特許第6275811号(P6275811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6275811
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】迅速接続構造
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20060101AFI20180129BHJP
【FI】
   G03B17/56 B
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-245207(P2016-245207)
(22)【出願日】2016年12月19日
【審査請求日】2016年12月19日
(31)【優先権主張番号】201610663220.1
(32)【優先日】2016年8月12日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201621227973.X
(32)【優先日】2016年11月15日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516125532
【氏名又は名称】中山大山摂影器材有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhongshan Dashan Photographic Equipment Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】肖 凡
【審査官】 草野 顕子
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭61−4799(JP,Y2)
【文献】 特開2005−134654(JP,A)
【文献】 特開2009−080213(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
F16M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座本体(1)と、該台座本体(1)の外に摺動可能に挿通されたロッキングスリーブ(2)と、下方が該台座本体(1)の接続穴(12)に挿通された接続平台(3)と、台座本体(1)の下部に設けられてロッキングスリーブ(2)を該台座本体(1)の外壁に沿って上へ復位させるロッキングスプリング(4)と、を備え、前記台座本体(1)内に少なくとも1セットの平台ロッキングアセンブリ(5)が設けられ、前記平台ロッキングアセンブリ(5)は、該台座本体(1)の貫通穴(11)に設けられたロッキングブロック(51)と、ロッキングブロック(51)を外へ復位して該ロッキングスリーブ(2)のロッキング軸穴(21)の穴壁に接触させるロッキングブロックリターンスプリング(52)と、を備え、前記のロッキング軸穴(21)は上部が広くて下部が狭いテーパ穴であり、前記接続平台(3)の下部の挿入柱(31)の側壁に該ロッキングブロック(51)のロッキング台(511)が落ち込むためのロッキング係止口(32)が設けられ、前記ロッキングスプリング(4)の弾力が該ロッキングブロックリターンスプリング(52)の弾力よりも大きいことを特徴とする迅速接続構造。
【請求項2】
該ロッキングブロック(51)のロッキング台(511)の端部及び該接続平台(3)の下部のロッキング係止口(32)に互いにマッチングする傾斜面が設けられることを特徴とする請求項1に記載の迅速接続構造。
【請求項3】
前記台座本体(1)の接続穴(12)、接続平台(3)の下部の挿入柱(31)は、それぞれ上部が広くて下部が狭い傾斜穴又は傾斜柱であり、前記ロッキング台(511)の下縁(5111)が傾斜面であり、前記挿入柱(31)のロッキング係止口(32)の底面(321)が傾斜面であり、前記ロッキング係止口(32)の大きさが該ロッキングブロック(51)のロッキング台(511)よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の迅速接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮影機材に関し、特に撮影機材の迅速接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、撮影機材同士を接続した後、常にねじでロッキング固定する必要があり、このような方法では機材の接続取付が比較的に遅くなる問題を引き起こし、緊急の場合には常に撮影のタイミングを遅延することがある。公知のように、素晴らしいモーメントを撮影して、トップニュースを最初に公布するメディア時代においては、時間が命であり、如何に撮影機材の接続効率を向上させるかは非常に重要なことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術の不足を克服して、機材を接続して取り付ける場合、他の部材で締め付けて固定する必要がなくて自動でロッキングすることができるとともに、構造がより合理的で、操作がより簡単且つ便利である迅速接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は以下の技術的手段を採用する。
【0005】
本発明の迅速接続構造は、台座本体と、該台座本体の外に摺動可能に挿通されたロッキングスリーブと、下方が該台座本体の接続穴に挿通された接続平台と、台座本体の下部に設けられてロッキングスリーブを該台座本体の外壁に沿って上へ復位させるロッキングスプリングと、を備え、前記台座本体内に少なくとも1セットの平台ロッキングアセンブリが設けられ、前記平台ロッキングアセンブリは、該台座本体の貫通穴に設けられたロッキングブロックと、ロッキングブロックを外へ復位して該ロッキングスリーブのロッキング軸穴の穴壁に接触させるロッキングブロックリターンスプリングと、を備え、前記のロッキング軸穴は、上部が広くて下部が狭いテーパ穴であり、前記接続平台の下部の挿入柱側壁に該ロッキングブロックのロッキング台が落ち込むためのロッキング係止口が設けられ、前記ロッキングスプリングの弾力が該ロッキングブロックリターンスプリングの弾力よりも大きい。
【0006】
上記迅速接続構造の改良手段において、該ロッキングブロックのロッキング台の端部と該接続平台の下部のロッキング係止口に互いにマッチングする傾斜面が設けられる。
【0007】
上記迅速接続構造の改良手段において、前記台座本体の接続穴、接続平台の下部の挿入柱がそれぞれ上部が広くて下部が狭い傾斜穴、傾斜柱であり、前記ロッキング台の下縁が傾斜面であり、前記挿入柱のロッキング係止口の底面が傾斜面であり、前記ロッキング係止口の大きさが該ロッキングブロックのロッキング台よりも大きい。
【発明の効果】
【0008】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下の通りである。本発明は、台座本体の外に挿通されたロッキングスリーブを下へ摺動する際にロッキングスリーブのテーパ状ロッキング軸穴の穴壁によりロッキングブロックに対するロックを取り除いて、ロッキングブロックリターンスプリングの作用で、ロッキングブロックを外へ移動させ、この際に機材を取り付けるための接続平台を挿入することができ、そして、ロッキングスリーブをリリースして、ロッキングスプリングの作用でロッキングスリーブが上へ復位することでロッキングブロックは台座本体の接続穴方向へ摺動して接続平台の下部のロッキング係止口に係止される。このようにして、ロッキングスリーブが復位した後接続平台に対する取付ロックを自動で完成し、ねじ等の部材で平台をロックする必要がないので、本発明の構造はより合理的で、操作がより簡単且つ便利である。
【0009】
以下、図面と具体的な実施形態を参照しながら本発明を更に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は本発明の実施例1の斜視模式図1である。
図2図2は本発明の実施例1の構造模式図1(縦方向)である。
図3図3は本発明の実施例1の構造模式図2(横方向)である。
図4図4は本発明の実施例1の組み立て模式図である。
図5図5は本発明の実施例2の構造模式図1(縦方向)である。
図6図6は本発明の実施例2の構造模式図2(横方向)である。
図7図7は本発明の実施例2の組み立て模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は迅速接続構造であり、図1〜7に示すように、台座本体1と、該台座本体1の外に摺動可能に挿通されたロッキングスリーブ2と、下方が該台座本体1の接続穴12に挿通された接続平台3と、台座本体1の下部に設けられてロッキングスリーブ2を該台座本体1の外壁に沿って上へ復位させるロッキングスプリング4と、を備え、前記台座本体1内に少なくとも1セットの平台ロッキングアセンブリ5が設けられ、前記平台ロッキングアセンブリ5は、該台座本体1の貫通穴11に設けられたロッキングブロック51と、ロッキングブロック51を外へ復位して該ロッキングスリーブ2のロッキング軸穴21の穴壁に接触させるロッキングブロックリターンスプリング52と、を備え、前記のロッキング軸穴21は上部が広くて下部が狭いテーパ穴であり、前記接続平台3の下部の挿入柱31側壁に該ロッキングブロック51のロッキング台511が落ち込むためのロッキング係止口32が設けられ、前記ロッキングスプリング4の弾力は該ロッキングブロックリターンスプリング52の弾力よりも大きく、ロッキングスリーブの復位が完成する場合、ロッキングブロック51のロッキング台511が該ロッキング係止口32に係止され、ロッキングブロック51の外端面が該ロッキングスリーブ2のロッキング軸穴21の穴壁に当接される。このようにすることで接続平台3は引き抜くことができず、これにより接続平台の取付及び位置決めを実現する。
【0012】
本発明はカメラ等の撮影機材を接続する場合、先に機材を接続平台3に取り付けて、次に接続平台3の下部の挿入柱31を台座本体1の接続穴12に位置合わせるとともに、手でロッキングスリーブ2を下へ引いてロッキングスプリング4の弾力を克服した後下へ摺動させ、この際、ロッキングブロック51に対向する部分のロッキング軸穴21の孔径が大きくなり、そして、ロッキングブロックリターンスプリング52の作用で、貫通穴11でのロッキングブロック51を外へ摺動させ、ロッキングブロック51のロッキング台511が台座本体1の接続穴12から離れる際、接続平台3の下部の挿入柱31を台座本体1の接続穴12に挿入することができ、そして、ロッキングスリーブ2をリリースして、ロッキングスプリング4の作用で、ロッキングスリーブ2を上へ復位し、この際テーパ状のロッキング軸穴21の穴壁の推力作用により、ロッキングブロック51を内へ摺動させ、ロッキングブロック51のロッキング台511が挿入柱31のロッキング係止口32に係止されている時には、接続平台3を引き抜くことができず、このようにして、撮影機材の迅速接続取付を完成する。
【0013】
以上から分かるように、本発明は、台座本体の外に挿通されたロッキングスリーブを下へ摺動する際にロッキングスリーブのテーパ状ロッキング軸穴の穴壁によりロッキングブロックに対するロックを取り除いて、ロッキングブロックリターンスプリングの作用で、ロッキングブロックを外へ移動させ、この際に機材を取り付けるための接続平台3を挿入することができ、そして、ロッキングスリーブをリリースして、ロッキングスプリング4の作用でロッキングスリーブが上へ復位することでロッキングブロック51は台座本体1の接続穴12の方向へ摺動して接続平台3の下部のロッキング係止口32に係止し、このようにして、ロッキングスリーブが復位した後接続平台3に対する取付ロックを自動で完成し、ねじ等の部材で平台をロックする必要がないので、本発明の構造はより合理的で、操作がより簡単且つ便利である。
【0014】
実施例1において、図2図4に示すように、該ロッキングブロック51のロッキング台511の端部及び該接続平台の下部のロッキング係止口32にそれぞれ互いにマッチングする勾配が設けられ、これによりロッキング係止口がちょうどロッキング台の上、下端に係止され、このようにロッキング台をロッキング係止口に摺り込みやすいとともに、接続平台の緩みを減少し、これにより撮影機材の揺れを減少することができる。
【0015】
実施例2において、図5〜7に示すように、前記台座本体1の接続穴12、接続平台3の下部の挿入柱31がそれぞれ上部が広くて下部が狭い傾斜穴、傾斜柱であり、前記ロッキング台511の下縁5111が傾斜面であり、前記挿入柱31のロッキング係止口32の底面321が傾斜面であり、前記ロッキング係止口32の大きさを該ロッキングブロック51のロッキング台511よりも大きくし(係止口はロッキングブロックが接続平台を下へ引くことに干渉しない)、使用する際、ロッキング台511の斜め下縁5111がロッキング係止口32の斜め底面321に作用することにより、接続平台3を下へ引き、そして、接続平台の挿入柱31をより緊密に台座本体1の接続穴12の穴壁に貼り付ける。このようにすることで以下のような2つの利点を有する。1、挿入柱と接続穴との間の隙間を取り除くことができ、これにより接続平台の緩みを避けて、更に撮影機材の揺れを減少し、これにより撮影品質をさらに向上させることを達成する。2、一定の時間使用して、ロッキング台511とロッキング係止口32との間、挿入柱31と台座本体1の接続穴12との間に一定の摩損がある場合でも、挿入柱31の底面と台座本体1の接続穴12の底面との間、台座本体1の最上面と接続平台3の支持突出台33の底面との間、及び挿入柱31と台座本体1の接続穴垂直壁との間にはいずれも余裕が残留されており、このようにロッキング台511の斜め下縁5111がロッキング係止口32の斜め底面321に作用すれば、接続平台3を下へ引いて摩損による接続平台の揺れを取り除くことにより、長時間に使用する場合にも撮影品質の安定性を確保することができる。本実施例において、ロッキング係止口32の最上面322、ロッキング台511の上縁5112も傾斜なものであり、勿論、これらはまっすぐなものであってもよい。
【0016】
本実施例1、2において、接続平台3の挿入柱31と台座本体1の接続穴12は六角形であり、勿論、四角形、五角形、楕円形等の非円形であってもよい。また、具体的には、本実施例1、2において、3セットの平台ロッキングアセンブリ5がある。
【0017】
実施例1、2において、台座本体1は台座13及び本体14を含み、これらは更にねじ7によって一体に接続固定される。
【0018】
以上に記載されたのは、ただ本発明の好ましい実施例のみであり、本発明の実施範囲を限定するためのものではない。即ち、本発明の出願特許範囲の内容に応じて行った同等の変更及び修飾は、すべて本発明の技術範囲に属すべきである。
【要約】
【課題】機材を接続して取り付ける場合、他の部材で締め付けて固定する必要がなくて自動でロッキングすることができるとともに、構造がより合理的で、操作がより簡単且つ便利である迅速接続構造を提供する。
【解決手段】迅速接続構造であって、台座本体と、該台座本体の外に摺動可能に挿通されたロッキングスリーブと、下方が該台座本体の接続穴に挿通された接続平台と、台座本体の下部に設けられてロッキングスリーブを該台座本体の外壁に沿って上へ復位させるロッキングスプリングと、を備え、前記台座本体内に少なくとも2セットの平台ロッキングアセンブリが設けられる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7