特許第6275718号(P6275718)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6275718
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】一体式包帯装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/02 20060101AFI20180129BHJP
   A61M 25/02 20060101ALI20180129BHJP
【FI】
   A61F13/02 A
   A61M25/02 500
   A61F13/02 345
   A61F13/02 380
【請求項の数】22
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-526594(P2015-526594)
(86)(22)【出願日】2013年8月2日
(65)【公表番号】特表2015-529499(P2015-529499A)
(43)【公表日】2015年10月8日
(86)【国際出願番号】US2013053410
(87)【国際公開番号】WO2014025641
(87)【国際公開日】20140213
【審査請求日】2016年5月26日
(31)【優先権主張番号】13/571,770
(32)【優先日】2012年8月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512080321
【氏名又は名称】エシコン・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Ethicon, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】レイボビッツ・レベッカ
(72)【発明者】
【氏名】ジェンジーニ・サンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ザバトスキー・ジョセフ
【審査官】 北村 龍平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−325575(JP,A)
【文献】 特開2004−344389(JP,A)
【文献】 実開平02−096115(JP,U)
【文献】 特開昭61−196958(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0093075(US,A1)
【文献】 特開2011−092229(JP,A)
【文献】 米国特許第05372589(US,A)
【文献】 特表平05−507925(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/00 − 13/14
A61M 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体式包帯装置であって、
パッドであって、上面と、創傷に面する表面と、前記パッドの縁から前記パッドの中心に近接した開口まで延びているスリットと、生物活性剤と、を有する、パッドと、
上側と、創傷に面する側とを有し、前記創傷に面する側の上に接着剤の層が配設されている、接着性包帯と、を備え、
上側が上側に対向するように前記接着性包帯が半分に折り畳まれて折線を形成しており、
前記接着性包帯の前記創傷に面する側が前記折線によって少なくとも2つの部分に区分され、各部分にライナーが取り付けられており、
前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられた前記ライナーの1つが前記折線にノッチを備え、それにより、前記接着性包帯上に配設された前記接着剤の層の区域を露出しており、
前記スリットを含んでいない前記パッドの前記上面の一部分が、前記ノッチにより露出されている前記接着性包帯上に配設された前記接着剤の層の区域で前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられる、一体式包帯装置。
【請求項2】
前記生物活性剤が、抗菌剤である、請求項1に記載の一体式包帯装置
【請求項3】
前記生物活性剤が、グルコン酸クロルヘキシジン、酢酸クロルヘキシジン、ヨウ化銀、臭化銀、塩化銀、ナノ粒子状金属銀、塩化ベンザルコニウム、ポリヘキサメチレンビグアニド、トリクロサン、メトロニダゾール、アルコール、又はヨウ素からなる群から選択される1つ又は2つ以上の抗菌剤を含む、請求項2に記載の一体式包帯装置
【請求項4】
前記生物活性剤が、グルコン酸クロルヘキシジンである、請求項2に記載の一体式包帯装置
【請求項5】
前記接着性包帯が、円形を有する、請求項1に記載の一体式包帯装置
【請求項6】
前記パッドが、円形を有する、請求項1に記載の一体式包帯装置
【請求項7】
前記ノッチが、丸みを帯びた形である、請求項6に記載の一体式包帯装置
【請求項8】
前記ノッチが、前記接着性包帯の中心で前記折線に配置される、請求項1に記載の一体式包帯装置
【請求項9】
前記接着性包帯が、少なくとも部分的に透明である、請求項1に記載の一体式包帯装置
【請求項10】
前記スリットを含んでいない前記パッドの前記上面の半分が、前記ノッチにより露出されている前記接着性包帯の上に配設された前記接着剤の層の区域で、前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられる、請求項1に記載の一体式包帯装置
【請求項11】
前記接着性包帯の直径が、約2cm〜約30cmである、請求項5に記載の一体式包帯装置
【請求項12】
前記ライナーのそれぞれが、つまみ部を備える、請求項1に記載の一体式包帯装置
【請求項13】
一体式包帯装置であって、
パッドであって、上面と、創傷に面する表面と、前記パッドの縁から前記パッドの中心に近接した開口まで延びているスリットと、生物活性剤と、を有する、パッドと、
上側と、創傷に面する側とを有し、前記創傷に面する側の上に接着剤の層が配設されている、接着性包帯と、を備え、
上側が上側に対向するように前記接着性包帯が半分に折り畳まれて、第1の折線を形成しており、
前記接着性包帯の前記創傷に面する側が前記第1の折線によって少なくとも2つの部分に区分され、各部分にライナーが取り付けられており、
前記接着性包帯が、創傷に面する側が創傷に面する側に対向するようにもう一度半分に折り畳まれて第2の折線を形成しており、
前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられた前記ライナーの1つが、前記第1の折線と前記第2の折線が出会う中心点にノッチを備え、それにより、前記接着性包帯上に配設された前記接着剤の層の区域を露出しており、
前記スリットを含んでいない前記パッドの前記上面の一部分が、前記ノッチにより露出されている前記接着性包帯上に配設された前記接着剤の層の区域で前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられる、一体式包帯装置。
【請求項14】
前記生物活性剤が、抗菌剤である、請求項13に記載の一体式包帯装置
【請求項15】
前記生物活性剤が、グルコン酸クロルヘキシジン、酢酸クロルヘキシジン、ヨウ化銀、臭化銀、塩化銀、ナノ粒子状金属銀、塩化ベンザルコニウム、ポリヘキサメチレンビグアニド、トリクロサン、メトロニダゾール、アルコール、又はヨウ素からなる群から選択される1つ又は2つ以上の抗菌剤を含む、請求項14に記載の一体式包帯装置
【請求項16】
前記生物活性剤が、グルコン酸クロルヘキシジンである、請求項15に記載の一体式包帯装置
【請求項17】
前記接着性包帯が、丸みを帯びた角を有する、請求項13に記載の一体式包帯装置
【請求項18】
前記パッドが、円形を有する、請求項13に記載の一体式包帯装置
【請求項19】
前記接着性包帯が、少なくとも部分的に透明である、請求項13に記載の一体式包帯装置
【請求項20】
前記スリットを含んでいない前記パッドの前記上面の4分の1が、前記ノッチにより露出されている前記接着性包帯の上に配設された前記接着剤の層の区域で前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられる、請求項13に記載の一体式包帯装置
【請求項21】
前記接着性包帯の大きさが、約3平方センチメートル〜約600平方センチメートルである、請求項13に記載の一体式包帯装置
【請求項22】
前記ライナーのそれぞれが、つまみ部を備える、請求項13に記載の一体式包帯装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経皮並びに薬物送達装置の皮膚創傷及び挿入部位の包帯のための装置に関する。具体的には、この装置は、パッドと接着性包帯とを含む、カテーテルのような経皮装置用の一体式包帯である。
【背景技術】
【0002】
体内に一時的に留置され、皮膚から突き出て、微生物接触感染の恐れのある環境に曝露される経皮及び薬物送達医療装置の使用に伴う感染を予防及び/又は減少するために、ヘルスケア施設は複数の戦略を採用している。そのような戦略としては、挿入部位での局所洗浄、挿入部位を保護するための抗菌包帯の使用、抗生物質の予防的処方、及び抗菌剤でコーティングされたカテーテルの使用などが挙げられる。グルコン酸クロルヘキシジンのような抗菌剤が含浸された抗菌包帯でカテーテル挿入部位を保護することは、皮膚でのコロニー形成を減少させることが実証されており、カテーテル血流感染の発生の低減と相関する可能性がある。
【0003】
経皮並びに薬物送達装置の創傷及び挿入部位の処置のための多くのタイプの包帯は周知である。Johnson & Johnson Corporationは、挿入部位での局所感染を防ぐために経皮装置の周囲に適用される、BIOPATCH(登録商標)という商品名の市販の製品を販売している。この製品は、抗菌剤としてグルコン酸クロルヘキシジン(CHG)を含有する発泡体材料である。抗菌剤を用いて経皮及び薬物送達医療装置をコーティングする試みもまた周知である。
【0004】
挿入部位を保護する発泡体包帯(又はパッド)は、経皮装置の周囲にぴったり一致する開口部を一般に有する。包帯及び経皮装置の大きさに応じて、透明フィルムを使用して包帯パッドを皮膚に固定する。発泡体包帯と透明フィルムは別々のパッケージに包装されており、ヘルスケア施術者は傷当てをするために2つの工程を行う。最初に、施術者は発泡体パッドのパッケージを開け、発泡体パッドを挿入部位に当て、次いで、施術者は透明包帯のパッケージを開け、裏紙を剥がし、発泡体包帯の上に透明包帯を当てる必要があり、その間常に、挿入部位は清浄に保たれなくてはならず、また、患者が動く可能性がある。
【0005】
最近では、1994年12月13日にDavisに発行された米国特許第5,372,589号に記載されているように、カテーテル挿入部位を目視確認できる透明フィルム包帯が使用されている。Centurion Medical Productsは、SorbaView(登録商標)SHIELDの商品名で市販されているカテーテル部位包帯を販売している。カテーテルの包帯には、カテーテル用の一工程の包帯が非常に実用的であることが認められている。3M Corporationは、TEGADERM(商標)−CHG(グルコン酸クロロヘキシジン)の商品名で市販により入手可能な静注(IV)部位用透明包帯を販売しており、この包帯は、CHGを抗菌剤として使用して、カテーテル関連血流感染(CRBSI)の発生を減少すると謳われている。CHGはヒドロゲルパッドに埋め込まれている。このゲルパッドは装置を囲むためのスリットを有しておらず、そのため、カテーテルの上に載置することができるだけである。したがって、この装置は、挿入部位の周囲を360度すなわち全周カバーすることができない。
【0006】
1998年11月10日にBootmanらに発行された米国特許第5,833,665号は、発泡パッドの特定の組成に関するものであり、抗菌剤の放出特性を示す。本特許は、上部接着剤層に完全に一体化された又は貼付されたパッドを開示しており、パッドと接着剤層との両方にスリットが切り込まれている。患者に留置されているカテーテルの挿入部位の上にこの装置を位置づけるには、上層及びパッドを操作する必要があり、それがカテーテルの外れ又はピストン運動(前後に動くこと)につながる可能性があり、それが血流への細菌の混入につながる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
透明包帯と一体化された抗菌性吸収パッドを提供することは、カテーテル挿入部位の360度の保護を提供するためにまず必要とされており、また、簡単に設置できる仕組みでそのようなパッドを固定するためにも必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、患者の皮膚に穿刺された、経皮医療装置の一部分が皮膚から突き出ている経皮又は薬物送達装置とともに使用するための一体式包帯に関する。経皮装置の例としては、動脈又は静脈カテーテル、透析カテーテル、整形外科ピン、供給チューブ、創傷ドレーン等が挙げられる。本発明の包帯は、一体化された抗菌パッドと透明包帯を提供する。この包帯は、ヘルスケア施術者が抗菌パッドと透明包帯の両方を使用して挿入部位に包帯を適用するための容易な機構を有する。
【0009】
一実施形態では、一体式包帯はパッドと接着性包帯とを含む。パッドは、上面と、皮膚又は創傷に面する表面と、パッドの縁からパッドの中心に近接した中心点まで延びているスリットと、生物活性剤とを有する。本明細書において、創傷とは、皮膚上のカテーテル又は経皮デバイス穿刺部位を指す。接着性包帯は上側と、皮膚又は創傷に面する側とを有し、創傷に面する側の上には接着剤の層が配設されている。透明包帯の接着剤側(創傷に面する側)には裏当て層又はライナーが取り付けられており、かかる裏当て層又はライナーは、抗菌パッドの上面をカバーしてもよく、しなくてもよい。一実施形態では、接着性包帯は、上側が上側に対向するように半分に折り畳まれて折線を形成しており、接着性包帯の創傷に面する側はその折線によって少なくとも2つの部分に区分されており、それぞれの部分に裏当て層又はライナーが取り付けられており、接着性包帯の創傷に面する側に付着しているそれらのライナーの1つは、接着性包帯の部分的隙間を可能にするように折線に切り込み又はノッチを含んでいる。そのノッチにて、スリットを含んでいないパッドの上面の一部分は、接着性包帯の創傷に面する側に取り付けられる。
【0010】
別の実施形態では、一体式包帯はパッドと接着性包帯とを含む。パッドは、上面と、皮膚又は創傷に面する表面と、パッドの縁からパッドの中心に近接した中心点まで延びているスリットと、生物活性剤とを有する。接着性包帯は上側と創傷に面する側とを有し、創傷に面する側の上には接着剤の層が配設されている。この実施形態では、接着性包帯は、上側が上側に対向するように半分に折り畳まれて第1の折線を形成しており、接着性包帯の創傷に面する側はその折線によって少なくとも2つの部分に区分されており、それぞれの部分に裏当て層又はライナーが取り付けられており、接着性包帯は、創傷に面する側が創傷に面する側に対向する向きでもう一度半分に折られて第2の折線を形成しており、接着性包帯の創傷に面する側に取り付けられているライナーの1つは、接着性包帯の部分的な隙間を可能にするように第1と第2の折線が出会う中心点に切り込み又はノッチを含んでいる。そのノッチにて、スリットを含んでいないパッドの上面の一部分は、接着性包帯の創傷に面する側に取り付けられている。
【0011】
本発明の一体式包帯とともに使用するのに好適な生物活性剤は、グルコン酸クロルヘキシジン、酢酸クロルヘキシジン、ヨウ化銀、臭化銀、塩化銀、ナノ粒子状金属銀、塩化ベンザルコニウム、ポリヘキサメチレンビグアニド、トリクロサン、メトロニダゾール、アルコール、又はヨウ素からなる群から選択される1つ又は2つ以上の抗菌剤を含む。
【0012】
本発明のこれら及び他の目的は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び本発明の実施により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1a】本発明の包帯装置の斜視図を示し、具体的には、パッドの上面は、パッドの中心に近接した開口を示しており、パッドの上面の一部分はノッチ(図示せず)にて接着性包帯の創傷に面する側に接着により取り付けられており、接着性包帯は上側が上側に対向する向きで半分に折り畳まれて折線を形成しており、第1のライナーは接着性包帯の創傷に面する側に取り付けられており、第1のライナーはつまみ部を含んでいる。
図1b図1aの本発明の包帯装置の創傷に面する側を示し、図中、包帯装置は開かれており、切り込み又はノッチにて接着性包帯の創傷に面する側に接着により取り付けられているパッド(創傷に面する側は、パッドの中心に近接する開口とともに示されている)を含んでおり、接着性包帯は、折線によって2つの部分に区分されており、つまみ部を有する第1及び第2のライナーを備えている。
図1c図1aに示した本発明の包帯装置の創傷に面する側の一部分を示し、図中、包帯装置は開かれており、パッドのない状態で示されており、したがって、ノッチによって露出されている接着区域を示している。
図2図1a及び1bに示したような本発明の包帯装置の断面図を示し、図の包帯装置は、適用前の折り畳まれた位置にある。
図3図1a及び1bに示したような本発明の包帯装置の断面図を示し、図の包帯装置は、経皮又は薬物送達装置の挿入部位の上に適用されている。
図4a】留置されているカテーテルの上への、図1〜3に示した包帯装置の適用に伴う工程を示す。留置されているカテーテルの上へのパッドのスリットの位置づけを示す。
図4b】留置されているカテーテルの上への、図1〜3に示した包帯装置の適用に伴う工程を示す。患者に留置されているカテーテルの挿入部位の上への包帯の位置づけを示す。
図4c】留置されているカテーテルの上への、図1〜3に示した包帯装置の適用に伴う工程を示す。接着性包帯から第1のライナーを剥がすために第1のライナーのつまみ部を引いて、第1のライナーによってカバーされている接着性包帯の部分を患者の皮膚に接着することを示している。
図4d】留置されているカテーテルの上への、図1〜3に示した包帯装置の適用に伴う工程を示す。接着性包帯から第2のライナーを剥がすために第2のライナーのつまみ部を引いて、第2のライナーによってカバーされている接着性包帯の部分を患者の皮膚に接着することを示している。
図4e】留置されているカテーテルの上への、図1〜3に示した包帯装置の適用に伴う工程を示す。患者に留置されているカテーテルの上に完全に適用された包帯装置を示す。
図5a】本発明の包帯装置の代替実施形態を示し、具体的には、パッドの上面は、パッドの中心に近接した開口を示しており、パッドの上面の一部分はノッチ(図示せず)にて接着性包帯の創傷に面する側に接着により取り付けられており、接着性包帯は、2回半分に折り畳まれて、2本の折線が出会う中心部分を形成しており、第2のライナーは接着性包帯の創傷に面する側に取り付けられ、第2のライナーはつまみ部を含んでいる。この図では、接着剤包帯ライナーの創傷に面する側が図示されている。
図5b図5aに示す本発明の包帯装置のこの実施形態の代替図を示し、具体的には、パッドの上面は、パッドの中心に近接した開口を示しており、パッドの上面の一部分はノッチ(図示せず)にて接着性包帯の創傷に面する側に接着により取り付けられており、接着性包帯は、2回半分に折り畳まれて、折線で中心部分を形成しており、第1及び第2のライナーは接着性包帯の創傷に面する側に取り付けられ、第1及び第2のライナーのそれぞれがつまみ部を含んでいる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の装置は、経皮装置の挿入部位の周囲の皮膚の360度のカバレッジを提供し、血液及び滲出液を吸収するパッドと、パッドを患者の皮膚に固定するための接着性包帯とを備える。
【0015】
本発明の目的は、経皮装置の挿入部位の周囲に容易に適用され、かつ、必要に応じて、経皮又は薬物送達装置の創傷又は挿入部位の周囲全体に生物活性剤を放出するための送達媒体としての機能もまた果たすことができる、一体式包帯を提供することである。本発明の装置は、展開して位置づけることが容易であり、したがって、ヘルスケア従事者の時間を節約する。具体的には、本発明の装置は、抗菌パッドを含んでいるパッケージ及び接着性包帯を含んでいるパッケージを開かなくてはならないことと比較して、滅菌環境において1つのパッケージのみを開くという便利さによって、包帯を適用するために要する工程を少なくする。
【0016】
本発明の装置を適用する又は経皮装置の挿入部位を包帯で処置する工程は、ヘルスケア従事者が装置から手を離す必要なく、挿入部位の周囲に抗菌パッドを配置し、直ちに透明包帯を適用する工程を含む。抗菌パッドと一体式の透明包帯は、抗菌剤の側が挿入部位の周囲の皮膚に常に面するような方法で、抗菌剤を含有するパッドを位置づけるための容易な方法を提供する。本発明の装置は、透明包帯への抗菌パッドの取り付けを自動化する高速ウェブ変換プロセスを用いて製造できる可能性がある。
【0017】
発明者らは、接着性包帯をそれ自体の上に少なくとも1回折り畳むことが、抗菌パッドが邪魔になること又はカテーテルが外れることを伴わずにカテーテルへの容易なアクセスを与え、抗菌パッドと透明包帯をカテーテルの上に設置するための予想外に便利な方法を提供することを発見した。更に、発明者らは、抗菌パッドをカテーテルの上に位置づけた後に、必要に応じてそれぞれの折り畳まれたセクションから別々に開いてライナーを取り外すことによって接着性包帯が容易に適用されることを発見した。
【0018】
本発明のこれら及び他の目的は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び本発明の実施により明らかになるであろう。以下の説明で述べられている図は、包帯装置の要素の関係を示すために例示のみを目的としたものであり、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。
【0019】
図1aを参照すると、パッド20と接着性包帯30とを含む本発明の包帯装置10の斜視図が示されている。パッド20は、上面130(図1aに示す)と、上面の反対側の創傷に面する表面(図示せず)と、創傷に面する表面に配設される又はパッド20全体に含浸される生物活性剤とを有する。パッド20は、パッド20の縁から、パッド20の中心に実質的に位置づけられた又は近接して位置づけられた開口120まで延びるスリット170もまた備えており、そのため、包帯装置10のパッド20は、既に配置されているカテーテルの上に適用することができる。
【0020】
接着性包帯30は上側と創傷に面する側(図1aに図示する)とを有し、創傷に面する側の上には接着剤の層が配設されている。図1aは、上側が上側に対向するように接着性包帯30が半分に折り畳まれて、折線50を形成しているのを示している。接着性包帯30の創傷に面する側は折線50によって少なくとも2つの部分に区分され、各部分に使い捨ての取り外し可能な保護ライナーが取り付けられている。図1aは、接着性包帯30の第1の部分が、接着性包帯30から第1のライナー60を取り外すための第1のつまみ部80を備える第1のライナー60を有しているのを示す。
【0021】
ここで図1bもまた参照すると、第2のライナー70(図1aに図示せず)は、折線50にて切り込み又はノッチ100(図1aに図示せず)を有する接着性包帯30の第2の部分に取り付けられ、それにより、接着性包帯30の第2の部分に配設された接着剤の層(図1a又はbには図示せず)の一部分又は区域105を露出し、スリット170を含んでいない抗菌パッド20の上面の一部分は、ノッチ100にて接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられる。具体的には、スリット170を含んでいない抗菌パッド20の上面の一部分は、ノッチ又は切り込み100により露出されている層接着剤の部分(接着性包帯30の第2の部分に配設されている)の上の接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられる。
【0022】
図1bは、図1aに示す本発明の包帯装置10の創傷に面する側を図示する。図1bで、包帯装置10は開かれており、パッド20と接着性包帯30とを含んでいる。パッド20は、上面と、創傷に面する表面140(図示せず)と、創傷に面する表面140に配設された又はパッド20全体に含浸された生物活性剤とを有する。パッド20は、パッド20の縁から、パッド20の中心に実質的に位置づけられた又は近接して位置づけられた開口120まで延びるスリット170もまた備える。接着性包帯30は折線50によって2つの部分に区分され、接着性包帯30から第1のライナー60及び第2のライナー70を取り外すための第1のつまみ部80及び第2のつまみ部90を有する第1のライナー60及び第2のライナー70を備える。接着性包帯30の第2の部分に取り付けられた第2のライナー70は折線50にノッチ100を含み、それにより、接着性包帯30の第2の部分に配設された接着剤の層(図1bに図示せず)の一部分又は区域105を露出している。パッド20は、第2のライナー70のノッチ100にて接着性包帯30の創傷に面する側(図1bに示す)の第2の部分に接着により取り付けられる。具体的には、スリット170を含んでいない抗菌パッド20の上面の一部分は、ノッチ100により露出されている層接着剤の部分(接着性包帯30の第2の部分に配設されている)の上の接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられる。
【0023】
図1cは、パッド20が取り外された、図1a〜1bに示した本発明の包帯装置10の創傷に面する側を示す。接着性包帯30の第2の部分に取り付けられた第2のライナー70は折線50にてノッチ100を含み、それにより、接着性包帯30の第2の部分に配設された接着剤の層の一部分又は区域105を含む接着剤区域を露出する。その露出された接着剤区域105にて、パッド20は、第2のライナー70のノッチ100にて接着性包帯30の創傷に面する側の第2の部分に接着により取り付けられる。具体的には、スリット170を含んでいない抗菌パッド20の上面の一部分は、ノッチ100により露出されている層接着剤の部分(接着性包帯30の第2の部分に配設されている)の上の露出された接着剤区域105において、接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられる。
【0024】
図2は、図1aに示したような本発明の包帯装置10の断面図を示し、図の包帯装置10は、適用前の折り畳まれた位置にある。具体的には、図2に示す包帯装置10は、上面130と、創傷に面する表面140と、パッド20の縁からパッド20の中心に実質的に位置づけられた又は近接して位置づけられた開口120まで延びるスリット(図示せず)と、創傷に面する表面140に配設された又はパッド20全体に含浸された生物活性剤と、を有するパッド20を備える。包帯装置10は、更に、上側と創傷に面する側とを有する接着性包帯30を備え、創傷に面する側の上には接着剤の層40が配設されており、接着性包帯30は、上側と上側が対向するように半分に折り畳まれて、折線50を形成する。
【0025】
図2に示す接着性包帯30の創傷に面する側は折線50によって少なくとも2つの部分に区分され、各部分にライナーが取り付けられている。図2において、接着性包帯30の第1の部分は、第1のライナー60を接着性包帯30から取り外すための第1のつまみ部80を備える第1のライナー60を有し、接着性包帯30の第2の部分は、接着性包帯30から第2のライナー70を取り外すための第2のつまみ部90を備える第2のライナー70を有する。図2で、第1のつまみ部80及び第2のつまみ部90に示す矢印は、接着性包帯30の第1及び第2の部分から第1のライナー60及び第2のライナー70を取り外すためにつまみ部が引っ張られる方向を示す。接着性包帯30の第2の部分の第2のライナー70は、折線50にノッチ100を備え、それにより、接着性包帯30の第2の部分に配設された接着剤の層40の一部分又は区域105を露出し、スリットを含んでいない抗菌パッド20の上面の一部分は、ノッチ100にて接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられる。具体的には、スリット170を含んでいない抗菌パッド20の上面の一部分は、ノッチ100により露出されている接着剤の部分又は区域105(接着性包帯30の第2の部分に配設されている)の上の接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられる。図2の上の矢印は、第1のライナー60を有する接着性包帯30の第1の部分が経皮又は薬物送達装置の創傷又は挿入部位の上に適用される方向を示す。
【0026】
図3は、図1a及び1bに示したような本発明の包帯装置10の断面図を示し、図の包帯装置10は、経皮又は薬物送達装置(図示せず)の挿入部位の上に適用される。具体的には、図3に示す包帯装置10は、上面130と、創傷に面する表面140と、パッド20の縁からパッド20の中心に実質的に位置づけられた又は近接して位置づけられた開口120まで延びるスリット(図示せず)と、創傷に面する表面140に配設された又はパッド20全体に含浸された生物活性剤と、を有するパッド20を備える。包帯装置10は、更に、上側150と創傷に面する側160とを有する接着性包帯30を備え、創傷に面する側160の上には接着剤の層40が配設されている。図3はまた、包帯装置10の適用前に、スリットを含まない抗菌パッド20の上面の一部分が、ノッチ100(図示せず)により画定された接着性の部分又は区域105において、接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられるのを示している。
【0027】
図1〜3に示す包帯装置10のパッド20及び接着性包帯30は、任意の好適な形状でよい。一実施形態では、図1〜3に示す包帯装置10のパッド20は円形を有し、ノッチ100は、パッド20の形状と一致する丸みを帯びた形又は半円形である。パッド20の形状が異なる場合、ノッチ100は、接着性包帯30の第2の部分に配設された接着剤の一部分を露出することによって、接着剤区域105を画定する相補的な形状を有する。経皮装置の挿入部位の周囲で周方向をカバーすることが必要であるが、パッド20自体は任意の他の好適な形状であってよい。別の実施形態では、ノッチ100は接着性包帯の中心で折線50に位置づけられる。パッド20は、接着性包帯30へのパッド20の確実な接着を可能にするために、及び、留置されているカテーテルの挿入部位の周囲でパッド20を操作し、挿入部位の周囲でのパッド20の周方向の接着を確保することもまた可能にするために、接着性包帯30の第2の部分上に配設された接着剤層の一部分105が十分に露出される限りは、接着性包帯30の折線50のどこかで、接着性包帯30の第2の部分の第2のライナー70上に位置づけられたノッチ100に取り付けることができる。
【0028】
一実施形態では、接着性包帯30は円形を有する。その他の好適な形状としては、矩形、楕円形、台形、又は任意の多角形が挙げられるが、これらに限定されず、ノッチ100の形状がパッド20の形状とよく一致するような設計が採用される。パッド20とライナー60及び70との間の隙間は、約0.1mm〜約2mm、例えば0.25mm〜0.5mmである。当業者は、装置の使用目的及び1つ又は複数の生物活性剤の意図される投与量並びに放出特性など(ただし限定せず)を含む予測される結果に基づいて、本発明の装置の長さを含む形状及び大きさをどのように変更するかを理解するであろう。
【0029】
また別の実施形態では、接着性包帯30は、ヘルスケア従事者がカテーテルなどの経皮又は薬物送達装置の挿入部位の周囲の創傷又は皮膚の区域を目視確認することが可能なように、少なくとも部分的に透明である(約25%〜約100%、例えば50%〜約99%の光透過率を有する)。別の実施形態では、スリットを含んでいない抗菌パッド20の上面130の半分が、ノッチ100で接着性包帯30の創傷に面する側160に接着により取り付けられる。具体的には、スリット170を含んでいない抗菌パッド20の上面の半分は、ノッチ100により露出されている接着剤層の部分105(接着性包帯30の第2の部分に配設されている)の上の接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられる。留置されているカテーテル又は他の経皮医療装置の挿入部位の周囲でのパッド20の操作を可能にし、本明細書に記載のような一体式装置としての包帯装置10を確保するために接着性包帯30が十分に取り付けられるようにスリットが露出される限りは、スリットを含んでいない抗菌パッド20の上面130の半分までが、接着性包帯30の創傷に面する側160に接着により取り付けられてよい。
【0030】
図5aは、本発明による包帯装置200の別の実施形態を示す。図5aに示す実施形態は、上面(図5aに示す)と、創傷に面する表面(図5aに図示せず)と、パッド210の縁からパッド210の中心に実質的に位置づけられた又は近接して位置づけられた開口220まで延びるスリット225と、創傷に面する表面に配設された又はパッド210全体に含浸された生物活性剤と、を有するパッド210を備える。図5aに示す実施形態は、更に、上側と創傷に面する側(図5aに示す)とを有する接着性包帯230を備え、創傷に面する側には接着剤の層が配設されている。
【0031】
図5aは、上側が上側に対向するように接着性包帯230が半分に折り畳まれて、第1の折線240を形成しているのを示す。接着性包帯230の創傷に面する側は第1の折線240によって少なくとも2つの部分に区分され、各部分に使い捨ての取り外し可能な保護ライナーが取り付けられている。接着性包帯230は、創傷に面する側が創傷に面する側に対向するようにもう一度半分に折り畳まれて、第2の折線245を形成する。図5aは、接着性包帯230の第2の部分が、接着性包帯230から第2のライナー270を取り外すための第2のつまみ部280を備える第2のライナー270を有しているのを示す。接着性包帯230の第2の部分に取り付けられた第2のライナー270は、第1の折線240と第2の折線245が出会う中心点290にノッチ(図5aに図示せず)を備え、それにより、接着性包帯230の第2の部分に配設された接着剤の層の一部分を露出する。図5aに示す実施形態では、スリット225を含んでいない抗菌パッド210の上面の一部分は、ノッチで接着性包帯230の創傷に面する側に接着により取り付けられる。具体的には、スリット225を含んでいない抗菌パッド210の上面の一部分は、ノッチにより露出されている層接着剤の部分(接着性包帯230の第2の部分に配設されている)の上の接着性包帯230の創傷に面する側に接着により取り付けられる。
【0032】
図5bは、図5aに示した本発明による包帯装置200の実施形態の別の図を示す。図5bに示す実施形態は、上面(図5bに示す)と、上面の反対側の創傷に面する表面と、パッド210の縁からパッド210の中心に実質的に位置づけられた又は近接して位置づけられた開口220まで延びるスリット225と、創傷に面する表面に配設された又はパッド210全体に含浸された生物活性剤と、を有するパッド210を備える。図5bに示す実施形態は、更に、上側と創傷に面する側(図5bに示す)とを有する接着性包帯230を備え、創傷に面する側には接着剤の層が配設されている。
【0033】
図5bは、上側が上側に対向するように接着性包帯230が半分に折り畳まれて、第1の折線240を形成しているのを示す。接着性包帯230の創傷に面する側は第1の折線240によって少なくとも2つの部分に区分され、各部分には、使い捨ての取り外し可能な保護ライナーが取り付けられている。接着性包帯230は、今度は創傷に面する側が創傷に面する側に対向するように、再び半分に折り畳まれて、第2の折線245を形成する。図5bは、接着性包帯230から第2のライナー270を取り外すための第2のつまみ部280を備える第2のライナー270を有する接着性包帯230の第2の部分、及び接着性包帯230から第1のライナー250を取り外すための第1のつまみ部260を備える第1のライナー250を有する接着性包帯230の第1の部分を示す。接着性包帯230の第2の部分に取り付けられた第2のライナー270は、第1の折線240と第2の折線245が出会う中心点290にライナー270のノッチ又は切り込み(図5bに図示せず)を備え、それにより、接着性包帯230の第2の部分に配設された接着剤の層の一部分を露出する。図5bに示す実施形態では、スリット225を含んでいない抗菌パッド210の上面の一部分は、ノッチで接着性包帯230の創傷に面する側に接着により取り付けられる。具体的には、スリット225を含んでいない抗菌パッド210の上面の一部分は、ノッチにより露出されている層接着剤の部分(接着性包帯230の第2の部分に配設されている)の上の接着性包帯230の創傷に面する側に接着により取り付けられる。
【0034】
図5a〜5bに示す包帯装置200のパッド210及び接着性包帯230は、任意の好適な形状でよい。一実施形態では、図5a及び5bに示す包帯装置200のパッド210は円形を有し、ノッチは、接着性包帯230に取り付けられたパッド210の部分の包帯の上の突起に対応する形状を有する。経皮装置(図示せず)の挿入部位の周囲の周方向のカバレッジが必要であるが、パッド210は任意の他の好適な形状でよい。別の実施形態では、ノッチは、第1の折線240と第2の折線245が出会う中心点290に位置づけられる。パッド210は、接着性包帯230へのパッド210の確実な接着を可能にするために、及び、留置されているカテーテルの挿入部位の周囲でパッド210を操作し、挿入部位の周囲でのパッド210の周方向の接着を確保することもまた可能にするために、接着性包帯230の第2の部分上に配設された接着剤層の一部分が十分に露出される限りは、接着性包帯230の第1の折線240又は第2の折線245で、接着性包帯230の第2の部分の第2のライナー270上のどこかに位置づけられたノッチに取り付けることができる。
【0035】
また別の実施形態では、接着性包帯230は丸みを帯びた角を有する。接着性包帯230の他の好適な形状としては、円形、正方形、矩形、楕円形、台形、又は、パッドの完全なカバレッジ及び信頼できる皮膚との接着を確実にもたらす任意の他の好適な形状(ただし限定せず)が挙げられる。一実施形態では、接着性包帯230の大きさは約3平方センチメートル〜約600平方センチメートルである。当業者は、装置の使用目的及び1つ又は複数の生物活性剤の意図される投与量並びに放出特性など(ただし限定せず)を含む予測される結果に基づいて、本発明の装置の長さを含む形状及び大きさを、どのように変更するかを理解するであろう。
【0036】
また別の実施形態では、接着性包帯230は、ヘルスケア従事者がカテーテルなどの経皮又は薬物送達装置の挿入部位の周囲の創傷又は皮膚の区域を目視確認することが可能なように、少なくとも部分的に透明である(約25%〜約100%、例えば50%〜約99%の光透過率を有する)。別の実施形態では、スリット225を含んでいない抗菌パッド210の上面の4分の1が、ノッチで接着性包帯230の創傷に面する側に接着により取り付けられる。具体的には、スリット225を含んでいない抗菌パッド210の上面の4分の1は、ノッチにより露出されている層接着剤の部分(接着性包帯230の第2の部分に配設されている)の上の接着性包帯230の創傷に面する側に接着により取り付けられる。別の実施形態では、スリット225を含んでいない抗菌パッド210の上面の2分の1までが、接着性包帯230の創傷に面する側に接着により取り付けられる。
【0037】
図1〜5に示す実施形態は、上述のようにスリットを更に備えることにより、患者の皮膚を穿刺して皮膚から突出している経皮又は薬物送達医療装置の一部分を有する経皮又は薬物送達医療装置とともに使用するように適応されている。具体的には、図1〜5に示す包帯装置10及び200のパッド20及び210は、切断又は打ち抜きなどにより形成することができるスリットを有する。図1〜5に示すパッドのスリット170及び225の幅は、既に設置済みの留置されているカテーテルの上への設置を可能にするように適応される。スリットの幅は、スリットの両側が互いに触れるときの非常に小さい(すなわち、非常に細い刃で切り込まれる)約ゼロの隙間に対応する幅から、約1mmの隙間まで、又はゼロ〜約50マイクロメートルまでの隙間の範囲である。スリットは、本発明の包帯装置が挿入又は穿刺部位でカテーテルを完全に囲むことを可能にする。開口120及び220の大きさは、ぴったりとした又は緩い構成で皮膚から突き出ている経皮又は薬物送達医療装置又はカテーテルを完全に囲むように適応され、開口の直径は、経皮カテーテルの外径の約90%から、経皮カテーテルの外径の約150%までの範囲であり、例えば、経皮カテーテルの外径の95%、102%、105%、又は110%である。一実施形態では、開口直径は経皮カテーテルの外径の100%に等しい。
【0038】
材料
包帯装置10のパッド20及び包帯装置200のパッド210は、例えば、Johnson & Johnson CorporationがBIOPATCH(登録商標)の商品名で販売している市販の入手可能なパッド製品のような、抗菌剤を含浸させたパッドから形成することができる。BIOPATCH(登録商標)は、挿入部位での局所感染を予防するために経皮装置の周囲に適用されるものであり、グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)を抗菌剤として含有する発泡体材料である。パッド20及び210に好適な他の材料としては、組織との適合性がある任意の吸収性発泡体、ヒドロゲル、繊維、織布又は不織布材料、セルロース系材料、又は繊維構造体、若しくは他の好適な材料が挙げられる。吸収性材料は、ポリウレタン発泡体のようなフェルト、DuPont,Inc.から市販により入手可能なDACRON(登録商標)ポリエステル繊維マットのようなポリエステルマット、天然、合成、又は合成/天然ハイブリッドのポリエステル、セルロース、アルギネート、ポリアクリレート、ポリオレフィン、及び木綿を含み得る。
【0039】
パッド20及び210に組み込むことが可能な生物活性剤としては、例えばグルコン酸クロルヘキシジン又は酢酸クロルヘキシジンなどクロルヘキシジン化合物、ヨウ化銀、臭化銀、塩化銀など銀化合物、又はナノ粒子状金属銀、塩化ベンザルコニウム、ポリヘキサメチレンビグアニド(PHMB)、トリクロサン、メトロニダゾールなど抗生物質、アルコール、ヨウ素、又は、皮膚との適合性があり、かつ例えば、黄色ブドウ球菌及びメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)など例えば周知の皮膚細菌叢のような種々の微生物に対して有用な、他の周知の抗菌化合物及びそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、生物活性剤は、安全かつ有効であることが周知の、外科用消毒剤として広く使用されているグルコン酸クロルヘキシジンである。単独又は組み合わせとしての、可塑剤、着色剤、界面活性剤、及び安定剤をパッド20及び210に組み込むこともまた可能である。
【0040】
既に述べたように、図1〜5に示すパッド20及び210は任意の好適な形状でよい。パッド20及び210の直径並びに厚さは、所望の医薬品の投与量及び送達持続時間に応じて、任意で変化させてよい。通常、好適なパッドの直径は、例えば2cm〜約5cm、又は約2.5cmなど、約1cm〜約10cmの範囲である。好適なパッドの厚さは、例えば2mm〜3mmなど、約1mm〜約5mmの範囲である。上述した実施形態の開口120及び220の直径は、適切なカテーテルをぴったりと緩みなく係合するように対応するように選択され、典型的な直径は、例えば1mm〜15mmなど、1mm〜約20mmの範囲である。
【0041】
包帯装置10の接着性包帯30、及び包帯装置200の接着性包帯230は、Systagenix Wound Management Ltd.が市販するBIOCLUSIVE(登録商標)透明包帯のような、創傷のための任意の接着性透明包帯から形成することができる。接着性包帯30及び230のための他の好適な材料としては、生体適合性の感圧性接着剤を用いた透明ポリエステルフィルムが挙げられる。接着性包帯30及び230の上には接着剤の連続層が配設されており、これは典型的には感圧性接着剤層である。この感圧性接着剤は、当該技術分野において周知の任意の感圧性接着剤でよい。この接着剤層は、典型的には、約5〜10マイクロメートルから、約200〜500マイクロメートルまでの厚さを有する。この接着剤は、不連続であってもよく、すなわち、パターンを成すように適用されてもよい。一実施形態では、接着剤は、包帯を通気性にするためにストライプ状に適用される。
【0042】
既に述べたように、図1〜5に示す接着性包帯30及び230は任意の好適な形状でよい。一実施形態では、接着性包帯30は、パッド20又は210の直径の少なくとも2倍の直径を有する円形であり、例えばパッド20又は210の直径の2倍から5倍まで、例えば2cm〜20cmの直径である。一実施形態では、接着性包帯30及び230の大きさは、外径1.9cm(4分の3インチ)、外径3.8cm(1.5インチ)、又は外径5.1cm(2インチ)である。
【0043】
開口120及び220の直径は、(内径)1.0mm〜7mmから最大14mmまでの範囲である。一実施形態では、図1〜5に示す包帯装置10の直径は、5〜15cmの範囲でよく、接着性包帯の直径とパッドの直径の比率は約2〜4であってよい。
【0044】
別の実施形態では、接着性包帯230は、使い捨ての取り外し可能な保護ライナー(裏紙)が取り付けられている13cm×18cm(5インチ×7インチ)の(BIOCLUSIVE(登録商標)Transparent Dressingのような)透明包帯の中心から、10cm×13cm(4インチ×5インチ)の矩形部分を切り抜くことにより作り出される。次いで、捲くれ剥がれることを防ぐために、角を丸くすることができる。
【0045】
接着性包帯30及び230にパッド20及び210を取り付けるために、環状パンチ、レーザー切断、又は任意の他の好適な切断方法を用いて、接着性包帯30及び230のノッチを第2のライナー70及び270から切り込むことができる。ノッチは、スリットを含んでいない抗菌パッド20又は210の上面の一部分をノッチで接着性包帯30又は230の創傷に面する側に接着により取り付けるために接着することを可能にする。具体的には、スリットを含んでいない抗菌パッド20又は210の上面の一部分は、ノッチにより露出されている層接着剤の部分(接着性包帯30又は230の第2の部分に配設されている)の部分(図1c、2及び3の105)の上の接着性包帯30又は230の創傷に面する側に接着により取り付けられる。
【0046】
経皮医療装置
本発明の包帯装置を使用することができる経皮医療装置としては、カテーテル、ピン、インプラント、及び、皮膚を通過して相当な時間にかけて留置される同様の装置が挙げられる。経皮医療装置の例としては、中心静脈カテーテル、末梢静脈カテーテル、スワンガンツ肺カテーテル、心室外排流及び心室リザーバなど中枢神経系インプラント、持続的携帯型腹膜透析及び連続環式腹膜透析のためなどの腹膜透析カテーテル、血液透析カテーテル、経静脈ペースメーカーリード線、及び一時的な整形外科ピンが挙げられる。これらの経皮医療装置は全て、定位置にあるときに、皮膚の外部に突出したまま残される装置の一部を有し、その部分が医療装置の挿入部位周囲の感染を引き起こす場合がある。
【0047】
方法
本発明はまた、そのような装置を用いる患者のために経皮又は薬物送達医療装置の創傷部位若しくは挿入部位に包帯を施す方法にもまた関する。図4a〜4eは、留置されているカテーテルの上への、図1〜3に示した包帯装置10の適用に伴う工程を示す。図4aに示すように、経皮又は薬物送達医療装置の上に使用するとき、包帯装置10は、留置されているカテーテル300の上にパッド20のスリット170を位置づけることによって適用される。留置されているカテーテルはスリット170を通じて通されて、パッド20が挿入又は穿刺部位でカテーテルを完全に囲むのを可能にする。生物活性剤を含む、パッド20の上面130の反対側の創傷に面する側は、それにより、穿刺部位の周囲の皮膚と接触する。包帯装置10は、カテーテルのシャフトの周りを360度、すなわち周方向に完全にカバーする。図4aはまた、接着性包帯30の第1のつまみ部80とパッド20の上面130とを含む第1のライナー60も示す。
【0048】
図4bは、患者の上のパッド20によって囲まれている、留置されているカテーテル(図4では示されていない)の挿入部位の上での、接着性包帯30の位置づけを示す。図4bはノッチ100もまた示し、図で、スリットを含んでいない抗菌パッド20の上面の一部分は、ノッチ100で接着性包帯30の創傷に面する側に接着により取り付けられる。
【0049】
図4cは、接着性包帯30から第1のライナー60を取り外すために第1のライナー60の第1のつまみ部80(図4a及び4bに示す)を引くこと、及び、患者の皮膚への、第1のライナー60を備える接着性包帯30の部分の接着を示している。
【0050】
図4dは、接着性包帯30から第2のライナー70(ノッチ100を含む)を取り外すために第2のライナー70の第2のつまみ部90を引くこと、及び、患者の皮膚への、第2のライナー70を備える接着性包帯30の部分の接着を示している。図4eは、患者に留置されているカテーテル300の上への、パッド20と接着性包帯30とを備える包帯装置10の適用が完了しているのを示している。
【0051】
本発明はそのように説明され、同様のことは多くの方法で変更してよいことが明らかであろう。そのような変更は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱するものとしては見なされず、当業者に明らかとなるそのようなすべての修正は、以下の特許請求の範囲に含められることが意図される。
【0052】
〔実施の態様〕
(1) 一体式包帯装置であって、
パッドであって、上面と、創傷に面する表面と、前記パッドの縁から前記パッドの中心に近接した開口まで延びているスリットと、生物活性剤と、を有する、パッドと、
上側と、創傷に面する側とを有し、前記創傷に面する側の上に接着剤の層が配設されている、接着性包帯と、を備え、
上側が上側に対向するように前記接着性包帯が半分に折り畳まれて折線を形成しており、
前記接着性包帯の前記創傷に面する側が前記折線によって少なくとも2つの部分に区分され、各部分にライナーが取り付けられており、
前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられた前記ライナーの1つが前記折線にノッチを備え、それにより、前記接着性包帯上に配設された前記接着剤の層の区域を露出しており、
前記スリットを含んでいない前記パッドの前記上面の一部分が、前記ノッチにより露出されている前記接着性包帯上に配設された前記接着剤の層の区域で前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられる、一体式包帯装置。
(2) 前記生物活性剤が、抗菌剤である、実施態様1に記載の包帯。
(3) 前記生物活性剤が、グルコン酸クロルヘキシジン、酢酸クロルヘキシジン、ヨウ化銀、臭化銀、塩化銀、ナノ粒子状金属銀、塩化ベンザルコニウム、ポリヘキサメチレンビグアニド、トリクロサン、メトロニダゾール、アルコール、又はヨウ素からなる群から選択される1つ又は2つ以上の抗菌剤を含む、実施態様2に記載の包帯。
(4) 前記生物活性剤が、グルコン酸クロルヘキシジンである、実施態様2に記載の包帯。
(5) 前記接着性包帯が、円形を有する、実施態様1に記載の包帯。
【0053】
(6) 前記パッドが、円形を有する、実施態様1に記載の包帯。
(7) 前記ノッチが、丸みを帯びた形である、実施態様6に記載の包帯。
(8) 前記ノッチが、前記接着性包帯の中心で前記折線に配置される、実施態様1に記載の包帯。
(9) 前記接着性包帯が、少なくとも部分的に透明である、実施態様1に記載の包帯。
(10) 前記スリットを含んでいない前記パッドの前記上面の半分が、前記ノッチにより露出されている前記接着性包帯の上に配設された前記接着剤の層の区域で、前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられる、実施態様1に記載の包帯。
【0054】
(11) 前記接着性包帯の直径が、約2cm〜約30cmである、実施態様5に記載の包帯。
(12) 前記ライナーのそれぞれが、つまみ部を備える、実施態様1に記載の包帯。
(13) 一体式包帯装置であって、
パッドであって、上面と、創傷に面する表面と、前記パッドの縁から前記パッドの中心に近接した開口まで延びているスリットと、生物活性剤と、を有する、パッドと、
上側と、創傷に面する側とを有し、前記創傷に面する側の上に接着剤の層が配設されている、接着性包帯と、を備え、
上側が上側に対向するように前記接着性包帯が半分に折り畳まれて、第1の折線を形成しており、
前記接着性包帯の前記創傷に面する側が前記第1の折線によって少なくとも2つの部分に区分され、各部分にライナーが取り付けられており、
前記接着性包帯が、創傷に面する側が創傷に面する側に対向するようにもう一度半分に折り畳まれて第2の折線を形成しており、
前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられた前記ライナーの1つが、前記第1の折線と前記第2の折線が出会う中心点にノッチを備え、それにより、前記接着性包帯上に配設された前記接着剤の層の区域を露出しており、
前記スリットを含んでいない前記パッドの前記上面の一部分が、前記ノッチにより露出されている前記接着性包帯上に配設された前記接着剤の層の区域で前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられる、一体式包帯装置。
(14) 前記生物活性剤が、抗菌剤である、実施態様13に記載の包帯。
(15) 前記生物活性剤が、グルコン酸クロルヘキシジン、酢酸クロルヘキシジン、ヨウ化銀、臭化銀、塩化銀、ナノ粒子状金属銀、塩化ベンザルコニウム、ポリヘキサメチレンビグアニド、トリクロサン、メトロニダゾール、アルコール、又はヨウ素からなる群から選択される1つ又は2つ以上の抗菌剤を含む、実施態様14に記載の包帯。
【0055】
(16) 前記生物活性剤が、グルコン酸クロルヘキシジンである、実施態様15に記載の包帯。
(17) 前記接着性包帯が、丸みを帯びた角を有する、実施態様13に記載の包帯。
(18) 前記パッドが、円形を有する、実施態様13に記載の包帯。
(19) 前記接着性包帯が、少なくとも部分的に透明である、実施態様13に記載の包帯。
(20) 前記スリットを含んでいない前記パッドの前記上面の4分の1が、前記ノッチにより露出されている前記接着性包帯の上に配設された前記接着剤の層の区域で前記接着性包帯の前記創傷に面する側に取り付けられる、実施態様13に記載の包帯。
【0056】
(21) 前記接着性包帯の大きさが、約3平方センチメートル〜約600平方センチメートルである、実施態様13に記載の包帯。
(22) 前記ライナーのそれぞれが、つまみ部を備える、実施態様13に記載の包帯。
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5a
図5b