特許第6276107号(P6276107)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6276107マイクロ波吸収発熱体用MgCuZn系フェライト粉末を用いたマイクロ波吸収発熱体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6276107
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】マイクロ波吸収発熱体用MgCuZn系フェライト粉末を用いたマイクロ波吸収発熱体
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/74 20060101AFI20180129BHJP
   C01G 49/00 20060101ALI20180129BHJP
   C04B 35/26 20060101ALI20180129BHJP
【FI】
   H05B6/74 A
   C01G49/00 A
   C04B35/26
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-93980(P2014-93980)
(22)【出願日】2014年4月30日
(65)【公開番号】特開2015-211019(P2015-211019A)
(43)【公開日】2015年11月24日
【審査請求日】2016年8月18日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591067794
【氏名又は名称】JFEケミカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100165696
【弁理士】
【氏名又は名称】川原 敬祐
(72)【発明者】
【氏名】中村 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】高橋 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】後藤 聡志
【審査官】 豊島 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−006617(JP,A)
【文献】 特開2001−130954(JP,A)
【文献】 特開2003−052733(JP,A)
【文献】 実公昭49−002612(JP,Y1)
【文献】 特開2001−172075(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 6/46 − 6/80
F24C 7/02
A47J 27/00 − 36/42
C01G 49/00 − 49/08
C04B 35/26 − 35/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄酸化物がFe23換算で46〜51mol%、
銅酸化物がCuO換算で2〜15mol%および
亜鉛酸化物がZnO換算で3〜33mol%を含み
残部は酸化マグネシウムおよび不可避的不純物からなる基本成分と、
前記基本成分100質量部に対して、副成分として、ビスマス酸化物をBi23換算で1〜8質量部含有するMgCuZn系フェライト粉であって、
前記MgCuZn系フェライト粉の嵩密度が1g/cm3以上であるマイクロ波吸収発熱体用MgCuZn系フェライト粉を、少なくとも一部に含有することを特徴とするマイクロ波吸収発熱体。
【請求項2】
前記ビスマス酸化物を、前記基本成分の100質量部に対して、Bi23換算で2〜8質量部含有することを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波吸収発熱体
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レンジなどのマイクロ波を吸収して発熱し、所定の温度で昇温を停止するマイクロ波吸収発熱体用フェライト粉およびその粉末を用いたマイクロ波吸収発熱体に関するものであり、特に、電子レンジ用調理器具、保温材、懐炉、温湿布、温熱療法などに好適に用いることのできる常温から250℃程度の比較的低温域で昇温を停止することのできるマイクロ波吸収発熱体とそれに用いて好適なMgCuZn系フェライト粉に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子レンジは、通常2.45GHzのマイクロ波を食品に照射し、食品中の水分子がマイクロ波を吸収して振動する現象を利用して食品を加熱する調理機器である。ここで、マイクロ波を吸収できるのは水分子に限定されるものではなく、誘電損失や磁気損失の高い材料であれば、食品と同様にマイクロ波を吸収して温度が上昇することが知られている。
【0003】
誘電損失を利用したマイクロ波吸収発熱体は、マイクロ波を吸収して高温まで温度上昇し続けるため、安全に使用するためには、発熱粉の含有量を調整して放熱とのバランスを考慮する必要があった。そこで、発明者らは、誘電損失が小さく、磁気損失の寄与のみで発熱するMg系フェライトに注目して、マイクロ波を吸収して優れた発熱性能を示し、なおかつ、所定温度で昇温を停止するマイクロ波吸収発熱体用MgCuZnフェライトを提案した(特許文献1、2参照)。
【0004】
特許文献1および2に記載の技術は、優れた昇温特性を有すると共に、所望の温度でその昇温を止めることができるという優れた技術である。上記のMgCuZnフェライトを焼結体で評価すると、20秒程度の短時間で昇温停止温度付近まで急速に温度上昇する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4663005号公報
【特許文献2】特開2014−24692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、フェライト粉を樹脂に練り込みシート状で使用した場合は、昇温停止温度に到達するまでにマイクロ波出力500Wで60秒程度の長時間を要するため(フェライト粉75mass%を含有する樹脂シートで評価)、より高速で昇温できるフェライト粉が望まれていた。
【0007】
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、30〜250℃という広い温度域で昇温停止温度を任意に選択できるだけでなく、昇温停止温度まで短時間で到達可能なマイクロ波吸収発熱体用MgCuZn系フェライト粉を、その粉末を用いたマイクロ波吸収発熱体と共に提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、上記した発熱体用MgCuZn系フェライト粉の昇温速度を改善するために、MgCuZnフェライトの粉体特性と発熱挙動の関係について鋭意検討を加えた。その結果、MgO,ZnO,CuO,Fe23の組成比率を所定の範囲に調整した上で、焼成温度を高温化してフェライト粉の嵩密度を増大させることにより、昇温速度が速く、昇温停止温度も若干高温化する傾向が得られることを見出した。
【0009】
そこで、嵩密度増大に注目して副成分についてさらに鋭意検討を重ねた結果、所定量の酸化ビスマスBi23をフェライト粉に添加することで、950℃程度の低温焼成でも1g/cm3を超える嵩密度を得ることができ、昇温特性を改善できることを知見したのである。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0010】
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.鉄酸化物がFe23換算で46〜51mol%、
銅酸化物がCuO換算で2〜15mol%および
亜鉛酸化物がZnO換算で3〜33mol%を含み
残部は酸化マグネシウムおよび不可避的不純物からなる基本成分と、
前記基本成分100質量部に対して、副成分として、ビスマス酸化物をBi23換算で1〜8質量部含有するMgCuZn系フェライト粉であって、
前記MgCuZn系フェライト粉の嵩密度が1g/cm3以上であることを特徴とするマイクロ波吸収発熱体用MgCuZn系フェライト粉。
【0011】
2.前記1に記載のMgCuZn系フェライト粉を、少なくとも一部に含有することを特徴とするマイクロ波吸収発熱体。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電子レンジの2.45GHzのマイクロ波を効果的に吸収して加熱、昇温し、さらには30〜250℃という広い温度範囲における任意の温度で、その昇温を停止することができるマイクロ波吸収発熱体を得ることができる。さらに、このマイクロ波吸収発熱体は、マイクロ波出力500Wで、60秒以下という短時間で急速に昇温停止温度に到達することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明における昇温停止温度Ts(℃)とは、フェライト粉と耐熱樹脂を混練してシート成形し、長さ:40mm×幅:40mm×厚さ:約1mmに切断加工して得たフェライト粉含有樹脂シートを、市販の電子レンジを用いて、500Wのマイクロ波を照射した後の試料表面温度が、60〜90秒間、ほとんど温度変化がなく一定と見なされた時の温度とする。なお、上記試料表面温度は、放射温度計で測定する。また、本発明における嵩密度とは、フェライト粉を体積既知の容器に静かに溢れるまで充填し、容器の上端面から盛り上がった部分を摺り切り板で除去し、容器内のフェライト粉の質量を測定し、容器の体積で割って求めたものである。
【0014】
次に、本発明のMgCuZn系フェライト粉の基本組成について説明する。
鉄酸化物:Fe23換算で46〜51mol%
鉄は、フェライト相の安定性および比抵抗に影響を与え、マイクロ波印加による昇温速度に大きく作用する。鉄酸化物量がFe23換算で46mol%に満たないと、フェライト以外の相が生成してフェライト単相を得ることが難しくなり、発熱体の昇温速度が低下する。一方、鉄酸化物量がFe23換算で51mol%を超えると、発熱体の比抵抗が低下して金属のようにマイクロ波を反射して発熱性能が低下したり、マイクロ波を照射した時にスパークが発生したりするおそれがある。従って、鉄酸化物量はFe23換算で46〜51mol%の範囲に限定する。好ましくは48〜49.8mol%の範囲である。
【0015】
銅酸化物:CuO換算で2〜15mol%
銅は、マイクロ波印加による昇温特性において、高温での昇温停止挙動に影響する。銅酸化物量がCuO換算で2mol%に満たないか、または15mol%を超えたときは、いずれの場合も、発熱体の昇温が停止せずに、マイクロ波照射と共に、発熱体の温度が上昇し続けてしまう。従って、銅酸化物量はCuO換算で2〜15mol%の範囲に限定する。好ましくは3〜12mol%、さらに好ましくは4〜9mol%の範囲である。
【0016】
亜鉛酸化物:ZnO換算で3〜33mol%
亜鉛は、マイクロ波印加による昇温特性において、Tsに影響する元素である。亜鉛酸化物量をZnO換算で33mol%以下に調整することで、30〜250℃の低い温度範囲にわたってTsを任意に設定することができる。ここで、発明者らの実験によると、TsとZnO配合比率([ZnO](mol%))の関係は、以下の(1)式で示される。
Ts(℃)≒−10.5×[ZnO](mol%)+374 ・・・(1)
(1)式から明らかなように、亜鉛酸化物量が多いほどTsが低下し、ZnO換算で33mol%を超えるとTsが30℃未満になるため、実用的でなくなる。一方、亜鉛酸化物が少ないほどTsは上昇するが、3mol%未満になると飽和磁束密度が低下して(1)式で算出されるTsまで昇温することができなくなる。
従って、亜鉛酸化物量はZnO換算で3〜33mol%の範囲に限定する。好ましくは5〜32mol%、より好ましくは15〜28mol%の範囲である。
【0017】
残部:マグネシウム酸化物および不可避的不純物
残部の主成分であるマグネシウム酸化物の量は、MgO換算で1〜30mol%となる。このMgOが少ないとCuO等の配合比が増大し、原料コストが高価になるため好ましくない。また、MgOが30mol%を超えると、異相が残留し易くなり、昇温特性が劣化するため、好ましくない。より好ましいMgOの範囲は6〜30mol%であって、さらに好ましくは18〜30mol%である。
なお、フェライト粉中には、原料成分や製造過程で、SiO2やMn,Ca,AlおよびPなどが不可避的不純物として混入する場合があるが、これらは、合計量が0.5mol%以下であれば特に問題はない。
【0018】
以上、本発明のMgCuZn系フェライト粉の基本成分について説明したが、本発明では、基本成分が上記の範囲を満足するだけでは不十分であり、副成分として酸化ビスマスを添加することにより、亜鉛の蒸発が少ない比較的低温焼成で、より高い嵩密度を得ることができる。
【0019】
前記基本成分100質量部に対して、副成分として、ビスマス酸化物をBi23換算で1〜8質量部
前記基本成分に酸化ビスマスを添加すると、焼成中に液相を生成してフェライト粒子の緻密化が促進され、1100℃以下の低温焼成でも1g/cm3を超える高い嵩密度のMgCuZn系フェライト粉を得ることができる。このため、昇温停止温度が若干高温化し、昇温速度が増大する。1質量部未満では嵩密度増大効果が十分でなく、8質量部を超えると効果が飽和する。
従って、酸化ビスマス添加量はBi23換算で1〜8質量部の範囲に限定する。好ましくは2〜6質量部の範囲である。
【0020】
さらに、本発明では、フェライト粉の嵩密度を所定の範囲におさめることが肝要である。
フェライト粉の嵩密度:1g/cm3以上
フェライト粉の嵩密度は、昇温速度に影響する。嵩密度が1g/cm3未満では昇温停止温度に到達するまでに60秒超を要するが、1g/cm3以上になると60秒以下で昇温できる。
従って、本発明に従うフェライト粉の嵩密度は1g/cm3以上に限定する。好ましい嵩密度は2g/cm3以上である。
一方、上記嵩密度の上限は、特に限定されないが、3g/cm3程度が好ましい。
【0021】
なお、上記嵩密度の測定は、フェライト粉を体積既知の容器に、静かに溢れるまで充填し、容器の上端面から盛り上がった部分を摺り切り板で除去し、容器内のフェライト粉の質量を測定し、容器の体積で割って求めたものである。
【0022】
次に、上記のフェライト粉を用いたマイクロ波吸収発熱体を製造する場合について説明する。本発明では、上記したMgCuZn系フェライト粉を、発熱体の少なくとも一部に含有させるか、または、少なくとも表面に有することで、本発明に従うマイクロ波吸収発熱体を得ることができる。
【0023】
まず、上記の好適成分組成に調整したFe23,CuO,ZnO,MgOおよびBi23を出発原料として、混合し、粉砕または成形体とし、800〜1100℃で熱処理(焼成)してフェライト化し、その後必要に応じて粉砕、分級などを施して所定の粒子サイズに調整する。
【0024】
その際、上記した焼成温度は、フェライト生成反応と結晶粒成長に大きな影響を及ぼす。焼成温度が800℃に満たないと、フェライト生成反応が十分に進行せずに、未反応のFe23やMgOなどが残留し、マイクロ波吸収発熱性能が低下するおそれがあると同時に、結晶成長が進まず、高い嵩密度を得ることができないため、好ましくない。一方、焼成温度が1100℃を超えると、酸化亜鉛が蒸発し、主成分組成が変化するために、所望の昇温停止挙動が得られなくなり、好ましくない。従って、焼成温度は800〜1100℃の範囲とすることが好ましい。より好ましくは、850〜1050℃の範囲である。なお、焼成時間については、特別の限定はないが、0.5〜10時間程度とするのが好ましい。
なお、本発明のMgCuZn系フェライト粉は、混合焙焼法や共沈法など特殊なフェライト原料製造方法を用いて作製することもできる。
【0025】
本発明では、上記の方法で得られたMgCuZn系フェライト粉を、樹脂やゴムに添加して成形物を作製したり、粉体を袋に充填したりすることで、フェライト粉をマイクロ波吸収発熱体の一部に含有させて、発熱体として使用することができる。また、フェライト粉(すなわち100mass%)を所定の形状に成形し、焼成して塊状で使用しても良い。
【0026】
その他のMgCuZn系フェライト粉を製造する工程およびマイクロ波吸収発熱体を製造する工程は、特に限定はなく、いわゆる常法に従えば良い。
【実施例】
【0027】
以下、本発明について確認した実施例について説明する。
〔実施例1〕
成分組成が、表1に示す組成比率となるように、Fe23,MgO,ZnO,CuOを秤量し、さらに副成分として表1に示す量のBi23を添加して、ボールミルで湿式混合して乾燥した後、950℃で2時間焼成し、ついで解砕、分級して、MgCuZn系フェライト粉とした。
【0028】
さらに、得られたMgCuZn系フェライト粉をシリコン樹脂に混練して、フェライト粉含有量:75mass%の樹脂シートを作製した。長さ:40mm×幅:40mm×厚さ:約1mmに切断加工したシートサンプルを市販の電子レンジの中に置き、500Wのマイクロ波を10秒刻みで90秒間まで照射した時のシート表面の温度を放射温度計で測定した。60,70,80,90秒の表面温度の差が10℃以内の場合を昇温停止とみなし、それらの平均値を昇温停止温度Tsとした。
表1に得られた結果を示す。
【0029】
【表1】
【0030】
同表から明らかなように、本発明に従う組成比率範囲および嵩密度範囲の発明例1〜3のMgCuZn系フェライト粉は、いずれも昇温が停止するだけでなく、マイクロ波照射20秒後で既にTsに近い温度まで上昇していた。一方、比較例1は20秒ではTsに到達せず60秒かかった。また、比較例2は発熱するものの昇温停止せず、比較例3はほとんど発熱しなかった。
【0031】
〔実施例2〕
表1の発明例1と同じ成分組成比率で、Fe23,MgO,ZnO,CuOを秤量し、表2に示す量のBi23を添加して、ボールミルで湿式混合して乾燥した後、表2に示す温度で2時間焼成し、ついで解砕、分級して、MgCuZn系フェライト粉を得た。
【0032】
さらに、得られたMgCuZn系フェライト粉をシリコン樹脂に混練して、フェライト粉含有量75mass%の樹脂シートを作製した。長さ:40mm×幅:40mm×厚さ:約1mmに切断加工したシートサンプルを市販の電子レンジの中に置き、500Wのマイクロ波を10秒刻みで90秒間まで照射した時のシート表面の温度を放射温度計で測定した。60,70,80,90秒の表面温度の差が10℃以内の場合を昇温停止とみなし、それらの平均値を昇温停止温度Tsとした。
表2に得られた試験結果を示す。
【0033】
【表2】
【0034】
同表から明らかなように、本発明に従うBi23添加範囲および嵩密度範囲のMgCuZn系フェライト粉は、いずれも昇温が停止することが確認され、マイクロ波照射20秒後で既にTsに近い温度まで上昇していた。これに対して、比較例4および比較例6は発熱するものの昇温停止しなかった。
【0035】
以上、それぞれの実施例で示したように、本発明に従うMgCuZn系フェライト粉は、マイクロ波照射によって急速に昇温し、30〜250℃の温度域の所定の温度で昇温が停止するという、本発明の効果が確認された。なお、上記した実施例では、発熱体の少なくとも一部(表層含む)にMgCuZn系フェライト粉を含有する保温材等の発明例を示してはいないが、本発明に従う限り、いずれも上記したシートと同様に、良好な発熱性能と昇温停止性能を有していることを確認している。