特許第6275280号(P6275280)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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6275280車両のエネルギー吸収目的のデバイス及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6275280
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】車両のエネルギー吸収目的のデバイス及び方法
(51)【国際特許分類】
   B62D 21/15 20060101AFI20180129BHJP
   B62D 25/08 20060101ALI20180129BHJP
   B60R 19/16 20060101ALI20180129BHJP
   B62D 25/16 20060101ALI20180129BHJP
【FI】
   B62D21/15 B
   B62D25/08 C
   B62D25/08 K
   B60R19/16
   B62D25/16 A
   B62D25/16 D
【請求項の数】19
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-566242(P2016-566242)
(86)(22)【出願日】2015年5月9日
(65)【公表番号】特表2017-518914(P2017-518914A)
(43)【公表日】2017年7月13日
(86)【国際出願番号】US2015030048
(87)【国際公開番号】WO2015179150
(87)【国際公開日】20151126
【審査請求日】2016年12月15日
(31)【優先権主張番号】14/286,545
(32)【優先日】2014年5月23日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】ラーナー,ダニエル リン
(72)【発明者】
【氏名】ハイキン,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】アルバレツ リベラ,フェリックス ホセ
【審査官】 林 政道
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04148505(US,A)
【文献】 米国特許第07399028(US,B1)
【文献】 米国特許第05385375(US,A)
【文献】 米国特許第09340231(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 17/00−25/08
B62D 25/14−29/04
B60R 19/00−19/56
B60R 21/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両において、
フレームと、
装置であって、前記装置の第1の端で前記フレームに結合され、前記車両の一方の側面から前記車両の他方の側面へと延在しており、前記装置は、
第1のエネルギー吸収材料を含む前記装置の中央領域であって、前記第1のエネルギー吸収材料の第1の側面が前記フレームに結合された前記装置の前記第1の端に含まれる中央領域と、
第2のエネルギー吸収材料を含む前記装置の側面領域であって、前記第2のエネルギー吸収材料は、前記第1のエネルギー吸収材料の前記第1の側面とは別の第2の側面と接触して重なるように、前記中央領域の外側に配置され、前記第1のエネルギー吸収材料は前記側面領域の外側に配置され、前記第2のエネルギー吸収材料は前記車両のホイールの上方に重なるように配置され、且つ前記第1のエネルギー吸収材料と前記第2のエネルギー吸収材料は異なる材料特性を有する、側面領域と、
を備える装置と、
前記装置を前記フレームと結合するマウントと、
を備える車両。
【請求項2】
前記中央領域の前記第1のエネルギー吸収材料は、前記側面領域の前記第2のエネルギー吸収材料の第2の硬度よりも低い第1の硬度を有する、請求項1の車両。
【請求項3】
前記装置は第3のエネルギー吸収材料を含むバンパーをさらに備え、前記バンパーは前記第1の端に対向する前記装置の第2の端に配置され、且つ前記第1の側面に対向する前記第1のエネルギー吸収材料の第3の側面が、前記バンパーが配置されている前記装置の前記第2の端に含まれている、請求項1の車両。
【請求項4】
前記装置は前記バンパーの下方及び前記装置の前記第2の端に配置された突出構造物をさらに備える、請求項3の車両。
【請求項5】
前記突出構造物は、前記バンパーにおける前記第3のエネルギー吸収材料の所定硬度よりも高い硬度を有する第4のエネルギー吸収材料を含む、請求項4の車両。
【請求項6】
前記装置は前記第1のエネルギー吸収材料の下方に配置された着脱自在のエネルギー吸収材料をさらに備え、前記着脱自在のエネルギー吸収材料は、前記フレームと前記装置に含まれる1つ以上の電子デバイスとの間の連結性のための配線を含む、請求項1の車両。
【請求項7】
前記装置はエネルギー吸収コーティング層をさらに備える、請求項1の車両。
【請求項8】
前記中央領域はフードを含む、請求項1の車両。
【請求項9】
前記中央領域はトランクを含む、請求項1の車両。
【請求項10】
前記装置は風防をさらに備える、請求項1の車両。
【請求項11】
装置において、
前記装置の第1の端を車両と結合するマウントであって、前記装置は前記車両の一方の側面から前記車両の他方の側面へと延在する、マウントと、
第1のエネルギー吸収材料を含む中央領域であって、前記第1のエネルギー吸収材料の第1の側面が前記マウントに結合された前記装置の前記第1の端に含まれている中央領域と、
第2のエネルギー吸収材料を含む側面領域であって、前記第2のエネルギー吸収材料は、前記第1のエネルギー吸収材料の前記第1の側面とは別の第2の側面と接触して重なるように、前記中央領域の外側に配置され、前記第1のエネルギー吸収材料は前記側面領域の外側に配置され、前記第2のエネルギー吸収材料は前記車両のホイールの上方に重なるように配置されるように構成され、且つ前記第1のエネルギー吸収材料と前記第2のエネルギー吸収材料は異なる材料特性を有する、側面領域と、
を備える装置。
【請求項12】
第3のエネルギー吸収材料を含むバンパーであって、前記バンパーは前記第1の端に対向する前記装置の第2の端に配置され、且つ前記第1の側面に対向する前記第1のエネルギー吸収材料の第3の側面が、前記バンパーが配置されている前記装置の前記第2の端に含まれているバンパーをさらに備える、請求項11の装置。
【請求項13】
前記バンパーの下方及び前記装置の前記第2の端に配置された突出構造物をさらに備える、請求項12の装置。
【請求項14】
1つ以上の電子デバイスと、
前記第1のエネルギー吸収材料の下方に配置された着脱自在のエネルギー吸収材料であって、前記着脱自在のエネルギー吸収材料は、前記車両のフレームと前記1つ以上の電子デバイスとの間の連結性のための配線を含む着脱自在のエネルギー吸収材料と、
をさらに備える、請求項11の装置。
【請求項15】
風防をさらに備える、請求項11の装置。
【請求項16】
装置において、
前記装置の第1の端を車両と結合するマウントであって、前記装置は前記車両の一方の側面から前記車両の他方の側面へと延在する、マウントと、
前記第1の端に対向する前記装置の第2の端に配置されたフォームバンパーと、
中央フォーム構造物であって、前記中央フォーム構造物の第1の側面が前記マウントに結合された前記装置の前記第1の端に含まれ、且つ前記第1の側面に対向する前記中央フォーム構造物の第2の側面が、前記フォームバンパーが配置されている前記装置の前記第2の端に含まれている中央フォーム構造物と、
前記中央フォーム構造物の第3の側面と接触して重なるように前記中央フォーム構造物の外側に配置された側面フォーム構造物であって、前記第3の側面は前記第1の側面および前記第2の側面とは別であり、前記中央フォーム構造物は前記側面フォーム構造物の外側に配置され、前記側面フォーム構造物は、前記車両のホイールの上方に重なるように配置されるように構成され、且つ前記中央フォーム構造物と前記側面フォーム構造物は異なる材料特性を有する、側面フォーム構造物と、
前記中央フォーム構造物に結合され、且つ前記中央フォーム構造物の前記第1の側面に配置された風防と、
を備える装置。
【請求項17】
1つ以上の電子デバイスと、
前記中央フォーム構造物の下方に配置された着脱自在のフォーム構造物であって、前記着脱自在のフォーム構造物は、前記車両のフレームと前記1つ以上の電子デバイスとの間の連結性のための配線を含む着脱自在のフォーム構造物と、
をさらに備える、請求項16の装置。
【請求項18】
ポリウレタンコーティング層をさらに備える、請求項16の装置。
【請求項19】
前記フォームバンパーの下方及び前記装置の前記第2の端に配置された突出構造物をさらに備える、請求項16の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001] 本明細書で別段の指示がない限り、本セクションで記載される事項は、本出願の請求項に対する先行技術ではなく、且つ、本セクションに含めることにより先行技術として認められるものでもない。
【0002】
[0002] 原動機付き車両は、人々や製品をある場所から別の場所へ輸送するために100年以上使用されている。様々な自律システム及び保護フィーチャが開発され、安全フィーチャとして車両にインストールされている。自律システムの一例は、車両近くの物体が検出されるとドライバーの入力なしにブレーキをかけ、車両を減速するようにフィーチャする自動ブレーキシステムである。自律システムの別の一例は、緊急停止が検出されるとブレーキ圧を増大するように機能する緊急ブレーキ補助システムである。
【0003】
[0003] 車両バンパー及びエアバッグは保護フィーチャの2つの例である。車両バンパーは車両の前後に装着され得る。そのような車両バンパーは、一般にエネルギーを吸収するように設計されている。エアバッグは、車両の乗員に対する損傷を防ぐために、車両が物体との接触を検出すると展開するように設計され得る。いくつかの車両は、車両のカウルに付着され、車両が物体との接触を検出するとコンプライアント材料(compliant material)による風防の表面を覆うように構成された外部エアバックを含む。外部エアバッグは、例えば、車両の風防との物体の衝撃を軽減する一助となり得る。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 一例においては、フレームを含む車両が提供される。車両は、装置の第1の端でフレームに結合された装置も含む。装置は第1のエネルギー吸収材料を含む中央領域を備える。中央領域の第1の側面は、フレームに結合された装置の第1の端に含まれてよい。装置は第2のエネルギー吸収材料を含む側面領域をさらに備える。側面領域は中央領域の第2の側面に沿って配置されてよい。側面領域は車両のホイールの上方に配置されるように構成されてよい。車両はフレームと装置を結合するマウントをさらに備える。
【0005】
[0005] 別の一例においては、装置の第1の端を車両と結合するマウントを備える装置が提供される。装置は第1のエネルギー吸収材料を含む中央領域を備える。中央領域の第1の側面は、マウントに結合された装置の第1の端に含まれてよい。装置は第2のエネルギー吸収材料を含む側面領域も備える。側面領域は中央領域の第2の側面に沿って配置されてよい。側面領域は車両のホイールの上方に配置されるように構成されてよい。
【0006】
[0006] さらに別の一例においては、装置の第1の端を車両と結合するマウントを含む装置が提供される。装置は第1の端に対向する装置の第2の端に配置されたフォームバンパーも含む。装置は中央フォーム構造物も含む。中央フォーム構造物の第1の側面が、マウントに結合された装置の第1の端に含まれていてよい。第1の側面に対向する中央フォーム構造物の第2の側面が、フォームバンパーが配置されている装置の第2の端に含まれてよい。装置は中央フォーム構造物の第3の側面に沿って配置された側面フォーム構造物も含む。側面フォーム構造物は、車両のホイールの上方に配置されるように構成されてよい。装置は中央フォーム構造物に結合され、中央フォーム構造物の第1の側面に配置された風防も含む。
【0007】
[0007] これら並びに他の態様、利点、及び代替案は、必要に応じて添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むことにより、当業者には明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】[0008] 例示的な一実施例による車両を示す図である。
図2】[0009] 例示的な一実施例による車両の簡略ブロック図である。
図3】[0010] 例示的な一実施例による車両を示す上面図である。
図4A】[0011] 例示的な一実施例による別の車両を示す図である。
図4B】[0012] 図4Aにおける車両を示す部分分解図である。
図4C】[0013] 図4Bにおける装置を示す部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0014] 以下の詳細な説明は、開示されたシステム及び方法の様々なフィーチャ及び機能を、添付の図面を参照して説明するものである。図面中、文脈がそうでないと規定しない限りは、同様の符号は同様の構成要素と同一である。本明細書に記載の例示的なシステム、デバイス及び方法の実施例は限定的であることを意図されていない。開示されるシステム、デバイス及び方法の特定の態様は、多種多様な異なる構成で配置及び組み合わせ可能であり、本明細書においてそのすべてが想定されることが、当業者には容易に理解されるであろう。
【0010】
[0015] 事故を回避する能力を有し得る事故回避システムを装備した自律車両の開発を含む、車両の安全を向上するための継続的な努力が行われている。しかしながら、そのようなシステムが車両の安全を改善し得る一方、車両との接触が起こると損害を削減又は防止する安全機構を提供することが望ましい。本明細書中の例示的な実施例は、車両との衝撃時に物体への損害を軽減又は防止するように選択的に配置された1つ以上のエネルギー吸収材料を含む車両の部分(例えば、前端部、後端部、側面、中央等)を含んでよい。
【0011】
[0016] 例示の範囲で、装置の第1の端を車両と結合するマウントを含む装置が提供される。この装置は、第1のエネルギー吸収材料(例えば、フォーム、スポンジ等)を含むバンパーも含んでよい。バンパーは第1の端に対向する装置の第2の端に配置されてよい。この装置は、第2のエネルギー吸収材料を含む中央領域も含んでよい。中央領域の第1の側面がマウントに結合された装置の第1の端に含まれてよい。第1の側面に対向する中央領域の第2の側面が、バンパーが配置されている装置の第2の端に含まれてよい。装置は第3のエネルギー吸収材料を含む側面領域も含んでよい。側面領域は中央領域の第3の側面に沿って配置されてよい。側面領域は車両のホイールの上方に配置されるように構成されてよい。いくつかの例においては、装置は風防も含んでよい。
【0012】
[0017] したがって、いくつかの例においては、装置はマウントによって車両に結合された別々の物理的構造物として実施されてよい。例えば、装置は車両の着脱自在に取付けられた前端として構成されてよい。追加的に又は代替案として、例えば、装置は車両の着脱自在に取付けられた後端として構成されてよい。他の例においては、装置及び車両は同じ物理的構造物として実施されてよい。例えば、第1のエネルギー吸収材料は車両のバンパーを覆ってよく、第2の吸収材料は車両のフード/トランクを覆ってよく、且つ第3のエネルギー吸収材料は車両の1つ以上のフェンダーを覆ってよい。
【0013】
[0018] いくつかの例においては、装置における様々なエネルギー吸収材料は同じエネルギー吸収材料に対応してよい。例えば、第1のエネルギー吸収材料、第2のエネルギー吸収材料、及び第3のエネルギー吸収材料は、同じ又は同様の材料特性を有してよい。追加的に又は代替案として、いくつかの例においては、様々なエネルギー吸収材料は異なる材料特性を有してよい。一例においては、バンパーの第1のエネルギー吸収材料は、中央領域の第2のエネルギー吸収材料よりも柔らかく、車両との初期衝撃の重度を緩和し得る。別の一例においては、側面領域の第3のエネルギー吸収材料は、第1のエネルギー吸収材料及び第2のエネルギー吸収材料よりも硬く、衝撃時のホイールの硬さを吸収し、且つ/又はより柔らかい中央領域に向けて側面衝撃物体を枢動し得る。
【0014】
[0019] さらに、いくつかの例においては、装置はバンパーの下方に配置された突出構造物(例えば、キッカーバー(kicker bar))も含んでよい。突出構造物は、例えば、バンパーより硬くてよい。したがって、例えば、突出構造物は、より柔らかいバンパー及び/又は装置のより柔らかい中央領域に対し衝撃物体を枢動し得る。例えば、突出構造物は、地面からずらされる衝撃物体を、より柔らかいエネルギー吸収材料に対する衝撃物体の枢動を可能にし得る。したがって、この例では、衝撃からのエネルギーは、様々なエネルギー吸収材料に枢動する突出構造物により物体の広範囲にわたって分配され得る。その結果して、物体への損害が軽減され又は防止され得る。
【0015】
[0020] 開示された実施例の多くのパラメータは、特徴の変動を許す。例えば、様々なエネルギー吸収材料及び/又は装置の構成要素の硬度、靭性、フォーム密度、フォーム量、形状、位置等は、異なる速度及び/又は異なる範囲で衝撃のエネルギーを吸収し、又は衝撃物体を特定の方法で枢動するように変化し得る。本明細書中の実施例は、したがって、当の特定の車両及び特定の用途の必要に応じて特定の目的及び用途に調整され得る。
【0016】
[0021] 加えて、ここに開示された実施例は、従来の自動車及び運転の自律モードを有する自動車を含めて任意のタイプの車両で使用され得る。しかしながら、「車両」という用語は、例えば、トラック、バン、セミトレーラートラック、オートバイ、ゴルフカート、オフロード車両、倉庫輸送車両、又は農用車両のほか、数ある例の中でもローラーコースター、トロリー、トラム、又は列車の車両など軌道上を走る運送車を含めて任意の移動物体をカバーするように広範囲に解釈される。
【0017】
[0022] ここで図面を参照すると、図1は例示的な一実施例による車両100を示す。特に、図1は、車両100の右側面図、正面図、背面図、及び上面図を示す。車両100は、図1においては、車として例示されているが、前述の通り、他の実施例が可能である。さらに、例示的な車両100は自律モードで運転するように構成され得る車両として示されているが、ここに記載された実施例は、自律的に運転するように構成されていない車両にも応用され得る。したがって、例示的な車両100は限定的であるとはみなされない。
【0018】
[0023] 図示したように、車両100は、第1のセンサユニット102、第2のセンサユニット104、第3のセンサユニット106、無線通信システム108、及びカメラ110を含む。第1、第2、及び第3のセンサユニット102〜106の各々は、全地球測位システムセンサ、慣性測定ユニット、無線探知及び測距(RADAR)ユニット、レーザ距離計、光検出及び測距(LIDAR)ユニット、カメラ、及び音響センサの任意の組み合わせを含んでよい。他のタイプのセンサも可能である。
【0019】
[0024] 第1、第2、及び第3のセンサユニット102〜106は、車両100の特定の場所に取付けられるように示されているが、いくつかの実施例では、センサユニット102〜106は車両100の他の場所、車両100の内側又は外側のいずれかに取付けてよい。さらに、3つのセンサユニットのみが示されているが、いくつかの実施例では、多少のセンサユニットが車両100に含められてよい。
【0020】
[0025] いくつかの実施例では、第1、第2、及び第3のセンサユニット102〜106の1つ以上は、センサユニットを可動に取付けられ得る1つ以上の可動のマウントを含んでよい。可動のマウントは、例えば、回転台を含んでよい。回転台に取付けられたセンサは、センサが車両100の周りの各方向から情報を得られるように回転させることができる。代替案として又は追加的に、可動のマウントは傾斜台を含んでよい。傾斜台に取付けられたセンサは、センサが様々な角度から情報を得られるように特定の範囲内の角度及び/又は方位角で傾斜され得る。可動のマウントは他の形であってもよい。
【0021】
[0026] さらに、いくつかの実施例では、第1、第2、及び第3のセンサユニット102〜106の1つ以上は、センサ及び/又は可動のマウントを動かすことによってセンサユニットにおけるセンサの位置及び/又は向きを調節するように構成された1つ以上のアクチュエータを含んでよい。例示的なアクチュエータは、モータ、空気圧式アクチュエータ、油圧ピストン、リレー、ソレノイド、及び圧電アクチュエータを含む。他のアクチュエータも可能である。
【0022】
[0027] 無線通信システム108は、1つ以上の他の車両、センサ、又は他の実在物に直接又は通信ネットワークを介してのいずれかで無線結合するように構成された任意のシステムであってよい。このために、無線通信システム108は、他の車両、センサ、又は他の実在物に直接又は通信ネットワークを介して通信するためにアンテナ及びチップセットを含んでよい。チップセット又は無線通信システム108は一般に、数ある可能性の中でもブルートゥース、IEEE802.11(任意のIEEE802.1改訂版を含む)に記載された通信プロトコル、セルラーテクノロジー(GSM、CDMA、UMTS、EV−DO、WiMAX、又はLTEのような)、ジグビー、専用狭域通信(DSRC)、及び無線周波数識別(RFID)通信などの無線通信の他のタイプの1つ以上(例えば、プロトコル)に従って通信するように配置されてよい。無線通信システム108は他の形であってもよい。
【0023】
[0028] 無線通信システム108は車両100の屋根上に配置された状態で示されているが、他の実施例では、無線通信システム108は完全に又は部分的に別の場所に置かれ得る。
【0024】
[0029] カメラ110は、車両100が置かれている環境の画像を取り込むように構成された任意のカメラ(例えば、スチルカメラ、ビデオカメラ等)であってよい。このために、カメラ110は、可視光線を検出するように構成され、もしくは赤外線又は紫外線などのスペクトルの他の部分からの光を検出するように構成されてよい。他のタイプのカメラも可能である。カメラ110は二次元検出器であってよく、又は三次元空間的範囲を有してよい。いくつかの実施形態では、カメラ110は、例えば、カメラ110から環境内の複数の地点への距離を示す二次元画像を生成するように構成された範囲検出器であってよい。このために、カメラ110は1つ以上の領域検出技術を使用してよい。例えば、カメラ110は、車両100が格子又は市松模様などの所定の光パターンで環境内の物体を照明し、且つカメラ110を使用して物体からの所定の光パターンの反射を検出する構造化光技術を使用してよい。反射光パターンにおける歪みに基づき、車両100は物体上の点への距離を判定し得る。所定の光パターンは、赤外線、又は別の波長の光を含んでよい。別の例として、カメラ110はレーザ走査技術を使用してよく、ここで車両100はレーザを放出し、環境内の物体上の複数の点を走査する。物体を走査している間、車両100はカメラ110を使用し、物体上の様々な点からのレーザの反射を検出し得る。様々な点でレーザが物体から反射するのにかかる時間の長さに基づき、車両100は物体上の点への距離を測定し得る。さらに別の例として、カメラ110は飛行時間法を使用してよく、ここで車両100は光パルスを放出し、カメラ110を使用して物体上の複数の点で物体からの光パルスの反射を検出する。特に、カメラ110は複数のピクセルを含んでよく、それぞれのピクセルは物体上の点からの光パルスの反射を検出し得る。様々な点で光パルスが物体から反射するのにかかる時間に基づき、車両100は物体上の点への距離を測定し得る。光パルスはレーザパルスであってよい。他の領域検出技術も、立体三角測量、光シート三角測量、干渉法、及び数ある中でも符号化アパーチャ法を含めて可能である。カメラ110は他の形であってもよい。
【0025】
[0030] いくつかの実施例では、カメラ110は、上記のように、カメラ110及び/又は可能のマウントを動かすことによってカメラ110の位置及び/又は向きを調節するように構成されている可動のマウント及び/又はアクチュエータを含んでよい。
【0026】
[0031] カメラ110は車両100の前面風防の内側に取付けられるように示されているが、他の実施例では、カメラ110は車両100の他の場所、車両100の内側又は外側のいずれかに取付けられてよい。
【0027】
[0032] 車両100は、図示したものに加えて又はそれらの代わりに1つ以上の他の構成要素を含んでよい。
【0028】
[0033] 図2は、一実施例に従う例示的な車両200の簡略ブロック図である。車両200は、例えば、図1に関連して上記の車両100と同様でよい。車両200は他の形でもよい。
【0029】
[0034] 図示したように、車両200は、推進システム202、センサシステム204、制御システム206、周辺機器208のほか、プロセッサ212、データ記憶装置214、及び命令216を含むコンピュータシステム210を含む。他の実施例では、車両200は多くの、わずかな、又は異なるシステムを含んでよく、各システムは、多くの、わずかな、又は異なる構成要素を含んでよい。加えて、図示されたシステム及び構成要素は、任意の数の方法で組み合され又は分割されてよい。
【0030】
[0035] 推進システム202は、車両200用の動力運動を供給するように構成されてよい。図示したように、推進システム202は、エンジン/モータ218、エネルギー源220、トランスミッション222、及びホイール/タイヤ224を含む。
【0031】
[0036] エンジン/モータ218は、内燃機関、電気モータ、蒸気機関、及びスターリングエンジンであってよく、又はこれらの任意の組み合わせを含む。他のモータ及びエンジンも可能である。いくつかの実施例では、推進システム202は複数のタイプのエンジン及び/又はモータを含むことができる。例えば、ガス・エレクトリックハイブリッドカーは、ガソリンエンジンと電気モータを含むことができる。他の例が可能である。
【0032】
[0037] エネルギー源220は、全部又は一部のエンジン/モータ218の動力となるエネルギーの源であってよい。すなわち、エンジン/モータ218は、エネルギー源220を機械的エネルギーに転換するように構成されてよい。エネルギー源220の例は、ガソリン、ディーゼル、プロパン、他の圧縮ガス系燃料、エタノール、ソーラーパネル、バッテリー、及び他の電力源を含む。エネルギー源220は、追加的に又は代替案として、燃料タンク、バッテリー、コンデンサ、及び/又はフライホイールの任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施例では、エネルギー源220は車両200の他のシステム用のエネルギーも供給し得る。
【0033】
[0038] トランスミッション222は、エンジン/モータ218からホイール/タイヤ224へ機械的動力を伝えるように構成されてよい。このために、トランスミッション222は、ギヤボックス、クラッチ、ディファレンシャル、ドライブシャフト、及び/又は他の要素を含んでよい。トランスミッション222がドライブシャフトを含む実施例では、ドライブシャフトは、ホイール/タイヤ224に結合されるように構成される1つ以上の車軸を含むことができる。
【0034】
[0039] 車両200のホイール/タイヤ224は、一輪車、自転車/オートバイ、三輪車、又は自動車/トラックの四輪形式を含む様々な形式で構成され得る。6つ以上のホイールを含むものなど他のホイール/タイヤ形式が可能である。いずれにせよ、車両224のホイール/タイヤ224は、他のホイール/タイヤ224に対し差動的に回転するように構成されてよい。いくつかの実施例では、ホイール/タイヤ224は、トランスミッション222に固定的に取付けられている少なくとも1つのホイール、及び駆動面と接触し得るホイールのリムに結合された少なくとも1つのタイヤを含んでよい。ホイール/タイヤ224は、金属とゴムの任意の組み合わせ、又は他の材料の組み合わせを含んでよい。
【0035】
[0040] 推進システム202は追加的に又は代替案として図示したもの以外の構成要素を含んでよい。
【0036】
[0041] センサシステム204は、車両200が置かれている環境に関する情報を検出するように構成された複数のセンサのほか、センサの位置及び/又は向きを修正するように構成された1つ以上のアクチュエータ236を含んでよい。図示したように、センサ204のセンサは、全地球測位システム(GPS)226、慣性測定ユニット(IMU)228、RADARユニット230、レーザ距離計/LIDARユニット232、及びカメラ234を含んでよい。センサシステム204は、車両200の内部システムを監視するように構成されたセンサ(例えば、Oモニタ、燃料計、又はエンジンオイル圧力計等)を含み得る。他のセンサも可能である。
【0037】
[0042] GPS226は、車両200の地理的位置を推定するように構成された任意のセンサを含んでよい。このために、GPS226は、地球に対し車両200の位置を推定するように構成されたトランシーバーを含んでよい。GPS226は他の形であってもよい。
【0038】
[0043] IMU228は、慣性加速度に基づく車両200の位置及び/又は向きを感知するように構成されたセンサの任意の組み合わせを含んでよい。いくつかの実施例では、センサの組み合わせは、例えば、加速度計及びジャイロスコープを含んでよい。センサの他の組み合わせも可能である。
【0039】
[0044] RADAR230ユニットは、無線信号を用いて車両200が置かれている環境内の物体を感知するように構成された任意のセンサであってよい。いくつかの実施例では、物体を感知することに加えて、RADARユニット230は、追加的に物体の速度及び/又は進路を感知するように構成されてよい。
【0040】
[0045] 同様に、レーザ距離計又はLIDARユニット232は、レーザを用いて車両200が置かれている環境内の物体を感知するように構成された任意のセンサであってよい。特に、レーザ距離計又はLIDARユニット232は、レーザを放出するように構成されたレーザ源及び/又はレーザスキャナ、及びレーザの反射を検出するように構成された検出器を含んでよい。レーザ距離計又はLIDAR232は、コヒーレント(例えば、ヘテロダイン検波を使用する)又はインコヒーレント検波モードで動作するように構成されてよい。
【0041】
[0046] カメラ234は、車両200が置かれている環境の画像を取り込むように構成された任意のカメラ(例えば、スチルカメラ、ビデオカメラ等)であってよい。このために、カメラは、上記の形のどれでもよい。
【0042】
[0047] センサシステム204は、追加的又は代替案として、図示したもの以外の構成要素を含んでよい。
【0043】
[0048] 制御システム206は車両200及びその構成要素の操作を制御するように構成されてよい。このために、制御システム206は、ステアリングユニット238、スロットル240、ブレーキユニット242、センサフュージョンアルゴリズム244、コンピュータビジョンシステム246、ナビゲーション又は経路設定システム(pathing system)248、及び障害物回避システム250を含んでよい。
【0044】
[0049] ステアリングユニット238は、車両200の進路を調節するように構成された機構の任意の組み合わせであってよい。
【0045】
[0050] スロットル240は、エンジン/モータ218の運転速度を制御し、次に、車両200の速度を制御するように構成された機構の任意の組み合わせであってよい。
【0046】
[0051] ブレーキユニット242は、車両200を減速させるように構成された機構の任意の組み合わせであってよい。ブレーキユニット242は、ホイール/タイヤ224を遅くする摩擦を用いてよい。別の一例として、ブレーキユニット242は、ホイール/タイヤ224の運動エネルギーを電流に転換し得る。ブレーキユニット242は他の形であってもよい。
【0047】
[0052] センサフュージョンアルゴリズム244は、入力としてセンサシステム204からのデータを受け入れるように構成されたアルゴリズム(又はアルゴリズムを記憶するコンピュータプログラム製品)であってよい。データは、例えば、センサシステム204によって感知された情報を表すデータを含んでよい。センサフュージョンアルゴリズム244は、例えば、カルマンフィルタ、ベイジアンネットワーク、又は別のアルゴリズムを含んでよい。センサフュージョンアルゴリズム244は、例えば、車両200が置かれている環境内の個々の物体及び/又はフィーチャの評価、特定の状況の評価、及び/又は特定の状況に基づく可能な衝撃の評価を含めて、センサシステム204からのデータに基づく様々なアセスメントを提供するようにさらに構成されてよい。他のアセスメントも可能である。
【0048】
[0053] コンピュータビジョンシステム246は、例えば、交通信号及び障害物を含めて、車両200が置かれている環境内の物体及び/又は特徴を識別するためにカメラ234によって取り込まれた画像を処理及び分析するように構成された任意のシステムであってよい。このために、コンピュータビジョンシステム246は、物体認識アルゴリズム、ストラクチャ・フロム・モーション(SFM)アルゴリズム、ビデオトラッキング、及び他のコンピュータビジョン技術を使用してよい。いくつかの実施形態では、コンピュータビジョンシステム246は環境をマッピングし、物体を追跡し、又は物体の速度等を推定するように追加的に構成されてよい。
【0049】
[0054] ナビゲーション及び経路設定システム248は、車両200の運転進路を判定するように構成された任意のシステムであってよい。ナビゲーション及び経路設定システム248は、車両200が運転中の間に運転進路を動的に更新するように追加的に構成されてよい。いくつかの実施形態では、ナビゲーション及び経路設定システム248は、車両200の運転進路を判定するために、センサフュージョンアルゴリズム244、GPS226、及び1つ以上の所定の地図からのデータを組み入れるように構成されてよい。
【0050】
[0055] 障害物回避システム250は、車両200が置かれている環境内の障害物を識別し、評価し、回避し、又は他の方法で切り抜けるように構成された任意のシステムであってよい。
【0051】
[0056] 制御システム206は、追加的に又は代替案として、図示したもの以外の構成要素を含んでよい。
【0052】
[0057] 周辺機器208は、車両200が外部のセンサ、他の車両、及び/又は使用者との相互作用を可能にするように構成されてよい。このために、周辺機器208は、例えば、無線通信システム252、タッチスクリーン254、マイクロホン256、及び/又はスピーカ258を含んでよい。
【0053】
[0058] 無線システム252は上記の形のどれであってもよい。
【0054】
[0059] タッチスクリーン254は、使用者によって車両200に命令を入力するために使用され得る。このために、タッチスクリーン254は、他の可能性の中でも、静電容量式センシング、抵抗センシング、又は弾性表面波プロセスによって使用者の指の位置及び動きの少なくとも1つを感知するように構成されてよい。タッチスクリーン254は、タッチスクリーン表面と平行又は平面方向で、タッチスクリーン表面に垂直な方向で、又はその両方で指の動きを感知する能力があってよく、且つタッチスクリーン表面に加えられる圧力のレベルを感知する能力があってもよい。タッチスクリーン254は、1つ以上の半透明又は透明の絶縁膜及び1つ以上の半透明又は透明の導電膜で形成されてよい。タッチスクリーン254は他の形であってもよい。
【0055】
[0060] マイクロホン256は、車両200の使用者からの音声(例えば、音声指令又は他の音声入力)を受け取るように構成されてよい。同様に、スピーカ258は車両200の使用者へ音声を出力するように構成されてよい。
【0056】
[0061] 周辺機器208は、追加的に又は代替案として、図示したもの以外の構成要素を含んでよい。
【0057】
[0062] コンピュータシステム210は、推進システム202、センサシステム204、制御システム206、及び周辺機器208の1つ以上へデータを送り、且つこれらの1つ以上からデータを受け取るように構成されてよい。このために、コンピュータシステム210は、システムバス、ネットワーク、及び/又は他の連結機構(図示せず)によって推進システム202、センサシステム204、制御システム206、及び周辺機器208の1つ以上に通信可能に接続され得る。
【0058】
[0063] コンピュータシステム210は、推進システム202、センサシステム204、制御システム206、及び周辺機器208の1つ以上と相互作用し、且つこれらの1つ以上を制御するようにさらに構成されてよい。例えば、コンピュータシステム210は、トランスミッション222の操作を制御し、燃料効率を改善するように構成されてよい。別の一例として、コンピュータシステム210は、カメラ234に環境の画像を取り込ませるように構成されてよい。さらに別の一例として、コンピュータシステム210は、センサフュージョンアルゴリズム244に対応する命令を記憶及び実行するように構成されてよい。さらに別の一例として、コンピュータシステム210は、タッチスクリーン254上のディスプレイを表示するための命令を記憶及び実行するように構成されてよい。他の例も可能である。
【0059】
[0064] 図示したように、コンピュータシステム210はプロセッサ212及びデータ記憶装置214を含む。プロセッサ212は、1つ以上の一般目的プロセッサ及び/又は1つ以上の特定目的プロセッサを備えてよい。プロセッサ212が1つ以上のプロセッサを含む限りにおいて、そのようなプロセッサは別々に又は組み合わせて作動し得る。次に、データ記憶装置214は、光学、磁気、及び/又はオーガニックストレージなどの1つ以上の揮発性記憶構成要素及び/又は1つ以上の不揮発性記憶構成要素を備えることができ、且つデータ記憶装置214はプロセッサ212と全部又は一部統合され得る。
【0060】
[0065] いくつかの実施例では、データ記憶装置214は、プロセッサ212によって実行され、様々な車両機能を実行する命令216(例えば、プログラム論理)を包含してよい。データ記憶装置214は、推進システム202、センサシステム204、制御システム206、及び周辺機器208の1つ以上へデータを送り、これらからデータを受け取り、これらと相互作用し、且つ/又はこれらを制御する命令を含めて追加の命令も包含してよい。
【0061】
[0066] コンピュータシステム202は、追加的に又は代替案として、図示したもの以外の構成要素を含んでよい。
【0062】
[0067] 図示したように、車両200は、車両200の構成要素のいくつか又はすべてに動力を供給するように構成されてよい電源260をさらに含む。このため、電源260は、例えば、充電式のリチウムイオン又は鉛酸バッテリーを含んでよい。いくつかの実施例では、バッテリーの1つ以上のバンクが電力を供給するように構成され得る。他の電源材料及び構成も可能である。いくつかの実施例では、電源260及びエネルギー源220は、一緒に、いくつかのオールエレクトリックカーにおけるように実施され得る。
【0063】
[0068] いくつかの実施例では、推進システム202、センサシステム204、制御システム206、及び周辺機器208の1つ以上が、そのそれぞれのシステム内及び/又は外側で他の構成要素と相互接続式に作用するように構成され得る。
【0064】
[0069] さらに、車両200は、図示したものに加えて又はその代わりに1つ以上の要素を含んでよい。例えば、車両200は1つ以上の追加のインターフェース及び/又は電源を含んでよい。他の追加の構成要素も可能である。そのような実施例では、データ記憶装置214は、プロセッサ212によって実行され、追加の構成要素を制御し、且つ/又はこれらと通信する命令をさらに含んでよい。
【0065】
[0070] さらには、構成要素及びシステムの各々は車両200に組み込まれている状態で示されているが、いくつかの実施例では、1つ以上の構成要素又はシステムは着脱自在に車両200に取付けられ、もしくは有線又は無線接続を用いて他の方法で接続され得る。
【0066】
[0071] 車両200は他の形であってもよい。
【0067】
[0072] 図3は、例示的な一実施例による、車両300の上面図を示す。車両300は、図1〜2に記載された車両100及び/又は200と同様であってよい。例えば、車両300は、車両200と同様に車両300を動かすための構成要素(例えば、モータ、エネルギー源、トランスミッション、ホイール、ブレーキシステム等)を含んでよい。さらに、例えば、車両300は、車両200と同様に車両300を自律的に運転するための制御構成要素(例えば、センサ、制御システム、コンピュータビジョン等)を含んでよい。しかしながら、いくつかの例においては、車両300は、ヒューマンオペレータ(例えば、人間運転者等)によって手動で運転される車両として構成されてよい。他の運転モード(例えば、部分的に自律等)も可能である。車両300は、バンパー312、中央領域314a〜314c、中央領域316a〜316bを含む。いくつかの例においては、車両300は突出構造物318及び/又は風防320を任意に含んでよい。他の構成要素も可能である。
【0068】
[0073] 図3は車両300を乗用車として示すが、いくつかの例においては、車両300は代替案として、トラック、バン、セミトレーラートラック、オートバイ、ゴルフカート、オフロード車両、倉庫輸送車両、又は農用車両等などの異なるタイプの車両として構成されてよい。車両300の運転用の例示的なシナリオは以下の通りである。車両300は倉庫輸送車両として構成されてよい。シナリオにおいて、車両300及び他の同様の車両は中央オペレータ(例えば、ヒューマンオペレータ、コンピュータオペレータ等)によって運転され、様々な物体(例えば、木枠等)を倉庫におけるある場所から別の場所へ輸送され得る。このシナリオにおいて、車両300は、車両300に物体を積むロボットアーム(図3には示さず)を含んでよく、それから車両300は、ロボットアームが物体を下ろす目的地に移動することできる。このシナリオにおいて、車両300は、車両300の周囲環境を検出し、図1〜2の車両100〜200と同様、環境内の他の物体(例えば、他の車両、他の木枠、備品等)との衝突を回避するセンサ(図3には示さず)も含んでよい。しかしながら、車両300は、衝突などの場合に衝撃物体への損害を削減又は防止する追加の安全機構も含んでよい。
【0069】
[0074] 図3に例示したように、バンパー312は車両300の前端に配置されてよい。さらに、中央領域314a〜cは、車両300のバンパー312とフレーム(例えば、シャシー等)との間に配置されてよい。さらに、側面領域316a〜bは、中央領域314a〜cの側面に沿って、且つ車両300の1つ以上のホイールの上方に配置されてよい。例えば、側面領域316aは中央領域314aの側面に沿って配置されてよく、且つ側面領域316bは中央領域314bの側面に沿って配置されてよい。
【0070】
[0075] 衝撃物体への損害の削減及び防止を促進するために、バンパー312、中央領域314a〜c、及び/又は側面領域316a〜bは、特定の方法で衝突からのエネルギーを吸収し、衝撃物体への損害を削減又は防止する1つ以上のエネルギー吸収材料を含んでよい。例示的なエネルギー吸収材料は、独立気泡フォーム(closed cell foam)、連続気泡フォーム(open cell foam)、ポリウレタンフォーム、XPSフォーム、ポリスチレン、フェノール、形状記憶フォーム、フラワーフォーム(flower foam)、又は任意の他のフォームなどのフォームを含んでよい。スポンジ、ゴム、アルミニウムハニカム(aluminium honeycomb)等の他のタイプのエネルギー吸収材料も可能である。
【0071】
[0076] いくつかの例においては、1つ以上のエネルギー吸収材料は同様の材料特性を有する。他の例においては、1つ以上のエネルギー吸収材料は、衝撃物体を特定の方向に枢動し、且つ/又は衝撃物体の広範囲にわたる衝撃からのエネルギーを分配する異なる材料特性を有してよい。例えば、1つ以上のエネルギー吸収材料の材料特性は、車両300の特定の用途に従って選択され得る。
【0072】
[0077] 例として、車両300の構成要素は、物体への損害を削減及び/又は防止するように構成されてよい。したがって、例えば、バンパー312のバンパーエネルギー吸収材料は、物体との初期衝撃によって生じる損害を削減する柔らかいエネルギー吸収材料に対応してよい。さらに、例えば、中央領域314a〜cは、衝撃物体の広範囲にわたる大量のエネルギーを吸収するバンパーエネルギー吸収材料よりも硬い中央領域吸収材料を含んでよい。加えて、例えば、側面領域316a〜bは、衝撃による車両300のホイールの硬さを吸収する中央領域エネルギー吸収材料及びバンパーエネルギー吸収材料よりも硬い側面領域エネルギー吸収材料を含んでよい。さらに、例えば、より硬い側面領域エネルギー吸収材料は、より柔らかい中央領域314a〜cに向けて衝撃物体を枢動させ得る。したがって、例えば、物体の上部(例えば、壊れやすい部品等)は、そのような部品における損害の重度を緩和するより柔らかい中央領域314a〜cに方向づけられ得る。
【0073】
[0078] したがって、本発明に記載された一部の例示的な実施例は、特定のタイプの物体のジオメトリ又は他の特性に基づく特定のタイプの物体への衝撃からのエネルギーを分配する、1つ以上のエネルギー吸収材料の異なる材料特性(例えば、硬度、靭性、張力、撓み性等)を含んでよい。いくつかの例においては、衝撃物体は、備品、他の車両、壊れやすい物体、壁、ポール等などの無生物の物体を含んでよい。他の例においては、衝撃物体は、歩行者、動物等などの生きた物体を含んでよい。したがって、いくつかの例においては、本明細書中のシステム及びデバイスは、衝撃物体への損害を削減及び/又は損傷を防止し得る。例として、中央領域314cは、衝撃物体の特定の部品(例えば、物体の壊れやすい部分等)が衝撃時に中央領域314cに方向づけられ得るという予想に基づき中央領域314a〜bよりも低い硬度を有してよい。他の例示的な構成も可能である。材料特性は、1つ以上のエネルギー吸収材料及び/又は車両300の構成要素の変化する密度、タイプ、量、形状、位置等など様々に変化し得る。
【0074】
[0079] 突出構造物318は、衝撃物体の枢動をさらに促進するために車両300に任意に含まれてよい。突出構造物318(例えば、キッカーバー等)はバンパー312の下方に配置されてよい。いくつかの例においては、突出構造物318は、バンパー312、中央領域314a〜c、及び/又は側面領域316a〜bと同様のエネルギー吸収材料を含んでよい。他の例においては、突出構造物318は、別の固体材料(例えば、金属、プラスチック、複合材料、木材等)を含んでよい。いくつかの例においては、突出構造物318は、バンパー312よりも高い硬度を有してよい。したがって、例えば、より低い衝撃物体の部品は最初に突出構造物318に接触し、より柔らかいバンパー312及び/又はより柔らかい中央領域314a〜cに向けて枢動し得る。例として、衝撃物体は、突出構造物318によって地面から離れて様々なエネルギー吸収材料(例えば、バンパー312、中央領域314a〜c、側面領域316a〜b等)に向けて枢動し、物体への損害を削減又は防止、及び/又は特定の方法で衝撃からのエネルギーを分配(例えば、物体の壊れやすい範囲等への損害の可能性を削減)し得る。
【0075】
[0080] 図3は真っすぐな形状を有する突出構造物318を示しているが、他の形状が可能である。例えば、突出構造物318は、バンパー312の形状と同様の曲がった形状を有してよく、又は突出構造物318は車両300の特定の用途に従って任意の他の形状を有してよい。
【0076】
[0081] 風防320は、衝撃時の損害の削減又は防止をさらに促進するために車両300に任意に含まれてよい。例えば、風防300は、衝撃からのエネルギーを吸収するコンプライアントエネルギー吸収材料(compliant energy−absorbing material)(例えば、軟質ポリカーボネート等)を含んでよい。さらに、例えば、風防320は、エネルギー吸収マウントによって車両300に取付けられ、衝撃時に風防320の転換を可能にし得る。この例では、衝撃からのエネルギーの少なくとも一部は、エネルギー吸収マウントによっても放散され得る。風防320は、バンパー312が配置されている端に対向する中央領域314a〜bの端に又はその近くに配置されてよい。
【0077】
[0082] いくつかの例においては、車両300の構成要素の一部は、車両300のフレームに取付けられた別々の構造物として実施されてよい。例えば、バンパー312、中央領域314a〜c、側面領域316a〜b、突出構造物318、及び/又は風防320を含む車両300の前部が別々の構造物として実施され、マウントによって車両300のフレームに取付けられてよい。この例では、中央領域314a〜cは車両300のフードにも対応し得る。他の例においては、車両300の前部(例えば、 バンパー312、中央領域314a〜c、側面領域316a〜b、突出構造物318、及び/又は風防320)は、車両300の同じ構造物として実施されてよい。例えば、バンパー312のバンパーエネルギー吸収材料は、車両300の前バンパーの上方に配置されてよく、中央領域314a〜cの中央領域エネルギー吸収材料は、車両300のフードの上方に配置されてよく、及び/又は側面領域316a〜bの側面領域エネルギー吸収材料は、車両300の1つ以上のフェンダーの上方に配置されてよい。
【0078】
[0083] さらに、いくつかの例においては、車両300の他の部分(例えば、後端、中央、側面等)は車両300の前部と同様に構成されてよい。例えば、バンパー312は、車両300の後端バンパーに代わりに対応してよく、中央領域314a〜cは車両300のトランクに代わりに対応してよく、及び/又は側面領域316a〜bは車両300の後ホイールより上の後端側面領域に代わりに対応してよい。したがって、いくつかの例においては、車両300は、車両300と物体との間で衝撃が起こる場合、本明細書に記載された構成要素と同様に構成され配置されている車両300の他の部分におけるエネルギー吸収材料をも含むように構成されてよい。
【0079】
[0084] 加えて、いくつかの例においては、車両300は、様々なエネルギー吸収構成要素(例えば、バンパー312、中央領域314a〜c、側面領域316a〜b等)のいくつか又はすべてに結合されたエネルギー吸収コーティング層(例えば、ポリウレタン、ビニール等)を含んでよい。さらに、いくつかの例においては、そのようなエネルギー吸収層は、連続、刻み目、有孔等などの様々なテクスチャー構成を有してよい。例として、ポリウレタンコーティング層は、突出構造物318に適用され、突出構造物318の硬度又は他の材料特性を調節し得る。他の例も可能である。
【0080】
[0085] 図4Aは、例示的な一実施例による別の車両400を示す。車両400は、図1〜3に記載された車両100、200、及び/又は300と同様であってよい。例えば、車両400は、車両400を動かすための車両200と同様の構成要素(例えば、モータ、エネルギー源、トランスミッション、ホイール、ブレーキシステム等)を含んでよい。さらに、例えば、車両400は、車両200と同様に車両400を自律的に運転するための制御構成要素(例えば、センサ、制御システム、コンピュータビジョン等)を含んでよい。しかしながら、いくつかの例においては、車両400は、ヒューマンオペレータ(例えば、人間運転者等)によって手動で運転される車両として構成されてよい。他の運転モード(例えば、部分的自律等)も可能である。加えて、車両400は、図3に例示した車両300のバンパー312、中央領域314a〜c、側面領域316a〜b、突出構造物318、及び風防320とそれぞれ同様であるバンパー412(例えば、「フォームバンパー」等)、中央領域414(例えば、「中央フォーム構造物」等)、側面領域416(例えば、「側面フォーム構造物」等)、突出構造物418、及び風防420を含む。さらに、車両400は、ヘッドライト422及びセンサ424などの1つ以上の電子デバイスを含んでよい。
【0081】
[0086] ヘッドライト422(例えば、「1つ以上の電子デバイス」等)は、車両400の前部から伝播する光を供給するように構成されてよい。例えば、ヘッドライト422は、抵抗フィラメント(例えば、タングステン等)、ネオン灯、ハロゲン灯、発光ダイオード(LED)、又は任意の他の光源などの光源を含んでよい。
【0082】
[0087] センサ424は車両200のセンサシステム204に含まれるセンサと同様の1つ以上のセンサを含んでよい。例えば、センサ424は、車両400の周囲環境内の物体又は障害物を検出する距離センサ(例えば、LIDAR)を含んでよい。さらに、例えば、センサ424は、周囲環境内の車両400と物体との間の衝突を検出する圧力センサを含んでよい。他のタイプのセンサも可能である。例示的な一シナリオにおいて、車両400は、センサ424の出力に基づく物体との衝撃を検出し、且つ車両400は様々な安全フィーチャを敏感に作動させ得る。例えば、車両400はエアバッグを作動させ、又はブレーキをかけて車両400の乗員を保護し、且つ/又は衝撃物体を保護し得る。さらに、例えば、車両400は、車両400のより硬い構成要素(例えば、ヘッドライト422、センサ424、風防420等)のいくつかを崩壊/変形させて衝撃物体への損害をさらに軽減し得る。
【0083】
[0088] したがって、いくつかの例においては、風防420、ヘッドライト422、及びセンサ424などの車両400の様々な構成要素は、車両400に屈撓自在に取付けられてよい。例えば、衝撃時に、ヘッドライト422及び/又はセンサ424は、衝撃物体への損害を削減又は防止する中央領域414内へ崩壊するように構成されてよい。
【0084】
[0089] 車両400はホイール432などの他の構成要素も含んでよい。ホイール432は車両200のホイール/タイヤ224と同様であってよい。図4Aに例示したように、側面領域416はホイール432の上方に配置されるように構成されてよい。例えば、側面領域416は、衝突時にホイール432及び/又はホイール432より上のフェンダー(図4Aには図示せず)からのエネルギーを吸収する所定硬度を有するエネルギー吸収材料を含んでよい。
【0085】
[0090] 図4Bは、図4Aにおける車両400の部分分解立体図を示す。図4Bに例示したように、車両400はフレーム430を含む。フレーム430は車両のシャシーとして構成されてよい。例えば、フレーム430は、ホイール432など車両のホイールに取付ける懸架装置、緩衝器等などの様々な構成要素を含んでよく、且つ車両400の他の部品を支持する支持部材などの他の構成要素を含んでもよい。フレーム430は、アルミニウム、チタニウム、鋼、他の金属/金属合金、プラスチック、複合材料、又は車両400の様々な構成要素を支持するために適した任意の他の材料などの様々な材料から形成されてよい。さらに、フレーム430は、車両400における1つ以上の電子構成要素(例えば、ヘッドライト422、センサ424等)と車両400のフレームとの間の連結性のための配線434を含んでよい。配線434は、そのような電子構成要素に動力を供給するようにも構成されてよい。
【0086】
[0091] いくつかの例においては、車両400の部分は別々の物理的デバイスとして実施されてよい。図4Bに例示したように、車両400は装置410を含む。装置410は車両400の前端に対応してよい。しかしながら、いくつかの例においては、装置410は、後端、側面、中央、又は車両400の他の部分に対応してよい。
【0087】
[0092] 装置410は車両400の様々なエネルギー吸収構成要素を含んでよい。例えば、装置410は、バンパー412、中央領域414、側面領域416、突出構造物418、風防420、ヘッドライト422、及び/又はセンサ424を含んでよい。したがって、いくつかの例においては、装置410は装置410に含まれるマウント426を介して車両400のフレーム430に結合されてよい。
【0088】
[0093] マウント426は、装置410を支持し、且つ装置410をアルミニウム、チタニウム、鋼、他の金属/金属合金、プラスチック、複合材料、木材等などのフレーム430と結合するために適した様々な固体材料から形成されてよい。一例においては、マウント410は、装置410をフレーム430と結合する締付けボルト及び/又はネジ用の穴を含む加工アルミニウム構造物として実施されてよい。マウント410の他の例示的な実施も可能である。例えば、接着剤を使用してマウント426を装置410に結合してよく、ボルトを使用してマウント426をフレーム430に結合してよい。ただし、装置410における様々な構成要素の相対寸法及び形状は例示を目的にしているに過ぎない。他の寸法及び/又は形状も可能である。
【0089】
[0094] 図4Bは装置410の構成要素としてマウント426を示すが、いくつかの例においては、マウント426は別様に実施されてよい。一例においては、マウント426は車両400に(例えば、フレーム430に結合されて)含められてよい。別の一例においては、マウント426は、フレーム430と装置410の両方と結合するように構成された独立の物理的構造物として実施されてよい。
【0090】
[0095] 図4Bに例示したように、装置410の第1の端が中央領域414の第1の側面415を含んでよく、マウント426を介して、車両400のフレーム430と結合されてよい。さらに、第1の側面415に対向する中央領域414の第2の側面が装置410の第1の端に対向する装置410の第2の端に含まれてよい。装置410の第2の端は、バンパー412が配置されている端に対応してよい。さらに、例えば、側面領域416は、中央領域414の第3の側面(例えば、図4Bに例示した側面)に沿って配置されてよい。
【0091】
[0096] 図4C図4Bにおける装置410の部分分解図を示す。図4Cに例示したように、装置410は中央領域414の下方に配置された着脱自在のエネルギー吸収材料428(例えば、「着脱自在のフォーム構造物」等)も含んでよい。着脱自在のエネルギー吸収材料428は、バンパー412、中央領域414、及び/又は側面領域416の他のエネルギー吸収材料と同様の独立気泡フォーム、連続気泡フォーム、形状記憶フォーム等の様々なエネルギー吸収材料を含んでよい。着脱自在のエネルギー吸収材料428は、フレーム430と装置410に含まれる1つ以上の電子デバイス(例えば、ヘッドライト422、センサ424等)との間の連結性のための配線を含んでよい。したがって、例えば、着脱自在のエネルギー吸収材料428は衝撃からのエネルギーの一部を吸収し、装置410におけるヘッドライト422、センサ424、他の電子デバイス、及び/又はそのような電子デバイスとフレーム430との間の配線の保守及び取付け用の便利な着脱自在の構造物を提供することもできる。いくつかの例においては、着脱自在のエネルギー吸収材料428は、装置410の組立て及び/又は保守中の装置410の内部構成要素(例えば、表示灯、ヘッドライト422、センサ424等)にアクセスを可能にするように着脱され得るアクセスフォームとして構成されてよい。
【0092】
[0097] 着脱自在のエネルギー吸収材料428の様々な構成は、そのような連結性が提供可能である。一例においては、着脱自在のエネルギー吸収材料428に穴があけられ、配線433(図4Bに図示)を受けて配線434をヘッドライト422及び/又はセンサ424に接続してよい。別の一例においては、着脱自在のエネルギー吸収材料428は、着脱自在のエネルギー吸収材料428に埋め込まれた配線、及びそのような配線に結合された1つ以上のソケットを含んでよい。この例では、第1のソケットがヘッドライト422及び/又はセンサ424からの配線434に接続してよく、第2のソケットがフレーム430の配線434に接続してよい。他の例も可能である。
【0093】
[0098] 装置410の構成要素の様々な配置も車両400との衝撃の重度を緩和するために可能である。例えば、図4Bに例示した配置の代わりに、風防420は中央領域414の第1の側面415に又はその近くに配置されてよい。例えば、風防420は、バンパー412が配置されている装置410の第2の端から閾距離(例えば、15インチ等)で配置されてよい。車両400の特定の用途に従って様々な閾距離が可能である。一例においては、閾距離は、衝撃時に、物体の広い範囲が柔らかい中央領域414によって受け取られるように、物体の平均の高さに基づき決定され得る。別の一例においては、車両400は、壊れやすい物体(例えば、備品等)又は生きた物体(例えば、歩行者、動物等)を含む倉庫内で運転するように構成されてよく、したがって閾距離はそのような物体の寸法に基づき決定され得る。他の例も可能である。
【0094】
[0099] 装置410における構成要素の異なる位置の別の一例として、ヘッドライト422及び/又はセンサ424は中央領域414内に配置されてよい。例えば、ヘッドライト422は、中央領域414の表面から閾距離(例えば、2インチ等)で配置されてよい。その結果として、この例では、衝撃物体がより硬い電子デバイス(例えば、ヘッドライト422、センサ424等)よりもより柔らかい中央領域414に接触しやすくなり得る。さらに、閾距離は車両400の特定の用途に基づいてよい。したがって、例示の範囲で、装置410における構成要素の様々な位置、形状、材料タイプ等は、車両400の特定の用途により変更されてよい。
【0095】
[00100] 本明細書に記載の配置は例示を目的にしたものに過ぎないことが理解されるべきである。したがって、当業者には、他の配置及び他の要素(例えば機械、インターフェース、機能、順序、及び機能のグループ分け等)を代わりに用いることが可能であり、且ついくつかの要素は所望の結果に応じて完全に省略されてもよいことがわかるであろう。さらに、記載されている要素の多くは、別々のもしくは分散した構成要素として、又は任意の適切な組み合わせ及び位置で他の構成要素と連携して実装される機能実体であり、あるいは、独立した構造として記載されている他の構造要素が組み合わされてもよい。
【0096】
[00101] 本明細書において様々な態様及び実施形態が開示されているが、当業者には、他の態様及び実施形態が明らかであろう。本明細書に記載の様々な態様及び実施形態は例示を目的とするものであって限定することを意図してはおらず、その真の範囲は、以下の特許請求の範囲と、そのような特許請求の範囲に認められる均等物の全範囲とにより示される。本明細書において用いられている用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定的であることは意図されていないことも理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C