特許第6276269号(P6276269)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6276269アクチュエータを組み立てる方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6276269
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】アクチュエータを組み立てる方法および装置
(51)【国際特許分類】
   F15B 15/14 20060101AFI20180129BHJP
【FI】
   F15B15/14 335Z
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-528551(P2015-528551)
(86)(22)【出願日】2013年8月19日
(65)【公表番号】特表2015-526668(P2015-526668A)
(43)【公表日】2015年9月10日
(86)【国際出願番号】US2013055512
(87)【国際公開番号】WO2014031511
(87)【国際公開日】20140227
【審査請求日】2016年8月10日
(31)【優先権主張番号】13/593,199
(32)【優先日】2012年8月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591055436
【氏名又は名称】フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100113608
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 明
(74)【代理人】
【識別番号】100123319
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175190
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 裕明
(72)【発明者】
【氏名】アダムス,ダニエル マーティン
【審査官】 鈴木 貴雄
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−541685(JP,A)
【文献】 特公平5−70723(JP,B2)
【文献】 実開平2−71102(JP,U)
【文献】 特公昭61−60314(JP,B2)
【文献】 特開平10−132138(JP,A)
【文献】 特開2000−249250(JP,A)
【文献】 特開平10−160032(JP,A)
【文献】 米国特許第3188916(US,A)
【文献】 米国特許第4116114(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0327207(US,A1)
【文献】 米国特許第4836243(US,A)
【文献】 米国特許第2446540(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 15/00 − 15/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
付勢要素が非圧縮状態で、かつ前記付勢要素の少なくとも一部が制御弁のアクチュエータの筐体によって画定された端部を超えて空洞の外側に延びるように、前記付勢要素を前記筐体によって画定された前記空洞内に位置付けることと、
前記空洞の外側に延びる前記付勢要素の前記一部が前記空洞の内側に位置付けられるまで、前記付勢要素を圧縮状態に圧縮することと、
前記空洞内の前記付勢要素を捕捉するためにカバーを前記筐体の前記端部に結合することと、
前記付勢要素が前記カバーに係合しないように、前記結合中に前記付勢要素を前記圧縮状態に維持することと
を含む、制御弁のアクチュエータを組み立てる方法。
【請求項2】
前記カバーが前記筐体に取り付けられた後、前記付勢要素が前記カバーを係合するまで前記付勢要素を少なくとも部分的に減圧することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記付勢要素が前記非圧縮状態にあるときに、プレートを前記空洞から延びる前記付勢要素の前記一部に結合することをさらに含む、請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
締結部を介して前記プレートをステムに結合することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記プレートを介して前記付勢要素を圧縮するために、前記締結部を前記ステムの長手軸に対して第1の方向に回転させることをさらに含み、前記締結部を前記第1の方向に回転させることにより、前記プレートを前記長手軸に沿って第1の直線方向に移動させて前記付勢要素を圧縮する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記プレートを介して前記付勢要素を減圧するために、前記締結部を前記ステムの前記長手軸に対して前記第1の方向と反対の第2の方向に回転させることをさらに含み、前記締結部を前記第2の方向に回転させることにより、前記プレートを前記長手軸に沿って第
2の直線方向に移動させて前記付勢要素を減圧する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ステムに作動可能に結合された流れ制御部材が弁の第1の止め部を係合するまで、前記付勢要素を圧縮することをさらに含む、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記カバーが前記筐体に取り付けられた後、前記流れ制御部材が前記弁の第2の止め部を係合するまで、前記付勢要素を減圧することをさらに含む、請求項7に記載の方法
【請求項9】
前記カバーが前記筐体に結合されるとき、前記カバー内に提供された穴を介して前記締結部を前記ステムから取り除くことをさらに含む、請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記付勢要素を圧縮状態に維持することは、前記付勢要素の前記一部が前記筐体の前記端部から離れて位置付けられるまで、前記付勢要素を前記空洞内に圧縮することを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
第1の寸法長さを有する空洞を画定する、制御弁のアクチュエータの筐体と、
弛緩状態で前記空洞内に位置付けられたバネであって、前記弛緩状態における前記バネは、前記バネの少なくとも一部が前記筐体から延びるように、前記空の前記第1の寸法長さより長い第2の寸法長さを有する、バネと、
前記バネに結合された圧縮アセンブリであって、前記圧縮アセンブリは前記バネを圧縮状態に圧縮し、前記圧縮状態における前記バネは、前記空洞の前記第1の寸法長さより短い第3の寸法長さを有する、圧縮アセンブリと、
前記筐体に結合されたカバーであって、前記圧縮アセンブリの少なくとも一部は、前記カバーが前記筐体に結合されているとき、前記カバーを介してアクセス可能である、カバーとを備える、制御弁のアクチュエータを組み立てるため及び分解するために用いられる装置。
【請求項12】
前記カバーは、前記カバー前記筐体への組立中に、前記バネにより引き起こされる前記カバー又は前記筐体の摩耗を防止するために前記バネが前記圧縮状態にあるときに、前記筐体に結合される、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記バネの第1の端部は、前記圧縮アセンブリを係合するものあり、前記バネの第2の端部は、負荷部材を係合するものである、請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
前記圧縮アセンブリは、前記負荷部材のステムに螺合可能に結合された締結部を備え、前記締結部が前記ステムに対して前記締結部の長手軸を中心に第1の方向に回転することにより、前記バネを前記圧縮状態に向かって移動させ、前記締結部が前記ステムに対して前記長手軸を中心に前記第1の方向と反対の第2の方向に回転することにより、前記バネを前記弛緩状態に向かって移動させる、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記圧縮アセンブリは、前記締結部の頭部と前記バネの前記第2の端部との間に位置付けられたプレートをさらに備え、前記プレートは、前記締結部が前記長手軸に対して回転するときに、負荷を前記バネの前記第2の端部に均一に分散させる、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記カバーは穴を備え、前記締結部は前記穴からアクセスされ、前記穴を通って移動する、請求項14又は15に記載の装置。
【請求項17】
弁を通る流体流れを制御する手段を駆動する手段であって、駆動する前記手段は、筐体
によって画定された空洞内に位置付けられる、駆動する手段と、
非圧縮状態で前記空洞内に位置付けられる付勢する手段と、
付勢する前記手段を圧縮する手段であって、圧縮する前記手段は、付勢する前記手段が前記空洞の内側に、かつ前記筐体の縁部から離れて位置付けられるように、付勢する前記手段を圧縮状態に位置付ける、圧縮する手段と、
前記空洞をカバーする手段であって、前記空洞をカバーする前記手段は、カバーする前記手段を前記筐体に組立中に、付勢する前記手段が力をカバーする前記手段に付与しないように、付勢する前記手段が前記圧縮状態であるときに前記筐体の前記縁部に結合する、カバーする手段とを含む、装置。
【請求項18】
圧縮する前記手段は、流体流れを制御する前記手段および駆動する前記手段を結合する手段を螺合可能に係合する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
圧縮する前記手段は、付勢する前記手段を前記圧縮状態に駆動し、カバーする前記手段が前記筐体に結合される、または前記筐体から分離されるときに、付勢する前記手段を前記圧縮状態に選択的に維持する手段を含む、請求項17又は18に記載の装置。
【請求項20】
付勢する前記手段は、付勢する前記手段が前記非圧縮状態にあるときに、前記空洞の外側に少なくとも部分的に延びる、請求項17〜19のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許は、一般にアクチュエータに関し、より詳細にはアクチュエータを組み立てる方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
制御弁は、通常、プロセス流体の流れを制御するためにプロセス制御システムに使用される。制御弁は、通常、制御弁を自動化するために流れ制御部材に作動可能に結合されたアクチュエータ(例えば、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータなど)を含む。作動中、制御流体(例えば、空気)は、制御弁を通る流体流れを調節するために、弁座に対して流れ制御部材を位置付けるためにアクチュエータに供給される。
【0003】
多くのプロセス制御の用途は、フェールセーフシステムを含むためにアクチュエータ(例えば、弁アクチュエータ)を必要とする。フェールセーフシステムは、緊急事態の間、停電中、および/またはアクチュエータ(例えば、空気圧アクチュエータ)への制御流体(例えば、空気)の供給が停止した場合、アクチュエータを、ひいては流れ制御部材を完全閉位置または完全開位置のいずれかに移動させることにより、プロセス制御システムに保護を提供する。
【0004】
フェールセーフシステムを提供するために、一部のアクチュエータは、アクチュエータのシリンダ内に配置された付勢部材を含む。しかし、場合によっては、付勢部材を含むことは、アクチュエータの寸法エンベロープ(例えば、長さ)を著しく増大させることがある。他の場合では、付勢部材を含むことは、アクチュエータのシリンダが付勢要素より短い寸法エンベロープを有する場合、複雑なアセンブリまたはツールを必要とすることがある。
【発明の概要】
【0005】
例示的方法は、付勢要素が非圧縮状態で、付勢要素の少なくとも一部が筐体によって画定された端部を超えて空洞の外側に延びるように、付勢要素をアクチュエータの筐体によって画定された空洞内に位置付けること、空洞の外側に延びる付勢要素の一部が空洞の内側に位置付けられるまで、付勢要素を圧縮状態に圧縮すること、空洞内の付勢要素を捕捉するためにカバーを筐体の端部に結合すること、および付勢要素がカバーを係合しないように、結合中に付勢要素を圧縮状態に維持することを含む。
【0006】
例示的アクチュエータは、第1の寸法長さを有する空洞を画定する筐体、および弛緩状態で空洞内に位置付けられたバネを含む。弛緩状態におけるバネは、バネの少なくとも一部が筐体から延びるように、空洞の第1の寸法長さより長い第2の寸法長さを有する。圧縮アセンブリは、バネに結合され、バネを圧縮状態に圧縮する。圧縮状態におけるバネは、空洞の第1の寸法長さより短い第3の寸法長さを有する。カバーは筐体に結合され、圧縮アセンブリの少なくとも一部は、カバーが筐体に結合されているとき、カバーを介してアクセス可能である。
【0007】
別の例示的アクチュエータは、弁を通る流体流れを制御する手段を駆動する手段を含み、駆動する手段は、筐体によって画定された空洞内に位置付けられる。付勢する手段は、非圧縮状態で空洞内に位置付けられる。圧縮する手段は、付勢する手段が空洞の内側に、かつ筐体の縁部から離れて位置付けられるように、付勢する手段を圧縮状態に圧縮する。空洞をカバーする手段は、カバーする手段を筐体に組立中に付勢する手段がカバーする手段に力を付与しないように、付勢する手段が圧縮状態であるときに筐体の縁部に結合する
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本明細書に開示された教示により構築された例示的アクチュエータを示す図である。
図2】付勢要素が非圧縮状態のときに、部分的に組み立てられた状態における図1の例示的アクチュエータを示す図である。
図3】付勢要素が圧縮状態のときに、部分的に組み立てられた状態の図1および2の例示的アクチュエータを示す図であり、例示的アクチュエータのカバーは取り除かれている。
図4】例示的アクチュエータに結合されたカバーを有する図1〜3の例示的アクチュエータを示す図であり、付勢要素は圧縮状態である。
図5図1〜4の例示的アクチュエータを示す図であるが、例示的圧縮アセンブリの一部が例示的アクチュエータから取り除かれていることを示す。
図6】本明細書に開示された例示的アクチュエータを組み立てる例示的方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一部の公知のアクチュエータ(例えば、スプリングリターン・アクチュエータ)は、機械的フェールセーフリターンを提供する。例えば、機械的フェールセーフリターンを提供するために、一部のこのような公知のアクチュエータは、アクチュエータのシリンダ内に、かつアクチュエータの負荷部材(例えば、ダイヤフラムまたはピストン)に直接接触して配置されたバネを利用する。バネは、アクチュエータへの制御流体供給ができない、かつ/あるいはアクチュエータへの制御流体供給が取り除かれた際に、負荷部材をストローク移動の一端(例えば、完全開位置または完全閉位置)に押し付ける。
【0010】
スプリングリターン機構を利用するアクチュエータの組立てを促進するために、シリンダは、バネが弛緩状態または非圧縮状態のときに、バネをシリンダの空洞の内側(例えば、完全に内側)に含有するために寸法プロファイル(例えば、長さまたは高さ)を提供されることが多い。この手法では、バネは、カバーがシリンダに取り付けられる際に、著しい力をカバーに付与しない。
【0011】
しかし、ある特定の用途(例えば、衛生市場)では、空間は限定されることがあり、したがって、バネが弛緩状態であるとき、バネの寸法長さと実質的に等しい寸法プロファイルを有するアクチュエータを提供することは、実際的でない、または実行可能ではないことがある。したがって、このような場合には、寸法プロファイルを提供されることが多い場合にアクチュエータのシリンダは、バネが弛緩状態であるときに、バネの寸法プロファイルより短い。結果として、このような場合には、バネは、カバーがシリンダに結合されるときに負荷または力をカバーに付与する。カバーおよびシリンダの組立中かつ/または分解中に、カバーに付与される負荷は、カバーおよび/またはシリンダを例えば、摩耗に起因して損耗させる、かつ/または損傷させることがある。摩耗は、例えば、金属表面間の動的接触および/または摺動中に圧縮応力が増加することに起因して、互いに接触して金属表面間の材料の損耗および/または移動を指す。
【0012】
衛生用途では、例えば、アクチュエータのカバーおよび/またはシリンダは、防食または清浄特徴を提供する材料(例えば、ステンレス鋼、300シリーズステンレス鋼など)から構成されてもよい。しかし、ステンレス鋼などの材料は比較的可鍛性がある。結果として、ステンレス鋼材料から構成されるアクチュエータ構成要素(例えば、筐体および/またはカバー)は、組立中に摩耗しやすい可能性がある。
【0013】
本明細書に開示された例示的装置および関連方法は、組立中にアクチュエータ構成要素への(例えば、摩耗に起因する)損傷を防止する。より具体的には、本明細書に開示された装置および関連方法は、アクチュエータの組立中かつ/または分解中にアクチュエータの一部の構成要素(例えば、カバー、基部など)から付勢要素の力(例えば、垂直力)を作動可能に分離する、または取り除く。
【0014】
結果として、本明細書に開示された例示的装置および関連方法により、アクチュエータが比較的小さい寸法エンベロープを有することが可能になる。加えて、または別法として、本明細書に開示された例示的装置および関連方法により、可鍛性の材料から構成されるアクチュエータが(例えば、摩耗に起因する)著しい損傷なしに組み立てられるかつ/または分解されることが可能になる一方で、アクチュエータは比較的小さい寸法エンベロープまたはプロファイルを有することが可能になる。詳細には、本明細書に開示された例示的装置は、バネまたは付勢要素のプロファイルまたは寸法長さより短いプロファイルまたは寸法長さを有してもよい。この手法では、本明細書に開示された例示的アクチュエータは、比較的小さいまたは限定された空間を有する用途(例えば、衛生用途)に利用されてもよいが、例えば、ステンレス鋼などの防食材料の使用を必要とする。
【0015】
アクチュエータの組立中かつ/または分解中に付勢要素の力を作動可能に分離する、または効果的に取り除くために、本明細書に開示された例示的装置および関連方法は、圧縮装置を利用する。より具体的には、本明細書に開示された例示的圧縮装置は、付勢要素の位置を空洞の内側に、かつシリンダの縁部から離れて位置付ける、または圧縮する。したがって、空洞から延びる付勢要素のあらゆる部分が、空洞の内側に圧縮される。この手法では、例示的カバーは、そうでなければ付勢要素によりカバーに付与させるはずである力の影響なしに、シリンダの端部に結合されてもよい。結果として、付勢要素の力は、カバーがシリンダに取り付けられる中に、カバーから有効に取り除かれる。力をカバーから取り除くことは、カバーおよび/またはシリンダが、例えばステンレス鋼から構成されるとき、シリンダに対してカバーを組立中かつ/または分解中に摩耗を大きく防止する。さらに、圧縮アセンブリの少なくとも一部は、カバーがアクチュエータに連結されるときにカバーを介してアクセス可能である、かつ/または圧縮アセンブリの少なくとも一部は、アクチュエータの作動への干渉なしに、作動中に筐体内に残存してもよい。
【0016】
図1は、本明細書に開示された教示により構築された例示的アクチュエータ102を有する、例示的制御弁アセンブリ100を示す。この例では、アクチュエータ102は、ボンネット106を介して弁104に結合される。弁104は、入口112と出口114との間に流体流れ通路110を画定する、弁体108を有する。流れ制御部材116は流体流れ通路110内に介装し、弁ステム118を介してアクチュエータ102に作動可能に結合される。アクチュエータ102は、流れ制御部材116を通路110内に配置された弁座120(例えば、弁体または座環)に対して移動させて、入口112と出口114との間の流体の流れを制御する。したがって、弁104を通って許可される流量は、弁座120に対する流れ制御部材116の位置によって制御される。
【0017】
より具体的には、流れ制御部材116は、アクチュエータ102の長手軸124に沿って第1の直線方向122に弁座120から遠ざかることにより、入口112と出口114との間の流体流れを可能にし、アクチュエータ102の長手軸124に沿って第2の直線方向126に弁座120に向かって動き、入口112と出口114との間の流体流れを制限または阻止する。加えて、第1の直線方向122への流れ制御部材116の動きは、(例えば、弁体108の壁130によって画定された)第1の止め部128によって制限され、第2の直線方向126への流れ制御部材116の動きは、(例えば、弁体108の弁座120によって画定された、または提供された)第2の止め部132によって制限される。
【0018】
示された例のアクチュエータ102は、筐体134の第1の端部または縁部138と筐体134の第2の端部または縁部140との間の空洞136を画定する、シリンダまたは筐体134を含む。負荷部材またはピストン142は、空洞136内に位置付けられて、ピストン142の第1の側面または面146に隣接した圧力チャンバ144、およびピストン142の第2の側面150に隣接したバネチャンバ148を画定する。付勢要素152はバネチャンバ148内に位置付けられ、アクチュエータ102が図1に示されたように組み立てられると、力をピストン142の第2の側面150に付与する。この例では、付勢要素152は2つのバネを含む。しかし他の例では、付勢要素は1つのバネであっても、または2つ以上のバネであってもよい。
【0019】
付勢要素152を筐体134内に捕捉する、または収納するために、アクチュエータ102はカバー154を利用する。示された例のカバー154は、筐体134の縁部138に移動可能に取り付けられて、付勢要素152をピストン142の第2の側面150とカバー154との間のバネチャンバ148内に捕捉する。したがって、カバー154は少なくとも部分的にバネチャンバ148を画定し、付勢要素152の第1の端部156を係合して、カバー154が筐体134に取り付けられた、または結合されたときにバネ座158を提供する。示されたように、ピストン142の第2の側面150は、付勢要素152を空洞136内で導く、または配向するために、付勢要素152の第2の端部162に隣接した(例えば、凹部によって画定された)環壁160を含む。
【0020】
図1に示されたように、アクチュエータステムまたはステムコネクタ164は、ピストン142を弁ステム118に結合させる。示されたように、アクチュエータステム164は、ピストン142内の開口170(例えば、中央開口)を通って弁ステム118の開口168を係合する、締結部166を含む。
【0021】
加えて、図2〜4に関連して以下により詳細に記載されるように、例示的アクチュエータ102は、付勢要素152の第1の端部156に結合された圧縮アセンブリ172を利用して、アクチュエータ102の組立てを促進する。
【0022】
作動中、加圧された制御流体は、圧力チャンバ144に提供され、または供給されて、力をピストン142の第1の側面146に付与する。圧力チャンバ144における制御流体の圧力と、付勢要素152によりピストン142の第2の端部150に提供された圧力によりピストン142を横切って提供される圧力差により、ピストン142は流れ制御部材116を第1の直線方向122および第2の直線方向126に移動させる。より具体的には、第2の側面150に提供される圧力または力より大きい、ピストン142の第1の側面146に提供される圧力または力は、流れ制御部材116を第1の直線方向122に移動させる。同様に、ピストン142の第2の側面150によって提供される圧力または力より小さい、ピストン142の第1の側面146に提供される圧力または力は、流れ制御部材116を第2の直線方向126に移動させる。
【0023】
例えば、流れ制御部材116は、弁座120を封止的に係合して、流れ制御部材116が弁座120を係合する(例えば、完全閉位置)際に流体流れが弁104を通るのを防止または制限し、流れ制御部材116が弁座120から離間されることにより、流体流れが弁104(例えば、完全開位置)を通ることが可能になる。上記のように、第1の止め部128および第2の止め部132は、流れ制御部材116、ひいてはピストン142の第1の直線方向122および第2の直線方向126のそれぞれへの移動を制限する。圧縮アセンブリ172は、流れ制御部材が第1の止め部128と第2の止め部132との間を移動する際に、ピストン142および/またはアクチュエータ102の作動を妨げない、またはピストン142および/またはアクチュエータ102の作動に影響を及ぼさない。
【0024】
さらに、この例では、例に示されたアクチュエータ102は、フェールトゥクローズのフェールセーフ機構を提供する。換言すると、付勢要素152は流れ制御部材116を弁座120に向かって付勢して、制御流体が圧力チャンバ144から取り除かれる際に、流体流れが弁104の通路110を通ることを防止する。しかし他の例では、制御弁アセンブリ100は、フェールトゥオープンのフェールセーフ機構を提供するように構成されてもよい。例えば、流れ制御部材116は、制御流体が圧力チャンバ144から取り除かれる際、弁座120から離れて開位置に移動するように構成されてもよい。
【0025】
図2は、部分的に組み立てられた状態における図1の例示的アクチュエータ102を示す。アクチュエータ102を組み立てるために、ピストン142はアクチュエータステム162に取り付けられ、筐体134の空洞136内に配置される。組立中、ピストン142(例えば、ピストン142の第1の側面146)は、筐体134の表面または基部200(例えば、可動基部)に隣接して位置付けられる、または筐体134の表面または基部200(例えば、可動基部)を係合する。弁ステム118は、アクチュエータステム164を介してピストン142に取り付けられる。
【0026】
図2に示されたように、付勢要素152は、次いで筐体134の空洞136内に弛緩状態または非圧縮状況で位置付けられる。弛緩状態では、付勢要素152は、付勢要素152が圧縮状態または状況のとき、付勢要素152によって付与される力より著しく小さい力を付与する。図2に示されたように、付勢要素152の第1の端部156は、付勢要素152が空洞136内に弛緩状態で位置付けられているとき、筐体134の縁部138から距離202だけ離れて空洞136の外側に延びる、または突出する。換言すると、付勢要素152の寸法プロファイル(例えば、長さまたは高さ)は、付勢要素152が空洞136内に弛緩状態で配置されているとき、空洞136および/または筐体134の寸法プロファイル(例えば、高さまたは長さ)より大きい。
【0027】
カバー154を筐体134に取り付けるまたは結合する前に、付勢要素152は圧縮アセンブリ172を介して圧縮される。圧縮アセンブリ172は、付勢要素152の第1の端部156に結合される。示された例では、圧縮アセンブリ172はプレート204および締結部206を含む。プレート204は付勢要素152の第1の端部156に位置付けられる、または結合され、締結部206はプレート204をアクチュエータステム164に結合させる。示されたように、締結部206はプレート204の開口208を通って位置付けられる。プレート204の第1の表面210は、付勢要素152の第1の端部156を係合し、締結部206の頭部212は、第1の表面210と反対側のプレート204の第2の表面214を係合する。示された例のプレート204は、付勢要素152を空洞136内で導く、または配向するために、環壁または唇部216を含む。加えて、または別法として、プレート204は、付勢要素152が組立中に圧縮される、または減圧される際、負荷を付勢要素152に均一に分散させるために、付勢要素152の全表面積または直径に重なる、または係合する(例えば、バネを係合する)。さらに、締結部206は、アクチュエータステム164のネジ開口220に螺合係合するネジ山付き部分218、およびプレート204の開口208に対して摺動するネジ山なし部分222を含む。図2に示された位置では、締結部206は、アクチュエータステム162のネジ開口220の中に部分的に螺合される。
【0028】
図3は、別の部分的に組み立てられた状態の例示的アクチュエータ102を示す。図3を参照すると、圧縮アセンブリ172が付勢要素152に取り付けられた後、圧縮アセンブリ172は、付勢要素152を空洞136の内側に圧縮する。より具体的には、圧縮アセンブリ172は、図2に示された空洞136の外側に延びる付勢要素152の部分を、空洞136の内側に向かって、かつ筐体134の縁部138から離れて位置付ける、また
は移動させる。
【0029】
付勢要素152を圧縮するために、締結部206は、長手軸124を中心に第1の回転方向300(例えば、時計回りの方向)に回転される。より具体的には、締結部206はネジ開口220の中にネジ込まれる。締結部206がアクチュエータステム164のネジ開口220の中に螺合されると、締結部206は、まずピストン142を筐体134の縁部138に向かって第1の直線方向122(例えば、図3の向きでは上方方向)に、流れ制御部材116が第1の止め部128を係合するまで引き寄せる。第1の止め部128は、ピストン142が筐体134の縁部138に向かってさらに移動するのを防止する。
【0030】
締結部206を第1の回転方向300にさらに回転させることにより、プレート204が長手軸124に沿って第2の直線方向126にピストン142の第2の側面150に向かって(例えば、図3の向きでは流れ制御部材116に向かって下方方向に)移動する。プレート204を第2の直線方向126に移動させることにより、付勢要素152は圧縮する。換言すると、圧縮位置における付勢要素152の寸法プロファイル(例えば、長さまたは高さ)は、付勢要素152が図2に示されたように弛緩状態であるとき、付勢要素152の寸法プロファイル(例えば、長さまたは高さ)より小さい。付勢要素152は、付勢要素152が空洞136の内側に配置され、または位置付けられて、筐体134の縁部138から離間されるように、空洞136の寸法プロファイルより小さい寸法プロファイルに圧縮される。例えば、付勢要素152の第1の端部156は、筐体134の縁部138に対して距離302だけ圧縮されてもよい。
【0031】
さらに、圧縮アセンブリ172は、付勢要素152を圧縮位置または状態で空洞136の内側に維持する。付勢要素152が図3に示されたように空洞136の内側に圧縮された状態で、カバー154は筐体134の縁部138に取り付けられる、または結合される。この例では、カバー154は、筐体134の縁部138に螺合結合される。他の例では、カバー154は、クランプ、溶接、またはあらゆる他の締結機構(複数可)または技法(複数可)を介して筐体134に結合されてもよい。付勢要素152が筐体134の縁部138から離間された状態で、カバー154は、付勢要素152のバネ力の影響を受けることなく筐体134の縁部138に取り付けられる。換言すると、付勢要素152は空洞136の内側に圧縮され、筐体134の縁部138から離間されるので、付勢要素152は、カバー154が筐体134に結合される間ににカバー154を係合しない。結果として、付勢要素152のバネ力(例えば、図3の向きでは上方垂直力)は、カバー154を筐体134に組立中にカバー154から作動可能に分離される、または有効に取り除かれる。
【0032】
カバー154の組立中に付勢要素152の力をカバー154から取り除くことにより、筐体134に対してカバー154を回転させるより少ない保持力が必要なので、カバー154および筐体134の組立てを促進する。加えて、または別法として、組立中に付勢要素152のバネ力をカバー154から分離することにより、例えば、カバー154が筐体134に組み立てられる際に付勢要素152がカバー154を係合する、またはカバー154に接触する場合、そうでなければ起こり得る摩耗に起因して、カバー154および筐体134に与える損傷を大幅に低減する、または防止する。したがって、カバー154および/または筐体134(例えば、カバー154および/または筐体134のネジ)は、ステンレス鋼から構成されてもよく、組立中に付勢要素152の力をカバー154から取り除くことにより、摩耗に起因する損傷または損耗を防止する、または大幅に低減する。
【0033】
図4は、カバー154が筐体134に取り付けられた後の図1〜3の例示的アクチュエータ102を示す。示された例のカバー154は、カバー154が筐体134に取り付けられるときに圧縮アセンブリ172の少なくとも一部にアクセスを提供するために、開口
400を含む。例えば、示されたように、開口400は、カバー154が筐体134に取り付けられるときに締結部206の頭部212が開口400にアクセスできる、かつ/または開口400から突出するように、締結部206に位置合わせされる(例えば、同軸上に位置合わせされる)。
【0034】
図5は、組み立てられた状態の例示的アクチュエータ102を示す。カバー154が図4に示されたように筐体134に取り付けられた後、圧縮アセンブリ172は、ピストン142がアクチュエータ102のストローク長さ位置(例えば、完全ストローク長さ位置)に位置付けられるように、付勢要素152を少なくとも部分的に減圧するように調節される。換言すると、組み立てられた状態では、付勢要素152の寸法長さまたは高さは、図5に示されたように空洞136の寸法長さまたは高さに実質的に等しい。しかし、より多くの付勢力が必要とされる場合、圧縮アセンブリ172は、付勢要素152の寸法長さまたは高さが、空洞136の寸法長さまたは高さより小さいように、付勢要素152を圧縮状態に調節または維持することができる。
【0035】
付勢要素152を減圧するために、締結部206は、長手軸124を中心に第2の回転方向500(例えば、反時計回りの方向)に(例えば、ツールまたはレンチを介して)回転される。詳細には、圧縮アセンブリ172またはプレート204の第1の直線方向122への移動により、付勢要素152は減圧するまたは膨張する。より具体的には、締結部206の第2の回転方向500への回転により、締結部206のネジが抜け、したがって締結部206はアクチュエータステム164のネジ開口220から遠ざかる。締結部206のネジがアクチュエータステム164のネジ開口220から抜けると、圧縮アセンブリ172またはプレート204は、圧縮アセンブリ172またはプレート204に作用する付勢要素152の力(例えば、図3の向きでは流れ制御部材116に向かって上方方向)に起因して、長手軸124に沿ってカバー154に向かって第1の直線方向122に移動する。締結部206は、プレート204がカバー154を係合するまで、第2の回転方向500に回転される。
【0036】
圧縮アセンブリ172またはプレート204がカバー154を係合するとき、締結部206の第2の回転方向500へのさらなる回転により、ピストン142は、流れ制御部材116が第2の止め部132(例えば、弁座120)を係合するまで、基部200に向かって第2の直線方向126(例えば、図3の向きでは下方方向)に移動する。
【0037】
図5に示されたように、カバーまたはキャップ502は、カバー154の外表面504に結合されて、汚染物質または破片がカバー154の開口400、ひいてはバネチャンバ148に入るのを防止する。作動中、締結部206のネジ山なし部分222は、流れ制御部材116が弁座120に対して移動するときにプレート204の開口208に対して摺動する。示された例のキャップ502は、空洞506を画定してアクチュエータ102の作動中に締結部206の一部(例えば、頭部212)を受領する。したがって、締結部206および/またはキャップ502は、(例えば、弁104が図4に示されたように完全開位置にあるとき)アクチュエータ102の作動を妨げない。キャップ502は、バネチャンバ148を大気に放出することができる通気孔508を含んでもよい。一部の例では、図1に示されたように、締結部206は、キャップ502をカバー154に結合する前に、開口400を介してアクチュエータステム164から取り除かれる、かつ/または分離されてもよい。
【0038】
アクチュエータ102を分解するために、付勢要素152は圧縮アセンブリ172を介してカバー154から離して位置付けられ、カバー154は筐体134から分離される。
【0039】
図1〜5の例示的アクチュエータ100は、フェールトゥクローズのフェールセーフ機
構として構成されている。示されていないが、示された例のアクチュエータ102は、フェールトゥオープンのフェールセーフ機構として構成されてもよい。例えば、付勢要素152は、バネチャンバ148の代わりに圧力チャンバ144内に配置されてもよい。このような例では、ピストン142は、空洞136内に位置付けられ、カバー154に対向して位置付けられてもよい。圧縮アセンブリ172を利用して、筐体134の端部140から離れた付勢要素152を圧縮してもよい。例えば、アクチュエータステムまたはシリンダ本体は、ピストン142に結合されてもよい。アクチュエータステムは、圧縮アセンブリ172の締結部206を受領するための雌ネジ穴、および弁ステム118を受領するためのネジ山を備えた外面を有してもよい。例えば、付勢要素152が空洞136の内側に、かつ圧縮アセンブリ172を介して筐体134の端部140から離れた圧縮位置まで圧縮された後、基部200は筐体134の端部140に取り付けられる、または結合される(例えば、螺合結合される)。次いで締結部206が基部200の開口510を介してアクチュエータステムから取り除かれることにより、付勢要素152は基部200を係合するために減圧される。次いで弁ステム118は、アクチュエータステムのネジ山を備えた外面を介してアクチュエータステムに結合されてもよい。さらに別の例では、アクチュエータステムは、ネジ山を備えた外面を利用しない。その代わりに、二重ネジ締結部(例えば、スタッド)は、締結部206がアクチュエータステムから取り除かれた後、弁ステム118に結合する第1のネジ端部およびアクチュエータステムの雌ネジ開口に結合する第2のネジ端部を有する。
【0040】
図6は、図1〜5の例示的アクチュエータ102などの、本明細書に開示された例示的アクチュエータを組み立てるために使用され得る、例示的方法600のフローチャートである。例示的方法600は、本明細書に開示された例示的アクチュエータを組み立てるために使用され得るが、図6に示された1つまたは複数のブロックおよび/またはプロセスをあらゆる他の方法で組み合わせる、分割する、再配置する、割愛する、削除するかつ/または実施してもよい。一層さらに、図6の例示的方法は、図6に示された例示的方法に加えて、または図6に示された例示的方法の代わりに、1つまたは複数のプロセスおよび/もしくはブロックを含んでもよく、かつ/または任意のもしくはすべての示されたプロセスおよび/もしくはブロックの2つ以上を含んでもよい。例示的方法600は図6に示されたフローチャートを参照して説明されているが、例示的アクチュエータを組み立てる多くの他の方法が別法として使用されてもよい。
【0041】
例示的方法600は、付勢要素をアクチュエータの筐体またはシリンダの空洞内に位置付けることによって開始する(ブロック602)。より具体的には、付勢要素は、弛緩状態または非圧縮状況で空洞内に位置付けられる。弛緩状態では、付勢要素の一部または端部(例えば、図1の第1の端部154)は、空洞から突出し筐体の縁部を超す。
【0042】
付勢要素が筐体内に位置付けられた後、付勢要素は圧縮位置まで圧縮される(ブロック604)。圧縮位置では、付勢要素の端部は、空洞の内側に、かつ筐体の縁部から離れて位置付けられる。圧縮アセンブリ(例えば、圧縮アセンブリ172)を利用して、付勢要素を圧縮位置まで圧縮してもよい。例えば、圧縮アセンブリのプレートは、付勢要素の端部に結合されてもよく、プレートは、締結部を介してアクチュエータステムに結合されることが可能である。例えば、圧縮アセンブリは、圧縮アセンブリの締結部が長手軸を中心に第1の回転方向に回転し、アクチュエータステムのネジ開口の中に入ることにより、付勢要素を付勢要素または空洞の長手軸に沿って第1の直線方向に移動させてもよく、または圧縮させてもよい。
【0043】
次いで付勢要素は、圧縮位置に維持される(ブロック606)。より具体的には、付勢要素は、カバーがアクチュエータの筐体に結合されるまたは取り付けられるまで、圧縮位置に維持される。例えば、圧縮アセンブリは、プレートの締結部がアクチュエータステム
のネジ開口内に螺合されるとき、プレートを介して付勢要素を圧縮位置に維持する。
【0044】
次いでカバーは、付勢要素が圧縮位置にあるときに筐体134に取り付けられる、または結合される(ブロック608)。例えば、カバーは筐体の端部に取り付けられる、または結合される一方で、付勢要素は筐体の端部から離れて位置付けられる。例えば、圧縮位置では、付勢要素は、カバーがアクチュエータの筐体に結合されると、カバーから作動可能に分離される、または離間される。結果として、カバーは筐体の端部に螺合可能に結合される一方で、付勢要素はカバーから作動可能に分離される。
【0045】
カバーがアクチュエータの筐体に取り付けられた後、付勢要素は減圧される(ブロック610)。例えば、付勢要素は圧縮アセンブリを介して減圧されてもよい。例えば、圧縮アセンブリは、圧縮アセンブリの締結部が長手軸を中心に第2の回転方向に回転し、アクチュエータステムのネジ開口から出ることにより、付勢要素を付勢要素または空洞の長手軸に沿って第2の直線方向に移動させてもよく、または減圧させてもよい。例えば、付勢要素は、圧縮アセンブリのプレートおよび/または付勢要素がアクチュエータのカバーを係合するまで、減圧されてもよい。加えて、締結部は、アクチュエータのカバー内の穴を介してアクチュエータステムおよび/または筐体から取り除かれてもよい。
【0046】
いくつかの例示的な方法、装置および製品を本明細書に説明したが、本発明の対象の範囲がそれに限定されるものではない。一方、本発明は、添付の特許請求の範囲内で文字通りまたは均等論の元に適正に収まるすべての方法、装置および製品を包含する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6