(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
溶液を吸い上げ、加熱するように構成されたシート材を含むエアロゾル形成部材であって、シート材は使用の間に蒸気を発するよう構成されたキャピラリー構造を備える非平面的な内方主要面と、使用の間に内方主要面より少ない量の蒸気を発するよう構成された外方主要面とを含み、エアロゾル形成部材の内方主要面が流路を形成し、シート材は加熱可能な材料から形成され、電気的に加熱されるように構成されているエアロゾル形成部材。
キャピラリー構造はシート材全体に亘って延びており、シート材は加熱可能材料から形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエアロゾル形成部材。
シート材は加熱可能材料から形成される第1の層と、キャピラリー構造を含む第2の層とを含み、第1の層は外方主要面を形成し、第2の層は内方主要面を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエアロゾル形成部材。
内方主要面および外方主要面が多孔性であり、使用時に内方主要面に比べて外方主要面から発せられる蒸気の量が少なくなるように、内方主要面の細孔サイズよりも外方主要面の細孔サイズの方が小さいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエアロゾル形成部材。
使用時に内方主要面に比べて外方主要面から発せられる蒸気の量が少なくなるように外方主要面は非多孔性であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエアロゾル形成部材。
使用時に内方主要面に比べて外方主要面から発せられる蒸気の量が少なくなるように外方主要面に対するカバーをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のエアロゾル形成部材。
チェンバー壁によって画定されるエアロゾルチェンバーを介して流体連通する空気入口および空気出口と、エアロゾルチェンバーに少なくとも部分的に位置する請求項1乃至9のいずれか1項に記載のエアロゾル形成部材とを含むエアロゾル送出装置部品。
外方主要面および内方主要面がエアロゾルチェンバーを通る空気流の方向と位置合わせされるようにエアロゾル形成部材はエアロゾルチェンバー内に配置されることを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル送出装置部品。
チェンバー壁はチェンバー側壁を含み、側壁の少なくとも一部分はシート材の外方主要面の輪郭を辿ることを特徴とする請求項10または11に記載のエアロゾル送出装置部品。
エアロゾルチェンバー内に配置された通路をシート材とチェンバー壁とが形成するように、チェンバー壁の片方と接する対向する2つの端をシート材は含むことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載のエアロゾル送出装置部品。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1を参照すると、本発明のエアロゾル送出装置1が開示されている。エアロゾル送出装置はエアロゾル送出装置部品1’とエネルギー貯蔵部品1’ ’とを含む。エアロゾル送出装置部品1’はエネルギー貯蔵部品1’ ’に対して着脱可能であるが、別の実施態様では単一の部品を形成するようにエアロゾル送出装置部品1’とエネルギー貯蔵部品1’ ’とが分離不可能であることも想定される。
【0022】
エアロゾル送出装置部品1’は使い捨てでもよく、エネルギー貯蔵部品1’ ’は再利用可能でもよい。しかし当然のことながら、2つの部品が単一の部品を形成する時は、エアロゾル送出装置は使い捨てまたは再利用可能でもよい。
【0023】
図1で示すように、エネルギー貯蔵部品1’ ’は、バッテリー15および電気回路31を保持するハウジングを含む。当然のことながら、バッテリーに代わる別の動力源を使用してもよい。
【0024】
図2はエアロゾル送出装置部品1’をより詳細に図示しており、一端にマウスピース3で形成されるハウジング2と、対向端に接続通路35で形成される接合端とを含む。接続通路35は電気回路31を介して、エアロゾル送出装置部品1’に保持される部品を、エネルギー貯蔵部品1’ ’内に配置されたバッテリー15に電気的に接続する。
【0025】
ハウジング2はエアロゾル送出装置部品1’を通って延びる空気通路によって形成される。空気通路は空気入口5と、プレナムチェンバー4と、チェンバー入口33と、エアロゾルチェンバー6と、チェンバー出口28と、出口開口部7とを含む。使用時、空気は空気入口5を通って、プレナムチェンバー4内に、そして次にエアロゾルチェンバー6内に空気を供給するチェンバー入口33へと引き込まれ、空気はチェンバー出口28を通ってエアロゾルチェンバー6から出て、マウスピース3内に形成される出口開口部7を通ってエアロゾル送出装置部品1’から出る。
【0026】
図3は
図2のX−X線に沿ったエアロゾル送出装置部品1’の断面を表したものである。
図3に示すようにエアロゾルチェンバー6はハウジングの中心に位置しており、チェンバー壁によって画定される。チェンバー壁は、以下で詳しく説明する、2つの仕切り壁8と、チェンバー側壁32と、支持板20とを含む。本発明の1つの実施態様のエアロゾル形成部材10Aはエアロゾルチェンバー6の中に位置している。エアロゾルチェンバー6に対する各仕切り壁8の反対側は、溶液を含むように構成された2つの溶液貯蔵庫9である。
【0027】
本発明のある実施態様ではエアロゾル形成部材10Aは、溶液を吸い上げ、加熱するように構成された単層のシート材を含んでもよい。従って、シート材は溶液貯蔵庫9から溶液を吸収することができ、その後、揮発して蒸気になるようにこれを加熱することができる。シート材は本質的にシート状であり長方形である。しかし、当然のことながら、シート材の形状に特に制限はなく、いずれの形状、例えば円形、楕円形、正方形でもよい。シート材は内方主要面23Aと外方主要面23Bを含む。シート材は開孔構造、発泡構造、メッシュ構造または細孔の相互接続ネットワークを含み、これらは全てキャピラリー構造を形成する。キャピラリー構造によりエアロゾル形成部材10Aは溶液を吸い上げ、または吸収することができる。ここで使用される「キャピラリー構造」という用語は、液体または溶液が毛細管作用の結果として移動できる構造であると理解されたい。
【0028】
エアロゾル形成部材10Aのある実施態様では、シート材を多孔性で、顆粒状、繊維状または綿状の焼結金属から作製して上記キャピラリー構造を形成してもよい。別の実施態様では、キャピラリー構造を形成する開孔金属発泡体またはワイヤーメッシュまたはカレンダーワイヤーの層の集合体をシート材は含む。シート材はステンレスから作製してもよい。薄い支持層(図示せず)を内方主要面23Aと外方主要面23Bの片方または両方に焼結することも想定される。そのような支持層をステンレスのワイヤーメッシュから形成してもよい。
【0029】
少なくともエアロゾル形成部材10Aの内方主要面23A上で、キャピラリー構造は露出する。例えばエアロゾル形成部材10Aをシート材の内方主要面23Aと外方主要面23Bの両方の表面上で露出するようにエアロゾル形成部材10A全体に亘って延びるキャピラリー構造で形成してもよい。別の実施態様では、キャピラリー構造がエアロゾル形成部材10A全体に亘って延びないようにエアロゾル形成部材10Aは構成されてもよい。例えば、キャピラリー構造は内方主要面23A上、または内方主要面23Aの一部分上でのみ露出してもよい。
【0030】
シート材の外方主要面23Bは、使用の際に内方主要面23Aよりも発する蒸気が少なくなるように構成してもよい。これは、例えば外方主要面に対してカバー12を配置するなどして、外方主要面23Bをシールすることで達成してもよい。カバー12は絶縁体/非伝導性材料から作られた薄層を含んでもよい。あるいは、例えば非多孔性にしたり、内方主要面23Aよりも細孔サイズが小さくなるように構成したりして、外方主要面23Bを適当に変えてもよい。
【0031】
電流が流れている時にキャピラリー構造中に保持された溶液を揮発または気化するような十分な温度にまでシート材の温度が上昇するのに十分な電気抵抗を含んでいる点で、シート材を形成する材料は加熱可能である。上述したようなキャピラリー構造がシート材全体に亘って延びている実施態様では、加熱エレメントとキャピラリー構造が統合されて単一の物またはユニットを形成するようにキャピラリー構造によって形成される加熱エレメントをシート材は含むと考えられ、同一表面中に配置された加熱エレメントと芯をシート材は含むものとして説明することができる。
【0032】
図示していない別の実施態様ではシート材は複数の層を含んでもよく、例えば異なる構造/材料の多層を供することで上述の構造および材料のあらゆる組み合わせを含んでもよく、これらの層は焼結などによって接合される。このような図示していない別の実施態様の一つをより詳細に説明する。
【0033】
エアロゾル形成部材は本質的にシート状であり複数の層から形成されるシート材を含む。シート材は、加熱エレメントとして機能する非多孔性で加熱可能な第1の層と、キャピラリー構造を供する第2の層とを含む。第1の層は、金属箔を含んでもよい温度が上昇するように構成された材料から形成され、それはステンレス、ニッケルクロム合金から作られてもよい。第2の層は開孔構造、発泡構造、メッシュ構造または細孔の相互接続ネットワークによって形成され、これらは全てキャピラリー構造を形成する。キャピラリー構造によってエアロゾル形成部材10Aは溶液を吸い上げるまたは吸収することができるようになる。第2の層はガラス繊維、ガラス繊維糸またはその他いずれの非伝導性かつ不活性、つまりは相対的に加熱可能でない繊維材料から作られた繊維ウェブまたは布を含んでもよい。この実施態様では、平行表面中に配置され、互いに接続された加熱エレメントおよび芯を含むものとしてシート材は説明することができる。第2の層は芯として機能する。
【0034】
第1の層(加熱エレメント)と第2の層(キャピラリー構造を有する芯)は、2つの対向する内方主要面と外方主要面を備えるシート材を形成するように、互いに重なって配置され、キャピラリー構造は内方主要面上において露出している。機械的または化学的手段あるいは加熱処理によって層は相互に連結している。ある実施態様では層は相互に焼結されている。
【0035】
別の実施態様では第1および第2の層の両方とも加熱可能材料から作製してもよい。例えば、第2の層は均質で、顆粒状、繊維状もしくは綿状の焼結金属から作製してもよく、または開孔金属発泡体もしくはワイヤーメッシュ構造を含んでもよく、これらは全てキャピラリー構造を形成する。この実施態様では、同一表面中および平行表面中に配置された加熱エレメントおよび芯を含むものとしてシート材を説明することができる。
【0036】
また別の実施態様では、第1および第2の層の両方が溶液を加熱し、吸い上げるように第1および第2の層は多孔性加熱可能材料から作製してもよい。この実施態様では、同一表面中および平行表面中に配置された加熱エレメントおよび芯を含むものとしてシート材を説明することができる。
【0037】
図示していないさらに別の実施態様では、シート材は細孔サイズが小さい多孔性の第1の層と第1の層よりも細孔サイズが大きい多孔性の第2の層とを含み、従って両方の層はキャピラリー構造によって形成されるが、内方主要面を形成する第2の層は外方主要面を形成する第1の層よりも多く蒸気を発する。上述したように、2つの層のうち少なくとも1つは加熱可能材料から作製される。2つの層はキャピラリー構造に関して上述した構造および材料で形成されてもよい。
【0038】
図示していないまたさらに別の実施態様では、キャピラリー構造を含むという点で第2の層に似た第3の層をシート材は含んでいる。シート材の内方主要面および外方主要面の両方の表面上においてキャピラリー構造が露出するように第2および第3の層は第1の層を挟む。
【0039】
先の実施態様のいずれかで説明したような複数の層から形成されたシート材を含むエアロゾル形成部材は、外方主要面から発せられる蒸気の量を低減するため、外方主要面を密閉または封止するためのカバーをさらに含んでもよい。
【0040】
上述した実施態様のいずれかのシート材の厚さまたは深さは20〜500μmの範囲内である。これとは別に厚さは50〜200μmの範囲内である。厚さまたは深さとは、シート材の内方主要面23Aと外方主要面23Bとの間の距離を意味すると理解されるべきである。
【0041】
図4だけでなく
図3も再度参照すると、シート材は非平面状であり、2つの対向する短い端部13A、13Bと、2つの対向する長手方向端部13C、13Dとを含む。エアロゾル形成部材10Aを製造するため、シート材は以下に詳述するように湾曲形状またはU字型になるように折り曲げられ、チェネル24を形成する。エアロゾル形成部材10Aの短い端部13A、13Bは平坦であり、角部18A、18Bそれぞれを介してエアロゾル形成部材の平行な直線状の部分17A、17Bそれぞれに対して約90°で一体に形成される。
図3および4に示すように角部18A、18Bから離れた直線状部分17A、17Bの端部は、半円形部19の対向する端部と共に一体に形成され、エアロゾル形成部材10Aは全体としてU字型の断面形状をしている。従ってエアロゾル形成部材10Aは相互に実質的に向かい合うまたは対向する、つまり同一平面上に存在しない部分を含む。
【0042】
有利なことに、曲面的または非平面的構成によりエアロゾル形成部材10Aおよびエアロゾル送出装置1の効率が向上し、より小型に作製することができる。エアロゾル形成部材10Aの効率は、エアロゾル形成部材10Aから発せられる蒸気の質量に対するユーザーに送出されるエアロゾル粒子の質量の比率として定義される。
【0043】
図3に示すように支持板20の主要面20Aが湾曲した部分19の内側湾曲面に向くように、エアロゾル形成部材10Aの平坦な短い端部13A、13Bは支持板20に取り付けられている。従って、エアロゾル形成部材10Aは支持板20から離れて外側に膨らんでいるものとして考えられる。この配置の結果として、エアロゾル形成部材10Aはエアロゾルチェンバー6内で懸架された状態になる。当然のことながら、支持板20はハウジング2と一体としてもよいし、別個の部品としてもよい。別の実施態様では、支持板は省略され、エアロゾル形成部材10Aがハウジング2から離れて外側に膨らむようにエアロゾル形成部材10Aはハウジング2に接合される。また別の実施態様では、支持板20はプリント回路基板(PCB)であり、エアロゾル形成部材10AをこのPCBに電気的に接続してもよい
【0044】
さらに内方主要面および外方主要面23A、23Bが平行またはエアロゾルチェンバー6を通る空気流の方向と実質的に位置合わせされるようにエアロゾル形成部材10Aはエアロゾル送出装置内に配置される。
【0045】
さらに短い端部13A、13Bそれぞれは支持板20と仕切り壁8との間に形成される溝の中にしっかりと配置される。溝は毛細管効果を供するのに十分な幅を備えており、これらの溝を第1および第2のキャピラリー溝21a、21bと称する。仕切り壁8のそれぞれは、各キャピラリー溝21a、21bが溶液貯蔵庫9と流体連通するように対応する溶液貯蔵庫9内部に延びる舌部8a、8bを含む。キャピラリー溝21a、21bの3次元形状のおかげで、エアロゾル送出装置の姿勢に関係なく、溶液貯蔵庫9からエアロゾル形成部材10Aの平坦な短い端部13A、13Bへ溶液が確実に供給される。
【0046】
チェンバー側壁32がエアロゾル形成部材10Aの湾曲をなぞるまたは対応する状態でエアロゾル形成部材10Aはエアロゾルチェンバー6内に配置され、これによりこれらの間に断熱空気間隙22が形成される。チェンバー側壁32は部分的に遮熱材から形成されてもよい。遮熱材はガラスまたはセラミックのような耐熱性材料から形成され、プラスチック製のハウジング2が高温にならないように保護する。あるいは耐熱性プラスチックを成型してハウジング2それ自体を作製してもよい。
【0047】
エアロゾル形成部材10Aの内方主要面23Aは、支持板20の主要面20Aの方に向いている。従って、キャピラリー構造は露出しているか、または支持板20の主要面20Aの方に向いている。さらに、エアロゾル形成部材10Aの内方主要面23Aは、エアロゾル送出装置部品1’を通過する揮発蒸気から形成されるエアロゾルの流れを方向付けるまたは案内するための流路24を形成する。流路24は、エアロゾル形成部材10Aが支持板20上に取り付けられることによって経路を形成するために囲まれている。ここで使用される「流路」という用語は、非平面的表面または異なる平面中にある複数の表面から形成されるものであると理解される。
【0048】
エアロゾル形成部材10Aの外方主要面23Bはチェンバー側壁32と仕切り壁8の方に向いており、内方主要面23Aと比べて外方主要面23Bから発せられる蒸気の量が少なくなるように、外方主要面23Bは蒸気非浸透性または蒸気制限的に構成されている。エアロゾル形成部材10Aが内方主要面23Aおよび外方主要面23Bの両方の表面上で露出しているキャピラリー構造を備えるシート材を含む実施態様では、上述し、
図3に示したように、外方主要面23Bを通ってエアロゾル形成部材から発せられる蒸気の量を制限するようにカバー12が外方主要面23B上に位置している。あるいは、例えば表面を非多孔性にしたり、内方主要面23Aの細孔サイズよりも小さくしたりして、外方主要面23Bそれ自体を適当に変更してもよい。
【0049】
金属箔などの非平面的加熱可能層を含むシート材をエアロゾル形成部材が含み、外方主要面がこの非平面的加熱可能層によって形成される別の実施態様では、加熱可能層が非平面的であり、これを通過する蒸気を概して発しないためカバーが必要ない。
【0050】
当然のことながら、上記の実施態様はエアロゾル形成部材10Aの外方主要面から蒸気が発せられるの妨げるまたはその量を低減するものである。有利なことに、これら構成によりチェンバー壁および/または仕切り壁8上で凝縮するエアロゾルおよび蒸気の量が低減される。またこの構成により、発せられる蒸気が蒸気密度を高くし、また流路24を通る蒸気から形成されるエアロゾルを案内する流路24の中心の方へと案内されやすくなる。
【0051】
図1で示すようにエアロゾル送出装置部品1’がエネルギー貯蔵部品1’ ’に取り付けられると、エアロゾル形成部材10Aの短い端部13A、13Bはそれぞれバッテリー15の正極、負極に電気回路31を介して電気的に接続する。電流がバッテリー15からシート材を流れると、自身の電気抵抗によってシート材の温度が上昇し、キャピラリー構造の隙間または細孔内に保持される溶液が揮発する。シート材が金属箔などの非多孔性の加熱可能な第1の層を含み、この第1の層によって外方主要面が形成される実施態様では、自身の電気抵抗によって第1の層の温度が上昇し、加熱エレメントとして機能する。そのキャピラリー構造の隙間または細孔内において保持される溶液を含有している隣接する第2および/または第3の層を第1の層は順番に加熱する。別の実施態様では、長手方向の端部13C、13Dはバッテリー15の端子に接続される。別の実施態様では、バッテリー15から流れる電流およびエアロゾル形成部材10Aの温度レベルは、電子回路31に含まれるPower-MOSFETスイッチ回路などのスイッチ回路によって制御してもよい。
【0052】
図1〜4を参照して、エアロゾル形成部材10Aの作動を説明する。使用の際、ユーザーの手でエアロゾル送出装置1を始動させてもよいし、ユーザーが装置でパフを開始したのに合わせてエアロゾル送出装置が自動的に始動するようにしてもよい。接続通路35を介して電気回路31に接続する圧力センサーによってこれを行ってもよい。圧力センサーはプレナムチェンバー4の中に位置してもよい。エアロゾル送出装置を始動させると、バッテリー15はエアロゾル形成部材10Aの対向する短い端部13A、13Bの間または対向する長手方向の端部13C、13Dの間に電位差を生じさせ、これによってエアロゾル形成部材10Aの温度が上昇するように電流がシート材を介して流れる。この温度上昇によって、エアロゾル形成部材10Aのキャピラリー構造内に保持される溶液は主として内方主要面23Aから揮発して蒸気を形成する。揮発した溶液または蒸気は、空気入口5、プレナムチェンバー4、チェンバー入口33を介してエアロゾルチェンバー6内へユーザーが吸い込んだ空気と混ざる。エアロゾル形成部材10Aの内方主要面23Aによって形成される流路24の中で揮発した溶液は空気と混ざる。蒸気が空気と混ざると、吸入可能エアロゾルが生じるようにこれらは凝縮し、小滴を形成する。
【0053】
図3で示したように、シート材の外方主要面23B上に設けられたカバー12は、シート材の外方主要面23Bから溶液揮発するのを妨げるまたはその量を減らし、従ってチェンバー壁上における不要な凝縮の形成を最小化する。同様に、外方主要面23Bがキャピラリー構造によって形成されていない、つまり非多孔性である実施態様では、この外方主要面23Bから溶液が揮発するのを妨げられるまたはその量は減らされる。さらに、エアロゾル形成部材10Aの外方主要面23Bから溶液が揮発するのを妨げられるまたはその量を減らすことによって、および蒸気を流路24の中心方向へ方向付ける内方主要面23Aの湾曲によって、流路24内の蒸気濃度が高まる。従って当該技術分野において周知の平面的エアロゾル形成部材よりもエアロゾル形成部材10Aの効率は高い。
【0054】
エアロゾル形成部材10Aが始動し、流路24内でエアロゾルが形成された後は、ユーザーが吸入し続ける間は流路24を通してエアロゾルは吸い込まれる。エアロゾル形成部材10Aの内方主要面23Aの湾曲はエアロゾルチェンバー6を通るようにエアロゾルを案内するまたは方向付ける。次にエアロゾルはチェンバー出口28を通りエアロゾルチェンバー6から出る。そしてエアロゾルはハウジング2内に任意に設けられたエアロゾルを冷却するエアロゾル精製部材34を通過する。またエアロゾル精製部材34は、マウスピース3内に設けられた出口7を介してユーザーの口に入る前にエアロゾル流の中へ放出されるメンソールなどの風味剤を含む。その間、エアロゾル形成部材10Aのキャピラリー構造から溶液が蒸発すると、上述したようにエアロゾル形成部材10Aのキャピラリー構造およびキャピラリー溝21a、21bの毛細管効果によって溶液貯蔵庫9から新たな溶液が供給される。そして新しい空気が空気入口5、プレナムチェンバー4、チェンバー入口33を介して流路24に入る。
【0055】
ある実施態様では、流れ抵抗器のような圧力降下エレメントをプレナムチェンバー4内に配置して、エアロゾルチェンバー6内に入る空気流を制御してもよい。流れ抵抗器は単一の開口部または孔から構成されてもよく、ハウジング2内の空気入口5と同じでもよい。あるいは、流れ抵抗器は従来の紙巻きタバコの流れ抵抗を供する紙巻きタバコフィルターに似た多孔性体から構成してもよい(図示せず)。
【0056】
従来のエアロゾル送出装置には、内壁上および内側部品上に凝縮を蓄積させないようにユーザーに吸入されない凝縮物を回収するスポンジを含むものがある。本発明は内壁上および内側部品上に凝縮する蒸気の量を最小化するので、このようなスポンジは必要ない。これによって製造プロセスを単純化でき、コストを低減できる。さらにハウジング2上で蒸気が蓄積することを最小化または妨げることによって、ハウジング2へ移る凝縮熱が減り、ユーザーがエアロゾル送出装置1を手に持つ際により快適になる。
【0057】
図5を参照すると、本発明の別の実施態様のエアロゾル形成部材10Bを示している。エアロゾル形成部材10Bは
図1〜4を参照して説明した実施態様と類似しており、類似の特徴には同じ参照番号を付している。エアロゾル形成部材10Aの直線状部分17A、17Bは省略され、代わりに角部18A、18Bがエアロゾル形成部材の断面が部分的に円形、袋状、Ω字型になるように互いに向かって延びている。この実施態様では、ほぼ円形の流路24を形成するようにエアロゾル形成部材10Bは曲げられている。従ってエアロゾル形成部材10Bは実質的に互いに向かい合うまたは対向する、つまり同一平面上に位置しない部分を含む。したがって、支持板20に接触する蒸気および/またはエアロゾルの量が減るように流路24の中心方向に蒸気は発せられる。蒸気は内方主要面23Aによってほぼ完全に閉じ込められている。従ってエアロゾル形成部材10Bの効率は、平面的エアロゾル形成部材と比較して向上している。加えて、当然のことながら、この実施態様は
図3を参照して説明した実施態様と同じ利点を備えている。さらにこの実施態様は
図1〜4を参照して説明した他の構成のいずれを含んでもよい。
【0058】
図6を参照すると、本発明のまた別の実施態様のエアロゾル形成部材10Cを示している。エアロゾル形成部材10Cは
図1〜4を参照して説明した実施態様と類似しており、類似の特徴には同じ参照番号を付している。しかし、エアロゾル形成部材10Aの曲り部19は省略され、代わりに直線状部分17A、17Bが角部18A、18Bそれぞれから斜角で延び、エアロゾル形成部材10CがV字型断面になるように互いに向かい合っている。ある実施態様では、直線状部分17A、17Bは角部18A、18Bそれぞれから45〜80°で延びている。直線状部分17A、17Bの間、V字型の「谷」に流路24は形成される。従ってエアロゾル形成部材10Cは実質的に互いに向かい合うまたは対向する、つまり同一平面上に位置しない部分を含む。上述した実施態様と同様に、エアロゾル形成部材10Cの表面積は、平坦なエアロゾル形成部材と比べると増加している。したがって、エアロゾル送出装置はより小型に作ることができる。加えて、当然のことながら、この実施態様は
図1〜4を参照して説明した実施態様と同じ利点を備えている。さらにこの実施態様は
図1〜4を参照して説明した他の構成のいずれを含んでもよい。
【0059】
図7を参照すると、本発明のさらに別の実施態様のエアロゾル形成部材10Dを示している。エアロゾル形成部材10Dは
図1〜4を参照して説明した実施態様と類似しており、類似の特徴には同じ参照番号を付している。しかし、エアロゾル形成部材10Aの曲り部19は省略され、代わりに直線状部分17A、17Bは、直線状部分17A、17Bに対して直角に延びる直線状部分17Cと接続して部分的四角形を形成する。あるいは、直線状部分17A、17Bに対して直角に延びる複数の直線状部分が供され部分的多角形を形成する。17A、17B、17C全ての部分は一体に形成される。直線状部分17A、17Bそして接続直線状部分17Cの間の空間に流路24は形成される。従ってエアロゾル形成部材10Dは実質的に互いに向かい合うまたは対向する、つまり同一平面上に位置しない部分を含む。加えて、当然のことながら、この実施態様は
図1〜4を参照して説明した実施態様と同じ利点を備えている。さらにこの実施態様は
図1〜4を参照して説明した他の構成のいずれを含んでもよい。
【0060】
上述した実施態様では、短い端部13A、13B、直線状の部分17A、17Bまたは角度のある直線状部分17A、17B(V字型)、角部18A、18B、湾曲部19、直線状接続部分17Cは一体に形成されるものであるが、別の実施態様では(図示せず)、これらは接着される切り離された別個の部品であってもよい。
【0061】
当然のことながら、本発明のエアロゾル形成部材は、本明細書で説明し示したエアロゾル送出装置への使用に限定されるものではない。本発明のエアロゾル形成部材は適切ないずれのエアロゾル送出装置にも使用可能である。
【0062】
例えば、別のエアロゾル送出装置を
図8に示した。本発明のエアロゾル形成部材はこのような装置でも実装できる。
【0063】
図8で示したエアロゾル送出装置101は、マウスピース103によって形成されるハウジング102を含む。さらにハウジング102はエアロゾル送出装置101を通って延びる空気通路によって形成される。この空気通路は空気入口105、空気流路104a、チェンバー入口104b、エアロゾルチェンバー106、チェンバー出口128、出口開口部107を含む。
【0064】
X−X線に沿った
図8のエアロゾル送出装置101の断面を
図9に示す。仕切り壁108および支持板120を含むチェンバー壁によってエアロゾルチェンバー106は画定される。仕切り壁108のエアロゾルチェンバーと反対側には溶液貯蔵庫109がある。
【0065】
エアロゾル形成部材110Aはエアロゾルチェンバー106の中に配置される。エアロゾル形成部材110Aは対向する内方主要面123Aと外方主要面123Bとを備えるシート材を含む。
図1〜7を参照して上述した特徴の任意の組み合わせをシート材はさらに含む。またエアロゾル形成部材110Aは、外方主要面123Bから発せられる蒸気を防止または低減するため、さらにカバー112を含んでもよい。
【0066】
図1〜7を参照して説明した実施態様と同様の方法でエアロゾル形成部材110Aはエアロゾルチェンバー106の中に配置され、よって詳細な説明は割愛する。しかしながら、当然のことながら支持板120の内方主要面120Aが内方主要面123Aの湾曲部分に向くように、
図9で示した通りエアロゾル形成部材110Aは支持板120に取り付けられた平坦な短い端部113A、113Bを含む。従ってエアロゾル形成部材110Aは支持板120から離れて外側に膨らんでいるものとして考えられる。この配置の結果として、エアロゾル形成部材110Aはエアロゾルチェンバー106内で懸架された状態になる。別の実施態様では、支持板120は省略され、エアロゾル形成部材110Aがハウジング102から離れて外側に膨らむようにエアロゾル形成部材110Aはハウジング102に取り付けられる。
【0067】
さらに、エアロゾル形成部材110Aの内方主要面123Aは、エアロゾル送出装置部品1’を通る揮発蒸気から形成されるエアロゾルの流れを方向付けるまたは案内するための流路124を形成する。エアロゾル形成部材110Aが支持板120に取り付けられることによって通路を形成するためにこの流路124はさらに周囲を囲われている。
【0068】
仕切り壁108がエアロゾル形成部材110Aの湾曲をなぞるまたは対応する状態でエアロゾル形成部材110Aはエアロゾルチェンバー106の中に配置され、これによりこれらの間に断熱空気間隙122が形成される。上述したように仕切り壁108は部分的に遮熱部から形成されてもよい。もしくは、耐熱性プラスチックを成型してハウジング2それ自体を作ってもよい。
【0069】
さらに、短い端部113A、113Bそれぞれは支持板20と仕切り壁8との間に形成される溝の中にしっかりと配置される。溝は毛細管効果を供するのに十分な幅を備えており、これらの溝を第1および第2のキャピラリー溝121a、121bと称する。
【0070】
溶液貯蔵庫109が第1および第2のキャピラリー溝121a、121bと流体連通するように、2つの供給開口部125、125Aが仕切り壁108の中に形成される。2つの供給開口部125、125Aは、溶液を第1および第2のキャピラリー溝121a、121bに向かわせる毛細管効果を供するような幅をしていてもよい。当然のことながら、エアロゾル送出装置101は、キャピラリー溝121a、121bに向かう溶液の流れを制御するための供給開口部を1つだけ含んでもよく、または2つより多く含んでもよい。
【0071】
図10を参照すると、別の実施態様のエアロゾル送出装置201を示している。類似の特徴には同じ参照番号を付している。この実施態様では、2つの平行なキャピラリー板126A、126B、126C、126Dがそれぞれ供給開口部125、125Aの中に配置される。これらは供給開口部125、125Aそれぞれの外へ延び、また溶液貯蔵庫109の中へ延びている。キャピラリー経路127、127Aを形成するように、平行なキャピラリー板126A、126B、126C、126Dの各対は相互に離れている。この配置により、各キャピラリー経路127、127Aは、第1および第2のキャピラリー溝121a、121bそれぞれを介してエアロゾル形成部材110Aのキャピラリー構造と流体連通している。キャピラリー板126A、126B、126C、126Dはキャピラリー溝121a、121bの延伸部分として機能し、エアロゾル形成部材110Aに溶液を供給する際に役立つ。したがって、使用時において、溶液貯蔵庫109に保持されている溶液は、毛細管作用によってキャピラリー経路127、127Aに移動し、第1および第2のキャピラリー溝121a、121bを介してエアロゾル形成部材110Aの短い端部113A、113Bにおけるキャピラリー構造に供給される。キャピラリー構造は芯に似た毛細管効果を供する。従ってキャピラリー構造はエアロゾル形成部材110Aによって、エアロゾル形成部材110Aのキャピラリー構造全体に溶液が分布するように、第1および第2のキャピラリー溝121a、121bに供給すべき溶液を吸収しまたは吸い上げることが可能となる。当然のことながら、供給開口部125、125Aの1つだけまたは一部がキャピラリー板を備えてもよい。キャピラリー板をチューブで代用することも想定される。
【0072】
図11を参照すると、
図5を参照して説明したものに類似したエアロゾル形成部材110Bを、
図10を参照して説明したエアロゾル送出装置201に配置させている。類似の特徴には同じ参照番号を付している。エアロゾル形成部材110Bの断面は部分的に円形、袋状、Ω字型である。この実施態様では、流路124を形成するようにエアロゾル形成部材110Bは曲げられている。従ってエアロゾル形成部材110Bは実質的に互いに向かい合うまたは対向する、つまり同一平面上に位置しない部分を含む。したがって、支持板120に接触する蒸気および/またはエアロゾルの量が減るように流路124の中心方向に蒸気は発せられる。さらに、そのような「袋」またはΩ字型の断面は、エアロゾルチェンバー6内のエアロゾル形成部材10Bの表面積を増やし、エアロゾル形成部材10Bの効率を上げる。従ってエアロゾル送出装置201はより小型に作ることができる。加えて、当然のことながら、この実施態様は他の図を参照して説明した実施態様と同じ利点を備えている。さらにこの実施態様は他の図を参照して説明した他の構成のいずれを含んでもよい。例えば、エアロゾル形成部材110Bは、任意のカバー112を含むように
図11で図示してもよい。
【0073】
図12を参照すると、
図6を参照して説明したものに似たエアロゾル形成部材110Cを、
図9を参照して説明したエアロゾル送出装置201に配置させている。類似の特徴には同じ参照番号を付している。エアロゾル形成部材110Cの断面はV字型である。エアロゾル形成部材110Cは実質的に互いに向かい合うまたは対向する、つまり同一平面上に位置しない部分を含む。V字型の「谷」に流路124は形成される。上述した実施態様と同様に、エアロゾル形成部材10Cの表面積は、平坦なエアロゾル形成部材と比べると増加している。したがって、吸入器はより小型に作ることができる。加えて、当然のことながら、この実施態様は他の図を参照して説明した実施態様と同じ利点を備えている。さらにこの実施態様は他の図を参照して説明した他の構成のいずれを含んでもよい。例えば、エアロゾル形成部材110Cは、任意のカバー112を含むように
図12で図示されてよい。
【0074】
図13を参照すると、本発明のさらに別の実施態様のエアロゾル形成部材110Dを示している。このエアロゾル形成部材は
図10を参照して説明した実施態様と類似しており、類似の特徴には同じ参照番号を付している。エアロゾル形成部材110Dの断面は流路124を備える部分的多角形を形成する。従ってエアロゾル形成部材110Dは実質的に互いに向かい合うまたは対向する、つまり同一平面上に位置しない部分を含む。加えて、当然のことながら、この実施態様は他の図を参照して説明した実施態様と同じ利点を備えている。さらにこの実施態様は他の図を参照して説明した他の構成のいずれを含んでもよい。例えば、エアロゾル形成部材110Dは、任意のカバー112を含むように
図13で図示されてよい。
【0075】
図11〜13を参照して説明したエアロゾル形成部材110B、110C、110Dは、溶液貯蔵庫109の中に延びるキャピラリー板を含むエアロゾル送出装置201の中に配置するように示されているが、当然のことながらこれらキャピラリー板は任意のものである。さらに、当然のことながら、
図9〜13を参照して説明したエアロゾル形成部材110A、110B、110C、110Dは、使用可能なエアロゾル送出装置のいずれにも配置することが可能である。
【0076】
エアロゾル送出装置1の上述した実施態様のエアロゾル形成部材は溶液と共に使用するように説明されている。当然のことながら、ユーザーに刺激的効果または治療的効果を与える特定の成分または物質をこの溶液は含んでいてよい。この成分または物質は吸入器を介して送出できるものであれば何でもよい。これら成分または物質を保持または溶解する溶液は、水、エタノール、グリセロール、プロピレングリコールまたはこれらの混合物を主成分として構成されてもよい。エタノールおよび/または水などの容易に揮発する溶媒中に充分に高い倍率で希釈する方法によって、これ以外の状態では揮発しにくい物質でさえも実質的に残留することなく揮発可能となり、また液状材料の熱分解を回避または大きく低減することができる。
【0077】
当然のことながら、エアロゾル形成部材の断面が非平面的経路を辿り、エアロゾル形成部材の部分が実質的に互いに向かい合い、蒸気および/またはエアロゾルの流れを案内するまたは方向付けることが可能な流路を形成するのであれば、他の形状のエアロゾル形成部材もまた本発明の範囲内に属するものである。「実質的に」互いに向かい合うまたは対向するという語句は、平行であるかまたは互いに角度があり、そして同一平面上に位置しない部分を意味するものである。
【0078】
当然のことながら、本発明の広い態様によると、提供されるエアロゾル形成部材は、溶液を吸い上げ、加熱するように構成された非平面的シート材を含む。シート材は使用の間に蒸気を発するよう構成されたキャピラリー構造を備える内方主要面と、使用の間に蒸気を発するよう構成された外方主要面とを含む。シート材は外方主要面に隣接するように供されるエアロゾルよりも高い濃度のエアロゾルを内方主要面に隣接するように供するように構成されている。エアロゾル濃度は、気体体積あたりのエアロゾル分子重量として理解される。
【0079】
様々な課題を解決し技術を発展させることを目的として、図示を含むこの開示全体は、請求項に係る発明を実施して優れたエアロゾル形成部材、エアロゾル送出装置部品、エアロゾル送出装置を提供し得る種々の実施形態を示している。この開示の利点および特徴は、実施形態という典型的な例を示すことのみであって、包括的および/または排他的ではない。それらは理解を助けるため、および請求された特徴を教示するためだけに提出される。当然のことながら、開示の利点、実施態様、例示、機能、特徴、構造および/または他の側面は請求項または請求項の均等物の限定によって定義されるように、開示されたものに限定されず、また開示の範囲および/またはその意図から外れない限り他の実施態様を利用しても良く、変更を加えても良い。種々の実施態様は、説明した要素、成分、特徴、部品、工程、手法などの種々の組み合わせを適宜含んでも良いし、それらのみから構成されても良いし、またはそれらを主に構成されても良い。加えて、この開示は現在請求していないが将来請求し得る他の発明を含んでいる。