特許第6276253号(P6276253)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6276253無線ネットワークにおける制限アクセスウィンドウへの局割り当てを決定する方法及び構成
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6276253
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】無線ネットワークにおける制限アクセスウィンドウへの局割り当てを決定する方法及び構成
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/08 20090101AFI20180129BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20180129BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20180129BHJP
【FI】
   H04W4/08
   H04W52/02 110
   H04W84/12
【請求項の数】40
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2015-503694(P2015-503694)
(86)(22)【出願日】2013年12月25日
(65)【公表番号】特表2015-519779(P2015-519779A)
(43)【公表日】2015年7月9日
(86)【国際出願番号】US2013077731
(87)【国際公開番号】WO2014130155
(87)【国際公開日】20140828
【審査請求日】2014年9月24日
【審判番号】不服2016-15641(P2016-15641/J1)
【審判請求日】2016年10月20日
(31)【優先権主張番号】61/769,022
(32)【優先日】2013年2月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514045555
【氏名又は名称】インテル アイピー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】パク,ミニョン
【合議体】
【審判長】 北岡 浩
【審判官】 中木 努
【審判官】 川口 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−67089(JP,A)
【文献】 特表2009−530874(JP,A)
【文献】 特表2015−519788(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/162340(WO,A1)
【文献】 Minyoung Park,Proposed Specification Framework for TGah,doc.:IEEE 802.11−11/1137r13,IEEE,2013年 1月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/08
H04W 52/02
H04W 84/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって:
制限アクセスウィンドウ(RAW)のパラメータセット要素(RPS要素)のRAWグループフィールドにアクセスする回路であって、該フィールドは、
ページインデックス、RAW開始関連付け識別子(AID)及びRAW終了AIDを備え、ここで、
前記ページインデックス、前記RAW開始AID及び前記RAW終了AIDが、集合的に、RAWの間に媒体へアクセスすることを許可される1つ又は複数の局のグループを識別し、
前記ページインデックスが、前記1つ又は複数の局の前記グループのページインデックスを識別し、
前記RAW開始AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第1の局のAIDの11個の最下位ビット(LSB)を備え
前記RAW終了AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第2の局のAIDの11個のLSBを備える、
前記RAWグループフィールドにアクセスする回路と;
前記ページインデックスと、前記RAW開始AIDと、前記RAW終了AIDとに少なくとも部分的に基づいて、前記媒体へアクセスするかどうかを決定する回路と;
を備える、装置。
【請求項2】
前記ページインデックスのフィールドは、2ビットを備え、該2ビットは、前記第1及び第2の局のAIDの2つの最上位ビット(MSB)である、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも1つのトラフィック指示マッピング(TIM)ビットマップを格納する回路を更に備え、該ビットマップの各ビットは、局がアクセスポイントにおいてデータをバッファしているかどうかを示し、前記TIMビットマップは、前記RPS要素のフレームと同じフレームの一部である、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
少なくともターゲットビーコン伝送時間の間に、低電力モードからの起動を生じさせて、前記RPS要素を備えるビーコンを受信する回路
を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
AIDが、前記ページインデックスと、前記RAW開始AIDと、前記RAW終了AIDとの組合せによって指定される範囲内であるかどうかを判断する回路と、
前記AIDが前記範囲内でない場合、前記RPS要素を含むフレームのデコードを選択的に終了する回路と、
を更に備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上であるかどうかを判断する回路と、
前記局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上でないことに応答して、ビーコンのデコードを終了する回路と、
前記局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上であることに応答して、前記RAW開始AIDと前記RAW終了AIDをデコードする回路と、
前記局のAIDがRAWに関連付けられるAIDの範囲内であるかどうかを、前記RAW開始AIDと前記RAW終了AIDに少なくとも部分的に基づいて判断する回路と、
前記局のAIDが前記RAWに関連付けられる前記AIDの範囲内でないことに応答して、前記ビーコンのデコードを終了する回路と、
前記局のAIDがRAWに関連付けられるAIDの範囲内であることに応答して、媒体にアクセスするスロットを決定する回路と、
を更に備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
局のAIDが、前記ページインデックスと前記RAW開始AIDとの組合せ及び前記ページインデックスと前記RAW終了AIDとの組合せによって指定された範囲内であるかどうかを判断する回路と、
前記局のスロット割当てを決定する回路と、
前記スロット割当ての間に、前記媒体にアクセスする回路と、
を更に備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記の回路のうちの1つ又は複数が、MACサブレイヤ回路の一部である、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
物理レイヤ回路と、
前記物理レイヤ回路に通信可能に結合される無線機と、
前記無線機に通信可能に結合される少なくとも1つのアンテナと、
を更に備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記無線機に通信可能に結合される少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合される少なくとも1つのメモリと、
を更に備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、該1つ又は複数のプロセッサに、
制限アクセスウィンドウ(RAW)のパラメータセット要素(RPS要素)のRAWグループフィールドにアクセスするステップであって、該フィールドは、
ページインデックス、RAW開始関連付け識別子(AID)及びRAW終了AIDを備え、ここで、
前記ページインデックス、前記RAW開始AID及び前記RAW終了AIDが、集合的に、RAWの間に媒体へアクセスすることを許可される1つ又は複数の局のグループを識別し、
前記ページインデックスが、前記1つ又は複数の局の前記グループのページインデックスを識別し、
前記RAW開始AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第1の局のAIDの11個の最下位ビット(LSB)を備え
前記RAW終了AIDは、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第2の局のAIDの11個のLSBを備える、
前記RAWグループフィールドにアクセスするステップと;
前記ページインデックスと、前記RAW開始AIDと、前記RAW終了AIDとに少なくとも部分的に基づいて、前記媒体へアクセスするかどうかを決定するステップと;
を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項12】
前記ページインデックスのフィールドは、2ビットを備え、該2ビットは、前記第1及び第2の局のAIDの2つの最上位ビット(MSB)である、
請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記1つ又は複数のプロセッサに、
少なくとも1つのトラフィック指示マッピング(TIM)ビットマップを格納するステップ
を更に実行させ、該ビットマップの各ビットは、局がアクセスポイントにおけるデータをバッファしているかどうかを示し、前記TIMビットマップは、前記RPS要素のフレームと同じフレームの一部である、請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記1つ又は複数のプロセッサに、
少なくともターゲットビーコン伝送時間の間に、低電力モードからの起動を生じさせて、前記RPS要素を備えるビーコンを受信するステップ
を更に実行させる、請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記1つ又は複数のプロセッサに、
AIDが、前記ページインデックスと、前記RAW開始AIDと、前記RAW終了AIDとの組合せによって指定された範囲内であるかどうかを判断するステップと、
前記AIDが前記範囲内でない場合、前記RPS要素を含むフレームのデコードを選択的に終了するステップと
を更に実行させる、請求項11乃至14のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
前記1つ又は複数のプロセッサに、
局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上であるかどうかを判断させ、
前記局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上でないことに応答して、ビーコンのデコードを終了するステップと、
前記局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上であることに応答して、前記RAW開始AIDと前記RAW終了AIDをデコードするステップと、
前記局のAIDがRAWに関連付けられるAIDの範囲内であるかどうかを、前記RAW開始AIDと前記RAW終了AIDに少なくとも部分的に基づいて判断するステップと、
前記局のAIDが前記RAWに関連付けられる前記AIDの範囲内でないことに応答して、前記ビーコンのデコードを終了するステップと、
前記局のAIDがRAWに関連付けられるAIDの範囲内であることに応答して、媒体にアクセスするスロットを決定するステップと
を更に実行させる、請求項11乃至14のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項17】
前記1つ又は複数のプロセッサに、
局のAIDが、前記ページインデックスと前記RAW開始AIDとの組合せ及び前記ページインデックスと前記RAW終了AIDとの組合せによって指定された範囲内であるかどうかを判断するステップと、
前記局のスロット割当てを決定するステップと、
前記スロット割当ての間に、前記媒体にアクセスするステップと
を更に実行させる、請求項11乃至14のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項18】
コンピュータで実施される方法であって、
制限アクセスウィンドウ(RAW)のパラメータセット要素(RPS要素)のRAWグループフィールドにアクセスするステップであって、該フィールドは、
ページインデックス、RAW開始関連付け識別子(AID)及びRAW終了AIDを備え、ここで、
前記ページインデックス、前記RAW開始AID及び前記RAW終了AIDが、集合的に、RAWの間に媒体へアクセスすることを許可される1つ又は複数の局のグループを識別し、
前記ページインデックスが、前記1つ又は複数の局の前記グループのページインデックスを識別し;
前記RAW開始AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第1の局のAIDの11個の最下位ビット(LSB)を備え
前記RAW終了AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第2の局のAIDの11個のLSBを備える、
前記RAWグループフィールドにアクセスするステップと;
前記ページインデックスと、前記RAW開始AIDと、前記RAW終了AIDとに少なくとも部分的に基づいて、前記媒体へアクセスするかどうかを決定するステップと;
を含む、方法。
【請求項19】
前記ページインデックスのフィールドは、2ビットを備え、該2ビットは、前記第1及び第2の局のAIDの2つの最上位ビット(MSB)である、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つのトラフィック指示マッピング(TIM)ビットマップを格納するステップを更に含み、該ビットマップの各ビットは、局がアクセスポイントにおけるデータをバッファしているかどうかを示し、前記TIMビットマップは、前記RPS要素のフレームと同じフレームの一部である、
請求項18に記載の方法。
【請求項21】
少なくともターゲットビーコン伝送時間の間に、低電力モードからの起動を生じさせて、前記RPS要素を備えるビーコンを受信するステップ
を更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
AIDが、前記ページインデックスと、前記RAW開始AIDと、前記RAW終了AIDとの組合せによって指定された範囲内であるかどうかを判断するステップと、
前記AIDが前記範囲内でない場合、前記RPS要素を含むフレームのデコードを選択的に終了するステップと、
を更に含む、請求項18乃至21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上であるかどうかを判断するステップと、
前記局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上でないことに応答して、ビーコンのデコードを終了するステップと、
前記局のAIDが前記ページインデックスに対応するページ上であることに応答して、前記RAW開始AIDと前記RAW終了AIDをデコードするステップと、
前記局のAIDがRAWに関連付けられるAIDの範囲内であるかどうかを、前記RAW開始AIDと前記RAW終了AIDに少なくとも部分的に基づいて判断するステップと、
前記局のAIDが前記RAWに関連付けられる前記AIDの範囲内でないことに応答して、前記ビーコンのデコードを終了するステップと、
前記局のAIDがRAWに関連付けられるAIDの範囲内であることに応答して、媒体にアクセスするスロットを決定するステップと、
を更に含む、請求項18乃至21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
局のAIDが、前記ページインデックスと前記RAW開始AIDとの組合せ及び前記ページインデックスと前記RAW終了AIDとの組合せによって指定された範囲内であるかどうかを判断するステップと、
前記局のスロット割当てを決定するステップと、
前記スロット割当ての間に、前記媒体にアクセスするステップと、
を更に含む、請求項18乃至21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
装置であって:
制限アクセスウィンドウ(RAW)のパラメータセット情報要素(RPS要素)のRAWグループフィールドを形成する回路を備え、該フィールドは、
ページインデックス、RAW開始関連付け識別子(AID)及びRAW終了AIDを備え、ここで、
前記ページインデックス、前記RAW開始AID及び前記RAW終了AIDが、集合的に、RAWの間に媒体へアクセスすることを許可される1つ又は複数の局のグループを識別し、
前記ページインデックスが、前記1つ又は複数の局の前記グループのページインデックスを識別し、
前記RAW開始AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第1の局のAIDの11個の最下位ビット(LSB)を備え
前記RAW終了AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第2の局のAIDの11個のLSBを備える、
装置。
【請求項26】
前記ページインデックスのフィールドは、2ビットを備え、該2ビットは、前記第1及び第2の局のAIDの2つの最上位ビット(MSB)である、
請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記RPS要素をビーコンフレームの一部として伝送する回路
を更に備える、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
トラフィック指示マッピング(TIM)情報要素(IE)を、前記RPS要素と同じフレーム内で伝送する回路を更に備え、前記TIM IEはTIMビットマップを備え、該ビットマップの各ビットは、局がアクセスポイントにおけるデータをバッファしているかどうかを示す、
請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記RPS要素は、RAW開始時間及びRAW期間も識別する、請求項25に記載の装置。
【請求項30】
物理レイヤ回路と、
前記物理レイヤ回路に通信可能に結合される無線機と、
前記無線機に通信可能に結合される少なくとも1つのアンテナと、
前記無線機に通信可能に結合される少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に結合される少なくとも1つのメモリと、
を更に備える、請求項25乃至29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記回路は、MACサブレイヤプロセッサである、
請求項25乃至29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、該1つ又は複数のプロセッサに、
制限アクセスウィンドウ(RAW)のパラメータセット情報要素(RPS要素)のRAWグループフィールドを形成させ、該フィールドは、
ページインデックス、RAW開始関連付け識別子(AID)及びRAW終了AIDを備え、ここで、
前記ページインデックス、前記RAW開始AID及び前記RAW終了AIDが、集合的に、RAWの間に媒体へアクセスすることを許可される1つ又は複数の局のグループを識別し、
前記ページインデックスが、前記1つ又は複数の局の前記グループのページインデックスを識別し、
前記RAW開始AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第1の局のAIDの11個の最下位ビット(LSB)を備え
前記RAW終了AIDは、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第2の局のAIDの11個のLSBを備える、
コンピュータプログラム。
【請求項33】
前記ページインデックスのフィールドは、2ビットを備え、該2ビットは、前記第1及び第2の局のAIDの2つの最上位ビット(MSB)である、
請求項32に記載のコンピュータプログラム。
【請求項34】
前記1つ又は複数のプロセッサに、
前記RPS要素をビーコンフレームの一部として伝送するステップ
を更に実行させる、請求項32又は33に記載のコンピュータプログラム。
【請求項35】
前記1つ又は複数のプロセッサに、
トラフィック指示マッピング(TIM)情報要素(IE)を、前記RPS要素と同じフレーム内で伝送するステップ
を更に実行させ、前記TIM IEはTIMビットマップを備え、該ビットマップの各ビットは、局がアクセスポイントにおけるデータをバッファしているかどうかを示す、
請求項32又は33に記載のコンピュータプログラム。
【請求項36】
コンピュータで実施される方法であって、
制限アクセスウィンドウ(RAW)のパラメータセット情報要素(RPS要素)のRAWグループフィールドを形成するステップ
を含み、該フィールドは、
ページインデックス、RAW開始関連付け識別子(AID)及びRAW終了AIDを備え、ここで、
前記ページインデックス、前記RAW開始AID及び前記RAW終了AIDが、集合的に、RAWの間に媒体へアクセスすることを許可される1つ又は複数の局のグループを識別し、
前記ページインデックスが、前記1つ又は複数の局の前記グループのページインデックスを識別し;
前記RAW開始AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第1の局のAIDの11個の最下位ビット(LSB)を備え
前記RAW終了AIDが、前記1つ又は複数の局の前記グループ内の第2の局のAIDの11個のLSBを備える、
方法。
【請求項37】
前記ページインデックスのフィールドは、2ビットを備え、該2ビットは、前記第1及び第2の局のAIDの2つの最上位ビット(MSB)である、
請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記RPS要素をビーコンフレームの一部として伝送するステップ
を更に含む、請求項36又は37に記載の方法。
【請求項39】
トラフィック指示マッピング(TIM)情報要素(IE)を、前記RPS要素と同じフレーム内で伝送するステップを更に含み、前記TIM IEはTIMビットマップを備え、該ビットマップの各ビットは、局がアクセスポイントにおけるデータをバッファしているかどうかを示す、
請求項36又は37に記載の方法。
【請求項40】
請求項11乃至17、32乃至35のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
諸実施形態は、無線通信の分野に関する。より具体的には、諸実施形態は、無線送信機と受信機との間の通信プロトコルの分野に関する。
【発明の概要】
【0002】
諸実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)関連付けスキームを実装し得る。RA関連付けスキームは、RAWにおいて通信することができる局の範囲のような情報を提供し、使用する。多くの実施形態は、RAW開始関連付け識別子(AID:association identifier)及びRAW終了AIDを定義して、RAWに関連付けられる局の範囲を定義する。一部の実施形態は、RAWパラメータセット(PS:parameter set)情報要素(IE:information element)で局の範囲を定義する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】複数の固定又はモバイル通信デバイスを含む、複数の通信デバイスを備えた無線ネットワークの実施形態を示す図である。
図1A図1Aに図示される階層データ構造のための関連付け識別子(AID)をマッピングするトラフィック指示の階層データ構造の実施形態を示す図である。
図1B図1Aに図示される階層データ構造のための関連付け識別子(AID)をマッピングするトラフィック指示の階層データ構造の実施形態を示す図である。
図1C】制限的アクセスウィンドウ(RAW)への局の割り当てを決定するための管理フレーム及びフレーム要素の実施形態を示す図である。
図1D】制限的アクセスウィンドウ(RAW)への局の割り当てを決定するための管理フレーム及びフレーム要素の実施形態を示す図である。
図1E】制限的アクセスウィンドウ(RAW)への局の割り当てを決定するための管理フレーム及びフレーム要素の実施形態を示す図である。
図1F】制限的アクセスウィンドウ(RAW)への局の割り当てを決定するための管理フレーム及びフレーム要素の実施形態を示す図である。
図2】トラフィック指示マッピングのための階層データ構造に基づいて、局をRAWに関連付けるRAW AID範囲を用いてフレームを生成、送信、受信、デコード及びインターセプトする装置の実施形態を示す図である。
図3A】トラフィック指示マッピングのための階層データ構造に基づいて、RAW割り当てを用いてフレームを生成するフローチャートの実施形態を示す図である。
図3B】トラフィック指示マッピングのための階層データ構造に基づいて、RAW割り当てを用いてフレームを生成するフローチャートの実施形態を示す図である。
図4A図1図2に図示されるフレームを用いる通信を送信、受信、デコード及びインターセプトするフローチャートの実施形態を示す図である。
図4B図1図2に図示されるフレームを用いる通信を送信、受信、デコード及びインターセプトするフローチャートの実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下は、添付の図面に図示される新規な実施形態の詳細な説明である。しかしながら、提示される詳細の量は、説明される実施形態について予測される変形を限定するようには意図されておらず、むしろ、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明は、添付の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の教示の精神及び範囲内にある全ての修正、均等物及び代替形態に及ぶべきである。以下の詳細な説明は、そのような実施形態を当業者に理解可能にするように意図される。
【0005】
諸実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)関連付けスキームを実装し得る。RA関連付けスキームは、RAWにおいて通信することができる局の範囲のような情報を提供し、使用する。多くの実施形態は、RAW開始関連付け識別子(AID:association identifier)及びRAW終了AIDを定義して、RAWに関連付けられる局の範囲を定義する。一部の実施形態は、RAWパラメータセット(PS:parameter set)情報要素(IE:information element)で局の範囲を定義する。RAWは、局の1つのグループのみが無線媒体にアクセスすることができる時間フレームである。多くの実施形態において、RAWは、例えば局の間のコンテンションを低減する目的のために実装され得る。局の間のコンテンションを低減することにより、局が、例えばアクセスポイントと通信するのに無線媒体にアクセスするため、起動するか、待機又は競っていなければならない時間の量を低減することができる。例えば局は、バッテリ電源で動作する非常に低電力又は超低電力のデバイスとすることができ、そのような局は、アクセスポイントからデータを通信するか、バッファされたデータを受信する必要があるまで、低電力状態又はスリープ状態のままであってよいので好ましい。
【0006】
RAWは、複数の時間スロットからなり、RAWに関連付けられる各局は、該局が、無線媒体へのアクセスを開始するのが許可される時間スロットに割り当てられ得る。多くの実施形態において、RAWパラメータセット情報要素(RAW PS IE)は、RAWの間に無線媒体並びにRAWの構造にアクセスするのを許可される局のグループ(RAWグループ)を定義することができる。
【0007】
RAW PS IEは、例えばビーコンフレームのような管理フレーム内に含まれることがあり、ページ識別子(ID)、RAW開始AID、RAW終了AID、RAW開始時間及びRAW期間を備えることがある。一部の実施形態において、アクセスポイントの媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)サブレイヤロジック又はMACロジックは、トラフィック指示マッピング(TIM:traffic indication mapping)ビットマップにおけるRAW開始AID及びRAW終了AIDのブロックの関連性とは独立に、RAW開始AID及びRAW終了AIDを選択してもよい。また受信局は、該受信局が、RAWに関連付けられるか否かを、TIMビットマップで示される受信局のAIDに基づいて判断することができる。
【0008】
TIMビットマップは、各局を、TIMビットマップ内の位置への局の割り当てに基づいて、ビットマップ内の局のAIDにおけるページ上のビットにより識別する。さらに、管理フレームは、局がアクセスポイントでバッファされたデータを有するかどうかを受信局に示す、TIM IEを含んでもよい。幾つかの実施形態において、TIM IEは、ページ化された局及びページ化されていない局を示すビットマップを備えることがある。ページ化された局は、アクセスポイントでバッファされたデータを有すると識別された局である。ページ化されていない局は、未ページ化局とも呼ばれ、アクセスポイントでバッファされたデータを有すると識別されない局である。
【0009】
多くの実施形態は、データをアップロード又はダウンロードするために、RAW PS IEを用いて管理フレームを生成及び伝送するMACロジックを備え、局をRAWと関連付ける。更なる実施形態は、RAW中のダウンリンクのバッファ可能ユニット(BU:bufferable unit)配信のためのPSポーリング(PS Poll)のようなフレームの生成及び伝送するMACロジックを備える。
【0010】
様々な実施形態が、局を制限アクセスウィンドウに割り当てることに関連する異なる技術的課題を解決するように意図され得る。例えば一部の実施形態は、特定の数の局をRAWに関連付けることのように、1つ又は複数の技術的課題を解決するように意図されることがある。言い換えると、現在のRAWの定義は、ブロックの粒度性により、管理フレームにおけるRAWと局の関連付けを容易にする。ブロックは、例えばIEEE 802.11ahシステムにおいて、64個の局すなわち64個のAIDと関連付けられることがある。したがって、一部の実施形態は、RAWの関連性の通信に最小の粒度を有するという問題に対処し得る。
【0011】
上述のような異なる技術的問題が、1つ又は複数の異なる実施形態によって対処され得る。例えば局を制限アクセスウィンドウに割り当てることに対処するように意図された一部の実施形態は、局の範囲によってRAWの関連性を通信することのような、1つ又は複数の異なる技術的手段によって行われることがある。多くの実施形態は、局の範囲を、範囲内の局とブロックの関連性とは独立に決定してよい。幾つかの実施形態は、局の範囲を、例えばページID、RAW開始AID及びRAW終了AIDに基づいて識別する。ページIDは、局のどのページがRAWに関連付けられるかを識別することができる。RAW開始AIDは、局がRAW開始AID以上である場合に、その局が、RAWに関連付けられる局の範囲内にあるように、局の範囲内の最初の局を定義することができる。RAW終了AIDは、局がRAW開始AID以上であって、RAW終了AID以下である場合に、その局が、RAWに関連付けられる局の範囲内にあるように、局の範囲内の最後の局を定義することができる。受信局は、RAW AIDの範囲内にあると判断した場合、該受信局は、RAW情報を解析し、更に、RAWが受信局に関連付けられると決定することができる。例えばRAW PS IEは、アクセスポイントにおいてバッファされたデータを有する局のように、範囲内の特定の局のみが、RAWに関連付けられることを示すことがある。
【0012】
一部の実施形態は、IEEE 802.11ahシステム及び2011年のIEEE 802.11の下記のIEEE規格(IEEE Standard for Information technology−Telecommunications and information exchange between systems−Local and metropolitan area networks−Specific requirements−Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications、インターネット<URL:http://standards.ieee.org/getieee802/download/802.11-2012.pdf>)のような規格に従って動作する他のシステムのようなIEEE 802.11システムを実装する。
【0013】
一実施形態によると、トラフィック指示マッピングの階層データ構造に基づくTIMビットマップを定義し、多数の関連する局を有効にし、より効率的なTIM要素、多くの例では、Wi−Fi(登録商標)を使用して非常に低い電力消費でインターネットに接続する小さなバッテリ電力の無線デバイス(例えばセンサ)のような、低電力消費局のための小さなTIM要素を用いる。
【0014】
幾つかの実施形態は、アクセスポイント(AP)及び/又はAP又は局のクライアントデバイスを備え、これらは、例えばルータ、スイッチ、サーバ、ワークステーション、ネットブック、モバイルデバイス(ラップトップ、スマートフォン、タブレット等)並びにセンサ、メータ、コントロール、計器、モニタ、機器等である。一部の実施形態は、屋内及び/又は屋外のスマートグリッド及びセンササービスを提供し得る。例えば一部の実施形態は、計測局を提供することができ、電気、水、ガス及び/又は特定のエリア内の家庭用の公共設備の使用状況を測るセンサからのデータを収集し、これらのサービスの使用状況をメータサブステーションに無線で伝送することができる。更なる実施形態は、減少検知(fall detection)、薬瓶モニタリング、体重モニタリング、睡眠時無呼吸、血糖値、心拍等のような、患者についてのイベント及びバイタルサインに関連する健康状態をモニタリグするための家庭用ヘルスケア、病院又はホスピタル用のセンサからのデータを収集する。そのようなサービス用に設計される実施形態は、一般に、IEEE802.11n/acシステムで提供されるデバイスより、かなり低いデータレートとかなり低い(超低の)電力消費しか必要としないことがある。
【0015】
本明細書で説明されるロジック、モジュール、デバイス及びインタフェースは、ハードウェア及び/又はコードで実装することが可能な機能を実行することがある。ハードウェア及び/又はコードは、ソフトウェア、ファームウェア、マイクロコード、プロセッサ、状態マシン、チップセット又はその機能性を達成するように設計されるこれらの組み合わせを備えてよい。
【0016】
実施形態は、無線通信を容易にし得る。一部の実施形態は、Bluetooth(登録商標)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、セルラネットワーク、ネットワークにおける通信、メッセージングシステム及びデバイス間の対話を容易にするスマートデバイスのような低電力の無線通信を備えることができる。さらに、一部の無線の実施形態は、単一のアンテナを組み込んでもよく、他の実施形態では複数のアンテナを用いてもよい。1つ又は複数のアンテナが、プロセッサと、ラジオ波を送信及び/又は受信する無線機を結合することがある。例えば多重入出力(MIMO:multiple−input and multiple−output)は、通信性能を改善するため、送信機と受信機の双方において複数のアンテナを介して信号を搬送する無線チャネルを使用する。
【0017】
以下で説明される具体的な実施形態の一部は、具体的な構成を有する実施形態を示すが、当業者には、本開示の実施形態が、有利には、同様の問題又は課題を有する他の構成を用いて実装されてもよいことが理解されよう。
【0018】
次に図1に移ると、無線通信システム1000の実施形態が示されている。無線通信システム1000は、ネットワーク1005に有線及び無線通信で接続される通信デバイス1010を備える。通信デバイス1010は、複数の通信デバイス1030、1050、1055とネットワーク1005を介して無線で通信することができる。通信デバイス1010は、アクセスポイントを備えることがある。通信デバイス1030は、センサ、家庭用電化製品、パーソナルモバイルデバイス等のような低電力通信デバイスを備えることがある。通信デバイス1050及び1055は、センサ、局、アクセスポイント、ハブ、スイッチ、ルータ、コンピュータ、ラップトップ、ネットブック、携帯電話、スマートフォン、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)又は他の無線機能付きデバイスを備えることができる。したがって、通信デバイスは、モバイルであっても固定型であってもよい。例えば通信デバイス1010は、家の近所で水の消費についての計測サブステーションであってよい。近所の家はそれぞれ、通信デバイス1030のようなセンサを備え、該通信デバイス1030は、水の使用メータに統合されるか結合され得る。
【0019】
最初に、通信デバイス1030は、通信デバイス1010を関連付けて、該通信デバイス1010から、通信デバイス1010に関連付けられる他の通信デバイス1050及び1055に対して通信デバイス1030を一意に識別する関連付け識別子(AID)を受信することがある。多くの実施形態において、AIDは、13ビットを備え、これらのビットは、ページ、ブロック、サブブロック及びサブブロック内の局のビット位置を識別する。図1Bは、そのようなAID構造1150の実施形態を図示している。その後、通信デバイス1010は、通信デバイス1030のために媒体アクセス制御(MAC)サービスデータユニット(MSDU)のようなデータをバッファすることができる。
【0020】
通信デバイス1030のためにMSDUをバッファした後、通信デバイス1010は、ビーコンを、関連するデバイスへ送信し、フレーム1014のようなトラフィック指示マップ(TIM)情報要素(IE)によって、通信デバイス1010によりバッファされたデータを有するデバイスを識別することができる。本実施形態において、TIM情報要素は、ページ、ブロック、及びブロックの符号化によっては局のサブブロックを識別することによって、通信デバイス1030のような、バッファされたデータを有する各局のAIDを識別することができる。TIM情報要素は、8ビットなど複数のビットを備えてよく、これらのビットは、論理値1と0(ゼロ)により、バッファされたデータを有するサブブロック内の局を識別する。多くの実施形態において、通信デバイス1030に関連付けられるサブブロック内のビット位置における論理値1は、通信デバイス1010が、通信デバイス1030用のデータをバッファしていることを示すことがある。更なる実施形態において、論理値ゼロは、通信デバイス1010が、通信デバイス1030用のデータをバッファしていることを表すこともある。
【0021】
幾つかの実施形態において、通信デバイス1010及び通信デバイス1030はそれぞれ、制限アクセスウィンドウのパラメータセットの情報要素(RAW PS IE)を、TIMビットマップと同じビーコンで、あるいは同じ又は異なる伝送の別のMACフレームで、伝送及び受信することがある。多くの実施形態において、MACサブレイヤロジック1018は、ビーコンフレーム1014のようなRAW PS IEを有するフレームを生成して、RAWに関連付けられる局の範囲を定義することがある。幾つかの実施形態において、RAWに関連付けられる局の範囲は、RAW割り当ての範囲における最初の局を識別する第1の関連付け識別子(AID)と、RAW割り当ての範囲における最後の局によって識別される。有利には、RAW割り当ての範囲における最初の局及びRAW割り当ての範囲における最後の局の選択は、通信デバイス1010に関連付けられる局のAIDのブロック内における最初の局及び最後の局の位置とは独立である。多くの実施形態において、RAW割り当ての範囲における最初の局及びRAW割り当ての範囲における最後の局の選択は、RAWに関連付けられる局の範囲とともに伝送されるページ識別子に関連付けられるページのブロック内における最初の局及び最後の局の位置とは独立である。
【0022】
RAW PS IEは、RAWの間に媒体にアクセスすることができる局、RAW開始時間及び制限アクセスウィンドウのRAW期間(Traw)を識別し得る。多くの実施形態において、RAW PS IEは、該RAW PS IEが関連付けられるAIDのページを識別するページIDを備えることがある。一部の実施形態において、RAW PS IEは、RAW開始AID及びRAW終了AIDを備えることがある。RAW開始AIDは、潜在的にRAWに関連付けられる局の範囲内の最初の局のAIDを識別することができる。RAW終了AIDは、潜在的にRAWに関連付けられる局の範囲内の最後の局のAIDを識別することができる。そして、RAW PS IEの1つ又は複数の他のビットは、特定の局が、RAW中に媒体へのアクセスを有するかどうかを示すことができる。
【0023】
幾つかの実施形態において、通信デバイス1010は、例えばRAWパラメータセットIE内にフラグを含めることによって、RAWの使用を、ページ化された局に制限することができる。ページ化された局は、通信デバイス1010によってバッファされたデータを有する局を指し、バッファされたデータを有する局は、TIM情報要素のTIMビットマップ内で識別される。制限アクセスウィンドウが、ページ化された局に限定される場合、通信デバイス1030は、通信デバイス1010によって該通信デバイス1030に割り当てられたAIDに基づいてTIM情報要素を解釈することができる。多くの実施形態において、通信デバイス1030は、AIDを解析して通信デバイス1030に関連付けられるページを決定し、TIM情報要素を解析して、TIM情報要素が、同じページに関連付けられる局のためのデータバッファを記述するかどうかを決定することができる。TIM情報要素が、そのようなデータバッファを記述している場合、通信デバイス1030は、TIM情報要素を解析して、AIDからのブロックインデックスが開始ブロックインデックス及び/又は終了ブロックインデックスによって識別されるブロックインデックスの範囲内にある場合に、局のためのデータバッファをTIM情報要素が記述しているかどうかを決定する。そうである場合、通信デバイス1030は、関連付け識別子を解析し、ブロック及びサブブロックの値をTIM情報要素によって表される値と比較するという処理を繰り返すことができる。通信デバイス1030は、上記値を比較して、通信デバイス1010が通信デバイス1030のためのデータをバッファリングしているとTIM情報要素が示しているかどうか、及び/又はTIM情報要素は、通信デバイス1030に関連付けられたサブブロック内のビット位置に、通信デバイス1010が通信デバイス1030のためのデータをバッファリングしていることを示すデータを含むかどうか、を決定することができる。
【0024】
他の実施形態において、TIM情報要素は、TIMセグメントであるTIMビットマップを含み得る。TIMセグメントは、トラフィック指示マップの1ページの一部を表すことがあり、TIMセグメント数並びに開始ブロック及びブロック範囲に関連付けられることがある。これらの実施形態の一部において、通信デバイス1030は、TIMビットマップが、TIMセグメント数によって、通信デバイス1030をカバーするトラフィック指示マップのブロックを含むかどうかを決定することができる。その後、通信デバイス1030は、ブロック及びサブブロックを解析して、通信デバイス1010が通信デバイス1030用のデータをバッファリングしているか否か、及び一部の実施形態ではTIMビットマップ内の通信デバイス1030に先行するページ化された局の数を決定することができる。
【0025】
制限アクセスウィンドウが、ページ化された局に限定されない場合、次いで、制限アクセスウィンドウは、TIM情報要素内のTIMビットマップに関連付けられるページ化された局及びページ化されていない局へと開かれることがある。そのような実施形態において、通信デバイス1030は、TIMビットマップが、通信デバイス1030の関連付け識別子(AID)をカバーしていることを検証し、カバーしている場合、通信デバイス1030は、通信デバイス1030のAIDの位置が、最後の数ビットのようなAID又はAIDの一部であると決定することがある。
【0026】
TIMビットマップ内における通信デバイス1030の位置を決定することに加えて、MACサブレイヤロジック1038は、RAW PS IEを解析及び解釈して、RAW開始AID、RAW終了AID、RAW開始時間及びRAW期間を決定することができる。多くの実施形態において、MACサブレイヤロジック1038は、RAW PS IEを解析及び解釈して、通信デバイス1030がRAWに関連付けられるかどうかを決定する。一部の実施形態において、MACサブレイヤロジック1038は、RAW PS IEを解析及び解釈して、通信デバイス1030に関連付けられるRAWのスロットを決定してもよい。
【0027】
多くの実施形態において、通信デバイス1030は、RAW PS IEの処理を可能な限り最小化することを試み、そのため、通信デバイス1030は、最初にページIDを解析して、RAW開始AID及びRAW終了AIDが通信デバイス1030と同じページにあるかどうかを判断することができる。幾つかの実施形態において、局のAID内の最上位ビット(MSB:most significant bit)は、局が存在しているページを示す。RAW PS IEが、通信デバイス1030が存在しているのと同じページを指す場合、通信デバイス1030は、RAW開始AIDを決定することができる。一部の実施形態において、RAW開始AIDは、RAW中に媒体にアクセスすることができる、局の範囲内の局のAIDの最下位ビット(LSB:least significant bit)を表すことがある。そのような実施形態において、通信デバイス1030は、RAW開始AIDを通信デバイス1030のAIDと比較して、RAW開始AIDが通信デバイス1030のAIDのLSB以下であるかどうかを判断することができる。さらに、RAW開始AIDが通信デバイス1030のAIDのLSB以下である場合、通信デバイス1030は、RAW終了AIDを通信デバイスのAIDと比較して、RAW終了AIDが通信デバイス1030のAIDのLSB以上であるかどうかを判断することができる。
【0028】
他の実施形態において、通信デバイス1030は、通信デバイス1030のAIDをRAW開始AIDと比較し、通信デバイス1030のAIDがRAW開始AID以上である場合、通信デバイス1030は、通信デバイス1030のAIDをRAW終了AIDと比較して、通信デバイス1030のAIDがRAW終了AID以下であるかどうかを判断する。通信デバイス1030は、通信デバイス1030のAIDが、RAWに関連付けられるAIDの範囲内であると判断した場合、通信デバイス1030は、通信デバイス1030に関連付けられるRAW内のスロットを決定する。一部の実施形態において、通信デバイス1030のメモリ1031内のマッピング関数は、通信デバイス1030が、通信デバイス1010へのアクセスを主張し得るスロットを決定する。
【0029】
更なる実施形態において、通信デバイス1010は、データのオフロードを容易にすることができる。例えば低電力センサである通信デバイスは、計測局にアクセスするために待機する際、及び/又は帯域幅の可用性を増大させる際に消費される電力消費を低減する目的で、例えばWi−Fiを介して別の通信デバイス、セルラネットワーク等と通信するデータオフロードスキームを含んでもよい。計測局のようなセンサからデータを受け取る通信デバイスは、ネットワーク1005の輻輳を低減する目的で、例えばWi−Fiを介して別の通信デバイス、セルラネットワーク等と通信するデータオフロードスキームを含んでもよい。
【0030】
ネットワーク1005は、複数のネットワークの相互接続を表してもよい。例えばネットワーク1005は、インターネット又はイントラネットのようなワイドエリアネットワークと結合してもよく、1つ又は複数のハブ、ルータ又はスイッチを介して有線又は無線で相互接続されるローカルデバイスを相互接続してもよい。本実施形態において、ネットワーク1005は通信デバイス1010、1030、1050、1055を通信可能に結合する。
【0031】
通信デバイス1010及び1030は、それぞれ、プロセッサ1001及び1002、メモリ1011及び1031、媒体アクセス制御(MAC)サブレイヤロジック1018及び1038、物理レイヤ(PHY)ロジック1019及び1039を備える。プロセッサ1001及び1002は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、状態マシン及び/又は同様のもの等の任意の種類のデータ処理デバイスを備えてよい。メモリ1011及び1031は、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、読取専用メモリ(ROM)、バッファ、レジスタ、キャッシュ、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、半導体ドライブ等のような記憶媒体を備えてよい。メモリ1011及び1031は、あるいは管理フレーム構造及び図1Aに図示される階層データ構造1100のような階層データ構造に基づくトラフィック指示マップ(TIM)情報要素のような、フレーム及び/又はフレーム構造又はこれらの一部を格納してもよい。さらに、メモリ1011及び1031は、データをバッファするための関連する局を識別する、階層データ構造内のトラフィック指示マップの少なくとも一部を備えてもよい。例えばメモリ1011は、通信デバイス1010が、バッファされたデータと、通信デバイス1030のためのバッファされたデータへの参照又はリンクを備えてもよい。
【0032】
MACサブレイヤロジック1018、1038は、通信デバイス1010、1030のデータリンクレイヤのMACサブレイヤの機能を実装するロジックを備えることができる。MACサブレイヤロジック1018、1038は、管理フレームのようなフレームを生成し、物理レイヤロジック1029、1039は、これらのフレームに基づいて物理レイヤプロトコルデータユニット(PPDU:physical layer protocol data unit)を生成することができる。例えばMACサブレイヤロジック1018のフレームビルダ1013は、TIM IE及びRAW PS IEを有するフレーム1014を生成し、物理レイヤロジック1029のデータユニットビルダは、フレームをプリアンブルにプリペンドして、トランシーバ(RX/TX)1020及び1040のような物理レイヤデバイスを介した伝送のためのPPDUを生成することができる。
【0033】
TIM情報要素及びRAW PS IEを有するフレーム1014は、図1Cの管理フレーム1500及び図1Eの管理フレーム1700のような、情報要素又は多重フレームの双方を有する同じ管理フレームを備えることができる。特に、TIM情報要素1014を有するフレームは、図1Dに図示されるTIMビットマップ1600のような、階層データ構造に基づくTIMビットマップを備え、通信デバイス1010のようなAPによってバッファされたデータを有する、例えばある1ページ内における各局を識別することができる。例えばAPは、電力セーブ(PS:power saving)モードで動作している局にはMSDUを任意に伝送しないことがあるが、MSDUをバッファして、指定された時にのみこれらのMSDUを送信してもよい。さらに、現在AP内にMSDUをバッファしている局を、TIM情報要素を備えるフレームで識別してもよく、このTIM情報要素は、例えばAPによって生成されたビーコンフレーム内に要素として含まれ得る。次いで各局は、ビーコンフレーム内のTIM情報要素を受信して解釈することによって、MSDUが(通信デバイス1030のような)局のためにバッファされていると決定することができる。局は、TIM要素を解析することによってTIM要素を解釈することができる。分散調整機能(DCF:distributed coordination function)下で動作する基本サービスセット(BSS)において、MSDUが現在AP内にバッファされていると決定すると、PSモードで動作している局は、PSポーリングフレームをAPに送信し、APは、対応するバッファリングされたMSDUで直ぐに応答してもよく、あるいはPSポーリングを受け入れて、後で対応するMSDUで応答してもよい。
【0034】
一部の実施形態において、通信デバイス1010は、ネットワーク配分ベクトル(NAV:network allocation vector)を設定することによって、PSポーリング/トリガフレームを保護してもよい。多くの実施形態において、ページ化された局は、通信デバイス1010によって設定されたNAVを無視することが可能である。幾つかの実施形態において、NAVが設定された場合、ページ化された局(STA)のみが、PSポーリング/トリガフレームをRAW中に送信することができる。
【0035】
通信デバイス1010、1030、1050及び1055はそれぞれ、トランシーバ(RA/TX)1020及び1040のようなトランシーバを備えることができる。多くの実施形態において、トランシーバ1020及び1040は、直交周波数分割多重(OFDM:orthogonal frequency−division multiplexing)1022、1042を実装する。OFDM1022、1042は、多重搬送周波数においてデジタルデータをエンコードする方法を実装する。OFDM1022、1042は、デジタル多重搬送波変調方法として使用される周波数分割マルチプレクサスキームを備える。大量の密集した直交副搬送波信号を使用してデータを搬送する。データは、副搬送波ごとに1つの、幾つかの並行データストリーム又はチャネルに分割される。各副搬送波は、同じ帯域幅における従来の単一搬送波変調スキームと同様の合計データレートを維持しつつ、低シンボルレートの変調スキームで変調される。
【0036】
OFDMシステムは、幾つかの搬送波又は「トーン」を、データ、パイロット、ガード及びヌル化を含む機能に使用する。データトーンは、複数のチャネルのうちの1つを介して送信機と受信機との間で情報を転送するのに使用される。パイロットトーンは、チャネルを保持するのに使用され、時間/周波数及びチャネルトラッキングに関する情報を提供し得る。ガードトーンは、信号をスペクトルマスクに整合させるのを助ける。直接コンポーネント(DC:direct component)のヌル化は、直接変換受信機の設計を簡略化するのに使用され得る。ガード間隔は、伝送中に複数経路の歪み(multi−path distortion)から生じる可能性があるシンボル間干渉(ISI:inter−symbol interference)を回避するため、送信機のフロントエンドにおいて、全てのOFDMシンボル間、並びに短期訓練フィールド(STF:short training field)シンボルと長期訓練フィールド(LTF:long training field)シンボルとの間等、シンボル間に挿入され得る。
【0037】
各トランシーバ1020、1040は、RF送信機及びRF受信機を備える無線機1025、1045を備える。RF送信機は、OFDM1022を備え、該OFDM1022は、電磁放射によるデータの伝送のために、デジタルデータを、トーンでエンコードされたOFDMシンボルとして、副搬送波とも呼ばれるRF周波数に加える。本実施形態では、OFDM1022は、デジタルデータを、トーンでエンコードされたOFDMシンボルとして、伝送のため副搬送波に加えることができる。OFDM1022は、情報信号を、無線機1025、1045を介してアンテナアレイ1024の要素に適用されるべき信号へと変換してもよい。RF受信機は、RF周波数の電磁エネルギを受信して、OFDMシンボルからデジタルデータを抽出する。
【0038】
一部の実施形態において、通信デバイス1010は、破線で示されているように、オプションでデジタルビームフォーマ(DBF:Digital Beam Former)1023を備える。一部の実施形態において、DBF1023は、OFDM1022の一部とすることができる。DBF1023は、空間フィルタリングを提供し、指向信号伝送又は受信のためにアンテナアレイ1024とともに使用される信号処理技術である。これは、位相アンテナアレイ1024内の要素を、特定の角度の信号が建設的干渉を受け、他の信号が相殺的干渉を受けるような方法で組み合わせることによって達成される。空間的選択性を達成するために、ビーム形成を、送信側及び受信側の双方において使用することができる。アンテナアレイ1024は、それぞれ個々に個別に励起するアンテナ要素のアレイである。アンテナアレイ1024の要素に適用される信号は、アンテナアレイ1024に、1つを4つの空間チャネルに放射させる。そのように形成される各空間チャネルは、情報を、通信デバイス1030、1050及び1055のうちの1つ又は複数に搬送する。同様に、通信デバイス1030は、通信デバイス1010との間で信号を送受信するトランシーバ(RX/TX)1040を備える。トランシーバ(RX/TX)1040は、アンテナアレイ1040と、オプションでDBF1042を備えることがある。
【0039】
図1は、例えば4つの空間ストリームを有する多重入出力(MIMO)システムを含む、複数の異なる実施形態を示してもよく、また単一入出力(SISO)システム、単一入力多重出力(SIMO)システム及び多重入力単一出力(MISO)システムを含め、通信デバイス1010、1030、1050及び1055のうちの1つ又は複数が、単一のアンテナを有する受信機及び/又は送信機を備える退化したシステム(degenerate system)を示してもよい。代替において、図1は、複数のアンテナを含み、複数ユーザのMIMO(MU−MIMO)操作を可能にし得るトランシーバを示してもよい。
【0040】
図1Aは、ページ当たり32ブロックを有する4ページのトラフィック指示マッピングの階層データ構造1100の実施形態を示す。階層の上位レベルにおいて、トラフィック指示仮想マップが4つのページに分割され得る。各ページは、2048の局までサポートすることができ、幾つかの実施形態では、各ページは部分仮想ビットマップとして別個のTIM情報要素で伝送され得る。一部の実施形態において、複数のTIM情報要素は、同じ媒体アクセス制御(MAC)サービスデータユニット(MSDU)で伝送され得る。更なる実施形態において、複数のMSDUが各物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)に集約され得る。他の実施形態において、階層データ構造1100は、4ページよりも多くの、又は少ないページを備えてもよい。
【0041】
図示された各ページは、ページ当たり32ブロックまで備え、32ブロックはそれぞれ64個の局までサポートすることができる。言い換えると、各ブロックは、局に関連付けられた64のAIDを表すことができる。各ブロックは8つのサブブロックを備えてよい。各サブブロックは1オクテット(8ビット)の長さとすることができ、対応するブロックに関連付けられる8つの局をサポートし得る。更なる実施形態において、各ブロックは8個より多くの又は少ないサブブロックを備えてもよく、サブブロックのそれぞれは、1オクテットより長い又は短い長さであってもよい。
【0042】
サブブロックの各ビットは、異なる関連付け識別子(AID)に対応し、したがって、各ビットは局を一意に識別することができる。本実施形態において、バッファされたデータがAPに存在する場合、ビットは1に設定され得る。そうでない場合には、ビットはゼロへとクリアされ得る。
【0043】
図1Bは、図1Aに図示される階層データ構造のための関連付け識別子の構造1150の実施形態を示す。本実施形態において、AIDは13ビット(b0からb12)を備える。他の実施形態において、AID構造1150は13ビットより多くの又は少ないビットを備えてもよい。
【0044】
本実施形態において、AID構造1150は、2ビット(b12〜b11)を有するページ識別子(ID)を備えてよく、このページIDは、以下でAID構造1150を示すAID方程式では「a」として表される。ページIDは、RAW開始AID及びRAW終了AIDのMSBであってよい。AID構造1150は、2ビット(b10〜b9)を有するページID/ブロックインデックス拡張も備えてよく、このページID/ブロックインデックス拡張は、AID方程式では「b」として表される。ページID/ブロックインデックス拡張は、ブロック当たりのページ又はページ当たりブロックのより高い比率を容易にする。AID構造1150は、3ビット(b8〜b6)を有するブロックインデックスも備えてよく、該ブロックインデックスは、AID方程式では「c」として表される。AID構造1150は、3ビット(b5〜b3)を有するサブブロックインデックスも備えてよく、該サブブロックインデックスは、AID方程式では「d」として表される。そして、AID構造1150は、3ビット(b2〜b0)を有する局ビット位置インデックスも備えてよく、該局ビット位置インデックスはAID方程式では「e」として表される。本実施形態において、最後の11ビット(b10=b0)は、RAW開始AID及びRAW終了AIDのLSBを表すことにも留意されたい。
【0045】
AID方程式は、図1Aに図示される階層データ構造に基づく、局当たりの一意の数の計算を説明し得る。具体的に、この実施形態において、AIDの一意の数は以下の式によって計算され得る。
AID=((((ページID×4+(ページID/ブロックインデックス拡張−1))×8+(ブロックインデックス−1))×8+(サブブロックインデックス−1))×8+(局ビット位置インデックス)
説明すると、変数が、ページID=0、ページID/ブロックインデックス拡張=1、ブロックインデックス=2、サブブロックインデックス=6であるとすると、方程式は次の通りになる。
AID=((((0×4+(1−1))×8+(2−1))×8+(6−1))×8+(4)=108
図1C図1Fは、トラフィック指示マップの要素ビットマップに基づいて、局を制限アクセスウィンドウに割り当てるための実施形態を示している。より具体的には、図1C図1Fは、局の範囲を制限アクセスウィンドウに関連付けるための管理フレームとフレーム要素の実施形態を示す。図1Cは、図1の無線通信デバイス1010、1030、1050及び1055のような無線通信デバイス間の通信のための管理フレーム1500の実施形態を示す。管理フレーム1500は、MACヘッダ1501、フレーム本体1514及びフレームチェックシーケンス(FCS)フィールド1526を備えることができる。MACヘッダ1501は、フレーム制御フィールド1502と他のMACヘッダフィールド1508とを備えてよい。フレーム制御フィールド1502は、2オクテットとすることができ、管理タイプ及び例えばビーコンフレームサブタイプのようなフレームのタイプとサブタイプを識別することができる。他のMACヘッダフィールド1508は、例えば1つ又は複数のアドレスフィールド、識別情報フィールド、制御フィールド等を備えてよい。
【0046】
一部の実施形態において、管理フレーム1500は、フレーム本体1514を備えることができる。フレーム本体1514は、可変の数のオクテットであってよく、データ要素、制御要素あるいはパラメータ及び機能を含むことができる。本実施形態において、フレーム本体1514は、トラフィック指示マップ(TIM)要素1520を備える。他の実施形態において、フレーム本体1514は、図1Eに関連して説明されるRAW PS IE1720のようなRAW PS IEも備えることがある。
【0047】
多くの実施形態において、管理フレーム1500は、フレームチェックシーケンス(FCS)フィールド1526を備えることができる。FCSフィールド1526は、4オクテットとすることができ、エラー検出及び訂正のためにフレーム1500に追加される付加的なチェックサム文字を含むことができる。
【0048】
図1Dは、TIM情報要素(IE)1600の実施形態を図示している。アクセスポイント(AP)は、TIM IE1600を伝送して、低電力センサのような局に、APが局用のデータをバッファリングしていることを通知することができる。多くの実施形態において、その局はその後APとの通信を開始して、ポーリングフレームを介する等によりバッファされたデータを取得することができる。他の実施形態において、APは、ビーコンを伝送した後に、データを局に伝送することができる。
【0049】
TIM情報要素1600は、要素識別子(ID)フィールド1602、長さフィールド1606、配信TIM(DTIM:delivery TIM)カウントフィールド1608、DTIM期間フィールド1610、TIMパラメータフィールド1611、TIMビットマップ制御フィールド1612及びTIMビットマップ1614等のフィールドを備えることができる。要素IDフィールド1602は、1オクテットであってよく、要素をTIM情報要素1600として識別することができる。長さフィールド1606は、1オクテットであってよく、TIM IE1600の長さ又はその一部の長さを定義することができる。DTIMカウント1608は、1オクテットであってよく、どのくらい多くのビーコンフレーム(現在のフレームを含む)が次のDTIMフレームの前に現れるかを示すことができる。DTIMカウントフィールド1608の値0は、現在のTIM IEフレームがDTIMフレームであることを示すことがある。例えば各DTIM(ゼロに等しいTIM IE1600のDTIMカウントフィールド1608を有するビーコンフレーム)のすぐ後に、APは、バッファリングされてグループアドレス化されたフレームを全て伝送することができる。バッファリングされたMSDU又は集約されたMSDU(A−MSDU)を示すTIM IEが、コンテンションフリーの期間(CFP:contention−free period)中に伝送される場合、電力セーブ(PS)モードで動作しているコンテンションフリー(CF)のポーリング可能な局は、電力セーブ(PS)ポーリングフレームは送信しないが、バッファリングされたMSDU又はA−MSDUを受信する(又はCFPが終了する)までアクティブなままである。基本サービスセット(BSS)内のいずれかの局がPSモードの場合、APは全てのグループアドレス化されたMSDUをバッファし、これらを、DTIM伝送を含む次のビーコンフレームのすぐ後に全ての局に配信する。
【0050】
DTIM期間フィールド1610は、1オクテットとすることができ、連続するDTIM間のビーコン間隔の数を示すことができる。多くの実施形態において、全てのTIM情報要素フレームがDTIMである場合、DTIM期間フィールドは値1を有することができる。
【0051】
TIMパラメータフィールド1611は、Np及びNbの値を備えることができる。例えばTIMパラメータフィールド1611の実施形態は、ページ数(Np)フィールド及びページ当たりのブロック数(Nb)フィールドを備えることができる。
【0052】
TIMビットマップ制御フィールド1612は、1つ又は2つのオクテットとすることができ、TIMビットマップ1614のコンテンツを記述することができる。例えばTIMビットマップフィールド1612は、ビット0のような、グループアドレスバッファデータ0に関連付けられるトラフィック指示ビットを含む、ビットを含むことができる。このビットは、DTIMカウントフィールド1608の値が0で、1つ又は複数のグループアドレスされたフレームがAPにバッファされると、TIM IE1600において1に設定される。TIMビットマップ1614は、図1に図示される階層1100又はその一部のようなビットマップを備えることができる。
【0053】
図1Eは、図1の通信デバイス1010、1030、1050及び1055のような無線通信デバイスの間の通信のためのビーコンフレームのような、管理フレーム1700の実施形態を示す。管理フレーム1700は、MACヘッダ1701、フレーム本体1714及び巡回冗長検査(CRC)フィールド1726を備えることができる。MACヘッダ1701は、フレーム制御フィールド1702と他のMACヘッダフィールド1708とを備えることができる。フレーム制御フィールド1702は、2オクテットであってよく、管理タイプ及び例えば短期ビーコンフレームサブタイプのようなフレームのタイプ及びサブタイプを識別することができる。他のMACヘッダフィールド1708は、例えば1つ又は複数のアドレスフィールド、識別情報フィールド、制御フィールド等を備えることができる。
【0054】
一部の実施形態において、管理フレーム1700は、フレーム本体1714を備えることができる。フレーム本体1714は、可変の数のオクテットであってよく、データ要素、制御要素あるいはパラメータ及び機能を含むことができる。本実施形態において、フレーム本体1714は、制限アクセスンウィンドウ(RAW)パラメータセット(PS)情報要素(IE)1720を備える。
【0055】
図1Fは、RAW PS IE1800の実施形態を図示する。RAW PS IE1800は、要素識別子(ID)フィールド1802、長さフィールド1806、ページインデックス(ID)フィールド1808、RAW開始フィールド1810、RAW終了フィールド1812、RAW開始時間フィールド1814、RAW期間フィールド1815、ページ化SAT限定フィールド1816、グループ/リソース配分フィールド1818及びスロット定義フィールド1820等のフィールドを備えることができる。要素IDフィールド1802は、要素をRAW PS IE1800として識別することができる。長さフィールド1806は、RAW PS IE1800の長さ又はその一部の長さを定義することができる。ページIDフィールド1808は、配分されたグループの階層AIDの(階層AIDに基づく)ページインデックスを示すことができる。RAW開始フィールド1810は、RAWに関連付けられた局の範囲内の最初の局のAIDを示すことができる。多くの実施形態において、RAW開始AID1810は、最初の局の最下位ビット(LSB)を備えることができる。LSBは、最初の局のAIDを他の局のAIDから区分するのに十分な数のビットとすることができる。本実施形態において、最初の局は、ページIDフィールド1808に関連付けられるページ内の任意の局であってよく、RAW開始AID1810は、最初の局のAIDの11個のLSBを備えることができる。
【0056】
RAW終了AIDフィールド1812は、RAWに関連付けられた局の範囲内の最後の局のAIDを示すことができる。多くの実施形態において、RAW終了AID1812は、最後の局の最下位ビット(LSB)を備えることができる。このLSBは、RAW PS IE1800及びRAW PS IE1800が存在するフレームのコンテキストにおいて、最後の局のAIDを他の局のAIDから区分するのに十分な数のビットとすることができる。本実施形態において、最後の局は、ページIDフィールド1808に関連付けられるページ内の任意の局であってよく、RAW終了AID1812は、最後の局のAIDの11個のLSBを備えることができる。
【0057】
RAW開始時間フィールド1814は、ビーコン伝送の終了からRAW開始時間までの時間単位(TU:time unit)における期間を示すことができる。RAW期間フィールド1815は、RAWの期間を時間単位(TU)で示すことができる。ページ化STA限定フィールド1816は、2ビットを備え、TIMビットが1に設定されているSTAのみが、アップリンク(UL)伝送を実行するのを許可される場合、ビット1に1をセットする。RAWが、PSポーリング/トリガフレームのように、スロット期間より短い期間でフレームを保持する場合、ビット2に1をセットする。一部の実施形態において、ビット1が設定されてない場合、ビット2は無視され得る。
【0058】
グループ/リソース配分フィールド1818は、RAWの開始の際に、リソース配分のようなグループアドレスフレームを受け取るのにSTAが立ち上がる必要があるかどうかを指示するのに、1に設定され得る。スロット定義フィールド1820は、例えばスロット期間を含むことができ、一部の実施形態では、RAW内の伝送がスロット境界を越えるものであるかどうかに指示を含むことができる。例えばAPは、伝送機会(TXOP:transmission opportunity)又はTXOP内の伝送が、スロット境界にまたがって広がるべきでないか否かを指示することができる。このTXOPルールが適用される場合、STAは、スロット境界において立ち上がる時、プローブ遅延を待たない。
【0059】
図2は、フレームを生成、伝送、受信及び解釈するかデコードする装置の実施形態を示している。当該装置は、媒体アクセス制御(MAC)サブレイヤロジック201及び物理レイヤ(PHY)ロジック202に結合されたトランシーバ200を備える。MACサブレイヤロジック201は、フレームを決定することができ、物理レイヤ(PHY)ロジック202は、上記フレーム又は複数のフレーム、MACプロトコルデータユニット(MPDU)をプリアンブルにプリペンドすることによって、トランシーバ200を介して伝送するPPDUを決定することができる。例えばフレームビルダは、フレームが、管理フレームであるか制御フレームであるか又はデータフレームであるかを指定するタイプフィールドと、フレームの機能を指定するサブタイプフィールドとを含むフレームを生成することができる。制御フレームは、送信準備完了(Read−To−Send)又は送信可能(Clear−To−Send)フレームを含むことができる。管理フレームは、ビーコン、プローブ要求/応答、関連付け要求/応答及び再関連付け要求/応答フレームタイプを備えることができる。データタイプフレームは、データを伝送するよう設計される。
【0060】
多くの実施形態において、MACサブレイヤロジック201は、フレーム本体内の局AIDの範囲により、管理フレームに似たビーコンフレームのようなフレームを生成するフレームビルダを備えてもよい。多くの実施形態において、局のAIDの範囲は、AIDとのブロックの関連性及びサブブロックの関連性とは独立である。幾つかの実施形態において、範囲は、該範囲内の最初の局のAID及び範囲内の最後の局のAIDによって識別される。一部の実施形態において、ページID、RAW開始AIDのLSB及びRAW終了AIDのLSBが、範囲を識別することがある。例えばAPは、RAW中に無線媒体にアクセスするのを許可された局のAIDの範囲を含む、RAWのパラメータセットを有するビーコンを伝送することがある。その局は、ビーコンを受信して、ビーコンのフレームをデコードし、解析し、解釈して、RAWに割り当てられるAIDの範囲を決定することができる。
【0061】
PHYロジック202はデータユニットビルダ203を備えてもよい。データユニットビルダ203は、プリアンブルを決定して、RAW中に無線媒体へのアクセスを許可された局のAIDの範囲を含む1つ又はそれ以上のMPDUをプリペンドし、PPDUを生成する。データユニットビルダ203は、プリアンブルを決定して、1つ又はそれ以上のMPDUをプリペンドし、PPDUを生成することができる。多くの実施形態において、データユニットビルダ203は、宛先の通信デバイスとの対話を通して選択された通信パラメータに基づいて、プリアンブルを作成することができる。プリアンブルは、短期訓練フィールド(STF)及び長期訓練フィールド(LTF)のような訓練シーケンスを備え、初期チャネル更新を受信デバイスに提供し、受信デバイスが、該受信デバイス内のイコライザによって実装される重み付け関数のための重み付け係数を更新できるようにする。
【0062】
トランシーバ200は、受信機204及び送信機206を備える。送信機206は、エンコーダ208と、インタリーバ209と、変調器210と、OFDM212と、IFFT214と、送信機フロントエンド240とのうちの1つ又は複数を備えることができる。送信機206のエンコーダ208は、MACサブレイヤロジック201から伝送用に定められたデータを受信して、例えばバイナリ畳み込み符号化(BCC:binary convolutional coding)、低密度パリティチェック符号化(LDPC)及び/又は同様のものを用いてエンコードする。インタリーバ209は、エンコーダ208からデータを受信して、該データをインタリーブして、近接するノイズビットの長いシーケンスが受信機のBCCデコーダに入るのを防ぐことができる。変調器210は、インタリーバ209が実装される場合、インタリーバ209からデータを受信して、受信したデータブロックを、例えばデータブロックを正弦波の離散振幅の対応するセットへ、正弦波の離散位相のセットへ、あるいは正弦波の周波数に対する離散周波数シフトのセットへマッピングすることにより、選択された周波数の正弦波に加えることができる。
【0063】
変調器209の出力は、直交周波数分割多重(OFDM)モジュール212に供給される。OFDMモジュール212は、空間−時間ブロック符号化(STBC:space−time block coding)モジュール211及びデジタルビーム形成(DBF:digital beamforming)モジュール214を備えることができる。STBCモジュール211は、変調器209から、1つ又は複数の空間ストリームに対応する一連のポイントを受信して、これらの空間ストリームを、多数の空間−時間ストリーム(一般にデータストリームとも呼ばれる)へと展開することができる。更なる実施形態では、このSTBCを省略してもよい。
【0064】
OFDMモジュール212は、OFDMシンボルとして形成された変調されたデータを、複数の直交副搬送波へと加えるか、マップし、これにより、OFDMシンボルは、副搬送波又はトーンによりエンコードされる。一部の実施形態において、OFDMシンボルは、デジタルビーム形成(DBF)モジュール214へと供給される。一般に、デジタルビーム形成は、アンテナ要素のアレイによって受信されるか、アンテナ要素のアレイから伝送される信号に対して作用する、デジタル信号処理アルゴリズムを使用する。
【0065】
逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)モジュール215は、OFDMシンボルに対して離散逆フーリエ変換(IDFT:inverse discrete Fourier transform)を実行することができる。IFFTモジュール215の出力は、ガード間隔(GI:guard interval)モジュールに入ることがある。GIモジュールは、シンボルに巡回拡張をプリペンドすることによってガード間隔を挿入することができる。一部の実施形態において、GIモジュールは、ウィンドウ化を備えることもあり、オプションで各シンボルのエッジを平滑化して、スペクトルの減衰を改善することができる。
【0066】
GIモジュールの出力は、送信機フロントエンド240に入ることがある。送信機フロントエンド240は、電力増幅器(PA:power amplifier)244を有する無線機242を備え、信号を増幅して、アンテナアレイ218による伝送用に信号を準備することができる。
【0067】
信号は、より高い搬送周波数へとアップコンバートされるか、完全にアップコンバージョンを実行され得る。伝送前に、信号をより高い周波数にシフトすることは、実際の次元のアンテナアレイの使用を可能にする。すなわち、より高い伝送周波数により、より小さなアンテナが可能になる。したがって、アップコンバータは、変調された波形を正弦によって拡大させて、波形の中央周波数と正弦の周波数の合計の搬送周波数を有する信号を取得する。
【0068】
トランシーバ200は、アンテナアレイ218に接続されるデュプレクサ216も備えることができる。したがって、この実施形態では、単一のアンテナアレイが送信機と受信機の双方に使用される。伝送する際、信号は、デュプレクサ216を通り、アップコンバートされた情報を担持する信号でアンテナを動かす。伝送中に、デュプレクサ216は、伝送すべき信号が受信機204に入るのを防ぐ。受信する際、アンテナアレイによって受信される情報担持信号は、デュプレクサ216を通って、アンテナアレイから受信機204へ信号を配信する。デュプレクサ216は次いで、受信した信号が送信機206に入るのを防ぐ。したがって、デュプレクサ216はスイッチとして動作し、あるいはアンテナアレイ要素を受信機204及び送信機206へ接続する。
【0069】
アンテナアレイ218は、情報担持信号を、受信機のアンテナによって受信することができる電磁エネルギの時変空間分散へと放射する。受信機は、次いで受信した信号の情報を抽出することができる。他の実施形態において、トランシーバ200は、アンテナアレイではなく、1つ又は複数のアンテナを備えてもよく、幾つかの実施形態において、受信機204及び送信機206は、自身のアンテナ又はアンテナアレイを備えてもよい。
【0070】
トランシーバ200は、情報担持通信信号を受信し、復調し、復号するための受信機204を備えてもよい。受信機204は、信号を検出し、パケットの開始を検出し、搬送周波数を除去し、そして低ノイズ増幅器(LNA:low noise amplifier)254を有する無線機252を介して副搬送波を増幅する、受信機フロントエンドを備えることができる。通信信号は、例えば1MHz(メガヘルツ)の搬送波周波数において32トーンを備えることがある。受信機204は、高速フーリエ変換(FFT)モジュール219を備えることができる。FFTモジュール219は、通信信号を時間領域から周波数領域に変換することができる。
【0071】
受信機204は、OFDMモジュール222、復調器224、デインタリーバ225及びデコーダ226も備えることができ、イコライザ258は、OFDMパケット用の重み付けされたデータ信号をOFDMモジュール222に出力することができる。OFDMモジュール222は、信号情報をOFDMシンボルとして、情報担持通信信号が変調されている複数の副搬送波から抽出する。
【0072】
OFDMモジュール222は、DBFモジュール220及びSTBCモジュール221を備えることができる。受信した信号はイコライザからDBFモジュール220へ供給される。DBFモジュール220は、受信信号を受信機204へ向けられた指向性伝送として処理するアルゴリズムを備えることができる。STBCモジュール221は、データストリームを空間−時間ストリームから空間ストリームへと変換することができる。
【0073】
復調器224は空間ストリームを変調する。変調は、空間ストリームからデータを抽出して、復調された空間ストリームを作成する処理である。変調の方法は、受信した搬送信号へと情報が変調され、そのような情報を、通信信号内に含まれる伝送ベクトル(TXVECTOR:transmission vector)内に含めるのに用いられた方法に依存する。したがて、例えば変調がBPSKである場合、復調は、位相情報をバイナリシーケンスに変換する位相検出を要する。変調は、デインタリーバ225に情報のビットのシーケンスを提供する。
【0074】
デインタリーバ225は、情報のビットのシーケンスをデインタリーブすることができる。例えばデインタリーバ225は、ビットのシーケンスをメモリ内の列に格納し、ビットをメモリの行から除去又は出力して、情報のビットをデインタリーブすることができる。デコーダ226は、変調器224からのデインタリーブされたデータをデコードして、デコードされた情報、すなわちMPDUをMACサブレイヤロジック201に伝送する。
【0075】
当業者には、トランシーバが、図2には図示されていない様々な追加の機能を備えてもよいこと、また受信機204及び送信機206は、1つのトランシーバとしてパッケージせずに別個のデバイスとすることが可能であることが認識されよう。例えばトランシーバの実施形態は、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、基準発振器、フィルタ回路、同期回路、インタリーバ及びデインタリーバ、場合によっては多段周波数転換及び多段増幅等を備えることがある。さらに、図2に示される機能の一部を統合してもよい。例えばデジタルビーム形成を、直交周波数分割多重と統合してもよい。
【0076】
MACサブレイヤロジック210は、1つ又は複数のMPDUをデコード又は解析して、1つ又は複数のフレームの特定のタイプを決定し、MPDUに含まれる1つ又は複数の情報要素を識別することができる。例えば情報要素は、TIM情報要素及び/又はRAM PS情報要素を備えることができる。MACサブレイヤロジック201は、情報要素をデコード又は解析して、例えばAPがMACサブレイヤロジック201用にバッファされたデータを有するか否か、並びにMACサブレイヤ201が、RAW PS情報要素で定義されたRAWに割り当てられた局のAIDの範囲に関連付けられるか否かを判断することができる。
【0077】
図3Aは、図1に関連して説明した通信デバイス1010のようなアクセスポイントが、制限アクセスウィンドウ(RAW)に割り当てるべき局の範囲を決定し、該割り当てを局に通信するフローチャート300の実施形態を示す。アクセスポイントは、TIMビットマップ内で識別されるブロックにおける最初及び/又は最後の局の位置に関わらず、RAWに割り当てるべき局の範囲内の最初の局のAIDを決定し、RAWに割り当てるべき局の範囲内の最後の局を識別して、局の範囲を決定してRAWグループを識別する(要素305)。言い換えると、範囲内の最初の局は、ページのブロック内の最初の局である必要はなく、最後の局は、ページ内の局のブロック内の最後の局である必要はない。例えばRAWグループに割り当てられる範囲内の最初の局は、ページの第1のブロック内の任意の局であってよく、範囲の最後の局は、第1の局のAIDよりも大きいAIDを有する、第1のブロック内の任意の他の局であるか、その位置に関わらずページの第2のブロック内の局のうちのいずれかであってよい。
【0078】
最初の局及び最後の局のAIDを決定した後、アクセスポイントは、AIDに関連付けられたページ識別子並びに範囲内の最初の局と最後の局のAIDの最下位ビットを決定することができる。幾つかの実施形態において、ページIDは、範囲内の最初及び最後の局のAIDの2つの最上位ビットとすることができる。一部の実施形態において、RAW開始AIDは、最初の局のAIDの11個の最下位ビットであってよく、RAW終了AIDは、範囲内の最後の局のAIDの11個の最下位ビットであってよい(要素310)。
【0079】
ページID、RAW開始AID及びRAW終了AIDに基づいて、アクセスポイントは、アクセスポイントに関連付けられた局へ伝送するビーコンのような、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を備えるフレームを生成することができる(要素315)。一部の実施形態において、RAW PS IEは、RAW開始時間及びRAW期間を備え、RAWに割り当てられる局についてRAWを記述し得る。
【0080】
アクセスポイントは、RAW PS IEを有するビーコンを、ターゲットビーコン伝送時間(TBTT:target beacon transmission time)に、アクセスポイントが関連付けられる局に伝送して、RAW割り当てをRAWグループに伝送する(要素320)。一部の実施形態において、ビーコンは、アクセスポイントがデータをバッファリングしている局を識別するため、トラフィック指示マップビットマップ情報要素内にトラフィック指示マップビットマップも備えることもある。
【0081】
図3Bは、図1に関連して説明した通信デバイス1030のような局が、制限アクセスウィンドウに割り当てられた局の範囲内にあるかどうかを判断するフローチャート330の実施形態を示す。局は、ターゲットビーコン伝送時間(TBTT)に立ち上がり、該局が関連付けられるアクセスポイントからビーコンを受信することがある(要素335)。一部の実施形態において、ビーコンは、トラフィック指示マップビットマップ情報要素内のトラフィック指示マップビットマップと、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を備えることができる。RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)は、RAW開始AID、RAW終了AID、RAW開始時間及びRAW PS IEにおけるRAW期間を備えることができる。一部の実施形態において、RAW開始AID及びRAW終了AIDの最上位ビットは、RAW PS IE内にページ識別子として含まれることがある。そのような実施形態において、RAW開始AID及びRAW終了AIDは、RAW PS IE内に、対応する局それぞれの最下位ビットとして含まれることがある。更なる実施形態において、APとの先行する通信において局は、この情報の一部を受信することがある。
【0082】
多くの実施形態において、局は、RAW PS IEをデコードしてページIDを決定し、局のAIDがページ上にあるかどうかを判断し、局のAIDがRAW PS IEに関連付けられたページ上にある場合、局は、RAW開始AID及びRAW終了AIDをデコードすることができる(要素340)。一方、局が、RAW PS IEのページIDに関連付けられたページ上にない場合、局は、該局がRAWに関連付けられていないと判断して、ビーコンのデコードを終了する。
【0083】
局がページIDによって指示されるページ上にある場合、次いで局は、該局のAIDを、RAW開始AID及びRAW終了AIDと比較して、局のAIDが、RAWに関連付けられるAIDの範囲内にあるかどうかを判断することができる(要素345)。局のAIDが、RAWに関連付けられた範囲内にない場合、局は、該局がRAWに関連付けられていないと判断し、ビーコンのデコードを終了する。一方、局のAIDが、RAWに関連付けられた範囲内にある場合、該局は、RAW開始時間及びRAW期間をデコードして、RAWの構造を決定することができる。幾つかの実施形態において、局は、該局のメモリ内に格納された関数、例えばRAW期間を、RAWに割り当てられた局の数で割る関数及び/又は範囲内の局のAIDのオフセットをスロット期間で乗算する関数等のような関数に基づいて、局に対するスロット割り当てを決定することもできる。
【0084】
他の実施形態において、局は、該局のAIDを、ページIDとRAW開始AIDとの組み合わせと比較してもよい。局のAIDがページIDとRAW開始AIDとの組み合わせと等しい又はそれ以上である場合、局は、局のAIDを、ページIDとRAW終了AIDとの組み合わせと比較し、局のAIDがページIDとRAW終了AIDとの組み合わせと等しい又はそれ以下であるかどうかを判断する。局のAIDがページIDとRAW終了AIDとの組み合わせと等しいかそれ以下である場合、局のAIDをRAWに割り当ててよい。一方、局のAIDがページIDとRAW開始AIDとの組み合わせより小さいか、局のAIDがページIDとRAW終了AIDとの組み合わせより大きい場合、局は、該局がRAWに割り当てられないと判断してよい。一部の実施形態において、局は、ビーコンのデコードを終了し得る。他の実施形態では、局は、ビーコンからの他の情報を判断するためビーコンのデコードを継続してもよい。
【0085】
図4A図4Bは、図1C図1Fに図示されるビーコンフレームのような管理フレームとの通信を伝送、受信及び解釈するかデコードするフローチャート400及び450の実施形態を図示する。図4Aを参照すると、フローチャート400は、通信デバイスのMACサブレイヤロジックから、制限アクセスウィンドウに割り当てられる局の範囲を含むビーコンのようなフレームを受信することで開始し得る。ここで、局の範囲は、制限アクセスウィンドウに割り当てられた局のAIDの1つ又は複数の部分ブロックを含み得る。一部の実施形態において、ビーコンはTIM情報要素を備えることがある。
【0086】
通信デバイスのMACサブレイヤロジックは、フレームを、通信デバイスに関連付けられた局に伝送するため、管理フレームとして生成して、該フレームをMPDUとしてPHYロジックに渡す。PHYロジックは、MPDUを局に伝送可能なパケットへ変換する。PHYロジックは、プリアンブルを生成して、MACサブレイヤロジックからのMPDUのうちの1つ又は複数をプリペンドし、伝送用にPPDUを形成することができる(要素405)。PPDUは次いで、図2の送信機206又は図1のトランシーバ1020、1040のような物理レイヤデバイスを介して伝送され、これによりPPDUは、通信信号に変換され得る(要素410)。送信機は次いで、アンテナを介してこの通信信号を伝送することができる(要素415)。
【0087】
図4Bを参照すると、フローチャート450は、図2の受信機204のような局の受信機が、アンテナアレイ218のアンテナ要素のような1つ又は複数のアンテナを介して通信信号を受信することで開始する(要素455)。受信機は、プリアンブルにおいて記述される処理に従って、この通信信号を1つ又は複数のMPDUに変換することができる(要素460)。より具体的には、受信した信号は、1つ又は複数のアンテナから、DBF220のようなDBFに供給される。DBFは、受信した信号を、受信機へ向けられた指向性伝送として処理する。DBFの出力は、OFDM222のようなOFDMに供給される。OFDMは、情報担持信号が変調される複数の副搬送波から信号情報を抽出する。次いで復調器224のような復調器は、信号情報を、例えばBPSK、16−QAM、64−QAM、256−QAM、QPSK又はSQPSKを介して復調する。デコーダ226のようなデコーダは、復調器からの信号情報を、例えばBCC又はLDPCを介してデコードして、1つ又は複数のMPDUを抽出し(要素460)、1つ又は複数のMPDUを、MACサブレイヤロジック201のようなMACサブレイヤロジックに伝送する(要素465)。
【0088】
MACサブレイヤロジックは、MPDU内のRAW PS IEを有する管理フレームをデコードすることができる(要素470)。例えばMACサブレイヤロジックは、RAW PS IEを解析して、ページIDフィールド、RAW開始AIDフィールド及び可能であればRAW終了AIDフィールドを決定し、局のAIDが、RAW PS IEで指示されるAIDのページ及び範囲にあるかどうかを判断する。
【0089】
以下の例は、更なる実施形態に関する。1つの例は、制限アクセスウィンドウの割り当てを伝送する装置を備える。該装置は、RAW割り当ての範囲を定義するフレームを生成する媒体アクセス制御ロジックを備える。上記フレームは、ページ識別子と、RAW割り当ての範囲内の最初の局の識別情報と、RAW割り当ての範囲内の最後の局の識別情報とを含み、RAW割り当ての範囲内の最初の局及びRAW割り当ての範囲内の最後の局の選択は、上記ページ識別子に関連付けられるページのブロック内における上記最初の局と最後の局の位置とは独立である。当該装置は、フレームにプリアンブルをプリペンドして、該フレームを伝送する物理レイヤロジックも備える。
【0090】
一部の実施形態において、上記装置は、プリアンブルによってプリペンドされたフレームを伝送するアンテナを更に備えてもよい。一部の実施形態において、媒体アクセス制御ロジックは、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を有するフレームを生成するロジックを備え、RAW PS IEは、RAW開始AIDフィールド及びRAW終了AIDフィールドを備える。一部の実施形態において、媒体アクセス制御ロジックは、RAW割り当ての範囲内の最初の局のAIDの最下位ビットを備えるRAW開始AIDフィールドを有するフレームを生成するロジックを備える。一部の実施形態において、媒体アクセス制御ロジックは、RAW割り当ての範囲内の最後の局のAIDの最下位ビットを含むRAW終了AIDフィールドを有するフレームを生成するロジックを備える。
【0091】
別の実施形態は、少なくとも1つのコンピュータプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのコンピュータプロセッサが方法を実装するのを可能にするよう動作可能なコンピュータ実行可能命令を備えた1つ又は複数の有形のコンピュータ読取可能な非一時記憶媒体を備える。上記方法は、RAW割り当ての範囲を定義するフレームを生成するステップを含み、上記フレームは、ページ識別子と、RAW割り当ての範囲内の最初の局の識別情報と、RAW割り当ての範囲内の最後の局の識別情報とを含み、RAW割り当ての範囲内の最初の局及びRAW割り当ての範囲内の最後の局の選択は、上記ページ識別子に関連付けられるページのブロック内における上記最初の局と最後の局の位置とは独立である。
【0092】
一部の実施形態において、フレームを生成するステップは、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を有するフレームを生成することを備え、RAW PS IEは、RAW開始AIDフィールド及びRAW終了AIDフィールドを備える。一部の実施形態において、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を有するフレームを生成することは、RAW割り当ての範囲内の最初の局のAIDの最下位ビットを備えるRAW開始AIDフィールドを有するフレームを生成することを備える。一部の実施形態において、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を有するフレームを生成することは、RAW割り当ての範囲内の最後の局のAIDの最下位ビットを含むRAW終了AIDフィールドを有するフレームを生成することを備える。
【0093】
別の実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)割り当てを伝送する方法を備える。当該方法は、第1の通信デバイスによって、RAW割り当ての範囲を定義するフレームを生成するステップを含み、フレームは、ページ識別子と、RAW割り当ての範囲内の最初の局の識別情報と、RAW割り当ての範囲内の最後の局の識別情報とを含み、RAW割り当ての範囲内の最初の局及びRAW割り当ての範囲内の最後の局の選択は、上記ページ識別子に関連付けられるページのブロック内における上記最初の局と最後の局の位置とは独立であり、当該方法は、第1の通信デバイスによってフレームを伝送するステップを含む。
【0094】
一部の実施形態において、第1の通信デバイスによって、フレームを生成するステップは、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を有するフレームを生成することを備え、RAW PS IEは、RAW開始AIDフィールド及びRAW終了AIDフィールドを備える。一部の実施形態において、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を有するフレームを生成することは、RAW割り当ての範囲内の最初の局のAIDの最下位ビットを備えるRAW開始AIDフィールドを有するフレームを生成することを備える。一部の実施形態において、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を有するフレームを生成することは、RAW割り当ての範囲内の最後の局のAIDの最下位ビットを含むRAW終了AIDフィールドを有するフレームを生成することを備える。
【0095】
別の実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)割り当てを伝送するシステムを備える。当該システムは、プロセッサと、該プロセッサに結合されたメモリと、RAW割り当ての範囲を定義するフレームを生成する手段を備え、該フレームは、ページ識別子と、RAW割り当ての範囲内の最初の局の識別情報と、RAW割り当ての範囲内の最後の局の識別情報とを含み、RAW割り当ての範囲内の最初の局及びRAW割り当ての範囲内の最後の局の選択は、上記ページ識別子に関連付けられるページのブロック内における上記最初の局と最後の局の位置とは独立であり、当該装置はまた、フレームを生成する上記手段に結合される無線機と、該無線機に結合されてフレームを伝送する1つ又は複数のアンテナとを備える。
【0096】
一部の実施形態において、フレームは、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を含み、該RAW PS IEは、RAW開始AIDフィールド及びRAW終了AIDフィールドを含む。一部の実施形態において、RAW開始AIDフィールドは、RAW割り当ての範囲内の最初の局のAIDの最下位ビットを含む。一部の実施形態において、RAW終了AIDフィールドは、RAW割り当ての範囲内の最後の局のAIDの最下位ビットを含む。
【0097】
別の実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)割り当てを決定する装置を備える。当該装置は、メモリと、該メモリに結合されたロジックであって、RAW割り当てを含むフレームを受信し、ページ識別子の値、RAW開始関連付け識別子(AID)の値及びRAW終了AIDの値を決定し、RAW割り当てが当該装置に関連付けられたAIDを備えるかどうかを、上記値に基づいて判断するロジックとを備える。
【0098】
一部の実施形態において、上記ロジックは、装置に関連付けられたAIDの最上位ビットを、ページ識別子の値と比較して、RAW割り当てが、装置のAIDに関連付けられたページのためのものであるかどうかを判断するように構成される。一部の実施形態において、上記ロジックは、装置に関連付けられたAIDの最下位ビットをRAW開始AIDの値と比較して、装置のAIDがRAW割り当て内にあるかどうかを判断するように構成される。一部の実施形態において、上記ロジックは、装置に関連付けられたAIDの最下位ビットをRAW終了AIDの値と比較して、装置のAIDがRAW割り当て内にあるかどうかを判断するように構成される。
【0099】
別の実施形態は、少なくとも1つのコンピュータプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのコンピュータプロセッサが方法を実装するのを可能にするように動作可能なコンピュータ実行可能命令を備えた1つ又は複数の有形のコンピュータ読取可能な非一時記憶媒体を備える。上記方法は、局によって、RAW割り当てを含むフレームを受信するステップと、局によって、ページ識別子の値、RAW開始関連付け識別子(AID)の値及びRAW終了AIDの値をフレームから決定するステップと、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップとを含む。
【0100】
一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップは、局のAIDがページIDの値に関連付けられるかどうかを判断することを含む。一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップは、局のAIDの最下位ビットがRAW開始AIDの値以上であるかどうかを判断することを含む。一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップは、局のAIDの最下位ビットがRAW終了AIDの値以下であるかどうかを判断することを含む。
【0101】
別の実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)割り当てを決定するシステムを備える。当該システムは、無線機と、1つ又は複数のアンテナと、該無線機と1つ又は複数のアンテナに結合されたロジックであって、RAW割り当てを含むフレームを受信し、ページ識別子の値、RAW開始関連付け識別子(AID)の値及びRAW終了AIDの値を決定し、RAW割り当てが当該システムに関連付けられたAIDを備えるかどうかを、上記値に基づいて判断するロジックとを備える。
【0102】
一部の実施形態において、当該システムは更に、上記値を格納する動的ランダムアクセスメモリを備えることがある。一部の実施形態において、上記ロジックは、RAW割り当て内の開始AIDを、ページ識別子の値とRAW開始AIDの値との組み合わせに基づいて決定し、RAW割り当て内の最後のAIDをページ識別子の値とRAW終了AIDの値との組み合わせに基づいて決定するように構成される。一部の実施形態において、ページ識別子の値は、開始AID及び最後のAIDの最初の2つの最上位ビットであり、RAW開始AIDの値は、開始AIDの11個の最下位ビットを備え、RAW終了AID値は、RAW割り当ての範囲内の最後のAIDの11個の最下位ビットを備える。
【0103】
別の実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)割り当てを決定する方法を備える。当該方法は、局によって、RAW割り当てを含むフレームを受信するステップと、局によって、ページ識別子の値、RAW開始関連付け識別子(AID)の値及びRAW終了AIDの値をフレームから決定するステップと、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップとを含む。
【0104】
一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップは、局のAIDがページIDの値に関連付けられるかどうかを判断することを含む。一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップは、局のAIDの最下位ビットがRAW開始AIDの値以上であるかどうかを判断することを含む。一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップは、局のAIDの最下位ビットがRAW終了AIDの値以下であるかどうかを判断することを含む。
【0105】
別の実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)割り当てを伝送する装置を備える。当該装置は、RAW割り当ての範囲を定義するフレームを生成する手段を備え、該フレームは、ページ識別子と、RAW割り当ての範囲内の最初の局の識別情報と、RAW割り当ての範囲内の最後の局の識別情報とを含み、RAW割り当ての範囲内の最初の局及びRAW割り当ての範囲内の最後の局の選択は、ページ識別子に関連付けられたページのブロック内における上記最初の局と最後の局の位置とは独立であり、当該装置はまた、フレームを伝送する手段を備える。
【0106】
一部の実施形態において、フレームは、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を含み、該RAW PS IEは、RAW開始関連付け識別子(AID)フィールド及びRAW終了AIDフィールドを含む。一部の実施形態において、RAW開始AIDフィールドは、RAW割り当ての範囲内の最初の局のAIDの最下位ビットを含む。一部の実施形態において、RAW終了AIDフィールドは、RAW割り当ての範囲内の最後の局のAIDの最下位ビットを含む。
【0107】
別の実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)割り当てを決定する装置を備える。当該装置は、RAW割り当てを備えるフレームを受信する手段と、フレームから、ページ識別子の値、RAW開始関連付け識別子(AID)の値及びRAW終了AIDの値を決定する手段と、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを、上記値に基づいて判断する手段とを備える。
【0108】
一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断する手段は、局のAIDがページIDの値に関連付けられるかどうかを判断する手段を含む。一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップは、局のAIDの最下位ビットがRAW開始AIDの値以上であるかどうかを判断する手段を含む。一部の実施形態において、RAW割り当てが局に関連付けられたAIDを備えるかどうかを上記値に基づいて判断するステップは、局のAIDの最下位ビットがRAW終了AIDの値以下であるかどうかを判断する手段を含む。
【0109】
別の実施形態は、制限アクセスウィンドウ(RAW)割り当てを伝送するシステムを備える。当該システムは、プロセッサと、該プロセッサに結合されたメモリと、RAW割り当ての範囲を定義するフレームを生成する手段を備え、該フレームは、ページ識別子と、RAW割り当ての範囲内の最初の局の識別情報と、RAW割り当ての範囲内の最後の局の識別情報とを含み、RAW割り当ての範囲内の最初の局及びRAW割り当ての範囲内の最後の局の選択は、上記ページ識別子に関連付けられるページのブロック内における上記最初の局及び最後の局の位置とは独立であり、当該装置はまた、フレームを生成する上記手段に結合される無線機と、該無線機に結合されてフレームを伝送する1つ又は複数のアンテナとを備える。
【0110】
一部の実施形態において、フレームは、RAWパラメータセット(PS)情報要素(IE)を含み、該RAW PS IEは、RAW開始関連付け識別子(AID)フィールド及びRAW終了AIDフィールドを含む。一部の実施形態において、RAW開始AIDフィールドは、RAW割り当ての範囲内の最初の局のAIDの最下位ビットを含む。一部の実施形態において、RAW終了AIDフィールドは、RAW割り当ての範囲内の最後の局のAIDの最下位ビットを含む。
【0111】
一部の実施形態では、上記及び特許請求の範囲において記載される特徴の一部又は全てが1つの実施形態で実装されてもよい。例えば代替的な特徴を、実装すべき代替を決定するロジック又は選択可能なプリファレンスとともに実施形態において代替として実装してもよい。相互に排他的でない特徴を有する一部の実施形態は、そのような特徴の1つ又は複数をアクティブにするか非アクティブにするロジック又は選択可能なプリファレンスを含んでもよい。例えば一部の特徴は、製造時に、回路経路又はトランジスタを含めるか除去することによって選択され得る。更なる特徴は、展開時又は展開後に、ディップスイッチ等のようなロジック又は選択可能プリファレンスにより選択されることもある。ユーザは後に、ソフトウェアプリファレンス、電子フューズ(e−fuse)等のような選択可能なプリファレンスを介して、更なる特徴を選択することも可能である。
【0112】
複数の実施形態が、1つ又は複数の有利な効果を有することがある。例えば一部の実施形態は、標準のMACヘッダサイズに対して低減されたMACヘッダサイズを提示することがある。更なる実施形態では、より効果的な伝送のための小さなパケットサイズや、通信の送信側と受信側双方におけるデータトラフィックの減少に起因して、電力消費がより少ないことや、トラフィックの競合の減少、パケットの送信又は受信を待つ遅延の減少等のような1つ又は複数の有利な効果を含み得る。
【0113】
別の実施形態は、図1図4を参照して説明したシステム及び方法を実装するためのプログラム製品として実装される。一部の実施形態は、全体がハードウェアの実施形態、全体がソフトウェアの実施形態又はハードウェア要素とソフトウェア要素の双方を含む実施形態の形式をとることができる。ある実施形態はソフトウェアで実装される。このようなソフトウェアは、ファームウェア、常駐のソフトウェア、マイクロコード等を含むが、これらには限定されない。
【0114】
さらに、実施形態は、コンピュータ又は任意の命令実行システムによって又はこれらに関連して使用するためのプログラムコードを提供する、コンピュータ使用可能又はコンピュータ読取可能媒体からアクセス可能なプログラム製品(又はマシンアクセス可能な製品)の形式をとることも可能である。この説明の目的で、プログラム使用可能又はコンピュータ読取可能媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって又はこれらに関連して使用するためのプログラムを含み、格納し、通信し、伝播し又は伝送することができる任意の装置とすることができる。
【0115】
媒体は、電気、磁気、光、電磁気、赤外線又は半導体システム(あるいは装置又はデバイス)とすることができる。コンピュータ読取可能な媒体の例は、半導体又は固体メモリ、磁気テープ、取外し可能コンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、剛性磁気ディスク及び光ディスクを含む。光ディスクの現在の例は、コンパクトディスク−読み取り専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク−読み取り/書き込み(CD−RW)及びDVDを含む。
【0116】
プログラムコードを格納及び/又は実行するのに適したデータ処理システムは、システムバスを通してメモリ要素に直接又は間接的に結合される少なくとも1つのプロセッサを含むことになる。メモリ要素は、プログラムコードの実際の実行の間に用いられるローカルメモリと、大容量ストレージと、実行中に大容量ストレージからコードを取り出さなければいけない回数を低減させるために少なくとも一部のプログラムコードの一時的なストレージを提供するキャッシュメモリを含むことができる。
【0117】
上述のロジックは、集積回路チップ用の設計の一部とすることができる。チップ設計は、グラフィカルコンピュータプログラミング言語で作成され、(ディスク、テープ、物理的なハードドライブ又はストレージアクセスネットワーク内のような仮想ハードドライブのような)コンピュータ記憶媒体に記憶される。設計者が、チップを組み立てないか、チップを組み立てるのに使用されるフォトリングラフィーマスクを組み立てない場合、設計者は、結果として得られる設計物を、物理的な手段によって(例えば設計物を格納した記憶媒体のコピーを提供することによって)又は電気的に(例えばインターネットを通じて)そのようなエンティティに直接又は間接的に伝送する。格納された設計物は、次いで組み立てのために適切なフォーマット(例えばGDSII)に変換される。
【0118】
結果として得られる集積回路チップは、組み立て者によって、未加工のウェハー形式で(すなわち、複数のパッケージされていないチップを有する単一のウェハーとして)、むき出しのダイス(die)として又はパッケージされた形式で分配される可能性がある。後者の場合、チップは、(マザーボードに取り付けられるリードを有するプラスチックのキャリア又は他の高レベルのキャリアのような)シングルチップパッケージで、あるいは((表面上の相互接続と埋設型の相互接続のいずれか又は双方を有する、セラミックのキャリアのような)マルチチップパッケージで取り付けられる。いずれの場合も、チップは、マザーボートのような中間製品又は最終製品のいずれかの一部として、他のチップ、別個の回路要素及び/又は他の信号処理デバイスと統合される。
図1
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2
図3A
図3B
図4A
図4B