特許第6272034号(P6272034)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6272034
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】液体ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/42 20060101AFI20180122BHJP
   F04D 29/62 20060101ALI20180122BHJP
   F04D 13/06 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   F04D29/42 E
   F04D29/62 A
   F04D13/06 E
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-1777(P2014-1777)
(22)【出願日】2014年1月8日
(65)【公開番号】特開2015-129480(P2015-129480A)
(43)【公開日】2015年7月16日
【審査請求日】2016年12月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101352
【氏名又は名称】アスモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 景一
【審査官】 田谷 宗隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−134858(JP,A)
【文献】 特開2012−110176(JP,A)
【文献】 特開2005−299602(JP,A)
【文献】 特開2008−240543(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/42
F04D 13/06
F04D 29/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にインペラが収容され、前記インペラが回転することで流入された液体を圧送するポンプ部と、
駆動されることで前記インペラを回転させるモータ部と、
筒状に形成され且つ内部に前記モータ部が収容された外筒壁と、前記外筒壁に形成され且つ内部と外部との間を連通する呼吸孔と、を含んで構成されたモータハウジングと、
前記モータハウジングに一体的に設けられ、前記呼吸孔を封止すると共に、空気の通過を許容し且つ水や異物の通過を抑制する呼吸膜と、
前記外筒壁の外側に巻き付けられた状態に装着されて前記モータハウジングを車両へ取付けると共に、前記呼吸膜を覆うブラケットと、
前記モータハウジング又は前記ブラケットに形成され、前記呼吸孔と外部との間を連通する連通部と、
を備え
前記呼吸孔は、前記外筒壁の外側へ開放された収容凹部と、前記収容凹部の底面に形成された貫通孔と、を含んで構成されており、
前記呼吸膜が、前記収容凹部の底面に固定されると共に前記収容凹部内に収容され、
前記連通部が、前記ブラケットの内周面に形成され且つ前記外筒壁の軸方向に沿って延在されたスリットとされた液体ポンプ。
【請求項2】
内部にインペラが収容され、前記インペラが回転することで流入された液体を圧送するポンプ部と、
駆動されることで前記インペラを回転させるモータ部と、
筒状に形成され且つ内部に前記モータ部が収容された外筒壁と、前記外筒壁に形成され且つ内部と外部との間を連通する呼吸孔と、を含んで構成されたモータハウジングと、
前記モータハウジングに一体的に設けられ、前記呼吸孔を封止すると共に、空気の通過を許容し且つ水や異物の通過を抑制する呼吸膜と、
前記外筒壁の外側に巻き付けられた状態に装着されて前記モータハウジングを車両へ取付けると共に、前記呼吸膜を覆うブラケットと、
前記モータハウジング又は前記ブラケットに形成され、前記呼吸孔と外部との間を連通する連通部と、
を備え、
前記呼吸孔は、前記外筒壁の外側へ開放された収容凹部と、前記収容凹部の底面に形成された貫通孔と、を含んで構成されており、
前記呼吸膜が、前記収容凹部の底面に固定されると共に前記収容凹部内に収容され、
前記連通部が、前記外筒壁の外周面に形成され且つ前記外筒壁の軸方向に沿って延在されたスリットとされた液体ポンプ。
【請求項3】
前記スリットが前記ブラケットの周方向に複数形成された請求項1に記載の液体ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼吸膜を備えた液体ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載された電動ポンプユニット(液体ポンプ)では、ハウジングの後端部にシート(呼吸膜)が設けられている。このシートは、通気性及び防塵防水性を有する合成樹脂で構成されると共に、接着剤によってハウジングに固定されている。これにより、ハウジング内とハウジング外との間の圧力差を抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−21582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記電動ポンプユニットでは、シートが外部に露出されているため、シートの被水が懸念される。これに対して、シートの被水を防止又は抑制するため、シートをカバー等で覆うことが考えられるが、この場合には電動ポンプユニットのコストアップを招く。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、コストアップを抑制しつつ呼吸膜に対する被水を抑制できる液体ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の液体ポンプは、内部にインペラが収容され、前記インペラが回転することで流入された液体を圧送するポンプ部と、駆動されることで前記インペラを回転させるモータ部と、筒状に形成され且つ内部に前記モータ部が収容された外筒壁と、前記外筒壁に形成され且つ内部と外部との間を連通する呼吸孔と、を含んで構成されたモータハウジングと、前記モータハウジングに一体的に設けられ、前記呼吸孔を封止すると共に、空気の通過を許容し且つ水や異物の通過を抑制する呼吸膜と、前記外筒壁の外側に巻き付けられた状態に装着されて前記モータハウジングを車両へ取付けると共に、前記呼吸膜を覆うブラケットと、前記モータハウジング又は前記ブラケットに形成され、前記呼吸孔と外部との間を連通する連通部と、を備え、前記呼吸孔は、前記外筒壁の外側へ開放された収容凹部と、前記収容凹部の底面に形成された貫通孔と、を含んで構成されており、前記呼吸膜が、前記収容凹部の底面に固定されると共に前記収容凹部内に収容され、前記連通部が、前記ブラケットの内周面に形成され且つ前記外筒壁の軸方向に沿って延在されたスリットとされている。
【0007】
上記のように構成された液体ポンプによれば、筒状に形成された外筒壁をモータハウジングが有しており、外筒壁の内部にモータ部が収容されている。そして、モータ部が駆動されることで、インペラが回転されて、ポンプ部に流入された液体が圧送される。
【0008】
また、モータハウジングの外筒壁には、呼吸孔が形成されており、外筒壁の内側と外側との間が呼吸孔によって連通されている。さらに、モータハウジングには、呼吸孔を封止する呼吸膜が一体的に設けられている。この呼吸膜は、空気の通過を許容し且つ水や異物の通過を抑制するように構成されている。これにより、モータハウジングの内部と外部との間の温度差によって生じる、モータハウジングの内部と外部との間の圧力差が抑制される。その結果、例えばモータハウジング内の結露等を抑制できる。
【0009】
ここで、モータハウジングの外筒壁の外側にブラケットが巻き付けられた状態で装着されており、ブラケットによって呼吸膜が覆われている。これにより、呼吸膜が直接的に被水されることが抑制される。このように、請求項1の発明では、モータハウジング(液体ポンプ)を車両へ取付けるためのブラケットを利用して呼吸膜の直接被水を抑制するように構成されているため、呼吸膜の直接被水を抑制するための専用部品を別途設ける必要がなくなる。
【0010】
しかも、モータハウジング又はブラケットには連通部が形成されており、連通部は呼吸孔とブラケットの外部との間を連通している。これにより、ブラケットによって呼吸膜を覆うように構成しても、モータハウジングの内部と外部との間の通気を、呼吸孔及び連通部によって確保できる。以上により、液体ポンプのコストアップを抑制しつつ呼吸膜の被水を抑制できる。
【0012】
さらに、上記のように構成された液体ポンプによれば、連通部がスリットとされており、スリットは、ブラケットの内周面に形成されると共に、外筒壁の軸方向に沿って延在されている。このため、仮に、液体ポンプの外部から収容凹部内に液体等が浸入した場合には、スリットを介して当該液体を液体ポンプの外部へ排出できる。
【0013】
また、呼吸孔が収容凹部と貫通孔とを含んで構成されている。この収容凹部は外筒壁の外側へ開放された凹状に形成されており、収容凹部の底面に貫通孔が形成されている。そして、呼吸膜が、収容凹部の底面に固定されると共に、収容凹部内に収容されている。このため、呼吸膜の外筒壁からの突出が抑制される。これにより、スリットの深さを比較的浅く設定することができる。その結果、例えば取付仕様の異なる液体ポンプに対してブラケットの共用化を図ることができる。
【0014】
すなわち、液体ポンプの取付仕様において、外筒壁の周方向におけるブラケットとモータハウジングとの相対位置が異なる場合がある。この場合に、ブラケットの共用化を図る場合には、各種取付仕様に対応して複数のスリットをブラケットに形成する必要がある。
【0015】
そして、仮に呼吸膜が外筒壁から突出されている場合には、呼吸膜とブラケットとの干渉を回避するために、スリットの深さを深く設定する必要がある。このため、深さの深いスリットがブラケットに複数形成されることになり、ブラケットの強度が不足する可能性がある。したがって、この場合には、ブラケットの強度を確保するため、液体ポンプの取付仕様に対応して、複数のブラケットを準備する必要がある。
【0016】
これに対して、本実施の形態では、呼吸膜の外筒壁からの突出が抑制されているため、スリットの深さを比較的浅く設定することができる。これにより、例えば液体ポンプの各種取付仕様に対応してブラケットに複数のスリットを形成しても、ブラケットの強度を確保することができる。その結果、取付仕様の異なる液体ポンプに対してブラケットの共用化を図ることができる。
【0017】
請求項に記載の液体ポンプは、内部にインペラが収容され、前記インペラが回転することで流入された液体を圧送するポンプ部と、駆動されることで前記インペラを回転させるモータ部と、筒状に形成され且つ内部に前記モータ部が収容された外筒壁と、前記外筒壁に形成され且つ内部と外部との間を連通する呼吸孔と、を含んで構成されたモータハウジングと、前記モータハウジングに一体的に設けられ、前記呼吸孔を封止すると共に、空気の通過を許容し且つ水や異物の通過を抑制する呼吸膜と、前記外筒壁の外側に巻き付けられた状態に装着されて前記モータハウジングを車両へ取付けると共に、前記呼吸膜を覆うブラケットと、前記モータハウジング又は前記ブラケットに形成され、前記呼吸孔と外部との間を連通する連通部と、を備え、前記呼吸孔は、前記外筒壁の外側へ開放された収容凹部と、前記収容凹部の底面に形成された貫通孔と、を含んで構成されており、前記呼吸膜が、前記収容凹部の底面に固定されると共に前記収容凹部内に収容され、前記連通部が、前記外筒壁の外周面に形成され且つ前記外筒壁の軸方向に沿って延在されたスリットとされている。
【0018】
上記のように構成された液体ポンプによれば、筒状に形成された外筒壁をモータハウジングが有しており、外筒壁の内部にモータ部が収容されている。そして、モータ部が駆動されることで、インペラが回転されて、ポンプ部に流入された液体が圧送される。
また、モータハウジングの外筒壁には、呼吸孔が形成されており、外筒壁の内側と外側との間が呼吸孔によって連通されている。さらに、モータハウジングには、呼吸孔を封止する呼吸膜が一体的に設けられている。この呼吸膜は、空気の通過を許容し且つ水や異物の通過を抑制するように構成されている。これにより、モータハウジングの内部と外部との間の温度差によって生じる、モータハウジングの内部と外部との間の圧力差が抑制される。その結果、例えばモータハウジング内の結露等を抑制できる。
ここで、モータハウジングの外筒壁の外側にブラケットが巻き付けられた状態で装着されており、ブラケットによって呼吸膜が覆われている。これにより、呼吸膜が直接的に被水されることが抑制される。このように、請求項1の発明では、モータハウジング(液体ポンプ)を車両へ取付けるためのブラケットを利用して呼吸膜の直接被水を抑制するように構成されているため、呼吸膜の直接被水を抑制するための専用部品を別途設ける必要がなくなる。
しかも、モータハウジング又はブラケットには連通部が形成されており、連通部は呼吸孔とブラケットの外部との間を連通している。これにより、ブラケットによって呼吸膜を覆うように構成しても、モータハウジングの内部と外部との間の通気を、呼吸孔及び連通部によって確保できる。以上により、液体ポンプのコストアップを抑制しつつ呼吸膜の被水を抑制できる。
さらに、上記のように構成された液体ポンプによれば、連通部がスリットとされており、スリットは、外筒壁の外周面に形成されると共に、外筒壁の軸方向に沿って延在されている。このため、ブラケットにスリットを形成する必要がなくなるため、取付仕様の異なる液体ポンプに対してブラケットの共用化を容易に実現できる。
【0019】
請求項に記載の液体ポンプは、請求項に記載の液体ポンプにおいて、前記スリットが前記ブラケットの周方向に複数形成されている。
【0020】
上記のように構成された液体ポンプによれば、スリットがブラケットの周方向に複数形成されているため、取付仕様の異なる液体ポンプに対してブラケットの共用化を簡易な構成で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施の形態に係るウォータポンプに適用された呼吸機構を示すウォータポンプの軸方向一方側から見た拡大した断面図(図3の1−1線位置における断面図)である。
図2】本実施の形態に係るウォータポンプの全体を示す縦断面図である。
図3図2に示されるモータハウジングの全体を示す斜視図である。
図4図2に示されるウォータポンプを車両へ取付けるためのブラケットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を用いて本実施の形態に係る「液体ポンプ」としてのウォータポンプ10について説明する。
【0023】
本実施の形態に係るウォータポンプ10は、例えば車両(自動車)のエアコンヒータ用の冷却水(液体)を圧送するためのポンプとして用いられている。図2に示されるように、ウォータポンプ10は、インペラ70が収容され且つ冷却水を圧送するポンプ部12と、インペラ70を回転させるためのモータ部60と、を備えている。また、ウォータポンプ10は、モータ部60を収容するモータハウジング30と、モータ部60を駆動制御するための回路装置90と、を備えている。さらに、ウォータポンプ10は、ウォータポンプ10を車両に取付けるためのブラケット110(図4参照)を備えている。
【0024】
以下、上記各構成をポンプ部12、モータハウジング30、モータ部60、及び回路装置90の順で説明し、次いで、本発明の要部である呼吸機構100及びブラケット110について説明する。なお、ウォータポンプ10は、全体として略円柱形状に形成されており、以下の説明では、図面に適宜示される矢印A方向を上方とし、矢印B方向を下方としている。
【0025】
(ポンプ部12について)
【0026】
図2に示されるように、ポンプ部12はウォータポンプ10の上部を構成している。ポンプ部12はポンプケース14を備えており、ポンプケース14はポンプ部12の外周部分を構成している。このポンプケース14はケース本体部16を有しており、ケース本体部16は下方側へ開放された略有底円筒形状に形成されている。ケース本体部16の内部には、中央部において、インペラ70を収容するインペラ収容部18が形成されており、インペラ収容部18は、下方側へ開放された略凹状に形成されている。さらに、ケース本体部16の内部には、インペラ収容部18に対してケース本体部16の径方向外側において、流路20が形成されている。この流路20は、下方側へ開放された断面略U字形状に形成されると共に、ケース本体部16の周方向に沿って延在されている。
【0027】
また、ケース本体部16の上壁には、中央部(ウォータポンプ10の軸心部)において、入口管22が一体に形成されている。入口管22は、管状に形成されて、ケース本体部16から上方側へ延出されている。また、入口管22はインペラ収容部18と連通されており、冷却水が入口管22からケース本体部16の内部へ流入されるようになっている。
【0028】
さらに、ケース本体部16の外周部には、図示しない出口管が一体に形成されている。この出口管は、管状に形成されて、ケース本体部16の側壁からウォータポンプ10の軸線に対して直交する方向に延出されている。そして、出口管は流路20と連通されており、ケース本体部16内に流入された冷却水が出口管から流出されるようになっている。
【0029】
また、ケース本体部16の開放端部には、ポンプ側フランジ部26が一体に形成されており、ポンプ側フランジ部26は、ケース本体部16からケース本体部16の径方向外側へ突出されると共に、ケース本体部16の全周に亘って略リング状に形成されている。このポンプ側フランジ部26の下面には、略円筒形状のリブ26Aが立設されており、リブ26Aはケース本体部16の全周に亘って形成されて、ポンプ側フランジ部26から下方側へ突出されている。
【0030】
(モータハウジング30について)
【0031】
モータハウジング30は、ウォータポンプ10の上下方向中間部を構成すると共に、ポンプ部12に対して下方側に配置されている。このモータハウジング30は、全体として下方側へ開放された略有底円筒状に形成されて、入口管22(ウォータポンプ10の軸線)と同軸上に配置されている。具体的には、モータハウジング30は、モータハウジング30の径方向外側部分を構成する外筒部32を有しており、外筒部32は下方側へ開放された略有底円筒状に形成されている。また、モータハウジング30は、モータハウジング30の径方向内側部分を構成する内筒部34を有している。この内筒部34は、上方側へ開放された略有底円筒状に形成されており、内筒部34の開放端(上端)が外筒部32の底壁に結合されている。
【0032】
そして、外筒部32と内筒部34との間の空間が、後述するステータ80を収容するためのステータ収容部36とされており、ステータ収容部36は下方側へ開放された略円環状の空間に形成されている。さらに、内筒部34の内側の空間が、後述するロータ62を収容するためのロータ収容部38とされている。
【0033】
また、外筒部32の外周部分を構成する外筒壁32Aの上端部(ウォータポンプ10の軸方向一方側の端部)には、第1結合部40が一体に形成されている。第1結合部40は、外筒壁32Aからモータハウジング30の径方向外側へ突出され、外筒壁32Aの全周に亘って略リング状に形成されると共に、前述したポンプ側フランジ部26と上下方向に対向して配置されている。また、第1結合部40の上面には、前述したポンプ側フランジ部26のリブ26Aと対応する位置において、リブ収容凹部40Aが形成されている。リブ収容凹部40Aは、上方側へ開放されると共に、モータハウジング30の軸方向から見て円環状(リング状)に形成されている。そして、リブ収容凹部40A内にポンプケース14のリブ26Aが収容された状態で、第1結合部40とポンプ側フランジ部26とが結合されている。また、この状態では、外筒部32の底壁がポンプケース14内に入り込むと共に、ポンプケース14内とロータ収容部38内とが連通されている。
【0034】
一方、外筒壁32Aの下端部には、第2結合部42が一体に形成されている。第2結合部42は、外筒壁32Aからモータハウジング30の径方向外側へ突出されると共に、外筒壁32Aの全周に亘って所定の形状に形成されている(図3参照)。また、第2結合部42の下面には、第2結合部42の外周部分において、囲繞壁42Aが一体に形成されている。囲繞壁42Aは、第2結合部42から下方側へ突出されると共に、第2結合部42の全周に亘って形成されている。
【0035】
さらに、図3に示されるように、第2結合部42には、外部コネクタ(図示省略)と嵌合されるコネクタ部44が一体に形成されている。このコネクタ部44は、下方側(図3の矢印B方向側)へ開放された略有底矩形筒状に形成されて、第2結合部42から下方側へ突出されている。また、図示は省略するが、モータハウジング30には、外部コネクタと接続されるコネクタターミナルが設けられており、コネクタターミナルの一端部が、コネクタ部44の内部に配置されている。さらに、コネクタターミナルは所定の形状に屈曲されており、コネクタターミナルの他端部が、モータハウジング30から下方側へ延出されて、後述する回路基板96に接続されている。
【0036】
また、図2に示されるように、内筒部34の底壁には、中央部において、略円筒形状の支持部48が一体に形成されている。支持部48は、ポンプ部12の入口管22と同軸上に配置されて、内筒部34の底壁から上方側へ突出されている。さらに、内筒部34内には、円柱状の回転軸50が設けられており、回転軸50は支持部48と同軸上に配置されている。そして、回転軸50の下端部が支持部48に固定支持されており、回転軸50は支持部48から上方側へ突出されている。
【0037】
(モータ部60について)
【0038】
図2に示されるように、モータ部60は、ロータ62とステータ80とを含んで構成されている。ロータ62は、モータハウジング30のロータ収容部38内に収容されている。また、ロータ62は、略円筒状に形成されると共に、回転軸50の径方向外側で且つ回転軸50と同軸上に配置されている。このロータ62の内部には、複数のマグネット(図示省略)が設けられており、マグネットはロータ62の周方向に沿って配置されている。また、図2に示されるように、ロータ62の径方向内側には、軸受64がロータ62とは離間して設けられている。この軸受64は、略円筒形状に形成されて、回転軸50に回転可能に支持されている。そして、軸受64とロータ62とが、樹脂材により構成されたモールド部66によって一体に成形されている。これにより、ロータ62が軸受64を介して回転軸50に回転可能に支持されている。
【0039】
また、モールド部66の上端部(ウォータポンプ10の軸方向一方側の端部)には、インペラ70を構成する第1円盤部72及びブレード74が一体に形成されている。第1円盤部72は、略円板状に形成されて、板厚方向を回転軸50の軸方向にして回転軸50と同軸上に配置されている。また、ブレード74は、第1円盤部72から上方側へ突出されている。さらに、ブレード74の上側には、インペラ70を構成する第2円盤部76が設けられている。第2円盤部76は、略円板状に形成されると共に、第1円盤部72とブレード74を介して対向するように配置されて、ブレード74と一体に結合されている。
【0040】
ステータ80は、環状に形成されたステータコア82と、導電性を有する巻線84と、を含んで構成されて、モータハウジング30のステータ収容部36内に収容されている。ステータコア82は、所定の形状に打ち抜かれた複数の鋼板によって構成されており、当該鋼板が板厚方向を上下方向にして上下方向に積層されている。そして、ステータコア82には、自身の径方向外側へ延びる複数のティース部82Aが形成されている。
【0041】
巻線84は、ステータコア82のティース部82Aに巻回されている。これにより、ティース部82Aの外周部に沿って巻き回された巻線部84Aが形成されている。また、巻線84の端末部は、モータハウジング30(ステータ収容部36)から下方側へ延出されて、後述する回路基板96に接続されている。なお、巻線部84Aとティース部82Aとの間には、絶縁部材85が介装されている。
【0042】
また、ステータ80は、ステータホルダ86によって覆われている。ステータホルダ86は、鋼板で製作されると共に、下方側へ開放された略有底円筒形状に形成されている。また、ステータホルダ86の底壁には、円形状の配置孔86Aが上下方向に貫通形成されている。そして、ステータ80がステータホルダ86内に配置された状態で、ステータ80及びステータホルダ86がステータ収容部36内に収容されている。また、この状態では、モータハウジング30の内筒部34が配置孔86Aの内側に配置されている。
【0043】
また、ステータホルダ86の開放端(下端)には、ホルダ側フランジ部86Bが一体に形成されている。このホルダ側フランジ部86Bは、ステータホルダ86の開放端からステータホルダ86の径方向外側へ延出されて、モータハウジング30の第2結合部42の下側で且つ囲繞壁42Aの内側に配置されている。
【0044】
(回路装置90について)
【0045】
図2に示されるように、回路装置90は、ウォータポンプ10の下部を構成すると共に、モータハウジング30の下方側に配置されている。また、回路装置90は、プレートユニット92と、回路基板96と、回路カバー98と、を含んで構成されている。
【0046】
プレートユニット92は、略円盤状に形成されて、モータハウジング30に対して下方側に配置されている。このプレートユニット92は、樹脂材で構成されたプレート本体93と、鋼板で構成され且つ略リング状に形成されたリングプレート94と、を有している。そして、リングプレート94がプレート本体93の上方側に配置された状態で、プレート本体93及びリングプレート94が一体に成形されている。
【0047】
さらに、リングプレート94には、複数の固定孔(図示省略)が形成されている。そして、リングプレート94がステータホルダ86のホルダ側フランジ部86Bと上下方向に対向して配置されており、当該固定孔内にネジ等の締結部材が挿入されて、プレートユニット92がホルダ側フランジ部86Bに締結固定されている。
【0048】
また、リングプレート94には、後述する回路基板96を固定するための複数の固定片94Bが一体に形成されている。この固定片94Bは、リングプレート94の外周部から下方側へ延出されており、固定片94Bの先端部がリングプレート94の径方向内側へ屈曲されている。そして、固定片94Bの先端部には、後述する回路基板96を締結するためのバーリング94Cが形成されており、バーリング94Cは下方側へ開放された略有底円筒状に形成されている。
【0049】
さらに、プレートユニット92には、図示しないガイド孔が上下方向に貫通形成されており、ガイド孔内に、前述したコネクタターミナルの他端部及び巻線84の端末部が挿入されるようになっている。
【0050】
回路基板96は、略円板状に形成されて、板厚方向を上下方向にしてプレートユニット92の下方側に配置されている。そして、前述したリングプレート94のバーリング94Cにネジ(図示省略)が挿入されて、該ネジによって回路基板96がプレートユニット92に固定されている。また、回路基板96には、複数の回路素子96Aが実装されると共に、前述したコネクタターミナルの他端部及び巻線84の端末部が接続されている。
【0051】
回路カバー98は、鋼板で製作されると共に、上方側へ開放された略有底円筒形状に形成されている。また、回路カバー98の開放端(上端)には、カバー側フランジ部98Aが一体に形成されており、カバー側フランジ部98Aは、回路カバー98の開放端から回路カバー98の径方向外側へ突出されると共に、回路カバー98の全周に亘って形成されている。そして、回路カバー98は、回路基板96及びプレートユニット92を覆うと共に、モータハウジング30の下端部を閉塞している。具体的には、カバー側フランジ部98Aが、モータハウジング30の囲繞壁42Aの内側で且つステータホルダ86のホルダ側フランジ部86Bと対向して配置されて、図示しないネジ等の締結部材によってホルダ側フランジ部86Bに締結固定されている。
【0052】
次に本発明の要部である呼吸機構100及びブラケット110について説明する。図3に示されるように、呼吸機構100は、モータハウジング30の外筒壁32Aに形成された呼吸孔102と、呼吸孔102を封止する呼吸膜108と、を含んで構成されている。
【0053】
呼吸孔102は、外筒壁32Aのコネクタ部44とは反対側の位置(コネクタ部44とは外筒壁32Aの周方向に略180°ずれた位置)に形成されている。図1にも示されるように、呼吸孔102は「収容凹部」としての呼吸膜収容凹部104を有しており、呼吸膜収容凹部104は、断面略円形を成す凹状に形成されてモータハウジング30の径方向外側へ開放されている。また、呼吸孔102は貫通孔106を有しており、貫通孔106は呼吸膜収容凹部104の底面からモータハウジング30の径方向に貫通されている。これにより、モータハウジング30(ウォータポンプ10)の内部(ステータ収容部36)と、モータハウジング30(ウォータポンプ10)の外部と、が呼吸孔102によって連通されている。
【0054】
呼吸膜108は円形のシート状に形成されている。また、呼吸膜108は、空気の通過を許容すると共に、水や異物等の通過を抑制するように構成されている。つまり、呼吸膜108は通気性及び防水防塵性を有する膜として構成されている。そして、呼吸膜108は、貫通孔106を封止するように、呼吸膜収容凹部104の底面に接着剤によって一体的に固定されている(図1参照)。これにより、モータハウジング30の内部と外部との温度差によって生じる、モータハウジング30の内部と外部との圧力差を抑制できるようになっている。なお、呼吸膜108を呼吸膜収容凹部104に一体的に固定する方法はこれに限らず、焼き付け(溶着)等の手段によって呼吸膜108を呼吸膜収容凹部104に一体的に固定してもよい。すなわち、本発明における「一体的に設けられ」とは、呼吸膜108がモータハウジング30に取外不能に設けられていることをいう。
【0055】
図4に示されるように、ブラケット110は、ゴム材で構成されると共に、全体として略円筒形状に形成されている。なお、図4では、便宜上、ブラケット110をモータハウジング30のコネクタ部44側から見た斜視図で示している。つまり、図4図3とは、互いに反対方向から見た斜視図として記載されている。
【0056】
このブラケット110は取付ベース部112を有しており、取付ベース部112は略台形柱状に形成されている。取付ベース部112には、一対の取付孔部114が形成されており、取付孔部114に車両の取付プレート(図示省略)が挿入されるようになっている。
【0057】
また、ブラケット110は筒部116を有しており、筒部116は略半円筒形状の一対の腕部118で構成されている。この腕部118の一端部は、取付ベース部112に一体に形成されており、腕部118の他端部は、互いに突き合わされて密着している。つまり、通常、筒部116(ブラケット110)は筒状を成しているが、腕部118の他端部を筒部116の軸方向と直交する方向(図4の矢印C方向及び矢印D方向)へ弾性変形させることで、筒部116(ブラケット110)が腕部118の他端部で開放するように構成されている。
【0058】
そして、図示は省略するが、ブラケット110の筒部116がモータハウジング30の外筒壁32Aに巻き付けられて、ブラケット110がモータハウジング30に装着されるようになっている。ここで、ブラケット110のモータハウジング30への装着方法を簡単に説明すると、腕部118の他端部を互いに離間させて筒部116を開放状態にして、腕部118の開放端からモータハウジング30を筒部116内へ挿入させる。そして、腕部118をモータハウジング30の外筒壁32Aに巻き付けることで、モータハウジング30が筒部116に同軸上に配置されて、ブラケット110がモータハウジング30に装着される。なお、ブラケット110がモータハウジング30に装着された状態では、モータハウジング30の第1結合部40及び第2結合部42と、筒部116の軸方向両側面と、の間に隙間が形成されている。
【0059】
また、腕部118の他端部には、それぞれ締結片118Aが一体に形成されている。締結片118Aは、筒部116の径方向外側へ突出されて、板厚方向を筒部116の略周方向にして互いに対向するように配置されている。さらに、締結片118Aには、図示しない締結孔が形成されており、締結孔内に締結部材130が挿入されて、締結片118A同士が締結されている。これにより、ブラケット110がモータハウジング30に固定されている。
【0060】
筒部116の内周面には、締結片118Aとは反対側の位置において、呼吸機構100を構成する「連通部」としてのスリット120が形成されている。スリット120は、筒部116の径方向内側へ開放された断面略V字形状に形成されて、筒部116の軸方向へ延在されている。そして、スリット120の長手方向両端部は筒部116の軸方向一方及び軸方向他方へそれぞれ開放されている。また、ブラケット110のモータハウジング30への装着状態では、スリット120が、モータハウジング30の呼吸孔102(呼吸膜収容凹部104)とモータハウジング30の径方向に対向して配置されている(図1参照)。これにより、呼吸孔102(呼吸膜収容凹部104)とウォータポンプ10(ブラケット110)の外部とがスリット120によって連通されている。したがって、モータハウジング30の内部(ステータ収容部36)とウォータポンプ10(ブラケット110)の外部とが、呼吸孔102及びスリット120によって連通されている。
【0061】
次に本実施の形態の作用及び効果について説明する。
【0062】
上記のように構成されたウォータポンプ10では、コネクタ部44に外部コネクタが接続されて、モータ部60を駆動制御する電力が外部コネクタから回路装置90へ供給される。これにより、モータ部60が駆動して、モータ部60のロータ62が回転軸50の軸線回りに回転されると共に、インペラ70が回転軸50の軸線回りに回転される。そして、インペラ70が回転されることで、ポンプ部12の入口管22からポンプケース14内に流入された冷却水が圧送されて出口管から流出される。
【0063】
また、モータハウジング30の外筒壁32Aには、呼吸孔102が形成されており、呼吸孔102は、呼吸膜収容凹部104と貫通孔106とによって構成されている。さらに、呼吸孔102の呼吸膜収容凹部104の底面には、呼吸膜108が接着剤によって一体的に固定されている(設けられている)。これにより、呼吸孔102(貫通孔106)が呼吸膜108によって封止されている。また、呼吸膜108は、空気の通過を許容し且つ水や異物の通過を抑制するようになっているため、モータハウジング30の内部と外部との間の温度差によって生じる、モータハウジング30の内部と外部との間の圧力差が抑制される。したがって、例えばモータハウジング30内の結露等が抑制される。
【0064】
ここで、モータハウジング30の外筒壁32Aの外側にブラケット110が巻き付けられた状態で装着されており、ブラケット110によって呼吸膜108が覆われている。これにより、呼吸膜108が直接的に被水されることを抑制できる。すなわち、本実施の形態のウォータポンプ10では、ウォータポンプ10を車両へ取付けるためのブラケット110を利用して呼吸膜108の直接被水を抑制するように構成されているため、呼吸膜108の直接被水を抑制するための専用部品を別途設ける必要がなくなる。
【0065】
この点について詳述すると、呼吸膜108の直接被水を抑制する方法として、例えば、呼吸膜108をキャップで覆うと共に、該キャップ及び呼吸膜108をモータハウジング30に取付けることが考えられる。そして、この場合には、キャップとモータハウジング30の間をOリング等によりシールすることが考えられる。これに対して、本実施の形態では、呼吸膜108がモータハウジング30に一体的に設けられており、呼吸膜108がブラケット110によって覆われているため、上記のキャップやOリング等を用いる必要がなくなる。したがって、ウォータポンプ10のコストアップを抑制しつつ呼吸膜108の直接被水を抑制できる。
【0066】
しかも、ブラケット110の内周面には、スリット120が形成されており、スリット120は呼吸孔102とブラケット110の外部との間を連通している。これにより、ブラケット110によって呼吸膜108を覆うように構成しても、モータハウジング30の内部とウォータポンプ10の外部との間の通気を、呼吸孔102及びスリット120によって確保できる。以上により、ウォータポンプ10のコストアップを抑制しつつ呼吸膜108の被水を抑制できる。
【0067】
また、スリット120は、ブラケット110の内周面に形成されると共に、外筒壁32Aの軸方向に沿って延在されている。このため、仮に、ウォータポンプ10の外部から呼吸膜収容凹部104内に液体等が浸入した場合には、スリット120を介して当該液体をウォータポンプ10の外部へ排出できる。
【0068】
さらに、上述したように、呼吸膜108は、外筒壁32Aの呼吸膜収容凹部104内に収容されているため、呼吸膜108の外筒壁32Aからの突出を抑制できる。これにより、スリット120の深さを比較的浅く設定することができる。その結果、例えば取付仕様の異なるウォータポンプ10に対してブラケット110の共用化を図ることができる。
【0069】
すなわち、ウォータポンプ10の車両への各種取付仕様において、外筒壁32Aの周方向におけるブラケット110とモータハウジング30との相対位置が異なる場合がある。例えば、ブラケット110が外筒壁32Aの周方向に90°ずれて配置される取付仕様では、ウォータポンプ10の呼吸膜108の位置がブラケット110の腕部118の中間部(図4のE部又はF部参照)の位置に配置される。このような場合でも、ブラケット110の共用化を図ろうとすると、取付仕様の異なるウォータポンプ10の位置に対応して、複数のスリット120をブラケット110に形成する必要がある。つまり、ブラケット110の腕部118の中間部(図4のE部及びF部参照)の位置にスリット120を形成する必要がある。
【0070】
そして、仮に呼吸膜108が外筒壁32Aから突出されている場合には、呼吸膜108とブラケット110との干渉を回避するために、スリット120の深さを深く設定する必要がある。このため、深さの深いスリット120がブラケット110に複数形成されることになり、ブラケット110の強度が不足する可能性がある。したがって、この場合には、ブラケット110の強度を確保するため、ウォータポンプ10の取付仕様に対応して、複数のブラケットを準備する必要がある。
【0071】
これに対して、本実施の形態では、呼吸膜108の外筒壁32Aからの突出が抑制されているため、スリット120の深さを比較的浅く設定することができる。これにより、取付仕様の異なるウォータポンプ10に対応してブラケット110に複数のスリット120を形成しても、ブラケット110の強度を確保することができる。その結果、取付仕様の異なるウォータポンプ10に対して、複数のブラケット110を準備する必要がなくなり、ブラケット110の共用化を図ることができる。
【0072】
なお、本実施の形態では、スリット120がブラケット110の内周面に形成されているが、スリット120をモータハウジング30の外筒壁32Aの外周面に形成してもよい。すなわち、外筒壁32Aの径方向外側へ開放されたスリット120を外筒壁32Aの軸方向に沿って延在させるように構成してもよい。これにより、ブラケット110にスリット120を形成する必要がなくなるため、取付仕様の異なるウォータポンプ10に対してブラケット110の共用化を容易に実現することができる。
【0074】
さらに、本実施の形態では、呼吸孔102が外筒壁32Aのコネクタ部44とは反対側の位置(コネクタ部44とは外筒壁32Aの周方向に略180°ずれた位置)に形成されているが、呼吸孔102の位置は任意に設定することができる。
【0075】
また、本実施の形態では、ブラケット110に1箇所のスリット120が形成されているが、取付仕様の異なる(詳しくは、外筒壁32Aの周方向におけるブラケット110とモータハウジング30との相対位置が異なる)ウォータポンプ10に対応して、複数のスリット120をブラケット110に形成してもよい。
【符号の説明】
【0076】
10・・・ウォータポンプ(液体ポンプ)、12・・・ポンプ部、30・・・モータハウジング、32A・・・外筒壁、60・・・モータ部、70・・・インペラ、102・・・呼吸孔、104・・・呼吸膜収容凹部(収容凹部)、106・・・貫通孔、108・・・呼吸膜、110・・・ブラケット、120・・・スリット(連通部)
図1
図2
図3
図4