特許第6273411号(P6273411)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6273411
(24)【登録日】2018年1月12日
(45)【発行日】2018年1月31日
(54)【発明の名称】建物
(51)【国際特許分類】
   B66B 5/00 20060101AFI20180122BHJP
   A62B 3/00 20060101ALI20180122BHJP
【FI】
   B66B5/00 C
   A62B3/00 C
【請求項の数】1
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2017-91990(P2017-91990)
(22)【出願日】2017年3月24日
【審査請求日】2017年3月24日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513038255
【氏名又は名称】平尾 喜裕
(72)【発明者】
【氏名】平尾 喜裕
【審査官】 井上 信
(56)【参考文献】
【文献】 特開平6−278960(JP,A)
【文献】 特開2001−316053(JP,A)
【文献】 特開2005−96938(JP,A)
【文献】 特開2006−27808(JP,A)
【文献】 特開2008−120555(JP,A)
【文献】 特開2002−17878(JP,A)
【文献】 特開2013−85638(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 5/00
A62B 1/20
A62B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物は、エレベータ(以下、EV)と、EVの後ろ側に設置した通路と、通路から直接つながっているスベリ台専用スペースと、スベリ台が設置されている非常階段によって、構成されている建物であり、EVの入口ドアの反対側(奥側)の壁に、横にスライドさせて開ける、床から天井までの開口部(以下、開口部)があり、EVの後ろの空間には、幅が2mで、高さが1.5mの通路(以下、通路)が、建物の上から下まで、積み重ね設置されていて、EV内の、開口部の前側の床に、車イスを載せて、自動や手動で上昇する床(以下、昇降床)があり、EVの開口部の前側の床下に、床より下側の通路の上の空間に、自動や手動で、張り出す床(以下、張り出し床)があり、EV内の開口部側上部に、自動や手動で動く、クレーン設備があり、クレーンは、EV内上部に設置した梁が、自動や手動で伸びることにより、通路の上や、入口ドアの1.5m外側まで移動する、クレーン設備であり、EVの後ろの通路の天井にも、自動や手動で動く、クレーン設備が設置されていて、EV内には、前後にフックの付いた台車が常備されていて、台車は、手動のブレーキ装置があり、下部にコロが付いていて、コロには、固定器具があり、台車は、中央部分が、左右に、曲がる構造となっている台車であり、台車とスロープ用の板、バール、懐中電燈、両端に、フックの付いた帯は、EV内と各通路に常備されていて、各通路の、EVの上下移動空間に10cmの立ち上がり部分があり、各通路から、スベリ台専用スペースまで、直接つながっていて、スベリ台専用スペースは、建物の上から下まで、らせん状の2本のトンネルがあり、建物の上と下でつながっていて、トンネル内には、スベリ台が設置されていて、建物上部に設置された、かっ車を介して、2本のトンネル内で、数メートル毎にフックの付いた帯が、ループ状につながっている状態で、ループ状の帯は、自動や手動で動き、ループ状の帯が切れた時の予備として、同じ場所に、5cm長くしたループ状の帯が設置されていて、トンネルは、煙の侵入を防ぐため、出入り用の開閉部があり、各開閉部近くに、通路やEV内に使用されていると同じ台車があり、バール、懐中電燈、両端にフックの付いた帯が常備され、かっ車の近くには、予備のかっ車があり、かっ車やライトを機能させるための発電設備、蓄電設備、送配電設備があり、スベリ台専用スペースの予備として、非常階段にスベリ台が設置されていて、非常階段に行くために、各通路から、上階、又は下階の通常のフロアまで、移動するためのスロープがあり、非常階段のスベリ台は、非常階段の中心部分と、非常階段の外側天井近くに、らせん状に設置されていて、天井近くのスベリ台には、各階フロアから、非常階段の入口近くより、非常階段の出入りのスペースを確保した状態で、通常のフロアから、天井近くのスベリ台まで、スロープが設置されていて、非常階段の中心近くに設置したスベリ台と、非常階段の外側天井近くに設置したスベリ台が、建物の上と下で、ループ状につながり、トンネル状になっていて、建物上部に設置している、かっ車を介して、2本のトンネル内で、数メートル毎にフックの付いた帯が、ループ状につながっている状態で、ループ状の帯は、自動や手動で動き、ループ状の帯が切れた時の予備として、同じ場所に、5cm長くした、ループ状の帯が設置されていて、トンネルは、煙の侵入を防ぐため、各階に、出入り用の開閉部があり、各開閉部近くに、通路やEV内に使用されていると同じ台車があり、バール、懐中電燈、両端にフックの付いた帯が常備されていて、かっ車の近くには、予備のかっ車があり、かっ車やライトを機能させるための発電設備、蓄電設備、送配電設備が設置されている非常階段となっていて、EVと、通路と、スベリ台専用スペースと、スベリ台が設置されている非常階段が、一連で構成されている建物。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0001】
歩ける人、歩けない人が、地震によるビル火災の中で、エレベータの閉じ込め事故から、建物の下まで、短時間で、避難できる建物がない。
【課題を解決するための手段】
【0002】
エレベータの入口ドアの反対側(奥側)の壁に、開口部を作り、エレベータの後ろの空間に作った通路から、スベリ台まで移動して、建物の下まで避難する建物。
【0003】
エレベータ(以下、EV)の入口ドアの反対側(奥側)の壁に、横にスライドさせて開ける、床から天井までの開口部(以下、開口部)を作り、EVの後ろの空間には、車イスや台車が通行する幅2m、高さ1.5mの通路(以下、通路)を、建物の上から下まで、積み重ね設置する。
【0004】
EV内の、開口部の前側の床に、車イスを載せ、自動や手動で上昇させる床(以下、昇降床)を設置し、通路と同じ高さまで、車イスを上昇させ、通路に避難させる。
【0005】
EV内の開口部の前側の床下に、床より下側の通路の、上の空間に、自動や手動で、張り出す床(以下、張り出し床)を設置し、張り出し床から、下側の通路に、スロープ用の板を架け渡し、車イスや人を避難させる。
【0006】
EV内の開口部側上部に、自動や手動で動く、クレーン設備を設置し、EV内上部に設置した梁が自動や手動で伸びて、通路の上や、入口ドアの1.5m外側まで、クレーン設備を移動させ、車イス、台車、人間を、運び出す。
【0007】
EVの後ろの通路の天井にも、自動や手動で動く、クレーン設備があり、EV内のクレーン設備と予備的に使用する。
【0008】
EV内には、台車を常備していて、台車の前後には、フックが付いていて、台車同士を接合したり、両端にフックの付いた帯を接合して、台車を前から引っ張り移動させる。
【0009】
台車は、スベリ台で降りる時、手動のブレーキ装置があり、台車の下には、コロがありコロで移動し、コロには、固定器具が付いていて、スベリ台を降りる時や、EVから通路に出る時、移動しやすくするため、中央部分が、左右に曲がる構造となっている。
【0010】
EV内から通路に移動するためのスロープ用の板、台車、バール、懐中電灯、両端にフックの付いた帯は、EV内と、各通路に常備する。
【0011】
各通路には、車イスや台車の、EVの上下移動空間への落下防止として、10cmの立ち上がり部分を作る。
【0012】
通路天井のクレーンは、EVが1台の時は、EVの前に設置し、EVが3台の時は、使用するEVの前まで、クレーンをスライドさせ使用する。
【0013】
EVから脱出した人は、各通路から、直接つながっている、スベリ台専用スペースに移動して、建物の下に、スベリ降り避難する。
【0014】
スベリ台専用スペースは、建物の上から下まで、らせん状の2本のトンネルがあり、建物の上と下で、つながっていて、トンネル内には、スベリ台を設置し、必要時、2本のトンネルを使って、建物の下まで、スベリ降りる。
【0015】
建物上部に設置している、かっ車を介して、2本のトンネル内で、数メートル毎に、フックの付いた帯が、ループ状に、建物の上から下まで、つながっていて、ループ状の帯は、自動や手動で動き、歩けない人を、建物の上階に移動させる必要が生じた時に、台車や人間を、両端にフックの付いた帯によってつなぎ、かっ車によって、上階に移動させる。
【0016】
ループ状の帯が、切れた時の予備として、同じ場所に、5cm長くした、ループ状の帯を設置して、帯が切れても、すぐに、予備が機能する状態にしておく。
【0017】
トンネルは、煙の侵入を防ぐため、出入り用の開閉部を作り、各開閉部近くに、通路やEVに使用されていると同じ台車を設置し、バール、懐中電燈、両端にフックの付いた帯を常備しておき、かっ車の近くには、予備のかっ車を常備し、かっ車やライトを機能させるための、発電設備、特電設備、送配電設備を設置する。
【0018】
スベリ台専用スペースが、煙や地震によって使えない時の、予備として、非常階段のスベリ台を使うため、高さ1.5mの各通路から、上階、又は下階の、通常のフロアまで、スロープで移動して、非常階段に向う。
【0019】
非常階段のスベリ台は、非常階段の中心部分と、非常階段の外側天井近くに、らせん状に設置していて、各階フロアから、天井近くのスベリ台に移動するため、各階フロアの非常階段の入口近くより、非常階段の出入りのスペースを確保した状態で、各階フロアから、天井近くのスベリ台まで、台車や人間を運ぶスロープを設置する。
【0020】
非常階段の中心近くに設置したスベリ台と、非常階段の外側天井近くに設置したスベリ台を、建物の上と下でつないで、ループ状にして、又、トンネル状に作り、必要時、2本のトンネルを使って、建物の下まで、スベリ降りる。
【0021】
建物上部に設置している、かっ車を介して、2本のトンネル内で、数メートル毎に、フックの付いた帯が、建物の上から下まで、ループ状に、つながっている状態で、ループ状の帯は、自動や手動で動き、歩けない人を、建物の上階に移動させる必要が生じた時に、台車や人間を、両端にフックの付いた帯によってつなぎ、かっ車によって、上階に移動させる。
【0022】
ループ状の帯が、切れた時の予備として、同じ場所に、5cm長くした、ループ状の帯を設置して、帯が切れても、すぐに、予備が機能する状態にしておく。
【0023】
トンネルは、煙の侵入を防ぐため、各階に、出入り用の開閉部を作り、各開閉部近くに、通路やEVに使用されていると同じ台車を設置し、バール、懐中電燈、両端にフックの付いた帯を常備しておき、かっ車の近くには、予備のかっ車を常備し、かっ車やライトを機能させるための、発電設備、蓄電設備、送配電設備を設置する。
【発明の効果】
【0024】
自力による避難が可能となり、高層建物ほど、避難時間は短縮される。
【発明を実施するための形態】
【0025】
EVの床から天井まで、仮りに、2.5mの高さで、EVの後ろ側の通路は、高さ1.5mで、地震により、EVが止まり、開口部を開けると、EVの床から、上側の通路まで、1mの段差であった場合、EV内のスロープ用の板を、EV内から、1m上の通路に、架け渡し、通路天井のクレーンとEV内の車イスを結び、スロープの急勾配を、車イスが移動できるように、クレーンを使って、上側の通路まで、引き上げる、又は、
【0026】
EV内、開口部の前側の床に、車イスを移動させ、EV内の開口部上のクレーン設備により、車イスを持ち上げ、梁を通路側に伸ばし、通路の上に移動させる、又は、
【0027】
EV内で、人間を、車イスから台車に移し、EV内、又は通路のクレーン設備を使って、持ち上げ、通路に移動させる。
【0028】
1.25mの段差の場合は、下側の通路との段差は、25cmなので、EVの開口部下から、張り出し床を、自動や手動で、下側の通路の上の空間に伸ばし、スロープ用の板を、張り出し床と通路に架け渡し、車イスを、EVから移動させ、張り出し床の上で、方向転換させ、通路まで降ろす。
【0029】
入口ドアをバールで開けることができた場合、開口部上のクレーン設備を、EV内上部の梁によって、スライドさせ、入口ドアの外側1.5mまで伸ばし、クレーン設備と車イス、人間、台車などを結び、通常のフロアまで降ろす。
【0030】
スベリ台は、台車を使わなくても、スベリ降りることができる。
【0031】
建物下部で、火事や津波が発生し、下に降りることが不可能となり、上階に上がる必要が発生した時は、下階の歩けない人を、建物上階に運ぶため、下階で、ループ状の帯に台車をつなぎ、下階の歩けない人を台車に載せ、自動や手動で、かっ車を回して、上階に運ぶ。
【0032】
火事や津波の発生と伴に、畜電設備が使用できなくなった時や、かっ車が、手動でも、動かなくなった時は、ループ状の帯を、かっ車から外した状態で、下階の歩けない人を、上階に運ぶため、下階の歩けない人を、一方のスベリ台に乗せ、両端にフックの付いた帯を体に巻き付け固定し、ループ状の帯のフックとつなぎ、上階では、もう一方のスベリ台のループ状の帯に、2〜3の台車をつなぎ、それぞれ人を乗せ、上階から、スベリ降りることで、下階から、歩けない人を、移動させる。
【要約】
【課題】歩ける人、歩けない人が、地震によるビル火災の中で、エレベータの閉じ込め事故から、建物の下まで、短時間で、避難できる建物がない。
【解決手段】エレベータの入口ドアの反対側(奥側)の壁に、開口部を作り、エレベータの後ろの空間に作った通路から、スベリ台まで移動して、建物の下まで避難する建物
【選択図】なし