【実施例】
【0115】
実施例1:PCV2と組み合わせ可能なM.hyo抗原に関するマイコプラズマ・ハイオニューモニエの産生法
M.hyoの発酵および不活化
シードスケール(seed scale)および抗原生成のための培地は以下のように調製された。ブタ心臓由来胸膜肺炎(Pleuropenumonia)様生物(PPLO)ブロス(BD Biosciencesカタログ番号21498)を製造業者の指示通りに作製し(すなわち21g/L)、酵母抽出物溶液をUSP中で21g/Lで作製した。次いで酵母抽出物溶液をPPLOに6.25%で添加し、その混合物を121℃で30分以上加熱することにより滅菌した。システイン塩酸塩を90g/Lで調製し、濾過滅菌した。デキストロース溶液を、USP水1リットルあたり450gのデキストロースを添加し、続いて加熱滅菌することにより作製した。最終的な培地を調製するため、ブタ血清をその基礎培地に10%で添加し、続いてシステインを0.01%で、デキストロースを1.0%で添加した。その培地に10%v:vのM.ハイオニューモニエ(M.hyopeumoniae)(株P−5722−3)の対数期培養物を植え付けた。その培養物を37℃に保ち、pHおよびdOをそれぞれ7.0および25%で維持した。後期対数増殖期において、その培養物を2−ブロモエチルアミン臭化水素酸塩(BEA)から生成されるアジリジン化合物であるバイナリーエチレンイミン(BEI)により不活化した。具体的には、不活化は2−ブロモエチルアミン臭化水素酸塩(BEA)を4mMの終濃度まで添加することによりpHを7.8に上げ、24時間保温することにより行われた。BEIを、チオ流酸ナトリウムを1:1のモル比で添加し、続いてさらに24時間保温することにより中和した。その不活化された培養液を、さらなる処理まで2〜8℃で保った。
【0116】
実施例2:キメラブタサーコウイルス(cPCV)1−2の生成法
cPCV1−2を、病原性ブタサーコウイルス2型(PCV2)の免疫原性カプシド遺伝子を非病原性ブタサーコウイルス1型(PCV1)のゲノムバックボーン中にクローニングすることにより構築した。そのキメラDNAクローンの構築に関する手順は、例えば米国特許第7,279,166号において記載されており、それは参照により本明細書にそのまま援用される。そのキメラウイルスの感染性ストックをDr.X.J.Meng(バージニア工科大学、バージニア州ブラックスバーグ)から得て、それを用いて0.05%ラクトアルブミン加水分解物(LAH)、30μg/mLゲンタマイシン硫酸塩、および5%ウシ胎児血清を補った最少必須培地(MEM)中で増殖させたブタ腎臓(PK)−15細胞を感染させた。結果として得られたcPCV1−2に感染したPK−15細胞を、2〜3%のウシ胎児血清を含むことを除いて同じ増殖培地を用いてさらに4回連続して継代することにより、さらに増やした。5回目の継代培養物を凍結し、融解させ、濾過し、得られた溶解物を用いてプレマスターシード(pre−master seed)を調製し、続いてマスターシードを調製した。
【0117】
ウイルスシードを生成するために用いた培地は、ウイルスストックの生成において用いた培地と同じであった。その増殖培地に関して、MEM、OptiMEM、または均等物がPK−15細胞株を増殖のために蒔く(planting)ために用いることができる基礎培地である。その増殖培地に、10%までのウシ血清、0.5%までのラクトアルブミン加水分解物、0.5%までのウシ血清アルブミン、および30μg/mLまでのゲンタマイシンを補うことができる。ウイルス繁殖培地に関して、MEM、OptiMEM、または均等物が用いられる。そのウイルス繁殖培地に、0.5%までのラクトアルブミン加水分解物、2%までのウシ血清、0.5%までのウシ血清アルブミン、および30μg/mLまでのゲンタマイシンを補うことができる。必要に応じて、細胞を維持するために5g/Lまでのグルコースおよび5mmol/LまでのL−グルタミンをその増殖培地および/またはそのウイルス繁殖培地に添加することができる。
【0118】
そのcPCV1−2マスターシードウイルスをPK−15細胞の細胞懸濁液に添加し、3時間までの間吸着させる。シードウイルスを0.1〜0.0001の感染多重度(MOI)を与えるように増殖基礎培地中で希釈する。
【0119】
PK−15細胞の培養物に、最初にワーキングシードウイルスを細胞を蒔く時点で、または細胞がおおよそ20%〜50%培養密度に達した際に植え付ける。この最初の継代は、抗原ストックの生成のための“1工程感染法”と呼ぶことができ、またはさらに連続継代のために用いることができる。連続継代に関して、cPCV1−2に感染したPK−15細胞を、ウイルス繁殖のために、1:5〜20の比率での連続分割によりさらに7継代まで拡張する。前の継代からの感染した細胞懸濁液を含有する培地は、次の継代のためのシード物質の役目を果たす。そのcPCV1−2に感染した細胞を、細胞が90%以上の培養密度に達した際に、それぞれの継代に関して3(3)〜14日間36±2℃で培養する。そのcPCV1−2ウイルスはウイルス複製の間に観察可能な細胞変性変化を引き起こす。回収時に、細胞の丸まりおよびかなりの浮遊している破壊片が観察される。培養物を細菌または真菌の汚染の視覚的な証拠に関しても観察する。cPCV抗原に関する回収間の培養時間を下記の表1において提供する:
【0120】
【表1】
【0121】
cPCV1−2培養液を無菌の容器中に回収し、既知の方法を用いたマイコプラズマ試験のために試料採取する。複数回の回収をローラーボトル、バイオリアクターおよび灌流容器から行うことができる。
【0122】
回収したcPCV1−2ウイルスの不活化の前に、1以上の抗原ロットを限外濾過により(例えば60倍まで)濃縮することができる。その濃縮物を平衡塩類溶液で洗浄して血清タンパク質を低減することができる。
【0123】
cPCV1−2ウイルスの不活化、弱毒化、または解毒の方法がここで記載されるであろう。cPCV抗原の濃縮後、ベータ−プロピオラクトン(BPL)をプールしたcPCV1−2ウイルス物質に添加して、0.2%v/vのおおよその濃度を得る。次いでそのプールしたウイルス液を最低15分間攪拌し、次いでその不活化バルク抗原液を第2の無菌容器に移す。移した抗原液を2〜7℃で一定して攪拌しながら最低24時間維持する。最低24時間後、0.2%v/vのBPLの2回目の添加分をそのプールした懸濁液に添加する。その内容物を続いて攪拌し、第3の容器に移し、2〜7℃で一定して攪拌しながら84時間より短くない追加の時間の間維持する。一般に、その総不活化時間は108時間より短くなく、120時間より長くない。その不活化法を下記の表2において要約する。
【0124】
【表2】
【0125】
不活化を0.1Mより高くない終濃度のチオ硫酸ナトリウムの溶液の添加により終了する。不活化抗原ストックのpHを、NaOHまたはHClを用いて約6.8に調節する。不活化後、代表試料をそのプールから採取して不活化の完了に関して試験する。その不活化cPCV1−2抗原製品を、力価ELISAにより測定した際に1.0RPより大きい目標値を満たすように標準化する。
【0126】
実施例3:M.hyo抗原の下流の処理およびこれらの処理された抗原の分析試験
M.hyo抗原の下流の処理:
(上記で実施例1において記述したように調製された)不活化された発酵液を、以下のようなそれぞれの示された群に関して処理した。これらの処理されたM.hyo抗原を、下記の実施例4において用いた。
【0127】
T02:(バルク全体) 未処理。
【0128】
T03:(10倍UF濃縮) 100KDa分子量カットオフ膜(中空繊維)によるタンジェント流濾過により濃縮した。最終的な体積の低減は10倍に等しかった。
【0129】
T04およびT05:(10倍UF濃縮および遠心分離) (T03からの)濃縮したマイコプラズマ細胞を約20,000gでの遠心分離(Sorvall model RC5B)により集め、PBSで1回洗浄した。
【0130】
T06およびT07:(10倍遠心分離) 不活化した発酵液を約20,000gで遠心分離し(Sorvall model RC5B)、細胞をPBS中で再懸濁し、続いて追加の遠心分離を行うことにより1回洗浄した。最終的な体積の低減は10倍に等しかった。
【0131】
T08:(10倍遠心分離および加熱) マイコプラズマ細胞を濃縮し、T06に従って濃縮および洗浄し、65℃で10分間加熱した。
【0132】
T09:(無細胞上清) T06に関して記載したような最初の遠心分離から集めた上清を、0.2ミクロンフィルター(Nalgene)を通して濾過滅菌した。
【0133】
T10:(無細胞上清−プロテインA処理) (T09に従って調製された)無菌の上清をプロテインA樹脂(プロテインA Sepharose、Pharmacia Inc)と10:1の体積比で4時間混合した。樹脂を滅菌濾過により除去し、濾過された流体を2〜8℃で保管した。このプロセスは、抗体および免疫複合体を除去するために発酵後の“下流の”プロテインA処理を用いる。本発明は上流のタンパク質A処理を除外しないが、本発明者らは、M.hyoの場合、増殖培地の上流のプロテインA処理は未処理の培地と比較してより低く一貫しないp46の結果をもたらすことを見出している(データは示していない)。
【0134】
M.hyoの下流処理された抗原の分析試験
(上記で記載したように調製された)下流処理されたM.hyo抗原調製物を、M.hyo特異的p46抗原の回収およびPCV2抗体の存在に関して試験した。加えて、これらのM.hyo抗原調製物を、遺伝子型1(g1TTV)および遺伝子型2(g2TTV)が含まれるトルクテノウイルス(TTV)の存在に関して試験した。その結果を下記で表3において示す。
【0135】
【表3】
【0136】
上記の表3に関して、M.hyo特異的p46抗原の回収がM.hyoの下流処理された抗原の調製のそれぞれに関して実証された。加えて、以下の処理はPCV2抗体をうまく除去した:10倍UF濃縮および遠心分離、10倍遠心分離、10倍遠心分離および加熱、ならびに無細胞上清(プロテインA処理)。TTVに関して、以下の処理はg1TTVをうまく除去した:10倍UF濃縮および遠心分離、10倍遠心分離および加熱、ならびに無細胞上清(プロテインA処理)。10倍UF濃縮および遠心分離と名付けられた処理のみがg2TTVを除去した。遺伝子型1および2が含まれるトルクテノウイルス分離株は米国特許出願公開第20110150913号において記載されており、それは参照により本明細書にそのまま援用される。
【0137】
当該技術においてプロテインAはIgGに結合することが知られているため、当業者にはPCV2抗体だけでなくPRRS抗体、HPS抗体、およびSIV抗体が含まれる他のブタ抗体もプロテインA処理により有効に除去されるであろうことは理解されている。これは、この発明の無細胞のプロテインA処理されたM.hyo上清を、抗原間の免疫学的干渉がないことにより、PCV2抗原とだけではなく他のブタ抗原とも適合性にする。加えて、非防御的細胞破壊片の除去ならびに免疫グロブリンおよび抗原/免疫グロブリン複合体の除去はより安全なワクチンを作製することが当然予想される。
【0138】
実施例4:M.hyo実験ワクチン配合物の調製
全ての実験的なM.hyoワクチンは5%の終濃度のAmphigenアジュバントを用いて配合された。加えて、全てのワクチンをp46 ELISAで標準化し、チメロサール(thimerosol)で保存した。その実験ワクチン配合物を、上記の処理T02〜T10に従って処理したM.hyo抗原を用いて調製した。加えて、処理T01はプラセボ(M.hyo抗原なし、5%Amphigenアジュバントのみ)に対応しており、一方で処理T11は有効期限が切れたバクテリンに基づくM.hyoワクチン(RespiSure−ONE(登録商標)、Pfizer Animal Health)に対応する陽性対照である。これらの配合物を下記の表4において記載する。
【0139】
【表4】
【0140】
実施例5:異なる下流のプロセスからのM.hyo抗原を用いたM.hyoワクチンのインビボ有効性の評価
この研究は、異なる下流のプロセス(DSP)からのM.hyo抗原を用いたマイコプラズマ・ハイオニューモニエ(M.hyo)ワクチンのインビボ有効性を評価するために実施された。3週齢のブタに、上記の表4において記載された1回量の異なるワクチン配合物を筋内接種した。16匹の動物がその処置群のそれぞれに含まれていた。動物にワクチン接種の21日後に病毒性M.hyo野生分離株(field isolate)を用いて負荷をかけた。動物を負荷の28日後に検死し、肺を取り出してM.hyo感染と一致する硬化に関して採点した。M.hyo負荷に対する防御に関する主な基準は肺硬化スコアであった。一般に、家畜地方病性肺炎により引き起こされる肺病変の大きさおよび増殖速度への有害な作用の間には関連があることが受け入れられている。下記の表5は、それぞれの処置群に関する肺病変スコアを含有する。統計的有意性はそれぞれの群に関する肺スコアの混合モデル分析により決定された。
【0141】
【表5】
【0142】
上記の表5に関して、異なる下流の処理からのM.hyo抗原を用いた結果は、T04以外の全ての実験ワクチンはプラセボと有意に異なることを示した。これらのM.hyo病変の結果を
図1においてグラフにより示す。
図1において示されるように、T04は許容できない結果を与えた。全ての他の処置はプラセボ(T01)と有意に異なっていた。肺硬化スコアは、T02、T03およびT09〜T11はM.hyo負荷に対する最も有効な防御を与えることを示した。
【0143】
実験ワクチンのp46相対力価を、二重抗体サンドイッチ酵素結合免疫吸着アッセイ(DAS ELISA)を用いることにより評価した。上記の表5において示したp46 DAS ELISAの結果は、全ての実験ワクチンが目標力価を超えたことを示している。加えて、そのp46相対強度は、1ヶ月の期間にわたるワクチンの貯蔵の間維持されるか、または増大するかのどちらかであった(データは示していない)。時間の経過にわたる力価の認知される増大が、熱処理した抗原を除いて、遠心分離した抗原において観察された。いずれか1つの理論により束縛されることを望むわけではないが、時間の経過に伴い細胞の“死骸(carcasses)”が壊れ、遠心分離した抗原の場合においてより多くの膜に結合したp46抗原を放出したと思われる。
【0144】
実施例6:PCV2抗原を用いた実験M.hyoワクチンの適合性の評価
この試験は、異なる下流のプロセスからのM.hyo抗原を用いたM.hyo実験ワクチンのPCV2抗原との適合性を評価するために実施された。そのM.hyo実験ワクチン配合物は上記の表4および5において記載されている。これらのワクチンに関する観察されたp46相対力価は上記の表5において記載されている。これらのM.hyo実験ワクチンをそれぞれPCV2抗原と組み合わせた。この実施例において、そのPCV2抗原は、上記で実施例2において記載した通りに調製した死菌PCV1型−2型キメラウイルス(Fostera PCV)であった。そのキメラウイルスを組成物中に約1.6≦RPの初期レベルで含ませ、ここでそのRPは、有効参照ワクチンと比較したPCV2 ELISA抗原定量化(インビトロ力価試験)により決定された相対力価単位である。
【0145】
実験M.hyo/PCV2組み合わせ配合物をPCV2 ELISAにより評価した。その結果を
図2において示す。
図2において示されるように、以下の下流プロセスからのM.hyo抗原調製物のみがPCV2抗原と適合性であった:限外濾過および遠心分離(T04およびT05)、遠心分離(T06およびT07)、遠心分離+熱(T08)およびプロテインA処理した上清(T10)。これらの内で、M.hyoのプロテインA処理した上清は、キメラウイルスおよびAmphigenアジュバントが含まれるがM.hyo抗原は含まれないプラセボ対照と比較した場合に最もPCV2抗原と適合性であった。プロテインA処理した上清中のキメラPCVウイルスのレベルは、プラセボに関する1.69RPと比較して1.5RPであった。従って、プロテインA処理したM.hyo可溶性抗原調製物およびキメラウイルスのPCV2抗原の間には免疫学的干渉はない、または最小限であると結論付けられた。
【0146】
上記の実施例5において実証されたプロテインA処理したM.hyo上清のインビボ有効性は、本実施例において記載した結果と合わせて、プロテインA処理した上清はM.hyo−PCV2の組み合わせに関する有効なプラットフォームである可能性があることを示した。
【0147】
実施例7:異なるアジュバント配合物における1ボトルPCV2/M.hyo混合ワクチンのPCV2有効性の評価
この研究は、異なるアジュバント配合物における1ボトルPCV2/M.hyo混合ワクチンにおけるPCV2有効性を評価するために設計された。この実施例において、そのPCV2抗原は死菌PCV1型−2型キメラウイルス(Fostera PCV)であった。そのキメラウイルスを、実質的にIgGを含まないM.hyo可溶性抗原調製物(すなわち、プロテインA処理した上清)と組み合わせた。
【0148】
液体の処理:
(上記で実施例1において記載した)不活化M.hyo発酵液を、以下のような示した群のそれぞれに関して処理した。
【0149】
T02〜T04:(上記で記載した)生M.ハイオニューモニエ細胞を含有する発酵液を約20,000×gで遠心分離し(Sorvall RC5B)、上清を集め、0.2μMフィルターを通して滅菌した。rProtein A Sepharose(製品番号17−5199−03、GE Healthcare)を1Lのクロマトグラフィーカラム中に充填した。貯蔵用緩衝液を除去し、2カラム体積の1M酢酸で処理した後、その樹脂を5カラム体積の50mM NaPO4/1M NaCl緩衝液、pH 7.04で平衡化した。おおよそ2リットルの澄ませた/濾過したM.ハイオニューモニエ抗原含有液を、プロテインA樹脂に100cm/hrの流速で通した。その素通り画分を集め、0.2μMフィルターにより滅菌した。
【0150】
T05:これはFostera PCV様配合物(M.hyo抗原なし)に対応する陽性対照である。このFostera PCV様配合物中のキメラウイルスのレベルは、おおよそ最小免疫用量(MID)配合レベルであった。そのキメラウイルスはそのPCV2/M.hyo実験ワクチン中に類似の配合レベルで含まれていた。
【0151】
全ての実験PCV2/M.hyoワクチンは異なるアジュバント配合物を用いて配合された。その実験ワクチン配合物は、上記の処理T02〜T04に従って処理されたM.hyo抗原を用いて調製された。加えて、処理T01はプラセボ(滅菌生理食塩水)に対応していた。
【0152】
全てのワクチンをp46 ELISAにより標準化し、チメロサール(thimerosol)を用いて保存した。これらの実験配合物を下記の表6において記載し、ここで記号
*はグローバル(global)M.hyoシードからのM.hyo抗原(プロテインA処理した上清)を示し、記号
**は治験中の獣医学用製品(Investigational Veterinary Product)(IVP)一連番号を示す。
【0153】
【表6】
【0154】
3週齢のブタに1回量の上記で表6において記載した異なるワクチン配合物を筋内接種した。16匹の動物がその処置群のそれぞれに含まれていた。動物にワクチン接種の21日後に病毒性PCV2野生分離株を用いて負荷をかけた。
【0155】
図3は、異なるアジュバントプラットフォームを用いて観察されたPCV2ウイルス血症の結果(PCV2定量的PCR)を示すグラフである。PCV2ウイルス血症が主要有効性変数として用いられたことを特筆する。そのPCV2ウイルス血症の結果はDNAコピー数/mlとして示されている。
図3において示されるように、全ての処置は28、35および42日目(負荷は21日目であった)においてプラセボと比較して有意に低いウイルス血症を有していた。10% SPオイルアジュバントは28および35日目において5%Amphigenと比較して有意に低いウイルス血症を有していた。5%Amphigen+5%SLCDアジュバントは、28および35日目において5%Amphigenと比較して有意に低いウイルス血症を有していた。20%SLCDアジュバントプラットフォームは、28、35および42日目において5%Amphigenと比較して有意に低いウイルス血症を有していた。
【0156】
PCV2の血清学、PCV2の糞便への排出、PCV2の鼻への排出、細胞媒介免疫(CMI)応答、リンパ球枯渇、および免疫組織化学(IHC)も二次有効性変数として監視した。これらの結果がここで下記に記載されるであろう。
【0157】
図4は、その試験の1、20および42日目(負荷は21日目であった)におけるPCV2 ELISAの結果を示すグラフである。それぞれの試料の状態を試料対陽性比(S/P)として表した。
図4において示されるように、20%SLCDは20日目および42日目の両方においてプラセボ(T01)と有意に異なる唯一の処置であった。また、5%Amphigenは20日目においてプラセボと有意に異なっていない唯一の処置であった。
【0158】
図5は、T02〜T04処理対プラセボ(T01)により得られたPCV2の糞便への排出を示すグラフである。これらの結果は、PCV2のDNAのコピー数/mlとして表されている。
図5における結果は、全ての処置は42日目においてプラセボと比較した際に有意により少ない糞便への排出を有していたことを示している。加えて、5%Amphigenおよび5%SLCD(T04)は42日目において5%Amphigen(T03)と比較して有意により少ない糞便への排出を有していた。他には処置による差は認められなかった。
【0159】
図6は、T02〜T04処理対プラセボ(T01)により得られたPCV2の鼻への排出を示すグラフである。これらの結果は、PCV2のDNAのコピー数/mlとして表されている。
図6における結果は、全ての処置は42日目においてプラセボと比較した際に有意により少ない鼻への排出を有していたことを示している。加えて、20%SLCD(T05)は42日目において5%Amphigen(T03)と比較して有意により少ない鼻への排出を有していた。他には処置による差は認められなかった。
【0160】
図7(AおよびB)は、PCV2特異的な細胞媒介免疫(CMI)応答を測定するインターフェロン−ガンマ(IFN−γ)試験の結果を示す2つのグラフである。ワクチン接種後/負荷前(
図7A)およびワクチン接種後/負荷後(
図7B)のCMIの結果が示されている。これらのグラフにおいて、5×10
6細胞の刺激を有意であるとみなした(...)。全てのPCV2/M.hyo実験ワクチンはワクチン接種後に検出可能なIFN−γ応答を与えた。10% SPオイル(T02)はワクチン接種後に最も強いIFN−γ応答を駆り立てた(drove)。20%SLCD(T05)はより早い応答を誘導したが、20日目において最も低い応答であった。大きな負荷後の応答が存在し、特にプラセボ群において見られた。加えて、その負荷後の応答はプラセボ群と比較してワクチン接種したブタの処置群においてより低かった。
【0161】
下記の表7は、プラセボと対比した実験処置により得られたリンパ球枯渇を示す。
【0162】
【表7】
【0163】
上記で表7において示した結果は、全てのワクチンがリンパ球枯渇に対する強い保護を与えたことを示している。また、統計的に有意なワクチン処置による差異は観察されなかった。
【0164】
下記の表8は、プラセボと対比した実験処置により得られた免疫組織化学を示す。
【0165】
【表8】
【0166】
上記で表8において示した結果は、全てのワクチンが免疫組織化学により証明されるようにPCV2コロニー形成に対する強い防御を与えたことを示している。また、統計的に有意なワクチン処置による差異は観察されなかった。
【0167】
結論として、この実施例において示した結果は、M.hyo可溶性抗原調製物はPCV2有効性に干渉しないことを実証している。その結果は、全てのPCV/M.hyo実験ワクチン配合物はPCV2負荷に対する有効性を提供することも示している。加えて、その結果は、異なるアジュバント配合物を用いて得られたいくらかの統計的および数値的な差が存在し、10%SPオイルが最も強い有効性をもたらすことを示している。
【0168】
実施例8:異なるアジュバント配合物を用いた1ボトルPCV2/M.hyo混合ワクチンのM.hyo有効性の評価
この研究は、異なるアジュバント配合物を用いた1ボトルPCV2/M.hyo混合ワクチンのM.hyo有効性を評価するために設計された。そのM.hyo抗原を1つのボトル中でブタサーコウイルス(1型−2型キメラ、またはPCV1−2、死菌ウイルス)と組み合わせた。
【0169】
液体の処理:
(上記で実施例1において記載した)不活化M.hyo発酵液を、以下のようなそれぞれの示した群に関して処理した。
【0170】
T02〜T04:これらの処理は、上記で実施例7において処理群T02〜T04に関して記載した処理と同じであった。
【0171】
T05:これは上記で実施例1において見出し“発酵および不活化”の下で記載したような不活化M.hyo細胞(M.hyoバクテリン)を用いて配合された。
【0172】
全ての実験PCV2/M.hyoワクチンは異なるアジュバント配合物を用いて配合された。その実験ワクチン配合物は、処理T02〜T04に従って処理されたM.hyo抗原を用いて調製された。加えて、処理T01はプラセボ(無菌生理食塩水)に対応していた。処理T05は有効期限が切れたRespiSure(登録商標)ワクチンに対応する陽性対照であり、それはM.hyoバクテリンに基づくワクチンである(Pfizer Animal Health)。
【0173】
これらの実験配合物を下記の表9において記載し、ここで記号
*はグローバルM.hyoシードからのM.hyo抗原(プロテインA処理した上清)を示し、記号
**は治験中の獣医学用製品(IVP)一連番号を示す。
【0174】
【表9】
【0175】
3週齢のブタに1回量の上記で表9において記載した異なるワクチン配合物を筋内接種した。14匹の動物がプラセボおよび10%SPオイル群の両方に含まれており、13匹の動物が陽性対照群に含まれており、16匹の動物が5%Amphigenおよび5%Amphigen+5%SLCD群の両方に含まれていた。
【0176】
動物にワクチン接種の21日後に病毒性M.hyo野生分離株を用いて負荷をかけた。動物を負荷の28日後に検死し、肺を取り出してM.hyo感染と一致する硬化に関して採点した。下記の表10は、それぞれの処置群に関する肺病変スコアを含有する。統計的有意性はそれぞれの群に関する肺スコアの混合モデル分析により決定された。
【0177】
【表10】
【0178】
上記で表10において示したように、それぞれ4.3%および4.7%の平均肺スコアを有していた10%SPオイルおよび5%Amphigen処置群と比較した場合に、プラセボ群は13.1%の平均肺病変スコアを有していた。10%SPオイルおよび5%Amphigen配合物は両方とも肺病変を低減し、および/または予防した。従って、その10%SPオイルまたは5%Amphigenを用いて配合した実験PCV/M.hyoワクチンは有効であると考えられた。PCV2抗原はこれらの配合物のM.hyo有効性に干渉しているようには見えなかった。
【0179】
対照的に、5%Amphigen+5%SLCD群は12.0%の平均肺病変スコアを有しており、それは、それがプラセボと比較した場合に異なっていなかった点で、許容できない結果であった。結果として、5%Amphigen+5%SLCDを用いて配合した実験PCV/M.hyoワクチンは有効とは考えられなかった。
【0180】
低減した動物の数および肺病変スコアにおける高い変動性のため、統計的な処置の作用をこの研究において確証的に実証することはできなかった。この理由のため、10%SPオイル中のPCV/M.hyo実験配合物のM.hyo有効性を試験するために別の研究を設計するであろうことが決められた。この反復研究を下記の実施例9において示す。
【0181】
実施例9:10%SPオイル中の1ボトルPCV2/M.hyo混合ワクチンのM.hyo有効性の評価
この研究は、標準的なM.hyo製造プロセスにより調製された対照ワクチンと比較した、IgG除去のためにプロテインAを利用する異なるM.hyo製造プロセスにより調製された4種類の実験PCV2/M.hyoワクチン(下記の表11中の一連番号L0711RK11、L0711RK12、L0711RK13およびL0711RK14)のM.hyo画分有効性を評価するために設計された概念実証である。これらの4種類の実験PCV2/M.hyoワクチンのそれぞれには10%SPオイルがアジュバントとして含まれていた。
【0182】
液体の処理:
T02:上記で実施例1において“発酵および不活化”の下で記載したような不活化M.ハイオニューモニエ抗原。
【0183】
T03およびT04:上記で実施例1において“発酵および不活化”の下で記載したような不活化M.ハイオニューモニエ細胞を用いて配合した。
【0184】
T05:M.ハイオニューモニエを増殖させるために用いられる培地のプロテインA処理。PPLO(ブタ心臓由来)を製造業者の指示通りに作製し(すなわち21g/L)、酵母抽出物溶液をUSP中で21g/Lで作製した。酵母抽出物溶液をPPLOに6.25%で添加し、その混合物を121℃で30分以上加熱することにより滅菌した。システイン塩酸塩を90g/Lで調製し、濾過滅菌した。デキストロース溶液を、USP水1リットルあたり450gのデキストロースを添加し、続いて加熱滅菌することにより作製した。最終的な培地を調製するため、ブタ血清をその基礎培地に10%で添加し、続いてシステインを0.01%で、デキストロースを1.0%で添加した。完成したPPLO培地中の抗体をプロテインAを用いた処理により除去した。簡潔には、1リットルのrProtein A Sepharose(製品番号17−5199−03 GE Healthcare)をガラスカラム(10×11.5cm)中に充填した。貯蔵用緩衝液を除去した後、そのカラムを2カラム体積の1M酢酸で処理した。その樹脂を5カラム体積の50mM NaPO4、1M NaCl緩衝液(pH 7.0)で平衡化した。15リットルの完成したPPLO培地をその樹脂上に140cm/hrの線形流速で装填した。そのカラム素通り画分を集め、0.2ミクロンフィルター(Sartorius)を通して濾過滅菌した。その処理した培地を用いて、上記で“発酵および不活化”の下で記載したようにM.ハイオニューモニエ細胞を繁殖させた。(細胞が含まれる)不活化培養物全体を最終的なワクチン中に配合した。
【0185】
T06:上記で実施例1において“発酵および不活化”の下で記載したように不活化M.ハイオニューモニエ細胞を調製した。その不活化した発酵液を、約20,000×gで30分間遠心分離(Sorvall RC5B)し、上清を0.2uM濾過により滅菌した。115mlのrProtein A樹脂(製品番号17−1279−04、MAbSelect、GE Healthcare)をクロマトグラフィーカラム(5×6cm)中に充填した。貯蔵用緩衝液を除去し、2カラム体積の1M酢酸で処理した後、その樹脂を5カラム体積の50mM NaPO4/1M NaCl緩衝液、pH 7.01で平衡化した。おおよそ1.2リットルの澄ませた/濾過したM.ハイオニューモニエ抗原含有液を、その樹脂に120cm/hrの流速で通した。その素通り画分を集め、0.2μMフィルターにより滅菌した。
【0186】
T07:上記で実施例1において“発酵および不活化”の下で記載したように不活化M.ハイオニューモニエ細胞を調製した。その不活化した発酵液を、タンジェント流濾過により澄ませた。簡潔には、0.2μMの公称孔径を有するポリエーテルスルホンフィルター(GE HealthCare、製品番号56−4102−71)を0.5Nの水酸化ナトリウム溶液で衛生化し、続いて滅菌USP水で大規模に(extensive)すすいだ。不活化マイコプラズマ培養液をその装置に14.6L/分を目標とした再循環速度および2〜3.4PSIの膜間圧で導入した。清澄化は室温で実施された。フィルターの透過液を集め、さらなる処理まで2〜8Cで保管した。115mlのrProtein A樹脂(製品番号17−1279−04、MAbSelect、GE Healthcare)をクロマトグラフィーカラム(5×6cm)中に充填した。貯蔵用緩衝液を除去し、2カラム体積の1M酢酸で処理した後、その樹脂を5カラム体積の50mM NaPO4/1M NaCl緩衝液、pH 7.01で平衡化した。おおよそ2.3リットルの澄ませた/濾過したM.ハイオニューモニエ抗原含有液を、その樹脂に120cm/hrの流速で通した。その素通り画分を集め、0.2μMフィルターにより滅菌した。
【0187】
T08:上記で“発酵および不活化”の下で記載したように不活化M.ハイオニューモニエ細胞を調製した。その不活化した発酵液を、約20,000×gで30分間遠心分離(Sorvall RC5B)し、上清を0.2uM濾過により滅菌した。115mlのrProtein A Sepharose(製品番号17−5199−03 GE Healthcare)をクロマトグラフィーカラム(5×6cm)中に充填した。貯蔵用緩衝液を除去し、2カラム体積の1M酢酸で処理した後、その樹脂を5カラム体積の50mM NaPO4/1M NaCl緩衝液、pH 7.01で平衡化した。おおよそ1.2リットルの澄ませた/濾過したM.ハイオニューモニエ抗原含有液を、その樹脂に120cm/hrの流速で通した。その素通り画分を集め、0.2uMフィルターにより滅菌した。
【0188】
その実験ワクチン配合物は、上記の処理T02〜T08に従って処理されたM.hyo抗原を用いて調製された。T02、T03およびT04は陽性対照に対応していた。加えて、T01はプラセボ(滅菌生理食塩水)に対応していた。
【0189】
これらの実験配合物を下記の表11において記載する。M.hyo抗原は、グローバルM.hyoシードからのM.hyo抗原(プロテインA処理した上清)に対応する。“プロテインA処理”の縦列中の情報は、そのM.hyo上清が発酵の前または後のどちらでプロテインAにより処理されたかを示している。
【0190】
【表11】
【0191】
3週齢のブタに1回量の上記で表11において記載した異なるワクチン配合物を筋内接種した。18匹のブタがそれぞれの処置群に含まれていた。動物にワクチン接種の21日後に病毒性M.hyo野生分離株を用いて負荷をかけた。動物を負荷の28日後に検死し、肺を取り出してM.hyo感染と一致する硬化に関して採点した。
図8(AおよびB)は、それぞれの処置群に関する肺病変スコアを示す。統計的有意性はそれぞれの群に関する肺スコアの混合モデル分析により決定された。
【0192】
図8Aおよび8Bにおいて示した肺病変の結果は、全ての処置の内で2つ(T07およびT08)のみが100%のブタが<5%肺病変のカテゴリーに入ったことを示している。強い統計的な差がこの研究において観察されたことを特筆する。
【0193】
本実施例における結果は、プロテインA処理したM.hyo上清を用いて、かつSPオイルをアジュバントとして利用した1ボトルPCV2/M.hyo実験配合物における有意なM.hyo有効性を実証している。加えて、上記の実施例7は、プロテインA処理したM.hyo上清を用いて、かつSPオイルをアジュバントとして利用した1ボトルPCV2/M.hyo配合物におけるPCV2有効性を実証した。まとめると、M.hyoおよびPCV2有効性の両方がプロテインA処理したM.hyo上清を用いた1ボトルのPCV2/M.hyoの組み合わせにおいて実証されている。
【0194】
実施例10:実験PCV2/M.hyo実験ワクチンのインビボ安全性
この研究は、最も若い年齢(3週齢)において与えた場合の、宿主動物における様々なアジュバント配合物で最大抗原用量で配合された実験PCV2−M.hyoワクチンのインビボ安全性を評価するために実施された。異なるアジュバントプラットフォームを、これらのプラットフォームのどれが許容可能な安全性プロフィールを提供するかを決定するために、温度、注射部位反応および臨床的観察に基づいて評価した。20%SLCD/10%SPオイル配合物を、本研究グループおよび他のグループにより観察された注射部位反応に関する歴史的問題(historic issues)のため、陽性(“安全ではない”)対照として用いた。
【0195】
液体の処理:全てのワクチンは、実施例1において“発酵および不活化”の下で記載したような不活化M.ハイオニューモニエ抗原を用いて調製された。M.hyoバルク全体抗原を、それはプロテインA処理の際に除去されるであろう免疫グロブリンおよび免疫複合体に加えて可溶性および不溶性M.hyo抗原を含有することが知られているため、用いた。不溶性細胞破壊片および免疫グロブリンおよび免疫複合体の除去だけがそのワクチン配合物の安全性をさらに高めるであろうと結論付けることは理にかなっている。この研究の意図は、PCV2抗原およびM.hyo抗原を含有する様々なアジュバント配合物の安全性を厳密に試験することであった。PCV2およびM.hyo抗原は、安全性をさらに評価するために最大放出レベルで配合された。これらの実験配合物を下記の表12において記載する。IVPは治験中の獣医学用製品(IVP)を示す。
【0196】
【表12】
【0197】
この研究において用いた安全性パラメーターは、直腸温度プロフィールおよび注射部位反応であった。この研究の結果は、全ての候補アジュバントプラットフォームは直腸温度プロフィールおよび臨床的観察の点で許容可能な安全性プロフィールを提供することを示した(結果は示していない)。20%SLCD+10%SPオイル(すなわち陽性対照)のみがプラセボワクチンと有意に異なっており、いくつかの重症の注射部位反応を有していた(結果は示していない)。
【0198】
実施例11:中心的な研究のためのプロテインA処理されたM.hyo抗原の調製
図9は、PCV2と適合性のプロテインA処理されたM.hyo抗原を調製するために用いられた製造プロセスの1態様を示す流れ図である。不活化したM.hyoの培養物全体を、タンジェント流濾過により細胞を取り除いて澄ませた。簡潔には、0.45μMの公称孔径を有するポリエーテルスルホンフィルター(GE HealthCare、部品番号56−4102−49)を0.5N水酸化ナトリウム溶液で衛生化し、続いて滅菌USP水で大規模にすすいだ。不活化マイコプラズマ培養液をその装置に11.0L/分を目標とした再循環速度および約5PSIの膜間圧で導入した。清澄化は室温で実施された。フィルターの透過液を集め、さらなる処理まで2〜8℃で保管した。
【0199】
清澄化の後、抗原含有液をプロテインA樹脂で処理して抗体レベルを低減した。簡潔には、MAbSelectプロテインA樹脂(GE Healthcare)を12cmの高さのガラスカラム中に充填した。その樹脂を5カラム体積の50mMリン酸ナトリウム、250mM NaCl緩衝液(pH 7.0)で平衡化した。10カラム体積に相当する抗原含有液を、その樹脂上に100cm/hourの線形流速で装填した。そのカラム素通り画分を集め、0.2ミクロンフィルターを通して濾過滅菌した。カラムの再生は、3カラム体積のpH3.7の25mMアセテート溶液を流し、続いて4カラム体積の1M酢酸溶液を流すことにより達成した。抗PCV2抗体およびM.ハイオニューモニエ抗原レベルを、最終的な抗原液においてそれぞれPCV2特異的抗体ELISAおよびp46抗原定量化ELISAにより測定した。
【0200】
実施例12:1ボトルの10%SPオイル中PCV2/M.hyo混合ワクチンの筋内投与後のPCV1−2キメラ画分の有効性
この実施例において示す研究は、実験1ボトルPCV2/M.hyo混合ワクチンのPCV1−2キメラ、死菌ウイルス画分の有効性を評価するために設計され、21±3日齢のブタに1回投与し、おおよそ6週齢において病毒性PCV2分離株で負荷をかけた。
【0201】
異なるが釣り合った抗原用量レベルにおける4種類の実験2価PCV1−2/M.hyoワクチンおよび1種類の実験単価M.hyo(陰性対照)ワクチンを、最高継代(highest passage)抗原を用いて配合した。そのM.hyo抗原対照ロットは、上記の実施例11において記載されたように調製された。そのPCV2抗原は、上記の実施例2において記載されたように調製された死菌cPCV1−2抗原であった。そのキメラウイルスの不活化の前に、PCV2抗原ロットを20倍濃縮し、その濃縮物を平衡塩類溶液で洗浄した。その最終的な実験ワクチン配合物を、10%SPオイルを用いて抗原性補強した。これらの実験配合物を下記および表13において記載し、ここで抗原用量(PCV2およびM.hyo抗原ロットの%)を提供する。
【0202】
T01:PCV1型−2型キメラ、死菌ウイルス画分を含まない(0%)M.hyo抗原(14.1%−高い)の実験調製物(L1211RK11)。これは陰性対照(単価M.hyo)に対応する。
【0203】
T02:高継代PCV1型−2型キメラ、死菌ウイルス(1.375%−高い)およびM.hyo抗原(14.1%−高い)の実験調製物(L1211RK09)。
【0204】
T03:高継代PCV1型−2型キメラ、死菌ウイルス(0.688%−中程度)およびM.hyo抗原(9.4%−中程度)の実験調製物(L1211RK15)。
【0205】
T04:高継代PCV1型−2型キメラ、死菌ウイルス(0.344%−低い)およびM.hyo抗原(4.7%−低い)の実験調製物(L0112RK03)。
【0206】
T05:高継代PCV1型−2型キメラ、死菌ウイルス(0.172%−非常に低い)およびM.hyo抗原(2.32%−非常に低い)の実験調製物(L1211RK17)。
【0207】
【表13】
【0208】
0日目(3週齢)に、割り当てられたワクチンの単一の2mL用量をその試験に登録されたそれぞれのブタの右頸部に筋内注射により投与した。ワクチン接種後に有害事象は観察されなかった。血清試料を全てのブタから負荷の前に毎週採取した。負荷の前にPCV2ウイルス血症が検出された全てのブタをその試験から除いた。負荷の前の日に糞便スワブおよび血清試料を採取した。続いてそのブタにPCV2a負荷ウイルスにより負荷をかけた。負荷はワクチン接種の約3週間後(21日目)に実施された。それぞれのブタに合計3mLのPCV2a負荷ウイルス(分離株番号40895、予め5.10log
10 FAID
50/mLに希釈したもの)を接種し、2mLは鼻内に、1mLは左頸部中の筋内に接種した。その負荷ウイルスの確保しておいたアリコート(aliquot)をその負荷の後に力価測定し、実際の負荷用量を確認した。未希釈のバルクを予め2倍に希釈し、バック力価(back−titer)の結果は5.10log
10 FAID
50/mLの負荷レベルを達成した。検死の前に、その3週間の負荷期の間毎週血清および糞便スワブを採取した。負荷の3週間後に全てのブタを安楽死させ、検死した。血清試料および糞便スワブを、4つの異なるリンパ組織と共に採取した。検死の間、3つのリンパ節(気管気管支、腸間膜、鼠径部)の切片および扁桃腺をそれぞれのブタに関して採取し、個々に同定して10%緩衝ホルマリン溶液中で固定した。試験の結果を下記で提供する。
【0209】
ワクチン力価試験
上記で記載したL1211RK15 PCV/M.hyoワクチン一連番号は参照候補と考えられた。従って、M.hyo画分およびPCV2画分の両方に関する相対力価をこの候補参照に対して決定した。これらの結果を下記の表14において示す。一連番号L1211RK11はプラセボ(PCV2画分なし)に対応する。
【0210】
【表14】
【0211】
PCV2ウイルス血症
負荷の後、プラセボ群と比較した際に、全てのワクチン接種した群はウイルス血症のブタのパーセントにおける有意な低減を有しており[P≦0.05]、試験全体を通して処置群(T02〜T05)中のブタの少なくとも47%がPCV2ウイルス血症に関して陰性のままであった(下記の表15)。同様に、全てのワクチン群は負荷後のプラセボ群よりも有意に低い(P=0.0001)PCV2 DNAコピー数を有していた(データは示していない)。
【0212】
【表15】
【0213】
PCV2の糞便への排出
負荷後の糞便スワブは、プラセボ群のブタ(T01)の83.3%がPCV2の糞便への排出に関して陽性であることを明らかにした。対照的に、全てのワクチン群(T02〜T06)はPCRで検出可能なPCV2 DNAを排出するブタのパーセントにおいて有意な低減を有していた(P≦0.0061)。これらの結果を下記の表16において示す。同様に、全てのワクチン群は負荷後にプラセボ群よりも有意に低いPCV2 DNAコピー数を有していた(データは示していない)。
【0214】
【表16】
【0215】
血清抗体応答
全てのブタはワクチン接種前にPCV2血清陰性であった。プラセボ群中のブタは負荷前に血清陰性のままであった。対照的に、T05群を除く全てのワクチン群中のブタは、ワクチン接種後の20日目においてプラセボと比較した場合にPCV抗体力価の有意な増大(P≦0.0287)を示し、これはワクチン接種後のPCV2に対する活性な免疫応答を示している。PCV2 ELISA抗体力価を下記の表17において要約する。負荷前の力価は、T02およびT03群において7〜20日目においてT01群との有意な差(P≦.0393)を示し、T01およびT04群の間で20日目において有意な差(P≦.0287)を示した。28〜42日目において、全てのワクチン群はT01よりも有意に高い力価を有していた(P≦.0129;下記の表17)。
【0216】
【表17】
【0217】
リンパ病変およびコロニー形成
検死の時点で、プラセボ群と比較した場合に、全てのワクチン接種した群は組織中で検出されたPCV2抗原の総量において有意な低減を有していた。リンパ組織におけるPCV2感染に関するデータ(IHCスコア)を下記の表18において要約する。表18において示されるように、全てのワクチン群はT01プラセボ群よりも有意に低いIHCスコアを有していた。
【0218】
【表18】
【0219】
全てのワクチン接種した群は、下記の表19において示されるように、PCV2リンパ枯渇における有意な低減も見られた。
【0220】
【表19】
【0221】
加えて、全てのワクチン接種した群は、下記の表20において示されるように、組織球性置換(Histiocytic Replacement)における有意な低減が見られた。
【0222】
【表20】
【0223】
この実施例において示したデータは、そのワクチン群が:
負荷後のPCV2ウイルス血症を有意に防御し、その予防を助け;
全てのワクチン接種した動物において負荷後のPCV2の糞便への排出の予防を有意に助け;
群T02〜T05においてワクチン接種の28日後に統計的に有意な血清学的応答を引き出し;加えて、T02およびT03はT01と比較した場合にワクチン接種の7日後に早くも統計的に有意な応答を示し;
全てのワクチン接種した動物において顕微鏡的病変(リンパ枯渇および組織球性置換)を有意に低減したことを示しており;そして
全てのワクチンは有効であることが証明され、ワクチン一連番号L1211RK15が参照候補として選択された。
【0224】
実施例13:1ボトルの10%SPオイル中のPCV2/M.hyo混合ワクチンの筋内投与後のM.hyo画分の有効性
この実施例において示す研究の目的は、実験ブタサーコウイルス(PCV)1型−2型キメラ、死菌ウイルス−マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(M.hyo)細菌抽出物のマイコプラズマ・ハイオニューモニエ(M.ハイオニューモニエ)画分の有効性を評価することであり、21±3日齢のブタに1回筋内投与し、ワクチン接種の7週間後にM.ハイオニューモニエの病毒性肺ホモジネートにより負荷をかけた。
【0225】
異なるが釣り合った抗原用量レベルにおける4種類の実験2価PCV1−2/M.hyoワクチンおよび1種類の実験単価PCV2(陰性対照)ワクチンを配合した。そのM.hyo抗原対照ロットは、上記の実施例11において記載されたように調製された。そのPCV2抗原は、上記の実施例2において記載されたように調製された死菌cPCV1−2抗原であった。そのキメラウイルスの不活化の前に、PCV2抗原ロットを20倍濃縮し、その濃縮物を平衡塩類溶液で洗浄した。その最終的な実験ワクチン配合物を、10%SPオイルを用いて抗原性補強した。これらの実験配合物を下記で、および下記の表21において記載し、ここで抗原用量(PCV2およびM.hyo抗原ロットの%)を提供する。
【0226】
T01:M.hyo画分を含まない(0%)高継代PCV1型−2型キメラ、死菌ウイルス(1.375%−高い)の実験調製物(L1211RK10)。これは陰性対照(単価M.hyo)に対応する。
【0227】
T02:高継代PCV1型−2型キメラ、死菌ウイルス(1.375%−高い)およびM.hyo抗原(14.1%−高い)の実験調製物(L1211RK09)。
【0228】
T03:高継代PCV1型−2型キメラ、死菌ウイルス(0.688%−中程度)およびM.hyo抗原(9.4%−中程度)の実験調製物(L1211RK15)。
【0229】
【表21】
【0230】
0日目に、123匹の臨床的に健康な感染しやすい(susceptible)ブタが3週齢においてこの試験に登録された。ブタを敷き藁(litter)により遮断し、センチネル(NTX)群または3つの処置群(T01〜T03)の1つにランダムに割り当て;2mLの最小免疫用量(MID)での実験PCV1−2/M.ハイオニューモニエワクチン、MIDよりもわずかに高い用量での実験PCV1−2/M.ハイオニューモニエワクチン、またはPCV1−2のみをMIDで含有するプラセボのいずれかを筋内投与した。ワクチン接種の7週間後、そのセンチネルブタを安楽死させて検死してM.ハイオニューモニエが存在しないことを確認し、全ての処置したブタに生病毒性M.ハイオニューモニエ肺ホモジネートを用いて2回(連続した2日において)負荷をかけた。負荷の4週間後に全ての残りのブタを安楽死させて検死した。検死において、肺をM.ハイオニューモニエに典型的な病変に関して採点した。負荷後の肺の病変は主要な転帰の変数である。ワクチン接種は、軽減された割合の下側95%信頼区間が0より大きい場合に有効であると考えられる。
【0231】
ワクチン力価試験
上記で記載したL1211RK15 PCV/M.hyoワクチン一連番号は参照候補と考えられた。従って、このM.hyo有効性試験において用いられたM.hyo画分およびPCV2画分の両方に関する相対力価をこの候補参照に対して決定した。これらの結果を下記の表22において示す。一連番号L1211RK10はプラセボ(M.hyo画分なし)に対応する。
【0232】
【表22】
【0233】
血清学
M.hyo抗体力価は、全てのブタが0日目において血清学的にM.ハイオニューモニエ陰性であり、負荷の前に陰性のままであることを示した。ワクチン接種後の全ての時点において(21、47および75日目)、T02およびT03はT01と比較して有意に高い(P≦0.0004)幾何最小二乗平均M.ハイオニューモニエ抗体力価を有していた(血清学データは示していない)。
【0234】
病変を有する肺全体の百分率
それぞれの肺葉に関する肺病変スコアの頻度分布を処理により計算した。病変を有する肺全体(total lung with lesions)の百分率を次の式を用いて計算した:病変を有する肺全体の百分率={(0.10×左頭側)+(0.10×左中央)+(0.25×左尾側)+(0.10×右頭側)+(0.10×右中央)+(0.25×右尾側)+(0.10×付属部分)}。分析の前にアークサイン平方根変換を病変を有する肺全体の百分率に適用した。病変を有する肺全体の百分率を混合線型モデルを用いて分析した。処置の作用が有意である場合、処置群間で対比較を行った。病変を有する肺全体の百分率の逆変換した最小二乗平均値およびそれらの95%信頼区間、ならびに最小値および最大値を計算した。肺病変を層別化した軽減された割合および95%信頼限界により要約した。その肺病変の結果を下記の表23において示す。
【0235】
【表23】
【0236】
少数の低い百分率の肺病変がNTXブタの肺において観察され、それはこの畜群における既知のボルデテラ(Bordetella)の発生に起因していた。肺組織スワブにおける細菌培養は、数匹のブタがB.ブロンキセプチカ(B.bronchiseptica)培養陽性であることを確証し、M.ハイオニューモニエ培養は全てのNTXブタが負荷投与前にM.ハイオニューモニエ培養陰性であることを確証した。
【0237】
そのプロトコルは、T01に関するLS平均肺病変が4%より大きい点で有効性基準を満たしていた。T02およびT03に関するLS平均肺病変はT01よりも有意に(P≦0.05)低く、下側95%信頼区間が0より大きい軽減された割合の基準を両方とも満たしていた。この試験の有効性の必要条件は、M.ハイオニューモニエへの事前負荷曝露の証拠がない点で満たされた。その負荷は、プラセボのブタ(T01)における逆変換した平均肺病変スコアが4%より大きい点で有効であった。
【0238】
陰性対照群(T01)と比較して、処置群T02およびT03は病変を有する肺のパーセントにおいてT01と比較して有意な低減(P≦0.05)を示した。T02およびT03に関するT01と比較した軽減された割合は、有効性に関するプロトコル基準を満たした。
【0239】
この試験の条件下では、両方のワクチン(T02およびT03)が肺病変を軽減するのを助け、これは有効性に関する主要な変数である。本実施例における結果は1ボトルPCV2/M.hyo実験配合物における有意なM.hyo有効性を実証している。
【0240】
実施例14:PRRSウイルスに対する殺ウイルス活性の評価
この実施例において示される研究は、様々なアジュバントプラットフォームをPRRSウイルスに対する殺ウイルス活性に関して評価するために設計された。最初の実験はアジュバントのみに焦点を合わせた(すなわち、その配合物はPCV抗原もM.hyo抗原も含有していなかった)。PRRS殺ウイルス活性に関するアジュバントの評価を
図10において示す。予備的な殺ウイルス評価は、10%SPオイル、0.2% Carbopolおよび2.5%AmphigenはPRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であることを示した。対照的に20%SLCDアジュバントはPRRSウイルスに対して殺ウイルス性であるようであった。
【0241】
異なるアジュバントプラットフォームで抗原性補強したPCV/M.hyo配合物がPRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であるかどうかを評価するためにさらなる研究を実施した。これらの結果を下記の表24において示し、ここで記号
*はPRRSウイルスに対して殺ウイルス性であったワクチン一連番号を示す。
【0242】
【表24】
【0243】
上記の表24において示した結果は、10%SPオイルはPRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であることを示している。
【0244】
さらなるPCV/M.hyoワクチン系列を、10%SPオイルをアジュバントとして用いて調製した(表25)。これらのワクチン系列の抗原力価を、上記で記載した参照PCV/M.hyoワクチン系列(L1211RK15)と比較した。下記の表25中に示した結果はさらに、10%SPオイルはPRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であることを示している。下記の表25中の試験試料の値はそれぞれ殺ウイルスアッセイ対照よりも高く(+記号)、それは約5.9±0.5log/mlの幾何平均力価(GMT)を有していた。
【0245】
【表25】
【0246】
この実施例において示した結果は、10%SPオイルはPRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であることを実証している。この実施例において示した結果はさらに、10%SPオイルで抗原性補強したPCV/M.hyo配合物は、PRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であると考えられるワクチン系列の中にあったことを実証している(表24および表25)。結論として、10%SPオイルで抗原性補強したPCV/M.hyo配合物は、PCV、M.hyo、およびPRRSウイルスが含まれる3価の組み合わせの基礎とするための有効なプラットフォームであると考えられた。
【0247】
実施例15:PCV/M.hyo/PRRS混合ワクチンの調製
PRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であるアジュバントプラットフォームで抗原性補強したPCV/M.hyo配合物(上記の表24および25参照)は、1ボトル液体組成物中で使用準備済のものとして提供される。この1ボトルPCV/M.hyo配合物は、プロテインA処理したM.hyo上清を用いている。M.hyoおよびPCV2有効性の両方が、M.hyoプロテインA処理上清を用いるそのようなPCV2/M.hyo配合物において実証されている(実施例7〜9参照)。本実施例において、この2価PCV2/M.hyo配合物を単価PRRSウイルス抗原と組み合わせる。
【0248】
1態様において、上記の表11中のワクチン系列L0711RK11、L0711RK12、L0711RK13およびL0711RK14または上記の表13中のL1211RK09、L1211RK15、L0112RK03およびL1211RK17の1つに対応する10%SPオイル中のPCV/M.hyoの組み合わせが1ボトル液体組成物中で使用準備済のものとして提供される。上記の実施例14において示される結果は、10%SPオイルはPRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であることを実証した。実施例14は、10%SPオイルで抗原性補強したPCV2/M.hyo配合物はPRRSウイルスに対して非殺ウイルス性であると考えられるワクチン系列の中にあることも実証した。本実施例において、全ての抗原が適切な年齢の(例えば3週齢以上の)ブタに投与される前に単一のボトル中に収容されるように、そのような1ボトルPCV2/M.hyo液体組成物を用いて第2ボトル中に収容された凍結乾燥された遺伝子改変生PRRSウイルス組成物を再水和させる。
【0249】
1態様において、そのPRRSウイルスはSEQ ID NO:16またはその変異体に対応するゲノム配列を有する。別の態様において、その3価組成物において用いられるPRRSウイルスはISU−55と名付けられたPRRSウイルス分離株であり、それはATCCに受け入れ番号VR 2430の下で寄託された。それぞれの抗原の適切な量は本明細書に記載されている。望ましくは、全ての抗原は1回量でブタに投与される。