサイトにアクセスし、各商品ごとのウェブページを閲覧して、商品の注文を行うことができる。例えば、購入者は、商品ごとのウェブページ上に表示される商品情報を確認した上で、購入を希望する色、サイズ、注文数量を指定するとともに、商品の購入者を特定するための購入者情報、商品の発送先を特定するための発送先情報、代金の支払方法を特定するための支払方法情報などを入力して注文を確定させる。利用者端末300の制御装置は、購入者によって注文が確定された場合には、注文された商品および色やサイズ等に基づいて、注文された商品の商品特定情報を特定し、商品特定情報、注文数量情報、購入者情報、発送先情報、支払方法情報を含む注文情報を商品受発注装置100へ送信する。
【0025】
商品受発注装置100では、制御装置103は、利用者端末300から受信した注文情報を記録装置104に記録し、商品受発注装置100を操作する操作者からの指示に基づいて、注文情報を表示装置に表示する。ここで、表示装置は、商品受発注装置100に有線または無線で接続されたモニタであってもよいし、ネットワークを介して接続可能な表示装置を備えた外部の端末であってもよい。
【0026】
制御装置103は、記録装置104に記録されている注文情報が複数ある場合には、それらを表示装置に一覧表示させる。これによって、操作者は、購入者から受け付けた注文の内容を把握することができる。また、制御装置103は、注文情報を表示装置に表示するに当たっては、記録装置104に記録されている商品情報の中から、注文情報に含まれる商品特定情報に対応する発注先情報を特定し、特定した発注先情報を発注先装置へのアクセス用情報に変換して表示させる。例えば、発注先情報がインターネットを介して接続された発注先装置のURLであれば、制御装置103は、このURLへのリンク情報をアクセス用情報として表示することによって、操作者は、リンクをクリックするだけで発注先装置へアクセスすることが可能となる。
【0027】
制御装置103は、操作者によって発注先装置へのリンク情報がクリックにより選択された場合には、リンク先の発注先装置へアクセスして、注文情報に基づいて特定される発注情報を発注先装置へ送信する。ここで送信される発注情報には、注文情報から取得した商品の商品特定情報、注文数量情報を含み、さらに商品の送付先を示す情報が付加される。商品の送付先を示す情報としては、商品受発注装置100の運営会社の受け入れ倉庫の住所情報を付加すればよい。この場合、商品は、一旦、商品受発注装置100の運営会社へ納品され、商品受発注装置100の運営会社が注文情報に含まれる発送先情報に基づいて、購入者へ商品を送付することになる。なお、商品の送付先を示す情報として、注文情報に含まれる発送先情報を付加して、発注先の商品販売会社から購入者へ直接商品を発送するようにしてもよい。
【0028】
また、制御装置103は、注文情報に含まれる支払方法情報に基づいて、商品代金の支払い方法を特定し、特定した支払方法に応じた決済処理を実行する。なお、決済処理は、公知の処理を用いればよいため、ここでの説明は省略する。
【0029】
図3は、本実施の形態における商品受発注装置100で実行される商品情報取得処理の流れを示すフローチャートである。図3に示す処理は、あらかじめ設定された商品情報の取得タイミングになると起動するプログラムとして、制御装置103によって実行される。
【0030】
ステップS10において、制御装置103は、上述したように、商品情報取得用ソフトウェアを起動して商品情報記録装置200にアクセスし、商品情報データベースから商品情報を取得する。その後、ステップS20へ進む。
【0031】
ステップS20では、制御装置103は、ステップS10で取得した商品情報を記録装置104に記録する。その後、ステップS30へ進む。
【0032】
ステップS30では、制御装置103は、上述したように、あらかじめ定義されたスタイルシートを適用して、記録装置104に商品情報が記録されている各商品ごとに、商品情報に含まれる各情報をページ上に配置したウェブページを自動生成する。その後、ステップS40へ進む。
【0033】
ステップS40では、制御装置103は、生成したウェブページのデータをウェブサーバに記録することによって、インターネット上にウェブサイトを公開する。その後、処理を終了する。
【0034】
図4は、本実施の形態における商品受発注装置100で実行される注文受付処理の流れを示すフローチャートである。図4に示す処理は、購入者端末300から上述した注文情報を受信すると起動するプログラムとして、制御装置103によって実行される。
【0035】
ステップS110において、制御装置103は、利用者端末300から受信した注文情報を記録装置104に記録する。その後、ステップS120へ進む。
【0036】
ステップS120では、制御装置103は、操作者によって、注文情報の表示が指示されたか否かを判断する。ステップS120で肯定判断した場合には、ステップS130へ進む。
【0037】
ステップS130では、制御装置103は、記録装置104に記録されている注文情報を読み出して表示装置に一覧表示する。その後、ステップS140へ進む。
【0038】
ステップS140では、制御装置103は、一覧表示した注文情報の中から、操作者によって発注先装置へのリンク情報がクリックにより選択されたか否かを判断する。ステップS140で肯定判断した場合には、ステップS150へ進む。
【0039】
ステップS150では、制御装置103は、選択されたリンク情報によって特定されるリンク先の発注先装置へアクセスして、注文情報に基づいて特定される発注情報を発注先装置へ送信する。その後、ステップS160へ進む。
【0040】
ステップS160では、制御装置103は、注文情報に含まれる支払方法情報に基づいて、商品代金の支払い方法を特定し、特定した支払方法に応じた決済処理を実行する。その後、処理を終了する。
【0041】
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置103は、インターネットを介して商品を販売する商品販売会社が公開する商品情報データベースから、商品販売会社が取り扱う商品の商品情報を取得し、取得した商品情報を記録装置104に記録する。制御装置103は、記録装置104に記録されている商品情報を表示したウェブサイトをインターネット上に公開して、購入者からの商品情報を表示した商品の注文を受け付ける。制御装置103は、購入者から商品の注文を受け付けたときに、注文を受け付けた商品の発注先を示す発注先情報を特定し、発注先情報に基づいて特定される商品販売会社の発注先装置へ商品の注文内容に基づく発注情報を送信するようにした。これによって、商品受発注装置の操作者による商品情報の登録作業を省くことができる。また、販売対象とする商品は、商品販売会社の商品情報データベースから商品情報を取得可能な商品となるため、複数の商品販売会社の商品情報データベースから商品情報を取得すれば、様々な商品を販売対象として取り扱うことが可能となる。さらに、購入者から注文を受け付けた商品は、発注先装置へ発注情報を送信して発注するようにしたため、商品受発注システム10の運営者は、在庫を抱えることなく、多くの商品を購入者へ提供することが可能となる。
【0042】
(2)商品情報取得用ソフトウェアには、商品情報データベースから商品情報を取得するためのAPIが実装されており、制御装置103は、該APIを用いて商品情報を取得するようにした。これによって、各社で仕様の異なる商品情報データベースから商品情報を取得するためのプログラムを独自に開発する必要がなく、開発コストを抑えてシステムを運用することができる。
【0043】
(3)ウェブサイトは、商品ごとに商品情報を表示した複数のウェブページからなり、ウェブページのレイアウトは、ページ上のどの位置に商品情報に含まれるどの情報を配置するかがスタイルシートにより定義されており、制御装置103は、スタイルシートを適用して、記録装置104に記録されている商品情報に含まれる各情報を配置したウェブページを作成するようにした。これによって、スタイルシートにより定義された形式のウェブページを簡易な処理で作成することができる。
【0044】
(4)商品情報には、商品を特定するための商品特定情報と、商品の特徴を示す特徴情報と、商品の発注先を特定するための発注先情報とを含み、制御装置103は、記録装置104に記録されている注文情報を表示装置に表示するに当たっては、記録装置104に記録されている商品情報の中から、注文情報に含まれる商品特定情報に対応する発注先情報を特定し、特定した発注先情報を発注先装置へのリンク情報に変換して表示させるようにし、操作者によってリンク情報が選択されたときに、リンク情報によって特定される発注先装置へ発注情報を送信するようにした。これによって、操作者は、リンク情報を選択するだけの簡易な操作によって、購入者端末300から注文を受け付けた商品を発注先へ発注することができる。
【0045】
―変形例―
なお、上述した実施の形態の商品受発注システムは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、制御装置103は、インターネットを介して商品を販売する商品販売会社が公開する商品情報データベースから、通信回線を介して商品販売会社が取り扱う商品の商品情報を取得して記録装置104に記録する例について説明した。このとき、複数の商品販売会社が公開する商品情報データベースからそれぞれ商品情報を取得する場合には、例えば、同じ意味を持つコードであっても桁数が異なる等、商品販売会社ごと商品情報のデータ形式が異なる可能性がある。この場合には、あらかじめ商品販売会社ごと商品情報のデータ形式の違いを統一するためのデータ変換プログラムを用意しておき、制御装置103は、記録装置104に記録した商品情報のデータ形式をデータ変換プログラムを用いて統一するようにすればよい。これによって、複数の商品販売会社が公開する商品情報データベースから商品情報を取得する場合に、商品情報のデータ形式を統一させて商品情報を管理することができる。また、ウェブサイトを公開するに当たっては、各商品ごとのウェブページ間でデータ形式が異なるのを防ぐことができ、統一感のあるウェブサイトを公開することができる。
【0046】
(2)また、複数の商品販売会社が公開する商品情報データベースからそれぞれ商品情報を取得する場合には、商品販売会社ごとに商品情報の表記方法に違いがある場合も考えられる。例えば、サイズの単位表記が異なったり、同じ色でもカラーの表現方法が異なったりする場合等が考えられる。このような場合には、あらかじめ商品販売会社ごと商品情報の表記方法の違いを統一するためのデータ変換プログラムを用意しておき、制御装置103は、記録装置104に記録した商品情報の表記方法をデータ変換プログラムを用いて統一するようにすればよい。これによって、複数の商品販売会社が公開する商品情報データベースから商品情報を取得する場合に、商品情報の表記方法を統一させて商品情報を管理することができる。また、ウェブサイトを公開するに当たっては、各商品ごとのウェブページ間で商品情報を表記方法が異なるのを防ぐことができ、統一感のあるウェブサイトを公開することができる。
【0047】
(3)上述した実施の形態では、商品情報取得用ソフトウェアには、商品情報データベースから商品情報を取得するためのAPIが実装されており、制御装置103は、該APIを用いて商品情報を取得するようにした。しかしながら、APIの代わりに、各商品情報データベースから商品情報を取得するために開発された専用プログラムを用いるようにしてもよい。
【0048】
(4)上述した実施の形態では、ウェブページのレイアウトは、ページ上のどの位置に商品情報に含まれるどの情報を配置するかがスタイルシートにより定義されており、制御装置103は、スタイルシートを適用して、記録装置104に記録されている商品情報に含まれる各情報を配置したウェブページを作成する例について説明した。しかしながら、レイアウト定義情報はスタイルシートに限定されるものではなく、ウェブページの作成方法は、ウェブページのレイアウトを統一させて各商品ごとのウェブページを作成することが可能な方法であれば、スタイルシートを用いた方法に限定されない。
【0049】
(5)上述した実施の形態では、制御装置103は、記録装置104に記録されている注文情報を表示装置に表示するに当たっては、記録装置104に記録されている商品情報の中から、注文情報に含まれる商品特定情報に対応する発注先情報を特定し、特定した発注先情報を発注先装置へのアクセス用情報に変換して表示させるようにした。具体的には、特定した発注先情報を発注先装置へのリンク情報に変換して表示して、操作者によってリンク情報が選択されたときに、リンク情報によって特定される発注先装置へ発注情報を送信する例について説明した。しかしながら、発注先装置へのアクセス用情報はリンク情報に限定されるものではない。例えば、表示装置にはアクセス用情報として発注ボタンを表示しておき、発注ボタンがクリックされたときに、そのボタンに対応する発注先情報に基づいて発注先装置を特定し、発注情報を送信するようにしてもよい。
【0050】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0051】
10 商品受発注システム
100 商品受発注装置
101 操作部材
102 接続IF
103 制御装置
104 記録装置
200 商品情報記録装置
300 購入者端末
図1
図2
図3
図4