特許第6274507号(P6274507)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6274507-表示装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6274507
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 11/24 20060101AFI20180129BHJP
   G01D 11/28 20060101ALI20180129BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20180129BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20180129BHJP
【FI】
   G01D11/24 W
   G01D11/28 B
   F21V23/06
   F21V19/00 150
   F21V19/00 170
【請求項の数】2
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-257422(P2013-257422)
(22)【出願日】2013年12月12日
(65)【公開番号】特開2015-114246(P2015-114246A)
(43)【公開日】2015年6月22日
【審査請求日】2016年10月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】平澤 拓也
【審査官】 藤田 憲二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−085935(JP,A)
【文献】 特開2011−253031(JP,A)
【文献】 特開2010−151514(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0192672(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 11/24,11/28
B60K 35/00
F21V 19/00,23/00,23/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の表示パネルと、前記第一の表示パネルを透過照明する第一の発光素子と、第二の表示パネルと、前記第二の表示パネルを透過照明する第二の発光素子と、前記第一の発光素子を搭載する第一の回路基板と、前記第二の発光素子を搭載する第二の回路基板と、前記第一の回路基板の後面に搭載された第一のコネクタ部材と、前記第二の回路基板の前面に搭載された第二のコネクタ部材と、前記第一のコネクタ部材と前記第二のコネクタ部材とを接続する配線部材と、前面に前記第一の表示パネルと前記第二の表示パネルとを保持すると共に後面に前記第一の回路基板と前記第二の回路基板とを保持する中ケースと、を備え
前記第一の表示パネルと前記第二の表示パネルは、前記第一の回路基板の後面に接続されることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第二の回路基板の後面には、配線パターンが設けられていないことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子にて表示パネルを透過照明する表示装置を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の表示装置は、例えば、特許文献1に開示されるものがある。この表示装置は液晶表示パネルの照明用基板と車両用メーターの制御用基板とを備え、照明用基板と制御用基板が可撓性配線板からなる配線部材によって接続されるものである。このような表示装置は通常、液晶表示パネルの真下に照明用基板を配置し、その直下に制御用基板を配置し、液晶表示パネルから引き出された可撓性配線板からなる第一配線部材を照明用基板に接続し、照明用基板と制御用基板とは可撓性配線板からなる第二配線部材で接続される構成が一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−26117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構造は、例えば指針式計器上に液晶表示パネルを配置する場合や、液晶表示パネルの周囲に設けられた目盛り文字板を迂回指針によって指示する構造に前述の構造が適用されるが、制御用基板の横幅を越えるように液晶表示パネルが横方向に複数並べて設けられている場合には、照明用基板と制御用基板とを上下に配置することができず、左右に配置する必要がある。制御用基板を大型化し、単一の基板上に液晶表示パネルを全て配置することも考えられるが、基板の取り数を考えると基板コストが高くなってしまう問題点があり、また電子部品実装時や半田付け時の実装装置あるいは半田付け装置への自動投入が困難になるといった問題点があった。
【0005】
そのため、例えば3つの液晶表示パネルを各液晶表示パネルに対応した各照明を有した制御用基板の直上に配置し、制御用基板に各第一配線部材によって接続し、一つの液晶表示パネルを制御用基板の横に配置し、その液晶表示パネルの照明用基板と制御用基板とを第二配線部材によって接続することになる。例えば10インチ以上のディスプレイと小型ディスプレイを並べて配置する場合も同様である。このような基板間を第二配線部材によって接続される場合、液晶表示パネルから引き出された第一配線部材を照明用基板の後面に接続し、照明用基板と制御用基板とを第二配線部材を用い各基板の後面同士で接続するため、照明用基板を両面実装にすることになり、コストが高くなってしまう問題点がある。
【0006】
本発明は、前記問題点を解消し、液晶表示パネルを複数備え、制御用基板に対して照明用基板を横に配置する場合であっても照明用基板の片面実装化を可能とし、コストを低くすることができる表示装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第一の表示パネル2,3,4と、前記第一の表示パネル2,3,4を透過照明する第一の発光素子5と、第二の表示パネル7と、前記第二の表示パネル7を透過照明する第二の発光素子8と、前記第一の発光素子5を搭載する第一の回路基板6と、前記第二の発光素子8を搭載する第二の回路基板9と、前記第一の回路基板6の後面に搭載された第一のコネクタ部材15と、前記第二の回路基板9の前面に搭載された第二のコネクタ部材14と、前記第一のコネクタ部材15と前記第二のコネクタ部材14とを接続する配線部材12と、前面に前記第一の表示パネル2,3,4と前記第二の表示パネル7とを保持すると共に後面に前記第一の回路基板6と前記第二の回路基板9とを保持する中ケース1と、を備え、前記第一の表示パネル2,3,4と前記第二の表示パネル7は、前記第一の回路基板6の後面に接続されるものである。
【0008】
また、本発明は、前記第二の回路基板9の後面には、配線パターンが設けられていないものである。
【0009】
(削除)
【発明の効果】
【0010】
複数の回路基板の内の1個を片面実装化することが可能になり、コストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態を示す断面図。
図2】同上実施形態を示す回路基板の前面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態を説明する。車両用表示装置は、中ケース1,液晶表示パネル2,3,4,発光素子5,回路基板6,液晶表示パネル7,発光素子8,回路基板9,外ケース10,配線部材11,12を備えている。
【0013】
中ケース1は、前面に液晶表示パネル2,3,4,7を保持すると共に、後面に回路基板6,9を保持するものである。中ケース1はリフレクター構造を有しており、発光素子5,8から発せられた光は、液晶表示パネル2,3,4,7に照射される。
【0014】
液晶表示パネル2は、積算走行距離,平均燃費等の車両情報を表示する。液晶表示パネル3は、回転速度やシフトポジション等の車両情報を表示する。液晶表示パネル4は、車両速度等の車両情報を表示する。液晶表示パネル2,3,4は、図示しない配線部材を有しており、その配線部材の一端は、回路基板6後面に搭載されたコネクタ部材に接続されている。
【0015】
発光素子5は、回路基板6に搭載されたマイコンから出力されるPWM信号により駆動され、白色発光する。発光素子5は、液晶表示パネル2,3,4を透過照明する。発光素子5は、回路基板6の前面に搭載されている。回路基板6には、発光素子5の他、マイコン,液晶表示パネルドライバー,警告灯を駆動する回路等の制御装置が搭載されている。
【0016】
液晶表示パネル7は、残燃料等の車両情報を表示する。発光素子8は、回路基板6に搭載されたマイコンから、配線部材12を介して回路基板9に伝達されたPWM信号により駆動される。発光素子8は、回路基板9の前面に搭載されており、液晶表示パネル7を透過照明する。回路基板9には、発光素子8が搭載されている。回路基板9は片面実装基板であり、回路基板9の後面には配線パターンが形成されていない。
【0017】
外ケース10は樹脂からなるものであり、外ケース10には、中ケース1,液晶表示パネル2,3,4,発光素子5,回路基板6,液晶表示パネル7,発光素子8,回路基板9,配線部材11,12が収納されている。
【0018】
配線部材11は、可撓性配線板からなるものであり、液晶表示パネル7から引き出され、コネクタ部材13を介して回路基板6に接続される。配線部材12は、可撓性配線板からなるものであり、コネクタ部材14,15を介して、回路基板6と回路基板9と接続する。
【0019】
次に、図2に基づいて、配線部材11,12による接続について詳述する。配線部材11は、中ケース1に配置された液晶表示パネル7から引き出され、回路基板6の後面でコネクタ部材13に接続される。配線部材12は、回路基板9の前面に搭載されたコネクタ部材14と、回路基板6の後面に搭載されたコネクタ部材13とを接続する。
【0020】
本実施形態では、配線部材11を直接、回路基板6の後面に接続し、配線部材12の一端を回路基板9の前面、他端を回路基板6の後面に接続することができることから、回路基板6に対して回路基板9を横に配置する場合であっても回路基板9の片面実装化を可能とし、コストを低くすることができる。
【0021】
配線部材11と配線部材12とはコネクタ部材13及びコネクタ部材15によって回路基板6に接続されており、夫々のコネクタ部材13,15は回路基板6に搭載され、夫々の引き回し形状が専用形状を成しているので、コネクタ部材13,15が同一形状の場合であっても誤配線を防止することができる。
【符号の説明】
【0022】
1 中ケース
2 液晶表示パネル(第一の表示パネル)
3 液晶表示パネル(第一の表示パネル)
4 液晶表示パネル(第一の表示パネル)
5 発光素子(第一の発光素子)
6 回路基板(第一の回路基板)
7 液晶表示パネル(第二の表示パネル)
8 発光素子(第二の発光素子)
9 回路基板(第二の回路基板)
12 配線部材
14 コネクタ部材(第二のコネクタ部材)
15 コネクタ部材(第一のコネクタ部材)
図1
図2