(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6271437
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】極性依存ブリーダ回路を有するドライバデバイス及び負荷を駆動する方法
(51)【国際特許分類】
H05B 37/02 20060101AFI20180122BHJP
【FI】
H05B37/02 J
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-539446(P2014-539446)
(86)(22)【出願日】2012年10月29日
(65)【公表番号】特表2014-534595(P2014-534595A)
(43)【公表日】2014年12月18日
(86)【国際出願番号】IB2012055971
(87)【国際公開番号】WO2013064960
(87)【国際公開日】20130510
【審査請求日】2015年10月27日
(31)【優先権主張番号】61/555,647
(32)【優先日】2011年11月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】レイダーマヘー ハラルド ジョセフ ギュンター
【審査官】
松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】
特表2007−538378(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/013060(WO,A2)
【文献】
特開2011−054538(JP,A)
【文献】
特開2011−211132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/00−39/10
H02M 7/00− 7/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のLEDを有するLEDユニットを駆動するドライバデバイスであって、
外部電源から入力電圧を受け取る少なくとも2つの入力端子を備え、前記LEDユニットに接続され、前記入力電圧を整流するための整流器と、
前記少なくとも2つの入力端子を選択的に接続し、前記入力電圧の極性に依存して電流経路を提供する接続手段と、
を含み、
前記接続手段は、前記入力端子を第1の電流方向に接続する第1の電流経路と、前記入力端子を前記第1の電流方向とは反対の第2の電流方向に接続する、前記第1の電流経路とは少なくとも部分的に異なる第2の電流経路とを含み、前記第1及び前記第2の電流経路各々は、それぞれの電流経路におけるブリーディング電流を制御する電流制御ユニットを含み、前記第1及び前記第2の電流経路各々は、それぞれの電流方向とは反対の逆方向である、それぞれの電流経路における前記ブリーディング電流を遮断する分離手段を含む、ドライバデバイス。
【請求項2】
前記整流器のダイオードのうちの1つ以上は、負荷電流とブリーディング電流との両方を運ぶ、請求項1に記載のドライバデバイス。
【請求項3】
前記電流制御ユニットを制御する制御ユニットが提供される、請求項2に記載のドライバデバイス。
【請求項4】
前記入力端子の少なくとも1つが、前記外部電源に接続される電圧コンバータユニットに接続され、前記電圧コンバータユニットは、前記入力電圧の位相をカットし、前記ドライバデバイスに位相カットAC電圧を提供する位相カットデバイスである、請求項1乃至3の何れか一項に記載のドライバデバイス。
【請求項5】
前記分離手段は、前記電流経路内に、前記逆方向である前記ブリーディング電流を遮断し、順方向である前記ブリーディング電流を通過させるダイオードを含む、請求項1乃至4の何れか一項に記載のドライバデバイス。
【請求項6】
前記接続手段は、前記ブリーディング電流を制限する電流制限手段を含む、請求項1乃至5の何れか一項に記載のドライバデバイス。
【請求項7】
前記LEDユニットに提供される負荷電流を測定する電流測定手段が提供され、前記制御ユニットは、測定された前記負荷電流に基づいて、前記電流制御ユニットを制御する、請求項3に記載のドライバデバイス。
【請求項8】
前記ブリーディング電流を測定する電流測定手段が提供され、前記制御ユニットは、測定された前記ブリーディング電流に基づいて、前記電流制御ユニットを制御する、請求項3又は7に記載のドライバデバイス。
【請求項9】
前記制御ユニットは、位相角検出手段によって検出された前記入力電圧の位相角に基づいて、前記電流制御ユニットを制御する、請求項3又は7に記載のドライバデバイス。
【請求項10】
前記制御ユニットは、前記入力電圧の第1の半周期の間に、前記電流制御ユニットのうちの1つを作動させ、前記入力電圧の第2の半周期の間に、前記位相角が検出されると、前記電流制御ユニットの作動を停止する、請求項9に記載のドライバデバイス。
【請求項11】
前記制御ユニットは、前記入力電圧の前記極性に依存して、交互に、前記第1及び前記第2の電流経路の前記電流制御ユニットを作動させる、請求項10に記載のドライバデバイス。
【請求項12】
前記制御ユニットは、前記負荷電流が所定レベルに到達する又は当該レベルを超える検出時間に基づいて、前記電流制御ユニットの作動信号及び作動停止信号の少なくとも一方を生成する少なくとも1つの信号記憶要素を含む、請求項3、7乃至11の何れか一項に記載のドライバデバイス。
【請求項13】
前記制御ユニットは、前記ブリーディング電流が所定レベルに到達する又は当該レベルを超える検出時間に基づいて、前記電流制御ユニットの作動信号及び作動停止信号の少なくとも一方を生成する少なくとも1つの信号記憶要素を含む、請求項3、7乃至12の何れか一項に記載のドライバデバイス。
【請求項14】
1つ以上のLEDを有するLEDユニットを駆動する駆動方法であって、
少なくとも2つの入力端子において、外部電源から入力電圧を受け取るステップと、
前記入力電圧を整流するステップと、
接続手段によって、前記少なくとも2つの入力端子を選択的に接続するステップと、
前記入力電圧を極性に依存して、順方向であるブリーディング電流の電流経路を、前記少なくとも2つの入力端子のうちの第1の入力端子から前記少なくとも2つの入力端子のうちの第2の入力端子へ、又は、前記第2の入力端子から前記第1の入力端子へ提供するステップと、
前記順方向とは反対の前記電流経路の逆方向である前記ブリーディング電流を遮断するステップと、
を含む、駆動方法。
【請求項15】
前記LEDユニットを備える照明アセンブリを駆動する、請求項1乃至13の何れか一項に記載のドライバデバイスを含む、照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバデバイスと、負荷、特に1つ以上のLEDを含むLEDユニットを駆動する対応する駆動方法とに関する。更に、本発明は照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レトロフィットランプといったオフラインアプリケーション用のLEDドライバの分野では、幾つかある関連特徴の中で特に、高効率、高電力密度、長期寿命、高力率及び低価格に対処する解決策が求められている。実質的にすべての既存の解決策がどれか1つの要件を含む一方で、提案されるドライバ回路が、現在及び将来の電力主電源規制の順守を維持したまま、主電源エネルギーの形式を、LEDが求める形式に適切に調整することが絶対不可欠である。更に、ドライバ回路は、ドライバがLEDユニットを含むレトロフィットドライバデバイスとして一般的に使用可能であるように、例えば調光器等の既存の電力調節手段に適合することが必要である。
【0003】
ドライバ回路は、あらゆる種類の調光器に適合すべきであり、特に、ドライバは、低電力損失で主電源電力を調節するために使用されることが好適である位相カット調光器に適合すべきである。調光器は、一般的に、フィラメントランプに提供される主電源エネルギーを調節するために使用され、位相カットタイミングを調節するためにタイミング回路動作電流用の低負荷インピーダンス経路を必要とする。或いは、この経路が連続的に提供される場合、主電源電圧周期の特定の部分について当該経路を作り、切断することも、安定した動作をもたらす。この低インピーダンス経路の提供は、主電源電圧のゼロ交差に対し調節されなければならない。この低インピーダンス経路のタイムリーな提供を実現するためには、通常、ランプのドライバ回路によって、それが高インピーダンス状態にある間に、ゼロ交差が検出される。このようなゼロ交差検出は複雑で、高い技術的努力が伴い、また、多数のLEDユニットが1つの調光器回路に接続される場合、この技術的努力は、各個別のLEDユニットのインピーダンスを増加させる必要があるため、増大する。
【0004】
国際特許公開公報WO2009/121956A1は、LEDアセンブリと、LEDユニットを調光器回路に接続する整流器ユニットとを含む照明装置について開示する。LEDユニットは、ブリーディング電流を提供するようにLEDユニットと並列に接続されるブリーダを含む。ブリーダユニットは、整流器のAC電圧のある時点においてブリーディング電流を提供するように、LEDに接続される制御ユニットによって制御される。この制御ユニットは、複雑で、また、照明装置全体の力率が、ブリーディング電流によって減少される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、技術的努力をあまり必要とすることなく、様々な調光器デバイス、特に、位相カット調光器に対する適合性を提供するドライバデバイスと、負荷、特に、1つ以上のLEDを含むLEDユニットを駆動する対応する駆動方法とを提供することを目的とする。更に、本発明は、対応する照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、ドライバデバイスが提供される。当該ドライバデバイスは、
‐負荷に給電するために、外部電源から入力電圧を受け取る入力端子と、
‐入力端子を互いに接続し、入力電圧の極性に依存して電流経路を提供する接続手段と、を含み、接続手段は、入力端子を第1の電流方向に接続する第1の電流経路と、入力端子を第1の電流方向とは反対の第2の電流方向に接続する第2の電流経路とを含み、第1及び第2の電流経路各々は、それぞれの電流経路におけるブリーディング電流を制御する電流制御ユニットを含み、第1及び第2の電流経路各々は、それぞれの電流方向とは反対の逆方向である、それぞれの電流経路におけるブリーディング電流を遮断する分離手段を含む。
【0007】
本発明の別の態様によれば、負荷、特に1つ以上のLEDを含むLEDユニットを駆動する駆動方法が提供される。当該駆動方法は、
‐入力端子において、外部電源から入力電圧を受け取るステップと、
‐接続手段によって、入力端子を互いに接続するステップと、
‐入力電圧を極性に依存して、順方向であるブリーディング電流の電流経路を、入力端子のうちの第1の入力端子から入力端子のうちの第2の入力端子へ、又は、第2の入力端子から第1の入力端子へ提供するステップと、
‐順方向とは反対の電流経路の逆方向であるブリーディング電流を遮断するステップとを含む。
【0008】
本発明の更に別の態様によれば、1つ以上の照明ユニットを含む照明アセンブリ、特に1つ以上のLEDを含むLEDユニットと、当該照明アセンブリを駆動する、本発明により提供されるドライバデバイスとを含む照明装置が提供される。
【0009】
本発明の好適な実施形態は、従属請求項に規定される。当然ながら、クレームされた方法は、クレームされたデバイスと同様及び/又は同一の好適な実施形態を有し、従属請求項に定義される。
【0010】
本発明は、高インピーダンス経路及び低インピーダンス経路を有し、高インピーダンス経路から低インピーダンス経路への切替えは、付属の電源、特に主電源電圧の周期に同期される、ドライバデバイスを提供するという考えに基づいている。低インピーダンス経路は、主電源電圧のゼロ交差後に提供される。ゼロ交差は、積極的に検出されるわけではないが、低インピーダンス経路は、主電源電圧の1つの半周期の間に用意され、電圧の極性反転により自動的にゼロ交差において作動される。対応する低インピーダンス経路は、電流制御ユニットによって作動され、分離手段が、第1の半周期の間、経路を遮断し、ゼロ交差における極性反転の後、自動的に対応する経路を作動させる。したがって、ゼロ交差の検出が不要であり、また、ドライバデバイスの高インピーダンスモードの間も電圧測定が不要である。したがって、本発明のドライバデバイスは、様々な調光器デバイス、特に位相カット調光器に適合可能であり、また、技術的努力をあまり必要とすることなく提供される。好適には、電流制御ユニットは、対応する電流経路における電流を制御するために、制御スイッチ、特にバイポーラ又はMOSトランジスタといったトランジスタを含む。
【0011】
好適な実施形態では、電流制御ユニットを制御する制御ユニットが提供される。本実施形態は、特定の時点において又は特定の事象に基づいて、対応する経路を作動又は作動停止にする単純な解決策である。
【0012】
更なる実施形態では、入力端子の少なくとも1つが、外部電源に接続される電圧コンバータユニットに接続され、電圧コンバータは、入力電圧の位相をカットし、ドライバデバイスに位相カットAC電圧を提供する位相カットデバイスである。本実施形態は、主電源電圧の位相カットによって、高力率及び低電力損失を提供する。
【0013】
好適な実施形態では、分離手段は、電流経路内に、逆方向であるブリーディング電流を遮断し、順方向であるブリーディング電流を通過させるダイオードを含む。本実施形態は、逆方向である対応する経路を分離する単純で、安価かつ効果的なデバイスを提供し、また、極性依存電流経路を提供する。
【0014】
好適な実施形態では、接続手段は、ブリーディング電流を制限する電流制限手段を含む。本実施形態は、大ブリーディング電流による早期の摩耗故障を回避するために、ブリーディング電流を制限する単純かつ効果的な解決策を提供する。
【0015】
更なる実施形態では、負荷に提供される負荷電流を測定する電流測定手段が提供され、制御ユニットは、測定された負荷電流に基づいて、電流制御ユニットを制御する。本実施形態は、電流制御ユニットを作動又は作動停止にする特定の事象又は時点を検出し、電流制御ユニットのタイミングを最適化する効果的な解決策を提供する。特に、電流制御ユニットは、負荷電流が略ゼロに減少されると作動される。本実施形態は、ドライブデバイスの効率を最適化し、また、力率を増加させる。
【0016】
一実施形態では、ブリーディング電流を測定する電流測定手段が提供され、制御ユニットは、測定されたブリーディング電流に基づいて、電流制御ユニットを制御する。本実施形態は、電流制御ユニットを制御し、電流制御ユニットのタイミングを調節する単純な解決策を提供する。特に、対応する電流経路は、ブリーディング電流が、所定レベルまで増加される又は当該レベルに到達すると、非作動にされる。したがって、ドライバデバイスの効率及び力率が増加される。
【0017】
一実施形態では、制御ユニットは、位相角検出手段によって検出された入力電圧の位相角に基づいて、電流制御ユニットを制御する。本実施形態は、入力電圧の位相が検出されると、対応する電流経路を非作動にする単純な解決策を提供し、調光器デバイスは、入力電圧を主電源電圧に提供し、電流経路のタイミングを最適化する。
【0018】
一実施形態では、制御ユニットは、入力電圧の第1の半周期の間に、電流制御ユニットのうちの1つを作動させ、入力電圧の第2の半周期の間に、位相角度が検出されると、電流制御ユニットの作動を停止する。本実施形態は、調光器デバイスが主電源電圧から入力電圧を切断するとき、例えばリーディングエッジ調光器の場合にゼロ交差と設定された発射角との間に、低インピーダンス電流経路を提供する最適化された解決策を提供する。本実施形態によれば、低インピーダンス経路を提供する最適化されたタイミングが達成される。
【0019】
本実施形態では、制御ユニットは、入力電圧の極性に依存して、交互に、第1及び第2の電流経路の電流制御ユニットを作動させる。本実施形態は、技術的努力をあまり必要とすることなく、入力電圧の対応する半周期のそれぞれに対して極性に依存する電流経路を提供する単純な解決策である。
【0020】
好適な実施形態によれば、制御ユニットは、負荷電流が所定レベルに到達する又は当該レベルを超える検出時間に基づいて、電流制御ユニットの作動信号及び/又は作動停止信号を生成する少なくとも1つの信号記憶要素を含む。この場合、制御ユニットは、最初は同期されている必要があり、任意の後続のパルスは、対応する他のスイッチに転送される。本実施形態は、ドライバデバイス全体を、入力電圧の位相に同期させる単純な可能性を提供する。好適には、信号記憶要素は、フリップフロップユニットを含む。これは、ドライバデバイスを同期させる単純かつロバストな可能性を提供する。
【0021】
好適な実施形態では、制御ユニットは、ブリーダ電流が所定レベルに到達する又は当該レベルを超える検出時間に基づいて、電流制御ユニットから作動信号及び/又は作動停止信号を生成する少なくとも1つの信号記憶要素を含む。本実施形態は、対応する電流経路を入力電圧に同期させ、ドライバデバイスの高力率を提供する更なる単純な解決策を提供する。
【0022】
上述の通り、本発明は、単純な技術的手段によって、入力電圧の極性に依存して低インピーダンス電流経路を提供し、また、レトロフィットLEDランプ用の位相カット調光器に適合可能なドライバデバイスを提供する解決策を提供する。対応する経路の電流制御ユニットを、入力電圧の極性に依存して、交互に、オン及びオフに切り替えることによって、分離要素、特にダイオードが対応する経路を依然として遮断している間に各経路が用意され、ゼロ交差及び入力電圧の対応する極性変更後に、当該経路が作動される。したがって、技術的努力をあまり必要とすることなく、入力電圧のゼロ交差から正確に開始する入力電圧の1つの半周期の期間の間に、低インピーダンス経路が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に説明される実施形態を参照することにより明らかとなろう。
【0024】
【
図1】
図1は、LEDユニットを、ゼロ交差検出を含む位相カット調光器に接続する既知のドライバデバイスの略ブロック図を示す。
【
図2a】
図2aは、極性依存ブリーダの第1の実施形態の略ブロック図を示す。
【
図2b】
図2bは、極性依存ブリーダの第2の実施形態の略ブロック図を示す。
【
図3a】
図3aは、2つの極性依存ブリーダ電流経路を含むドライバデバイスの詳細な略ブロック図を示す。
【
図4】
図4は、
図3aのドライバデバイスの一実施形態の詳細な略ブロック図を示す。
【
図5】
図5は、電流感知回路を含む
図3のドライバデバイスの詳細な略ブロック図を示す。
【
図6】
図6は、極性依存ブリーダデバイスを制御する制御ユニットの略ブロック図を示す。
【
図7】
図7は、
図3a及び
図3bに示されるドライバデバイスの電流及び電圧の波形を説明する図を示す。
【
図8】
図8は、本発明のステップを説明するフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、LEDユニット12を駆動し、当該LEDユニット12を、調光器デバイス14を介して、電気的主電源といった外部電源16に接続する既知のドライバデバイス10の一実施形態を示す。外部電源16は、調光器デバイス14に、交流電圧V10(例えば主電源電圧)を提供する。調光器デバイス14は、調光器デバイス14がその出力部を主電源電圧V10に接続する時点を決定するためのコンデンサ18及び調節可能な抵抗器22を含む位相カット調光器である。抵抗器22は、調光器デバイス14によって提供される位相角を設定するために調節される。コンデンサ18及び抵抗器20から形成されるRC回路は、DIACといった第1のスイッチングデバイス24に接続され、当該スイッチングデバイスは、TRIACといった第2のスイッチングデバイス26に接続される。第2のスイッチングデバイス26は、外部電源16に接続され、電圧V10を調光器デバイス14の出力部に接続する。コンデンサ18の両端間の電圧が特定値に到達すると、第1のスイッチングデバイス24は、外部電源16を調光器デバイスの出力部に接続し、電圧V10をドライバデバイス10に提供する第2のスイッチングデバイス26に、電流パルスを提供する。したがって、調光器デバイス14は、電圧V10の位相をカットし、その出力端子28において位相カット電圧を提供する。出力端子28は、ドライバデバイス10の入力電圧V12としての機能を果たす。
【0026】
ドライバデバイス10は、入力電圧V12をユニット極性電圧V14に整流する整流器ユニット30を含む。ドライバデバイス10は更に、入力電圧V12のゼロ交差を検出するために、ドライバデバイス10の入力端子34に接続される電圧測定ユニット32を含む。ドライブデバイス10は更に、制御可能なスイッチ38及び抵抗器40を含むブリーダ(bleeder)デバイス36を含む。ブリーダデバイス36は、制御可能なスイッチ38を切り替えることによって整流器ユニット30のための電流経路を提供する。ブリーダデバイス36は、制御信号を介して制御可能なスイッチ38を制御する電圧測定ユニット32によって作動させられる。したがって、ブリーダデバイス36は、電圧測定ユニット32によって、特定の期間の間、作動又は作動停止状態にされる。
【0027】
したがって、ドライバデバイス10は、入力電圧V12のゼロ交差を検出し、また、調光器デバイス14にブリーディング(bleeding)電流及び連続電流経路を提供するように、制御可能なスイッチ38によって、ブリーダデバイス36を作動させる。
【0028】
一般に、ドライバデバイス10は、調光器デバイス14への、ドライバデバイス10を通る部分的に時間連続的な電流経路を提供することによって、調光器デバイス14にマッチするが、電圧V12のゼロ交差は、高インピーダンス状態において実現可能なインピーダンスを制限する電圧測定ユニット32によって測定されなければならない。特に、複数のLEDユニットが、負荷12として、ドライバデバイス10に接続される場合、各LEDにおける電圧測定ユニット32各々は、調光器に負荷をかけ、したがって、不所望な方法でインピーダンスを減少する。これを補償するために、各電圧測定ユニット32には、非常に大きい入力インピーダンスが提供されなければならない。したがって、この既知のドライバデバイス10は、レトロフィットLEDランプにおいて作り出すことが技術的に複雑かつ高価である。
【0029】
図2aは、本発明の第1の実施形態の略ブロック図を示す。同一要素は、同一参照符号で示され、
図1に示される図に対する相違点のみが詳細に説明される。
【0030】
極性依存ブリーダユニット50aが、調光器デバイス14の出力端子28、ニュートラル電位52及び負荷12の入力端子54に接続される。負荷電流I1が、調光器デバイス14から、極性依存ブリーダ50aを介して、負荷12に提供される。極性依存ブリーダ50aは、入力電圧V12の極性に依存するブリーディング電流I2を提供する。極性依存ブリーダ50aは、出力端子28と、負荷12の入力端子54とに接続され、また、負荷電流I1を測定する測定手段が提供されている。極性依存ブリーディング電流I2は、極性依存ブリーダ50aによって、測定された負荷電流I1に基づいて制御される。したがって、ブリーディング電流I2は、負荷電流I1及び入力電圧V12の極性に依存して提供される。或いは、負荷12から及び負荷12へのニュートラル線52内の電流が、電流I1の代わりに又はそれに加えて、極性依存ブリーダ50aを通り供給される。
【0031】
図2bは、本発明の第2の実施形態の略ブロック図を示す。同一要素は、同一参照符号で示され、ここでは、相違点のみが詳細に説明される。調光器デバイス14の出力端子28は、負荷12の入力端子54に接続される。極性依存ブリーダ50bは、調光器デバイス14の出力端子28と、ニュートラル線52とに接続される。極性依存ブリーダ50bは、負荷電流I1を測定できないため、ブリーディング電流I2が負荷電流I1に依存する実施形態においてブリーディング電流I2を提供又は調節するために、負荷電流I1に関する必要な情報を提供する別個の信号線56が、負荷12から極性依存ブリーダ50bへと提供される。極性の検出は、極性依存ブリーダ50b内、又は、負荷12と共有され、極性依存ブリーダ50bから負荷12へ、又は、負荷12から極性依存ブリーダ50bへとどちらかの方向において信号56又は更なる信号によって通信される。
【0032】
したがって、極性依存ブリーダ50bは、入力電圧V12の極性と負荷電流I1に関して提供される情報とに依存して、ブリーディング電流I2を提供する。
【0033】
したがって、本発明によって、負荷電流I1に基づいてかつ入力電圧V12の極性に基づいて極性依存ブリーディング電流I2を提供する様々な可能性が提供される。
【0034】
図3aは、負荷12に給電するドライバデバイス60の詳細なブロック図を示す。ドライバデバイス60は、整流器ユニット62と、第1の電流経路66及び第2の電流経路68を含む極性依存ブリーダ64とを含む。
【0035】
整流器ユニット62は、交流入力電圧V12を、負荷12に給電するための整流器電圧V14に整流する4つのダイオード70、72、74、76を含む。この入力整流作用は、多くのLEDドライバにおいて見出されるものである。極性依存ブリーダ64は、ここでは、機能の一部、即ち、整流ダイオード74、76が負荷電流を運ぶこととブリーダ電流を運ぶこととの両方に使用されるように、負荷駆動部とかなり密接に組み合わされる。或いは、極性依存ブリーダ64には、完全に独立した回路が具備されてもよい。
【0036】
負荷12は、ダイオード78と、第1の電荷コンデンサ80と、LEDユニット84と並列の第2の電荷コンデンサ82と、ダイオード78をLEDユニット84に接続する誘導要素86とを含む。
【0037】
第1の電流経路66及び第2の電流経路68各々は、制御可能なスイッチ88、90と、ダイオード92、94と、抵抗器96、98として示される電流制限手段とを含む。第1の電流経路66は、整流器ユニット60のダイオード70と並列に接続される。第1の電流経路66のダイオード92は、整流器ユニット60のダイオード70とは反対の方向に接続される。
【0038】
電流経路68は、整流器ユニット60のダイオード72と並列に接続される。第2の電流経路68のダイオード94は、整流器ユニット60のダイオード72の反対の方向に接続される。
【0039】
電流経路66、68の制御可能なスイッチ88、90は、制御ユニット(図示せず)によって制御される。
【0040】
第1及び第2の電流経路66、68は、以下に説明されるように、負荷電流I1及び他の入力信号に基づいて、制御可能なスイッチ88、90を介して、オン及びオフに切り替えられる。負荷電流I1は、例えばダイオード78の両端間の電圧を測定することによって測定される。負荷電流I1が、コンデンサ80、82が充電された後、好適にはゼロに近い所定レベルに減少され、入力電圧V12の極性が正であるときに、第1の電流経路66の制御可能なスイッチ88は、閉じられる。この状態において、ダイオード92は、入力電圧V12のこの半周期の間、ブリーディング電流を遮断する。電圧V10のゼロ交差後、入力電圧V12は、その極性を変更し、ダイオード92が導通状態となり、第1のブリーダ電流I3が提供される。したがって、第1の電流経路66は、調光器デバイス14の適切な動作を可能にするタイミング回路電流I3を運ぶ。第1のブリーディング電流I3は、ダイオード70に対し反対の方向に、かつ、負荷電流I1に対し反対の方向に向けられる。
【0041】
電圧V10の第2の半周期の間のある時点において、調光器デバイス14は、電圧V10を、ドライバデバイス60に印加する。この入力電圧V12は、相対する極性を有するダイオード72、74を通る充電電流をもたらす。このとき、制御可能なスイッチ88はオフに切り替えられ、第1の電流経路66は非作動状態にされる。負荷電流I1が、例えばゼロに近い所定レベルに減少されると、第2の電流経路68の制御可能なスイッチ90が閉じられる。入力電圧V12のこの第2の半周期の間、ブリーディング電流は、この第2の電流経路68を流れない。入力電圧V12のゼロ交差後、入力電圧は、その極性を変更し、ダイオード94が導通状態となる。したがって、第2のブリーディング電流I4が、負荷電流I1とは反対の方向に提供され、調光器デバイス14の適切な動作を可能とするように、タイミング回路電流I4を運ぶ。
【0042】
つまり、極性依存ブリーダ64は、入力電圧V12の各極性について1つで、2つの経路66、68に分割される。所与の極性において、かつ、負荷電流I1が減少される特定の時点において、電流経路66、68のうちの1つが、次の半周期の反対の極性のために用意される。このとき、対応する第1のブリーディング電流I3、I4は、対応するダイオード92、94によって遮断される。入力電圧V12のゼロ交差後、対応する経路66、68が、変更された極性と対応するダイオード92、94とによって自動的に作動される。調光器デバイス14が、主電源電圧V10を、ドライバデバイス60に提供すると、作動された電流経路66、68は、対応する制御可能なスイッチ88、90をオフに切り替えることによって非作動状態にされる。負荷電流I1が所定レベルに減少された後、対応する他の電流経路66、68が、対応する制御可能なスイッチ88、90を閉じることによって用意される。
【0043】
ダイオード92、94は、pnダイオード、高電圧ダイオードスタック、高電圧psnダイオード、炭化ケイ素ダイオード又はMOSFETのボディダイオードから形成され、また、好適には、所望のインピーダンスに依存して且つアプリケーション及び予想動作温度に依存して選択される。
【0044】
図3bは、極性依存ブリーダ64の代替実施形態であり、同一要素は、同一参照符号で示され、また、ここでは、相違点のみが説明される。本実施形態では、両方の電流経路66、68が、負荷電圧の同じ電位に関連する。これを実現するために、電流経路66は、今度は、別の入力端子99に接続される。本実施形態の利点は、スイッチ88、90及び測定信号が、同じ基準電位、即ち、負の供給レールに関連する点である。
【0045】
図4は、
図3に示される極性依存ブリーダ64の一実施形態の詳細なブロック図を示す。同一要素は、同一参照符号で示され、ここでは、相違点のみが詳細に説明される。
【0046】
第1の電流経路66は、p型MOSトランジスタ100とダイオード92とを含む。第2の電流経路68は、NPNバイポーラトランジスタ102とダイオード94とを含む。第1の電流経路66及び第2の電流経路68は、互いに接続され、且つ、ドライバデバイス60の入力部に接続される抵抗器104に一緒に接続される。なお、当然ながら、他の半導体スイッチも、2つの電流経路66、68に使用されてもよい。第1及び第2の電流経路66、68は、ともに、抵抗器104を電流制限要素として使用する。したがって、技術的努力及び費用は削減される。第1の電流経路66及び第2の電流経路68は、互いに直接接続されるため、スイッチ100、102の切替えは、同期されなければならず、また、スイッチ100、102の導通期間の重なりは回避されるべきである。つまり、短絡が回避されるべきである。
【0047】
図5は、ドライバデバイス60内の電流を測定し、制御可能なスイッチ88、90のタイミングを図る電流測定手段106を含むドライバデバイス60の詳細なブロック図を示す。同一要素は、同一参照符号で示され、ここでは、相違点のみが詳細に説明される。電流測定手段106は、測定された電流を処理し、制御可能なスイッチ88、90のタイミングを計算する制御ユニット107に接続される。
【0048】
電流測定手段106は、ダイオード72内の負荷電流I5を測定する第1の電流測定ユニット108を含む。負荷電流I5は、入力電圧V12の負の半周期の間の負荷電流である。第1の電流測定ユニット108は、ツェナー(Zener)ダイオード110と、補助電圧源112と、コンデンサ114と、ダイオード116と、抵抗器118とを含む。電流I5は、抵抗器118の両端間の電圧降下を測定することによって測定される。抵抗器118における電圧降下は、補助電圧源112によって提供される電圧V16とダイオード116における電圧降下を加算したものに限定される。事実上、小振幅の電流I5が、抵抗器118を流れる一方で、電圧V16は、ダイオード116を介して分離される。電流I5が、抵抗器118において高い電圧降下を引き起こすのに十分に高い場合、電流の一部が、ダイオード116を介して流れ、コンデンサ114を充電し、電圧源112をサポートする。V16は、ツェナーダイオード110によってクランプされる。総合して、この構造は、(小電流レベルにおける)電流測定と、(大電流レベルにおける)補助供給との組み合わせとして使用される。適切なデザインで、即ち、電圧V16から消費される電流がかなり低いことにより、追加の電圧源112は不要である。V16は、制御ユニット107及びシステムにおける更なる制御ユニットに給電するように使用されてもよい。
【0049】
第1の電流測定ユニット108は、負荷電流I5の値を処理するように、制御ユニット107に接続される。
【0050】
電流測定手段106は更に、第2の電流経路68のブリーディング電流I4を測定する電流測定ユニット120を含む。電流測定ユニット120は、ツェナーダイオード122及び抵抗器124を含み、ブリーディング電流I4を測定するために、抵抗器124の両端間の電圧降下を測定する。電流測定ユニット120は、測定されたブリーディング電流I4を処理するように、制御ユニット107に接続される。抵抗器124に対して高抵抗器値が選択されてよく、これにより、小電流レベルに対する高い感度を確保する。抵抗器124の両端間の電圧降下は、ツェナーダイオード122によって制限される。
【0051】
電流測定手段106は更に、抵抗器128を含み、第1の電流経路66におけるブリーディング電流I3を測定するように第1の電流経路66に接続される電流ミラー130に接続される電流測定ユニット126を含む。電流ミラー130は、ブリーディング電流I3と同一の又は対応する電流を、抵抗器128に提供する。電流測定ユニット126は、抵抗器128の両端間の電圧降下を測定する。電流測定ユニット126は、ブリーディング電流I3の値を処理するように、制御ユニット107に接続される。
【0052】
電流測定手段106は更に、整流器ユニット62のダイオード76における負荷電流I6を測定する電流測定ユニット132を含む。負荷電流I6は、入力電圧V12の正の半周期の間の負荷電流である。電流測定ユニット132は、2つのダイオード134、136と抵抗器138とを含む。電流測定ユニット132は、抵抗器138の両端間の電圧降下を測定する。ここでも、大電流では、電圧降下、したがって、損失は、ダイオード134、136によって制限される。電流測定ユニット132は、負荷電流I6の値を処理するための制御ユニット107に接続される。
【0053】
図5は、極性依存ブリーダ経路66、68及び負荷経路の両方において、回路内を流れる電流を測定する様々な感知回路を示す。I3の測定を除き、他の電流は、非線形的な方法で測定される。即ち、読出し信号(即ち、電圧降下)が測定された電流に比例して増加しない領域がある。ここでの目的として、これは、小電流レベルにおける高感度をもたらす一方で、大電流における損失を制限する。
【0054】
制御ユニット107は、好適には、マイクロコントローラから形成され、また、主電源周波数を測定し、ブリーディング電流I3、I4の立ち上がり又は開始と、負荷電流I5、I6の開始又は変動との間の時間を計算し、入力電圧V12の位相角をリアセンブルする。制御ユニット107は、電流消費量を計算し、更に、LEDドライバ用の制御情報を導出する。或いは、制御ユニット107は、マイクロコントローラを用いずに形成されてもよい。
【0055】
図6は、制御可能なスイッチ88、90を制御する制御ユニット140の詳細なブロック図を示す。制御ユニット140は、2つのフリップフロップ142、144を含む。第1のフリップフロップ142は、入力電圧V12の極性情報を記憶するために提供され、第2のフリップフロップ144は、制御スイッチ88、90をオン及びオフに切り替えるために提供される。
【0056】
第1のフリップフロップ142は、制御ユニット107に接続され、負荷電流I1の始まり及び終わりを示す信号が提供される。第2のフリップフロップ144は、第1のフリップフロップ142の出力部に接続され、同期線146、148を介して極性同期のための信号を受け取る。第1フリップフロップ142の出力部及び第2のフリップフロップ144の出力部は、第1のANDゲート150及び第2のANDゲート152に接続される。第1のANDゲート150及び第2のANDゲート152は、制御スイッチ88、90を切り替えるために提供される。
【0057】
第1のフリップフロップ142は、負荷電流I1が提供され、調光器デバイス14が主電源電圧V10をドライバデバイス60の入力部に提供するときに、スイッチ88、90を非作動状態にする。第1のフリップフロップ142は、制御ユニット107に接続され、第1の入力線154を介して負荷電流I1の終わりを示す信号と、第2の入力線156を介して負荷電流I1の始まりを示す第2の信号とを受け取る。
【0058】
第2のフリップフロップ144は、所定の時点において、制御スイッチ88、90のうちの1つを作動させる。制御スイッチ88、90を駆動するドライバデバイス(図示せず)が、ANDゲート150、152に接続されてもよい。単純な場合では、この制御ユニット140は、入力電圧V12の極性に最初に同期され、任意の後続のパルスが、対応するもう一方のスイッチ88、90に提供される。同期化の外乱を回避するために、入力線154、156を介する極性の連続的な同期化が好適である。
【0059】
図7では、a)コンデンサ18の両端間の電圧、b)ブリーディング電流I3、c)制御可能なスイッチ88を制御するための制御信号、d)負荷電流I1、e)主電源電圧V10及びf)入力電圧V12を示す図が提供される。
図7では、第1の半周期ΔT1と第2の半周期ΔT2とが示される。
【0060】
制御可能なスイッチ88は、
図7cに示されるように、負荷電流I1がゼロに減少されているときの第1の半周期ΔT1の間のt1において閉じられる。遮断ダイオード92によって、ブリーディング電流I3は、t2において主電源電圧のゼロ交差に到達し、第2の半周期ΔT2が開始するまで、ゼロのままである。t3において、調光器デバイス14は、主電源電圧V10を、ドライバデバイス60に提供し、入力電圧V12が上昇する。この時点では、制御可能なスイッチ88は、
図7cに示されるように、オフに切り替えられており、ブリーディング電流I3は、
図7bに示されるように、ゼロに減少される。したがって、t2において、ドライバデバイス60の高インピーダンス経路は、低インピーダンス経路66によって置換される。t2からt3までの時間枠では、低インピーダンス経路66が提供され、調光器デバイス14のタイミング回路は、デザインされた通りに動作することができる。したがって、ドライバデバイス60は、レトロフィットLEDユニット用の任意の調光器デバイスに適合可能である。
【0061】
図8では、本発明のステップを示すフロー
図160が提供される。
【0062】
まず、ステップ162に示されるように、負荷電流I1が測定され、当該負荷電流が所定レベルに減少されると、電流経路68の制御スイッチ90が閉じられる。次に、ステップ164に示されるように、ブリーディング電流I4が測定され、当該ブリーディング電流I4が開始する時点が検出される。ステップ166において、負荷電流I1が測定され、ステップ168に示されるように、入力電圧V12の位相角が検出されると、制御スイッチ90が開かれる。ステップ170に示されるように、負荷電流I1が、所定レベルにまで減少されると、ステップ172において、電流経路66の制御スイッチ88が閉じられる。次に、ステップ174に示されるように、ブリーディング電流I3が測定され、当該ブリーディング電流I3が開始する時点が検出される。ステップ176において、負荷電流I1の始まりが検出され、ステップ178において、制御スイッチ88が、ブリーディング電流I3を停止するために非作動状態にされる。ステップ178の後は、フローは、ステップ162における入力電流I1の測定と、制御スイッチ90を閉じることによる電流経路68の用意とで再開される。
【0063】
本発明は、図面及び上述の記載において詳しく例示かつ説明されたが、当該例示及び説明は、例示であって限定と解釈されるべきではない。本発明は、開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変更は、図面、開示内容及び添付の請求項の検討から、クレームされる発明を実施する際に、当業者によって理解かつ実現されよう。
【0064】
請求項において、「含む」との用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、また、「a」又は「an」との不定冠詞も、複数形を排除するものではない。単一の要素又は他のユニットが、請求項に記載される幾つかのアイテムの機能を発揮してもよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されるからといって、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。
【0065】
コンピュータプログラムが、他のハードウェアと共に又はその一部として供給される光学記録媒体又は固体媒体といった適切な媒体に格納/分散配置されるが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介してといったように、他の形式で分散配置されてもよい。
【0066】
請求項における任意の参照符号は、範囲を限定しているものと解釈されるべきではない。