特許第6272271号(P6272271)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6272271押し潰し可能なチューブ状ダイアフラムを有する医療手順用イントロデューサシースバルブ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6272271
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】押し潰し可能なチューブ状ダイアフラムを有する医療手順用イントロデューサシースバルブ
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/06 20060101AFI20180122BHJP
   A61M 25/06 20060101ALI20180122BHJP
   A61M 39/22 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   A61M39/06 100
   A61M25/06 550
   A61M39/22
【請求項の数】5
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-107635(P2015-107635)
(22)【出願日】2015年5月27日
(62)【分割の表示】特願2011-512468(P2011-512468)の分割
【原出願日】2009年6月3日
(65)【公開番号】特開2015-157144(P2015-157144A)
(43)【公開日】2015年9月3日
【審査請求日】2015年6月9日
【審判番号】不服2017-6582(P2017-6582/J1)
【審判請求日】2017年5月9日
(31)【優先権主張番号】61/058,744
(32)【優先日】2008年6月4日
(33)【優先権主張国】US
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100135895
【弁理士】
【氏名又は名称】三間 俊介
(72)【発明者】
【氏名】アルカロ,デイビッド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ウィルキー,ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ゲプフリッチ,ジェイムズ エル.
【合議体】
【審判長】 高木 彰
【審判官】 平瀬 知明
【審判官】 熊倉 強
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第99/011308(WO,A1)
【文献】 米国特許第5634911(US,A)
【文献】 米国特許第7049380(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/06
A61M 39/06
A61M 39/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面を有する膨張性外側チューブ;
オリフィスを通じて1つ以上の外科器具を受け入れるための前記オリフィスを規定する内側チューブであって、前記外側チューブと同心円状であり、かつ前記外側チューブの前記内面から離れている外面を有し、かつ複数の孔を有する延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜と、前記ePTFE膜の前記複数の孔に吸収されている少なくとも1つのポリマーとを含む、前記内側チューブ;及び
前記外側チューブの第一の末端を前記内側チューブの第一の末端にシールし、かつ前記外側チューブの第二の末端を前記内側チューブの第二の末端にシールすることによって前記外側チューブの前記内面と前記内側チューブの前記外面との間に規定される加圧可能な空間であって、少なくとも1種の物質が、前記内側チューブを押し潰し、かつ逆血流を防止するのに十分な圧力まで加圧された状態で充填された閉鎖空間である前記加圧可能な空間;
を含む、イントロデューサシースバルブ。
【請求項2】
前記内側チューブは約0.0025mm〜約1mmの壁厚を有する、請求項1記載のイントロデューサシースバルブ。
【請求項3】
前記外側チューブはシリコーンチューブから形成されている、請求項1記載のイントロデューサシースバルブ。
【請求項4】
前記シリコーンチューブは約2.7mmの壁厚を有する、請求項3記載のイントロデューサシースバルブ。
【請求項5】
前記シリコーンチューブは、向かい合う一対の端部と、それらの間に延在する中間部とを含み、かつ前記シリコーンチューブは、前記シリコーンチューブの前記中間部が前記シリコーンチューブの前記向かい合う一対の端部と比べて減少した直径を有する非加圧形態である、請求項3記載のイントロデューサシースバルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2008年6月4日に出願した米国仮出願第61/058,744号の優先権を主張する。
【0002】
発明の背景
発明の分野
本発明は医療手順用バルブアセンブリーに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の議論
バルブアセンブリーは多くの医療手順において用いられている。より詳細には、イントロデューサシースバルブは様々な侵襲性を最低限にした外科手順及び従来の外科手順において使用されている。たとえば、腹腔鏡外科手順及び関節鏡外科手順はイントロデューサシースバルブを含むトロカールアセンブリーによってしばしば行われる。
【0004】
現在のイントロデューサシースバルブは一般に2つの基本カテゴリー:パッシブ及びアクティブに分類される。パッシブイントロデューサシースバルブは、一般に、所望の流体密シールを形成するのにバルブをとおして挿入される器具による弾力性シール体の変形に頼っている。アクティブバルブはシール体を移動させて、通過している器具と接触させる機構を含む。アクティブバルブの例は、ハウジング及び該ハウジング内にあるチューブ状弾力性バルブから作られるであろう。このバルブはハウジング内であるがチューブ状バルブの外側である空間内の圧力を変化させ、それにより、器具の周囲をシールするように弾力性バルブを内側方向に押し潰すための手段を必要とする。
【0005】
アクティブバルブの別の例はエラストマーシール体から作られ、それはバルブを通過している外科器具を非常に小さい接触面積で接触させることにより止血を維持するであろう。オリフィスは薄いエラストマー膜の中に形成されており、それは比較的に硬い外側縁及び可とう性の内側部分を有するドーナツ型バルーンから半径方向内側に延在している。この例では、ドーナツ型バルーン内に真空が課され、器具挿入のためにエラストマー膜を半径方向外側に引っ張る。器具の周囲のシールは、バルブをとおしたアクセスをブロックするようにドーナツ型バルーン内に正圧を課して、バルーンを半径方向内側に向けて膨張させることにより行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これら及び他のバルブの設計は外科器具の様々な直径にかなり融通性があるが、すべての現在入手可能なバルブには、直径の変化に関する、器具の形状の変化に関する、及び、バルブに損傷を与えることなくかつ最適なシール特性をもって、いくつの器具がバルブを通過できるかに関する重大な制約がある。これらの理由から、血管内外科手順、腹腔鏡外科手順及びその他の外科手順のための、改良されたイントロデューサシースバルブを提供することが望まれている。このようなバルブは、好ましくは、バルブを通過する外科器具の断面サイズ又は形状に関係なく、既知のバルブの高摩擦力を課すことなく、広い範囲の外科器具直径、形状及び複数の器具をシールすることができるものであろう。
【0007】
イントロデューサシースバルブとして詳細に議論していくが、本発明は、肥満症治療用ポートアクセス、メディカルインジェクションポート、血管アクセスポート、透析アクセスポート又は栄養チューブなどの挿入部位のためのバルブなどの他の用途も包含する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明の要旨
第一の実施形態は、多孔性基材を含む内側チューブと、外側チューブを有し、その内側チューブの外面と外側チューブの内面との間に形成される加圧可能な空間を有するイントロデューサシースバルブを提供する。
【0009】
さらなる実施形態は厚さが約0.0025mm〜約1mmである内側チューブと、外側チューブを有し、その内側チューブの外面と外側チューブの内面との間に形成される加圧可能な空間を有するイントロデューサシースバルブを提供する。
【0010】
さらなる実施形態はePTFE(延伸ポリテトラフルオロエチレン)を含む内側チューブと、外側チューブを有し、その内側チューブの外面と外側チューブの内面との間に形成される加圧可能な空間を有するイントロデューサシースバルブを提供する。
【0011】
本発明の追加の特徴及び利点は明細書中に示され、又は、本発明の実施により判るであろう。
【0012】
本発明のこれらの特徴及び利点は本明細書の記載及び特許請求の範囲ならびに添付の図面で特に指摘した構造により理解されそして実現されるであろう。
【0013】
上記の一般記載及び下記の詳細な説明の両方は例示及び説明のためのものであり、特許請求される発明のさらなる説明を提供することが意図されていることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面の簡単な説明
添付の図面は本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、そしてこの明細書中に取り込まれ又はその一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、そして、明細書とともに、本発明の原理を説明する役割を果たす。図面中、
図1図1はイントロデューサシースバルブの1つの実施形態を含むイントロデューサシースの斜視図である。
図2図2はイントロデューサシースバルブの1つの実施形態を含むイントロデューサシースの切り取り図である。
図2A図2Aはイントロデューサシースバルブの1つの実施形態を含むイントロデューサシースの切り取り図である。
図3図3はイントロデューサシースバルブの1つの実施形態の拡大図である。
図4図4はイントロデューサシースバルブの1つの実施形態の端面図である。
図5A-C】図5A−Cは多孔質基材の例を示す。
図6A-C】図6A−Cは多孔質基材の表面の拡大例を示す。
図7A-C】図7A−Cは多孔質基材の表面の拡大例を示し、基材中の開口部又は孔をポリマーが充填している。
図8図8はイントロデューサシースバルブの1つの実施形態を含むイントロデューサシースの切り取り図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
例示の実施形態の詳細な説明
第一の実施形態は多孔性基材を含む内側チューブと、外側チューブとから作られ、その内側チューブの外面と外側チューブの内面との間に形成される加圧可能な空間を有するイントロデューサシースバルブを含む。
【0016】
図1はイントロデューサシースバルブ100の1つの実施形態を示す。イントロデューサシースバルブ100アセンブリーはイントロデューサシース102に取り付けられることができる。シース102はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)又は押出高密度ポリエチレンあるいは適切な生体適合性及び機械特性を有する他の任意の材料から作られることができる。当業者は本発明に実施するために使用されうる可能性のある様々な材料が存在することを容易に理解することができる。シース102はどんな任意のサイズであってもよいが、好ましくは約12〜26Frのサイズである。シース102の最近位末端には、ねじ込みアダプター104がある。ねじ込みアダプター104は適切な生体適合性及び機械特性を有する任意の生体適合性プラスチック又は任意の生体適合性金属から製造されてよい。ねじ込みアダプター104は様々な手段によりシース102に取り付けられることができ、その手段としては、限定するわけではないが、ポリウレタン接着剤、速硬性シアノアクリレート接着剤又は紫外線硬化性接着剤などの接着剤が挙げられる。ねじ込みアダプター104をシース102に取り付けるための他の手段として、超音波溶接、締まりばめ、熱結合及びインサート成形を挙げることができる。当業者はねじ込みアダプター104をシース102を取り付けるための可能性のある様々な手段が存在することを容易に理解することができる。フロントフィッティング106の遠位末端はねじ込みアダプター104の近位末端に取り付けられることができる。ねじ込みアダプター104、フロントフィッティング106、スナップリング108及びフィルポート112付きスナップリング108’は適切な生体適合性及び機械特性を有する任意の生体適合性金属もしくはプラスチックから製造されてよい。スナップリング108及びフィルポート112付きスナップリング108’は後述するであろう。フロントフィッティング106はねじ込みアダプター104及びシース102の取り付けに関して記載したのと同様の手段によりねじ込みアダプター104に取り付けられることができる。フロントフィッティング106の多くの特徴及び特性の中で、幾つかを下記に説明する。フロントフィッティング106は使用者がデバイスをしっかりと握ることができるように設計される。フィッティング106の側面にある突起物107によりグリップ性が補助されうる。この突起物107はフィッティング106と同様の材料で作られてよく、又は、高摩擦係数の材料もしくはフロントフィッティング106の材料よりも柔軟性のある材料から作られてよい。これらの突起物は、デバイスのグリップ性をさらに補助するために、上記の材料との組み合わせで、格子、粗面、隆起した会社のロゴもしくはデザイン又は溝を有して作られてもよい。フロントフィッティング106の表面上のこれらの特徴は、また、グリップ用突起物107を使用することなく、グリップ性を補助するために使用されてもよく、そしてフロントフィッティング106の側面に直接的に与えられてもよい。フロントフィッティング106は、また、フィッティングとともにフラッシュポート109を含む。フラッシュポート109及びフィッティングの機能及び使用は当該技術分野において一般に知られている。
【0017】
図1の断面図である図2及び図1の分解図である図3に例示するように、外側シースアセンブリーはスナップリング108、外側チューブ110、及び、フィルポート112付きスナップリング108’から作られることができる。上述したとおり、スナップリング108及びフィルポート112付きスナップリング108’は適切な生体適合性及び機械特性を有する任意の生体適合性金属もしくはプラスチックから製造されてよい。フィルポート112はスナップリング108又は108’に沿ってどの位置にあってもよい。外側チューブ110は好ましくはシーリングリップ204の特徴を有する。シーリングリップ204は外側チューブ110に対するスナップリング108及びフィルポート112付きスナップリング108’の強固な締結を補助する。シーリングリップ204は、また、チューブ110とチューブ200との間のシールを提供する。外側チューブ110は様々な方法によってスナップリング108及びフィルポート112付きスナップリング108’に取り付けられることができる。それらの部品の結合のための好ましい方法は当該技術分野において一般に実用されているようなインサート成形によるものである。取り付けのための他の方法としては、締まりばめ、接着もしくは接着剤、超音波溶接及び熱結合を挙げることができる。外側チューブ110は所望の機械特性及び生体適合性を有する任意のエラストマー、ラテックス又はポリカーボネートから製造されてよい。1つの実施形態において、外側チューブ110はシリコーンを含み、そして加圧されていないときに砂時計形状を有する。加圧されたときに、外側チューブ110は膨張されて、加圧可能な空間206において所望の圧力を示す。加圧方法及び手段は後述するであろう。外側チューブ110のこの特徴により、デバイスの使用者がデバイスに最適な圧力を容易かつ素速く認識することできる。
【0018】
図2及び3は、また、内側チューブ200をも示している。内側チューブ200は内側チューブ200の各々の末端にリング202を有して形成されている。内側チューブ200は任意の非常に薄く、強固なドレープ性のある(drape-able)材料、たとえば、ePTFE、布帛、シルク又はケブラー(Kevlar)(登録商標)ブランドの繊維から作られてよい。これらの材料は単一層構造物又は複数層構造物として製造されうる。1つの実施形態において、内側チューブ200は薄い多孔質基材である、米国特許出願公開第2007/0012624A1又は米国特許出願公開第2008/0053892A1に記載されるの同様のePTFEから作られてよい。この構造物は複数層のePTFEを含んでよく、その複数層のePTFEはポリマーで充填され又はポリマーが吸収されていてよい。充填し又は吸収させるポリマーは構造物と同一であっても又は異なるポリマーであってもよい。1つの構造物は米国特許第7,049,380号明細書に開示されているのと同様であることができる。多孔質基材の構成は図5A−C、図6A−C及び図7A−Cの記載を用いてさらに議論されるであろう。
【0019】
図2及び3は内側チューブ200の末端にあるリング202を示している。リング202は内側チューブ200をフロントフィッティング106及びリアフィッティング208に取り付けるための補助をする剛性部材を形成するように使用される。リング202は所望の生体適合性及び機械特性を有する任意の材料から作られてよい。リングは好ましくはフッ素化エチレンプロピレン(FEP)から作られる。リング202が取り付けられた内側チューブ200は外側チューブ110を通して挿入され、フロントフィッティング106の突出末端に取り付けられることができる。その後、スナップリング108は接着剤でフロントフィッティング106に取り付けられることができるが、他の適切な取り付け方法でも足りるであろう。その後、残った未結合のリング202はリアフィッティング208の突出末端に取り付けられることができる。フィルポート112付きスナップリング108’は、その後、リアフィッティング208にスナップ留めできる。フィルポート112付きスナップリング108’とリアフィッティング208との取り付け方法は上記と同様である。フィルポート112付きスナップリング108’及びリアフィッティング208の両方を製造するために使用される材料は上記で議論したとおりである。
【0020】
図2Aは加圧可能な空間206が使用前に充填されそしてその後、フィルポート112がプラグ207で閉止されている実施形態を示している。この実施形態は図2に示すのとほぼ同一の部品を有するが、プラグ207が追加されている。
【0021】
図4はデバイスの末端図であり、押し潰された内側チューブ200を示している。フィルポート112付きスナップリング108’は内側チューブ200を押し潰すのに十分な圧力まで加圧可能な空間206が充填されうる特徴を有する。加圧可能な空間206は任意の適切な材料(1種又は複数種)で充填されてよい。たとえば、加圧可能な空間206は1種以上の下記の物質:空気、シリコーン、水、塩類溶液、低揮発性生体適合性液体、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、圧縮性フォーム、エラストマー球体及び架橋シリコーンゲルで充填されてよい。
【0022】
図5A−Cには種々の多孔性基材の斜視図が示されている。多孔性基材は特定の用途に適する様々な形状又は形態であってよい。
【0023】
図5Aは外面502及び厚さ504を有する平らな平面状基材500Aを示している。図5Bは外面502及び厚さ504を有する筒形又はチューブ状多孔質基材500Bである。
【0024】
多孔質基材はどんな形態又は形状であってもよく、たとえば、平らな平面形状、筒形又はチューブ状形状、あるいは、当該技術分野において一般に知られている他の任意の形状であってよい。多孔質基材の寸法は特定の用途によって変更可能である。たとえば、壁厚さ504は変更可能であり、長さ、幅、直径なども同様である。特定の寸法は、基材の長さ、幅に沿って、又は、基材表面502にわたって変更可能である。たとえば、図5Cは直径が基材の長さ方向に沿って変更されており、「ドッグボーン」形状を形成しているチューブ状多孔質基材500Cを示している。
【0025】
多孔質基材は様々な材料を含むことができ、たとえば、ePTFE、布帛、シルク、ケブラー(Kevlar)(登録商標)ブランドの繊維、又は、当該技術分野において知られている他の材料を含むことができる。「多孔質基材」は相互に連結されていてよい開口部又は孔を有する基材として定義される。図6A−Cには、多孔質基材の表面の拡大部分図が示されている。図6Aにはフィブリル604により相互に連結されたノード602を有する多孔質基材600Aが示されている。開口部又は孔は606Aとして示されている。このタイプの多孔質基材はあらゆる膨張(expanded)ポリマーと同様であろう。同様に、図6Bには開口部又は孔606Bを有する固体材料608を含む多孔質基材600Bが示されている。このタイプの多孔質基材はあらゆる生体適合性プラスチックと同様であろう。開口部又は孔は機械手段又はエッチング手段により形成されるであろう。プラスチックの他の開口部もしくは孔形成手段は当該技術分野において一般に知られている。図6Cには開口部又は孔606Cを有する繊維又はフィラメント610を含む多孔質基材600Cが示されている。このタイプの多孔質基材はあらゆる織物布帛、又は、繊維の織物もしくは繊維から加工された多孔質基材と同様であろう。
【0026】
多孔質基材はポリマーなどの物質で充填されてよい。開口部又は孔を充填するために使用されるポリマーは基材のポリマーと同一のポリマーであっても又は異なるポリマーであってもよい。図7A−Cには物質により充填された多孔質基材の表面の拡大部分図が示されている。図7Aはフィブリル604により相互に連結されたノード602及び充填された孔702を有する多孔質基材700Aを示している。図7Bは固体材料608及び充填された孔704を含む多孔質基材700Bを示している。図7Cには繊維610及び充填された開口部もしくは孔706を有する多孔質基材700Cが示されている。
【0027】
図8は本発明の別の実施形態を示している。シース102と同様のシース800はフロントフィッティング802に取り付けられている。シース800はシース102と同様の寸法及び材料であってよいが、最近位末端でカフを有して形成されている。フロントフィッティング802は、その後、シース800の周囲に形成され又はシース800に取り付けられることができる。取り付け方法は当該技術分野においてよく知られており、その方法として接着剤又はインサート成形を挙げることができる。フロントフィッティング802はフロントフィッティング106の材料と同様の材料から形成されうる。フロントフィッティングはグリップ用突起物107(図示せず)及びフィッティング付きフラッシュポート109と同様の特徴及び利点を有することは認識されるであろう。スナップリング108、外側チューブ110、内側チューブ200及び加圧可能な空間206は既に詳細に記載された。リアスナップリング108’はフィルポート112付きスナップリング108’と同様の材料から作られ、そしてフィルポート112付きスナップリング108’と同様の特徴を有する。リアスナップリング804は形作られた(featured)フィルポートを有することができるが、好ましくはフィルポートを含まない。加圧可能な空間206は組み立て時に特殊装置を用いて充填されうる。充填材料は上述のとおりである。
【実施例】
【0028】
本発明の範囲を制限することを意図せず、下記の実施例はどのように本発明の様々な実施形態が作られ及び/又は使用されることができるかを例示する。
【0029】
例1
図1と同様のイントロデューサシースバルブアセンブリーを下記の部品及び組み立て法を用いて製造した。
部品は急速試作品製造用ステレオリトグラフィー(SLA)法を用いて製造した。Accura(登録商標)25プラスチックとして指定されるSLA材料を用いてProtoCam(Northampton, PA)により部品を製造した。この材料は、硬化時に、公表された引張強度、約38MPa、引張弾性率、約1590〜1660MPa、破断点伸び率、約13〜20%、及び、硬度、約80ショアDを有した。引張及び伸びデータは試験法ASTM D638を用いて得られた。このSLA法及びAccura(登録商標)25プラスチック材料を用いて5つの部品を製造した。それらの部品はねじ込みアダプター、フロントフィッティング、フィルポート付きスナップリング、及び、リアフィッティングを含んだ。
【0030】
イントロデューサシースバルブの組み立てに必要な他の材料は購入した物品であった。外径約14mm、内径約12mm及び幅約1mmの丸い断面形状のシリコーンOリングはMacMaster-Carr (Santa Fe Springs, CA)から入手した。FEPリングを製造しそして切断して、外径約12.7mm(0.475インチ)、内径約10.5mm(0.415インチ)及び厚さ約0.76mm(0.030インチ)を有するようにした。そのリングを製造するために用いたFEPシートはSaint-Gobain(Hoosick Falls, NY)から入手した。外側チューブは試作品設計用モールド製造ゴム、Silastic(登録商標)T−4ベース/硬化剤(Dow Corning (K.R. Anderson, Inc. Morgan Hill, CA)からオーダーした)を用いて製造した。その材料は、硬化時に、公表された引張強度、約970psi、引き裂き強度、約150ppi、硬度、約40ショアD、及び、破断点伸び率、約390%を有した。引き裂き強度データは試験法ISO34を用いて得た。このデバイスを製造するために用いたシースはFEP又押出高密度ポリエチレンのいずれかであり、外径が約7.52mm〜7.70mmの範囲でありそして内径が約6.71mm〜5.76mmの範囲であり、種々の供給者から得た。外径が約2.7mm(0.107インチ)であり、内径が約1.7mm(0.068インチ)であり、そして長さが約19.05cmであるポリビニルクロリド(PVC)チューブは社内在庫品から得られた。直径が約11.0mmでありそして長さが約304.8mmであるステンレススチールマンドレル(内側チューブを作るために使用される)は社内在庫品から供給した。標準ルアーフィッティングを有するポリカーボネート三方コック弁は社内在庫品から供給した。速硬性シアノアクリレート接着剤及び2液型ポリウレタン接着剤は社内在庫品から供給した。Sharpie(登録商標)ファインポイントパーマネントマーカーは社内在庫品から入手した。
【0031】
その後、上記の部品を用いてイントロデューサシースバルブを組み立てた。シースアセンブリーでは、ねじ込みアダプターの非ねじ込み末端は、2液型ポリウレタン接着剤を用いてシースの近位末端に接着した。その後、ねじ込みアダプターのねじ込み末端にある溝にシリコーンOリングを配置した。
【0032】
外側チューブアセンブリーでは、フィルポート付きスナップリングの周囲において、Silastic(登録商標)T−4を用いて砂時計形状のシリコーンチューブ(外側チューブ)をインサート成形した。製造者の指示通りにSilastic(登録商標)T−4をミックスし、当該技術分野において一般に知られているとおりに脱気し、そしてフィルポート付きスナップリングを収納している特別仕様の2パートモールド中に注ぎ、そして硬化した。硬化時間は約75℃で最低で約1時間であった。インサート成形を、当該技術分野において一般に知られているとおりに社内で行った。その後、外側チューブアセンブリーをモールドから取り出し、そしてばりを除去した。最終の外側チューブの寸法はチューブ壁厚が約2.7mmであり、最大外径が約17.8mmであり、最小外径(砂時計形状の最も小さい部分)が約12.75mmであり、そして長さが約22.5mmであった。
【0033】
その後、内側チューブアセンブリーを薄い多孔質ePTFE膜を用いて作った。薄い多孔質ePTFE膜は米国特許出願第2007/0012624A1明細書又は米国特許出願公開第2008/0053892A1明細書のとおりに作った。薄い多孔質膜を、5周完全巻きでステンレススチールマンドレル上にロールし、その後、切断した。同ロールの上に、米国特許第7,049,380号明細書の教示にしたがって製造した薄い膜を2周完全回巻きでロールし、その後、切断した。薄い多孔質ePTFE膜をさらに5周完全巻きでロールし、その後、切断した。構造物の最終の厚さは約30ミクロンであった。その後、Sharpie(登録商標)ファインポイントパーマネントマーカーの上で、FEPリングを手で延ばし、マーカーから取り外し、そして巻かれたチューブ構造物上に、約32.5mmの内側リングどうしの間隔で配置した。その後、アセンブリーを、約320℃で約14分間、ESPEC実験室炉(モデル番号STPH−201)中に入れた。その後、アセンブリーを炉から取り出し、そして室温まで冷却させた。その後、アセンブリーをマンドレルから剥がし、セグメントに切断し、1セグメントあたりに2つのFEPリングを含むようにした。
【0034】
内側チューブアセンブリーを、その後、外側チューブアセンブリーを通して挿入し、それにより、外側チューブアセンブリーの各末端からFEPリングが延在するようにした。フィルポート付きスナップリング上のFEPリングをフロントフィッティングの突出直径上に適合させた。スナップリングの内面にシアノアクリレート接着剤を塗布した。フロントフィッティング及び外側チューブアセンブリーを手でスナップ留めした。残った方のFEPリングをリアフィッティングの突出直径上に適合させた。フィルポート付きスナップリングの内面にシアノアクリレート接着剤を塗布し、そしてリアフィッティング及びフィルポート付きスナップリングを手でスナップ留めした。
【0035】
その後、バルブアセンブリーをシースアセンブリー上にねじ止めした。PVCチューブをフィルポートにシアノアクリレート接着剤を用いて接着し、そして三方コック弁をチューブの末端に取り付けた。外側チューブと内側チューブとの間の加圧可能な空間は、水で満たしたシリンジを用いて試験する前に、コック弁をとおして所望の圧力に加圧した。
【0036】
このイントロデューサシースバルブの例は外側チューブと内側チューブとの間の空間を加圧し、その後、プラグ又は閉塞性物質を用いてフィルポートを塞ぐことで、予備充填形態で提供されうる。
【0037】
例2
図8と同様のイントロデューサシースバルブアセンブリーを下記の部品及び組み立て法を用いて製造した。
Accura(登録商標)25プラスチックとして指定されるSLA材料を用いてProtoCam(Northampton, PA)により部品を製造した。この材料は、硬化時に、公表された引張強度、約38MPa、引張弾性率、約1590〜1660MPa、破断点伸び率、約13〜20%、及び、硬度、約80ショアDを有した。引張及び伸びデータは試験法ASTM D638を用いて得られた。このSLA法及びAccura(登録商標)25プラスチック材料を用いて3つの部品を製造した。それらの部品は2つのスナップリング及びリアフィッティングを含んだ。
【0038】
イントロデューサシースバルブの組み立てに必要な他の材料は購入した物品であった。フロントフィッティングは試作品設計用ウレタンプラスチック、Smooth-Cast (登録商標)300(Protocam (Northampton, PA)からオーダーした)を用いて社内で製造した。この材料は、硬化時に、公表された引張強度、約3000psi、及び、硬度、約70ショアDを有した。外径約14mm、内径約12mm及び幅約1mmの丸い断面形状のシリコーンOリングはMacMaster-Carr (Santa Fe Springs, CA)から入手した。FEPリングを社内で製造しそして切断して、外径約12.7mm(0.475インチ)、内径約10.5mm(0.415インチ)及び厚さ約0.76mm(0.03インチ)を有するようにした。そのリングを製造するために用いたFEPシートはSaint-Gobain(Hoosick Falls, NY)から入手した。外側チューブは試作品設計用モールド製造ゴム、Silastic(登録商標)T−4ベース/硬化剤(Dow Corning (K.R. Anderson, Inc. Morgan Hill, CA)からオーダーした)を用いて社内で製造した。その材料は、硬化時に、公表された引張強度、約970psi、引き裂き強度、約150ppi、硬度、約40ショアD、及び、破断点伸び率、約390%を有した。引き裂き強度データは試験法ISO34を用いて得た。このデバイスを製造するために用いたシースは押出高密度ポリエチレンであり、外径が約7.52mm〜7.70mmの範囲でありそして内径が約6.71mm〜5.76mmの範囲であり、社内在庫品から入手した。直径が約11.0mmでありそして長さが約304.8mmであるステンレススチールマンドレル(内側チューブを作るために使用される)は社内在庫品から供給した。速硬性シアノアクリレート接着剤及び2液型ポリウレタン接着剤は社内在庫品から供給した。Sharpie(登録商標)ファインポイントパーマネントマーカーは社内在庫品から入手した。
【0039】
その後、上記の部品を用いてイントロデューサシースバルブを組み立てた。シースアセンブリーを製造するために、ポリエチレンシースは最近位末端にカフを形成するようにRF(高周波)加工した。カフは約0.94mmの厚さであり、外径が8.59mmであった。フロントフィッティングはSmooth-Cast (登録商標)300ウレタンを用いて、シース上のカフの上にインサート成形した。Smooth-Cast (登録商標)300は製造者の指示通りに混合し、特別仕様の2パートモールド中に注いだ。インサート成形を当該技術分野において知られているようにして社内で行った。その後、アセンブリーをモールドから取り出し、そしてバリを除去した。
【0040】
外側チューブアセンブリーでは、Silastic(登録商標)T−4シリコーンを用いて砂時計形状のシリコーンチューブ(外側チューブ)を成形した。製造者の指示通りにSilastic(登録商標)T−4をミックスし、当該技術分野において一般に知られているとおりに脱気し、そして特別仕様の2パートモールド中に注ぎ、そして硬化した。硬化時間は約75℃で最低で約1時間であった。インサート成形を、当該技術分野において一般に知られているとおりに社内で行った。その後、外側チューブをモールドから取り出し、そしてばりを除去した。最終の外側チューブの寸法はチューブ壁厚が約2.7mmであり、最大外径が約17.8mmであり、最小外径(砂時計形状の最も小さい部分)が約12.75mmであり、そして長さが約22.5mmであった。スナップリングをシリコーンチューブの末端にスナップ留めした。シリコーンチューブ縁を持ち上げ、そしてシアノアクリレート接着剤をシリコーンチューブの縁とスナップリングの間に塗布した。その後、製造者の指示通りに、接着剤が完全に硬化するまでアセンブリーを室温に置いた。
【0041】
内側チューブアセンブリーは例1に記載した方法により製造した。
【0042】
内側チューブアセンブリーを、その後、外側チューブアセンブリーを通して挿入し、それにより、外側チューブアセンブリーの各末端からFEPリングが延在するようにした。シースアセンブリー上のフロントフィッティングの突出直径にシアノアクリレート接着剤を塗布し、そしてフロントフィッティングの突出直径上にFEPリングを適合させた。シアノアクリレート接着剤を外側チューブアセンブリー上のスナップリングの内面に塗布した。フロントフィッティング及び外側チューブアセンブリーを手でスナップ留めした。シアノアクリレート接着剤をリアリフティングの突出直径の基部に塗布した。残った方のFEPリングをリアフィッティングの突出直径上に適合させた。
【0043】
外側チューブと内側チューブとの間の加圧可能な空間をグリセリンで加圧した。グリセリンで空間を加圧するために、バルブアセンブリーを社内製造した留め具に入れた。留め具はリアフィッティングを掴む移動可能なハウジングと、スナップリング及び外側チューブアセンブリーを掴む静止ハウジングとからなった。この留め具は、加圧の間にリアフィッティングとスナップリングとの間に約2.0mmの隙間を維持した。この留め具は、また、リアフィッティング及びスナップリングの周囲に密シールを形成するように設計された直径の2つのO−リングを内部に含むカフからなった。そのカフを、カフをとおして延びる開口部に適合させそしてチューブを開口部に連結させた。チューブをグリセリンで充填したシリンジに連結した。カフをリアフィッティング及びスナップリングの間の隙間の上に適合させ、そして加圧可能な空間を所望の圧力にまでグリセリンで充填した。空間が一旦満たされ、そして、カフがリアフィッティングとスナップリングとの間の隙間上に適合している間に、移動可能なハウジングをスナップリングに向けて押し、隙間を閉止した。イントロデューサシースバルブアセンブリーの外側から過剰のグリセリンを除去した。
【0044】
本明細書において、本発明の特定の実施形態を例示しそして記載してきたが、本発明はそのような例示及び記載に限定されるべきでない。特許請求の範囲に含まれる本発明の部分として、修正及び変更が取り込まれそして含まれることが明らかなはずである。本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[49]に記載する。
[1]
外側チューブ、
多孔質基材を含む内側チューブ、及び、
前記外側チューブの内面と前記内側チューブの外面との間に形成される加圧可能な空間を含む、イントロデューサシースバルブ。
[2]
前記多孔質基材はポリマーを含む、項目1記載のイントロデューサシースバルブ。
[3]
前記多孔質基材の少なくとも一部分を充填している少なくとも1種のポリマーをさらに含む、項目1記載のイントロデューサシースバルブ。
[4]
前記多孔質基材の少なくとも一部分を充填している少なくとも1種のポリマーをさらに含む、項目2記載のイントロデューサシースバルブ。
[5]
前記加圧可能な空間は前記内側チューブを押し潰すのに十分な圧力まで少なくとも1種の物質により加圧される、項目1記載のイントロデューサシースバルブ。
[6]
前記圧力は逆血流(back bleeding)を防止するために十分な圧力である、項目5記載のイントロデューサシースバルブ。
[7]
前記内側チューブをとおして少なくとも1つの介入デバイスを進行させることができる、項目5記載のイントロデューサシースバルブ。
[8]
前記内側チューブは潤滑性材料を含む、項目1記載のイントロデューサシースバルブ。
[9]
前記内側チューブはePTFE(延伸ポリテトラフルオロエチレン)、布帛、シルク及びケブラー(Kevlar)(登録商標)からなる群より選ばれる材料を含む、項目1記載のイントロデューサシースバルブ。
[10]
前記内側チューブはePTFEを含む、項目9記載のイントロデューサシースバルブ。
[11]
前記少なくとも1種の物質は空気、シリコーン、水、塩類溶液、低揮発性生体適合性液体、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、圧縮性フォーム、エラストマー球体及び架橋シリコーンゲルからなる群より選ばれる材料を含む、項目5記載のイントロデューサシースバルブ。
[12]
前記加圧可能な空間は前記外側チューブの第一の末端を前記内側チューブの第一の末端にシールしかつ前記外側チューブの第二の末端を前記内側チューブの第二の末端にシールすることで形成される、項目1記載のイントロデューサシースバルブ。
[13]
前記シールは以下のうちの少なくとも1つ:締まりばめ、接着、熱結合及びインサート成形により行われる、項目12記載のイントロデューサシースバルブ。
[14]
前記締まりばめは少なくとも1つのO−リングを用いて形成される、項目13記載のイントロデューサシースバルブ。
[15]
前記加圧可能な空間は外部源により得られる圧力を維持する、項目1記載のイントロデューサシースバルブ。
[16]
前記圧力は以下の少なくとも1つ:指圧、板ばね及び充填済シリンジにより得られる、項目15記載のイントロデューサシース。
[17]
外側チューブ、
約0.0025mm〜約1mmの厚さの内側チューブ、及び、
前記外側チューブの内面と前記内側チューブの外面との間に形成される加圧可能な空間を含む、イントロデューサシースバルブ。
[18]
前記多孔質基材はポリマーを含む、項目17記載のイントロデューサシースバルブ。
[19]
前記多孔質基材の少なくとも一部分を充填している少なくとも1種のポリマーをさらに含む、項目17記載のイントロデューサシースバルブ。
[20]
前記多孔質基材の少なくとも一部分を充填している少なくとも1種のポリマーをさらに含む、項目18記載のイントロデューサシースバルブ。
[21]
前記加圧可能な空間は前記内側チューブを押し潰すのに十分な圧力まで少なくとも1種の物質により加圧される、項目17記載のイントロデューサシースバルブ。
[22]
前記圧力は逆血流(back bleeding)を防止するために十分な圧力である、項目21記載のイントロデューサシースバルブ。
[23]
前記内側チューブをとおして少なくとも1つの介入デバイスを進行させることができる、項目21記載のイントロデューサシースバルブ。
[24]
前記内側チューブは潤滑性材料を含む、項目17記載のイントロデューサシースバルブ。
[25]
前記内側チューブはePTFE、布帛、シルク及びケブラー(Kevlar)(登録商標)からなる群より選ばれる材料を含む、項目17記載のイントロデューサシースバルブ。
[26]
前記内側チューブはePTFEを含む、項目25記載のイントロデューサシースバルブ。
[27]
前記少なくとも1種の物質は空気、シリコーン、水、塩類溶液、低揮発性生体適合性液体、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、圧縮性フォーム及び架橋シリコーンゲルからなる群より選ばれる材料を含む、項目21記載のイントロデューサシースバルブ。
[28]
前記加圧可能な空間は前記外側チューブの第一の末端を前記内側チューブの第一の末端にシールしかつ前記外側チューブの第二の末端を前記内側チューブの第二の末端にシールすることで形成される、項目17記載のイントロデューサシースバルブ。
[29]
前記シールは以下のうちの少なくとも1つ:締まりばめ、接着、熱結合及びインサート成形により行われる、項目28記載のイントロデューサシースバルブ。
[30]
前記締まりばめは少なくとも1つのO−リングを用いて形成される、項目29記載のイントロデューサシースバルブ。
[31]
前記加圧可能な空間は外部源により得られる圧力を維持する、項目17記載のイントロデューサシースバルブ。
[32]
前記圧力は以下の少なくとも1つ:指圧、板ばね及び充填済シリンジにより得られる、項目31記載のイントロデューサシース。
[33]
外側チューブ、
ePTFEを含む内側チューブ、及び、
前記外側チューブの内面と前記内側チューブの外面との間に形成される加圧可能な空間を含む、イントロデューサシースバルブ。
[34]
前記多孔質基材はポリマーを含む、項目33記載のイントロデューサシースバルブ。
[35]
前記多孔質基材の少なくとも一部分を充填している少なくとも1種のポリマーをさらに含む、項目33記載のイントロデューサシースバルブ。
[36]
前記多孔質基材の少なくとも一部分を充填している少なくとも1種のポリマーをさらに含む、項目34記載のイントロデューサシースバルブ。
[37]
前記加圧可能な空間は前記内側チューブを押し潰すのに十分な圧力まで少なくとも1種の物質により加圧される、項目33記載のイントロデューサシースバルブ。
[38]
前記圧力は逆血流(back bleeding)を防止するために十分な圧力である、項目37記載のイントロデューサシースバルブ。
[39]
前記内側チューブをとおして少なくとも1つの介入デバイスを進行させることができる、項目37記載のイントロデューサシースバルブ。
[40]
前記少なくとも1種の物質は空気、シリコーン、水、塩類溶液、低揮発性生体適合性液体、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、圧縮性フォーム及び架橋シリコーンゲルからなる群より選ばれる材料を含む、項目37記載のイントロデューサシースバルブ。
[41]
前記加圧可能な空間は前記外側チューブの第一の末端を前記内側チューブの第一の末端にシールしかつ前記外側チューブの第二の末端を前記内側チューブの第二の末端にシールすることで形成される、項目33記載のイントロデューサシースバルブ。
[42]
前記シールは以下のうちの少なくとも1つ:締まりばめ、接着、熱結合及びインサート成形により行われる、項目41記載のイントロデューサシースバルブ。
[43]
前記締まりばめは少なくとも1つのO−リングを用いて形成される、項目42記載のイントロデューサシースバルブ。
[44]
前記加圧可能な空間は外部源により得られる圧力を維持する、項目33記載のイントロデューサシースバルブ。
[45]
前記圧力は以下の少なくとも1つ:指圧、板ばね及び充填済シリンジにより得られる、項目44記載のイントロデューサシース。
[46]
(a)外側チューブを提供すること、
(b)前記外側チューブの1つの末端にスナップリングを取り付けそして前記外側チューブのもう一方の末端にフィルポート付きスナップリングを取り付けて、外側チューブアセンブリーを形成すること、
(c)内側チューブの各末端にリングを取り付けて、内側チューブアセンブリーを形成すること、
(d)前記外側チューブアセンブリーに前記内側チューブアセンブリーを通すこと、
(e)前記内側チューブアセンブリーをフロントフィッティングに取り付けること、
(f)前記外側チューブアセンブリーを前記フロントフィッティングの表面にスナップ留めすること、
(g)前記内側チューブアセンブリーをリアフィッティングに取り付けること、
(h) 前記外側チューブアセンブリー上の前記フィルポート付きスナップリング及び閉止した前記リアフィッティングをスナップ留めすること、
(i)使用前に前記フィルポートをとおして加圧可能な空間を充填すること、
を含む、
イントロデューサシースバルブの組み立て方法。
[47]
(a)外側チューブを提供すること、
(b)前記外側チューブの1つの末端にスナップリングを取り付けそして前記外側チューブのもう一方の末端にフィルポート付きスナップリングを取り付けて、外側チューブアセンブリーを形成すること、
(c)内側チューブをフロントフィッティングに取り付けること、
(d)前記外側チューブアセンブリーに前記内側チューブを通すこと、
(e)前記外側チューブアセンブリーを前記フロントフィッティングの表面にスナップ留めすること、
(f)前記内側チューブをリアフィッティングに取り付けること、
(g)前記外側チューブアセンブリー上の前記フィルポート付きスナップリング及び閉止した前記リアフィッティングをスナップ留めすること、
(i)使用前に前記フィルポートをとおして加圧可能な空間を充填すること、
を含む、
イントロデューサシースバルブの組み立て方法。
[48]
(a)外側チューブを提供すること、
(b)前記外側チューブの両方の末端にスナップリングを取り付けて、外側チューブアセンブリーを形成すること、
(c)内側チューブの各末端にリングを取り付けて、内側チューブアセンブリーを形成すること、
(d)前記外側チューブアセンブリーに前記内側チューブアセンブリーを通すこと、
(e)前記内側チューブアセンブリーをフロントフィッティングに取り付けること、
(f)前記外側チューブアセンブリーを前記フロントフィッティングの表面にスナップ留めすること、
(g)前記内側チューブアセンブリーをリアフィッティングに取り付けること、
(h)前記内側チューブと前記外側チューブアセンブリーとの間に形成される空間に物質を充填すること、
(i)前記外側チューブアセンブリー上のスナップリング及び閉止した前記リアフィッティングをスナップ留めすること、
(j)外側チューブハウジングユニットからすべての過剰な流体を除去すること、
を含む、
イントロデューサシースバルブの組み立て方法。
[49]
(a)外側チューブを提供すること、
(b)前記外側チューブの両方の末端にスナップリングを取り付けて、外側チューブアセンブリーを形成すること、
(c)内側チューブをねじ込みアダプターに取り付けること、
(d)前記外側チューブアセンブリーに前記内側チューブを通すこと、
(e)前記外側チューブアセンブリーを前記ねじ込みアダプターの表面にスナップ留めすること、
(f)前記内側チューブをリアフィッティングに取り付けること、
(g)前記内側チューブと前記外側チューブハウジングとの間に形成される空間に物質を充填すること、
(h)前記内側チューブ及び閉止した前記リアフィッティングをスナップ留めすること、
(i)外側チューブハウジングユニットからすべての過剰な流体を除去すること、
を含む、
イントロデューサシースバルブの組み立て方法。
図1
図2
図2A
図3
図4
図5A-C】
図6A-C】
図7A-C】
図8