特許第6271359号(P6271359)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6271359プロセスデータ処理システムおよびプロセスデータ処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6271359
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】プロセスデータ処理システムおよびプロセスデータ処理方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20180122BHJP
【FI】
   G05B23/02 V
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-145842(P2014-145842)
(22)【出願日】2014年7月16日
(65)【公開番号】特開2016-24480(P2016-24480A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2017年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】000221096
【氏名又は名称】東芝システムテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】特許業務法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】飯田 剛志
(72)【発明者】
【氏名】田畑 淳一
(72)【発明者】
【氏名】田畑 淳一
【審査官】 影山 直洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−067118(JP,A)
【文献】 特開2004−086782(JP,A)
【文献】 特開2006−127069(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00−23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラント施設の複数のプロセスのプロセスデータを収集する下位計算機と、
前記下位計算機が収集した前記プロセスデータを当該下位計算機から受け入れて第1のデータ様式で保存する上位計算機と、
を備え、
前記上位計算機は、
前記下位計算機が更新され前記プロセスデータを前記第1のデータ様式と異なる第2のデータ様式で保存する新たな下位計算機が導入された場合に、前記第1のデータ様式に基づくプロセスデータ項目と、前記第2のデータ様式に基づく更新後プロセスデータ項目とを照合し同一プロセスデータ同士を対応付けるデータ照合部と、
前記データ照合部によって対応関係が確認された前記第1のデータ様式に基づくプロセスデータ項目と前記第2のデータ様式に基づく更新後プロセスデータ項目とを統合して更新前プロセスデータ項目と更新後プロセスデータ項目とを対応付ける対応データ統合リストを作成する統合リスト作成部と、
前記対応データ統合リストに基づいて前記第1のデータ様式に基づく各属性の内容を前記新たな下位計算機の保存する対応する属性の内容とするデータ書き換え部と、
を有することを特徴とするプロセスデータ処理システム。
【請求項2】
前記データ照合部は、前記照合において、前記属性のうち選択されて対応付けの上での優先順位をつけられた主たる属性について順番にスクリーニングを行った上で、不一致度を算出して、不一致度が最小のデータを対応するデータとして対応付けを決定することを特徴とする請求項1に記載のプロセスデータ処理システム。
【請求項3】
前記不一致度は、定量化された対応する属性の違いの絶対値に重みを乗じた値の和で表されることを特徴とする請求項2に記載のプロセスデータ処理システム。
【請求項4】
前記不一致度は、定量化された対応する属性の違いの二乗の値に重みを乗じた値の和で表されることを特徴とする請求項2に記載のプロセスデータ処理システム。
【請求項5】
下位計算機および前記下位計算機が収集したプロセスデータを当該下位計算機から第1のデータ様式で受け入れる上位計算機とから構成されるプロセスデータ処理システムにおいて前記下位計算機が更新されて前記プロセスデータを前記第1のデータ様式と異なる第2のデータ様式で保存する新たな下位計算機が導入された場合のプロセスデータ処理方法であって、
データ照合部が、前記第1のデータ様式に基づく前記上位計算機のプロセスデータベース内データと前記第2のデータ様式に基づく前記新たな下位計算機のプロセスデータとの対応づけを行う対応付けステップと、
統合リスト作成部が、前記データ照合部によって対応関係が確認された前記第1のデータ様式に基づくプロセスデータ項目と前記第2のデータ様式に基づく更新後プロセスデータ項目とを統合して更新前プロセスデータ項目と更新後プロセスデータ項目とを対応付ける対応データ統合リストを作成する統合リスト作成ステップと、
前記対応データ統合リストに基づいて前記第1のデータ様式に基づく各属性の内容を前記新たな下位計算機の保存する対応する属性の内容とするデータ書き換えステップと、
を有することを特徴とするプロセスデータ処理方法。
【請求項6】
前記データ書き換えステップの後に、データ検証部が、前記上位計算機のプロセスデータと前記下位計算機のプロセスデータの一致を検証する検証ステップをさらに有することを特徴とする請求項5に記載のプロセスデータ処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プロセスデータ処理システムおよびプロセスデータ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
施設が複数あるような大規模プラントにおいては、通常、下位計算機がそれぞれの施設のプロセスデータを収集し、上位計算機は各下位計算機が収集したデータをまとめて収集保存する。下位計算機が老朽化しこれを更新する場合、必ずしも更新対象の計算機の製造者と同一の製造者の計算機に更新されるとは限らない。
【0003】
製造者が異なる場合、一般的には、プロセスデータの伝送や構成に差異が生じるため、その差分の反映を上位計算機で行う作業が生じる。これを解決するために、たとえば入出力データのモジュールへの割付作業を自動化する手法が知られている(特許文献1)。また、たとえば、過去の任意事象からプロセスデータを読み出して画面表示する手法が知られている(特許文献2、3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−314275号公報
【特許文献2】特開平8−76833号公報
【特許文献3】特許第3124644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のような入出力データのモジュールへの割付作業を自動化する手法では、下位計算機タグの自動割付のみで上位計算機との連携は無い。また、任意事象から過去のプロセスデータを読み出すような技術では、過去と現在のプロセスデータが同一であることが前提である。
【0006】
下位計算機の更新においては、既設の計算機の製造者と異なる製造者により製造された計算機に更新する場合、プラントとしての大まかなタグ割付体系は規定されているものの、細部については製造者ごとにプロセスデータの伝送データの構成や内容が異なる。そのため、更新の都度、上位計算機が収納するデータ様式の一部を変更、あるいは改造する必要が生じる。
【0007】
また、上位計算機は、更新前の過去のプロセスデータと更新後のプロセスデータを連続して提供する必要があるが、更新前の下位計算機と更新後の下位計算機でデータ構成や内容が異なるため、同じデータとして扱えず連続性を維持できない。
【0008】
本発明の実施形態は、上述した課題を解決するためになされたものであり、下位の計算機の更新の場合でも、上位計算機での変更や改造の必要のないプロセスデータ処理システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本実施形態に係るプロセスデータ処理システムは、プラント施設の複数のプロセスのプロセスデータを収集する下位計算機と、前記下位計算機が収集した前記プロセスデータを当該下位計算機から受け入れて第1のデータ様式で保存する上位計算機と、を備え、前記上位計算機は、前記下位計算機が更新され前記プロセスデータを前記第1のデータ様式と異なる第2のデータ様式で保存する新たな下位計算機が導入された場合に、前記第1のデータ様式に基づくプロセスデータ項目と、前記第2のデータ様式に基づく更新後プロセスデータ項目とを照合し同一プロセスデータ同士を対応付けるデータ照合部と、前記データ照合部によって対応関係が確認された前記第1のデータ様式に基づくプロセスデータ項目と前記第2のデータ様式に基づく更新後プロセスデータ項目とを統合して更新前プロセスデータ項目と更新後プロセスデータ項目とを対応付ける対応データ統合リストを作成する統合リスト作成部と、前記対応データ統合リストに基づいて前記第1のデータ様式に基づく各属性の内容を前記新たな下位計算機の保存する対応する属性の内容とするデータ書き換え部と、を有することを特徴とする。
【0010】
また、本実施形態は、下位計算機および前記下位計算機が収集したプロセスデータを当該下位計算機から第1のデータ様式で受け入れる上位計算機とから構成されるプロセスデータ処理システムにおいて前記下位計算機が更新されて前記プロセスデータを前記第1のデータ様式と異なる第2のデータ様式で保存する新たな下位計算機が導入された場合のプロセスデータ処理方法であって、データ照合部が、前記第1のデータ様式に基づく前記上位計算機のプロセスデータベース内データと前記第2のデータ様式に基づく前記新たな下位計算機のプロセスデータとの対応づけを行う対応付けステップと、統合リスト作成部が、前記データ照合部によって対応関係が確認された前記第1のデータ様式に基づくプロセスデータ項目と前記第2のデータ様式に基づく更新後プロセスデータ項目とを統合して更新前プロセスデータ項目と更新後プロセスデータ項目とを対応付ける対応データ統合リストを作成する統合リスト作成ステップと、前記対応データ統合リストに基づいて前記第1のデータ様式に基づく各属性の内容を前記新たな下位計算機の保存する対応する属性の内容とするデータ書き換えステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態によれば、下位の計算機の更新の場合でも、上位計算機での変更や改造の必要のないプロセスデータ処理システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態に係るプロセスデータ処理システムの構成を示す概念的なブロック図である。
図2】第1の実施形態に係るプロセスデータ処理システムにおける上位計算機および下位計算機の更新前の例を示す概念的なブロック図である。
図3】第1の実施形態に係るプロセスデータ処理システムにおける上位計算機および下位計算機におけるプロセスデータの形式の処理を示す概念的な流れ図である。
図4】第1の実施形態に係るプロセスデータ処理方法の全体ステップを示すフロー図である。
図5】第1の実施形態に係るプロセスデータ処理方法のプロセスデータの対応付けのステップ内の手順を示すフロー図である。
図6】第1の実施形態に係るプロセスデータ処理システムにおける対応付けの検証を説明するグラフであり、(a)は更新前の時間変化データ、(b)は更新後の時間変化データである。
図7】第1の実施形態に係るプロセスデータ処理方法の対応付けの検証のステップ内の手順を示すフロー図である。
図8】第2の実施形態に係るプロセスデータ処理方法における対応付けのステップ内の手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るプロセスデータ処理システムおよびプロセスデータ処理方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
【0014】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るプロセスデータ処理システム200の構成を示す概念的なブロック図である。プロセスデータ処理システム200は、上位計算機100と、複数の下位計算機111a〜111nを有する。下位計算機111a〜111nはそれぞれ、図示しないプラントのそれぞれの施設の複数のプロセスデータを収集し、収集したそれぞれ複数のプロセスデータ112a〜112nを保存する。
【0015】
上位計算機100は、複数の下位計算機111が収集した各時刻の情報、すなわちプロセスデータをそれぞれの下位計算機111a〜111nから受け入れて、下位計算機111a〜111nそれぞれの各時刻におけるプロセスデータ112a〜112nをプロセスデータベース21に保存する。すなわち、下位計算機111a〜111nはそれぞれ短期のプロセスデータを収集し、上位計算機100は、長期にわたるプロセスデータをプロセスデータベース21に集積する。
【0016】
上位計算機100は、演算部10、プロセスデータベース21、データ入力部32、外部からの入力を受け入れる外部入力部31および外部へ出力する出力部33を有する。データ入力部32は、下位計算機111および後述する下位計算機121からのプロセスデータを受け入れる。演算部10は、データ照合部11、統合リスト作成部12、データ書き換え部13およびデータ検証部14を有する。
【0017】
図1では、複数の下位計算機111a〜111n、および下位計算機121を有する。下位計算機121は、更新する下位計算機に代わって導入されたもので、上位計算機100のプロセスデータベース21のデータの形式である第1のデータ様式とは異なる第2のデータ様式に基づくプロセスデータ122を有する。図1内に示した矢印は、上位計算機100とこの新たに導入された下位計算機121との関係のみを示しており、上位計算機100と残りの下位計算機111a〜111nとの関係については、表示を省略している。
【0018】
また、新たに導入された下位計算機121のプロセスデータ122と整合をとるために、上位計算機100のプロセスデータベース21のプロセスデータ21aは、下位計算機121の導入以降のデータが書き換えられる。すなわち、他の下位計算機111a〜111nについては、従来通りであるが、下位計算機121と対応する部分が書き換えられてプロセスデータ21bとなる。
【0019】
データ照合部11は、プロセスデータベース21内のプロセスデータ21aと、データ入力部32で受け入れた下位計算機121のプロセスデータ122を照合する。すなわち、データ照合部11は、プロセスデータベース21内のプロセスデータ21aのそれぞれが、下位計算機121のプロセスデータ122のどのデータに対応するものかをサーベイし、対応付けを行う。
【0020】
統合リスト作成部12は、データ照合部11によって対応付けられたそれぞれのデータについて、それぞれに該当するプロセスデータベース21内のプロセスデータ21aと下位計算機121のプロセスデータ122とをそれぞれ1つのデータにまとめる。統合リスト作成部12は、これをすべてのデータについて行い対応データ統合リスト12a(図3)を作成する。
【0021】
データ書き換え部13は、統合リスト作成部12が作成した対応データ統合リスト12aに基づいて、プロセスデータベース21内のプロセスデータ21aを書き換えて、プロセスデータ21bを作成する。具体的には、書き換え後のプロセスデータ21bは、書き換え前のプロセスデータ21aと同様に第1のデータ様式である。この第1のデータ様式に基づくプロセスデータ21bの各属性の内容に、対応する下位計算機121のプロセスデータ122にそれぞれ対応する属性が直接読み込まれるようにする。すなわち、各データの各属性に入るべき内容として、下位計算機121のプロセスデータ122との対応関係を決定する。
【0022】
データ検証部14は、データ書き換え部13により書き換えられたプロセスデータベース21内のプロセスデータ21bと、対応付けられた下位計算機121のプロセスデータ122との対応の決定が正しくなされたかについて検証を行う。
【0023】
図2は、上位計算機および下位計算機の更新前の例を示す概念的なブロック図である。施設1a内の各計測器から出力されたプロセスデータはそれぞれプログラマブルロジックコントローラ(PLC)を経由して下位計算機111aに取り込まれる。なお、PLCは例示であって他の方式でもよい。
【0024】
この際、下位計算機111aにおいては、プロセスデータは下位計算機111aについて規定された形式で取り込まれる。たとえば、プロセスデータの属性である識別子は、図2に示すように、識別子Bm1、識別子Bm2、・・・、識別子Bmxの順に並んでいる。識別子Bm1はプロセス量の単位、識別子Bm2は測定値、・・・、識別子Bmxがそれぞれのプロセス量を計測する計測器に付されたタグ番号となっている。
【0025】
同様に、施設1n内の各計測器から出力されたプロセスデータはそれぞれプログラマブルロジックコントローラ(PLC)を経由して下位計算機111nに取り込まれる。この際、下位計算機111nにおいては、プロセスデータは下位計算機111nについて規定された形式で取り込まれる。たとえば、プロセスデータの属性である識別子は、図2に示すように、識別子Cm1、識別子Cm2、・・・、識別子Cmxの順に並んでいる。識別子Cm1は測定値、識別子Cm2はそれぞれのプロセス量を計測する計測器に付されたタグ番号、・・・、識別子Cmxはプロセス量の単位となっている。
【0026】
上位計算機100においては、プロセスデータの属性である識別子は、図2に示すように、識別子An1、識別子An2、・・・、識別子Anxの順に並んでいる。識別子An1はそれぞれのプロセス量を計測する計測器に付されたタグ番号、識別子An2は測定値、・・・、識別子Anxはプロセス量の単位となっている。
【0027】
このように、各下位計算機111a〜111n、および上位計算機100のそれぞれが有するプロセスデータの形式は、互いに一致せずに相違点を有することが多かった。従来は、設計者や調整者が、対応関係を確認して、上位計算機100の各データの各属性を示す識別子について、下位計算機111a〜111n内のプロセスデータと対応付けを行っていた。
【0028】
図3は、上位計算機および下位計算機におけるプロセスデータの形式の処理を示す概念的な流れ図である。すなわち、下位計算機の更新により新たな下位計算機121が導入された場合を示している。
【0029】
新たに導入された下位計算機121においては、プロセスデータの属性である識別子は、図3に示すように、識別子Dm1、識別子Dm2、・・・、識別子Dmxの順に並んでいる。識別子Dm1はプロセス量の単位、識別子Dm2は測定値、・・・、識別子Dmxはそれぞれのプロセス量を計測する計測器に付されたタグ番号となっている。
【0030】
一方、上位計算機100においては、図2に示したように、識別子An1はそれぞれのプロセス量を計測する計測器に付されたタグ番号、識別子An2は測定値、・・・、識別子Anxはプロセス量の単位となっている。したがって、上位計算機100のプロセスデータベース21のデータの属性ごとに、識別子An1はタグ番号であり下位計算機121のデータの識別子Dmxに対応している。また、識別子An2は測定値であり下位計算機121のデータの識別子Dm2に対応している。また、識別子Anxはプロセス量の単位であり下位計算機121のデータの識別子Dm1に対応している。
【0031】
このように、上位計算機100のプロセスデータベース21のプロセスデータの属性を示す各識別子と、新たに導入した下位計算機121のプロセスデータの属性を示す各識別子との対応関係がとられている。すなわち、上位計算機100のプロセスデータベース21のデータの識別子と、新たに導入した下位計算機121のデータの識別子とを比較すれば、最終的には上位計算機100のどのデータが下位計算機121のどのデータと同一かの判別をつけることができる。したがって、図3に示す識別子照合判定処理を行うことが可能であり、データ間の同一性を決定することができる。
【0032】
この結果を用いて、図3に示すように対応データ統合リスト12aを作成する。対応データ統合リスト12aは、プロセスデータが各行に配列されている。すなわち、各行のプロセスデータAnについて、対応する下位計算機121のプロセスデータDm、上位計算機100の識別子An1、An2、・・・、Anxのように配列されている。
【0033】
今、識別子照合判定処理の結果、上位計算機100のプロセスデータA1、A2、AXのそれぞれについて、下位計算機121のプロセスデータD1、DX、D2が対応する同一プロセスデータと対応付けられたとする。この場合、対応データ統合リスト12aにおいて、上位計算機100のプロセスデータA1には下位計算機121のプロセスデータD1が対応し、プロセスデータA1の識別子A11、A12、A1xの欄にはそれぞれ下位計算機121のプロセスデータD1x、D12、D11の内容が入る。
【0034】
同様に、対応データ統合リスト12aにおいて、上位計算機100のプロセスデータA2には下位計算機121のプロセスデータDXが対応し、プロセスデータA2の識別子A21、A22、A2xの欄にはそれぞれ下位計算機121のプロセスデータDxx、Dx2、Dx1の内容が入る。また、上位計算機100のプロセスデータA3には下位計算機121のプロセスデータD2が対応し、プロセスデータAXの識別子AX1、AX2、AXxの欄にはそれぞれ下位計算機121のプロセスデータD2x、D22、D21の内容が入る。
【0035】
この結果、上位計算機100のプロセスデータベース21のプロセスデータA1、A2、・・・、AXのそれぞれの属性を示す各識別子の欄に入るべき内容を、下位計算機121のプロセスデータのどこから引用すればよいかという対応関係が明確となり、データ書き換え部13は、この引用関係をプロセスデータベース21内のプロセスデータ21bに書き込む、すなわち、従来の書き込みを書き換えることができる。
【0036】
図4は、本実施形態に係るプロセスデータ処理方法の全体ステップを示すフロー図である。まず、下位計算機の一つが更新され、上位計算機100と異なるデータ様式によってプロセスデータを収集する下位計算機121が導入される(ステップS10)。
【0037】
新たな下位計算機121の導入に伴って、上位計算機100のデータ照合部11は、上位計算機100のプロセスデータベース21に収納されたプロセスデータ21aと、更新後の、すなわち新たに導入された下位計算機121のプロセスデータ122とを照合する。データ照合部11は、照合を行うことによって、プロセスデータ21aのそれぞれと、プロセスデータ122のそれぞれとを1対1に対応付ける(ステップS20)。
【0038】
次に、統合リスト作成部12は、データ照合部11によって対応付けられたプロセスデータベース21内のプロセスデータ21aと下位計算機121のプロセスデータ122とをそれぞれ1つのデータにまとめる。統合リスト作成部12は、これをすべてのデータについて行い対応データ統合リスト12aを作成する(ステップS30)。
【0039】
次に、データ書き換え部13は、統合リスト作成部12が作成した対応データ統合リスト12aに基づいて、プロセスデータベース21内のプロセスデータ21aを書き換えて、プロセスデータ21bを作成する。すなわち、第1のデータ様式に基づくプロセスデータ21bの各属性の内容に、対応する下位計算機121のプロセスデータ122のそれぞれ対応する属性が直接読み込まれるようにする(ステップS40)。すなわち、各データの各属性に入るべき内容として、下位計算機121のプロセスデータ122との対応関係を決定する。
【0040】
データ検証部14は、データ書き換え部13により書き換えられたプロセスデータベース21内のプロセスデータ21bと、対応付けられた下位計算機121のプロセスデータ122との対応の決定が正しくなされたかについて検証を行う(ステップS50)。
【0041】
図5は、プロセスデータの対応付けのステップS20内の手順を示すフロー図である。まず、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データの各属性を表す識別子ごとの重み付けを設定する(ステップS21)。次に、上位計算機100の対象データを選択する(ステップS22)。上位計算機100の対象データについては、後述するステップS27までの各ステップを行い、これを上位計算機100の全データについて繰り返す。
【0042】
次に、新たに導入された下位計算機121内複数のプロセスデータ122から対象とするプロセスデータを選択する(ステップS23)。下位計算機121の対象とするプロセスデータについては、後述するステップS27までの各ステップを行い、これを下位計算機121の全プロセスデータ122について繰り返す。
【0043】
次に、選択された上位計算機100の対象データの識別子のそれぞれと、下位計算機121内複数のプロセスデータ122から選択された対象データの識別子のそれぞれとの、全組み合わせについて識別子照合を行う(ステップS24)。識別子照合では、識別子どうしの不一致率を算出しその結果を一時記憶する。この、上位計算機100のプロセスデータベース21内のm番目の対象データのi番目の識別子と、新たに導入された下位計算機121内のn番目の対象プロセスデータのj番目の識別子との不一致率Cmnを、i番目の識別子とj番目の識別子との全組み合わせについて、たとえば、次の式(1)によって算出する。
Cmnij=wi(Ani―Dmj) …(1)
【0044】
ただし、iは上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象とするプロセスデータ21aの属性すなわち識別子の順位番号、Aniは上位計算機100のプロセスデータベース21内のm番目のプロセスデータ21aのi番目の属性すなわち識別子の値、jは新たに導入された下位計算機121内のプロセスデータ122の属性の順位番号、Dmjは新たに導入された下位計算機121内のn番目のプロセスデータ122のj番目の属性を表す識別子の値、wiは重み係数を示す。
【0045】
不一致率Cmnを算出する式は式(1)には限らない。たとえば、差の二乗の和の代わりに差の絶対値であってもよい。あるいは、次の式(2)のように各項を無次元化して後に重み係数を乗じたものとしてもよい。
Cmnij=wi((Ani―Dmj)/Ani) …(2)
【0046】
ここで、属性を表す識別子の値を、属性の性格に応じて定義する必要がある。たとえば、測定値については測定値そのもので演算可能である。単位については、文字データとしてたとえばそれぞれの文字数で数値化することが考えられる。TAG番号、名称についても、同様に行うことが可能である。
【0047】
ただし、名称のようなものは、系統名称や施設名称が冠せられているものとそうでないものとを比較する場合もあり得るので、測定値のような元々数値であったものに比べると、同一性を図る上での重要度は低くなる。したがって、名称等のようなものは、重み係数を小さくすることを考慮する。重み係数は性格の異なる属性を演算上同じレベルで取り扱うために相対関係を調整するためのものである。
【0048】
この識別子照合を順次行い、全ての組合せについて終了したか否かを判定する(ステップS25)。すべてについて終了はしていないと判定された場合(ステップS25 NO)はステップS24の識別子照合を継続する。すべての識別子の組合せについての照合を終了したと判定された場合(ステップS25 YES)には、全ての識別子の組合せについて算出されたCmnijを一時記憶する(ステップS26)。この上位計算機100のプロセスデータベース21内のm番目の対象データと、新たに導入された下位計算機121内のn番目の対象プロセスデータについて算出されたCmnijに基づいて、一致度の高い、すなわち不一致率の低い識別子どうしの対応関係が明確となってくる。
【0049】
次に、新たに導入された下位計算機121の全プロセスデータについて終了したか否かの判定を行う(ステップS27)。全プロセスデータについて終了していないと判定された場合(ステップS27 NO)は、ステップS23に戻り、新たに導入された下位計算機121の次の対象データについて以上のステップを繰り返す。
【0050】
全プロセスデータについて終了したと判定された場合(ステップS27 YES)は、上位計算機100のプロセスデータベース21内の全データについて終了したか否かの判定を行う(ステップS28)。全データについて終了したと判定された場合(ステップS28 YES)は、上位計算機100のプロセスデータベース21内のm番目の対象データと、新たに導入された下位計算機121内のn番目の対象プロセスデータとの対応関係を決定する(ステップS29)。
【0051】
すなわち、上位計算機100のプロセスデータベース21内のm番目の対象データと、新たに導入された下位計算機121内のn番目の対象プロセスデータとの不一致率Smnは、次の式(3)で与えられる。
Smn=ΣΣCmnij …(3)
ここで、ΣΣは、iについての和をとりその結果をさらにjについて和をとった結果であることを示す。
【0052】
なお、式(3)は、ステップS24において式(1)を用いた場合であり、ステップS24において他の式を使用した場合は、その結果のiおよびjについて和をとった結果を用いればよい。
【0053】
以上で、プロセスデータの対応付けステップ(ステップS20)を終了し、次の対応データ統合リストの作成ステップS30に進む。
【0054】
図6は、対応付けの検証を説明するグラフであり、(a)は更新前の時間変化データ、(b)は更新後の時間変化データである。これら更新前の時間変化データと更新後の時間変化データとが、同じプロセスデータのものであるか否かの同一性を確認する方法について以下に説明する。
【0055】
プラント施設は、通常、起動および停止の運転がなされる。この通常の起動および停止の運転は、通常、運転上の基準に基づいてなされる。たとえば、起動時間、すなわち起動開始から所定の運転状態に至るまでの時間についても、最も厳しい個所の温度上昇率を規定値以内に収める等の条件を満たすために、目標とする起動時間が定められているのが通常である。したがって、通常の起動および停止におけるプラント施設の状態は、毎回、ほぼ同様に変化する。
【0056】
この通常の起動および停止のサイクルにおいて、プラント施設のプロセスデータも変化する。その変化は、それぞれの通常の起動および停止においてほぼ同様である。したがって、過去の、すなわち上位計算機100の下位計算機更新前のプロセスデータベース21に格納されている複数の運転サイクルにおけるプロセスデータ21aは、ほぼ同様の変化を示す。
【0057】
これらの運転実績のある更新前のプロセスデータと、下位計算機更新後のプロセスデータとの比較としては、プロセスデータの時間的変化の比較によって行う。たとえば液位を例にとると、先ず、互いに同様の変化をするはずの時刻t11およびt21をそれぞれ選択する。更新前は、時刻t11からΔt後の時刻t12までの液位変化がΔL1の変化に対して、更新後は、時刻t21からΔt後の時刻t22までの液位変化がΔL2の変化であるとする。この場合、一致度を、たとえば次の式(4)のように定義することで、一致度εを算出し、比較することができる。
ε=1/|ΔL2/ΔL1−1| …(4)
【0058】
なお、ΔL1とΔL2とが近い値であるほど、大きくなるような定義であれば、他の定義であってもよい。また、式(4)の値の対数をとることでもよい。
【0059】
図7は、対応付けの検証のステップS50内の手順を示すフロー図である。まず、検証対象とするプロセスデータに関連するプラント情報を抽出する(ステップS51)。具体的には、どの機器のどのプロセス量について、判断基準時刻すなわちどの時点の変化をみるかという、機器、プロセス量、および判断基準時刻の組合せを検証対象として選定する。検証対象は、複数選定することが望ましい。
【0060】
次に、ステップS51で選定した検証対象から、1つずつ選択し一致度を算出するというステップを繰り返す。最初に、更新前プラント状態判断基準時刻(t11)を設定する(ステップS52)。次に、データ検証部14は、更新前判定時刻(t11)のプロセスデータ情報を抽出し、プロセス量変化を算出する(ステップS53)。
【0061】
次に、更新後プラント状態判断基準時刻(t21)を設定する(ステップS54)。次に、データ検証部14は、更新後判定時刻(t21)のプロセスデータ情報を抽出し、プロセス量変化を算出する(ステップS55)。
【0062】
次に、データ検証部14は、ステップS53で算出された更新前のプロセスデータの変化量と、ステップS55で算出された更新後のプロセスデータの変化量とに基づいて、一致度εを算出する(ステップS56)。また、繰り返しごとに、一致度の合計値に今回算出した一致度εを加える。
【0063】
次に、更新後データについて全データが終了したか否かを判定する(ステップS57)。更新後データについて全てのデータが終了したとは言えないと判定された場合(ステップS57 NO)、ステップS54に戻り、以降のステップを繰り返す。更新後データについて全てのデータが終了したと判定された場合(ステップS57 YES)、更新前のデータについて全データが終了したか否かを判定する(ステップS58)。更新前データについて全てのデータが終了したとは言えないと判定された場合(ステップS58 NO)、ステップ52に戻り、以降のステップを繰り返す。更新前データについて全てのデータが終了したと判定された場合(ステップS58 YES)は、プロセスデータの一致度を集計し、一致度集計値Dを算出する。
【0064】
一致度集計値Dを算出したら、規定値以下となっているか否かを判定する(ステップS60)。一致度集計値Dが規定値以下であると判定された場合(ステップS60 YES)は、出力部33は検証完了表示を行う(ステップS61)。一致度集計値Dが規定値以下ではないと判定された場合(ステップS60 NO)は、出力部33は検証不成立表示を行う(ステップS62)。
【0065】
以上のように、本実施形態によれば、下位の計算機の更新の場合でも、上位計算機100での変更や改造の必要のないプロセスデータ処理システムを得ることができる。
【0066】
[第2の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態の変形であり、対応付けのステップの内容が異なる。第1の実施形態では、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データと新たに導入された下位計算機121内の対象プロセスデータのそれぞれの属性の対応関係は自動的に探索する方式である。一方、本第2の実施形態においては、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データと新たに導入された下位計算機121内の対象プロセスデータのそれぞれの属性の対応関係を、一部のデータ同士で比較してあらかじめ既知の状態としてから検索を行う方式である。
【0067】
図8は、第2の実施形態に係るプロセスデータ処理方法における対応付けのステップS120内の手順を示すフロー図である。
【0068】
まず、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データを選択する(ステップS121)。上位計算機100の対象データについては、後述するステップS127までの各ステップを行い、これを上位計算機100の全データについて繰り返す。
【0069】
次に、新たに導入された下位計算機121内の複数のプロセスデータ122から対象とするプロセスデータを選択する(ステップS122)。下位計算機121の対象とするプロセスデータについては、後述するステップS126までの各ステップを行い、これを下位計算機121の全プロセスデータ122について繰り返す。
【0070】
スクリーニングの第1段階として、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データと新たに導入された下位計算機121内の対象プロセスデータのそれぞれの第1の属性同士を照合し、両者の差異が規定値以内か否かを判定する(ステップS123)。ここで、第1の属性は、プロセスデータ同士が同じものであるか、すなわち対応するものであるか否かを判別する上で、最も効果的な属性、すなわち識別子である。たとえば、圧力、流量、温度、液位など、同じ範疇のプロセス量をまず抽出するとすれば識別子として単位を選択することが考えられる。
【0071】
判定の結果、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データの第1の属性と、新たに導入された下位計算機121内の対象プロセスデータの第1の属性との差異が、規定値以内であった場合(ステップS123 YES)、次のステップS124に進む。両者の差異が規定値以上であった場合、すなわち、それぞれの第1の属性が異なると判定された場合(ステップS123 NO)、新たに導入された下位計算機121内の次のプロセスデータを対象とする。具体的には、ステップS122以降を繰り返す。
【0072】
次に、スクリーニングの第2段階として、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データと新たに導入された下位計算機121内の対象プロセスデータのそれぞれの第2の属性同士を照合し、両者の差異が規定値以内か否かを判定する(ステップS124)。ここで、たとえば、第1の属性が単位という識別子であった場合は、第2の属性としてたとえば測定値という識別子を選択することが考えられる。この結果、同じ物理量を測定して近い値が得られた場合は、対応するデータの候補であると判断することができる。なお、測定値は、下位計算機121によって、表示の形式が、浮動小数点表示であったり、指数表示であったり、あるいは表示の桁数が異なったりする差異があり得るので、まったく一致している場合のみが同一とは限らない。
【0073】
判定の結果、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データの第2の属性と、新たに導入された下位計算機121内の対象プロセスデータの第2の属性との差異が、規定値以内であった場合(ステップS124 YES)、次のステップS125に進む。両者の差異が規定値以上であった場合、すなわち、それぞれの第1の属性が異なると判定された場合(ステップS124 NO)、新たに導入された下位計算機121内の次のプロセスデータを対象とする。具体的には、ステップS122以降を繰り返す。
【0074】
次に、不一致率を算定しその結果を一時記憶する(ステップS125)。すなわち、上位計算機100のプロセスデータベース21内の対象データと、新たに導入された下位計算機121内の対象プロセスデータとの不一致率Smnを式(3)等に基づいて算出する。
【0075】
不一致率Smnが、前回一時記憶した不一致率より小さい場合は、今回の結果と、今回対象とした下位計算機121内の対象プロセスデータの内容を、それまで一時記憶していたものに代えて一時記憶する。このようにして、下位計算機121内の対象プロセスデータについて、第1の属性および第2の属性についてスクリーニングされ残った下位計算機121内の対象プロセスデータについて、不一致率最小のものが抽出される。
【0076】
次に、新たに導入された下位計算機121の全プロセスデータについて終了したか否かの判定を行う(ステップS126)。全プロセスデータについて終了していないと判定された場合(ステップS126 NO)は、ステップS122に戻り、新たに導入された下位計算機121の次の対象データについて以上のステップを繰り返す。
【0077】
全プロセスデータについて終了したと判定された場合(ステップS126 YES)は、上位計算機100のプロセスデータベース21内の全データについて終了したか否かの判定を行う(ステップS127)。全データについて終了したと判定された場合(ステップS127 YES)は、プロセスデータの対応付けステップ(ステップS120)を終了し、次の対応データ統合リストの作成ステップS30に進む。
【0078】
上位計算機100のプロセスデータベース21内の全データについて終了していないと判定された場合(ステップS127 NO)は、ステップS121に戻り、上位計算機100のプロセスデータベース21内の次の対象データについて以上のステップを繰り返す。
【0079】
以上のように本実施形態によれば、あらかじめ、代表的なデータに基づいて識別子どうしの対応関係を把握することによって、対応付けにあたっての比較の組合せを大幅に削減することができる。
【0080】
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。
【0081】
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0082】
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0083】
1a、1n…施設、10…演算部、11…データ照合部、12…統合リスト作成部、12a…対応データ統合リスト、13…データ書き換え部、14…データ検証部、21…プロセスデータベース、21a、21b…プロセスデータ、31…外部入力部、32…データ入力部、33…出力部、100…上位計算機、111、111a、111n…下位計算機、112a、112n…プロセスデータ、121…下位計算機、122…プロセスデータ、200…プロセスデータ処理システム
図1
図2
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図8