(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には、多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に1対1で対応する周辺機器として、貸出機2及び呼出ランプ3が設置されている。遊技機1は呼出ランプ3に接続され、その呼出ランプ3及び貸出機2は、中継装置4に接続されている。この場合、2台の遊技機1、2台の貸出機2及び2台の呼出ランプ3は、1台の中継装置4で中継されている。中継装置4は、LAN5を介して管理装置6及び島端表示装置7に接続されている。
【0014】
遊技場には景品交換装置(以下、POS)8及び残高精算機9も設置されており、LAN5を介して管理装置6と接続されている。POS8はタッチパネル式のモニタを備えており、付属するカードリーダライタにより読取ったICカードからなる一般カード10に記録されている遊技価値に基づいて特定される景品交換価値に基づき景品交換処理を実行する。残高精算機9は、一般カード10がカード挿入口9aに挿入されたときは、当該一般カード10に記録された入金残高を返却口9bから返却すると共に当該一般カード10を回収する。
【0015】
管理装置6は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード6a、モニタ6b、図示しないプリンタ等が接続されている。管理装置6は、上記した遊技機1、貸出機2、呼出ランプ3等(これらを遊技機側の特別機器とする)の状況を管理する。これら遊技機側から出力は、何れの機器1,2,3から出力された信号であるかを識別可能な識別信号(例えば機器ID)を含む。具体的には例えば、貸出機2が異常信号を出力する場合、その異常信号と共に管理IDとしての機器IDも出力する。或いは、遊技機側からの出力に機器IDが含まれていなくても、中継装置4等において、遊技機側からの出力に基づき何れの機器1〜3の出力か識別するように構成してもよい。
【0016】
こうして、管理装置6は、遊技機側からの信号に基づいて、遊技機1を含む各機器1〜3の状況や、遊技者毎の遊技価値の大きさ(持玉・貯玉(会員の場合))を記憶管理する。また、詳しくは後述するように、島端表示装置7は、遊技機側から異常信号等の各種信号が入力されることで、各機器1〜3の状態を当該機器1〜3毎に識別して特定するようになっている。尚、遊技場内には、所謂パチスロ機も含めて例えば数百台の遊技機1が設置されており、それぞれ管理装置6の管理対象或いは島端表示装置7の特定対象となっている。
【0017】
遊技機1として
図1に示すCR(カードリーダ)パチンコ機は、盤面13に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル14、上部受皿15、下部受皿16を有すると共に、盤面13に、液晶表示部17、普図入賞口18、第1始動口19、第2始動口20、大入賞口21を有する。また、上部受皿15の上面部には遊技者が操作可能な貸出釦15a及び返却釦15bが並んで設けられている。このようなパチンコ機或いはパチスロ機は、遊技の実行に応じて例えば大当たりやボーナス状態等になり、各種の遊技信号を中継装置4へ送信する。
【0018】
貸出機2は、遊技機1の遊技状態等を示す状態表示部22、紙幣(貨幣)の投入を受け付ける紙幣投入口23、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当り確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部24、持玉及び貯玉を払出すための払出釦25、払出された玉が通過する払出ノズル26、一般カード10及び図示しない会員カードが挿入されるカード挿入口27を備えている。貸出機2は、所謂各台計数機能付の貸出機として構成されており、遊技機1の下部受皿16の下方に位置する着脱可能な計数受皿28等を備えている。また、貸出機2は、カード挿入口27に対して複数(例えば10枚)の一般カード10がストック可能に挿入される。
【0019】
これら遊技機側の機器1,2からは、周知のように、例えば使用された遊技媒体の数を特定可能なアウト信号、付与された遊技媒体の数を特定可能なセーフ信号、遊技機1の遊技状態を特定可能な状態信号、或いは売上げを特定可能な売上信号等が出力される。また、遊技機側において、玉詰まり等の異常が検知されると、その異常信号が出力される。
【0020】
呼出ランプ3は、データ表示部3a及び複数の操作スイッチ部3b、並びにリモコン受光部3cを備える。データ表示部3aには、遊技機1から呼出ランプ3に入力される信号に基づき集計した遊技情報等、各種の情報が表示される。複数の操作スイッチ部3bは、データ表示部3aの表示内容を切替えたり、遊技者が遊技場の従業員を呼出すため等に操作される。また、従業員が携帯するリモコン12によって、後述する空台信号等の種々の信号が、呼出ランプ3のリモコン受光部3cに向けて送信される。また、リモコン12は、後述する島端表示装置7のリモコン受光部(図示略)に向けて種々の信号の送信が可能とされている。尚、リモコン12は、呼出ランプ3用及び島端表示装置7用として兼用しても、夫々別個のリモコンを用いる構成としてもよい。
【0021】
さて、遊技場内の各遊技島11には、
図2に例示するように80台の遊技機1が設置されている。各遊技島11の島端(同図で下端の入口側)には、左側に「1」〜「40」で表わす40台の遊技機1に対応する島端表示装置7Lと、右側に「41」〜「80」で表わす40台の遊技機1に対応する島端表示装置7Rとが設置されている。
【0022】
ここで、
図3(a)は、左側の島端表示装置7Lを模式的に示している。同図に示すように、島端表示装置7Lは、その装置本体30の前面側に設けられた液晶表示部31と、装置本体30左側の連結部30aで連結されたLED表示部32とを備える。液晶表示部31は、例えばフルカラー表示が可能で且つ上下方向に延びる縦型の液晶ディスプレイからなる。また、液晶表示部31は、その前面側にタッチパネル31aを備えるタッチパネル式のものである。LED表示部32は、
図3(a)中、「1」〜「20」で示すLED群32mと、その上部のLED32u及び下部のLED32dとを有する。具体的には、LED群32mを構成する例えば20個のLED1〜20、並びに上部及び下部のLED32u,32dは、液晶表示部31に沿って縦に並べて配置されており、何れの光源(発光体)も発光色の可変可能なフルカラーLED(多色LED)で構成されている(
図3(b)参照)。尚、LED表示部32は、遊技島11における遊技機1の位置に対応付けて区分した構成であればよく、LED群32mのみで構成する等、適宜変更してもよい。
【0023】
一方、右側の島端表示装置7Rは、装置本体30の右側にLED表示部32を連結してなる。島端表示装置7Rのその余の構成は、上記した島端表示装置7Lと同じであるため、詳細な説明は省略する。
【0024】
本実施形態の島端表示装置7L,7R(これらを島端表示装置7と総称する)は、上記のように表示領域として液晶表示部31及びLED表示部32(表示手段)を有して構成されている。また、島端表示装置7は、マイクロコンピュータを主体に構成された制御部(特別機器特定手段、特別状態特定手段、区分手段)を有する。そして、島端表示装置7の制御部は、各表示部31、32での表示領域を、遊技島11の遊技機1の配置に対応付けて区分すると共に、その区分した一の表示領域(分割領域)にて、該当する遊技機1に係る情報を報知する表示報知動作を実行する(
図3(b)参照)。この島端表示装置7の構成について、「1.機種名表示画面」、「1´.付加情報画面」、「2.人感センサ・オン画面」、「3.台データ一覧画面」、「4.割込画面」、「5.カードストック表示画面」、「6.新台アピール画面」の順に説明する。
【0025】
1.機種名表示画面(番組画面)
図4(a)は、島端表示装置7の液晶表示部31の機種名表示画面であって、遊技場にて登録した動画等の番組コンテンツの一例を示している。機種名表示画面では、「機種名」、「種別」、「タイプ」、及び「設置台数」の各表示36a、36b、36c、36dがなされる。「機種名」の表示36aは、遊技島11に導入されている遊技機1の機種名であり、「種別」の表示36bは、貸単価の種別、或いは遊技玉やメダルの種別を表す。また、「タイプ」の表示36cは、所謂MAXタイプ、ミドルタイプといったスペックや大当り確率等を表し、「設置台数」の表示36dは、当該遊技島11における遊技機1の設置台数を表す。これらの表示36a〜36dを、以下では機種名等表示と称する。また、機種名表示画面では、背景動画をループ再生により繰り返し表示してもよい。
【0026】
機種名表示画面は、後述する人感センサ・オン画面の後に表示される。これにより、遊技場における通路W(
図2参照)から、遊技島11に設置されている遊技機1の機種名、種別、タイプ、設置台数を把握することができる。尚、島端表示装置7には、その表示内容や設定を行うための設定手段(操作入力部)が設けられており、種別、タイプや、各種の設定等の変更が可能である。この設定手段によって、表示に関する多様性をもたせるバラエティ設定と当該設定の解除を行うことで、人感センサ・オン画面後の機種名表示画面の表示の有無が設定される。
【0027】
また、詳しくは後述するように、機種名表示画面では、例えば新台として導入された遊技機1と新台以外の遊技機1との間で、その機種名等表示に関するレイアウト、デザイン、背景動画の動作等を変えて表示することで、当該新台等をアピールすることができる。例えば後述する付加情報画面(
図3(b)参照)では、縦の倍率を変更した機種名等の表示36a〜36dに、付加情報として新台(準新台)の表示36e、36fが付加される。尚、図示は省略するが、機種名表示画面には、台データ表示キーが設けられており、タッチパネル31aにおいて、台データ表示キーがタッチ操作(以下、タッチパネル31aのタッチ操作を画面タッチと称す)されることで、後述する台データ一覧画面に遷移する。また、液晶表示部31では例えば、前記人感センサが20秒間反応せず、且つ、画面タッチが20秒間ない場合、予め規定された優先順位に従い画面遷移が自動的に行われる。
【0028】
ここで、
図4(b)は、遊技島11に複数の機種が導入されている場合における、機種名表示画面を示している。具体的には例えば、遊技島11左側の40台の遊技機1は、遊技島11の奥方から順に(
図2の上側から順に)機種Aの16台と、機種Bの4台と、機種Cの14台と、機種Dの6台とが並ぶ配置にあるとする。この場合、機種名表示画面では、機種A〜Dの配置に対応させて、上側から順に機種名等表示を当該機種A〜Dの割合(台数)に応じて区分した分割領域に表示する。このように、機種名表示画面では、遊技島11における遊技機1の位置関係と、遊技機1の全設置台数に対する機種毎の設置台数の割合に合わせて区分され、機種毎の表示領域の大きさは、その実際の割合と略一致する。
【0029】
また、機種名表示画面では、1画面で表示する最大機種数(例えば25機種まで)が設定されるものとする。仮に、遊技島11に遊技機1が26機種以上設置されるときには、機種名表示画面に、例えば20機種まで1画面(1頁)で表示すると共に、上下方向及び左右方向へのスクロールキー(図示略)を表示する。そして、所謂頁送りや行送りを、スクロールキーの画面タッチで行うことで、2頁以降の機種(21機種以降)を機種名表示画面に表示させる構成とする。この場合、上記のように、機種名表示画面では、遊技島11の一番奥方の遊技機1が最上端に表示されるため、一番手前の遊技機1に対応する表示つまり最下端までスクロールされた時点で、その頁送りが止まるようになっている。
【0030】
機種名表示画面では、例えば26機種以上の表示を最小サイズの文字で行う等、文字のレイアウトを含む全体のレイアウトパターンが予め規定されている。例えば、島端表示装置7では、登録可能な機種数を最大で999とし、機種名表示画面で、それら機種毎に機種名、種別、タイプ、設置台数、新台・準新台情報を表示する。レイアウトパターンは、見栄え、画像点数、視認性、機能等を考慮し、極力少ないパターン(
図5の例では(a)〜(c)の3パターン)で定義しておく。即ち、島端表示装置7の制御部は、前記機種毎の設置台数の割合を算出する。そして、制御部は、算出した値に基づいて、当該割合が50%を超える機種の場合、(a)に示すように機種名を縦書き、文字の大きさを最大サイズに設定して、該当する機種の表示位置に合わせて表示する。(b)に示すように、設置台数の割合が3%を超え且つ50%以下の機種の場合、その機種名を横書きとし、文字の大きさを中サイズに設定して、該当する機種の表示位置に合わせて表示する。また、(c)に示すように、設置台数の割合が3%以下の機種の場合、その機種名を横書きとし、文字の大きさを最小サイズに設定して、該当する機種の表示位置に合わせて表示する。
【0031】
1´.付加情報画面(情報画面)
島端表示装置7では所定の条件を満たす場合、
図3(b)、
図6(a)に示すように機種名表示画面に付加情報の表示36e、36fがなされた付加情報画面を表示する。具体的には例えば、遊技島11における遊技機1の入れ替えに伴い新台(或いは新台に準ずる準新台)として島端表示装置7に登録(設定)されていることを条件に、各表示36a〜36dの縦方向の表示倍率を縮小して、下に空けたスペースに「新台(準新台)」の表示36eを行うと共に、該当する機種の分割領域に「新台(準新台)」の表示36fを付加する。このうち、下側の表示36e領域では、新台や準新台を表す演出を静止画或いは動画で行うと共に、その演出に合わせたLED表示部32での表示を行う。
【0032】
下部LED32dは、「新台」の表示36eが行われる領域の高さ寸法に対応しており、係る表示36eに合わせて発光させる。このように、LED表示部32は、下側のLED32dと上側のLED32u、32mとで発光態様(発光色や照明方法)を異ならせることにより、新台に係る演出効果を高めるように構成されている。このとき、LED表示部32での当該下側での表示は、
図3(b)に示すように、必ずしも液晶表示部31における表示36eの高さに一致させる必要はなく、例えばLED群32mの下側4つのLED(
図3(a)の「17」〜「20」のLED)及び下部LED32dの発光態様を、表示36eに係る演出(動画)に合わせて連動させる構成としてもよい。新台・準新台に係る演出は、該当する機種が複数登録されている場合、新台→準新台の順に所定時間1機種ずつ実行する。
【0033】
上記した液晶表示部31における付加情報としての表示36eは、新台に関する条件以外に、稼働率(アウトにより特定)、空台、及びメイン機種に関する条件を満たすと判断した場合にも実行する。即ち、遊技島11における稼働率が、予め設定された設定値を超えることを条件に、高稼働時の演出を液晶表示部31の表示36eとLED表示部32とで行う。高稼働時の演出は、稼働率が設定値以下になるまで実行される。遊技場係員がリモコン12により、空台信号を呼出ランプ3のリモコン受光部3cに向けて送信すると、当該遊技島11の遊技機1の空台信号として特定されることを条件に、空台を報知する演出を液晶表示部31の表示36eとLED表示部32とで行う。空台に係る演出は、遊技機側からの信号に基づき島端表示装置7により空台が無いと判断されるまで実行される。遊技島11に遊技場でメインとなる機種が登録されていることを条件に、メイン機種を表す演出を液晶表示部31の表示36eとLED表示部32とで行う。メイン機種に係る演出は、該当する機種が複数登録されている場合、その機種の導入日が新しい順或いは導入台数が多い順に所定時間1機種ずつ実行する。
【0034】
島端表示装置7において、上記した稼働率、空台、新台・準新台、メイン機種に係る夫々の演出の有無の設定や、稼働率等の設定変更が可能とされており、夫々の条件を満たす場合、高稼働演出→空台演出→新台・準新台演出→メイン機種演出の順に繰返し実行される。
【0035】
2.人感センサ・オン画面
島端表示装置7の前に遊技者が来ると、当該表示装置7は、図示しない人感センサがオンとなることにより遊技者を検出し、液晶表示部31に人感センサ・オン画面を表示する(
図6(b)参照)。この場合、人感センサ・オン画面では動画を再生し、LED表示部32での発光態様を液晶表示部31で動画に連動させる演出が実行される。これにより、島端表示装置7の表示画面に対する遊技者の関心を喚起できる。詳しくは後述するが、島端表示装置7は、人感センサ(或いは画面タッチ)の検知前は、表示部31,32において島内機種名画面等の番組や、新台アピール画面等が表示されるようになっている(
図6(a)参照)。尚、「番組」とは液晶表示部31の表示演目を称するものであり、番組画面は、機種名表示画面の他、ビデオやテレビ番組等の映像であってもよい(
図13参照)。
【0036】
3.台データ一覧画面
前記番組画面で画面タッチが行われたり、機種名表示画面で前記台データ表示キーが画面タッチされた場合、或いは人感センサ・オン画面が表示された場合、その後、液晶表示部31には台データ一覧画面が表示される。
図6(c)は、1画面あたり20台分の遊技機1のデータを表示した台データ一覧画面を例示している。同図に示すように、島端表示装置7は、台データ一覧画面の表示領域についても、遊技島11の遊技機1の配置に対応付けて区分し、遊技島11奥方から手前側までの遊技機1のデータを、当該表示領域の上方から下方にわたって表示する。
【0037】
図6(d)は、台データ一覧画面において区分された一の分割領域の拡大図であり、
図7は、その表示項目の説明図である。当該表示領域には例えば、遊技機1毎に割り当てられた4桁の台番の表示37aと、その遊技機1の機種名の表示37bと、ゲージの表示37cと、稼働状態の表示37dとがなされる。このうち、稼働状態の表示37dは、
図7にも示すように「空台」や「特賞中」等、現在の遊技機1の状態を表わし、該当する状態が複数存在する場合、空台>食事中>特賞中>稼働>非稼働の優先順位に従って表示される。また、ゲージの表示37cについて、
図7の「P」と「G」は、パチンコ機とパチスロ機に対応しており、「大当回数」と「BB回数(その他ART回数等)」を表す第1データ項目、「最高出玉」や「出玉」を表す出玉データ項目、「持ち玉(持箱)」と「持ちメダル(持箱)」を表す計数データ項目を含む。これら各項目は、夫々表示・非表示の設定が可能とされており、係る表示の設定がなされた項目は、当日の台データとして所定時間(例えば1〜2分おきに(或いは1〜2分ずつ))ローテーション表示する。このゲージの表示37cには、最大値を超えた場合に「OVER」の文字と矢印(
図6(d)参照)が付される。このように、台データ一覧画面は、遊技島11における遊技機1の位置関係や機種等の情報が識別しやすいように、区切り(区分線L)や文字、図表といったデザインを用いて構成され、表示内容は、遊技機側からの入力信号に基づき随時更新される。
【0038】
島端表示装置7は、台データ一覧画面で表示する遊技島11の遊技機1が20台未満の場合、その台数分のデータを台データ一覧画面(表示領域内)に均等に区分して表示する。このとき、区分された上下に隣合う表示領域間に、背景画像を表示するスペースを設けるようにしてもよい。これに対し、台データ一覧画面で表示する遊技機1が21台以上の場合、当該一覧画面に、例えば15台まで1画面(1頁)で表示すると共に、上下方向及び左右方向へのスクロールキー(図示略)を表示する。そして、頁送りや行送りを、スクロールキーの画面タッチで行うことで、2頁以降の機種(16台目以降)を台データ一覧画面に表示させる。この台データ一覧画面(機種名表示画面も同様)の頁送りや行送りを、例えばスクロールバーや矢印キー等の複数種類のスクロールキー、或いは装置本体30に設けた操作釦(何れも図示略)で行うものとし、その種類に応じて上下方向に一区切り(1台分)ずつスクロールさせたり、1頁ずつスクロールさせるようになっている。また、液晶表示部31では、各画面において、上下方向或いは左右方向の端までスクロールされる際に、頁(行)をスライドさせるアニメーション(スライドアニメーション)として表示される。台データ一覧画面から他の画面への遷移は、機種名表示画面と同様、人感センサによる検知や画面タッチの検知等に基づき自動的に行われる。
【0039】
4.割込画面(割込番組画面)
島端表示装置7では、遊技機側からの入力信号等に基づき、所定の事象つまりイベント(処理要求)があると判断した場合、割込画面に遷移する。
図8は、機種名表示画面から遷移した割込画面の一例を示している。同図に示すように、割込画面の表示領域は、機種名表示画面の表示36a〜36dの縦方向及び横方向の表示倍率を縮小して、左側のヴィジュアル表示領域40aと、上側の経過時間表示領域40bと、下側の呼出内容表示領域40cとを設けてなる。尚、ヴィジュアル表示領域40aは、遊技島11に対する設置位置に応じて(LED表示部32の取付け位置側に寄せるように)、割込画面の右側領域への表示切替えが可能に設定される。
【0040】
島端表示装置7は、ヴィジュアル表示領域40aを台データ一覧画面等と同様に遊技島11における遊技機1の設置台数に応じて複数領域(
図8の例では16領域)に区分し、係る遊技機側の状態を遊技機1毎の表示領域で表示する。具体的には、ヴィジュアル表示領域40aは、分割領域数(区分数)の最大値が30に設定され、30台以上の遊技機1の場合、20分割として各分割領域に複数台割り当てられる。即ち例えば、表示対象となる遊技機1が40台の場合、遊技島11の手前側の遊技機1から2台ずつ、下端の分割領域から順に上端の分割領域まで夫々割り当てる。このように、表示対象が31台以上の場合には、20分割となり、21〜30台の場合よりも分割領域数が少なくなり、下端の分割領域と上端の分割領域には、遊技島11の最も手前側と奥側の台番(
図15参照)が表示される。もっとも、この場合でも、当該遊技島11で表示対象となる全ての遊技機1が、いずれか一つの分割領域に割り当てられる。
【0041】
図8に示すように、ヴィジュアル表示領域40aには、前記イベントとして呼出、点検、不正、サービス呼出1〜3の発生を、該当する分割領域にて特定可能に表示される。これらのイベントは、遊技機1や、呼出ランプ3、貸出機2等の遊技機側からの出力信号に基づき島端表示装置7により特定されるようになっている。具体的には、「呼出」は、呼出ランプ3の操作スイッチ部3bの操作による従業員の呼出に相当し、サービス呼出1〜3は、貸出機2における液晶表示部24のタッチパネルの操作によるワゴンサービスの呼出、タバコ交換の呼出、目押サービスの呼出等に相当する。その優先順位(優先度)は「呼出>サービス呼出1>サービス呼出2>サービス呼出3」とされている。これら呼出の項目数「1〜3」や対応するサービス内容は、優先順位や必要に応じて適宜設定、変更することができる。ヴィジュアル表示領域40aにおいて、「不正」は、これらの呼出よりも優先順位が高く、「点検」は、最も優先順位が低いものとして設定されている。尚、「不正」は遊技機側に対する各種の不正行為、「点検」は予め設定された点検項目であり、何れも遊技機側の異常状態の検出信号等に基づき特定される。
【0042】
こうして、表示対象が31台以上の場合、ヴィジュアル表示領域40aを20分割にして該当する分割領域に、遊技機1毎(複数台分毎)のイベントを表示する。同じ分割領域に複数のイベントの表示要求(複数のイベントの発生)がある場合、上記した優先順位つまり不正>呼出>サービス呼出1>サービス呼出2>サービス呼出3>点検の順で、最も優先順位の高いものを表示し、同一優先順位の場合は経過時間が最も長い(イベント発生時刻が最も早い)ものを表示する。経過時間も同じ場合は、台番が小さい方を優先する。
【0043】
また、ヴィジュアル表示領域40aでは、イベントの種類毎に、異なる表示態様(後述する色分け等)で表示するものとし、呼出、点検、不正が発生している場合には該当する分割領域に台番を表示する。更に、遊技島11でイベントが複数発生したとき、その対応順を従業員が識別できるように、イベントの発生順に該当する分割領域に番号を表示する(
図8参照)。イベントの発生順の番号は、遊技島11における種類毎に付すものとし、同じ分割領域に複数のイベントの表示要求がある場合、その分割領域内で最も優先順位の高い番号を表示する。例えば
図8に示す「1021」「1027」「1032」の台番の遊技機1について、夫々同一のイベント(例えば(呼出))があり、その呼出が「1032」「1027」「1021」の順に発生したとする。この場合、ヴィジュアル表示領域40aでは、「1032」の台番に対応する分割領域には「1」、「1027」の台番に対応する分割領域には「2」、「1021」の台番に対応する分割領域には「3」というように呼出順の番号が表示される。また、これら3つの分割領域の背景画像が、いずれも同じ色(例えば緑)で表示され、他の分割領域の背景画像の色と異ならせる。これにより、従業員は、表示色の緑で呼出がなされていること、並びに「1」〜「3」の数字により「1032」「1027」「1021」の順で対応することを一目で視認できる。尚、例えば「1032」の台番で呼出と点検の表示要求がなされても、ヴィジュアル表示領域40aでは、優先順位に従い「呼出」の色で表示されることとなる。
【0044】
経過時間表示領域40bには、上記したイベントが発生してからの経過時間が表示される。遊技島11でイベントが複数発生したとき、経過時間表示領域40bには、経過時間は、「不正>呼出>サービス呼出1>サービス呼出2>サービス呼出3>点検」の優先順位で、同一優先順位の場合は経過時間が最も長いものとする。一番高い優先順位の表示要求(条件)が解消された場合、次の優先順位の経過時間を表示する。島端表示装置7が内蔵する記憶部(ROM、RAM等の記憶手段)は、複数のイベントの経過時間を係る表示領域40bに順次表示するための記憶領域を有する。この経過時間に関する情報について、記憶部に保持するイベントの個数や当該保持の有無は、不正・点検・呼出などの属性も考慮し、夫々前記設定手段による設定が可能とされている。また、記憶部に保持するイベントの個数が、その設定値を超えた場合、最後に発生したイベントも含めて最も優先順位の低いものが削除される。島端表示装置7は、経過時間表示領域40bの背景画像を、表示する時間の経過に伴い、変更するようになっており、その変更時間は例えばデフォルト値として規定されているが、設定手段により例えば1分とする等、適宜変更してもよい。
【0045】
呼出内容表示領域40cは、リモコン12の操作により、遊技島11における呼出、サービス呼出1〜3、点検、不正の詳細を表示する。
図8の呼出内容表示領域40cでは、「呼出」の詳細について、該当する「台番」、経過時間、周辺機器の状態の表示例を示している。上記のように「1032」の台番で呼出と点検(貸出機2の点検)の表示要求がなされた場合、「呼出」の詳細で貸出機2の点検項目も表示してもよい。また、こうしたイベントが複数同時に発生している場合、リモコン12の釦の押下によって、優先順位の高い順に1つずつ順送りで表示し、その優先順位が同じときイベントの発生時刻が早いものから順に表示する。また、現在表示されているイベントの表示要求が解消されたとき、次の優先順位のイベント内容の詳細を表示する。こうして規定された順序に従い、呼出内容表示領域40cには、一番目(のイベント内容)→二番目→三番目→一番目…というように、各ベント内容の詳細が順次表示される。呼出表示領域40cは、画面タッチがなされたとき、又は同じイベント内容がリモコン操作の無い状態で継続して所定時間(例えば7秒)表示されたとき、非表示とする。尚、詳しくは作用説明で述べるように、割込画面は、
図8に示す画面に限らず、発生したイベントの内容を、該当する分割領域に表示する画面で構成してもよい。
【0046】
例えばLED表示部32のLED1〜20は、ヴィジュアル表示領域40aの20個の分割領域に対応させて、上記したイベント毎に設定された表示態様で報知する。具体的には、
図9に例示するように、各LED1〜20の発光色は、対応するヴィジュアル表示領域40aの分割領域と同じ色、つまり呼出は緑、サービス呼出1は青、サービス呼出2は水色、サービス呼出3は紫、点検は黄、不正は赤というように、イベントに応じて異なる色で点灯する。また、前述したように、同じ分割領域で複数のイベントの表示要求がなされた場合、例えば
図9のNo.7以降に示すように遊技者の一人により(一の遊技機1側から)呼出とサービス呼出とがなされた場合、対応するLED1〜20(分割領域)により緑と青とで交互に発光(交互表示)させるようにしてもよい。
【0047】
また、遊技島11でイベントが複数発生したとき、対応するLED1〜20は、
図10に例示する表示態様に更新される。具体的には、呼出時の緑での点灯は、その呼出順が1番目、2番目、3番目であると、高速点滅、中速点滅、低速点滅というように、同じ緑色で異なる点滅パターンに変化する。同様に、サービス呼出1〜3、点検、不正の夫々についても、その呼出順等に基づく優先度(下記表示優先順位)により表示態様を異ならせてある。尚、
図10のNo.19以降は、他の遊技島11における表示態様を示しており、例えば、上部や下部のLED32u,32dで緑の点灯を行うことにより、他の遊技島11での呼出を報知する。
【0048】
ここで、LED表示部32での表示優先順位は、前述したヴィジュアル表示領域40aでの優先順位に対応すると共に前記交互表示を考慮して、
図11に例示する不正と呼出の組合わせを表示する場合を最優先とし、続いて不正とサービス呼出1〜3の組合わせ、不正と点検の組合わせ、不正、…の順とする。
【0049】
5.カードストック表示画面
図12は、遊技島11の各貸出機2における一般カード10のストック枚数を一覧で表す液晶表示部31のカードストック表示画面を例示している。カードストック表示画面も、各貸出機2に対応付けて区分された分割領域で構成されており、各分割領域には、対応する遊技機1の台番の表示41aと、稼働状態の表示41bと、貸出機2のストック枚数の表示41cとがなされる。台番の表示41aは、台データ一覧画面等と同様に、遊技島11の手前側の遊技機1から順に、下端の分割領域から上端の分割領域にわたって割り当てられる。稼働状態の表示41bも、台データ一覧画面と同様のアイコンで、空台>食事中>特賞中>稼働>非稼働の優先順位に従い表示される。そして、ストック枚数の表示41cは、各貸出機2での一般カード10の残枚数を数字と図で表示する。また、この表示41cの分割領域における背景色は、貸出機2毎の残枚数に応じて、例えば1枚又は10枚のとき赤、2枚、3枚、7枚、8枚のとき黄、4〜6枚のとき緑(更に5枚とき数字や図を赤)というように変更することで、視認性を良好なものとしている。
【0050】
カードストック表示画面では、例えば25台分の残枚数等の情報を各分割領域で表わすものとする。
図12に示すように25台分に満たない情報を表示する場合、各分割領域を液晶表示部31の上側に寄せて表示し、その下側に背景画像を表示してもよい。また、26台分以上の情報を表示する場合、21台目以降を次頁以降とし、液晶表示部31に前記スクロールキーを表示して画面のスクロールを行うようにしてもよい。こうして、一の島端表示装置7で、遊技島11における一般カード10の残枚数を視認でき、従業員の作業負担が軽減される。
【0051】
カードストック表示画面への遷移は、前記リモコン12の「ストック確認釦」の押下により行われ、当該表示画面は、リモコン操作の無い状態で継続して所定時間(例えば10秒)表示されたとき、又は画面タッチがなされたとき遷移前の画面に復帰する。また、一の島端表示装置7において、リモコン操作により、遊技場における全ての遊技島11(他の島端表示装置7)のカードストック表示画面への切り替えを可能としている。この場合、他の遊技島11における一般カード10の残枚数を表わす各カードストック表示画面が例えば1分の間に順次表示され、途中で「ストック確認釦」が押下されると、その押下から例えば10秒で前記遷移前の画面に復帰する。
【0052】
6.新台アピール画面
図13は、一の遊技島11に4つの島端表示装置7を配設した場合における新台アピール画面を示している。即ち、各遊技島11の島端には、左側に位置する上下一対の島端表示装置7Lu、7Ldと、右側に位置する上下一対の島端表示装置7Ru、7Rdとが設けられている。これら4つの島端表示装置7Lu〜7Rdにより、各遊技島11で一斉に新台に関する演出を実行する。この演出は、液晶表示部31にてタイトルを表すタイトル動画を再生した後、導入されている新台の機種名と設置台数を順に表示すると共に、LED表示部32にて液晶表示部31の表示に合わせた発光態様で報知する。また、遊技場(店舗内)に複数機種の新台が導入されている場合、設置台数が多い機種の順に、設置台数が同数のときには導入日の新しい順に、更に導入日も同じときには、遊技場で営業機種として優先順を設定することで、機種毎に新台をアピールする。
【0053】
島端表示装置7Lu〜7Rdが設置された遊技島11に、新台が導入されているか否かで、島端表示装置7Lu〜7Rdにおける液晶表示部31の背景画像とLED表示部32の発光態様を異ならせる。例えば
図13に示すように、島端表示装置7Lu、7Ldでは、対応する遊技島11の左側の遊技機1が新台であること、島端表示装置7Ru、7Rdでは、対応する遊技島11の右側の遊技機1が新台でないことが、液晶表示部31の背景画像の相違及びLED表示部32の発光態様の相違(当該表示装置77Ldにおける表示部31,32のハッチング参照)により識別される。また、図示しない他の遊技島の島端表示装置でも、島端表示装置7Ru、7Rdと同じ報知を行うことで、他の遊技島に新台の遊技機1があることを報知して、遊技者に新台コナーの位置を気付かせる。
【0054】
前記タイトル動画は、上側の島端表示装置7Lu、7Ruと下側の島端表示装置7Ld、7Rdとで、上下二連の動画として各液晶表示部31で同期した表示を行い、夫々の動画に合わせて各LED表示部32の発光態様を連動させる。その後、上側の島端表示装置7Lu、7Ruでは新台を紹介する動画を繰り返し再生し、下側の島端表示装置7Ld、7Rdでは、上記した機種名と設置台数の表示を順に行う。この点、島端表示装置7が上下二連ではなく、単体で用いられる場合には、上記した下側の島端表示装置7Ld、7Rdと同じ表示順で表示すればよい。
【0055】
こうした新台アピール画面に係る演出は、島端表示装置7Lu〜7Rd自身の計時機能、或いは外部端末から各装置7Lu〜7Rdに送信される入力信号に基づき、所定時間間隔で実行される。このような時間的イベント条件は、全ての島端表示装置7Lu〜7Rdで基準となる当日の時刻(0:00)が一致するように設定され、島端表示装置7Lu〜7Rdで一斉に演出が開始された後、全ての新台に関する機種の表示を終えると、この演出を終了する。また、島端表示装置7Lu〜7Rdは、時間的イベント条件として、設定手段により設定された新台の導入日時を参照し、導入日からの経過日数(新台表示日数)が零のときや、新台に該当する機種がないと判断した場合、新台アピール画面に係る演出を実行しない。尚、演出時における機種名の切替えタイミングは、動画再生の開始時(終了時)とされ、動画と連動して機種名が切替わる。
【0056】
続いて、上記構成の作用について
図14、
図15も参照しながら説明する。ここで、
図14は、島端表示装置7として種々の配置形態をとる各装置7L,7R,7Lu〜7Rdにおける表示画面の遷移図である。
【0057】
島端表示装置7は、番組画面として機種名表示画面(他のテレビ番組等の映像でもよい)を液晶表示部31に表示させる(
図14のS1)。機種名表示画面の表示領域は、遊技島11における遊技機1の位置関係に応じて機種毎に区分され、その区分した分割領域に機種名や設置台数等の表示36a〜36cがなされる(
図4、
図5参照)。また、島端表示装置7は、遊技機1や、呼出ランプ3、貸出機2等の遊技機側の機器について、新台、稼働率、空台、及びメイン機種に関するいずれかの表示条件(S2)を満たす特別状態にあることを特定した場合、付加情報画面(情報画面)に遷移する(S3)。付加情報画面は、液晶表示部31における機種名表示画面の表示36a〜36cの縦の倍率を縮小して、下のスペースに「新台」等の付加情報の表示36eを行うと共に、該当する機種の分割領域に「新台(準新台)」の表示36dを付加する(
図3(b)、
図6(a)参照)。尚、S2の表示条件を満たさない場合、つまり新台に相当する機種がなく、稼働率が設定値より低い場合等には、付加情報画面から機種名表示画面に遷移する。
【0058】
島端表示装置7は、新台の導入日時を参照し、時間的イベント条件(S4)を満たすと判断した場合、液晶表示部31に表示されていた機種名表示画面或いは付加情報画面から新台アピール画面に遷移させる(S5)。これにより、所定の時間間隔で、新台アピール画面が遊技場における各島端表示装置7にて一斉に表示され、全ての新台に関する機種の表示を終えると、元の機種名表示画面、或いは付加情報画面に復帰する。また、液晶表示部31に、機種名表示画面、付加情報画面、新台アピール画面のいずれかが表示されている場合において、遊技機側の機器にて呼出、点検、不正、サービス呼出1〜3のいずれかのイベント条件(S6)を満たす特別状態にあることを特定した場合、割込画面へ遷移させる(S7)。これにより、液晶表示部31では、発生したイベントの内容が該当する分割領域(ヴィジュアル表示領域40a)にて特定可能に表示されると共に、呼出内容表示領域40c及びLED表示部32の発光態様でイベント内容が表示される。このため、従業員は即座に該当する遊技機側の機器と、そのイベント内容を識別して対応をとることができる。これにより、S6のイベント条件が解消されると、割込画面に遷移する前の画面に復帰する。尚、画面を表示する順番を変更してもよく、例えば、S1,S3,S5,S7を所定時間毎にローテーション表示する構成としてもよい。
【0059】
ここで、島端表示装置7において、人感センサがオンとなり、或いは画面タッチがなされたか否かが判別されることにより(S9、S10)、優先的に以下の画面に切り替わる。即ち、島端表示装置7により人感センサのオンが判別されると(S11)、人感センサ・オン画面が表示される(S12)。また、島端表示装置7において、人感センサ・オン画面が表示された後、又は画面タッチがなされたと判別すると(S13)、バラエティ設定が有る場合、機種名表示画面に遷移する(S15)。そして、機種名表示画面の台データ表示キーの画面タッチがなされると(S16)、台データ一覧画面が表示される(S17)。島端表示装置7は、遊技機側の機器に関し、空台、食事中、特賞中、非稼働といった稼働状態、或いは大当回数や持ち玉といった各種のデータを、台データ一覧画面で該当する分割領域毎に機種名と共に表示する(
図6(c)(d)参照)。S15の機種名表示画面やS16の台データ一覧画面の表示が、人感センサによる検知や画面タッチの検知がなされることなく所定時間(例えば20秒)継続した場合、S9に移行する前の画面に復帰する。
【0060】
更に、島端表示装置7は、上記した各画面のいずれかが表示されている場合において、リモコン12の操作により(S18)、カードストック表示画面に遷移する(S19)。カードストック表示画面では、各貸出機2における一般カード10のストック状態を特定して、台番毎に対応付けて区分した分割領域に、夫々のストック状態を前記稼働状態と共に表示する(
図12参照)。この表示画面への遷移は、一般カード10のストックが切れた貸出機2を特定する等、所定のイベント条件を満たす場合に行うようにしてもよい。こうして、カードストック表示画面は、従業員により貸出機2に対する一般カード10の補充がなされた場合、或いはリモコン操作の無い状態で継続して所定時間(例えば10秒)表示されたとき(又は画面タッチがなされたとき)遷移前の画面に復帰する。
【0061】
島端表示装置7における表示領域は、上記した液晶表示部31の各画面と併せて、これに沿うように配列されたLED表示部32の各LED1〜20で構成され、そのLED1〜20でも報知が行われる。この報知について、
図15に示す割込画面を例に具体的に説明する。
【0062】
同図に示すように、LED表示部32の20個のLED1〜20は、遊技島11における40台の遊技機1に対応しており、1個のLEDに対して2台の遊技機1が割り当てられている。従って、島端表示装置7は例えば、遊技機1からの不正信号に基づき、遊技島11の奥方から5番目の遊技機1に「不正」が発生したと特定した場合、LED1〜20のうち上から3番目のLED3を赤で高速点灯させる。
【0063】
また、1個のLEDにおいて、対応する2台の遊技機1の両方にて何らかの状態変化(特別状態)が発生している場合、優先度の最高いイベントの報知を実行する。ここで、LED表示部32で表示する表示態様や優先度は、
図9〜
図11の例に限らず、例えば「不正」についても遊技機側の機器の種類により、表示態様を異ならせてもよい。例えば、「不正1」を遊技機1からの不正信号、「不正2」を貸出機2からの不正信号に基づき特定する。また、この場合、「呼出」を呼出ランプ3における呼出操作により、「サービス呼出1、サービス呼出2」を貸出機2における呼出操作により特定したものとする。このとき、優先度は、不正1(赤の高速点滅)>不正2(赤の中速点滅)>呼出(青の高速点滅)>サービス呼出1(ワゴンサービス、青の中速点滅)>サービス呼出2(タバコ交換呼出、青の低速点滅)の順に報知する。こうしたイベントの発生は、管理装置6や呼出ランプ3等で遊技機1の遊技データを監視し、遊技データから不正の発生を特定する構成としてもよい。
【0064】
図15(a)に示すように、LED6は青で中速点滅しており、LED15は青で高速点滅している。これらの発光により、12番目か13番目の遊技機1でワゴンサービスの呼出がなされ、30番目か31番目の遊技機1に対応した呼出ランプ3で呼出操作が行われたことがわかる。このように、LED1〜20は、その個数により遊技機1の位置に対応付けて区分される表示領域を表わす。また、
図15(a)に示すように、液晶表示部31では、LED6に対応する位置に「13番台 ワゴン呼出」と表示され、LED15に対応する位置に「30番台 呼出」と表示される。このように、液晶表示部31における、呼出内容の表示位置を特定する場合、(画面における縦方向の画素数)/(LEDの数)を算出して、各LED1〜20の区分に対応した縦方向の画素数(単位画素数)を求める。これにより、液晶表示部31では、LEDの1〜20の番号と単位画素数に基づき、LED1〜20の区分に合わせた上下方向の表示位置を特定することができる。
【0065】
図15(b)に示すように、例えば13番目の遊技機1でワゴンサービスの呼出がなされている状態で12番目の遊技機1で不正が発生すると、LED6は、青での中速点滅を終了して、赤での高速点滅を開始する。また、この場合、液晶表示部31では、LED6に対応する位置に「12番台チェック」の表示を追加する。更に、貸出機2、呼出ランプ3、遊技機1が夫々特別状態である場合も同様に、LED表示部32と液晶表示部31とで、優先順位が一番高いものを表示する。
【0066】
こうして、島端表示装置7では、LED表示部32と液晶表示部31との両方で報知を行っている。LEDは、比較的遠くからの視認性を高められるが発光領域(表示領域の区分)が曖昧となる。液晶画面は遠くからの視認性(特に液晶画面の左右方向からの視認性)はLEDに劣るものの表示領域を明確に区分して表示することができる。よって、LED表示部32と液晶表示部31との両方で報知することで、該当する遊技機1や周辺機器を特定し易くなり、視認性を向上させることができる。また、従業員は、優先度の高い種類の特別状態に対応するために、その遊技機1の位置まで行けば、優先度の低い種類の特別状態の発生にも気付くことが考えられ、優先度の高い種類の特別状態のみを報知しても不具合が生じにくい。
【0067】
尚、
図15の例とは異なり、20個のLED1〜20に対して例えば50台の遊技機1を割り当てる場合、対応するLEDは、(LEDの数)/(遊技機の台数)×(求めたい遊技機の順番)を算出して得られる算出値の整数部分とする。具体的には、遊技機50台で31番目の遊技機は、20/50×31=12.4となり、上から12番目のLED、つまりLED12が対応することになる。このように、島端表示装置7は、遊技島11の遊技機1の設置台数を入力すると自動的に対応するLEDを割り振るようになっている。つまり、遊技機1の台数から比によっていずれのLEDをいずれの遊技機1に対応付けて区分するかを決定している。
【0068】
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することが出来る。
島端表示装置7は、遊技機側の特別機器が特別状態である場合、当該特別状態の種類をその特別機器の位置に対応付けて区分した表示領域に表示報知する。これによれば、特別状態となっている特別機器を直接見なくとも、島端表示装置7を見れば特別状態の種類及び特別機器の位置を特定し易く、特別状態への対応を素早く行うことが可能となる。また、遊技島11に区分数以上の遊技機器を設置する場合には、区分した一の表示領域に複数の遊技機器を対応付けるため、区分数と遊技機器の数を完全に同数とする必要がなく、遊技島11の配置や島端表示装置7の表示態様の自由度を高くすることが可能となる。
【0069】
区分した一の表示領域に複数の特別機器を対応付けている場合、それら複数の特別機器において特別状態となった特別機器が複数発生すると、一の表示領域で表示報知しきれなくなってしまい、重要度の高い特別状態の発生が特定しにくくなるおそれがある。これに対して、島端表示装置7によれば、優先度の高い特別状態の種類ついては最低限特定可能に報知を行うので、重要度の高い特別状態の発生が特定できなくなることを抑制できる。
【0070】
島端表示装置7のLED表示部32は、発光体を並べることで表示領域を構成するため、発光体の数までしか表示領域を区分できなくなってしまうが、上記した区分数に係る構成を適用することで、表示領域の区分数が比較的少ないとしても区分数以上の遊技機器の設置に対応することが可能となる。
【0071】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組合せたりしてもよい。
例示した遊技機1以外の遊技機に本願発明を適用しても良く、例えば、スロットマシンに適用してもよい。また、パチンコ遊技機として、玉が封入されており、遊技者が玉にさわることができず、クレジットや得点を消費して玉を発射する封入式パチンコ遊技機や、クレジットや得点を消費してリールが回転する等ゲームが進行する完全クレジット式のスロットマシンに本願発明を適用してもよい。
【0072】
遊技機1、貸出機2、呼出ランプ3の状態変化を表示する構成としたが、いずれか一つの機器の状態を監視してもよい。また、遊技機1に対応した周辺機器は、貸出機2、呼出ランプ3に限られるものではなく、任意に変更してもよい。
島端表示装置7では、LED表示部32と液晶表示部31との両方で不正を検知した機器の位置を特定可能に報知を実行する構成としたが、一方の表示部のみで実行するようにしてもよい。また、液晶表示部31を複数の領域に区分して機器の場所を報知する場合、液晶表示部31においても一の領域が複数の機器に対応してもよい。
【0073】
報知を行う場合の優先順位は任意に変更してもよい。例えば、遊技機1の不正よりも貸出機2の不正を優先して報知する構成が考えられる。
発光体としてLEDを使用したが、LED以外の発光体を用いることも可能である。
島端表示装置7は遊技島11の入口側に設ける構成としたが、設置位置は遊技島11において任意に変更してもよい。いずれの場所であっても表示内容を管理者が確認することで、状態変化が発生している機器の場所を特定することができる。
【0074】
遊技機側からの異常信号等は、中継装置4を介して島端表示装置7に入力する構成としたが、管理装置6を介して入力する構成としてもよい。また、例えば管理装置6で遊技機側の機器の特別状態を特定し、その特定結果を島端表示装置7で受信する等、特別機器特定手段や、特別状態特定手段は、島端表示装置7の外部の装置で構成してもよい。また、変形例を含む例示した構成をどのように組合せても良いし、適宜構成を除外しても良い。