特許第6271386号(P6271386)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6271386
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】情報提供システム及び情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20180122BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   G06F17/30 310Z
   G06F17/30 340A
   H04M11/00 302
【請求項の数】8
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2014-202329(P2014-202329)
(22)【出願日】2014年9月30日
(65)【公開番号】特開2016-71750(P2016-71750A)
(43)【公開日】2016年5月9日
【審査請求日】2015年7月9日
【審判番号】不服2017-2064(P2017-2064/J1)
【審判請求日】2017年2月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(72)【発明者】
【氏名】岸本 純一
(72)【発明者】
【氏名】中島 純
(72)【発明者】
【氏名】奈須 庄健
(72)【発明者】
【氏名】宇多 弘次
【合議体】
【審判長】 金子 幸一
【審判官】 石川 正二
【審判官】 相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−339593号公報(JP,A)
【文献】 特開2008−217604号公報(JP,A)
【文献】 特開2007−74739号公報(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と、第1サーバと、第2サーバとを備え、
前記端末装置は、
当該端末装置の位置を示す端末位置情報を利用して、当該端末装置において所定の機能を提供するアプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理部と、
当該端末装置のユーザから、当該端末装置の端末位置情報の利用の可否を、前記アプリケーションプログラム毎に示す許諾設定情報の入力を受け付ける入力受付部と、
を備え、
前記第1サーバは、
前記端末位置情報と、当該端末位置情報の許諾設定情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記許諾設定情報により利用が許可されている端末位置情報を、前記第2サーバのうち前記アプリケーションプログラムに対応するサーバから受信した抽出条件に基づき前記記憶部から検索する抽出部と、
前記抽出部が検索した前記端末位置情報をプル方式又はプッシュ方式により前記第2サーバに送信する第1サーバ送信部と、
を備え、
前記第2サーバは、
前記第1サーバから受信する前記端末位置情報が示す端末装置に報知するレコメンド情報を取得するレコメンド情報取得部と、
前記レコメンド情報取得部が取得した前記レコメンド情報を、前記抽出部が検索した前記端末位置情報に対応する前記端末装置に送信する第2サーバ送信部と、
を備えることを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
前記記憶部は、前記端末位置情報と、当該端末位置情報に対応する対応情報とを対応付けて記憶し、
前記抽出部は、前記検索した端末位置情報に対応する対応情報を抽出し、
前記第1サーバ送信部は、前記抽出部が抽出した前記対応情報を、プル方式又はプッシュ方式により前記第2サーバに送信する
ことを特徴とする請求項に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記記憶部は、前記端末位置情報と、当該端末位置情報に対応する対応情報とを対応付けて記憶し、
前記抽出部は、前記対応情報を検索キーとして検索した前記端末位置情報を抽出する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記抽出部は、前記対応情報の値の変化に基づいて前記端末位置情報を抽出する
ことを特徴とする請求項に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記対応情報は、前記端末装置を識別する端末識別情報を含み、
前記抽出部は、前記端末位置情報が示す位置が所定のエリア内である場合に、前記端末位置情報に対応する端末識別情報を抽出し、
前記第1サーバ送信部は、前記抽出部が抽出した前記端末識別情報を、プル方式又はプッシュ方式により前記第2サーバに送信し、
前記第2サーバ送信部は、前記抽出部が抽出した前記端末識別情報が示す前記端末装置に前記レコメンド情報を送信する
ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記抽出部は、前記端末位置情報が示す前記端末装置の位置が所定期間以上、所定のエリア内であるか否かを判定し、判定結果に基づいて端末識別情報を抽出する
ことを特徴とする請求項に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記抽出部は、所定のエリア内の位置を示す前記端末位置情報を検索し、検索した前記端末位置情報に対応する端末識別情報を抽出し、
前記レコメンド情報取得部は、前記抽出部が抽出した前記端末識別情報が示す端末装置の数と当該数の変化の程度との少なくともいずれか1つに基づいて、前記レコメンド情報を取得する
ことを特徴とする請求項又は請求項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
端末装置と、第1サーバと、第2サーバとを備える情報提供システムにおける情報提供方法であって、
前記端末装置が、当該端末装置の位置を示す端末位置情報を利用して、当該端末装置において所定の機能を提供するアプリケーションプログラムを実行するアプリケーション処理ステップと、
前記端末装置が、当該端末装置のユーザから、当該端末装置の端末位置情報の利用の可否を、前記アプリケーションプログラム毎に示す許諾設定情報の入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記第1サーバが、前記端末位置情報と当該端末位置情報の許諾設定情報とを対応付けて記憶している記憶部から、前記許諾設定情報により利用が許可されている端末位置情報を、前記第2サーバのうち前記アプリケーションプログラムに対応するサーバから受信した抽出条件に基づき検索する抽出ステップと、
前記第1サーバが、前記抽出ステップにおいて検索された前記端末位置情報をプル方式又はプッシュ方式により前記第2サーバに送信する第1送信ステップと、
前記第2サーバが、前記第1サーバから受信する前記端末位置情報が示す端末装置に報知するレコメンド情報を取得するレコメンド情報取得ステップと、
前記第2サーバが、前記レコメンド情報取得ステップにおいて取得され前記レコメンド情報を、前記抽出ステップにおいて検索された前記端末位置情報に対応する前記端末装置に送信する第2送信ステップと、
を含むことを特徴とする情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム及び情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
Webサービスとしては、サービスの利用者に関する利用者情報を利用者端末から取得し、利用者情報を利用してサービスを提供するものがある。このサービスのうち、利用者端末が自装置の位置を示す端末位置情報をWebサーバに送信し、Webサーバが端末位置情報に関連した情報を送信するものがある。
【0003】
利用者端末が自装置の端末位置情報を得る技術としては、下記の特許文献1に記載された端末装置が知られている。この端末装置における1又はそれ以上のアプリケーションは、測位方法選択装置に測位データを要求する。測位方法選択装置は、1又はそれ以上の測位方法を使用する。このとき、測位方法選択装置は、ある測位方法によって提供される測位データの質と、アプリケーションが要求する測位の質とを比較して、1又はそれ以上のアプリケーションに測位データを提供する。
【0004】
測位方法選択装置により測位された端末位置情報は、サーバに集められる。アプリケーションを提供する提供者は、サーバに集められた端末位置情報を利用して、利用者端末の位置を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−209298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、サーバに集められる端末位置情報が膨大であるため、端末位置情報の取り扱いが煩雑になる問題があった。特に、アプリケーションの提供者がそれぞれのタイミングで端末位置情報を求める場合、各利用者端末が測位する端末位置情報がアプリケーションの数だけ増える場合があった。この場合、サーバに集められる端末位置情報が、より増大する問題があった。そして、集められた端末位置情報がユーザの意図に反して利用される可能性があった。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、サーバに集められた端末位置情報を利用する際の利便性を向上させることができる情報提供システム及び情報提供方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報提供システムは、端末装置の位置を示す端末位置情報と、当該端末位置情報の利用の可否を示す許諾設定情報とを対応付けて記憶する記憶部と、前記許諾設定情報により利用が許可されている端末位置情報を前記記憶部から検索する抽出部と、前記抽出部が検索した前記端末位置情報に対応する端末装置に報知するレコメンド情報を取得するレコメンド情報取得部と、前記レコメンド情報取得部が取得した前記レコメンド情報を、前記抽出部が検索した前記端末位置情報に対応する前記端末装置に送信する送信部と、を備える。
【0009】
(2)本発明の一態様は、上記した(1)に記載の情報提供システムは、前記抽出部を備える第1サーバと、前記レコメンド情報取得部と、前記送信部と、を備える第2サーバと、を備える。
【0010】
(3)本発明の一態様は、上記した(1)又は(2)に記載の情報提供システムにおいて、前記記憶部は、前記端末位置情報と、当該端末位置情報に対応する対応情報とを対応付けて記憶し、前記抽出部は、前記検索した端末位置情報に対応する対応情報を抽出する。
【0011】
(4)本発明の一態様は、上記した(1)又は(2)に記載の情報提供システムにおいて、前記記憶部は、前記端末位置情報と、当該端末位置情報に対応する対応情報とを対応付けて記憶し、前記抽出部は、前記対応情報を検索キーとして検索された前記端末位置情報を抽出する。
【0012】
(5)本発明の一態様は、上記した(4)に記載の情報提供システムにおいて、前記抽出部は、前記対応情報の値の変化に基づいて前記端末位置情報を抽出する。
【0013】
(6)本発明の一態様は、上記した(3)から(5)のいずれかに記載の情報提供システムにおいて、前記対応情報は、前記端末装置を識別する端末識別情報を含み、前記端末位置情報が示す位置が所定のエリア内である場合に、前記端末位置情報に対応する端末識別情報を抽出し、前記送信部は、前記抽出部が抽出した前記端末識別情報が示す前記端末装置に前記レコメンド情報を送信する。
【0014】
(7)本発明の一態様は、上記した(6)に記載の情報提供システムにおいて、前記抽出部は、前記端末位置情報が示す前記端末装置の位置が所定期間以上、所定のエリア内であるか否かを判定し、判定結果に基づいて端末識別情報を抽出する。
【0015】
(8)本発明の一態様は、上記した(7)又は(8)に記載の情報提供システムにおいて、前記抽出部は、所定のエリア内の位置を示す前記端末位置情報を検索し、検索した前記端末位置情報に対応する端末識別情報を抽出し、前記レコメンド情報取得部は、前記抽出部が抽出した前記端末識別情報が示す端末装置の数と当該数の変化の程度とのうち少なくともいずれか1つに基づいて、前記レコメンド情報を取得する。
【0016】
(9)本発明の一態様は、端末装置の位置を示す端末位置情報と、当該端末位置情報の利用の可否を示す許諾設定情報とを対応付けて記憶する記憶部を備える情報提供システムにおける情報提供方法であって、前記情報提供システムが、前記許諾設定情報により利用が許可されている端末位置情報を前記記憶部から検索する抽出ステップと、前記情報提供システムが、前記抽出ステップにおいて検索された前記端末位置情報に対応する端末装置に報知するレコメンド情報を取得するレコメンド情報取得ステップと、前記情報提供システムが、前記レコメンド情報取得ステップにおいて取得された前記レコメンド情報を、前記抽出ステップにおいて検索された前記端末位置情報に対応する前記端末装置に送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする情報提供方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、サーバに集められた端末位置情報を利用する際の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態におけるレコメンドシステムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る端末装置の他の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の一実施形態に係る端末装置の他の構成を示すブロック図である。
図5】本発明の一実施形態に係る端末装置において行われる処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態に係る端末装置において行われるマスタ決定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態に係る端末装置において行われる端末位置情報の取得及び送信処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図8】本発明の一実施形態に係る許諾設定情報を設定するための操作画面の一例を示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係る位置情報サーバの構成を示すブロック図である。
図10】本発明の一実施形態に係る対応テーブルの一例を示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係るPOIサーバの構成を示すブロック図である。
図12】本発明の一実施形態に係るアプリケーションサーバの構成を示すブロック図である。
図13】本発明の一実施形態に係るレコメンドシステムの動作手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施形態のレコメンドシステム1を、図面を参照して説明する。本実施形態に係るレコメンドシステム1は、端末装置に対して情報を提示する情報提供システムである。
【0020】
[位置情報システムの概要]
図1は、実施形態に係るレコメンドシステム1の構成を示すブロック図である。このレコメンドシステム1は、複数の端末装置10A、10B、・・・、10N(以下、総称する場合には単に「端末装置10」と呼ぶ)、位置情報サーバ30、認証サーバ40、POI(Point Of Interest)サーバ42、契約者情報サーバ44、及びアプリケーションサーバ50A、50B、・・・、50N(以下、総称する場合には単に「アプリケーションサーバ50」と呼ぶ)を有する。
なお、端末装置10には、アプリケーションがインストールされている。そして、アプリケーションサーバ50と、端末装置10にインストールされているアプリケーションとは、それぞれ対応している。また、本実施形態におけるアプリケーションとは、端末装置10の端末位置情報を利用するアプリケーションである。
【0021】
レコメンドシステム1において、端末装置10は、位置情報サーバ30に自装置の位置を示す端末位置情報を送信する装置である。また、端末装置10は、アプリケーションサーバ50から受信するレコメンド情報に応じた処理を行うアプリケーションを実行する。つまり、端末装置10は、アプリケーションを実行することにより、アプリケーションサーバ50から受信するレコメンド情報をユーザに提示する。ここで、レコメンド情報とは、端末装置10の位置などに応じてユーザに提示される情報である。具体的には、レコメンド情報は、例えば、お勧め情報(ユーザの嗜好や行動に応じたものに限らない)、広告、クーポン、ニュース、所在地周辺の混雑状況などの端末装置10の所在地に関連する情報である。
なお、端末装置10は、ユーザ及び認証サーバ40によりその利用が許可されたアプリケーションのみを実行する。以下では、その利用が許可されたアプリケーションを許諾アプリケーションと称する。
【0022】
位置情報サーバ30は、端末装置10から受信した端末位置情報を管理する装置である。位置情報サーバ30は、端末位置情報を利用して、自装置、POIサーバ42、及び契約者情報サーバ44から情報を抽出する。そして、位置情報サーバ30は、アプリケーションサーバ50のうち、許諾アプリケーションに対応するアプリケーションサーバ50に対してのみ、抽出した情報を送信する。
POIサーバ42は、POI情報を管理する装置である。POI情報については、後述する。
契約者情報サーバ44は、端末装置10のユーザの属性情報を管理する装置である。
【0023】
アプリケーションサーバ50は、端末装置10にレコメンド情報を送信する装置である。アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30から、位置情報サーバ30が管理する各種情報を受信する。アプリケーションサーバ50は、受信した各種情報に応じて、端末装置10に送信するレコメンド情報を選択する。アプリケーションサーバ50は、選択したレコメンド情報を端末装置10に送信する。
【0024】
これにより、レコメンドシステム1は、ユーザなどによる許可が得られている場合に、アプリケーションを介したレコメンド情報を提供するため、位置情報サーバ30に集められた端末位置情報を利用する際の利便性を向上させることができる。
なお、以下では、位置情報サーバ30がPOIサーバ42や契約者情報サーバから情報を取得する場合について説明するが、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30を介さずに、POIサーバ42や契約者情報サーバ44から直接情報を取得してもよい。
【0025】
[端末装置の概要]
端末装置10は、任意の送信タイミング又は所定期間ごとに端末位置情報を送信する。端末位置情報には、測位時刻、緯度及び経度が含まれている。本実施形態においては、予め端末装置10内で決定された送信タイミングによって端末位置情報を送信する例について説明する。しかし、端末装置10の端末位置情報の送信タイミングは、位置情報サーバ30によって設定されてもよい。
【0026】
端末装置10は、端末位置情報とともに、各端末装置10を識別する識別情報(端末ID)、ウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報、及び環境情報などを位置情報サーバ30に送信する。ここで、端末IDは、端末装置10の所有者であるユーザのユーザIDと対応付けられている。なお、ユーザIDとは、ユーザを識別する識別情報である。ウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報、環境情報、セルID情報、及びWiFiAP情報については、後述する。これらの情報は、位置情報サーバ30において、端末装置10と対応付けられて管理されている。以下では、レコメンドシステム1において、端末位置情報と対応付けられている情報を対応情報と称することがある。ウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報、環境情報、セルID情報、WiFiAP情報、ユーザの属性情報、及びPOI情報は、対応情報の例である。
【0027】
また、端末装置10は、アプリケーションサーバ50からレコメンド情報を受信すると、当該アプリケーションサーバ50に対応するアプリケーションを実行し、受信したレコメンド情報に基づく表示を行う。これにより、アプリケーションサーバ50は、端末装置10に、例えば、当該端末装置10の位置に応じた広告等を表示させることができ、レコメンドを行うことができる。
【0028】
[位置情報サーバの概要]
次に、位置情報サーバ30の概要について説明する。
上述したように、位置情報サーバ30は、端末位置情報を利用して、自装置、POIサーバ42、及び契約者情報サーバ44から情報を抽出する。以下では、この処理を抽出処理と称する。また、抽出処理により抽出された情報を抽出結果と称する。抽出処理において、位置情報サーバ30は、抽出条件を参照し、抽出条件に適合する情報を抽出結果として抽出する。この抽出条件とは、キー情報及びその値と、要求抽出結果情報とを定める情報である。キー情報とは、抽出処理における検索キーを定める情報である。また、要求抽出結果情報とは、抽出処理において、出力される情報の種類を定める情報である。抽出条件において定められるキー情報と要求抽出情報とは、それぞれ、位置情報サーバ30、POIサーバ42、及び契約者情報サーバ44において管理される端末位置情報及び対応情報の中から指定可能である。なお、本実施形態において、抽出条件は、アプリケーションサーバ50ごとに定められる。また、抽出条件は、アプリケーションサーバ50から送信されてもよいし、予め位置情報サーバ30に記憶されていてもよい。
【0029】
ここで、位置情報サーバ30が実行する抽出処理には、第1の抽出方式と第2の抽出方式との2つの方式がある。
第1の抽出方式とは、端末位置情報を検索キーとして対応情報を抽出する方式である。第1の抽出方式において、位置情報サーバ30は、例えば、端末位置情報を参照し、所定のエリアに所在する端末装置10の端末識別情報を抽出する。
第2の抽出方式は、対応情報を検索キーとして端末位置情報を抽出する方式である。第2の抽出方式において、位置情報サーバ30は、例えば、対応情報の一例である端末識別情報を参照し、特定の端末装置10の端末位置情報を抽出する。
このように位置情報サーバ30は、キー情報と抽出結果とのいずれかにおいて、端末位置情報を利用するため、アプリケーションサーバ50は、端末装置10の位置に応じたレコメンド情報を端末装置10に送信することができる。
【0030】
また、位置情報サーバ30によるアプリケーションサーバ50への端末位置情報の送信方式には、プル方式とプッシュ方式との2つの送信方式がある。
プル方式とは、位置情報サーバ30が、アプリケーションサーバ50から抽出条件を受信することに応じて、当該抽出条件に基づく抽出結果を要求元のアプリケーションサーバ50に送信する方式である。
プッシュ方式とは、位置情報サーバ30が、所定の時間間隔、所定の日時などの予め定められたタイミングで抽出処理を実行する方式である。プッシュ方式の場合、抽出条件は、例えば、予め位置情報サーバ30に記憶されている。
【0031】
また、上述したように、位置情報サーバ30は、アプリケーションサーバ50のうち、許諾アプリケーションに対応するアプリケーションサーバ50に対してのみ、抽出した情報を送信する。位置情報サーバ30は、許諾設定情報を参照することにより、アプリケーションサーバ50が許諾アプリケーションに対応しているか否かを判定することができる。ここで、許諾設定情報とは、アプリケーションが、許諾アプリケーションであるか否かを示す情報である。換言すると、許諾設定情報とは、位置情報サーバ30がアプリケーションサーバ50に、抽出結果を送信するか否かを示す情報である。位置情報サーバ30は、端末位置情報と許諾設定情報とを対応付けて記憶する。
【0032】
ただし、端末装置10が端末位置情報を取得した時点では、端末位置情報の利用が許諾されていなかったアプリケーションであっても、その後許諾期間が遡って変更された結果、その時点の端末位置情報の利用が許諾されることになった場合、位置情報サーバ30は、その端末位置情報をアプリケーションサーバ50に送信できる。つまり、位置情報サーバ30は、端末位置情報の利用が許諾されている許諾期間に対応する端末位置情報をアプリケーションサーバ50に送信する。端末位置情報を利用できる許諾期間は、いつでも変更可能である。
【0033】
次に、許諾設定情報の設定について説明する。
ユーザは、端末位置情報の利用の許諾又は非許諾を、例えばアプリケーションごとに設定できる。
ユーザにより設定された許諾又は非許諾を示す設定値を、以下、許諾設定情報という。許諾設定情報は、例えば、各アプリケーションについて設定される設定値であって、端末位置情報の利用を許諾するか否かを示す設定値である。
ここで、ユーザには、端末装置10の端末位置情報(例えば、自分の現在位置)を、自分以外の他者に知らせたい場合と、知らせたくない場合とがある。ユーザが端末位置情報を他者に知らせたい場合の一例としては、他者とある場所において待ち合わせをする場合や、ある場所の情報を取得したい場合などがある。この場合、ユーザは、端末位置情報の利用を許諾することにより、他者に端末装置10の端末位置情報を提供することができる。また、ユーザが端末位置情報を他者に知らせたくない場合には、ユーザは、端末位置情報の利用を非許諾とすることにより、端末位置情報の提供を停止することができる。
【0034】
また、ユーザは、現在以降の端末位置情報について、端末位置情報の利用の許諾又は非許諾を設定することができる。また、ユーザは、過去の端末位置情報について、端末位置情報の利用の許諾又は非許諾を、時間を遡って設定することができる。つまり、ここでいう端末位置情報の利用の許諾又は非許諾の設定には、新しい端末位置情報についての使用の諾否という意味と、既に登録されている端末位置情報の使用の諾否という意味が含まれる。
【0035】
なお、ここでいうアプリケーションとは、端末装置10にインストールされた場合に、所定の機能を提供するソフトウェアである。このアプリケーションには、端末装置10にインストールされているアプリケーションと、端末装置10にインストールされていないアプリケーションとがある。上述した許諾設定情報は、端末装置10にインストールされているアプリケーションだけでなく、端末装置10にインストールされていないアプリケーションに対して設定されてもよい。
【0036】
また、アプリケーションには、認証サーバ40によって認証されたアプリケーションと、認証サーバ40による認証をされていないアプリケーションとがある。ここで認証サーバ40によって認証されたアプリケーションとは、認証サーバ40により端末装置10において利用することが許可されたアプリケーションである。また、認証サーバ40による認証をされていないアプリケーションとは、認証サーバ40により端末装置10において利用することが許可されていないアプリケーションである。上述した許諾設定情報は、認証サーバ40により端末装置10において利用することが許可されたアプリケーションだけでなく、認証サーバ40により端末装置10において利用することが許可されていないアプリケーションに対して設定されてもよい。
【0037】
許諾設定情報は、さまざまな方法で設定可能である。例えば、端末装置10において、アプリケーションごとに設定されていてもよい。また、端末装置10が位置情報サーバ30にアクセスして、位置情報サーバ30で管理している全てのアプリケーションに対してそれぞれ設定してもよい。これにより、ユーザは、端末装置10上でアプリケーションごとに許諾設定情報を設定できるだけでなく、位置情報サーバ30にアクセスして、許諾設定情報を設定することができる。例えば、現在使用しているアプリケーションの一覧を端末装置10に表示させて、ユーザは、一覧を見ながら、アプリケーションごと、会社ごと、又はアプリケーションの種別ごとに、許諾設定情報を設定できる。さらに、端末装置10において新しいアプリケーションがインストールされた場合、その旨が位置情報サーバ30へ自動的にアップロードされてもよく、位置情報サーバ30からのプッシュ指示でアップロードされてもよい。位置情報サーバ30は、端末装置10に対して、新しくインストールされたアプリケーションについて、端末位置情報の利用を許諾するか否かを設定するよう求めてもよい。
【0038】
また、許諾設定情報は、設定された時から将来において、端末位置情報の利用の許諾又は非許諾を設定する情報に限られない。許諾設定情報は、設定される時点よりも過去に遡って設定されてもよい。例えば、許諾設定情報として、端末位置情報の利用を許諾する期間を示す許諾期間が設定されてもよい。
【0039】
許諾設定情報は、さまざまな方法で管理可能である。例えば、端末装置10又は位置情報サーバ30において、アプリケーションごと、又はユーザIDごとに、許諾又は非許諾が決められた許諾設定情報を保持する。また、端末装置10及び位置情報サーバ30の両方において許諾設定情報を保持してもよい。
【0040】
位置情報サーバ30は、さまざまな方法で、許諾設定情報を取得可能である。例えば、端末装置10から受信した許諾設定情報に基づき、自身の記憶部に記憶されている許諾設定情報を更新してもよい。更新には、設定値がない状態から設定値が登録される処理と、設定値が他の値に変更される処理とを含む。また、位置情報サーバ30は、端末装置10において許諾期間が設定された場合、端末装置10から受信した許諾期間を示す情報に基づき、自身の記憶部に記憶されている許諾設定情報を更新してもよい。
【0041】
ここで、位置情報サーバ30は、端末位置情報と許諾設定情報とを自身で対応付けてもよく、端末装置10が対応付けた端末位置情報と許諾設定情報とを端末装置10から取得してもよい。前者の方式を、以下、サーバ紐づけ方式という。後者の方式を、以下、端末紐づけ方式という。
【0042】
サーバ紐づけ方式について説明する。この方式の場合、位置情報サーバ30は、端末位置情報の利用が許諾されたアプリケーションであるか否かを示す許諾設定情報を保持しておく。位置情報サーバ30は、端末装置10から、端末位置情報を受信する。位置情報サーバ30は、許諾設定情報を参照して、受信した端末位置情報に含まれる測位時刻に基づき、測位時刻において、端末位置情報を送信した端末装置10のユーザにおいて端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションを特定する。なお、位置情報サーバ30は、許諾設定情報を参照して、受信した端末位置情報に対応付けられた情報に基づき、端末位置情報を送信した端末装置10のユーザにおいて端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションを特定してもよい。端末位置情報に対応付けられた情報には、端末ID、ユーザID、OS情報や、後述するウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報、環境情報、端末の電池残量などの情報が含まれる。
位置情報サーバ30は、特定したアプリケーションの利用が許諾されていることを示す情報(許諾設定情報)を、端末位置情報に対応付けて記憶部に記憶させる。なお、端末装置10が送信する許諾設定情報には、端末位置情報の利用が許諾されたアプリケーションを示すアプリケーションID又はアプリケーションの名称や種類が含まれる。また、端末装置10が送信する許諾設定情報には、端末位置情報の利用が許諾された許諾期間を示す情報が含まれてもよい。
【0043】
端末紐づけ方式について説明する。この方式の場合、端末装置10は、端末位置情報の利用が許諾されたアプリケーションであるか否かを示す許諾設定情報を記憶部から読み出す。なお、許諾設定情報が位置情報サーバ30に格納されている場合、端末装置10は、位置情報サーバ30の許諾設定情報を参照してもよい。端末装置10は、許諾設定情報を参照して、位置情報サーバ30に送信する端末位置情報に含まれる測位時刻に基づき、測位時刻において端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションを特定する。端末装置10は、許諾設定情報を参照して、位置情報サーバ30に送信する端末位置情報に対応付けられた情報に基づき、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションを特定してもよい。
【0044】
[アプリケーションサーバの概要]
アプリケーションサーバ50は、複数のアプリケーションのそれぞれに対応したサーバ装置である。端末装置10には、複数のアプリケーションプログラムをインストールすることができる。本実施形態においては、端末装置10にアプリケーションプログラムA〜Cがインストールされている場合を一例にして説明する。この具体例においては、アプリケーションサーバ50Aは、アプリケーションプログラムAに対応したサーバ装置である。また、アプリケーションサーバ50Bは、アプリケーションプログラムBに対応したサーバ装置である。また、アプリケーションサーバ50Cは、アプリケーションプログラムCに対応したサーバ装置である。このアプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30を介して、自身のアプリケーションの利用が許諾された端末装置10の端末位置情報を検索キーとして抽出された対応情報、又は、対応情報を検索キーとして抽出された端末位置情報を受信する。
【0045】
そして、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30から取得した抽出結果に基づいて、アプリケーション処理を実行する。ここで、アプリケーション処理とは、アプリケーションサーバ50によるレコメンド情報の取得と、アプリケーションサーバ50から端末装置10へのレコメンド情報の送信とを含む。以下では、レコメンド情報の送信先の端末装置10をレコメンド対象と称することがある。
アプリケーションサーバ50は、アプリケーション処理において、位置情報サーバ30から受信した抽出結果に応じたレコメンド情報を取得する。具体的には、アプリケーションサーバ50は、例えば、抽出結果に基づいて、端末装置10のユーザの行動などについて情報解析を行い、当該情報解析に基づいて、端末装置10に送信するレコメンド情報の選択、生成などを行う。情報解析の例については、後述する。
【0046】
[認証サーバの概要]
認証サーバ40は、端末装置10が位置情報サーバ30と通信を開始する際に、各種の認証処理を行う。この認証サーバ40が行う認証処理には、一例として、端末認証処理、ユーザ認証処理、又はアプリケーション認証処理が含まれている。これら認証処理の具体例について説明すると、端末認証処理において認証サーバ40は、端末装置10から送信された端末IDと予め記憶しておいた端末IDとが合致した場合に認証を成功させる。ここで、端末IDとは、端末装置10を識別するための固有の記号や番号などの情報である。ユーザ認証処理における認証サーバ40は、端末装置10から送信されたユーザIDと予め記憶しておいたユーザIDとが合致した場合に認証を成功させる。ここで、ユーザIDとは、端末装置10を利用するユーザを識別するための固有の記号や番号などの情報である。アプリケーション認証処理における認証サーバ40は、端末装置10から送信されたアプリケーションIDと予め記憶しておいたアプリケーションIDとが合致した場合に認証を成功させる。ここで、アプリケーションIDとは、各アプリケーションプログラムを識別するための固有の記号や番号などの情報である。
【0047】
認証サーバ40による認証が成功した場合、認証サーバ40は、端末装置10にトークンを生成して、端末装置10に送信する。認証サーバ40から送信されたトークンは、端末装置10に記憶される。これにより端末装置10は、位置情報サーバ30及びアプリケーションサーバ50とセキュアな通信が可能となる。なお、トークンは任意のタイミングで更新されてもよい。これにより、端末装置10は、さらにセキュアな通信が可能となる。
【0048】
また、認証サーバ40は、端末装置10が携帯電話である場合、端末認証処理においてIP(Internet Protocol)アドレス及び電話番号を用いてもよい。認証サーバ40は、位置情報サーバ30を介して、端末装置10から送信されたIPアドレス及び電話番号を受信する。認証サーバ40は、受信したIPアドレス及び電話番号と、正当なIPアドレス及び電話番号とを照合する。認証サーバ40は、受信したIPアドレス及び電話番号が正当なIPアドレス及び電話番号と照合できた場合には、通信を許可する認証結果を位置情報サーバ30に送信する。
【0049】
[POIサーバの概要]
POIサーバ42は、POI情報を蓄積している。POI情報は、少なくとも店舗等の緯度、経度を示す情報を含んでいる。POIサーバ42は、端末装置10、位置情報サーバ30又はアプリケーションサーバ50から要求を受け付ける。この要求には、端末装置10の端末位置情報が含まれる。POIサーバ42は、この要求の受け付けに応じて当該端末位置情報に対応したPOI情報を検索し、当該端末位置情報付近のPOI情報を返信する。なお、POI情報には、店舗等のロケーションID、ロケーション名、及びカテゴリ等を含んでいてもよい。これによりPOIサーバ42は、端末位置情報に対応したロケーションID、ロケーション名、及びカテゴリ等を検索結果として返信できる。
また、POIサーバ42は、POI情報をキーとして端末装置10を検索してもよい。これによりPOIサーバ42は、POI情報に該当する端末装置10を抽出して、検索結果として返信することができる。例えば、POIサーバ42は、ある店舗内に存在する端末装置10を検索して、端末装置10のユーザIDを返信することができる。
【0050】
[端末装置の構成]
次に、図2を参照して、端末装置10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る端末装置10の構成を示すブロック図である。端末装置10は、処理部12、通信部14、GPS(Global Positioning System)測位部16、及び記憶部18を含む。端末装置10は、ユーザに保有されて移動する機器である。端末装置10は、例えば携帯電話又はスマートフォンであってもよい。
【0051】
通信部14は、位置情報サーバ30との間で通信を行う。通信部14は、例えば通信ICチップにより構成されている。通信部14は、処理部12から供給された端末位置情報を所定の通信データに変換して位置情報サーバ30に送信する。認証サーバ40がアプリケーション認証をする場合には、端末位置情報に、アプリケーション認証が成功しているアプリケーションのアプリケーションIDが対応付けられていてもよい。位置情報サーバ30又はアプリケーションサーバ50から通信データを受信した場合、通信部14は、受信した通信データに所定の処理を施して処理部12に出力する。
【0052】
GPS測位部16は、端末位置情報を取得する位置情報取得部として機能する。GPS測位部16は、自装置の位置を特定して端末位置情報を生成し、処理部12に出力する。このときGPS測位部16は、複数のGPS衛星からGPS衛星の位置及び時刻を含むGPS信号を受信する。GPS測位部16は、複数のGPS衛星と端末装置10の距離を演算し、三角測量演算により自装置の位置を特定する。特定された位置及び時刻は、端末位置情報としてGPS測位部16から処理部12に供給される。
【0053】
GPS測位部16は、スリープ状態と、通常動作状態との少なくとも2つの状態で動作する。このうち、スリープ状態とは、測位を実施せずに待機している状態であって、通常動作状態よりも消費電力が少ない状態である。また、通常動作状態とは、測位を実施する状態であって、スリープ状態よりも消費電力が多い状態である。GPS測位部16は、処理部12による起動要求、及び、通常動作の完了によって、状態を遷移させる。具体的には、GPS測位部16の動作状態は、処理部12による起動要求をトリガにして、スリープ状態から通常動作状態に遷移する。また、GPS測位部16の動作状態は、測位演算が完了したことをトリガにして、通常動作状態からスリープ状態に遷移する。ここで、起動要求とは、処理部12がGPS測位部16に対して出力する要求であって、自装置の位置を特定して端末位置情報を生成する処理の実行を要求するコマンドである。
【0054】
換言すれば、GPS測位部16は、処理部12から出力される起動要求の入力を待機している期間においてスリープ状態となっている。スリープ状態とは、省電力で動作している状態であり、起動要求により解除される。GPS測位部16は、処理部12から起動要求を入力することに応じて起動する。これによりGPS測位部16は、スリープ状態から通常動作状態に切り替わる。起動要求は、自装置の端末位置情報を取得する命令である。GPS測位部16は、起動要求に応じて端末位置情報を取得して処理部12に出力すると、所定時間後にスリープ状態となる。
【0055】
なお、端末位置情報を取得する位置情報取得部は、他の方式により端末位置情報を取得してもよい。
この位置情報取得部は、セルID(携帯電話基地局)方式によって端末位置情報を取得してもよい。このセルID方式は、端末装置10が携帯電話端末の場合、携帯電話端末としての通信機能を応用して、3つ以上の携帯電話基地局の電波情報に基づいて端末装置10の現在地を算出する。
位置情報取得部は、Wi−Fi方式によって端末位置情報を取得してもよい。Wi−Fi方式は、端末装置10周辺の無線LANのアクセスポイントから送信される電波を検出し、アクセスポイントの端末位置情報に基づいてアクセスポイント又は所定のサーバ等から端末装置10の端末位置情報を取得する。
さらに、位置情報取得部は、ネットワーク測位方式によって端末位置情報を取得してもよい。ネットワーク測位方式は、セルID方式とWi−Fi方式による測位で端末位置情報を取得する。
このように、位置情報取得部は、GPS測位方式のみならず、セルID方式又はWi−Fi方式を用いる構成であっても、処理部12からの起動要求に応じてスリープ状態から起動して、端末位置情報を取得できる。
本実施形態において、端末装置10は、端末位置情報の取得方式として、Wi−Fi方式及びセルID方式よりも、GPS測位部16による測位方式を優先する。端末装置10は、例えば自装置が屋内にいる等のGPS測位部16に測位ができない状況において、GPS測位部16による測位に代えて、セルID方式又はWi−Fi方式による測位に切り替える。
【0056】
処理部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
【0057】
処理部12は、アプリケーション処理部120A、120B、120C(以下、総称する場合には単に「アプリケーション処理部120」と呼ぶ。)を有する。アプリケーション処理部120A、120B、120Cは、CPUがアプリケーションプログラムA、B、Cを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。本実施形態において、複数のアプリケーション処理部120A、120B、120Cは、それぞれ任意のアプリケーション処理を実行する。また、本実施形態では、アプリケーションプログラムA、B、Cの3つを実行する例について説明するが、これに限られない。アプリケーション処理部120は、2以上のアプリケーションプログラムを同時に実行するものであればよい。
【0058】
端末装置10は、アプリケーションプログラムA、B、Cの起動時にアプリケーション認証のための動作を行ってもよい。この場合、端末装置10は、アプリケーションプログラムが起動する際に、アプリケーションプログラムごとに予め定められているアプリケーションIDを認証サーバ40に送信する。より具体的には、端末装置10は、アプリケーションプログラムAが起動する際に、アプリケーションプログラムAを示すアプリケーションIDを認証サーバ40に送信する。端末装置10は、認証サーバ40からアプリケーション認証が許可されたか否かの認証結果を受信する。端末装置10は、認証結果が「許可」の場合のみアプリケーションプログラムの起動を許可する。
【0059】
処理部12は、同時に複数のアプリケーションプログラムA、B、Cが実行可能である。処理部12は、複数のアプリケーションプログラムA、B、Cのうち優先度の低いアプリケーションプログラムをバックグラウンドで実行する。なお、アプリケーションプログラムA、B、Cは、所定期間ごとにGPS測位部16に対して起動要求を出力することが設定されていてもよい。所定期間は、アプリケーションプログラムA、B、Cごとに設定されていてもよい。所定期間は、例えば、1分、10分、1時間などが挙げられ、また、この所定期間は、端末装置10の位置などに応じて変更されてもよい。
【0060】
また、この所定期間は、各アプリケーションに対応する各アプリケーションサーバ50が、レコメンドを行う上で適した頻度に設定される。具体的には、例えば、レコメンド情報としてユーザの所在地近傍の店舗の広告情報を送信するアプリケーションサーバ50の場合、店舗の密集地帯に端末装置10が位置している場合、より高い頻度で取得された端末位置情報に基づいてレコメンド情報を送信することができれば、よりユーザに近い位置の店舗の広告を配信することができるため、質の高いレコメンドが行えることがある。これに対して、店舗の過疎地帯に端末装置10が位置している場合、低い頻度で取得された端末位置情報であっても、レコメンドには十分であることがある。このように、レコメンドシステム1において、レコメンドに適した端末位置情報の取得頻度は、アプリケーション及びアプリケーションサーバ50ごとに異なっている。
【0061】
本実施形態の端末装置10は、アプリケーションプログラムが起動要求を出力するものであっても、位置情報取得制御部122A、122B、122Cのうちいずれか1つがGPS測位部16に起動要求を出力する。
端末装置10は、この1つの位置情報取得制御部122を、例えば、起動要求を行う頻度が最も高い位置情報取得制御部122とすることにより、レコメンドの質を維持しつつ、測位に伴う電力の消費を抑制することができる。
【0062】
記憶部18は、アプリケーションプログラムA、B、Cのそれぞれに付属する端末位置情報ライブラリを記憶している。実施形態において、アプリケーションプログラムAには、端末位置情報ライブラリAが付属している。また、アプリケーションプログラムBには、端末位置情報ライブラリBが付属しており、アプリケーションプログラムCには、端末位置情報ライブラリCが付属している。以下の説明において、これら端末位置情報ライブラリA、B、Cを総称して、端末位置情報ライブラリという。
【0063】
端末位置情報ライブラリとは、端末装置10のCPUによって実行されるソフトウェアである。すなわち、端末装置10において、CPUが端末位置情報ライブラリを実行する。これにより、端末装置10は、ソフトウェア機能部として位置情報取得制御部122A、122B、122C(以下、総称する場合には単に「位置情報取得制御部122」と呼ぶ。)を構成する。すなわち、処理部12は、これら位置情報取得制御部122をアプリケーションごとに有している。
【0064】
位置情報取得制御部122A、122B、122Cは、GPS測位部16に対して、起動要求を出力する。実施形態において、起動要求は、位置情報取得制御部122A、122B、122Cのうちいずれか1つから出力される。位置情報取得制御部122A、122B、122Cは、この起動要求に応じてGPS測位部16により生成された端末位置情報を取得し、取得した端末位置情報をアプリケーション処理部120A、120B、120Cに出力する。実施形態において、GPS測位部16は、生成した端末位置情報を、起動要求を出力した位置情報取得制御部122A、122B、122Cのうちいずれか1つに出力する。端末位置情報が入力した位置情報取得制御部122A、122B、122Cのうちいずれか1つは、他の位置情報取得制御部に対して端末位置情報を出力してもよい。これにより、各アプリケーション処理部120A、120B、120Cは、GPS測位部16が生成した端末位置情報の利用が可能になる。
【0065】
ここで、位置情報取得制御部122A、122B、122Cは、許諾設定情報に基づき、端末位置情報の利用を許諾されているアプリケーションに対応するアプリケーション処理部120に対して、端末位置情報を出力してもよい。つまり、位置情報取得制御部122A、122B、122Cは、端末位置情報の利用を許諾されていないアプリケーションに対応するアプリケーション処理部120に対しては端末位置情報を出力しない。位置情報取得制御部122A、122B、122Cは、端末装置10に記憶されている許諾設定情報を参照してもよく、位置情報サーバ30に記憶されている許諾設定情報を参照してもよい。
【0066】
なお、アプリケーションプログラムA、B、Cには、それぞれに端末位置情報ライブラリA、B、Cが付属しているが、必ずしも、すべての位置情報取得制御部122A、122B、122CがGPS測位部16に対して起動要求を出力しなくてもよい。つまり、処理部12には、複数の位置情報取得制御部122A、122B、122Cのうち、端末位置情報を取得させて端末位置情報をアプリケーション処理部120に利用可能にする一つの位置情報取得制御部122が存在していればよい。「一つの位置情報取得制御部122」は、後述するマスタとされた端末位置情報ライブラリにより実現される。「一つの位置情報取得制御部122」は、図3を参照して後述するように、複数のアプリケーションに対応した1つの端末位置情報ライブラリとして付属していてもよい。
【0067】
アプリケーション処理部120は、一つの位置情報取得制御部122によってGPS測位部16に取得させる端末位置情報を利用する。
端末装置10において、「端末位置情報を利用する」とは、端末装置10内で端末位置情報を使用することを含む。アプリケーション処理部120は、例えば、端末位置情報を使用することにより、GPS測位部16により取得された端末位置情報に基づいて自装置の位置を地図上に表示させることができる。
端末装置10において、「端末位置情報を利用する」とは、GPS測位部16により取得した端末位置情報に基づく情報を使用することを含む。端末位置情報に基づく情報は、端末位置情報を用いることによって得られた新たな情報である。端末位置情報に基づく情報は、端末装置10内で端末位置情報に基づいて処理をしたことによって得られた情報であってもよく、アプリケーションサーバ50内で端末位置情報に基づいて処理したことによって得られた情報であってもよい。例えば、アプリケーション処理部120は、自装置の位置に近い店舗の広告情報を抽出して、広告情報をプッシュ広告として表示してもよい。アプリケーション処理部120は、アプリケーションサーバ50によって端末位置情報に基づいて抽出された広告情報を受信して、広告情報をプッシュ広告として表示してもよい。
【0068】
アプリケーション処理部120は、一つの位置情報取得制御部122が取得する端末位置情報を利用可能にする。「端末位置情報を利用可能にする」とは、端末装置10以外の装置に端末位置情報を取得させ、端末装置10以外の装置に端末位置情報を処理可能にすることを含む。
このために、アプリケーション処理部120は、GPS測位部16により取得された端末位置情報の利用を許可する。このときアプリケーション処理部120は、端末位置情報を送信することを許可するかをユーザに問い合わる。ユーザが端末位置情報の送信を許可した場合、アプリケーション処理部120は、端末位置情報の利用を許可する許可情報を生成する。アプリケーション処理部120は、生成した許可情報を位置情報サーバ30に送信する。位置情報サーバ30は、端末装置10から送信された許可情報を受信した後、以降において端末装置10から送信された端末位置情報を蓄積して、アプリケーションサーバ50等に送信できる。これによりアプリケーション処理部120は、アプリケーションサーバ50によって端末位置情報を利用して、端末装置10の位置の解析等を行わせることができる。
【0069】
さらに、アプリケーション処理部120は、予め端末装置10にインストールされたものである。アプリケーション処理部120は、端末位置情報ライブラリが端末装置10に供給されることに伴って、端末装置10にインストールされたものであってもよい。具体的には、端末位置情報ライブラリが付属したアプリケーションプログラムを同時にダウンロードして端末装置10にインストールする。これにより端末装置10は、アプリケーション処理部120及び位置情報取得制御部122を備えることができる。
【0070】
端末位置情報ライブラリは、ユーザの許可に応じてダウンロードされる。アプリケーションプログラムを起動している時に、アプリケーション処理部120は、自装置の端末位置情報の送信を許可するかを問い合わせる画面を表示させる。ユーザの操作に基づいて端末位置情報の送信が許可された場合、アプリケーション処理部120は、端末位置情報ライブラリのダウンロード要求を送信させる。
位置情報サーバ30は、ダウンロード要求を受信したことに応じて端末位置情報ライブラリを端末装置10に送信する。これにより端末装置10は、端末位置情報ライブラリのダウンロードを開始する。処理部12は、ダウンロードが完了すると、端末位置情報ライブラリを各アプリケーションプログラムに付属させる。
【0071】
処理部12は、ダウンロードした端末位置情報ライブラリを他のアプリケーションに付属させてもよい。処理部12は、ダウンロードした端末位置情報ライブラリを複製し、端末位置情報ライブラリが付属していないアプリケーションに組み込む。これにより処理部12は、端末位置情報ライブラリが付属していないアプリケーションに端末位置情報ライブラリを付属させることができる。
処理部12は、既にアプリケーションに組み入れられている古いバージョンの端末位置情報ライブラリに代えて最新バージョンの端末位置情報ライブラリに更新してもよい。これにより処理部12は、アプリケーションの端末位置情報ライブラリを最新なものに更新することができる。
【0072】
上述の通り、位置情報取得制御部122は、GPS測位部16に起動要求を行う。複数のアプリケーション処理部120A、120B、120Cに付属した複数の位置情報取得制御部122A、122B、122Cのうちの一つの位置情報取得制御部122が、GPS測位部16に起動要求を行う。複数の位置情報取得制御部122のうち起動要求を行う一つの位置情報取得制御部122は、予め特定されている。すなわち、複数のアプリケーションプログラムA、B、Cのうちどのアプリケーションプログラムの位置情報取得制御部122からGPS測位部16に起動要求を出力するかは特定されている。
【0073】
複数の位置情報取得制御部122のうち、起動要求を出力した位置情報取得制御部122には、GPS測位部16から端末位置情報が供給される。この位置情報取得制御部122は、GPS測位部16から端末位置情報が供給されたことを、他の位置情報取得制御部122に通知する。この、他の位置情報取得制御部122は、端末位置情報が供給されたことを示す通知に応じて、起動要求を出力した位置情報取得制御部122に対して端末位置情報を要求する。起動要求を出力した位置情報取得制御部122は、他の位置情報取得制御部122からの要求に応じて、他の位置情報取得制御部122に対して端末位置情報を出力する。ここで、起動要求を出力した位置情報取得制御部122とは、予め特定されたアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122である。また、他の位置情報取得制御部122とは、予め特定されたアプリケーション以外のアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122である。つまり、予め特定されたアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122は、他のアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122に端末位置情報を出力する。これにより、他のアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122は、GPS測位部16に起動要求を行うことなく、GPS測位部16が生成した端末位置情報を取得することができる。
【0074】
ここで、予め特定されたアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122とも称する。また、予め特定されたアプリケーション以外のアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有しない位置情報取得制御部122、又は、スレーブの位置情報取得制御部122とも称する。
換言すれば、起動要求を出力する一つの位置情報取得制御部122は、他の位置情報取得制御部122に対してマスタの権限を有する。他の位置情報取得制御部122は、マスタの位置情報取得制御部122に対してスレーブとして機能する。他の位置情報取得制御部122は、GPS測位部16に対して起動要求を送信しない。他の位置情報取得制御部122は、マスタの位置情報取得制御部122から通知を受けた場合に、マスタの位置情報取得制御部122に端末位置情報を要求して、端末位置情報を取得する。
【0075】
記憶部18は、各種の情報を記憶する記録媒体である。記憶部18は、位置情報取得制御部122により取得された端末位置情報を蓄積する。記憶部18は、端末位置情報を時系列で記憶する。また、記憶部18は、許諾設定情報を記憶してもよい。許諾設定情報には、端末位置情報の利用が許諾された日時を示す情報、端末位置情報の利用が非許諾にされた日時を示す情報等が含まれてもよい。
【0076】
また、記憶部18には、位置情報取得制御部122が動作するための位置取得制御用プログラムとしての端末位置情報ライブラリが記憶される。位置取得制御用プログラムは、コンピュータにより読込可能なプログラムである。
【0077】
さらに、記憶部18には、以下の情報が記憶されている。
記憶部18には、端末装置10に割り当てられた端末IDが格納されている。
記憶部18には、端末装置10のユーザに割り当てられたユーザIDが格納されている。
記憶部18には、端末位置情報が示す位置において端末装置10がアクセスしたウェブページへのアクセス履歴や起動したウェブブラウザの操作履歴に関するウェブ履歴情報が格納されている。ウェブ履歴情報には、端末装置10が企業の広告、又は、ホームページ等のWebページにアクセスした時刻とアクセスしたWebページのアドレスとが含まれる。
【0078】
記憶部18には、端末位置情報が示す位置において端末装置10が実行したプログラムに関するプログラム実行履歴情報が格納されている。プログラム実行履歴情報には、端末装置10がプログラムを実行した時刻と実行したプログラムの名称や種類が含まれる。なお、プログラム実行履歴情報には、プログラムの起動された時刻と、スリープ状態からのプログラムが再起動された時刻とが含まれる。端末装置10が実行するプログラムには、例えば、カメラプログラム、メールプログラム、電話プログラム、音楽再生プログラム(再生した楽曲名などを含んでもよい)、電卓プログラム等が含まれる。
【0079】
記憶部18には、端末位置情報が示す位置において端末装置10が受け付けたユーザからの操作に関する操作履歴情報が格納されている。操作履歴情報には、端末装置10が操作を受け付けた時刻と受け付けた操作の名称や種類が含まれる。端末装置10が受け付ける操作には、例えば、電源をONする操作、電源をOFFする操作、スピーカ音量の調節操作、省電力モードへの切替操作等が含まれる。
【0080】
記憶部18には、端末位置情報が示す位置において端末装置10が充電モードであるか否かを示す充電履歴情報が格納されている。充電履歴情報には、端末装置10が充電を開始した時刻と充電を終了した時刻とが含まれる。また、充電履歴情報には、端末装置10の充電容量の残容量や残容量の割合が含まれていてもよい。
【0081】
記憶部18には、端末位置情報が示す位置における端末装置10の姿勢の変化を示す姿勢変化情報が格納されている。姿勢変化情報には、端末装置10の姿勢が変化した時刻が含まれる。なお、端末装置10の姿勢の変化は、後述する加速度センサ等により検出される。
【0082】
記憶部18には、端末位置情報が示す位置において端末装置10が取得した環境情報が格納されている。環境情報には、端末装置10が収集した音情報や、近距離通信の通信履歴等が含まれる。端末装置10が収集した音情報は、例えば店舗で流される可聴音や不可聴音に関する情報である。近距離通信の通信履歴は、例えばBluetooth(登録商標)及び赤外線等の通信を行った時刻等が含まれる。
【0083】
記憶部18には、端末位置情報が示す位置において、端末装置10が所在したセルを識別するセルIDが格納されている。セルIDには、端末装置10がセルを形成する基地局と通信を開始した時刻と、通信を終了した時刻とが含まれる。
【0084】
記憶部18には、端末位置情報が示す位置において、端末装置10が通信するWiFiネットワークのアクセスポイント(AP、Access Point)を識別するWiFIAP情報が格納されている。WiFiAP情報には、端末装置10がアクセスポイントと通信を開始した時刻と、通信を終了した時刻とが含まれる。
【0085】
ウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報、環境情報、セルID情報、及びWiFiAP情報は、処理部12により生成される。
【0086】
位置情報取得制御部122は、位置情報サーバ30に端末位置情報を送信する場合に、記憶部18に蓄積した端末位置情報を読み出して、通信部14に出力する。これにより位置情報取得制御部122は、記憶部18から読み出した端末位置情報を、通信部14から位置情報サーバ30に送信させる。なお、位置情報取得制御部122は、端末位置情報とともに、ウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報及び環境情報の全部又は一部を送信してもよい。
【0087】
さらに、位置情報取得制御部122は、端末位置情報を記憶部18から読み出して通信部14により通信させる度に、端末位置情報の送信完了又は送信不能を送信履歴として記憶させてもよい。位置情報取得制御部122は、例えば自装置周辺の電波の影響により端末位置情報の送信ができない場合には、端末位置情報の送信を中止し、当該端末位置情報に対応づけて送信不能であるという送信履歴を記憶部18に記憶させる。位置情報取得制御部122は、送信タイミングにおいて送信履歴を参照し、前回の送信タイミング以降にGPS測位部16により取得された端末位置情報、及び送信不能の端末位置情報を記憶部18から読み出し、通信部14により通信させる。これにより、位置情報取得制御部122は、端末位置情報の送信ができない状況が生じても、端末位置情報を漏れなく送信できる。
【0088】
位置情報取得制御部122は、端末位置情報に、ユーザID、端末ID、端末機種名、及びOS(Operating System)の種別等の端末装置10に関する情報を対応付けて、通信部14を介して位置情報サーバ30に送信してもよい。さらに、位置情報取得制御部122は、端末位置情報に、端末位置情報の測位方式、及び当該測位方式で測位された端末位置情報の測位誤差を対応づけて送信してもよい。測位方式としては、例えばGPS測位方式、セルID方式、Wi−Fi方式、又はネットワーク測位方式が挙げられる。さらに、端末装置10がWi−Fiネットワークに存在する場合、位置情報取得制御部122は、端末位置情報に、Wi−FiネットワークのアクセスポイントのIDを対応付けて送信してもよい。さらに、端末装置10がBluetooth(登録商標)機能を起動して通信している場合、位置情報取得制御部122は、端末位置情報に、Bluetooth(登録商標)端末としてのIDを対応付けて送信してもよい。また、端末位置情報のそれぞれについて、許諾設定できてもよい。
また、位置情報取得制御部122は、位置情報サーバ30を介さずに、アプリケーションサーバ50に直接的に端末位置情報を送信してもよい。
【0089】
位置情報取得制御部122は、所定条件となった場合に、端末装置10から位置情報サーバ30に端末位置情報を送信させる。所定条件は、予め端末装置10内で決定された送信タイミングである。所定条件は、位置情報サーバ30から送信された所定期間であってもよい。これにより端末装置10は、位置情報サーバ30が要求する頻度で位置情報サーバ30に端末位置情報を送信できる。
所定条件は、アプリケーションによって設定されたタイミングであってもよい。例えば、端末装置10は、位置情報サーバ30のプッシュ指示に従い、端末位置情報を測位してもよい。また、位置情報サーバ30のプッシュ指示は、アプリケーションサーバ50から位置情報サーバ30に指示される測位タイミングに従って行われてもよい。これにより端末装置10は、アプリケーションが要求する頻度で位置情報サーバ30に端末位置情報を送信できる。
所定条件は、位置情報サーバ30を介さずにアプリケーションサーバ50に直接的に端末位置情報を送信する場合、アプリケーションサーバ50から送信された所定期間であってもよい。これにより端末装置10は、アプリケーションサーバ50が要求する頻度で、アプリケーションサーバ50に端末位置情報を送信できる。
【0090】
次に、端末紐づけ方式が採用されているシステムにおいて、端末位置情報に端末位置情報の利用が許可されたアプリケーションであるか否かを示す情報を対応付ける一例について説明する。
例えば、処理部12が、端末位置情報に、端末位置情報の利用が許可されたアプリケーションであるか否かを示す情報を対応付ける。なお、処理部12に限られず、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122が、端末位置情報に、端末位置情報の利用が許可されたアプリケーションであるか否かを示す情報を対応付けてもよい。処理部12は、許諾設定情報を参照して、端末装置10のユーザにより端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションを示すアプリケーションIDと、許諾期間において取得された端末位置情報とを対応付ける。許諾期間とは、例えば、ユーザにより端末位置情報の利用が許諾されている期間である。許諾期間は、アプリケーションプログラムごとにユーザにより設定される。許諾期間は、許諾設定情報に含まれる。
【0091】
上述の通り、GPS測位部16は、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122が出力した起動要求に応じて、端末位置情報を測位する。しかし本実施形態において、処理部12は、端末位置情報が測位されたときに端末位置情報の利用が許諾されている全てのアプリケーションを示すアプリケーションIDを端末位置情報に対応付ける。つまり、処理部12は、起動要求を出力したマスタの権限を有するアプリケーションに限られず、スレーブの権限を有するアプリケーションを示すアプリケーションIDも含めて、端末位置情報に対応付ける。このようにして対応付けられた端末位置情報と許諾設定情報を受信することにより、位置情報サーバ30は、以下のような情報を対応テーブル38Tに書き込む。
【0092】
例えば、アプリAの測位間隔が5分毎であり、アプリBの測位間隔が1時間であり、アプリCの測位間隔が3時間であるとする。ここで、アプリAがマスタ権限を有する場合、位置情報サーバ30の対応テーブル38Tには、5分間隔に測位された端末位置情報が書き込まれる。また、アプリA〜Cのそれぞれにおいて、端末位置情報の利用が許諾されている場合、対応テーブル38Tの許諾設定情報の“アプリA”と“アプリB”と“アプリC”の欄に“○”が書き込まれる。これにより、位置情報サーバ30は、アプリA〜Cのアプリケーションサーバ50A〜50Cの全てに対して、5分間隔に測位された端末位置情報を提供できる。また、アプリB,Cのアプリケーションサーバ50B,50Cは、自身においてそれぞれ規定の測位間隔よりも短い間隔で測位された端末位置情報を利用できる。
【0093】
図3に端末装置10の他の構成例を示す。端末装置10は、図2に示した構成に限らず、図3に示すように構成されていてもよい。図3の端末装置10は、複数のアプリケーション処理部120A、120B、120Cに対して1つの位置情報取得制御部122を有している。位置情報取得制御部122は、複数のアプリケーションに対応した1つの端末位置情報ライブラリとして実装される。
【0094】
図4に端末装置10のさらに他の構成例を示す。この端末装置10において、位置情報取得部160は、上述したGPS測位部16に加えて、加速度センサ161を含んでいる。加速度センサ161は、自装置である端末装置10に加わる加速度の変化に応じて物理量が変化する。この加速度センサ161は、半導体静電容量センサであってもよい。
なお、端末装置10は、自装置の挙動を検出するため、重力センサ、ジャイロセンサ、又は地磁気センサを含んでいてもよい。本実施形態においては、加速度センサ161のみを備えることを説明するが、これらの重力センサ、ジャイロセンサ、又は地磁気センサは、加速度センサ161と共に、又は、加速度センサ161に代えて備えていてもよい。
【0095】
加速度センサ161により検出された加速度は、端末装置10の挙動に相当する。位置情報取得部160は、加速度センサ161により検出された挙動に基づいて自装置の移動を検出する。位置情報取得部160は、自装置の移動を検出したことに応じて移動量を更新する。この移動量は、実際の端末装置10の移動量とは異なり、端末装置10の挙動から推定される移動量である。この移動量は位置情報取得部160から処理部12に出力される。これにより、処理部12は、移動量に応じて変化する自装置の端末位置情報を記憶部18に蓄積することができる。
【0096】
なお、位置情報取得部160は、加速度センサ161における物理量の変化に基づいて自装置が移動したことを検知してもよい。位置情報取得部160は、自装置が移動したことを検知したことに応じて、位置情報取得制御部122により測位タイミングを判定させることができる。例えば、位置情報取得制御部122は、自装置が移動状態である場合に、測位タイミングであることを判定することができる。また、位置情報取得制御部122は、単位時間当たりの移動距離又は所定位置からの移動距離が所定距離(例えば100メートル)を超えている場合には、測位タイミングであることを判定することができる。
【0097】
さらに位置情報取得制御部122は、通信部14が通信可能な通信エリアの識別子に基づいて測位タイミングを判定してもよい。この通信エリアの識別子としては、基地局のセルID又はWi−FiネットワークにおけるアクセスポイントIDが挙げられる。位置情報取得制御部122は、通信部14により検出された通信エリアの識別子が変更したことを判定したタイミングを、測位タイミングであると判定できる。
【0098】
次に、端末装置10の動作を説明する。図5は、図2に示すように構成された端末装置10によって、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122を決定するマスタ決定処理を行うかを判定するフローチャートである。図5はマスタ決定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0099】
まず、図5のステップS100において、端末装置10は、処理部12によって複数のアプリケーションプログラムを同時に起動しているか否かを判定する。複数のアプリケーションプログラムが起動している場合にはステップS102に処理を進める。1つのアプリケーションプログラムしか起動していない場合には、端末装置10は、この判定を繰り返す。
【0100】
ステップS102において、処理部12は、図6のマスタ決定処理を行う。このマスタ決定処理は、各位置情報取得制御部122の処理部12によって行うものとして説明する。なお、このマスタ決定処理は、あくまで一例であり、他の処理によってマスタとしての端末位置情報ライブラリを決定してよいのは勿論である。
【0101】
先ず図6のステップS200において、処理部12は、自装置の現在の動作モードが省電力モードであるか否かを判定する。このとき処理部12は、自装置における電池残量を参照する。処理部12は、電池残量が所定値以下である場合には省電力モードであることを判定する。省電力モードである場合にはステップS202に処理を進め、そうでない場合にはステップS204に処理を進める。なお、処理部12は、ユーザの操作によって省電力モードに設定されていることを検知してもよい。
【0102】
次のステップS202において、処理部12は、省電力モードに対応したアプリケーションプログラムに付属された位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122に決定する。このとき処理部12は、バージョンが古いアプリケーションプログラムに付属された位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122に決定してもよい。処理部12は、取得する情報が少ないアプリケーションプログラムに付属された位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122に決定してもよい。処理部12は、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122以外の位置情報取得制御部122を、スレーブの位置情報取得制御部122に決定する。
【0103】
ステップS204において、処理部12は、所定のマスタ決定条件に合致する位置情報取得制御部122を検出する。所定のマスタ決定条件は、端末位置情報ライブラリをマスタの権限を有する位置情報取得制御部122とするための条件が予め設定されている。この所定のマスタ決定条件は、複数のアプリケーションのうち、GPS測位部16に起動要求を行う頻度が高いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122、であってもよい。この場合、処理部12は、アプリケーションプログラムの起動時間の履歴を含むデータを参照する。処理部12は、起動回数が最も多いアプリケーションを検出する。これにより処理部12は、起動回数が最も多いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出する。
所定のマスタ決定条件は、複数のアプリケーションのうち最先に起動したアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122、であってもよい。この場合、処理部12は、アプリケーションの起動時間の履歴を含むデータを参照する。処理部12は、現在起動しているアプリケーションのうち起動時刻が最も古いアプリケーションを検出する。起動時刻が最も古いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出する。
所定のマスタ決定条件は、複数の端末位置情報ライブラリのうちバージョンが最新の端末位置情報ライブラリ、であってもよい。この場合、処理部12は、複数のアプリケーションに付属している各端末位置情報ライブラリのバージョン情報を参照する。処理部12は、端末位置情報ライブラリのバージョン情報のうち最新のバージョン情報の端末位置情報ライブラリを検出する。処理部12は、最新のバージョン情報の端末位置情報ライブラリに対応した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出する。
【0104】
なお、所定のマスタ決定条件には、他の条件も含まれていてもよい。処理部12は、インストール日時が最も古いアプリケーションプログラムであって、削除される可能性が低いアプリケーションプログラムに付属した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出してもよい。また、処理部12は、取得する端末位置情報の種別が最も多いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出してもよい。さらに処理部12は、測位頻度が最も多いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出してもよい。
【0105】
ステップS206において、処理部12は、ステップS204において検出された所定のマスタ決定条件に該当する位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122に決定する。処理部12は、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122以外の位置情報取得制御部122を、スレーブの権限を有する位置情報取得制御部122に決定する。なお、処理部12は、マスタ候補の位置情報取得制御部122が複数検出された場合には、所定のマスタ決定条件に合致した数が多い位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122に決定してもよい。
【0106】
なお、この実施形態において、位置情報サーバ30がマスタの権限を有する位置情報取得制御部122を決定してもよい。位置情報サーバ30は、端末装置10から、起動しているアプリケーションの情報及びユーザが端末位置情報の利用を許可した許可情報を定めたリストを受信する。位置情報サーバ30は、受信したリストを参照して、端末位置情報の利用が許可され、かつ起動しているアプリケーションのうち、どのアプリケーションに付属している端末位置情報ライブラリがマスタとなるかを決定できる。位置情報サーバ30は、決定したマスタとなる端末位置情報ライブラリが付属しているアプリケーションを端末装置10に通知する。これにより端末装置10は、位置情報サーバ30によって決定されたアプリケーションに付属した端末位置情報ライブラリをマスタに設定できる。
なお、位置情報サーバ30は、定期的、決まった日時、あるいは前回送信したリストに変更が生じたタイミングに、端末装置10から、起動しているアプリケーションの情報及びユーザが端末位置情報の利用を許可した許可情報を定めたリストを受信してもよい。これにより、位置情報サーバ30は、起動しているアプリケーションやユーザが端末位置情報の利用を許可した許可情報に変化があった場合でも、端末装置10に、次のマスタを遅滞なく通知することができる。
また、位置情報サーバ30は、端末装置10から端末位置情報とともに充電の残量を示す情報を受信して、充電の残量が所定容量を下回った場合に、マスタを変更する指示を行ってもよい。
【0107】
また、位置情報サーバ30は、端末装置10から受信した、起動しているアプリケーションの情報及びユーザが端末位置情報の利用を許可した許可情報を定めたリストに基づき、マスタとなる端末位置情報ライブラリが付属しているアプリケーションの順位を定めたリストを作成してもよい。これにより、端末装置10は、マスタの端末位置情報ライブラリが付属されたアプリケーションが削除された場合に、次の順位のアプリケーションに付属された端末位置情報ライブラリをマスタに決定することができる。
【0108】
以上のように、処理部12は、複数の位置情報取得制御部122のうちいずれかの位置情報取得制御部122をマスタの権限を有する位置情報取得制御部122に決定できる。
【0109】
図7は、端末装置10において、マスタの位置情報取得制御部122によって端末位置情報を取得させ、取得された端末位置情報を位置情報サーバ30に送信する処理手順を示すフローチャートである。
【0110】
先ずステップS300において、マスタの位置情報取得制御部122は、測位タイミングとなったか否かを判定する。測位タイミングは、自装置の端末位置情報を取得するタイミングである。測位タイミングは、予め自装置内に設定された時間間隔である。なお、測位タイミングは、位置情報サーバ30により指定された時間間隔であってもよい。
【0111】
次のステップS302において、マスタの位置情報取得制御部122は、GPS測位部16に起動要求を出力する。これによりGPS測位部16は、GPS信号を受信して三角測量演算を行って自装置の位置を特定する。GPS測位部16は、特定した位置を端末位置情報として取得する。マスタの権限を有する位置情報取得制御部122には、GPS測位部16により取得された端末位置情報が供給される。マスタの権限を有する位置情報取得制御部122は、供給された端末位置情報を測位時刻と共に記憶部18に蓄積する。
【0112】
次のステップS304において、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122は、ステップS302にて端末位置情報を取得したことをスレーブの権限を有する位置情報取得制御部122に通知する。
【0113】
次のステップS306は、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122は、スレーブの権限を有する位置情報取得制御部122から要求を受信したか否かを判定する。要求を受信した場合(ステップS306:YES)、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122は、要求を送信したスレーブの権限を有する位置情報取得制御部122に、ステップS302にて蓄積した端末位置情報を出力する(ステップS308)。マスタの権限を有する位置情報取得制御部122は、要求を出力した全てのスレーブの権限を有する位置情報取得制御部122に端末位置情報を出力する。なお、ステップS304の通知後、スレーブの権限を有する位置情報取得制御部122から要求がなくなって所定時間が経過した場合には、タイムアウトしてステップS310に処理を進めてもよい。
【0114】
ステップS310において、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122は、位置情報サーバ30への端末位置情報の送信タイミングであるか否かを判定する。端末位置情報の送信タイミングは、前回の送信タイミングから所定時間を経過した時である。所定時間は、予め自装置内で決定された時間である。なお、所定時間は、位置情報サーバ30により要求された時間間隔であってもよい。
端末位置情報の送信タイミングとなった場合(ステップS310:YES)、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122は、位置情報サーバ30に未送信の端末位置情報を記憶部18から読み出して、位置情報サーバ30に送信させる(ステップS312)。送信タイミングではない場合、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122は、処理をステップS300に戻す。
【0115】
次に、図8を参照して、許諾設定情報を設定するための操作画面について説明する。図8は、許諾設定情報を設定するための操作画面の一例を示す図である。
操作画面は、端末装置10が位置情報サーバ30にアクセスすることにより、端末装置10に表示される画面であってもよく、端末装置10が所定のアドレスにアクセスすることにより端末装置10に表示される画面であってもよい。
図8に示す通り、許諾設定情報を設定するための操作画面には、「全アプリ許諾」B1、「許諾」B2、及び「非許諾」B3が表示される。「許諾」B2及び「非許諾」B3は、アプリケーションごとに設けられる。許諾設定情報を設定するための操作画面には、例えば、端末装置10においてインストールされているアプリケーションが表示されている。これに限られず、許諾設定情報を設定するための操作画面には、端末装置10において未だインストールされていないがインストール可能なアプリケーションが表示されてもよい。
【0116】
「全アプリ許諾」B1は、操作画面に表示される全てのアプリケーションについて端末位置情報の利用を許諾するための操作を受け付ける操作部である。「全アプリ許諾」B1が指示された場合、許諾設定情報を設定するための操作画面に表示される全てのアプリケーションについての端末位置情報の利用を許諾するという設定を受け付ける。
【0117】
「許諾」B2は、対応付けられたアプリケーションについて端末位置情報の利用を許諾するための操作を受け付ける操作部である。「許諾」B2が指示された場合、対応付けられたアプリケーションについての端末位置情報の利用を許諾するという設定を受け付ける。
「非許諾」B3は、対応付けられたアプリケーションについて端末位置情報の利用を許諾しないための操作を受け付ける操作部である。「非許諾」B3が指示された場合、対応付けられたアプリケーションについての端末位置情報の利用を許諾しないという設定を受け付ける。
【0118】
「許諾」B2及び「非許諾」B3と対応付けられたアプリケーションとは、「許諾」B2及び「非許諾」B3のそれぞれの操作画面内の左側に表示されたアプリケーションである。図示の例では、アプリAについては端末位置情報の利用が許諾されており、アプリB,Cについては端末位置情報の利用が許諾されていない。なお、「許諾」B2及び「非許諾」B3において、設定されている方の表示態様は、背景の色よりも文字の色の方が薄くなっている。一方、設定されていない方の表示態様は、判定表示されており、背景の色よりも文字の色の方が濃くなっている。
また、許諾設定情報を設定するための操作画面には、許諾された場合に外部装置に送信される情報の種類や、外部装置に情報を送信する目的、アプリケーションの種類ごとに各設定が可能であることなどが記載されている。
【0119】
次に、図9を参照して、位置情報サーバ30の構成について説明する。図9は、実施形態に係る位置情報サーバ30の構成を示すブロック図である。位置情報サーバ30は、処理部32、第1通信部34、第2通信部36、及び記憶部38を含む。
【0120】
第1通信部34は、端末装置10との間で通信を行う受信部と送信部とを備える。第1通信部34は、端末装置10から端末位置情報を受信する。また、第1通信部34は、端末位置情報の利用の許諾又は非許諾の設定値(許諾設定情報)を端末装置10から受信する。
第2通信部36は、アプリケーションサーバ50との間で通信を行う受信部と送信部とを備える。第2通信部36は、ユーザにより端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションを提供するアプリケーションサーバ50に対して、端末位置情報を送信する。
【0121】
記憶部38は、端末装置10から受信した端末位置情報等を記憶する。ここで、図10を参照して、記憶部38に格納される対応テーブル38Tの一例について説明する。図10は、記憶部38に格納される対応テーブル38Tの一例を示す図である。
図10に示す通り、対応テーブル38Tは、ユーザIDと、許諾設定情報と、端末位置情報と、ウェブ履歴情報と、プログラム実行履歴情報と、操作履歴情報と、充電履歴情報と、姿勢変化情報と、環境情報とを対応付けるテーブルである。
ユーザIDと、端末位置情報と、ウェブ履歴情報と、プログラム実行履歴情報と、操作履歴情報と、充電履歴情報と、姿勢変化情報と、環境情報とは、端末装置10から受信した情報である。許諾設定情報は、端末紐づけ方式の場合は端末装置10から受信される情報であり、サーバ紐づけ方式の場合は位置情報サーバ30が対応付ける情報である。
【0122】
対応テーブル38Tにおいて、ユーザIDに対応付けられる許諾設定情報と端末位置情報との詳細について説明する。
許諾設定情報は、アプリケーションIDごとの列を含む。許諾設定情報は、端末装置10においてインストールされているアプリケーションの列だけで構成されていてもよく、位置情報サーバ30において認識している全てのアプリケーションの列を含むものでもよい。つまり、許諾設定情報は、端末装置10においてインストールされていないアプリケーションの列を含むものでもよい。許諾設定情報の各行には、端末位置情報ごとに、ユーザにより利用が許諾されているか否かを示す情報が格納されている。図示において、“○”は、ユーザにより端末位置情報の利用が許諾されていることを示す。“−”は、ユーザにより端末位置情報の利用が許諾されていないことを示す。
端末位置情報は、緯度と経度を示す列と、測位時刻を示す列とを含む。
【0123】
処理部32は、例えば、CPU等のプロセッサが、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。
処理部32は、抽出部321と認証部322とを有する。認証部322は、端末位置情報を要求するアプリケーションサーバ50が正当なアプリケーションサーバ50であるか否かを判定する。正当なアプリケーションサーバ50とは、端末位置情報の取得が許可されているサーバである。認証部322は、例えば、認証サーバ40と連携し、認証サーバ40により認証されたアプリケーションサーバ50を、正当なアプリケーションサーバ50であると判定する。なお、これに限られず、認証部322は、認証サーバ40が実行する認証処理と同様の処理を実行することにより、正当なアプリケーションサーバ50であるか否かを判定してもよい。正当なアプリケーションサーバ50であるか否かの認証は、IDとパスワードとの組み合わせに基づく認証であってもよく、IPアドレスを用いた認証であってもよい。
【0124】
抽出部321は、記憶部38から、抽出条件を満たす端末位置情報を抽出する。アプリケーションサーバ50が抽出条件を設定する場合、第2通信部36が、抽出条件を設定する抽出条件情報を受信する。抽出部321は、第2通信部36が受信した抽出条件情報により設定された抽出条件を満たす端末位置情報を抽出する。第2通信部36は、アプリケーションサーバ50により設定された抽出条件に基づき抽出された抽出結果を、抽出条件情報を送信したアプリケーションサーバ50に送信する。
【0125】
以下、抽出部321が実行する処理の具体例について説明する。ここでは、抽出条件の要求抽出結果情報として、端末位置情報が定められている場合について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが、抽出部321は、対応テーブル38Tに対応付けられている任意の情報、及び、POIサーバ42と契約者情報サーバ44とに管理されている任意の情報を抽出することができる。
【0126】
例えば、抽出条件の検索キーとしてアプリケーションが設定された場合、抽出部321は、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報のうち、検索キーとして設定されたアプリケーションと対応付けられた端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定されたアプリケーションのうち端末位置情報の利用が許諾されたことを示す“○”が書き込まれたアプリケーションと対応付けられた端末位置情報を抽出する。これにより、抽出部321は、設定されたアプリケーションに対応する端末位置情報であって、利用が許諾されている端末位置情報を抽出し、アプリケーションサーバ50に送信することができる。よって、アプリケーションサーバ50は、ユーザが利用を許諾した端末位置情報のうち、自身のアプリケーションについての端末位置情報しか取得し、表示することができない。
【0127】
また、抽出部321は、検索キーとして設定されたアプリケーションの利用を許諾したユーザを示すユーザIDに基づき、ユーザIDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、設定されたアプリケーションの利用が許諾したユーザの属性を抽出してもよい。これにより、特定のアプリケーションの利用を許諾したユーザの属性を抽出することができる。
【0128】
例えば、抽出条件の検索キーとしてユーザの属性が設定された場合、抽出部321は、ユーザIDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、検索キーとして設定されたユーザの属性を満たすユーザのユーザIDと対応付けられた端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、設定されたユーザの属性と対応付けられたユーザIDを検索し、検索により得たユーザIDと対応付けられている端末位置情報を抽出する。なお、ユーザIDと対応付けられるユーザの属性情報は、記憶部38に記憶されていてもよく、外部のサーバに記憶されていてもよい。ユーザの属性情報には、例えば、年齢、性別、嗜好、住んでいる地域、よく出かける地域等が含まれる。これにより、抽出部321は、設定された属性を有するユーザが存在した位置を示す端末位置情報を抽出することができる。
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定されたユーザの属性を満たすユーザのユーザIDと対応付けられた端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
【0129】
例えば、抽出条件の検索キーとして時刻又は期間が設定された場合、抽出部321は、端末位置情報に含まれる測位時刻を参照して、検索キーとして設定された時刻又は期間に測位された端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、設定された時刻又は時間に合致する測位時刻を含む端末位置情報を抽出する。時刻に合致するとは、設定された時刻と一致する場合であってもよく、設定された時刻を含む所定の期間に含まれる場合とを含む。時間に合致するとは、例えば、12時から13時までのように、設定された時間内に含まれる場合をいう。これにより、抽出部321は、設定された時刻又は期間に端末装置10が存在した位置を示す端末位置情報を抽出することができる。
【0130】
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定された時刻又は期間に測位された端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、設定された時刻又は時間に端末位置情報を送信した端末装置10を示す端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、設定された時刻又は時間に端末位置情報を送信した端末装置10のユーザの属性を抽出してもよい。これにより、特定の時刻又は時間に端末位置情報を送信した端末装置10のユーザの属性を抽出することができる。
【0131】
なお、検索キーとして、未来(将来)の期間又は日時が指定されてもよい。この場合、位置情報サーバ30は、検索キーにより定められた期間又は日時を経過した場合に、指定された期間又は日時に測位された端末位置情報やユーザID等を抽出し、アプリケーションサーバ50に送信する。これにより、レコメンドシステム1は、リアルタイムにレコメンドを行うことができる。
ここで、このリアルタイムのレコメンドにおけるレコメンドシステム1の動作の一例について説明する。まず、アプリケーションサーバ50は、例えば、明日の12時から13時の間に、所定のエリアに所在する端末装置10の端末IDを抽出するように位置情報サーバ30に要求する。次に、位置情報サーバ30は、当日の12時になると、所定のエリアに所在する端末装置10の端末IDを抽出する。そして、位置情報サーバ30は、13時までの間、抽出した端末IDを順次アプリケーションサーバ50に送信する。アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30から順次受信する端末IDが示す端末装置10にレコメンド情報を送信する。このように、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30による情報の抽出を予約してもよい。
なお、エリアとは、例えば、緯度と経度とにより区切られる領域である。
【0132】
例えば、抽出条件の検索キーとして場所が設定された場合、抽出部321は、地図データを参照して、検索キーとして設定された場所を含む所定範囲内に該当する端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定された場所の緯度と経度を中心として所定半径の範囲内に含まれる緯度と経度の端末位置情報を抽出する。検索キーとして設定される場所としては、例えば、駅、ランドマーク等の施設、山、川、海等が含まれる。地図データは、記憶部38に記憶されていてもよく、外部のサーバに記憶されていてもよい。これにより、抽出部321は、設定された場所、又は、設定された場所の周辺に存在した端末装置10の位置を示す端末位置情報を抽出することができる。
【0133】
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定された場所を含む所定範囲内に該当する端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、設定された場所に存在した端末装置10を示す端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、設定された場所に存在したユーザの属性を抽出してもよい。これにより、特定の場所に存在したユーザの属性を抽出することができる。
【0134】
例えば、抽出条件の検索キーとして施設のカテゴリが設定された場合、抽出部321は、地図データを参照して、検索キーとして設定されたカテゴリの施設の所在地を含む所定範囲内に該当する端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定されたカテゴリの施設の緯度と経度を中心として所定半径の範囲内に含まれる緯度と経度の端末位置情報を抽出する。なお、検索キーとして設定されたカテゴリの施設は、複数ある場合が想定される。抽出部321は、少なくとも何れか一つの施設を中心とした所定範囲内に含まれる端末位置情報を抽出する。検索キーとして設定されるカテゴリとしては、例えば、飲食店、コンビニエンスストア、本屋、駐車場、スーパー、保育園、学校等が含まれる。また、施設のカテゴリには、店舗の名称、駐車場の名称等も含まれる。これにより、抽出部321は、設定されたカテゴリの施設に存在した端末装置10の位置を示す端末位置情報を抽出することができる。例えば、カテゴリとしてコンビニエンスストアが設定された場合、抽出部321は、異なる店名のコンビニエンスストアに存在した端末装置10の位置を示す端末位置情報を抽出することができる。
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定されたカテゴリの施設の所在地を含む所定範囲内に該当する端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、設定されたカテゴリの施設に存在した端末装置10を示す端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、設定されたカテゴリの施設に存在したユーザの属性を抽出してもよい。これにより、特定のカテゴリの施設に存在したユーザの属性を抽出することができる。
【0135】
例えば、抽出条件の検索キーとしてウェブサイトが設定された場合、抽出部321は、ウェブ履歴情報を参照して、例えば、検索キーとして設定されたウェブサイトにアクセスした端末装置10の位置を示す端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、設定されたウェブサイトへのアクセス履歴を示すウェブ履歴情報と対応付けられた端末位置情報を抽出する。これにより、特定のウェブサイトにアクセスした端末装置10の位置を示す端末位置情報を、そのウェブサイト情報とともに抽出することができる。
【0136】
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーション又はアプリケーションサーバ50の許諾設定情報に基づき、検索キーとして設定されたウェブサイトにアクセスした端末装置10の位置を示す端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、設定されたウェブサイトにアクセスした端末装置10を示す端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、設定されたウェブサイトにアクセスしたユーザの属性を抽出してもよい。これにより、特定のウェブサイトにアクセスしたユーザの属性を抽出することができる。
【0137】
例えば、抽出条件の検索キーとしてプログラムの種類又は名称が設定された場合、抽出部321は、プログラム実行履歴情報を参照して、検索キーとして設定された種類又は名称のプログラムを端末装置10が実行した位置を示す端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、設定されたプログラムを示すプログラム実行履歴情報と対応付けられた端末位置情報を抽出する。これにより、特定のプログラムを実行した端末装置10の位置を示す端末位置情報を抽出することができる。
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定された種類又は名称のプログラムを端末装置10が実行した位置を示す端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、設定されたプログラムを実行した端末装置10を示す端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、設定されたプログラムを実行したユーザの属性を抽出してもよい。これにより、特定のプログラムを実行したユーザの属性を抽出することができる。
【0138】
例えば、検索キーとしてユーザによる操作の種類又は名称が設定された場合、抽出部321は、操作履歴情報を参照して、検索キーとして設定された種類又は名称の操作を端末装置10がユーザから受け付けた位置を示す端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、設定された操作を示す操作履歴情報と対応付けられた端末位置情報を抽出する。これにより、特定の操作が端末装置10に入力された位置を示す端末位置情報を抽出することができる。
【0139】
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、検索キーとして設定された種類又は名称の操作を端末装置10がユーザから受け付けた位置を示す端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、設定された操作を受け付けた端末装置10を示す端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、設定された操作を入力したユーザの属性を抽出してもよい。これにより、特定の操作を入力したユーザの属性を抽出することができる。
【0140】
例えば、抽出条件の検索キーとして充電状態であることが設定された場合、抽出部321は、充電履歴情報を参照して、端末装置10が充電状態であった位置を示す端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、充電が開始した時刻から終了した時刻までの間に測位時刻が含まれる端末位置情報を抽出する。これにより、端末装置10が充電された位置を示す端末位置情報を抽出することができる。
【0141】
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、端末装置10が充電状態であった位置を示す端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、充電状態にあった端末装置10を示す端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、充電状態にあった端末装置10のユーザの属性を抽出してもよい。これにより、充電しているユーザの属性を抽出することができる。
【0142】
例えば、抽出条件の検索キーとして姿勢の変化が設定された場合、抽出部321は、姿勢変化情報を参照して、端末装置10の姿勢が変化した位置を示す端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、姿勢変化情報と対応付けられている端末位置情報を抽出する。これにより、端末装置10の姿勢が変化した位置を示す端末位置情報を抽出することができる。なお、姿勢変化情報に、どのように姿勢が変化したのかが示される場合、抽出部321は、端末装置10の姿勢が検索キーとして設定された姿勢変化の条件を満たした位置を示す端末位置情報を抽出してもよい。また、抽出部321は、姿勢変化情報に基づき、ユーザの状態を判定してもよい。例えば、抽出部321は、姿勢変化情報が示す時系列の変化に基づき、ユーザが移動中であるか、又は、ユーザが走行中であるかを判定する。検索キーとして、ユーザの状態が走行中であることが設定されている場合、抽出部321は、ユーザが走行中であることを示す姿勢変化情報と対応付けられている端末位置情報を抽出する。
【0143】
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、端末装置10の姿勢が変化した位置を示す端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、姿勢変化情報と対応付けられた端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、姿勢が変化した端末装置10のユーザの属性を抽出してもよい。これにより、移動中であったユーザの属性を抽出することができる。
【0144】
例えば、抽出条件の検索キーとしていずれかの環境条件が設定された場合、抽出部321は、環境情報を参照して、検索キーとして設定された環境条件を満たした位置を示す端末位置情報を抽出する。具体的に説明すると、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、設定された環境条件を満たす環境情報と対応付けられた端末位置情報を抽出する。これにより、設定された環境条件に存在した可能性の高い端末装置10の位置を示す端末位置情報を抽出することができる。例えば、所定の施設では、場所を示す識別情報を含む可聴音又は不可聴音を出力する。この施設に存在する端末装置10は、集音した可聴音又は不可聴音から識別情報を抽出し、位置情報サーバ30に出力する。このように、場所を示す識別情報を含む可聴音又は不可聴音を出力している施設の位置を把握したい場合、検索キーとして、場所を示す識別情報を端末装置10が受信したことを設定する。これにより、抽出部321は、抽出条件を満たす施設の位置を示す端末位置情報を抽出することができる。
【0145】
ここで、抽出部321は、対応テーブル38Tを参照して、キー情報として設定された環境条件を満たす環境情報を端末装置10が取得した位置を示す端末位置情報のうち、端末位置情報の利用が許諾されているアプリケーションであることを示す許諾設定情報と対応付けられた端末位置情報を抽出してもよい。
また、抽出部321は、環境条件を満たす環境に存在した端末装置10を示す端末IDに基づき、端末IDと対応付けられるユーザの属性情報を参照して、環境条件を満たす環境に存在したユーザの属性を抽出してもよい。これにより、環境条件を満たす環境に存在したユーザの属性を抽出することができる。
【0146】
また、抽出部321は、抽出した情報に基づき、端末装置10を所有するユーザの行動を解析する解析処理を実行してもよい。
なお、抽出部321は、上述した複数の検索キーを組み合わせたキー情報に基づいて抽出を行ってもよい。具体的には、例えば、アプリケーションサーバ50がユーザ状態と端末状態との組み合わせをキー情報に定め、徒歩で移動中、且つ、端末装置10を操作中のユーザの端末IDを抽出結果として定めた場合、抽出部321は、姿勢変化情報と操作履歴情報とを参照する。そして、姿勢変化情報が示す端末装置10の姿勢が徒歩での移動を示し、且つ、操作履歴情報が示す端末装置10の状態が操作受付(電源ON)中である端末装置10の端末IDを抽出する。これにより、アプリケーションサーバ50は、徒歩で移動中、且つ、端末装置10を操作中のユーザにレコメンドを行うことができる。このように、アプリケーションサーバ50は、複数の検索キーの組み合わせを指定して、位置情報サーバ30から情報を取得してもよい。これにより、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30が実行する抽出処理における検索キーと抽出結果とをより詳細に定めることができため、さらに効果的なレコメンドを行うことができる。
【0147】
なお、抽出部321は、情報の変化を示す検索キーに基づいて抽出を行ってもよい。具体的には、例えば、アプリケーションサーバ50がユーザの移動状態の変化や端末装置10の状態の変化などをキー情報に定めることができる。
例えば、アプリケーションサーバ50がユーザの移動状態が乗車から徒歩へと変化することをキー情報に定め、端末装置10の端末位置情報を抽出結果に定めた場合、位置情報サーバ30は、時間的に連続する2つの端末位置情報に対応付けられている姿勢変化情報を順次参照する。そして、姿勢変化情報が示す移動状態が乗車から徒歩へと変化した場合に、抽出部321は、当該姿勢変化情報に対応付けられている端末位置情報を抽出する。
【0148】
また、例えば、アプリケーションサーバ50が端末装置10の状態が電源OFFから電源ONへと変化することをキー情報に定め、端末装置10の端末位置情報を抽出結果に定めた場合、位置情報サーバ30は、時間的に連続する2つの端末位置情報に対応付けられている操作履歴情報を順次参照する。そして、操作履歴情報が示す端末状態が電源OFFから電源ONへと変化した場合に、抽出部321は、当該姿勢変化情報に対応付けられている端末位置情報を抽出する。
また、例えば、アプリケーションサーバ50が、端末装置10において、ウェブ操作が行われていない状態から行われる状態へと変化することをキー情報に定め、端末装置10の端末位置情報を抽出結果に定めた場合、位置情報サーバ30は、時間的に連続する2つの端末位置情報に対応付けられているプログラム実行履歴情報を順次参照する。そして、プログラム実行履歴情報が、ウェブブラウザプログラムの起動やバックグラウンド実行からフォアグラウンド実行への変化を示す場合に、抽出部321は、当該プログラム実行履歴情報に対応付けられている端末位置情報を抽出する。
【0149】
このように、位置情報サーバ30は、対応情報の変化に基づいて端末位置情報や他の対応情報を抽出してもよい。これにより、アプリケーションサーバ50は、例えば、ユーザの移動状態に変化があった場合や端末装置10の状態に変化があった場合など、特定の状況にあるユーザに対してレコメンドを行うことができるため、さらに効果的なレコメンドを行うことができる。具体的には、例えば、アプリケーションサーバ50は、バスや電車を降りたユーザの端末装置10の端末位置情報を取得し、降車場所周辺の店舗情報などのレコメンドを行うこともできる。
【0150】
なお、抽出部321は、1つのキー情報に対して、複数の抽出結果を送信してもよい。ここで、アプリケーションサーバ50が期間とエリアとを検索キーに定めた場合について説明する。例えば、アプリケーションサーバ50が端末装置10の数と、端末位置情報の利用が許諾されている端末装置10の数とを定めた場合、抽出部321は、検索キーに定められた期間において、検索キーに定められたエリアに位置する端末装置10の端末IDを検索する。次に、抽出部321は、検索された端末IDの数を計数する。また、抽出部321は、検索された端末IDに対応付けられている許諾設定情報を参照し、要求元のアプリケーションサーバ50に対応するアプリケーションに対して、端末位置情報の利用が許諾されている端末IDを検索する。次に、抽出部321は検索された端末IDの数を計数する。これにより、アプリケーションサーバ50は、自装置が指定した期間において、指定したエリアに所在した端末装置10の数と、当該端末装置10のうち自装置が端末位置情報を利用できる端末装置10の数とを取得することができる。
【0151】
なお、上述において、許諾設定情報が端末位置情報の利用の許諾又は非許諾を示す情報である例について説明したが、限られない。例えば、許諾設定情報は、ウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報、環境情報のうち少なくとも1つの利用を許諾するか否かを示す情報を含んでもよい。これら情報についても、各ユーザが、利用を許諾するか否かを設定できる。また、ユーザは、これらの情報についての利用の許諾又は非許諾について、アプリケーションごとに設定することもできる。これらの利用が許諾されている場合、位置情報サーバ30の抽出部321は、利用が許諾されている情報を利用して、端末位置情報を抽出することができる。
【0152】
以上のように、位置情報サーバ30によれば、端末位置情報の利用を許諾されたアプリケーション及びアプリケーションサーバ50がそれぞれ個別に端末位置情報を記憶し管理することなく、ユーザごとに記憶した1セットの端末位置情報を、複数のアプリケーション及びアプリケーションサーバ50に共通して利用させることができる。これにより、端末位置情報の管理の効率化、サーバ容量の削減が可能となる。
【0153】
また、位置情報サーバ30によれば、端末位置情報の利用の許諾期間に含まれている限り、アプリケーション及びアプリケーションサーバ50は、その期間内の端末位置情報を利用できる。これにより、自身のアプリケーション及びアプリケーションサーバ50で設定された端末位置情報の項目以外の情報や測位タイミング以外の情報を取得することができる。
【0154】
また、この位置情報サーバ30によれば、1つの端末位置情報に対して複数のアプリケーションで利用が許可されている情報が対応付けられた場合、複数のアプリケーションについて1つの端末位置情報を共通して利用することができる。これにより、端末位置情報の管理の効率化、サーバ容量の削減が可能となる。
【0155】
また、この位置情報サーバ30によれば、端末装置10で利用可能な複数のアプリケーション間の関係に応じて決められた起動要求に基づき位置情報取得部16により取得された端末位置情報を記憶する。つまり、この位置情報サーバ30は、他のアプリケーションの測位タイミングであって自身の測位タイミングでないときに測位された端末位置情報についても、アプリケーションごとに利用を許諾するか否かを管理することができる。これにより、アプリケーションサーバ50等は、自身のアプリケーションの測位タイミングで測位された端末位置情報だけでなく、自身のアプリケーションの測位タイミング以外のタイミングで測位された端末位置情報を利用することが可能となる。
【0156】
次に、図11を参照してPOIサーバ42の構成について説明する。
図11は、POIサーバ42の構成を示すブロック図である。
POIサーバ42は、処理部422、第1通信部424、及び記憶部428を含む。
【0157】
第1通信部424は、位置情報サーバ30との間で通信を行う受信部と送信部とを備える。第1通信部424は、位置情報サーバ30からの要求に応じて、自装置が管理する各種情報を、要求元の位置情報サーバ30に送信する。
第2通信部426は、アプリケーションサーバ50との間で通信を行う受信部と送信部とを備える。
【0158】
記憶部428は、POI情報等を記憶する。本実施形態において、POI情報は、店舗などのロケーションを識別するロケーションID(ロケーション名)、当該ロケーションの位置を示すロケーション位置情報、当該ロケーションの種別(カテゴリ)を示すカテゴリ情報を含む。ここで、ロケーションとは、例えば、駅、施設などのランドマーク、山、川、海等の任意の場所である。また、ロケーション位置情報は、例えば、ロケーションの基準位置を示す情報と、当該基準位置からの距離とを定める情報とを含む。また、カテゴリとは、例えば、飲食店、コンビニエンスストア、本屋、駐車場、スーパー、保育園、学校等、複数の場所を統合する概念である。
処理部422は、例えば、CPU等のプロセッサが、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。
処理部422は、位置情報サーバ30又はアプリケーションサーバ50からの要求に応じて自装置が管理するロケーションIDやロケーション位置情報などの各種情報を提供する。
【0159】
例えば、第1通信部424が特定の施設を示すロケーションIDを受信した場合、処理部422は、記憶部428に記憶されているPOI情報を参照する。処理部422は、POI情報において、受信したロケーションIDに対応するロケーション位置情報を抽出する。処理部422は、抽出したロケーション位置情報を位置情報サーバ30に送信する。
【0160】
また、例えば、第1通信部424が、位置情報サーバ30から特定の端末装置10の位置を示す端末位置情報を受信した場合、処理部422は、記憶部428に記憶されているPOI情報を参照する。処理部422は、POI情報におけるロケーション位置情報のうち、受信した端末位置情報が示す位置から所定の距離以内の位置を示すロケーション位置情報を特定する。次に、処理部422は、POI情報において、特定したロケーション位置情報に対応付けられているロケーションIDを抽出する。そして、処理部422は、抽出したロケーションIDを、第1通信部424を介して位置情報サーバ30に送信する。
【0161】
なお、処理部422は、カテゴリ情報に基づいてロケーションIDを抽出してもよい。ここでは、端末位置情報と、端末装置10からの距離の情報と、カテゴリ情報とに基づいて、ロケーションIDを取得する態様について説明する。具体的には、まず、第1通信部424が、位置情報サーバ30から端末位置情報と、端末装置10からの距離の情報と、カテゴリ情報とを受信する。次に、処理部422は、端末位置情報と端末装置10からの距離の情報とにより定められる範囲に所在するランドマークのロケーションIDを検索する。そして、処理部422は、POI情報において、検索したロケーションIDに対応付けられているカテゴリ情報が、位置情報サーバ30から受信したカテゴリ情報に合致するロケーションIDを取得する。そして、処理部422は、取得したロケーションIDを、第1通信部424を介して位置情報サーバ30に送信する。これにより、位置情報サーバ30は、例えば、ある端末装置10の半径1km以内に所在するコンビニエンスストアのロケーションIDを取得することができる。
【0162】
なお、処理部422は、ロケーションIDに基づいて、エリアの情報を抽出してもよい。具体的には、まず、第1通信部424が、位置情報サーバ30からロケーションIDを受信する。次に、処理部12は、受信したロケーションIDに対応するロケーション位置情報を取得する。次に、処理部12は、取得したロケーション位置情報を位置情報サーバ30に送信する。このロケーション位置情報は、例えば、ロケーションの中心の緯度及び経度と、当該中心からの距離とにより、円形のエリアを表す。そして、位置情報サーバ30は、受信したロケーション位置情報が示すエリアに所在する端末装置10の端末IDを抽出し、アプリケーションサーバ50に送信してもよい。これにより、アプリケーションサーバ50は、例えば、ランドマークの中心から半径1km以内のエリアに所在する端末装置10に対して、レコメンド情報を送信することができる。
【0163】
なお、この例では、ロケーション位置情報は、ロケーションの中心の位置と、当該中心からの距離とによりエリアを表す情報として説明したが、これには限られない。例えば、ロケーション位置情報は、ロケーションの中心位置を表す情報であってもよい。この場合、アプリケーションサーバ50は、ロケーションの中心位置からの距離を別途指定する。そして、位置情報サーバ30は、POIサーバ42から取得したロケーションの中心位置と、アプリケーションサーバ50により指定された距離とにより定まるエリアに所在する端末装置10の端末IDを抽出する。
【0164】
このように、処理部422は、位置情報サーバ30又はアプリケーションサーバ50からの要求に応じて、POI情報に含まれる各種情報を送信する。なお、上述の説明ではPOIサーバ42が位置情報サーバ30からの要求に応じて情報を送信する例について説明したが、POIサーバ42は、アプリケーションサーバ50からの要求に応じて情報を送信してもよい。
【0165】
次に、図12を参照して、アプリケーションサーバ50の構成について説明する。
図12は、アプリケーションサーバ50の構成を示すブロック図である。
アプリケーションサーバ50は、処理部52、第1通信部54、第2通信部56、及び記憶部58を含む。
【0166】
第1通信部54は、端末装置10との間で通信を行う受信部と送信部とを備える。第1通信部54は、例えば、端末装置10にレコメンド情報を送信する。
第2通信部56は、位置情報サーバ30との間で通信を行う受信部と送信部とを備える。第2通信部56は、抽出条件情報を送信する抽出条件送信部として機能する。また、第2通信部56は、自装置が送信した抽出条件情報に応じた抽出結果を受信する抽出結果受信部として機能する。
記憶部58は、レコメンド情報等を記憶する。レコメンド情報は、例えば、端末ID、ロケーションID、位置などと対応付けられて記憶部58に記憶されている。
処理部52は、例えば、CPU等のプロセッサが、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部又は全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。
【0167】
また、処理部52は、レコメンド情報取得部521を備える。レコメンド情報取得部521は、第2通信部56が位置情報サーバ30から抽出結果を受信すると、レコメンド情報を取得する。ここで、レコメンド情報取得部521は、記憶部58に予め記憶されているレコメンド情報を読み出したり、抽出結果に基づいてレコメンド情報を生成したりすることにより、レコメンド情報を取得する。レコメンド情報取得部521は、取得したレコメンド情報を、第1通信部54を介して、レコメンド対象の端末装置10に送信する。
【0168】
なお、アプリケーションサーバ50は、レコメンド情報を任意のタイミングで送信してよい。具体的には、例えば、アプリケーションサーバ50は、レコメンド情報を所定期間に所定回数送信する。また、例えば、アプリケーションサーバ50は、レコメンド情報を、所定時間間隔で送信する。また、アプリケーションサーバ50は、送信したレコメンド情報に応じた操作が行われた端末装置10に対して、繰り返しレコメンド情報を送信する。より具体的には、例えば、アプリケーションサーバ50がレコメンド対象の端末装置10に、Webサイトを紹介するレコメンド情報を送信した後に、当該端末装置10からWebサイトへのアクセス等の反応があった場合に、アプリケーションサーバ50は、反応に応じた新たなレコメンド情報を同じ端末装置10に送信する。これにより、アプリケーションサーバ50は、端末装置10のユーザに対してインタラクティブなレコメンドを行うことができる。
【0169】
[レコメンドシステムの動作]
次に、図13を参照して、レコメンドシステム1による処理の流れの例について説明する。
ここでは、プッシュ方式により、レコメンド情報が送信される場合について説明する。
まず、ステップS400において、端末装置10は、自装置の位置を示す端末位置情報を位置情報サーバ30に送信する。その後、レコメンドシステム1は、ステップS402に処理を進める。
次に、ステップS402において、位置情報サーバ30は、端末装置10から端末位置情報を受信し、受信した端末位置情報を時系列に記憶する。位置情報サーバ30は、受信した端末位置情報を許諾設定情報とともに管理する。その後、レコメンドシステム1は、ステップS404に処理を進める。
【0170】
次に、ステップS404において、位置情報サーバ30は、自装置に記憶されているアプリケーションサーバ50ごとの抽出条件情報を参照し、抽出処理を実行する。その後、レコメンドシステム1は、ステップS406に処理を進める。
次に、ステップS406において、位置情報サーバ30は、ステップS404における抽出処理の結果をアプリケーションサーバ50に送信する。その後、レコメンドシステム1は、ステップS408に処理を進める。
次に、ステップS408において、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30から送信された抽出結果を受信する。その後、レコメンドシステム1は、ステップS410に処理を進める。
【0171】
次に、ステップS410において、アプリケーションサーバ50は、自装置の記憶部58からレコメンド情報を読み出したり、アプリケーションサーバ50から取得した情報に基づいてレコメンド情報を生成したりすることにより、レコメンド情報を取得する。その後、レコメンドシステム1は、ステップS412に処理を進める。
次に、ステップS412において、アプリケーションサーバ50は、取得したレコメンド情報を端末装置10に送信する。その後、レコメンドシステム1は、ステップS414に処理を進める。
【0172】
次に、ステップS414において、端末装置10は、アプリケーションサーバ50から送信されたレコメンド情報を受信する。その後、レコメンドシステム1は、ステップS416に処理を進める。
次に、ステップS416において、端末装置10は、レコメンド情報の送信元のアプリケーションサーバ50に対応するアプリケーションを実行し、レコメンド情報を表示、音声などにより提示する。そして、レコメンドシステム1は、図13に示される処理を終了する。
【0173】
次に、レコメンドシステム1の動作の具体例について説明する。
(1)端末装置10の現在位置に応じたレコメンド
このレコメンド方法において、レコメンドシステム1は、レコメンド対象の端末装置10の所在地の地理情報などを提示する。
まず、アプリケーションサーバ50は、レコメンド対象の端末装置10を示す端末IDをキー情報とし、且つ、端末位置情報を要求抽出結果情報として含む抽出条件情報を位置情報サーバ30に送信する。次に、位置情報サーバ30は、キー情報として指定された端末装置10の端末位置情報、すなわち指定された端末IDに対応する端末位置情報を検索する。次に、位置情報サーバ30は、許諾設定情報を参照し、検索した端末位置情報の利用が許可されている場合に、当該端末位置情報を取得する。次に、位置情報サーバ30は、取得した端末位置情報をアプリケーションサーバ50に送信する。アプリケーションサーバ50は、端末装置10の端末位置情報を受信すると、例えば、自装置の記憶部から当該端末位置情報が示す位置に対応付けられているレコメンド情報を読み出す。このレコメンド情報は、例えば、地理情報である。アプリケーションサーバ50は、読み出したレコメンド情報を、レコメンド対象の端末装置10に送信する。
【0174】
(2)端末装置10の周囲に所在するランドマークのレコメンド
このレコメンド方法において、レコメンドシステム1は、レコメンド対象の端末装置10の周囲に所在するランドマークの広告、クーポンなどを提示する。
まず、アプリケーションサーバ50は、レコメンド対象の端末装置10を示す端末IDをキー情報とし、且つ、ロケーションIDを要求抽出条件情報として含む抽出条件情報を位置情報サーバ30に送信する。次に、位置情報サーバ30は、キー情報として指定された端末IDに対応する端末位置情報を検索する。次に、位置情報サーバ30は、許諾設定情報を参照し、検索した端末位置情報の利用が許可されている場合に、当該端末位置情報を取得する。次に、位置情報サーバ30は、取得した端末位置情報をPOIサーバ42に送信する。次に、POIサーバ42は、自装置が管理するPOI情報を参照し、受信した端末位置情報が示す位置から所定の距離内に所在するロケーションを検索する。次に、POIサーバ42は、検索したロケーションを示すロケーションIDを位置情報サーバ30に送信する。次に、位置情報サーバ30は、POIサーバ42から受信したロケーションIDを、アプリケーションサーバ50に送信する。次に、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30からロケーションID受信すると、例えば、自装置の記憶部から当該ロケーションIDと対応付けられているレコメンド情報を読み出す。このレコメンド情報は、例えば、広告やクーポンを示す情報である。そして、アプリケーションサーバ50は、読み出したレコメンド情報を、レコメンド対象の端末装置10に送信する。
【0175】
(3)特定のロケーションに所在する端末装置10へのレコメンド
このレコメンド方法において、レコメンドシステム1は、所定のロケーション(以下、「対象ロケーション」と称する。)に所在する端末装置10に対して、広告やクーポンなどを提示する。また、位置情報サーバ30は、抽出結果をプル方式によりアプリケーションサーバ50に送信する。また、ここでは、ロケーション位置情報が、ロケーションの中心位置を表す場合について説明する。
【0176】
まず、アプリケーションサーバ50は、対象ロケーションを示すロケーションIDと距離とをキー情報とし、且つ、端末IDを要求抽出条件情報として含む抽出条件情報を位置情報サーバ30に送信する。次に、位置情報サーバ30は、抽出条件情報を受信すると、キー情報として指定されたロケーションIDをPOIサーバ42に送信する。次に、POIサーバ42は、自装置が管理するPOI情報を参照し、受信したロケーションIDが示す対象ロケーションの中心位置を検索する。次に、POIサーバ42は、検索した対象ロケーションの中心位置を示すロケーション位置情報を位置情報サーバ30に送信する。次に、位置情報サーバ30は、自装置が管理する端末位置情報のうち、当該端末位置情報が示す位置が、受信したロケーション位置情報が示す中心位置と、アプリケーションサーバ50から受信した距離とにより定まるエリアに含まれる端末位置情報を検索する。次に、位置情報サーバ30は、許諾設定情報を参照し、検索した端末位置情報の利用が許可されている場合に、検索した端末位置情報に対応する端末IDを取得する。ここで、取得される端末IDは、レコメンド対象の端末装置10を示す端末IDである。次に、レコメンドシステム1は、取得した端末IDをアプリケーションサーバ50に送信する。次に、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30から端末IDを受信すると、例えば、自装置の記憶部58から対象ロケーションのロケーションIDに対応付けられているレコメンド情報を読み出す。そして、アプリケーションサーバ50は、読み出したレコメンド情報を、位置情報サーバ30から取得した端末IDが示す端末装置10に送信する。
【0177】
このように、アプリケーションサーバ50は、対象ロケーションのロケーションIDとその半径を指定することにより、そのエリアに所在する端末装置10の端末IDを取得できる。そして、取得した端末IDが示す端末装置10に対してレコメンドを行うことができる。
なお、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30に対して、期間の指定やその他任意の対応情報の値を指定することにより、位置情報サーバ30が抽出する情報の絞り込みを行ってもよい。
【0178】
(4)特定のエリアに所在する端末装置10へのレコメンド
このレコメンド方法において、レコメンドシステム1は、所定のエリア((以下、「対象エリア」と称する。)に所在する端末装置10に対して、広告やクーポンなどを提示する。また、位置情報サーバ30は、抽出結果をプッシュ方式によりアプリケーションサーバ50に送信する。
まず、アプリケーションサーバ50は、対象エリアの範囲を示す情報をキー情報とし、且つ、端末IDを要求抽出条件情報として含む抽出条件情報を位置情報サーバ30に送信する。なお、この一例において、抽出条件情報は、予め位置情報サーバ30に送信され、位置情報サーバ30の記憶部38に記憶されている。次に、位置情報サーバ30は、端末装置10から端末位置情報を受信すると、当該端末位置情報が示す位置が、対象エリアの範囲に含まれるか否かを判定する。端末装置10の位置が対象エリアの範囲に含まれる場合、位置情報サーバ30は、許諾設定情報を参照する。そして、位置情報サーバ30は、受信した端末位置情報の利用が許可されている場合に、検索した端末位置情報に対応する端末IDをアプリケーションサーバ50に送信する。ここで、送信される端末IDは、レコメンド対象の端末装置10を示す端末IDである。次に、レコメンドシステム1は、取得した端末IDをアプリケーションサーバ50に送信する。次に、アプリケーションサーバ50は、位置情報サーバ30から端末IDを受信すると、例えば、自装置の記憶部58から対象エリアに対応付けられているレコメンド情報を読み出す。そして、アプリケーションサーバ50は、読み出したレコメンド情報を、位置情報サーバ30から取得した端末IDが示す端末装置10に送信する。
【0179】
なお、上述した(4)のレコメンドにおいて、位置情報サーバ30による端末IDを送信する条件に任意の条件を付加してもよい。具体的には、例えば、位置情報サーバ30は、所定期間中に、同一の端末装置10から送信された端末位置情報の位置が、所定回数、対象エリア内であった場合に、当該端末装置10の端末IDをアプリケーションサーバ50に送信する。つまり、位置情報サーバ30は、特定のユーザの位置情報が所定回数以上取得できた場合に、当該ユーザの端末IDをアプリケーションサーバ50に送信する。また、例えば、位置情報サーバ30は、所定期間以上の間隔を開けて同一の端末装置10から送信された2つの端末位置情報が示す位置が、いずれも対象エリア内である場合に、アプリケーションサーバ50に端末IDを送信する。つまり、位置情報サーバ30は、特定のユーザが対象エリアに所定時間以上滞在している場合に、当該ユーザの端末IDをアプリケーションサーバ50に送信する。このように、位置情報サーバ30は、端末装置10の位置が所定期間以上、所定のエリア内である場合に、当該端末装置10を示す端末IDをアプリケーションサーバ50に送信してもよい。
【0180】
次に、アプリケーションサーバ50が位置情報サーバ30から受信した抽出結果を解析して、レコメンド情報を取得する場合における、レコメンドシステム1の動作の具体例について説明する。以下では、説明を簡潔にするため、位置情報サーバ30による抽出処理については説明を省略する。また、ここでは、抽出結果の解析をアプリケーションサーバ50が行うとして説明するが、当該解析は、位置情報サーバ30が行ってもよい。
【0181】
(5)混雑状況の解析に基づく混雑状況の通知
このレコメンド方法において、レコメンドシステム1は、端末装置10の所在地周辺の混雑状況を判定し、判定結果を提示する。
まず、アプリケーションサーバ50は、レコメンド対象の端末装置10の端末IDをキー情報として、位置情報サーバ30から解析対象の端末装置10の端末位置情報、環境情報、セルID情報、WiFiAP情報などを取得する。次に、アプリケーションサーバ50は、取得した端末位置情報、環境情報、セルID情報、WiFiAP情報などから特定される端末装置10の現在位置から所定距離以内の範囲を、例えば、東西南北の4つのエリアに分割する。次に、アプリケーションサーバ50は、当該分割されたエリアを抽出条件として、各エリアに所在する端末装置10の数を位置情報サーバ30から取得する。このとき、位置情報サーバ30は、例えば、自装置が管理する端末位置情報のうち、端末位置情報が示す位置が各エリアに含まれている端末位置情報を抽出し、抽出した端末位置情報に対応する端末IDの数を計数することにより各エリアに所在する端末装置10の数を演算する。次に、アプリケーションサーバ50は、取得した各エリアの端末装置10の数を所定の閾値と比較することにより、各エリアの混雑状況を判定する。次に、アプリケーションサーバ50は、各エリアの混雑状況についての判定結果を示すレコメンド情報を生成する。そして、アプリケーションサーバ50は、生成したレコメンド情報を、レコメンド対象の端末装置10に送信する。
【0182】
これにより、アプリケーションサーバ50は、ユーザの周囲の混雑状況に応じたレコメンドを行うことができる。ここで、アプリケーションサーバ50は、混雑状況の解析結果に基づいて、自装置が対応するアプリケーションの種類に応じたレコメンド情報を通知してよい。ここでは、具体例として、アプリケーションが、目的地への案内を行うナビゲーションアプリである場合、飲食店の紹介を行うグルメアプリである場合、公共交通機関へのアクセスを案内する交通機関案内アプリである場合について説明する。
アプリケーションサーバ50がナビゲーションアプリに対応する場合、アプリケーションサーバ50は、例えば、目的地までの複数の経路のうち、混雑の少ない経路をレコメンドする。これにより、ユーザは、混雑を避けて、短時間で目的に到達することができる。
【0183】
アプリケーションサーバ50がグルメアプリに対応する場合、アプリケーションサーバ50は、例えば、混雑が発生していると判定した場合に、端末装置10の周囲の飲食店の予約案内を提示する。これにより、ユーザは、混雑が解消されるまで、時間を有効利用することができる。
アプリケーションサーバ50が交通機関案内アプリである場合、アプリケーションサーバ50は、例えば、タクシーの配車センタの連絡先を提示する。また、例えば、バスの乗車位置や乗車時刻を提示する。これにより、ユーザは、混雑に巻き込まれることを避けることができる。
【0184】
また、アプリケーションサーバ50は、アプリケーションをレコメンドしてもよい。例えば、アプリケーションサーバ50は、混雑が発生していると判定した場合に、端末装置10にインストールされていないアプリケーションを提示する。これにより、ユーザは、目的地まで到達できない、時間を無駄にしてしまう、効率よく移動できないなど、混雑の発生により生じる問題を避けることができる。
なお、混雑状況の判定を行うためのエリアは任意に定められてよい。例えば、エリアは矩形の領域として予め定められていてもよい。この場合、アプリケーションサーバ50は、レコメンド対象の端末装置10が所在するエリアと、その隣接エリアなどにおいて混雑状況の判定を行ってもよい。
【0185】
なお、アプリケーションサーバ50による混雑状況の判定は、上述した例に限られない。具体的には、例えば、アプリケーションサーバ50は、各エリアにおける端末装置10の台数の増加率と、所定の閾値とを比較することにより、混雑が発生しているか否かを判定してもよい。この場合、アプリケーションサーバ50は、例えば、各エリアにおける端末装置10の台数の30分ごとの平均値を算出する。そして、アプリケーションサーバ50は、30分ごとの平均を前後で比較し、その増加率が3割以上である場合に、混雑が発生していると判定する。
なお、混雑状況の判定において、アプリケーションサーバ50は、端末装置10の数以外の情報を参照してもよい。例えば、アプリケーションサーバ50は、車や電車の混雑状況を示す情報を外部装置から取得して、混雑状況を判定してもよい。
【0186】
以上のように、レコメンド情報取得部521は、複数の抽出条件により位置情報サーバ30から抽出される情報に基づいて、端末装置10の位置や状態などを解析し、レコメンド情報を選択してよい。
なお、上述した位置情報サーバ30、アプリケーションサーバ50、POIサーバ42、及び契約者情報サーバ44が備える各種機能は、それぞれ、一体の装置に備えられてもよいし、別体の装置に備えられてもよい。
【0187】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明は、例えば、位置情報サーバなどとして実施することができる。
【0188】
また、上述した端末装置10及び位置情報サーバ30の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0189】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0190】
1…レコメンドシステム、10、10A、10B、・・・、10N…端末装置、12…処理部、14…通信部、16…GPS測位部、160…位置情報取得部、161…加速度センサ、18…記憶部、30…位置情報サーバ、40…認証サーバ、42…POIサーバ、50、50A、50B、・・・、50N…アプリケーションサーバ、120、120A、120B、120B…アプリケーション処理部、122、122A、122B、122C…位置情報取得制御部、32…処理部、321…抽出部、34…第1通信部、36…第2通信部、38…記憶部
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