(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6275255
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】圧延設備におけるロール用のロールアッセンブリ
(51)【国際特許分類】
B21B 31/07 20060101AFI20180129BHJP
F16C 13/02 20060101ALI20180129BHJP
【FI】
B21B31/07 B
B21B31/07 E
F16C13/02
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-534228(P2016-534228)
(86)(22)【出願日】2014年11月11日
(65)【公表番号】特表2016-539809(P2016-539809A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(86)【国際出願番号】EP2014074256
(87)【国際公開番号】WO2015078688
(87)【国際公開日】20150604
【審査請求日】2016年6月28日
(31)【優先権主張番号】102013224117.8
(32)【優先日】2013年11月26日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390035426
【氏名又は名称】エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】アルケン・ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】ザイデル・ラルフ
【審査官】
池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】
特表2013−526410(JP,A)
【文献】
特開昭63−254222(JP,A)
【文献】
特表2009−523069(JP,A)
【文献】
特開2004−243412(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21B 31/00−31/07
F16C 13/00−13/06
F16C 33/00−33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つのロール胴(25)と少なくとも1つのロールネック(20)を有するロール(10)を備え、ロールネック(20)を収容するための収容開口を有するチョック(60)を備え、収容開口の内径は、チョック(60)とロールネック(20)の間に潤滑剤(31)を収容するためのリング間隙(35)が配置されているようにロールネック(20)の外径に対して大きく形成され、更に、チョックの収容開口のロール胴側の端面に、そこのリング間隙をシールするために、回転不能に配置された第1の絞り要素(70)を備え、チョックの収容開口のロール胴とは反対側の端面に、そこのリング間隙(35)をシールするために、回転不能に配置された第2の絞り要素(71)を備える、圧延設備におけるロール用のロールアッセンブリ(100)において、
第1及び第2の絞り要素(70,71)は、リング間隙(35)内の潤滑剤(31)のためにそれぞれ1つの、潤滑剤のサイドフローを遮断する遮断角度領域(52,α)と、この遮断角度領域に隣接して、360°マイナス遮断角度領域の角度領域にわたって延在しかつ潤滑剤のサイドフローを許容する貫流角度領域(74,β)とを形成し、遮断角度領域(52,α)が支持荷重点(A)−ロールネック(20)とチョック(60)の間の荷重作用時の最狭の間隙hminの角度位置−から始まり、ロール(10)の回転方向(11)とは反対に少なくとも25°から最大270°までの角度(α)にわたって延在するように位置決めされていること、を特徴とするロールアッセンブリ(100)。
【請求項2】
荷重作用時の支持荷重点(A)が、圧延材の平面に対して垂直に位置するロール(10)の中心軸(Y)に対してφ=±25°の角度領域内に配置されていること、を特徴とする請求項1に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項3】
絞り要素が、その当接面(75)でもって半径方向に噛合い係合式で封止的にロールネック(20)に当接するように配置されていること、を特徴とする請求項1又は2に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項4】
第1又は第2の絞り要素又は両絞り要素(70,71)が、遮断角度領域にわたって延在するリングセグメントとして形成されていること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項5】
リングセグメントの外周に、リングセグメントを半径方向にロールネックに対して封止的に押し付けるために圧縮バネが配置されていること、を特徴とする請求項4に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項6】
第1又は第2の又は両絞り要素が、リング間隙(35)内の潤滑剤(31)のための遮断角度領域(52,α)と貫流角度領域(74,β)を有する絞りリングとして形成され、貫流角度領域(74,β)が、絞りリング内の貫流開口によって形成され、貫流角度領域が、遮断角度領域に隣接して、360°マイナス遮断角度領域の角度領域にわたって延在すること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項7】
絞りリングが、間隙を有するスナップリングの形態で形成され、間隙が、貫流角度領域内に形成されていること、を特徴とする請求項6に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項8】
チョック(60)内に、ロールネック(20)を収容するための軸受ブッシュ(40)が回転不能に配置されていること、を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項9】
絞り要素(70,71)が、チョック(60)又は軸受ブッシュ(40)に取り付けられていること、を特徴とする請求項8に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項10】
軸受ブッシュ(40)又はチョック(60)の端面の少なくとも一方に、リング溝(16)が形成されていること、及び、絞り要素(70,71)の少なくとも一方が、チョックの側のその背面に、リング溝に係合するためにフランジ(76)を備えること、を特徴とする請求項8又は9に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項11】
チョック(60)とロール胴(25)の間でロールネック(20)のロール胴とは反対側の終端(22)に、オイル収容室(64)が形成されていること、を特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項12】
ロールネック(20)にネックブッシュ(30)が配置されていること、及び、ネックブッシュが、ロールネックと共に、チョックの収容開口内又は−該当する場合は−軸受ブッシュ内に回転支承されていること、を特徴とする請求項1又は8に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項13】
リング間隙(35)が、第1と第2の絞りリング(70,71)の間の領域に少なくとも1つの環状のリング通路(36,36’)を有するように形成されていること、を特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のロールアッセンブリ(100)。
【請求項14】
ロールが、ワークロールとバックアップロールと中間ロールのうちの少なくとも1種類のロールとして形成されていること、を特徴とする請求項1に記載のロールアッセンブリ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つのロール胴と、少なくとも1つのロールネックを有するロールと、ロールネックを収容するための収容開口を有するチョックを備える請求項1の上位概念に記載の、圧延設備におけるロール用のロールアッセンブリに関する。この場合、ロールネックのための収容開口の内径は、チョックとロールネックの間に潤滑剤を収容するためのリング間隙が生じるようにロールネックの外径に対して大きく形成されている。第1の絞り要素は、チョックの収容開口のロール胴側の端面に、第2の絞り要素は、チョックの収容開口のロール胴とは反対側の端面に、それぞれリング間隙をシールするために配置され、これら絞り要素は、回転不能に支承されている。
【背景技術】
【0002】
ロールスタンドにおいてバックアップロールを支承するために通常使用されるような油膜軸受の場合、ロールネックは、停止した軸受ブッシュ内で回転し、軸受ブッシュは、チョック内に配置されている。ロールネックと軸受ブッシュの間の直径差は、通常は軸受直径の1%の範囲内で、即ち軸受直径が1mである場合には約1mmである。
【0003】
外力、例えば圧延荷重が、軸受部に加えられると、まず、回転する
ロールネックが、軸受ブッシュに対して偏心して外力方向とは反対の半径方向に移動する。その場合、これにより生じる、ロールネックと軸受ブッシュの間のリング間隙は、一方の側では最小の横断面を備え、ちょうど反対側では最大の横断面を備える。動圧ポケットを介して軸受間隙に供給される油は、ロールネックの回転する表面の拘束条件によって最狭の横断面の領域へ搬送される。間隙の横断面が最狭の箇所にまで絶えず小さくなるので、油は、軸受の
サイドに向かって押し出される。しかしながらまたこの場合、同時に、油膜内の圧力も上昇し、これにより、軸受は、大きい外力を支持する状況にある。軸受両側に向かって押し出される油は、通常は軸受のサイドフローと呼ばれる。
【0004】
欧州特許第1 031 389号明細書、欧州特許第1 699 575号明細書及び独国特許出願公開第198 31 301号明細書には、圧延機におけるロール用のシール装置が記載されている。
【0005】
独国特許出願公開第3117 746号明細書には、動圧式のラジアル軸受が記載されている。
【0006】
技術資料“OIL−FILM BEARINGS FOR ROLLING−MILLS”Copyright 1967,American Society of Lubrication Engineers(prepared by the Steel Industie Council of the American Society of Lubrication Engineers)には、圧延機におけるロール用の静圧式の油膜軸受部が説明される。
【0007】
ロールネックとロールネックを収容する軸受面の間の油膜を、以下では潤滑膜と呼ぶ。サイドフロー低減部を有しないシステムにおいて欠点であるのは、潤滑剤が冷却のために必要である場合ですら、潤滑剤の高いサイドフローである。十分に潤滑剤を提供するためには、大きい供給労力と大きい周辺装置を必要とする。回転数が低い場合には、大きい圧延荷重を受け止めるために、付加的な静圧式の支持部が必要であり、さもなければ、軸受の負荷能力は、比較的小さくなる。加えて、固有の取付けサイズは、必要とされる圧延荷重に応じて高くなる。
【0008】
潤滑剤膜のサイドフローが完全に閉じられてシールされたシステムにおいて欠点であるのは、特に、ロールネックとロールネック用の軸受部の相応の軸受面の間で、作動温度が特に回転数が高い場合に上昇し、従って、温度上昇を制限するもしくは均等に保つために費用のかかる冷却システムが必要となることである。温度上昇により、潤滑剤の粘度は低下する。よって、潤滑剤圧力も低下し、軸受部の負荷能力も低下する。大抵は、閉じたシステムの場合には、冷却回路が空になるのを防止するために、逆止弁が統合されている。シール要素は、ロールに対するバネの予荷重と複雑に関係している。高い寸法精度、即ち小さい許容差が、特にまたシールの同軸度に関しても必要である。これは、取付けを困難にし、従って軸受タイプ及び軸受サイズに応じてシール要素が分割されている。チョックもしくは軸受ブッシュが取付けに起因して分割されるように形成する必要があることも、欠点である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第1 031 389号明細書
【特許文献2】欧州特許第1 699 575号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第198 31 301号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第3117 746号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】技術資料“OIL−FILM BEARINGS FOR ROLLING−MILLS”Copyright 1967,American Society of Lubrication Engineers(prepared by the Steel Industie Council of the American Society of Lubrication Engineers)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、圧延設備におけるロール用のロールアッセンブリの負荷能力もしくは圧延荷重を、取付けサイズを維持もしくは縮小しつつ高めることにある。加えて、取付け易く、既存の設備に増備可能であるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この課題は、請求項1の対象によって解決される。本発明によるロールアッセンブリにとって特徴的であるのは、第1及び第2の絞り要素は、リング間隙内の潤滑剤のためにそれぞれ1つの遮断角度領域を形成し、遮断角度領域が支持荷重点A−ロールネックとチョックの間の荷重作用時の最狭の間隙hminの角度位置−から始まり、ロールの回転方向とは反対に少なくとも25°から最大270°までの角度αにわたって延在するように位置決めされていること、である。
【0013】
本発明によるロールアッセンブリは、潤滑剤のサイドフローの遮断に起因して、支持荷重点の領域内の潤滑剤の圧力を高め、これにより、ロールアッセンブリの負荷能力もしくは圧延荷重を高める。同時に、支持荷重点の領域内の潤滑膜の厚さが高められ、これにより、例えば端部荷重及び始動行動に関する作動の安全が改善される。特に、比較的低い回転数に基づいて僅かな熱しか軸受に生じない、従ってまた僅かな冷却しか必要でない、圧延設備の前方のロールスタンドでは、圧力上昇を、特に促進させることができる。
【0014】
本発明は、有利には、既存の設備への簡単な増備を可能する。取付けスペースを拡大することなく、例えば既存の圧延設備における一連の近代化措置で、既存の圧延設備の圧延荷重、従って性能は、40%にまで高めることができる。既存の設備は、−例えば他の材料等級又は材料厚さの処理により−圧延荷重の要求が高まった時に、簡単かつ安価に換装することができる。この場合、既存の軸受ブッシュもしくはチョックの長さは、変更する必要がない。何故なら、絞り要素は、軸受ブッシュとチョックの間にいずれにしろ存在する間隙内へ組み込むもしくは挿入することができるからである。
【0015】
高い圧延荷重が必要とされない場合、ロールアッセンブリは、新設備の場合には、これまでと同じ負荷能力を保証するために、予め全体的に小さく寸法設定することができる。これは、特に取り付けスペース、材料コスト及び製造時間を削減することができる。
【0016】
潤滑剤流のための遮断領域の寸法設定に依存して、長期経験及び試験に基づく相応の計算モデルによって、予め既に軸受部の負荷能力が決定可能であり、少なくとも1つの絞り要素によって、チョック及び/又はロールの構造上の変更を行なうことなく、柔軟に変更可能もしくは調整可能である。遮断領域のための角度の大きさの増加と共に、リング間隙からの潤滑剤の貫流が中断される。軸受部内での潤滑剤のサイドフローの最小化もしくは絞りは、有利にはロールアッセンブリの負荷能力を向上させる。
【0017】
負荷能力のこの向上は、有利には、軸受部の過熱を恐れることなく得られる。これは、遮断角度領域に対して相補的な360°マイナス遮断角度領域の貫流角度領域内で、本発明による絞り要素が、軸受からの熱の十分な搬出を保証する潤滑剤の十分な横への流出を許容するからである。
【0018】
第1の実施例によれば、荷重作用時の支持荷重点Aが、圧延材の平面に対して垂直に位置するロールの中心軸Yに対してφ=±25°の角度領域内に配置されている。
【0019】
更に、好ましくは、絞り要素が、半径方向に噛合い係合式
で封止的に
当接面でもってロールネックに当接するように配置されている。これにより、有利には、リング間隙からの潤滑剤流が中断され、潤滑剤の圧力上昇が遮断角度領域内で得られる。
【0020】
好ましくは、本発明によれは、更に、第1又は第2の絞り要素又は両絞り要素が、リングセグメントとして形成されている。これにより、有利には、同じ又は異なる貫流領域もしくは遮断領域を、リング間隙内の潤滑剤のために形成し、荷重条件に応じて、軸受の理論的に算定した負荷能力に関する所定の値に設定することができる。本発明によるリングセグメント状の絞り要素の取付けは、全体的に従来技術に対して簡素化され、これにより、取付け時間及びコストが削減される。
【0021】
別の実施例によれば、リングセグメントの外周に、リングセグメントを半径方向にロールネックに対して封止的に押し付けるために圧縮バネが配置されている。
【0022】
更に、好ましくは、第1又は第2の又は両絞り要素が、リング間隙内の潤滑剤のための遮断角度領域と貫流角度領域を有する絞りリングとして形成され、貫流角度領域が、絞りリング内の貫流開口によって形成され、貫流角度領域が、遮断角度領域に隣接して、360°マイナス遮断角度領域の角度領域にわたって延在する。
【0023】
別の実施例によれば、好ましくは、絞りリングが、間隙を有するスナップリングとして形成され、間隙が、貫流角度領域内に形成されている。
【0024】
好ましくは、本発明によれば、チョック内に、ロールネックを収容するための軸受ブッシュが回転不能に配置されている。摩耗時に、軸受ブッシュは、容易に新しい軸受ブッシュに交換可能である。
【0025】
好ましくは、更に、絞り要素が、チョック又は軸受ブッシュに取り付けられている。ロールの取外し後、絞り要素は、有利には自由に取扱い可能であり、大きい取付け労力を要することなく容易に置換することができる。既存の設備へも、絞り要素は、例えばボルト継手又は差込み継手によって、チョック又は軸受ブッシュに取り付けて増備することができる。
【0026】
別の好ましい実施例によれば、軸受ブッシュ又はチョックの端面の少なくとも一方に、リング溝が形成され、絞り要素の少なくとも一方が、チョックの側のその背面に、リング溝に係合するために
フランジを備える。これにより、有利には、ボルト継手、クランプ継手もしくは差込み継手を介して簡単な取付けを提供することができ、この継手は、絞り要素のために最適な支承及び固定を保証する。これにより、絞
り要素の交換は、簡素化される。取付けもしくは取外しのための専用工具は、必要ない。従来技術で公知のシールに対して、本発明による絞り要素のための取付け時間及び取付け労力は、低減される。
【0027】
好ましくは、本発明によれば、チョックとロール胴の間でロールネックのロール胴とは反対側の終端に、オイル収容室が形成されている。有利には、潤滑剤は、絞り要素の貫流領域を介して既存のオイル収容室へ導出することができ、これにより、潤滑剤の停滞が防止される。オイル収容室から、潤滑剤は、冷却のため、そのために設けられた冷却装置へ導出される。
【0028】
好ましくは、本発明によれば、更に、ロールネックにネックブッシュが配置され、ネックブッシュが、ロールネックと共に、軸受ブッシュ内に回転支承されている。摩耗時に、ネックブッシュは、新しい又はオーバーホールされたネックブッシュに交換することができる。
【0029】
好ましくは、本発明によれば、更に、絞り要素が、マルチピース部材として形成されている。これにより、有利には、一方では、個々のセグメントの小さい寸法に基づいて取付け労力が低減され、大きいロットサイズに基づいて個々のセグメントの製造コストが減少される。
【0030】
好ましくは本発明によれば、更に、リング間隙が、第1と第2の絞りリングの間の領域に少なくとも1つの環状のリング通路を有するように形成されている。環状のリング通路へのリング間隙の移行により、潤滑剤は、拡大された容積に出会う。有利には、この容積拡大部は、リング間隙内の潤滑剤のためのバッファとして付加的な圧力補償ゾーンを提供する。これにより、特に回転数が高い場合の、ロール軸受部内の圧力特性の更に自由な調整、即ち圧力降下を得ることができる。圧延操業中のネックブッシュもしくはロールネックの境界表面速度は、ネックブッシュ以降に、圧力除荷のために少なくとも1つの付加的なリング通路を取り付けるべきであるが、4m/sである。リング通路は、サイズ及び形状に応じて軸受のそれぞれの支持荷重点に適合させることができる。
【0031】
好ましくは、更に、ロールが、ワークロール、バックアップロール及び/又は中間ロールとして形成されている。
【0032】
本発明の更なる利点及び詳細は、従属請求項及び図に図示した本発明の実施形態を詳細に説明する以下の説明からわかる。この場合、前で述べた特徴の組合せ以外に、特徴単独でも、他の組合せでも、本発明にとって重要である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】両側の絞り要素を有する本発明によるロールアッセンブリ
【
図2】本発明によるロールアッセンブリの拡大部分図
【
図4】本発明によるロールアッセンブリの貫流角度領域と遮断角度領域の概略図
【
図6a】潤滑剤のサイドフローがシールされてない従来技術による軸受負荷能力
【
図6b】潤滑剤のサイドフローが局所的にシールされた本発明によるロールアッセンブリによる軸受負荷能力
【
図6c】潤滑剤のサイドフローが完全にシールされた従来技術による軸受負荷能力
【
図7a】従来技術によるサイドフロー制限部を有しない軸受ブッシュもしくはチョックの内側の潤滑剤流
【
図7b】本発明によるロールアッセンブリによる局所的なサイドフロー制限部を有する軸受ブッシュもしくはチョックの内側の潤滑剤流
【
図8a】従来技術によるサイドフロー制限部を有する軸受ブッシュもしくはチョックの内側の圧力分布
【
図8b】本発明によるロールアッセンブリによる局所的なサイドフロー制限部を有する軸受ブッシュもしくはチョックの内側の圧力分布
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1の図は、圧延設備におけるロール10用の本発明によるロールアッセンブリ100を表す。この場合、ロール10は、1つのロール胴25と少なくとも1つのロールネック20を有するように形成されている。収容開口を有するチョック60は、ロールネック20を収容するために配置され、収容開口の内径は、チョック60とロールネック20の間にリング間隙35が生じるように、ロールネック20の外径に対して大きく形成されている。リング間隙35内に、潤滑剤31、例えば作動油が配置されている。チョック60のロール胴側の終端21の領域には第1の絞り要素70が、チョック60のロール胴とは反対側の終端22の領域には第2の絞り要素71が、それぞれリング間隙35をシールするために配置され、これら絞り要素70,71は、ロールネック20に対して回転不能に配置されている。回り止めは、例えば、ネジ、リベット、ボルト、ピン等のような普通の固定要素によって行なわれる。しかしながらまた、周方向の絞り要素の回転を阻止するための、絞り要素が当接する軸受ブッシュ40又はチョック60におけるストッパ、又は絞り要素がぴったり挿入される軸受ブッシュ40又はチョック60におけるフライス加工部も可能である。第1及び第2の絞り要素70,71は、それぞれリング間隙35内の潤滑剤31のための遮断角度領域52,αを構成する。
【0035】
絞り要素70,71は、好ましくは市販のエラストマー又はエラストマー/スチールの組合せから製造されている。
【0036】
第1の実施例によれば、第1又は第2の絞り要素又は両絞り要素70,71は、好ましくはリングセグメントとして形成されている。リングセグメントとして、絞り要素は、遮断角度領域の円弧長さに一致する円弧長さにわたって延在するに過ぎない。リングセグメントは、遮断角度領域にわたって延在し、この遮断角度領域をシールするように、軸受ブッシュ又はチョックに配置されている。ロールネックの表面に対するリングセグメントの噛合い係合式で封止的な当接を保証するために、リングセグメントの外周に、リングセグメントを半径方向にロールネックに対して押し付ける圧縮バネを配置することができる。
【0037】
第2の実施例によれば、第1又は第2の絞り
要素又は両絞り要素
70,71は、リング間隙内の潤滑剤31のための遮断角度領域52,α及び貫流角度領域74,βを有する絞りリングとして形成されている。この場合、貫流角度領域74,βは、例えば絞りリング内の開口72によって形成されている。貫流角度領域は、
図5に詳細に図示されているように、遮断角度領域に隣接して、360°マイナス遮断角度領域の角度領域にわたって延在する。
【0038】
好ましくは、絞りリング70,71は、内部にバネ要素を埋設もしくは射出成形したスナップリングの形態で形成されているので、絞りリング70,71は、半径方向の押付け力F
Arの形態のバネ予荷重により当接面75でもって噛合い係合式で封止的にロールネック20に押し付けられる。
【0039】
図1は、どのように絞り要素70,71が、リングセグメントとして又は絞りリングとして形成されているかにかかわらず、軸受ブッシュ40又はチョックに連結できるかの可能性を示す。このため、軸受ブッシュ又はチョックに、絞り要素70,71の取付けもしくは収容をするために、半径方向に延在するストッパ15を有するリング溝が配置されている。適用に起因して、軸受ブッシュ40をチョック60と一体的に形成してもよい。連結を実現するために、絞り要素は、絞りリングとして又はリングセグメントとして形成されているかにかかわらず、それぞれチョックの側のその背面に、リング溝に係合もしくは掛止めされるフランジを備える。リングセグメントの場合には外周における圧縮バネが、絞りリングの場合にはバネ予荷重F
Arを有するスナップリングとしてのその形成が、リング溝内でのそれぞれのフランジの、従って絞り要素の保持を保証する。
【0040】
軸方向に、絞り要素は、リベット、ネジ、クランプ等のような公知の固定要素によって軸方向の押付け力F
Aaでチョック又は軸受ブッシュに対して押し付けることができる。
【0041】
作動中の温度変動による長さ変化と軸受け運動を補償するために、ロールネック20の軸方向のリング溝16の幅は、リング溝16内に支承される絞り要素70,71のフランジ76の幅よりも大きく形成され、これにより、チョック60もしくは軸受ブッシュ40の端面とフランジ76の端面の間の第1の間隙78が形成される。加えて、チョック60もしくは軸受ブッシュ40とロール胴25の端面の間に第2の間隙79が配置され、この間隙内に、少なくとも絞り要素70,71のプロフィル横断面の部分領域が、遊びをもって支承されている。フランジ76は、リング間隙35からの潤滑剤流をシールするために、フランジ76における第1のシール面80が、これと向かい合うストッパ15の第2のシール面81に対して軸方向の押付け力F
Aaで押し付けられるように、リング溝16内に支承されている。必要な軸方向の押付け力F
Aaは、例えばバネ、クランプリング又はネジ継手を介して加えられる。同様に、絞り要素70,71が、例えばネジ、リベット又はボルトの形態の機械的な連結装置によってチョック又は軸受ブッシュに封止的に連結されていてもよい(図に示してない)。
【0042】
チョック60とロール胴25の間に、潤滑剤31を収容するためのオイル収容室64が配置され、潤滑剤31は、ロール10の回転運動時にリング間隙35から排除され、貫流角度領域を経てこの収容室64内へ流出する。そして、好ましくは、ロールネック20のロール胴とは反対側の終端22にも、潤滑剤31のための収容室64が設けられている。
【0043】
図1には、マルチピースデザインで絞り要素70,71が形成されていることは図示されていない。この場合、個々の部材は、リングセグメント状に形成され、有利にはセグメント部分は、同形状である。
【0044】
第1及び/又は第2の絞り要素70,71に対してチョックの中心もしくは半分の幅の方向に内側に向かってずらされて、好ましくは、リング間隙35は、少なくとも1つの環状のリング通路36,36’を有するように形成されている。このリング通路36,36’は、
図1に示したように、軸受ブッシュ40内に配置することができる。しかしながらまた構造的に、付加的なリング通路36,36’を、ロールネック20及び/又は軸受ブッシュ40もしくはチョック60に配置することもできる。リング通路36,36’は、異なる大きさの収容室を提供するために、異なる横断面形状で、例えば正方形、有利には矩形、半長円、三角形に形成することができる。
【0045】
図2に図示した
図1の部分図は、実質的に、ロールネック20のロール胴側の終端21におけるロールアッセンブリ100の部品を示す。
図2に図示した符号に関する説明は、予め明細書で
図1に関して述べたものと一致する。寸法Bは、軸受ブッシュ40を組み込んだチョック60の全幅を表す。
【0046】
図2には、リング間隙35内の潤滑剤31のための遮断角度領域52,αと貫流角度領域74,βが概略的に図示されている。補足的に、
図4は、ロールネック20の周囲に対する遮断角度領域52,αと貫流角度領域74,βの分担が図示された正面図を示す。
【0047】
潤滑剤31の流れは、ロールネック20もしくはチョックのロール胴側の終端21において、遮断領域内で絞り要素70によって遮断される。絞り要素70,71とロール胴25又はネックブッシュ30のロール胴側の終端のストッパの間の第2の間隙79内には、作動中のロールアッセンブリの軸方向の変化もしくは移動を補償するために、遊びが設けられている。第2の間隙79は、基本的に従来技術による既存の設備の場合でも配置されている。本発明による絞りリング70,71は、有利には、第2の間隙79内の既存の遊び内へ挿入できるように設計されており、そのためにチョック60の全幅Bを縮小する必要はない。
【0048】
図3の図は、本発明によるロールアッセンブリ100を、例えば作動状態のバックアップロールのための油膜軸受部として示す。圧延材12とバックアップロール10の間に配置されたワークロールは、図示してない。バックアップロール10の回転方向は、図示してないワークロールによる回転方向の逆転を考慮して、圧延材12の圧延方向Wから生じる。
【0049】
示した圧延方向Wに圧延材12を通す際に、例えば上のバックアップロール10は、時計回り方向とは逆に回転し、荷重作用点13において圧延荷重F
Wで図示してないワークロールを押す。図示してない下のバックアップロールは、時計回り方向に回転し、荷重作用点13において圧延荷重F
Wで図示してない
ワークロールを介して圧延材12を
相応に下から押す。
図3に図示したように、圧延荷重F
Wは、ロールネック20を介して、チョック60内のロールネック軸受部に導入される。ロール10が、両端においてロールネック20を介して支承されている場合、それぞれのロールネック軸受部もしくはそれぞれのチョック内のロールネックにおける有効力は、1/2F
Wである。
【0050】
ロールネック20もしくはロールネック20に配置されたネックブッシュ30とチョック60もしくはチョック内に配置された軸受ブッシュ40の間に、リング間隙35が形成されている。遮断角度領域52,αは、ロール10の回転方向11とは逆に、支持荷重点A−ロールネック20とチョック60の間の荷重作用時の最狭の間隙h
minの角度位置−から始まるように延在する。圧延荷重F
Wにより、ロール10は、従ってまたロールネック20は、リング間隙35内で半径方向に偏心したもしくは非対称の移動を受ける。支持荷重点Aは、荷重作用時に、圧延材に平面に対して垂直に位置するロール10の中心軸Yに対してφ=±25°の角度領域(
図4参照)内に配置されている。
【0051】
遮断角度領域52,αは、支持荷重点A−ロールネック20とチョック60の間の荷重作用時の最狭の間隙h
minの角度位置−から始まり、少なくとも25°から最大270°までの角度αにわたって延在する。絞り要素70,71による潤滑剤流37の遮断により、圧力P
Aを有する圧力上昇領域53が生じる。絞り要素70,71によって遮断されない貫流角度領域は、圧力P
Dを有する低圧領域55を構成する。異なる大きさの絞り要素70,71の選択により、即ちそれぞれの絞り要素70,71のセグメント角度αの既定により、遮断角度領域52,α及び貫流角度領域74,βが変更され、これにより、効果的な大きさの負荷能力向上が、柔軟に調整可能である。
【0052】
本発明によるロールアッセンブリは、原理的にバックアップロール及び/又は中間ロールの軸受部のために適用可能である。
【0053】
図4の概略図は、基本的に
図3の図に一致する。補足的に、
図4には、−圧延材の平面に対して垂直に位置するロール10の中心軸Yに対して−支持荷重点Aのためのφ=±25°の角度領域が示されている。支持荷重点Aにおいて、荷重作用時に、ロールネック20とチョック60の間に最狭の間隙h
minが生じる。支持荷重点Aの実際の
位置は、特に圧延材Wの厚さ、強度及び圧延速度に依存する。支持荷重点Aは、荷重作用時に自動的に調整される。
【0054】
図5は、貫流開口72を有する絞りリングとしての絞り要素70,71の可能な実施形態を表す。貫流角度領域74,βは、この実施形態では、絞りリング内の貫通開口72によって形成される。遮断角度領域52,αは、貫流開口を有することなく形成されている。絞りリングは、チョック又は軸受ブッシュに、遮断領域が支持荷重点の予め計算された位置から始まり回転方向とは逆に延在するような回転角度位置で固定されている。スナップリングとしての可能な実施形態では、簡素化された取付けの理由から、絞りリングが分離箇所Tにおいて分離され、そこに極僅かな間隙が形成され、この間隙が貫流領域内に配置されている。
【0055】
図6a〜6cは、異なる油膜軸受部の圧力特性の対比を概略的に示す。この場合、
図6aは、潤滑剤のサイドフローがシールされていない、従来技術による油膜軸受部を示す。中心の
図6bの図は、本発明による絞り要素70,71による油膜軸受の部分的な横からのシールを表す。
図6cの図は、サイドフローが完全にシールされている、従来技術による油膜軸受部を表す。これら図から、本発明による局所的なシールが、油膜軸受部の最大の負荷能力を生じさせることがわかる。
【0056】
図7a及び7bは、
図7aに図示したようなサイドフロー制限部を有しない軸受と、
図7bに図示したようなサイドフロー制限部を有する本発明による油膜軸受部の間の比較として油膜もしくは潤滑剤の流線32を概略的に示す。ロール10もしくはロールネック20の回転方向11は、時計回り方向とは逆である。潤滑剤31は、オイル供給部33を介してリング間隙35(図示してない)内へ導入される。ロールネックの回転運動により、潤滑剤は、矢印によって図示した方向に応じて油膜軸受部内に分配される。この場合、本発明によるロールアッセンブリにおける潤滑剤流は、
図7bによれば、遮断角度領域52,α内で、潤滑剤31の横の流れが領域的に阻止されるように遮断される。支持荷重点Aにおいて、最狭の間隙h
minが形成され、従ってこれにより、この箇所では潤滑膜厚さが最小である。
【0057】
図8a及び8bは、従来技術で知られているような
図8aによるサイドフロー制限部を有しない油膜軸受部と、
図8bによる局所的なサイドフロー制限部を有する本発明による油膜軸受部の対比として軸受ブッシュ制限部における圧力分布を概略的に示す。符号に関する説明は、予め説明したものと一致する。
【0058】
−機能説明−
外力、例えば圧延荷重F
Wが、チョック60を介してロールネック20のための軸受部に加えられると、まず、ロール10が、チョック60もしくはチョック60内の軸受ブッシュ40に対して移動し、軸受ブッシュ40は、チョック60と一体的に形成されていてもよい。以下の考察では、チョック60内に軸受けブッシュ40が配置され、ロールネック20にネックブッシュ30が配置された軸受部の模範的な形成から始められる。軸受ブッシュ40とネックブッシュ30の間の遊びにより、潤滑剤31を収容するためのリング間隙35が生じる。負荷時に、リング間隙35は、支持荷重点Aにおいて軸受ブッシュ40とネックブッシュ30の間に最小の間隙h
minを構成する。潤滑剤供給部33を介して、例えば動圧ポケットを介して、リング間隙35に供給される潤滑剤31は、ロールネック20と噛合い係合式に結合されたネックブッシュ30の回転表面における拘束条件によって、支持荷重点Aの領域内の最狭の間隙h
min内へ搬送される。間隙の横断面が最狭の箇所h
minにまで絶えず小さくなるので、潤滑剤31は、軸受の横へ逃れようとする。しかしながらこの場合、同時に、潤滑膜31内の圧力P
Aも上昇し、これにより、ロールアッセンブリ100は、外力、例えば圧延荷重F
Wを支持する状況にある。
【0059】
本発明によれば、潤滑剤31のサイドフローは、軸受ブッシュ40の両側に配置された絞り要素70,71の使用によって低減される。遮断領域52,α=25°から最大270°−支持荷重点Aから始まりロール10の回転方向11とは逆−内でのサイドフローのこの低減により、明らかな圧力上昇が、従って40%までの負荷能力向上が得られ、これにより、流体粘度に、従って軸受負荷能力にマイナスの影響を与える潤滑剤31の温度上昇生じることはない。
【0060】
比較的低い回転数に基づいて僅かにしか軸受部に熱が生じず、従ってまた僅かにしか冷却が必要ない、圧延トレインの前方のロールスタンド内では特に、圧力上昇は、本発明によるアッセンブリによって特に支援することができる。
【0061】
ロールネックのロール胴側の終端21及び/又はロールネックのロール胴とは反対側の終端22における絞り要素70,71による遮断領域の大きさのバリエーションにより、理論計算に基づく油膜軸受部の最大負荷能力は、圧延過程の前段で既に、±5%の最大偏差で予調整することができる。サイドフロー制限部を有しない油膜軸受内の自己圧力発生による流体装入量に関する概算式として、以下の式を根底とすることができる(出典:DIN 31652パート1):
Q
1=D
3・Ψ
eff・ω
eff・q
1
Q
1=流体のサイドフロー
D=軸受内径
Ψ
eff=有効軸受間隙
ω
eff=動圧有効角速度
q
1=f(ε,B/D,Ω)
ε=相対偏心度
B=軸受幅
Ω=包囲角
【0062】
絞りが導入されると、Q
1からQ
1*へ潤滑剤31の邪魔されないサイドフローが低減され、これにより、潤滑剤31の圧力が上昇する。従って貫流比が得られる:
π=Q
1*/Q
1
Q
1=流体の絞られてない軸受サイドフロー
Q
1*=流体の絞られた軸受サイドフロー
π=貫流比
π=1→流体の絞られてない軸受サイドフロー
π=0→流体の完全に絞られた軸受サイドフロー
本発明は、0<π<1の範囲で作動する。
【符号の説明】
【0063】
100 ロールアッセンブリ
10 ロール
11 回転方向
12 圧延材
13 荷重作用点
15 ストッパ
16 リング溝
20 ロールネック
21 ロールネックのロール胴側の終端
22 ロールネックのロール胴とは反対側の終端
25 ロール胴
30 ネックブッシュ
31 潤滑剤
32 流線
33 潤滑剤供給部
35 リング間隙
36 リング通路
36’ リング通路
40 軸受ブッシュ
52 遮断角度領域
53 圧力上昇領域
55 低圧領域
60 チョック
64 オイル収容室
70 第1の絞り要素
71 第2の絞り要素
72 貫流開口
73 クランピング要素
74 貫流領域
75 当接面
76 フランジ
78 第1の間隙
79 第2の間隙
80 第1のシール面
81 第2のシール面
α 遮断される領域の角度
β 貫流領域の角度
φ 支持荷重点のための角度領域
A 支持荷重点
B 場合によっては軸受ブッシュを有するチョックの全領域
F
Ar 半径方向の押付け力
F
Aa 軸方向の押付け力
F
W 圧延荷重
P 圧力/圧力分布
P
A 遮断角度領域内の圧力
P
D 貫流角度領域内の圧力
T 分離箇所
W
12 圧延方向
Y ロールの中心軸
h
min 最狭の間隙