(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般的に、フィーダは、収穫部の左右中心よりも左右一方側に偏倚した箇所に連結されていることが多い。従来のように、収穫部の連通口の左右幅内に位置する支持構造により収穫部をフィーダ側に支持するものであると、フィーダの左右で収穫部の重量バランスが不均衡となるため、収穫部やフィーダのフレーム構造に負荷が掛かりやすく、耐久性の面での懸念があった。このため、収穫部をフィーダ側に支持する支持構造には、改善の余地があった。
【0005】
上記実情に鑑み、フィーダ側に収穫部を好適に支持できる収穫機の提供が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る収穫機の特徴構成は、圃場に植立する作物を収穫する収穫部と、前記収穫部に連結され、前記収穫部において収穫された作物を、前記収穫部の後壁に形成された連通口を介して受け取って後方へ搬送するフィーダと、が備えられ、前記後壁のうち前記連通口よりも機体左右方向における横側方箇所に、前記連通口とは別の開口が形成され、前記フィーダの横外側部に、前記収穫部に連結される第一連結部が備えられ、前記第一連結部が、前記開口に入り込んだ状態で前記後壁に連結されている点にある。
【0007】
本発明によると、収穫部の後壁のうち連通口の位置する箇所が、フィーダに連結されると共に、収穫部の後壁のうち連通口よりも機体左右方向における横側方箇所に形成された開口の位置する箇所が、フィーダの横外部に備えられる第一連結部に連結されるようになっている。このような第一連結部を備えることにより、収穫部の左右幅に対する左右方向における収穫部の支持範囲が拡大され、収穫部を左右でバランス良く支持することが可能となる。よって、収穫部やフィーダのフレーム構造に無理な負荷が掛かりにくくなり、優れた耐久性を有する構造とすることができる。さらに、第一連結部が、開口に入り込んだ状態で収穫部の後壁に連結されるので、第一連結部により収穫部の後壁を下方から安定して支持できる。
したがって、本発明であれば、フィーダ側に収穫部を好適に支持できるものとなる。
【0008】
本発明において、前記第一連結部が、前記開口を貫通して前記収穫部の内部に入り込んでいると好適である。
【0009】
本構成によれば、第一連結部が、後壁に形成された開口を貫通して収穫部の内部に入り込むようになっているので、第一連結部により後壁のうち開口の位置する箇所が広い範囲で支持されるものとなり、第一連結部により収穫部を安定して支持できる。
【0010】
本発明において、前記後壁の上部に、機体左右方向に沿った上部材が備えられ、前記第一連結部に、前記開口を貫通して前記上部材を載置する載置部と、前記載置部から上方に向けて延び、前記上部材の前面に係止可能な係止部と、が備えられていると好適である。
【0011】
本構成によれば、後壁の上部において機体左右方向に沿って上部材が延びており、第一連結部のうち開口を貫通する載置部が上部材を下方から支持し、第一連結部のうち載置部から上方に向けて延びる係止部が上部材の前面に係止可能となっている。すなわち、載置部により上部材が下方から支持されると共に、係止部により上部材の前後方向への移動が規制される構造であるので、収穫部を安定姿勢で支持できる。
【0012】
本発明において、前記第一連結部に、前記開口を閉塞する閉塞部が備えられていると好適である。
【0013】
本構成によれば、収穫部の外部に通じる開口が、第一連結部の閉塞部により閉塞されるので、収穫部において収穫作物が開口から外部へ漏れ出すことがなく、収穫ロスの発生を防止できる。
【0014】
本発明において、前記フィーダに、前記連通口に入り込んで前記後壁に連結される第二連結部が備えられていると好適である。
【0015】
本構成によれば、第二連結部が、連通口に入り込んだ状態で収穫部の後壁に連結されるので、第二連結部により収穫部の後壁を下方から安定して支持できる。
【0016】
本発明において、前記フィーダが、前記後壁のうち前記収穫部の左右中心から左右一方側に偏った箇所に連結され、前記第一連結部が、前記後壁のうち前記連通口よりも左右他方側に位置する箇所に連結され、前記第二連結部が、前記後壁のうち前記連通口の左右中心から左右一方側に偏った箇所に連結されていると好適である。
【0017】
本構成によれば、後壁のうち連通口よりも左右他方側に位置する箇所に連結される第一連結部と、後壁のうち連通口の左右中心から左右一方側に偏った箇所に連結される第二連結部とにより、左右方向に広い範囲で収穫部を支持できる。また、第一連結部により、後壁のうち連通口よりも収穫部の左右中心に近い箇所が支持されるので、収穫部の重心の近傍が支持されるものとなり、収穫部をバランス良く支持できる。
【0018】
本発明において、前記後壁の後方に、前記収穫部に駆動力を伝達する駆動軸が通され、前記第一連結部が、前記駆動軸の後方側を迂回するように配置されていると好適である。
【0019】
本構成によれば、第一連結部が、収穫部に駆動力を伝達する駆動軸の後方側を迂回する構造になっているので、駆動軸側に自在継手を介装する等の特別な加工を行わなくても、第一連結部と駆動軸とが干渉しない簡素な構造となり、フィーダ側に対する収穫部の組み付け作業を円滑に行うことができる。
【0020】
本発明において、前記第一連結部の下部が、前記フィーダの底部に支持されていると好適である。
【0021】
本構成によれば、フィーダの底部の構造を利用して、第一連結部の下部を好適に支持できる。
【0022】
本発明において、前記底部から機体横外側へ延びる横フレームと、一端が機体側に連結されると共に他端が収穫部側に連結され、前記収穫部の昇降を行う油圧シリンダと、が備えられ、前記横フレームに、前記第一連結部の下部が連結され、且つ、前記油圧シリンダの他端が連結されていると好適である。
【0023】
本構成によれば、フィーダの底部から機体横外側へ延びる横フレームに、フィーダ側の第一連結部、及び、収穫部の昇降を行う油圧シリンダを連結するようにしている。つまり、横フレームが、収穫部の支持構造、及び、油圧シリンダの支持構造として兼用される部材となり、構成の簡素化を実現できる。
【0024】
本発明において、前記油圧シリンダが、機体左右方向において、前記横フレームのうち前記フィーダと前記第一連結部の間の箇所に連結されていると好適である。
【0025】
本構成によれば、横フレームのうちフィーダと第一連結部との間の箇所に油圧シリンダを連結するようにしているので、油圧シリンダをフィーダ側に寄せて機体左右方向にコンパクトに配置することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一例である実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1、
図2に、稲、麦、大豆等の作物を収穫対象とするホイール式の全稈投入型コンバイン(「収穫機」の一例)が示されている。この全稈投入型コンバインには、左右一対の前輪10及び左右一対の後輪11の上部に機体フレーム12が支持された自走式の走行機体が備えられている。また、この全稈投入型コンバインには、圃場に植立する作物を収穫搬送する収穫ヘッダ部13、収穫された作物の全稈を脱穀処理する脱穀装置14、脱穀処理後の穀粒を貯留するグレンタンク15、操縦者が搭乗して運転操作を行う運転部16等が備えられている。
【0028】
運転部16は、走行機体の前部に位置している。運転部16には、操縦者が着座する運転座席18と、運転座席18を覆う運転キャビン19が備えられている。グレンタンク15は、運転部16の後方側に位置している。詳しくは説明しないが、グレンタンク15は、前後軸心Y周りに揺動して傾倒させることにより、横側部に形成された排出口から穀粒を機外へ排出することが可能となっている。脱穀装置14は、グレンタンク15の下方に位置している。脱穀装置14とグレンタンク15とは、上下に並べて配置されている。運転部16の下方側には、駆動用のエンジン21が備えられている。
【0029】
収穫ヘッダ部13は、走行機体の前部に昇降揺動可能に連結されている。具体的には、収穫ヘッダ部13は、油圧シリンダからなる昇降シリンダ22(「油圧シリンダ」の一例)の伸縮により、機体フレーム12に対して左右向きの昇降軸心P周りに上下に揺動可能となっている。すなわち、収穫ヘッダ部13は、収穫作業を行う下降作業状態と、収穫作業を行わない上昇非作業状態との間で、昇降軸心P周りに上下昇降自在に構成されている。収穫ヘッダ部13には、圃場に植立する作物を刈り取って収穫する刈取部23(「収穫部」の一例)と、刈取部23で収穫された作物を脱穀装置14に向けて搬送するフィーダ24と、が備えられている。
【0030】
[刈取部について]
図1〜
図3に示されるように、刈取部23には、植立穀稈を収穫対象の植立穀稈と収穫対象外の植立穀稈とに梳き分ける左右一対のデバイダ25と、収穫対象の植立穀稈を後方に向けて掻き込む回転リール26と、収穫対象の植立穀稈の株元側を切断するバリカン形の刈刃27と、刈刃27による切断後の収穫作物を左右方向の中央側の所定箇所に寄せ集めて後方に向けて送り出す横送りオーガ28と、が備えられている。
【0031】
そして、刈取部23には、デバイダ25、回転リール26、刈刃27、横送りオーガ28を支持する前処理フレーム体29が備えられている。
【0032】
図7、
図8に示されるように、横送りオーガ28には、横方向に沿った軸心周りで回動自在に支持された回転ドラム32と、その回転ドラム32の外周部に立設された螺旋羽根33と、収穫作物を機体後方のフィーダ24に向けて掻き込む掻き込み体34と、が備えられている。
【0033】
図3、
図7、
図12等に示されるように、前処理フレーム体29には、回転ドラム32の下方を覆う底板部35と、底板部35の後端部に連結された後壁36と、底板部35及び後壁36に連結された左右一対の側壁部37と、が備えられている。
【0034】
図3、
図9、
図10〜
図12に示されるように、後壁36には、機体左右方向に沿って延びる角パイプ状の上部横フレーム38(「上部材」に相当)と、機体左右方向に沿って延びる角パイプ状の下部横フレーム39と、上下方向に沿って延びるチャンネル状の複数の縦連結フレーム40と、板状の背面板41と、が備えられている。上部横フレーム38は、後壁36の上部に備えられている。下部横フレーム39は、後壁36の下部に備えられている。複数の縦連結フレーム40は、夫々、上部横フレーム38と下部横フレーム39を連結するようになっている。
【0035】
後壁36には、フィーダ24側へ収穫作物を供給する連通口A1と、連通口A1よりも機体左右方向における横側方箇所に、連通口A1とは別の開口A2と、が形成されている。開口A2は、刈取部23の左右中心C1よりも右側に位置している。連通口A1の左右中心は、刈取部23の左右中心よりも左側に位置している。後壁36の後方には、刈取部23に駆動力を伝達する駆動軸58が通されるようになっている。
【0036】
図9、
図11、
図12に示されるように、縦連結フレーム40のうち連通口A1と開口A2との間に位置する縦連結フレーム40には、挿通ブラケット42が固定して備えられている。挿通ブラケット42には、筒状の挿通部が備えられており、その挿通部の内側に駆動軸58が通されるようになっている。
【0037】
図9、
図10、
図12に示されるように、下部横フレーム39の後端部には、複数(3つ)の連結孔部43が機体左右方向に並べて形成されている。各連結孔部43は、連通口A1の下方において、連通口A1の左右幅内に位置している。
【0038】
[フィーダについて]
図9、
図10、
図12に示されるように、フィーダ24には、前端部と後端部が開放された筒状のフィードケース44と、フィードケース44に収容され、収穫作物を刈取部23側から脱穀装置14側に向けて後方へ搬送する搬送機構45と、が備えられている。フィーダ24は、刈取部23に連結され、刈取部23において収穫された作物を、刈取部23の後壁36に形成された連通口A1を介して受け取って後方へ搬送するように構成されている。
【0039】
図4〜
図13に示されるように、フィードケース44には、底板46と、底板46から上方に立ち上がる左右一対の側板47と、左右の側板47の上側に連結される天板48と、が備えられている。
【0040】
図4、
図6に示されるように、搬送機構45には、エンジン21からの駆動力が伝達される左右一対の駆動回転体50、駆動回転体50の後方に位置する従動回転体51、駆動回転体50と従動回転体51とに亘って巻回される左右一対の搬送チェーン52、左右の搬送チェーン52に亘って架設され、搬送チェーン52の回動方向に並べられた複数の搬送体53と、左右の搬送チェーン52を夫々張るようにテンション力を付与可能な第一テンション機構54と、が備えられている。駆動回転体50には、入力軸55を介してエンジン21からの駆動力が伝達される。入力軸55の回転方向は、正方向と、正方向と逆向きの逆方向とに切り換え可能となっている。
【0041】
図4に示されるように、入力軸55に伝達された駆動力は、第一伝動機構56を介して、駆動回動体57に伝達される。駆動回動体57には、機体左右方向に延びる駆動軸58がスプライン嵌合により一体化されている。第一伝動機構56は、駆動ケース59により部分的に覆われている。
【0042】
図3に示されるように、エンジン21から駆動軸58に伝達された駆動力は、第二伝動機構60を介して回転リール26に伝達されるようになっている。駆動軸58に伝達された駆動力は、第三伝動機構61を介して横送りオーガ28に伝達されるようになっている。駆動軸58に伝達された駆動力は、第四伝動機構62を介して刈刃27に伝達されるようになっている。
【0043】
図4に示されるように、上記の第一伝動機構56には、入力軸55と一体回動する駆動スプロケット63と、駆動スプロケット63よりも前方に位置する従動スプロケット64と、駆動スプロケット63と従動スプロケット64とに亘って巻回される無端回動体である駆動チェーン65と、駆動チェーン65を案内する複数の案内転輪66と、駆動チェーン65を張るようにテンション力を付与する第二テンション機構67と、が備えられている。
図4、
図5、
図8、
図9、
図11、
図12に示されるように、第一伝動機構56の従動スプロケット64には、上述の駆動軸58が一体回動するように連結されている。
【0044】
図4、
図5、
図7、
図10〜
図14に示されるように、フィーダ24の底部に位置する底板46の下面には、機体左右方向に沿って延びる横フレーム70が備えられている。横フレーム70は、フィーダ24の底部に位置する底板46から機体横外側へ延びるものとなっている。
【0045】
図2、
図4、
図5、
図8〜
図12、
図14に示されるように、フィーダ24の横外側部には、刈取部23に連結される第一連結部72が備えられている。
図10に示されるように、横フレーム70には、Z字状の取付ブラケット71が溶接等により固定されている。横フレーム70には、取付ブラケット71を介して第一連結部72が連結されている。第一連結部72は、開口A2に入り込んだ状態で後壁36に連結されている。第一連結部72は、開口A2を貫通して刈取部23の内部に入り込んでいる。第一連結部72は、駆動軸58の後方側を迂回するように配置されている。
【0046】
図9、
図10等に示されるように、第一連結部72には、上下方向に沿って延びる縦部材73と、支持部材74と、右取付部材75と、斜めに取り付けられた架設部材76と、角パイプ状の第一接続部材77と、チャンネル状の第二接続部材78と、第一係止爪79(「係止部」に相当)と、閉塞部材80(「閉塞部」に相当)と、が備えられている。右取付部材75の上面には、第一載置部81(「載置部」に相当)が形成されている。第一載置部81は、フィーダ24側に刈取部23を連結した状態において、開口A2を貫通して上部横フレーム38を載置するように構成されている。第一係止爪79は、右取付部材75の前面に溶接等により固定されている。また、第一係止爪79は、フィーダ24側に刈取部23を連結した状態において、第一載置部81から上方に向けて延び、上部横フレーム38の前面に係止可能に構成されている。閉塞部材80と左取付部材83の前面とにより、開口A2の全域が閉塞されるように構成されている。第一連結部72の下部は、フィーダ24の底部に支持されている。縦部材73は、角パイプにより構成されている。縦部材73は、横フレーム70の上面に、溶接等により固定されている。縦部材73は、横フレーム70の上面から上方に向けて立ち上がっている。横フレーム70に、第一連結部72の下部が連結され、且つ、昇降シリンダ22の他端が連結されている。
【0047】
図9に示されるように、フィーダ24は、刈取部23のうち、刈取部23の左右中心C1に対して左右一方側に偏倚した箇所に連結されるようになっている。
【0048】
図7〜
図9、
図11に示されるように、フィーダ24には、連通口A1に入り込んで後壁36に連結される第二連結部82が備えられている。第二連結部82は、天板48の前端部に取り付けられている。第二連結部82には、左取付部材83と、第二係止爪84と、が備えられている。左取付部材83は、天板48に溶接等により取り付けられている。第二係止爪84は、左取付部材83の前面に溶接等により固定されている。左取付部材83の上面には、第二載置部85が形成されている。第二載置部85は、第一載置部81とは左右方向に一直線上に並ぶように配置されている。第二係止爪84は、第一係止爪79と左右方向に一直線上に並ぶように配置されている。フィーダ24側に刈取部23を連結した状態において、第二連結部82は、連通口A1の左右幅内において、連通口A1の左右中心C2よりも刈取部23の左右中心C1から離れる側に偏倚した箇所に位置している。
【0049】
図4、
図10〜
図14に示されるように、取付ブラケット71の下面には、シリンダブラケット86が固定されている。取付ブラケット71の下面には、板状の補強リブ87が備えられている。昇降シリンダ22は、一端が走行機体の機体フレーム12側に連結されると共に他端が刈取部23側の近傍に位置するシリンダブラケット86に連結されるようになっている。昇降シリンダ22が、機体左右方向において、横フレーム70のうちフィーダ24と第一連結部72の間の箇所に連結されている。
【0050】
図4、
図5、
図7、
図9、
図10、
図12、
図13に示されるように、横フレーム70の前面側には、下部側支持部材90が備えられている。下部側支持部材90には、複数(例えば3つ)の被連結孔部91が形成されている。下部側支持部材90には、縦向きの複数の縦向きリブ92が溶接等により固定されている。フィーダ24側の下部側支持部材90の各被連結孔部91に対して、刈取部23側の下部横フレーム39の各連結孔部43がボルト連結されるようになっている。
【0051】
[フィーダ側への刈取部の支持について]
図4、
図5、
図7〜
図12に示されるように、フィーダ24側に刈取部23を連結する際には、第一連結部72の第一係止爪79を開口A2から刈取部23の内部に入り込ませると共に、第二連結部82の第二係止爪84を連通口A1から刈取部23の内部に入り込ませる。そして、上部横フレーム38を、第一連結部72の第一載置部81と第二連結部82の第二載置部85とにより下方から支持する。この際、第一係止爪79及び第二係止爪84が、夫々、上部横フレーム38の前面側に係止可能となっていることからフィーダ24に対して刈取部23が前後方向に位置ずれしにくい。そして、フィーダ24側の下部側支持部材90の各被連結孔部91と刈取部23側の下部横フレーム39の各連結孔部43とをボルト連結する。これにより、フィーダ24側に刈取部23をしっかりと連結することができる。この際、開口A2の全体が、右取付部材75と閉塞部材80とにより塞がれているので、刈取部23の内部の収穫作物が開口A2から外部に零れ落ちないようになっている。
【0052】
図2、
図9に示されるように、フィーダ24は、刈取部23の後壁36のうち刈取部23の左右中心C1から左右一方側に偏った箇所に連結されている。第二連結部82は、後壁36のうち連通口A1の左右中心から左右一方側に偏った箇所に連結されている。第一連結部72は、後壁36のうち連通口A1よりも左右他方側に位置する箇所に連結されている。第一連結部72の第一載置部81が上部横フレーム38を支持する箇所の右端部と、第二連結部82の第二載置部85が上部横フレーム38を支持する箇所の左端部の間に刈取部23の左右中心C1が位置している。刈取部23の重心は、刈取部23の左右中心C1の近傍に位置している。すなわち、第一連結部72の第一載置部81が上部横フレーム38を支持する箇所の右端部と、第二連結部82の第二載置部85が上部横フレーム38を支持する箇所の左端部の間に刈取部23の重心が位置するようになっている。これにより、刈取部23を、フィーダ24側に左右バランス良く支持させることができ、刈取部23やフィーダ24のフレーム構造に過度な負荷が掛からないものとなり、耐久性の優れた構造とすることができる。
【0053】
[第一テンション機構について]
図4、
図6に示されるように、フィーダ24の搬送機構45における第一テンション機構54は、フィードケース44の側板47に支持されている。第一テンション機構54には、左右一対の板状の第一テンションアーム101と、左右一対の第一テンションアーム101を連結する左右方向に沿った連結ロッド102と、連結ロッド102に回動自在に支持される左右一対の第一テンションローラ103と、左右一対の第一付勢機構104と、が備えられている。左右の第一テンションアーム101、左右の第一テンションローラ103は、夫々、フィードケース44の内側に位置している。第一テンション機構54における左右の第一付勢機構104は、フィードケース44の横外側に位置している。
【0054】
左右の第一テンションアーム101は、フィードケース44のうち左右の側板47に、夫々、基端部が第一横軸心X1周りに回動自在に枢支されている。左右の第一テンションローラ103は、第一テンションアーム101の遊端部側に位置しており、夫々、左右の搬送チェーン52を案内することが可能となっている。
【0055】
左右の第一付勢機構104には、夫々、フィードケース44の側板47に固定される第一固定部材105と、第一テンションロッド106と、第一圧縮バネ107と、2つの調整用の第一ナット108と、が備えられている。
【0056】
第一テンションロッド106は、上部にネジ部が形成されており、第一固定部材105に形成された孔部を貫通するように配置されている。第一圧縮バネ107は、第一固定部材105と、第一ナット108との間において、第一テンションロッド106に挿通されている。2つの第一ナット108のうちの下側の第一ナット108に第一圧縮バネ107の上端部が当接し、第一固定部材105の上端部に、第一圧縮バネ107の下端部が当接するようになっている。
【0057】
左右の側板47には、夫々、円弧状のガイド孔109が形成されている。第一テンションロッド106の下端部に夫々連結される接続部材110同士が、ガイド孔109を貫通した状態で配置される連結ロッド102により連結されている。
【0058】
第一テンション機構54における第一付勢機構104の第一圧縮バネ107の付勢力で、第一テンションロッド106が上方へ引き上げられることにより、第一テンションアーム101の遊端部が、第一横軸心X1周りに揺動され、第一テンションローラ103によって搬送チェーン52を張るようにテンション力が付与される。
【0059】
[第二テンション機構について]
図4、
図5に示されるように、第二テンション機構67は、フィードケース44の側板47に支持されている。第二テンション機構67には、第二横軸心X2周りに揺動自在に構成された板状の第二テンションアーム125と、第二テンションアーム125の遊端部に回動自在に支持される第二テンションローラ126と、第二付勢機構127と、が備えられている。第二テンションアーム125、第二テンションローラ126、第二付勢機構127は、フィードケース44の横外側に位置している。
【0060】
第二テンションアーム125は、フィードケース44のうち左右の側板47に、基端部が第二横軸心X2周りに回動自在に枢支されている。第二テンションローラ126は、第二テンションアーム125の遊端部側に位置しており、駆動チェーン65を案内することが可能となっている。
【0061】
第二付勢機構127には、フィードケース44の側板47に固定される第二固定部材128と、第二テンションロッド129と、第一カラー130と、第二カラー131と、第二圧縮バネ132と、筒状の牽制カラー133と、調節用の2つの第二ナット134と、が備えられている。
【0062】
第二テンションロッド129は、上部にネジ部が形成されており、第二固定部材128に形成された孔部を貫通するように配置されている。第一カラー130、第二カラー131、第二圧縮バネ132、牽制カラー133は、第二テンションロッド129に挿通され、第二テンションロッド129に対して相対移動自在となっている。第一カラー130の上面には、第二ナット134のうち下側の第二ナット134の下面が当接するようになっている。第一カラー130の下面には、第二圧縮バネ132の上端部が当接するようになっている。第二カラー131の上面には、第二圧縮バネ132の下端部が当接するようになっている。第二カラー131の下端部は、第二固定部材128の上面に当接するようになっている。牽制カラー133は、第二圧縮バネ132の内側において、第一カラー130の下面と、第二カラー131の上面との間に位置している。2つの第二ナット134は、第二テンションロッド129のネジ部に、第二テンションロッド129の軸方向に調節自在に締結固定されるようになっている。
【0063】
第二テンション機構67における第二付勢機構127の第二圧縮バネ132の付勢力で、第二テンションロッド129が上方へ引き上げられることにより、第二テンションアーム125が、第二横軸心X2周りに揺動され、第二テンションローラ126によって駆動チェーン65を張るようにテンション力が付与される。
【0064】
通常時は、駆動チェーン65が正転方向Q1(
図4参照)に回転駆動されるようになっている。例えば、横送りオーガ28において作物の詰まり等が生じた際は、駆動チェーン65が正転方向Q1とは反対の逆転方向Q2(
図4参照)に回転駆動され、横送りオーガ28が逆転駆動されて、横送りオーガ28における作物の詰まりを解消できるように構成されている。駆動チェーン65が正転方向Q1に回転駆動される際には、駆動チェーン65のうち第二テンションローラ126が作用する部位は、緩み側となる。一方、駆動チェーン65が逆転方向Q2に回転駆動される際には、駆動チェーン65のうち第二テンションローラ126が作用する部位は、張り側となる。このため、駆動チェーン65が逆転方向Q2に回転駆動される際には、駆動チェーン65から第二テンションローラ126に作用する力が、駆動チェーン65が正転方向Q1に回転駆動される際よりも大きくなる。
【0065】
第二テンション機構67の第二付勢機構127において、第一カラー130と第二カラー131との間に、第二圧縮バネ132と共に牽制カラー133が備えられているので、第二圧縮バネ132が牽制カラー133の長さ以上には、圧縮されない。これにより、上記のように、駆動チェーン65が逆転方向Q2に回転駆動される際にも、第二圧縮バネ132が過度に圧縮されることがなく、第二圧縮バネ132の破損を好適に防止できる。
【0066】
また、第二テンション機構67の第二付勢機構127において、第二テンションロッド129に対する2つの第二ナット134の締結位置を調節して、第二圧縮バネ132の付勢力を調節するにあたり、牽制カラー133の軸方向長さを基準にして、第二圧縮バネ132のバネ長の調節を行うことが可能となっている。このため、第二テンション機構67のテンション力の調節作業を行い易くなっている。
【0067】
[ストッパについて]
図4、
図11、
図12〜
図14に示されるように、フィーダ24の下部側には、昇降シリンダ22の縮退を制限可能なストッパ88が備えられている。ストッパ88は、下方に開放されたチャンネル状の形状となっている。ストッパ88の基端部は、第三横軸心X3周りに枢支されており、ストッパ88の遊端部は、フィーダ24の仮面側に、保持部材89により着脱自在に保持されている。保持部材89によるストッパ88の遊端部の保持を解除すると、ストッパ88は、ストッパ88の自重で、第三横軸心X3周りに揺動し、昇降シリンダ22のロッド22Aの外側に嵌まり込んで、昇降シリンダ22のハウジング22Bに当接し、昇降シリンダ22のロッド22Aの縮退を規制することが可能となっている。これにより、収穫ヘッダ部13を上昇非作業状態に維持することが可能となっている。
【0068】
[別実施形態]
以下、上記した実施形態を変更した別実施形態について説明する。以下の各別実施形態で説明している事項以外は、上記した実施形態で説明している事項と同様である。上記した実施形態及び以下の各別実施形態は、矛盾が生じない範囲で、適宜組み合わせてもよい。なお、本発明の範囲は、上記した実施形態及び以下の各別実施形態に限定されるものではない。
【0069】
(1)上記した実施形態では、第一連結部72が、開口A2を貫通して刈取部23の内部に入り込んでいるものが一例に示されているが、これに限られない。例えば、開口A2を完全には貫通していない第一連結部72であってもよい。
【0070】
(2)上記した実施形態では、第一連結部72に、「係止部」である第一係止爪79が備えられているものが一例に示されているが、これに限られない。例えば、「係止部」である第一係止爪79が備えられていない第一連結部であってもよい。この場合、第一連結部72が刈取部23における上部横フレーム38等にボルト連結等により固定されて、前後方向への移動が規制されていると好適である。
【0071】
(3)上記した実施形態では、第一連結部72に、開口A2の全域を閉塞する「閉塞部」としての閉塞部材80が備えられているものが一例に示されているが、これに限られない。開口A2の一部の領域のみを閉塞する他の「閉塞部」であってもよい。また、「閉塞部」としての閉塞部材80が備えられていない第一連結部であってもよい。
【0072】
(4)上記した実施形態では、フィーダ24に、連通口A1に入り込んで後壁36に連結される第二連結部82が備えられているものが一例に示されているが、これに限られない。例えば、連通口A1に入り込まない第二連結部であってもよい。この場合、第二連結部が、刈取部23の後壁36等にボルト連結等により固定されて、前後方向への移動が規制されていると好適である。
【0073】
(5)上記した実施形態では、第二連結部82が、後壁36のうち連通口A1の左右中心C2から左右一方側に偏った箇所に連結されているものが一例に示されているが、これに限られない。例えば、第二連結部82が、後壁36のうち連通口A1の左右中心C2上に連結されていてもよい。
【0074】
(6)上記した実施形態では、第一連結部72の下部が、フィーダ24の底部に支持されているものが一例に示されているが、これに限られない。例えば、下部が、フィーダ24の側部に支持されている他の第一連結部であってもよい。
【0075】
(7)上記した実施形態では、「油圧シリンダ」である昇降シリンダ22が、機体左右方向において、横フレーム70のうちフィーダ24と第一連結部72との間の箇所に連結されているものが一例に示されているが、これに限られない。例えば、「油圧シリンダ」である昇降シリンダ22が、機体左右方向において、横フレーム70のうち第一連結部72よりもフィーダ24から離れた箇所に連結されていてもよい。
【0076】
(8)上記した実施形態では、左右の表現が用いられているが、左と右とが反対になっている構造であってもよい。