(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の説明は、当業者が本開示を、特定の用途およびその要件の文脈内で提供されるように作成および使用することを可能にするために提示される。しかしながら、好ましい実施形態に対するさまざまな改変が当業者には明らかであり、本明細書において定義される一般原則は他の実施形態にも適用され得る。それゆえ、本発明は、本明細書において示され説明される特定の実施形態に限定されることは意図されておらず、本明細書において開示される原則および新規の特徴と一致する最も広い範囲に従うべきである。
【0007】
本明細書に開示のシステムおよび方法の実施形態は、不揮発性メモリの温度データをNVMコントローラに提供するために温度センサを使用する。温度データは、ソフトプログラミング手順の間に使用するための初期ゲート電圧を決定するために使用される。従って、メモリセルをソフトプログラムするのに使用されるゲート電圧は、より低い温度においては相対的に低く、メモリセルの温度が増大するにつれて次第に高くなり得る。ソフトプログラムゲート電圧を温度とともに変化させることができることは、一般的にメモリセルをソフトプログラムするのにより多くの時間が必要とされるより高い温度におけるプロセスを高速化する助けとなる。
【0008】
図1は、一実施形態に応じた不揮発性メモリ(NVM)104を含む集積回路100のブロック図である。図示の実施形態では、集積回路(IC)100は、複数の信号またはビットを用いて、バスなどのような適切なインターフェース106を介してNVM104に接続された少なくとも1つのプロセッサ102を含むシステム・オン・チップ(SOC)などとして具体化されてもよい。IC100は、他のメモリデバイス(図示せず)のような他の回路、モジュールまたはデバイス、他の機能モジュール(図示せず)、および、入力、出力または入出力(I/O)ポートまたはピンなどのような外部インターフェース(図示せず)を含んでもよい。代替的な一実施形態では、NVM104は、他のデバイスを一切有せず単独でIC100上に集積される。別の代替的な実施形態では、プロセッサ102、NVM104およびインターフェース106は、IC100上のより大きなシステムの一部である。
【0009】
図2は、一実施形態に応じたNVM104のより詳細なブロック図である。NVM104は、温度センサ202と、温度−電圧選択(TTVS)ロジック206およびソフトプログラム/プログラム/消去(SPPE)ロジック208を有するNVMコントローラ204と、ドレイン電圧生成器210と、プログラマブルゲート電圧生成器(PGVG)212と、行デコーダ214と、列ロジック216と、NVMアレイ218とを含む。列ロジック216は列デコーダおよびセンス増幅器(図示せず)を組み込んでおり、各インターフェースは複数の信号またはビットを用いて図示されている。NVMコントローラ204は、インターフェース106または他のインターフェースを通じて通信されるようにプロセッサ(複数の場合もあり)102(
図1)に応答するなどして、行デコーダ214および列ロジック216を通じてNVMアレイ218の動作を制御する。NVMコントローラ204は、行デコーダ214に行アドレスを提供し、列ロジック216に列アドレスを提供することによって、NVMアレイ218内のメモリセルにアクセスする。列ロジック216を介してNVMアレイ218内にデータが書き込まれ、当該アレイからデータが読み出される。NVMアレイ218は、メモリセル220の1つ以上のブロック222、224、226、228を組み込んでおり、各メモリブロック222〜228は、たとえば、16キロバイト(kB)、32kB、64kB、128kB、256kBなどのような、選択されたブロックサイズを有する。図示のように、NVMアレイ218は4つのメモリブロックを含むが、任意の適切な数のブロックを含んでもよい。
【0010】
メモリセル220は、pウェルおよびnウェルを含む分離されたウェルとともに、ゲート端子、ドレイン端子およびソース端子を有する(図示せず)。一実施形態では、各メモリブロックは、メモリセル220の行および列を成すように編成される。メモリセル220の各行のゲート端子は、行デコーダ214に接続された複数のワード線のうちの対応するものに接続される。メモリセル220の各列のドレイン端子は、列ロジック216に接続された複数のビット線のうちの対応するものに接続される。各メモリセル220のソース端子およびウェルは、NVMコントローラ204によって駆動および制御される。一実施形態では、NVMコントローラ204はゲート、ドレイン、ソース、ウェル端子に個々のレベルの電圧を印加する。
【0011】
SPPEロジック208からの要求に応じて、温度センサ202は温度読み値をTTVSロジック206に供給する。図示されている実施形態では、温度読み値はデジタル信号内の一連のビットとして供給される。TTVSロジック206は、ソフトプログラム手順の間に使用するための初期ゲート電圧を決定するために温度読み値を使用する。TTVSロジック206は、索表ルーチン(複数の場合もあり)、スケール係数、または、温度に基づいてソフトプログラムゲート電圧を選択するための他の適切な技法を使用して具体化されてもよい。
【0012】
SPPEロジック208は、TTVSロジック206から初期ソフトプログラムゲート電圧を受け取る。ソフトプログラムゲート電圧の初期値は初期ソフトプログラムパルスの間に使用されてもよいが、メモリセルのすべてが所定の電圧レベル範囲内にあるわけではない場合、SPPEロジック208はソフトプログラムゲート電圧を増分して、選択されたゲート電圧をプログラマブルゲート電圧生成器(PGVG)212に供給してもよい。
【0013】
SPPEロジック208はまた、ドレイン電圧イネーブル信号をドレイン電圧生成器210に供給する。ドレイン電圧生成器210は、ドレイン電圧信号が出力されるべきであることをドレイン電圧イネーブル信号が示すときに、アナログドレイン電圧信号を列ロジック216に出力する。
【0014】
PGVG212は、SPPEロジック208から受け取った選択されたゲート電圧をアナログゲート電圧信号に変換し、当該ゲート電圧信号を行デコーダ214に供給する。
温度センサ202は、温度に比例する電圧を提供し、シグマデルタアナログ−デジタル変換器のようなアナログ−デジタル変換器を駆動する任意の適切な温度センサを使用して具体化されてもよい。
【0015】
メモリセル220は、半導体構成、層状シリコン−金属ナノ結晶、NOR型NVMセル、1T型セル、1.5T型セル、2T型セル、フローティングゲート型セルなどのような、いくつかの構成のうちのいずれか1つに応じて具体化される。一実施形態では、各メモリセル220は、シリコン基板などの上に実装される。各メモリセル220は、ゲート端子を形成する、pウェル上に形成される酸化物層(図示せず)、酸化物層上に設けられるフローティングゲート、フローティングゲート上に設けられる絶縁体層、および絶縁体層上に設けられる制御ゲートを含む、積層ゲート構造などを含む。pウェルは一般的に、グランド電圧Vssに接続され、nウェルは一般的に、本明細書において説明するように、FN消去パルスの間を除いてソース電圧に接続される。
【0016】
一実施形態では、本明細書においてさらに説明するように、消去動作の間にソフトプログラムパルスがメモリセル220に印加されるとき、複数のメモリセル220のゲートはともに接続されるか、または他の様態で駆動されて、集合的にソフトプログラム電圧を受け取る。本明細書において使用される場合、「ソフトプログラムパルス」はメモリブロック202の各メモリセル220に印加されるものとされ、ゲート端子は、メモリブロックがソフトプログラムされるまで継続的に増大する選択されたソフトプログラムゲート電圧で駆動される。ゲートに印加されるソフトプログラムランプパルス電圧の大きさは、メモリブロック202がソフトプログラムされるまで、ソフトプログラムパルスがメモリセルに印加されるたびに増分的に増大する。
【0017】
本開示は、ソフトプログラムゲート電圧がメモリセルのゲートに印加される例示的なNVM技術を使用して説明される。他のNVM技術などを使用するもののような代替的な実施形態では、代わりにソフトプログラム電圧は、ドレイン端子、ソース端子などのような、消去されているメモリセルの異なる接続または端子に印加される。
【0018】
図2および
図3を参照すると、
図3は、NVMコントローラ204によって制御される初期ソフトプログラムゲート電圧を選択するための方法300の一実施形態の簡略フローチャート図である。方法300は、たとえば、温度−電圧選択ロジック206において実施することができる。プロセス302は、第1の温度T1が温度センサ202によって供給される温度T以下であるか否か、および、温度センサ202によって供給される温度Tが第2の温度T2以下であるか否かを判定する。温度TがT1とT2との間であるか、またはT1もしくはT2に等しい場合、プロセス304が、初期ソフトプログラムゲート電圧を第1のゲート電圧VG1に設定する。プロセス304は、メモリセルのすべてが指定のソフトプログラム電圧範囲内にあるわけではない場合、後続のサイクルにおいてソフトプログラムゲート電圧を増大させるのに使用されるステップまたは増分量を設定することもできる。プロセス306は、第1のゲート電圧VG1を使用してソフトプログラミング手順を開始する。
【0019】
温度TがT1とT2との間でなく、かつT1またはT2に等しくない場合、プロセス308は、第2の温度T2が温度センサ202によって供給される温度T未満であるか否か、および、温度センサ202によって供給される温度Tが第3の温度T3以下であるか否かを判定する。温度TがT2とT3との間であるか、またはT3に等しい場合、プロセス310が、初期ソフトプログラムゲート電圧を第2のゲート電圧VG2に設定する。プロセス310は、メモリセルのすべてが指定のソフトプログラム電圧範囲内にあるわけではない場合、後続のサイクルにおいてソフトプログラムゲート電圧を増大させるのに使用されるステップまたは増分量を設定することもできる。プロセス306は、第2のゲート電圧VG2を使用してソフトプログラミング手順を開始する。
【0020】
温度TがT2とT3との間でなく、かつT3に等しくない場合、プロセス312は、第3の温度T3が温度センサ202によって供給される温度T未満であるか否か、および、温度センサ202によって供給される温度Tが第4の温度T4以下であるか否かを判定する。温度TがT3とT4との間であるか、またはT4に等しい場合、プロセス314が、初期ソフトプログラムゲート電圧を第3のゲート電圧VG3に設定する。プロセス314は、メモリセルのすべてが指定のソフトプログラム電圧範囲内にあるわけではない場合、後続のサイクルにおいてソフトプログラムゲート電圧を増大させるのに使用されるステップまたは増分量を設定することもできる。プロセス306は、第3のゲート電圧VG3を使用してソフトプログラミング手順を開始する。
【0021】
温度TがT3とT4との間でなく、かつT4に等しくない場合、プロセス316が、初期ソフトプログラムゲート電圧を第4のゲート電圧VG4に設定する。プロセス316は、メモリセルのすべてが指定のソフトプログラム電圧範囲内にあるわけではない場合、後続のサイクルにおいてソフトプログラムゲート電圧を増大させるのに使用されるステップまたは増分量を設定することもできる。プロセス306は、第4のゲート電圧VG4を使用してソフトプログラミング手順を開始する。
【0022】
なお、4つの温度T1〜T4が
図3において一例として使用されているが、ソフトプログラム手順を開始するための初期ソフトプログラムゲート電圧、および、後続のソフトプログラムゲート電圧パルスを調整するのに使用するためのソフトプログラム電圧増分またはステップサイズを決定するために追加のまたはより少ない数の温度で方法300をテストすることができる。
【0023】
図2および
図4を参照すると、
図4は、
図3のフローチャート図に応じた消去動作の間のソフトプログラムゲート電圧対時間の一例を示す時刻履歴図である。初期ソフトプログラムゲート電圧は、温度センサ202によって提供される温度データに応じて変化することになる。すなわち、初期ゲート電圧は検知された温度に比例することになり、より高い温度においてはより高い初期ゲート電圧が使用される。時刻t1、t2、t3、t4に示されている後続のソフトプログラムゲート電圧は、固定ステップまたは増分だけ電圧が増分されている。電圧のステップまたは増分は、温度に基づいて選択されてもよく、より高い温度においてはより大きいステップまたは増分が使用される。
【0024】
図5は、概して
図2のNVMコントローラによって制御されるソフトプログラム動作の方法500の一実施形態の簡略フローチャート図である。プロセス502は、NVMアレイ220(
図2)の第1のアドレスのために、ソフトプログラムゲート電圧を方法300(
図3)において決定された初期ソフトプログラムゲート電圧に初期化することを含む。同じ初期ソフトプログラムゲート電圧が、NVMアレイ220内のメモリセルのすべてに対して使用されることになる。
【0025】
プロセス504は、ソフトプログラムされている特定のメモリセルについて、ソフトプログラム手順をパスしたか、または完了に成功したか否かを判定する。メモリセルの閾値電圧がソフトプログラム閾値電圧と消去閾値電圧との間にあるとき、完了に成功する。閾値電圧がソフトプログラム閾値電圧を下回るメモリセルは、過消去状態にあると考えられる。
【0026】
そのメモリセルについてソフトプログラム手順が完了した場合、プロセス506が、ソフトプログラムされているメモリセルのアドレスがソフトプログラムされているブロック内の最後のアドレスであるか否かを判定することによって、ソフトプログラム手順がメモリセルのすべてに対して実行されたか否かを判定する。アドレスがブロック内の最後のアドレスである場合、プロセス508は、消去手順に成功したことを示す。
【0027】
再びプロセス506を参照して、ソフトプログラム手順が最後のアドレスに対して実行されていない場合、プロセス510がアドレスを増分し、プロセス504に移って、次のアドレスに対応するメモリセルがソフトプログラムに成功しているか否かが判定される。メモリセルがソフトプログラムに成功していない場合、プロセス504からプロセス512に移って、最大ソフトプログラムパルスカウントに達しているか否かが判定される。ソフトプログラムパルスカウントは、ソフトプログラムゲート電圧が増分されるたびごとに増分される。最大ソフトプログラムパルスカウントに達している場合、プロセス512からプロセス514に移り、これは、消去手順に成功しなかったことを示す。
【0028】
最大ソフトプログラムパルスカウントに達していない場合、プロセス512からプロセス516に移り、最終ソフトプログラムゲート電圧に達しているか否かが判定される。初期および最終ソフトプログラムゲート電圧はNVMアレイ220を具体化するのに使用されている技術のタイプに応じて決まる。たとえば、40nm技術(すなわち、40nmのCMOSゲート長)では、室温において初期ソフトプログラムゲート電圧は2.5ボルトであり、最大ソフトプログラムゲート電圧は3.5ボルトである。他の適切な電圧が使用されてもよい。最大ゲート電圧は、温度にも基づいてもよく、より高い温度においてはより高い最大ゲート電圧が使用される。
【0029】
最終ソフトプログラムゲート電圧に達していない場合、プロセス516からプロセス518に移り、ソフトプログラムゲート電圧が増分されてソフトプログラムされているメモリセルに印加される。増分は、方法300(
図3)において決定された電圧増分またはステップである。パルスカウントも増分される。その後、プロセス518からプロセス504に移り、ソフトプログラムされているメモリセルについてソフトプログラム検証をパスしたか否かが判定される。
【0030】
最終ソフトプログラムゲート電圧に達している場合、プロセス516からプロセス504に移り、ソフトプログラムされているメモリセルについてソフトプログラム検証をパスしたか否かが判定される。
【0031】
図6は、一実施形態に応じた動作のさまざまな段階の間の
図2のメモリアレイ218のメモリセル220の閾値電圧(VT)分布を示すグラフ図である。曲線602は、プログラム状態のメモリセルの分布を表す。曲線604は、従来のFN消去手順後のメモリセル220のVT分布を表す。メモリセル220の、従来のFN消去手順によって過消去された部分は、SPVTを下回る閾値電圧VTを有する。曲線604の残りの部分は、SPVTとEVTとの間の所望の電圧範囲内に全体的に入るメモリセル220の数を示す。
【0032】
曲線606は、一実施形態に応じた圧縮手順が完了した後のメモリセル220の例示的なVT分布を比喩的に示しており、各メモリセル220のVTはEVT電圧以下である。
曲線608は、ソフトプログラミング手順が完了した後のメモリセル220の所望のVT分布を比喩的に示しており、VTはEVT以下であるが、ソフトプログラム検証閾値電圧(SPVT)以上でもある。より高い温度においてより高い初期ソフトプログラムゲート電圧が使用されるソフトプログラム手順306の間に改善が実現され、従って、より高い温度においてソフトプログラム手順を完了するのに必要とされる時間量が大幅に低減される。
【0033】
ここまでで、いくつかの実施形態において、ビットセルのアレイを有する不揮発性メモリ(NVM)をソフトプログラムする方法が提供されたことを諒解されたい。ソフトプログラミングはビットセルを消去した後に行われ、過消去ビットセルを判定すること、温度を検出すること、温度に基づいて第1のソフトプログラムゲート電圧を提供すること、第1のソフトプログラムゲート電圧を使用して過消去ビットセルに対してソフトプログラミングを実行すること、任意の残りの過消去ビットセルを特定することを含む。残りの過消去ビットセルがある場合、第1のソフトプログラムゲート電圧から増分された第2のソフトプログラムゲート電圧を使用して残りの過消去ビットセルに対してソフトプログラミングが実行される。
【0034】
別の態様において、温度を検出することは、温度センサを使用して温度関連電圧を提供すること、温度関連電圧をアナログ−デジタル変換器に接続することを含む。
別の態様において、第1のソフトプログラムゲート電圧を提供することは、アナログ−デジタル信号の出力に応答した電圧選択信号を提供すること、プログラマブル電圧生成器を使用して電圧選択信号に応答した第1のソフトプログラムゲート電圧を提供することを備える。
【0035】
別の態様において、残りの過消去ビットセルに対してソフトプログラミングを実行することは、電圧選択信号を増分してプログラマブル電圧生成器に第1のソフトプログラムゲート電圧を増分させて第2のソフトプログラムゲート電圧を得ることを含む。
【0036】
別の態様において、方法は、任意のさらなる残りの過消去ビットセルを特定することをさらに備える。さらなる残りの過消去ビットセルがある場合、第2のソフトプログラムゲート電圧から増分された第3のソフトプログラムゲート電圧を使用してさらなる残りの過消去ビットセルに対してソフトプログラミングを実行する。
【0037】
別の態様において、方法は、過消去ビットセルのすべてがソフトプログラミングに成功するか、最大数のソフトプログラミングパルスが印加されるか、または最大のソフトプログラムゲート電圧がソフトプログラミングに使用されるまで、ソフトプログラミングから結果として過消去ビットセルが生じているか否かを判定し続け、直前のソフトプログラム電圧を増分することをさらに含む。
【0038】
別の態様において、過消去ビットセルを判定することは、いずれのビットセルが所定の電圧を下回る閾値電圧を有するかを判定することを備える。
別の態様において、増分の大きさは温度の関数である。
【0039】
他の態様において、不揮発性メモリ(NVM)は、ビットセルのアレイと、温度センサと、温度センサに接続されたソフトプログラムゲート電圧選択器と、ソフトプログラムゲート電圧選択器に接続されたソフトプログラムロジックとを含む。ソフトプログラムロジックは、ビットセルのソフトプログラミングを制御する。プログラマブルゲート電圧生成器が、ソフトプログラムロジックに接続される。行デコーダが、プログラマブルゲート電圧生成器、ビットセルのアレイ、およびソフトプログラムロジックに接続される。列ロジックが、ソフトプログラムロジックおよびビットセルのアレイに接続される。ソフトプログラムロジックは、プログラマブルゲート電圧生成器を使用してソフトプログラミング動作の間にソフトプログラムゲート電圧を行デコーダに提供する。ソフトプログラムゲート電圧は、温度センサによって検知される温度に基づいて選択される。
【0040】
別の態様において、ソフトプログラムロジックは、過消去されているビットセルに対してソフトプログラミングを実行する。
別の態様において、ソフトプログラムロジックは、依然として過プログラムされているビットセルに対する後続のプログラム動作のために、ソフトプログラム動作の後に過消去ビットセルが残っているとき、ソフトプログラムゲート電圧を増分する。
【0041】
別の態様において、ソフトプログラムロジックは、ビットセルのすべてが所定の閾値電圧を上回る閾値電圧を有するときにソフトプログラムプロセスを完了する。
別の態様において、温度センサは、検知された温度を表すデジタル出力を提供する。
【0042】
別の態様において、ソフトプログラムロジックは、最大数のソフトプログラムパルスがビットセルに印加された場合、または、最大ソフトプログラムパルス電圧が印加された場合にソフトプログラムプロセスに失敗したと判定する。
【0043】
別の態様において、ソフトプログラムロジックがソフトプログラムゲート電圧を増分する大きさは、温度に基づく。
別の態様において、ビットセルは、NOR型NVMセル、1T型セル、1.5T型セル、2T型セル、フローティングゲート型セル、ナノ結晶型セルから成る群のうちの1つを備える。
【0044】
また他の実施形態において、複数のNVMビットセルを有する不揮発性メモリ(NVM)を消去する方法は、ビットセルの第1の部分が信頼性のある検知のための十分に低い閾値電圧を有し、ビットセルの第2の部分が過消去状態である消去ステップを実行すること、温度を検知すること、温度に基づいて第1のソフトプログラムゲート電圧を提供すること、第1のソフトプログラムゲート電圧を使用して過消去ビットセルに対してソフトプログラム動作を実行することを含む。
【0045】
別の態様において、方法は、残りの過消去ビットセルを特定すること、第1のソフトプログラムゲート電圧よりも大きい第2のソフトプログラムゲート電圧を使用して残りの過消去ビットセルに対してソフトプログラム動作を実行することをさらに含む。
【0046】
別の態様において、第2のソフトプログラムゲート電圧は、温度に基づく量だけ第1のソフトプログラムゲート電圧を上回って増分される。
別の態様において、第2のソフトプログラムゲート電圧は、所定の量だけ第1のソフトプログラムゲート電圧を上回って増分される。
【0047】
本開示を実装する装置は、大部分について、当業者に既知の電子コンポーネントおよび回路から成っているため、本開示の基礎となる概念の理解および評価のために、ならびに本開示の教示を分かりにくくせず当該教示から注意を逸らさせないために、回路の詳細は上記で例示されているように必要と考えられる範囲を超えては説明されない。
【0048】
本開示は特定の導電型または電位の極性に関して記載されているが、当業者には導電型および電位の極性は逆になってもよいことが理解される。
その上、本明細書および特許請求の範囲における「正面」、「裏」、「上部」、「底」、「上」、「下」などの用語は、存在する場合、説明を目的として使用されており、必ずしも永久的な相対位置を記述するために使用されてはいない。このように使用される用語は、本明細書に記載されている本開示の実施形態がたとえば、本明細書において例示または他の様態で記載されている以外の方向で動作することが可能であるように、適切な状況下で置き換え可能であることが理解される。
【0049】
上記の実施形態のうちのいくつかは、規定通り、さまざまな異なる情報処理システムを使用して実装してもよい。たとえば、
図1およびその説明は、例示的な情報処理アーキテクチャを記載しているが、この例示的なアーキテクチャは本開示のさまざまな態様の説明における有用な参照を提供するためにのみ提示されている。無論、このアーキテクチャの記載は説明の目的のために簡略化されており、これは、本開示に従って使用されてもよい多くの異なる種類の適切なアーキテクチャのうちのほんの1つにすぎない。論理ブロック間の境界は例示にすぎないこと、および、代替的な実施形態は、論理ブロックもしくは回路要素を融合し、またはさまざまな論理ブロックもしくは回路要素に対する代替的な機能の分解を課してもよいことを、当業者は認識しよう。
【0050】
従って、本明細書において描写したアーキテクチャは例示にすぎないこと、および、事実、同じ機能を達成する多くの他のアーキテクチャを実装することができることは理解されたい。要約すると、ただし依然として明確な意味で、同じ機能を達成するための構成要素の任意の構成が、所望の機能が達成されるように効果的に「関連付けられる」。従って、本明細書における、特定の機能を達成するために接続される任意の2つの構成要素は互いに「関連付けられる」とみなすことができ、それによって、中間の構成要素またはアーキテクチャにかかわりなく、所望の機能が達成される。同様に、そのように関連付けられる任意の2つの構成要素も、所望の機能を達成するために互いに「動作可能に接続されている」または「動作可能に結合されている」とみなすことができる。
【0051】
さらに、上述の動作の機能間の境界は例示にすぎないことを当業者は認識しよう。複数の動作の機能を単一の動作に組み合わせてもよく、かつ/または単一の動作の機能を追加の動作に分散させてもよい。その上、代替的な実施形態は、特定の動作の複数のインスタンスを含んでもよく、動作の順序はさまざまな他の実施形態においては変更してもよい。
【0052】
本明細書において、具体的な実施形態を参照して本開示を説明したが、添付の特許請求の範囲に明記されているような本開示の範囲から逸脱することなくさまざまな改変および変更を為すことができる。従って、本明細書および図面は限定的な意味ではなく例示とみなされるべきであり、すべてのこのような改変が本開示の範囲内に含まれることが意図されている。本明細書において具体的な実施形態に関して記載されているいかなる利益、利点、または問題に対する解決策も、任意のまたはすべての請求項の重要な、必要とされる、または基本的な特徴または要素として解釈されるようには意図されていない。
【0053】
本明細書において使用される場合、「接続されている」という用語は、直接接続または機械的接続に限定されるようには意図されていない。
別途記載されない限り、「第1の」および「第2の」のような用語は、そのような用語が説明する要素間で適宜区別するように使用される。従って、これらの用語は必ずしも、このような要素の時間的なまたは他の優先順位付けを示すようには意図されていない。