(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6271292
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
F21S 41/00 20180101AFI20180122BHJP
F21S 43/00 20180101ALI20180122BHJP
F21S 45/00 20180101ALI20180122BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20180122BHJP
F21W 104/00 20180101ALN20180122BHJP
F21W 105/00 20180101ALN20180122BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20180122BHJP
【FI】
F21S8/12 130
F21S8/10 151
F21S8/10 180
F21S8/12 110
F21S8/12 123
F21Y115:10
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-34360(P2014-34360)
(22)【出願日】2014年2月25日
(65)【公開番号】特開2015-159088(P2015-159088A)
(43)【公開日】2015年9月3日
【審査請求日】2017年1月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】北澤 達磨
【審査官】
杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−197070(JP,A)
【文献】
特開2012−227103(JP,A)
【文献】
特開2013−127968(JP,A)
【文献】
特開2005−317226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/12
F21S 8/10
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子の載置面を有する素子搭載部と、
前記載置面に載置され、前記載置面に対して平行に延在する矩形状の発光面を有する発光素子と、
前記発光素子の光を反射するリフレクタと、
を備え、
前記載置面は、灯具左右方向の両端部の高さ位置が異なるように傾き、
前記発光素子は、発光面の二辺が灯具前後軸に対して平行で他の二辺が灯具前後軸に対して垂直となる基準位置に対して、当該基準位置にあるときの発光面と直交する基準軸周りに回動した位置に前記発光面が位置するように、前記載置面に載置されることを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記リフレクタは、前記発光面の一辺が配光パターンのカットオフラインの少なくとも一部を形成するよう前記発光素子の光を反射する請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記発光素子を複数備え、
前記リフレクタは、複数の前記発光素子が有する各発光面の一辺を並べて前記カットオフラインを形成するよう複数の前記発光素子の光を反射し、
前記カットオフラインは、上方の暗領域と下方の明領域との明暗境界である請求項2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
発光素子の載置面を有する素子搭載部と、
前記載置面に載置され、前記載置面に対して平行に延在する矩形状の発光面を有する発光素子と、
前記発光素子の光を反射するリフレクタと、
を備え、
前記載置面は、灯具左右方向の両端部の高さ位置が異なるように傾き、
前記発光素子は、前記載置面が水平の状態で、形成すべき配光パターンが有するカットオフラインの少なくとも一部を前記発光面の一辺が形成するように定められた発光素子の姿勢のまま、載置面が灯具左右方向の両端部の高さ位置が異なるよう傾けられたときに発光素子がとる位置である基準位置に対して、当該基準位置にあるときの発光面と直交する基準軸周りに回動した位置に前記発光面が位置するように、前記載置面に載置されることを特徴とする車両用灯具。
【請求項5】
前記発光素子と前記リフレクタとをそれぞれ複数備え、
各発光素子が搭載される前記素子搭載部は、互いに連結された一枚板形状であり、各発光素子は同一載置面に載置され、
複数の前記リフレクタは、前記載置面の傾きに合わせて斜めに配列される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。特に、自動車などの車両に用いられる車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光源の載置面を有する光源搭載部と、光源としての発光素子と、発光素子から照射された光を灯具前方へ反射するリフレクタとを備えた車両用灯具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−82117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した車両用灯具では、一般に光源の載置面が水平になるように設計されていた。一方で、車両用灯具が搭載される車両の形状によっては、載置面を斜めに傾けなければならない場合も考えられる。これに対し、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、載置面を斜めに傾けた場合、配光パターンの形成精度が低下し得ることを見いだした。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両用灯具が車両に取り付けられた状態において発光素子の載置面を傾けることで起こる配光パターンの形成精度の低下を抑制する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は車両用灯具である。当該車両用灯具は、発光素子の載置面を有する素子搭載部と、載置面に載置され、載置面に対して平行に延在する矩形状の発光面を有する発光素子と、発光素子の光を反射するリフレクタと、を備える。載置面は、灯具左右方向の両端部の高さ位置が異なるように傾く。発光素子は、発光面の二辺が灯具前後軸に対して平行で他の二辺が灯具前後軸に対して垂直となる基準位置に対して、当該基準位置にあるときの発光面と直交する基準軸周りに回動した位置に発光面が位置するように、載置面に載置される。この態様によれば、発光素子の載置面を傾けることで起こる配光パターンの形成精度の低下を抑制することができる。
【0007】
上記態様において、リフレクタは、発光面の一辺が配光パターンのカットオフラインの少なくとも一部を形成するよう発光素子の光を反射してもよい。また、上記態様において、発光素子を複数備え、リフレクタは、複数の発光素子が有する各発光面の一辺を並べてカットオフラインを形成するよう複数の発光素子の光を反射してもよい。これらにより、配光パターンのカットオフラインを高精度に形成することができる。
【0008】
本発明の他の態様もまた車両用灯具である。当該車両用灯具は、発光素子の載置面を有する素子搭載部と、載置面に載置され、載置面に対して平行に延在する矩形状の発光面を有する発光素子と、発光素子の光を反射するリフレクタと、を備える。載置面は、灯具左右方向の両端部の高さ位置が異なるように傾く。発光素子は、載置面が水平の状態で、形成すべき配光パターンの形状に応じて定まる発光素子の姿勢のまま、載置面が灯具左右方向の両端部の高さ位置が異なるよう傾けられたときに発光素子がとる位置である基準位置に対して、当該基準位置にあるときの発光面と直交する基準軸周りに回動した位置に発光面が位置するように、載置面に載置される。この態様によっても、発光素子の載置面を傾けることで起こる配光パターンの形成精度の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、車両用灯具が車両に取り付けられた状態において発光素子の載置面を傾けることで起こる配光パターンの形成精度の低下を抑制する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態に係る車両用灯具の概略構造を示す正面図である。
【
図4】素子搭載部に載置された発光素子の拡大図である。
【
図5】
図5(A)は、実施の形態に係る車両用灯具により形成される配光パターンの一部を示す図である。
図5(B)は、実施の形態に係る車両用灯具から灯具前方に投影される光像の模式図である。
図5(C)は、実施の形態に係る車両用灯具により形成される配光パターンの全体を示す図である。
【
図6】
図6(A)は、比較例に係る車両用灯具により形成される配光パターンの一部を示す図である。
図6(B)は、比較例に係る車両用灯具から灯具前方に投影される光像の模式図である。
【
図7】
図7(A)は、比較例に係る車両用灯具により形成される他の配光パターンを示す図である。
図7(B)は、実施の形態に係る車両用灯具により形成される他の配光パターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0012】
図1は、実施の形態に係る車両用灯具の概略構造を示す正面図である。
図2は、リフレクタの概略構造を示す平面図である。
図3は、素子搭載部の概略構造を示す平面図である。
図3は、素子搭載部を載置面側から見たときの平面図である。
図1〜
図3における「前」、「後」、「左」及び「右」は、車両用灯具1の前後左右を示す。本実施の形態に係る車両用灯具1は、車両前方の左右に配置される一対の前照灯ユニットを有する車両用前照灯装置である。一対の前照灯ユニットは左右対称の構造を有する点以外は実質的に同一の構成であるため、
図1には車両用灯具1として車両右側の前照灯ユニットの構造を示す。
【0013】
車両用灯具1は、4つの灯具ユニット100を有する。灯具ユニット100は、車両前方側に開口部を有するランプボディ(図示せず)と、ランプボディの開口部を覆うように取り付けられた透光カバー(図示せず)とにより形成される灯室内に収容される。4つの灯具ユニット100は、灯具左右方向に配列されるとともに、隣り合うユニット同士が連結されて一体構造となっている。最も右側(車両外側)に位置する灯具ユニット100は、フォグランプとして機能する。最も左側(車両内側)に位置する灯具ユニット100は、コーナーリングランプとして機能する。その間の2つの灯具ユニット100は、フォグランプ及びコーナーリングランプとに兼用される。なお、灯具ユニット100の数や配置、機能は特に限定されない。
【0014】
灯具ユニット100には、支持部材連結部2が設けられている。支持部材連結部2には、ランプボディから突出する支持部材(図示せず)が連結される。これにより、灯具ユニット100がランプボディに取り付けられる。
【0015】
各灯具ユニット10は、いわゆるパラボラ型の灯具ユニットであり、素子搭載部120と、発光素子140と、リフレクタ160とを備える。
【0016】
素子搭載部120は、発光素子140を支持するための略板状の部材である。上述のように、本実施の形態の車両用灯具1では、4つの灯具ユニット100が互いに連結された構造を有する。このため、素子搭載部120は、各灯具ユニット100の素子搭載部120が連結された、一枚板形状の基板で構成される。
【0017】
素子搭載部120は、発光素子140が載置される載置面122を有する。素子搭載部120は、載置面122が略灯具下方を向くようにして配置され、リフレクタ160に固定される。載置面122は、灯具左右方向の両端部の高さ位置が異なるように傾く。言い換えれば、載置面122は、水平面に対して、灯具前後軸と平行で且つ載置面122を通る軸周り方向に傾いている。
図1の破線は水平線を示す。本実施の形態では、載置面122の左端部122Lが右端部122Rよりも灯具上下方向の下側に位置する。載置面122には、発光素子140が電気的に接続される配線パターン(図示せず)が形成される。
【0018】
発光素子140は例えば、LED等の半導体発光素子で構成される。発光素子140は、矩形状の発光面142を有する。発光素子140は、半導体発光素子と、半導体発光素子の光を波長変換する蛍光体とが組み合わされた構造を有してもよい。発光素子140は、発光面142が略灯具下方を向くようにして、載置面122に載置される。発光素子140が載置面122に載置された状態で、発光面142は載置面122に対して平行に延在する。
【0019】
リフレクタ160は、発光素子140の光を灯具前方に向けて反射する反射面162を有する。リフレクタ160は、発光素子140の発光面142に対応する形状の光像Pa(
図6(A)参照)を灯具前方に投影する。反射面162は、回転放物面を基本形状とし、所定の配光パターンを形成するよう一部に変形が加えられた形状を有する。具体的には、反射面162は複数の区画に分割され、各区画に所定の変形が加えられる。反射面162と発光素子140とは、反射面162の焦点が発光素子140と重なるよう互いの位置関係が定められる。
【0020】
続いて、載置面122上での発光素子140の姿勢について詳細に説明する。
図4は、素子搭載部に載置された発光素子の拡大図である。
図4における「前」、「後」、「左」及び「右」は、車両用灯具1の前後左右を示す。
図4では、発光素子140の基準位置240が破線で図示されている。この基準位置240は、発光面242の二辺242a,242cが灯具前後軸に対して平行で、他の二辺242b,242dが灯具前後軸に対して垂直(すなわち、灯具左右軸に対して平行)となる位置である。ここで、灯具前後軸は、車両用灯具1が車両に搭載された状態で、車両の前後軸と平行になる軸である。また、灯具左右軸は、車両用灯具1が車両に搭載された状態で、車両の左右軸と平行になる軸である。
【0021】
あるいは、基準位置240は、載置面122が水平面に対して平行な状態において、形成すべき配光パターンの形状に応じて定まる発光素子140の姿勢のまま、載置面122の両端部122L,122Rの高さ位置が異なるように載置面122が傾けられたときに発光素子140がとる位置である。
【0022】
発光素子140は、基準位置240に対して、当該基準位置240にあるときの発光面242と直交する基準軸N周りに回動した位置に発光面142が位置するように、載置面122に載置される。本実施の形態では、基準軸Nは発光面142の中心を通る軸である。発光素子140の回動量は、載置面122の傾きや形成する配光パターンの形状に応じて適宜調整される。例えば、載置面122の傾きを水平面に対して5°とし、発光素子140の回動量を基準位置240に対して15°とすることができる。
【0023】
上述した構成を備える車両用灯具1により形成される配光パターンと、比較例に係る車両用灯具により形成される配光パターンとの違いを説明する。ここで、比較例に係る車両用灯具は、灯具左右方向の両端部の高さが異なるように載置面が傾き、且つ発光素子が基準位置240にある車両用灯具である。
【0024】
図5(A)は、実施の形態に係る車両用灯具により形成される配光パターンの一部を示す図である。
図5(B)は、実施の形態に係る車両用灯具から灯具前方に投影される光像の図である。
図5(C)は、実施の形態に係る車両用灯具により形成される配光パターンの全体を示す図である。
図6(A)は、比較例に係る車両用灯具により形成される配光パターンの一部を示す図である。
図6(B)は、比較例に係る車両用灯具から灯具前方に投影される光像の図である。
図7(A)は、比較例に係る車両用灯具により形成される他の配光パターンを示す図である。
図7(B)は、実施の形態に係る車両用灯具により形成される他の配光パターンを示す図である。なお、
図5(C)、
図7(A)及び
図7(B)では、灯具前方の所定位置、例えば灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを示している。
【0025】
図5(A)〜
図5(C)に示すように、本実施の形態に係る車両用灯具1のリフレクタ160は、発光面の一辺(例えば辺142c)が配光パターンP1のカットオフラインCLの少なくとも一部を形成するよう発光素子140の光を反射する。本実施の形態では、車両用灯具1が発光素子140を複数備えており、リフレクタ160は、複数の発光素子140が有する各発光面142の一辺を並べてカットオフラインCLを形成するよう複数の発光素子140の光を反射する。すなわち、各発光素子140の発光面142に対応する光像Paが一列に並べられて各光像Paの一辺が連続することで、配光パターンP1のカットオフラインCLが形成される。
【0026】
図6(A)及び
図6(B)に示すように、載置面が水平面に対して傾くとともに、発光素子が上述した基準位置にある比較例の車両用灯具では、灯具前方に投影された光像Paの一辺が、形成すべきカットオフラインCLに対して傾いてしまう。光像Paの傾きにより、形成すべきカットオフラインCLを光像Paの一部が超えてしまう。カットオフラインCLを超える部分Bがあると、配光パターンPの明領域の一部が、形成すべきカットオフラインCLを超えてしまう。また、光像Paの傾きによって、隣接する光像Pa間の距離が広がり、隣り合う光像Pa間に比較的大きな隙間Aが生じる。この隙間Aがあると、形成すべきカットオフラインCLに配光パターンPの明領域が到達しない部分が生じてしまう。したがって、所望のカットオフラインCLを有する配光パターンP1を形成することが困難である。
【0027】
これに対し、
図5(A)〜
図5(C)に示すように、本実施の形態の車両用灯具1では、発光素子が基準位置に対して基準軸N周りに回動した位置にある。このため、形成すべきカットオフラインCLに対して光像Paの一辺が平行になるように、光像Paを投影することができる。このため、上述した隙間AやカットオフラインCLを超える部分Bの発生を抑制することができる。したがって、所望のカットオフラインCLを有する配光パターンP1を形成することができる。
【0028】
また、
図7(A)に示すように、比較例に係る車両用灯具では、カットオフラインCLを有しない配光パターンP2を形成すると、全体的に斜めに歪んだ配光パターンP2が形成される。これに対し、
図7(B)に示すように、本実施の形態の車両用灯具1では、全体的に水平方向に延びる、歪みのない配光パターンP2を形成することができる。このため、運転者に与える違和感を低減することができ、また運転者の視認性の低下も抑制することができる。配光パターンP2は、例えばハイビーム用配光パターンである。
【0029】
以上説明したように、本実施の形態に係る車両用灯具1において、発光素子140の載置面122は、灯具左右方向の両端部122L,122Rの高さ位置が異なるように傾いている。そして、発光素子140は、発光面242の二辺242a,242cが灯具前後軸に対して平行で、他の二辺242b,242dが灯具前後軸に対して垂直となる基準位置240に対して、回動した位置に配置されている。あるいは、発光素子140は、載置面122が水平の状態で配光パターンの形状に応じて定まる発光素子140の姿勢のまま、載置面122が傾けられたときに発光素子140が存在する位置である基準位置240に対して、回動した位置に配置されている。これにより、車両用灯具が車両に取り付けられた状態において載置面122を傾けることで起こる配光パターンの形成精度の低下を抑制することができる。
【0030】
また、リフレクタ160は、発光面142の一辺が配光パターンP1のカットオフラインCLの少なくとも一部を形成するよう発光素子140の光を反射する。さらには、リフレクタ160は、複数の発光面142の一辺を並べてカットオフラインCLを形成するよう光を反射する。これにより、載置面122が傾いた場合であっても、高精度にカットオフラインCLを形成することができる。
【0031】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更などのさらなる変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれる。上述した実施の形態と以下の変形との組合せによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態及び変形それぞれの効果をあわせもつ。
【0032】
上述した実施の形態では、4つの発光素子140の全てが基準位置240に対してねじれた位置に配置されている。しかしながら特にこれに限定されず、少なくとも一つの発光素子140がねじれた位置に配置されていれば、載置面122を傾けることで起こる配光パターンの形成精度の低下を抑制する効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0033】
1 車両用灯具、 120 素子搭載部、 122 載置面、 140 発光素子、 142 発光面、 160 リフレクタ、 240 基準位置、 242 発光面、 CL カットオフライン、 N 基準軸、 Pa 光像、 P1 配光パターン、 P2 配光パターン。