(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6272169
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】コードロック
(51)【国際特許分類】
A44B 99/00 20100101AFI20180122BHJP
【FI】
A44B99/00 611N
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-151025(P2014-151025)
(22)【出願日】2014年7月24日
(65)【公開番号】特開2016-22336(P2016-22336A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2016年9月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
(74)【代理人】
【識別番号】100098202
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100077241
【弁理士】
【氏名又は名称】桑原 稔
(72)【発明者】
【氏名】石井 大陽
【審査官】
藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2009/0094798(US,A1)
【文献】
特開2011−251008(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3069411(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0042498(US,A1)
【文献】
登録実用新案第3187726(JP,U)
【文献】
特開2009−183447(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄具とこの雄具の一部を付勢手段の付勢に抗した押し込み操作可能に納める雌具とを有し、前記雄具の所定の押し込み位置において前記雄具及び前記雌具の側部に形成された紐の通し孔を整合させるように構成されたコードロックであって、
前記雄具には、前記付勢手段の付勢により前記雌具の被掛合部に掛合して前記雄具の前記押し込み操作前の位置からの抜け出しを阻止する掛合部が形成されていると共に、
前記付勢手段としての圧縮コイルバネの収容部が形成されており、
前記雄具の押し込み方向に沿った前記収容部を形成させる隔壁の外側部によって、前記雄具の通し孔内に前記紐の通過を容易化するガイド部を形成させており、
前記ガイド部は、前記雄具の前記通し孔の孔径を、この通し孔の入り口側から離れるに従って減少させる傾斜面又は弧状面となっていると共に、
前記雄具のガイド部の対向側は、前記通し孔の孔軸に沿った壁面となっている、コードロック。
【請求項2】
前記雄具の前記通し孔の孔径は、その孔軸方向略中程の位置において最小となるようにしてある、請求項1に記載のコードロック。
【請求項3】
前記雄具及び前記雌具はそれぞれ、前記通し孔を左右に備えてなる、請求項1又は請求項2に記載のコードロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、紐の任意の位置に留め付け可能であり、また、この留め付け状態を雌具内に雄具を付勢に抗して押し込み操作することで解くように構成されたコードロックの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
雄具とこの雄具の一部をバネの付勢に抗した押し込み操作可能に納める雌具とを有し、この雄具の所定の押し込み位置においてこの雄具及び雌具の側部に形成された紐の通し孔を整合させるように構成されたコードロックがある。(特許文献1参照)
【0003】
紐は、前記通し孔を整合させた状態で、この通し孔に挿通されることとなるが、通し孔の孔径と紐の太さとに差が少ない場合、紐の先端が通し孔の入り口に引っかかるなどして、かかる挿通作業を円滑に行い難くする。前記通し孔を大きくしてこの通し孔の穴径と紐の太さとの差を大きくすれば、前記挿通作業は容易となるが、通し孔の孔軸に交叉する向きにおいて通し孔の内壁と紐との間に隙間が生じるため、前記向きでのコードロック内での紐のズレや、紐の長さ方向に対しコードロックが傾いてこの紐に留めつく状態になるなどの不都合が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−251008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種のコードロックにおいて、その機能を損なうことなく、これに留め付け対象となる紐をできるだけ容易に挿通できるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を達成するために、この発明にあっては、コードロックを、雄具とこの雄具の一部を付勢手段の付勢に抗した押し込み操作可能に納める雌具とを有し、前記雄具の所定の押し込み位置において前記雄具及び前記雌具の側部に形成された紐の通し孔を整合させるように構成されたコードロックであって、
前記雄具には、前記付勢手段の付勢により前記雌具の被掛合部に掛合して前記雄具の前記押し込み操作前の位置からの抜け出しを阻止する掛合部が形成されていると共に、
前記雄具の通し孔内に前記紐の通過を容易化するガイド部を形成させてなる、ものとした。
【0007】
かかる構成によれば、前記各通し孔に紐を通さない状態でも前記付勢手段の付勢にかかわらず雄具と雌具との組み合わせ状態を維持できると共に、雄具をこの雄具の通し孔と雌具の通し孔とを整合する位置まで前記付勢手段の付勢に抗して押し込んだ状態から紐を各通し孔に円滑に挿通することができる。
前記雄具及び前記雌具はそれぞれ、前記通し孔を左右に備えたものとしておけば、二箇所の通し孔の一方に通された紐をさらに二箇所の通し孔の他方に通すことでコードロックを一本の紐の結び目に代替させることができる。
【0008】
前記ガイド部を、前記雄具の前記通し孔の孔径を、この通し孔の入り口側から離れるに従って減少させる傾斜面又は弧状面により構成させることが、この発明の好ましい態様の一つとされる。
また、前記雄具の前記通し孔の孔径は、その孔軸方向略中程の位置において最小となるようにしておくことが、この発明の好ましい態様の一つとされる。
【0009】
このようにした場合、雄具の通し孔における入り口の穴径を紐よりも大きくしてかかる通し孔に紐を導入し易い設定としても、通し孔の奥ではその穴径は入り口側よりも小さくなっており、コードロックに通された紐は通し孔内において通し孔の孔軸に交叉する向きにズレ難くなる。また、雄具を前記のように押し込んだ状態から、雌具の通し孔を通じて雄具の通し孔に紐を導入すると、紐の先端はガイド部としての傾斜面又は弧状面に突き当たるが、この傾斜面又は弧状面により通し孔の奥側に誘導され、導入側と反対の入り口側にスムースに案内される。
【0010】
また、前記雄具のガイド部の対向側は、前記通し孔の孔軸に沿った壁面としておくことが、この発明の好ましい態様の一つとされる。このようにした場合、雄具の通し孔に挿通された紐は、ガイド部側と反対の側では通し孔の壁面に通し孔の全長に亘り接するようにでき、通し孔内に通された紐の前記のようなズレは効果的に抑制される。
【0011】
また、前記付勢手段をコイルバネとして、前記雄具における前記コイルバネの収容部を形成させる隔壁の外側部を前記ガイド部としておくことが、この発明の好ましい態様の一つとされる。このようにした場合、前記ガイド部を前記収容部を利用して雄具内に備えさせることができる。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、コードロックの機能を損なうことなく、これに留め付け対象となる紐を可及的容易に挿通可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、この発明の一実施の形態にかかるコードロック(第一例)の斜視図である。
【
図2】
図2は、前記第一例の雄具を押し込んだ状態を示した斜視図である。
【
図7】
図7は、前記第一例の雄具の押し込み方向に直交する向きでの断面図であり、左側に挿通した紐を、右側に挿通途中の紐を、それぞれ想像線で表している。
【
図8】
図8は、この発明の一実施の形態にかかるコードロック(第二例)の断面図であり、
図7と同じ位置でかかる第二例を断面にして示している。
【
図9】
図9は、この発明の一実施の形態にかかるコードロック(第三例)の断面図であり、
図7と同じ位置でかかる第二例を断面にして示している。
【
図10】
図10は、この発明の一実施の形態にかかるコードロック(第四例)の斜視図である。
【
図11】
図11は、前記第四例の雄具を押し込んだ状態を示した斜視図である。
【
図16】
図16は、前記第四例の雄具の押し込み方向に直交する向きでの断面図であり、挿通途中の紐を想像線で表している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、
図1〜
図16に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。この実施の形態にかかるコードロックRは、紐Cの任意の位置に留め付け可能であり、また、この留め付け状態を雌具2内に雄具1を付勢に抗して押し込み操作することで解くように構成されたものである。
【0015】
かかる紐Cは、このようにコードロックRの留め付けが可能なものであれば、その形状(丸紐、平紐など)、材質や構造(編み紐、ゴム紐、合成樹脂製の紐など)は問われない。かかるコードロックRは、典型的には、こうした紐Cにより絞られたり、引き締められたりする箇所を備えた各種の物品におけるこの紐Cに留め付けられて、その留め付け位置を変えることでこのような箇所を絞ったり、緩めたりするように用いられる。
【0016】
かかるコードロックRは、雄具1と、この雄具1の一部を付勢手段3の付勢に抗した押し込み操作可能に納める雌具2とを有し、この雄具1の所定の押し込み位置においてこの雄具1及び雌具2の側部に形成された紐Cの通し孔13、23を整合させるように構成される(
図2参照)。このように通し孔13、23を整合させた状態でコードロックRに紐Cが通され(
図7参照)、あるいは、既に通された紐Cに対するコードロックRの留め付けが解かれる。そして、雄具1に対する前記押し込み操作を止めて前記付勢により雄具1を押し込み操作前の位置に向けて移動させることで不整合となる雄具1の通し孔13と雌具2の通し孔22とにより(
図1、
図4参照)通された紐Cを挟み付けてこの紐CにコードロックRが留め付く。
【0017】
図1〜
図9に示される第一例〜第三例では、雄具1及び雌具2にはそれぞれ、二箇所の通し孔13、23が形成されている。すなわち、第一例では、前記雄具及び前記雌具はそれぞれ、前記通し孔13、23を左右にそれぞれ備えている。これにより、図示の例では、二箇所の通し孔13、23の一方に通された紐Cをさらに二箇所の通し孔13、23の他方に通すことでコードロックRを一本の紐Cの結び目に代替できるようになっている。
【0018】
一方、
図10〜
図16に示される第四例は、雄具1及び雌具2にそれぞれ、一箇所の通し孔13、23を形成させている。
【0019】
(第一例)
前記第一例にあっては、雄具1は、扁平盤状をなすように構成されている。この雄具1の厚さ方向が雌具2内への押し込み方向xと一致するようになっている。雄具1の幅広の一面がその押し込み操作をするときの操作面10となっている。この雄具1の側部11、つまり、かかる操作面10とこの操作面10に対向する雄具1の幅広の他面12との間に、紐Cの通し孔13が形成されている。図示の例では、雄具1の幅広の両面10、12はそれぞれ実質的に長方形状を呈しており、雄具1は四つのコーナー部14、14…を備え、従って側部11は四つの側面部11a、11a…から構成されている。紐Cの通し孔13は背中合わせの位置にある二つの側面部11a、11a間に亘って雄具1を貫通している。
【0020】
雄具1の中央には、前記付勢手段としての圧縮コイルバネ30の収容部15が形成されている。この収容部15は、前記押し込み方向xに穴中心軸を沿わせると共に、前記幅広の他面12において開放され、前記操作面10側を閉塞させた有底円形の穴となっている。
【0021】
前記紐Cの通し孔13は、前記収容部15を挟んだ左右にそれぞれ設けられている。そして、この実施の形態にあっては、かかる収容部15を形成させる隔壁16の外側部が、前記通し孔13の孔壁の一部としての後述のガイド部17を構成するようになっている。
【0022】
また、雄具1の四つの側面部11a、11a…のうち、通し孔13の設けられていない二つの側面部11a、11aにはそれぞれ、前記付勢手段3の付勢により雌具2の被掛合部25に掛合して雄具1の前記押し込み操作前の位置からの抜け出しを阻止する掛合部18が形成されている。図示の例では、かかる掛合部18は、これが形成されている側面部11aが接する二つのコーナ部14、14間の略中程の位置に設けられている。図示の例では、この雄具1の掛合部18はこの雄具1の側面部11aから外方に突き出す突起として構成されている。かかる突起は、頂部18aを挟んで前記操作面10側に位置される側の突きだし面を側面部11aに略直交させる掛合面18bとしていると共に、頂部18aを挟んだこの掛合面18bと反対の側の突きだし面をこの頂部15aに向かうに連れて操作面10側に近づく傾斜面18cとしている。
【0023】
一方、雌具2は、扁平の箱状をなすように構成されている。この雌具2の厚さ方向が雄具1の押し込み方向xと一致するようになっている。雌具2における雄具1の押し込み手前側xaに位置される幅広の上面は開放され、この開放部20から雌具2内に雄具1がその操作面10と反対の側から入れ込まれるようになっている。雌具2の側部22、つまり、かかる開放部20とこの底部21との間に、紐Cの通し孔23が形成されている。図示の例では、雌具2は略四角形の箱状を呈しており、前記側部22を構成する四つの側面部22a、22a…を有している。そしての、紐Cの通し孔23は背中合わせの位置にある二つの側面部22a、22aに雌具2の内外を連通するようにして形成させれている。この二つの側面部22a、22aにはそれぞれ、この側面部22aの左右方向略中程の位置を挟んだ一方側と他方側とにそれぞれ通し孔23が形成されている。雌具2の底部21の内側の中央には、周回突部21aが形成されており、前記収容部15にバネ上端30a側を納められた前記圧縮コイルバネ30のバネ下端30b内にこの周回突部21aがはまり込むようになっている。
【0024】
また、かかる雌具2の側部22には雌具2の内外を連通させる連通部24が形成されており、この連通部24と雌具2の上面との間に位置される雌具2の側部の一部が弾性変形可能な被掛合部25となっている。かかる雌具2を合成樹脂の成形品とすることで、この被掛合部25に容易に弾性変形特性を付与することができる。図示の例では、雌具2の側部22を構成する四つの側面部22a、22a…のうち、通し孔23が形成されていない側面部22aにそれぞれ、かかる連通部24が形成されている。この連通部24は底部21側においても開放されている。この連通部24により、雌具2の開放部20を巡る縁部のうち、連通部24の形成された側面部22a側に位置される縁部は、通し孔23の形成された二箇所の側面部22a、22a間に亘る架橋片状をなし、この縁部が前記被掛合部25として機能するようになっている。
【0025】
この実施の形態にあっては、雌具2の一対の被掛合部25、25間の寸法よりも、雄具1の一対の掛合部18、18の頂部18a間の寸法の方がやや大きくなっている。かかる入れ込みの過程において、掛合部18の傾斜面18cが被掛合部25に突き当たって一対の被掛合部25、25間の間隔を広げる向きにこの被掛合部25を弾性変形させる。これにより、この被掛合部25下に掛合部18の頂部18aが入り込む位置までの雄具1の導入が許容される。この被掛合部25下に掛合部18の頂部18aが入り込むと、被掛合部25は弾性復帰する。雄具1を押し込み操作しない状態においては、付勢手段3の付勢によりこの被掛合部25の下面に掛合部18の掛合面18bが掛合し、雄具1と雌具2とは紐Cを通し孔13、23に挿通させない状態においても分離することはない。この状態においては、雌具2の開放部20から雄具1の操作面10側が突きだし、雄具1の通し孔13と雌具2の通し孔23とは整合しないようになっている。(
図1)この
図1の状態から、雄具1を、この雄具1の通し孔13と雌具2の通し孔23とを整合する位置まで前記付勢手段3の付勢に抗して押し込むことで(
図2)、コードロックRに紐Cを通すことができるようになり、あるいはまた、既にコードロックRに通された紐Cに対するコードロックRの留め付け状態が解かれるようになっている。
【0026】
また、図示の例では、雌具2における連通部24の形成された側面部22aの外側に、通し孔23の設けられた二箇所の側面部22aからそれぞれ延出する腕部26によって帯状体の掛け回し部27が架設されている。
【0027】
また、この実施の形態にあっては、前記雄具1の通し孔13内に前記紐Cの通過を容易化するガイド部17を形成させている。これにより、この実施の形態にかかるコードロックにあっては、前記のように各通し孔13、23に紐Cを通さない状態でも前記付勢手段3の付勢にかかわらず雄具1と雌具との組み合わせ状態を維持できると共に、雄具1をこの雄具1の通し孔13と雌具2の通し孔23とを整合する位置まで前記付勢手段3の付勢に抗して押し込んだ状態から紐Cを各通し孔13、23に円滑に挿通することができる。
【0028】
第一例にあっては、前記ガイド部17は、前記雄具1の前記通し孔13の孔径を、この通し孔13の入り口13a側から離れるに従って減少させる弧状面17aとなっている。第一例にあっては、前記収容部15を形成させる隔壁16が円筒状を呈しており、かかる収容部15を利用して雄具1の中央側に前記弧状面17aが形成されている。収容部15と側面部11aとの間は通し孔13の孔軸yに沿った仕切り壁19となっている。これにより、図示の例では、前記雄具1の前記通し孔13の孔径は、その孔軸y方向略中程の位置において最小となっている。また、雌具2の通し孔23の孔径は雄具1の通し孔の入り口13a側の穴径と実質的に等しくなっている。
【0029】
雄具1の通し孔13における入り口13aの穴径を紐Cよりも大きくしてかかる通し孔に紐Cを導入し易い設定としても、通し孔13の奥ではその穴径は入り口13a側よりも小さくなっており、コードロックRに通された紐Cは通し孔13内において通し孔13の孔軸yに交叉する向きにズレ難くなる。また、雄具1を前記のように押し込んだ状態から、雌具2の通し孔23を通じて雄具1の通し孔に紐Cを導入すると、紐Cの先端はガイド部17としての弧状面17aに突き当たるが、この弧状面17aにより通し孔13の奥側に誘導され、導入側と反対の入り口13a側にスムースに案内される(
図7)。
【0030】
また、この実施の形態にあっては、前記雄具1のガイド部17の対向側は、前記通し孔13の孔軸yに沿った壁面となっている。これにより、雄具1の通し孔13に挿通された紐Cは、ガイド部17側と反対の側では通し孔13の壁面に通し孔13の全長に亘り接するようにでき、通し孔13内に通された紐Cの前記のようなズレは効果的に抑制される。
【0031】
(第二例)
図8に示される第二例にあっても、前記ガイド部17は、前記雄具1の前記通し孔13の孔径を、この通し孔13の入り口13a側から離れるに従って減少させる弧状面17aとなっている。この第二例にあっては、前記収容部15を形成させる隔壁16は通し孔13の孔軸yに沿った側を長寸側とした楕円形の筒状を呈しており、これにより雄具1の中央側に前記弧状面17aが形成されている。この第二例におけるその余の構成は前記第一例と実質的に同一であるので、その説明は省略する。
【0032】
(第三例)
図9に示される第三例にあっては、前記ガイド部17は、前記雄具1の前記通し孔13の孔径を、この通し孔13の入り口13a側から離れるに従って減少させる傾斜面17bとなっている。この第三例にあっては、前記収容部15を形成させる隔壁16は、雄具1の押し込み方向xに直交する向きの断面を実質的に四角形とすると共に、その対向位置にある二つの角部16a、16aを通し孔13内において雄具1の中央側に位置させた角筒状を呈しており、これにより雄具1の中央側に前記傾斜面17bが形成されている。これにより、図示の例では、前記雄具1の前記通し孔13の孔径は、その孔軸y方向略中程の位置において最小となっている。雄具1を前記のように押し込んだ状態から、雌具2の通し孔23を通じて雄具1の通し孔に紐Cを導入すると、紐Cの先端はガイド部17としての傾斜面17bに突き当たるが、この傾斜面17bにより通し孔13の奥側に誘導され、導入側と反対の入り口13a側にスムースに案内される。この第三例におけるその余の構成は前記第一例と実質的に同一であるので、その説明は省略する。
【0033】
(第四例)
図10〜
図16に示される第四例にあっては、雌具2は、雄具1の押し込み方向xに直交する向きの断面において、通し孔23の形成されていない二箇所の側面部22aの一方のこの通し孔23の孔軸に沿った向きの長さを、この二箇所の側面部22aの他方の同じ向きでの長さよりも長くし、通し孔23の形成されている側面部22aを傾斜させており、前記断面形状を実質的に台形状としている。
【0034】
一方、前記雄具1は、その押し込み方向xに直交する向きの断面形状を、前記雌具2の前記断面形状に倣った実質的に台形状としている。前記収容部15は、かかる雄具1における雌具2の長い側面部22aに向き合う側面部11a側に偏って設けられている。
【0035】
この第四例にあっては、前記雄具1の操作面10と対向する他面12側において、前記台形の角部にそれぞれ、側面部11aから突き出す前記掛合部18としての爪部18’が形成されている。雌具2の側面部22aの内側であって、開放部20側には、前記雄具1の各爪部18’に対応した前記被掛合部25としての引っかかり部25’が形成されていると共に、この引っかかり部25’の下方には爪部18’を納める溝部28が形成されている。この第四例にあっては、前記開放部20から雌具2内に雄具1をその操作面10と反対の側から入れ込む操作すると、前記引っかかり部25’に爪部18’が押し当たって雌部2側の弾性変形により爪部18’の引っかかり部25’の乗り越えが許容されると共に、乗り越えた爪部18’は前記溝部28に入り込み、これにより、前記付勢手段3の付勢に抗した押し込み操作可能に雄具1と雌具2とが組み合わされるようになっている。
【0036】
この第四例におけるその余の構成は前記第一例と実質的に同一であるので、実質的に同一の部分については第一例で用いた符号と同一の符号を第四例を示す図面に用いてその説明は省略する。
【0037】
なお、当然のことながら、本発明は以上に説明した実施態様に限定されるものではなく、本発明の目的を達成し得るすべての実施態様を含むものである。
【符号の説明】
【0038】
R コードロック
C 紐
1 雄具
11 側部
13 通し孔
17 ガイド部
2 雌具
22 側部
23 通し孔
3 付勢手段