特許第6276282号(P6276282)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6276282
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】ウエストに自動調整可能なベルト
(51)【国際特許分類】
   A41F 9/02 20060101AFI20180129BHJP
【FI】
   A41F9/02 G
【請求項の数】3
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-538215(P2015-538215)
(86)(22)【出願日】2013年10月22日
(65)【公表番号】特表2015-532369(P2015-532369A)
(43)【公表日】2015年11月9日
(86)【国際出願番号】BR2013000435
(87)【国際公開番号】WO2014063215
(87)【国際公開日】20140501
【審査請求日】2016年10月24日
(31)【優先権主張番号】BR102012027126-5
(32)【優先日】2012年10月23日
(33)【優先権主張国】BR
(31)【優先権主張番号】BR132013023202-4
(32)【優先日】2013年9月11日
(33)【優先権主張国】BR
(73)【特許権者】
【識別番号】515111635
【氏名又は名称】レナータ モイセス イワミズ シルバ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】レナータ モイセス イワミズ シルバ
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 仏国特許出願公開第02670652(FR,A1)
【文献】 米国特許第02442855(US,A)
【文献】 特開2001−046116(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41F 1/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮革で製造されるタイプの、ウエストに自動調整可能なベルトであって、
扁平な管状の自由空隙(2)を伴う完全な扁平ループによって形成された断面を伴う、ベルト自体を構成する長い可撓性ストラップ(1)と、
自由空隙(2)内に収容された弾性ストラップ(8)及びガイド舌状片(9)と
を備え、
ストラップ(1)は、ベルトループ(4)及びバックル(5)を保持する折返し部(3)を有し
ストラップ(1)は、折返し(3)に近接する点で分割されて2つの隣接する端部(6)および端部(7)を形成し
返し(3)側の一方の端部(7)由空隙(2)内に弾性ストラップ(8)の一方の端部とガイド舌状片(9)の一方の端部を収容し
イド舌状片(9)の他方の端部はストラップ(1)の他方の端部(6)の自由空隙(2)の内部に自由に位置づけされ、
ストラップ(1)の他方の端部(6)の自由空隙(2)の内部には弾性ストラップ(8)の他方の端部固定されており
性ストラップ(8)は、ベルトに伸張力が加わるまではストラップ(1)の一方の端部(7)および他方の端部(6)を一緒に保つ、
ことを特徴とするウエストに自動調整可能なベルト。
【請求項2】
可撓性ストラップ(1)よりも薄い追加の部品である巻き(33)を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のウエストに自動調整可能なベルト。
【請求項3】
追加部品である巻き(33)が、薄い積層弾性構成要素である、ことを特徴とする請求項2に記載のウエストに自動調整可能なベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来のベルト、特に皮革製のベルトに対する技術的および機能的改良に関するものであるが、問題の改良は、他の材料で作られたベルトにも適用されてよい。
このような改良は、さらに、ベルトをウエストに着用しそれを適切にウエストに調整した後、特にユーザーが立ち位置から座った位置へと姿勢を変えた場合、肩甲領域はこの姿勢で、腹部を収容するためのわずかな増加の影響を受けるため、自動的にその外周を増減させることができるような形で、弾性手段を具備することからなる。
この弾性効果により、すでに体に調整されているベルトは、それを着用した時の人間の体の必要性に応じて、拡大または縮小でき、特に座った場合に不快感をひき起こす、通常の座った姿勢やしゃがんだ姿勢または類似の姿勢で起こるベルトの締めつける感覚を無くして、ユーザーにより高い快適性を提供する。
【背景技術】
【0002】
現在、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10および特許文献11、の中で教示されている通り、ウエストに調整された後に一般的なベルトの自動的微調整を行なうことのできる方法がいくつか存在する。
その中には自動的調整のためベルトバックルに非常に複雑な装置を有しているものもあれば、特許文献9の中で教示されているように弾性区分を使用するもの、すなわち弾性材料の短かいセグメントを通常はバックルの近くでベルト長の好適な位置に取込んでいるものもある。
この条件下で、前記弾性セグメントは、ベルトの外周が増減してユーザーのウエストに自動調整できるようにし、したがってこの弾性セグメントは、所望される快適性を提供し、すなわち座った時のウエスト部域内のあの締め付けられた感覚はなくなる。
【0003】
従来の手段は、ユーザーの体に自動調整することができるものの、見出された全てのケースにおいて弾性ストラップは常時露出されており、このことがベルトのデザインをマイナスの方向に改変させ、そのスタイルを変えることをも誘起し、衣服の全体的外観に悪影響を及ぼし得るということが指摘された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ブラジル特許第6400148号(BR6400148)
【特許文献2】ブラジル特許第7500699号(BR7500699)
【特許文献3】ブラジル特許第8701236号(BRMU8701236)
【特許文献4】ブラジル特許第0801535号(BRPI0801535)
【特許文献5】中国特許第201409494号(CN201409494)
【特許文献6】独国特許第19955279号(DE19955279)
【特許文献7】台湾特許第360586号(TWM360586)
【特許文献8】米国特許第4578827号(US4578827)
【特許文献9】米国特許第6681406号(US6681406)
【特許文献10】米国特許出願公開第2005015853号(US2005015853)
【特許文献11】国際公開第2011034333号(WO2011034333)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主要な目的は、完全に組込まれた弾性の入れ子式手段を提供し、こうしてベルトがウエストに調整された後、ユーザーが姿勢を変えた時、主として座って次に再び立ち上がった時に所望される快適性を提供するのに充分な程度に外周を増減させることによって自動的に調整され得、こうしてベルトの締付けという不快な感覚をなくするようにすることにある。
【0006】
本発明の別の目的は、ベルトの視覚的外観を不変の状態に維持することにある。
すなわちバックルの近くで、前記ベルトは分割され、この点においては細いラインだけが目に見え、かつ同じくこの点においては、ベルトの一方の側が弾性手段および入れ子式ガイドを組込んでおり、その結果、前記分割端部は、例えばユーザーが座った時などのようにベルトが自動的に「より長いもの」に調整された場合にのみ離れるように移動し、ユーザーが立ち上った時に通常の位置まで戻る。
【課題を解決するための手段】
【0007】
同じ機能的概念を維持して、本発明は、前記弾性手段のための異なる実施形態を提供する。
【0008】
本発明をより良く理解するために、その詳細な説明が添付図面を参照しながら提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係るベルトを示す斜視図である。
図2】ベルトの前方立面図を示している。
図3】ベルトの内部の詳細を示す、図2に示された断面A−Aの拡大図である。
図4】ユーザーのウエストへの自動的調整のための弾性手段を強調する、伸張したベルトの等角図を提示する。
図5】1つの構造的変形形態に係るベルトの等角図を描いている。
図6】ベルトの前方立面図である。
図7図6に示された断面の拡大図を示す。
図8】ユーザーのウエストへの自動的調整のための構造的変形形態の弾性手段を強調する、伸張したベルトの等角図を提示する。
図9】バックルおよびループの取付け点を構成する連続する部品としてのガイド舌状片の構造を強調する斜視図である。
図10】バックルおよびループの取付け点を構成する連続する部品としてのガイド舌状片の構造を強調する斜視図である。
図11】ベルトの自動調整のための弾性手段の第1の構造的態様を示す前方斜視図である。
図12図11のベルトの後方斜視図を示す。
図13図11のベルトの前方立面図を示す。
図14図11のベルトの底面図である。
図15】第1の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図13に示された断面C−Cの図を示す。
図16】同じく第1の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図14中に標示された断面D−Dの図を表わす。
図17図16中に示された断面E−Eの図である。
図18図16に示された断面F−Fの図を示す。
図19図11と同等であるが、この場合にはベルトの自動調整用弾性手段が伸張している前方斜視図である。
図20】同様に伸張した弾性手段を示す、図12のベルトの後方斜視図を示す。
図21図13と同等であるもののこの場合には同様に弾性手段が伸張しているベルトの前方立面図を示す。
図22図14と同等であるものの、伸張した弾性手段を示すベルトの底面図である。
図23】第1の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の動作を詳細に示し、この場合このような弾性手段が完全に伸張している、図21に示された断面G−Gの図を示す。
図24】ベルトの自動調整用弾性手段の第2の構造的態様を示す前方斜視図である。
図25図24のベルトの後方斜視図を示す。
図26図24のベルトの前方立面図を示す。
図27図26中に示された断面H−Hの断面図を示す。
図28図24のベルトの底面図である。
図29】第2の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図26に標示された断面I−Iの図、ならびに他の3つの拡大詳細図、すなわち2つの横断面図と1つの斜視図を示している。
図30】同じく第1の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図26中に標示された断面I−Iの等角図である。
図31】第2の構造的態様を示すものの、この場合ベルトの自動調整用弾性手段が伸張している、図24と同等の前方斜視図である。
図32】この場合ベルトの自動調整用弾性手段が同様に伸張している、図25の後方斜視図を示す。
図33図31の前方立面図を示す。
図34図31のベルトの底面図である。
図35】第2の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図33に示された断面J−Jの図を示す。
図36】同じく第2の構造的態様のベルトの伸張した自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図33中に示された断面J−Jの等角図である。
図37】ベルトの自動調整のための弾性手段の第3の構造的態様を示す前方斜視図である。
図38図37のベルトの後方斜視図を示す。
図39図37の前方立面図を示す。
図40図37のベルトの底面図である。
図41】第1の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図39に示された断面K−Kの図を示す。
図42】同じく第3の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図39中に示された断面K−Kの等角図である。
図43】第2の構造的態様を示すものの、この場合ベルトの自動調整用弾性手段が伸張している、図37と同等の前方斜視図である。
図44】この場合ベルトの自動調整用弾性手段が同様に伸張している、図38の後方斜視図を示す。
図45図43の前方立面図を示す。
図46図43のベルトの底面図である。
図47】第1の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図45に示された断面L−Lの図を示す。
図48】同じく第3の構造的態様のベルトの自動調整用弾性手段の内部の詳細を示す、図45中に示された断面L−Lの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図およびその詳細、特には、図1、2、3によると、本発明の「ウエストに自動調整可能なベルト」は、扁平な管状の自由空隙(2)を伴う完全な扁平ループによって形成された断面を伴う、ベルト自体を構成する長いストラップ(1)、ならびに折畳まれた後に通常少なくとも1つのベルトループ(4)およびそれ自体単純なバックルまたはより複雑な閉鎖具を収容する、ストラップの一方の端部を形成する、ただしそのうちのいずれかがストラップ(1)の他方の端部を調整し急速に結合または結合解除してベルトがユーザーのウエストに快適に適合され得、容易に取外すこともできるようにするのに充分な手段を提供しうる、皮革などの可撓性材料で製造される。
【0011】
この「ウエストに自動調整可能なベルト」は、まず、それが折返し(3)に近接する点で分割されて折返し(3)の側に2つの隣接する端部(6)および(7)を形成し、この側で、前記端部はその自由空隙(2)内で弾性ストラップ(8)の端部とガイド舌状片(9)の端部を収容し、このガイド舌状片(9)の他方の端部はストラップ(1)の他方の端部(6)の空隙(2)の内部に自由に位置づけされ、その内部には弾性ストラップ(8)の他方の端部も同様に固定されており、この弾性ストラップ(8)は、それ自体、ストラップ(1)の端部(6)および(7)を引張りかつそれらを一緒に保ち、こうしてこのような接合点が事実上見えないようにするのに充分な張力を用いて保持されていることを特徴としており、このため、提案されている改良は、ベルトの設計と干渉せず、その元来の完璧な外観を維持する。
【0012】
一方で、図4に示されている通り、弾性ストラップ(8)およびガイド舌状片(9)は、端部(6)の側でベルトの内部を入れ子式に移動して完全に埋め込まれた手段を提供しており、こうしてベルト(1)は、ウエストに調整された後自動的に調整され得るようになっている(ベルトの外周は、ユーザーが姿勢を変えた時、主に座って次に再び立ち上がった時に、ベルトが締め付ける不快な感覚を無くして所望される快適性を提供するように充分な程度に増大または減少する)。
【0013】
図5、6および7を参照すると、別の好ましい実施形態において、弾性ストラップ(8)とガイド舌状片(9)は、それらの端部において相互連結されており、一方それらの反対側の端部はそれぞれ端部(6)の内部および端部(7)の内部に固定されており、したがって2つの張力の加わった部品が見られ、この場合舌状片が外向きおよび内向きに移動して自動調整している図8に示されているものと同じ弾性的効果が得られる。
【0014】
図4および図8は伸張したベルトを示している。
すなわち、図4では、弾性ストラップは必要以上に伸ばされて、通常はベルトの内部にとどまっているガイド舌状片の先端部を露呈し、こうして弾性ストラップ(8)およびガイド舌状片(9)の内向きおよび外向きの移動を明確に示している。
【0015】
図8では、状況は同じであり、ガイド舌状片(9)との接合部がつねにベルトの内部にとどまっているままで、必要以上に伸ばされた弾性ストラップ(8)を示している。
【0016】
図9および図10は、ガイド舌状片が、バックル(5)の締結点を構成する折返し(3)の前壁または後壁の延長部分によって形成されているという事実を強調している。
【0017】
以上からわかるように、弾性ストラップ(8)およびガイド舌状片(9)は、ベルト(1)の内部を入れ子式に移動する完全に組込まれた手段を提供しており、こうして前記ベルト(1)は、ウエストに調整された後自動的に調整され得、ユーザーが姿勢を変えた時、主に座って次に再び立ち上がった時に、ベルトが締め付ける不快な感覚を無くして所望される快適性を提供するように充分な程度にベルトの外周を増大または減少させるようになっており、この効果は、ユーザーが立上った姿勢に戻った時点で逆転され、この位置では弾性手段は事実上見えなくなり、衣服のデザインに干渉しない細いラインのみを残す。
【0018】
すでに述べた通り、本発明は、以上で説明した同じ弾性効果を提供するために3つの追加の構造的態様を含む。
【0019】
図12図18に示された第1の構造的態様は、それが、同じくストラップの形をした2つの可動要素、すなわち、1つの弾性要素(11)と1つの外側摺動仕上げ要素(12)を含み、それらが、共に一方の端部で接合されていることに加えて、ベルトループ(4)および結合用装置(5)を取付けており、一方反対側では、それらは可撓性ストラップ(1)の対応する端部に結合されており、これらのカップリングは、仕上げ要素(12)の場合、摺動して、弾性内側要素(11)の伸長および短縮を補償することを特徴とする。
【0020】
外側摺動仕上げ要素(12)は、可撓性ストラップ(1)と同じ幅を有する折畳まれたストラップであり、折畳まれた側において、結合用装置(5)を固定するための連接点を構成する横断方向シーム(14)で完成する巻き(13)を形成し、一方反対側の端部では、仕上げ要素(12)の部品(15)および(16)はそれぞれ可撓性ストラップ(1)の外側および内側面に沿って延在し、この可撓性ストラップ自体はこの部分において長手方向スロット(17)を有し、このスロットに横断ピン(18)が貫通しており、その端部は前記部品(15)および(16)の中に固定されており、ここで前記ピンおよびスロットは、弾性要素(11)の伸長および短縮行程のための制限手段を形成している。
【0021】
弾性要素(11)はシーム(14)によって固定された一つの端部を有し、一方もう1つの側でその部品(19)および(20)はそれぞれ、可撓性ストラップ(1)の外側面および内側面に沿って延在し横断シーム(21)によって接合されている。
【0022】
論理的には、弾性要素(11)は、それぞれストラップ(1)のいずれかの側におよび同じ機能的効果を有する結合用装置上に同等に定着された端部を有する単一のストラップであり得る。
【0023】
図19および図23は、第1の構造的態様の動作を示している。
すなわち、このような図において、ベルトは伸長され、その外周の増加をシミュレートしている。
この場合、図19および20には、スロット(17)が見える。
しかしながら、このスロットは組込まれていてよく、そのため、部品(15)および(16)は、前記スロット(17)をつねに隠れた状態に保つのに充分なより長い長さをピン(18)以降に呈していてよいが、これらのおよび他の変更が、図23を見れば最も良くわかるアセンブリの動作に干渉することはなく、この図では、バックルである装置(5)が弾性要素(11)の伸張をひき起こすのに充分引張られており、それと同時に仕上げ要素(12)も同様に論理的にはピン(18)を貫通するスロット(17)により案内されて摺動しているということが明らかである。
スロット(17)の長さが要素(11)の伸張および短縮を制限し、こうして前記ベルト(1)のための組込まれた手段を補完し、ウエストに調整した後、このベルトは自動的に調整され得、ユーザーが姿勢を変えた時、主に座って次に再び立ち上がった時に、ベルトが締め付ける不快な感覚を無くして所望される快適性を提供するように充分な程度にベルトの外周を増大または減少させるようになっており、この効果は、ベルトの初期調整を失うことなくユーザーが再び立上った時点で逆転される。
【0024】
第2の構造的態様は、図24図30に詳細に示されており、これらの図では、それが先行する態様と同様に、それ自体単純なバックルまたはより複雑な閉鎖具であり得る従来の結合用装置(5)および少なくとも1つのループ(4)を伴う一つの端部を有する[ただし、そのうちのいずれもが、ストラップ(1)の他方の(図示されていない)端部の調整および急速な結合または結合解除に充分な手段を提供して、ベルトをユーザーのウエストに快適な形で適合させると同時に同様に容易にこれを取外すこともできるようにしている]ことを含め、この目的と適合する任意の材料から得られた、ベルト自体である長い可撓性ストラップ(1)を含んでいるように見える。
【0025】
図29により詳細に示されている第2の構造的態様は、短かい対面する部分(22)を形成する内部に折畳まれた可撓性ストラップ(1)の対応する端部を有しており、この部分(22)はそれ自体、端部巻き(23)を作り出し(この中を装置(5)の枢動軸(24)が通過している)、ベルトループ(4)のための固定点をも形成し、ここで前記巻き(23)が、装置(5)の変位のための長手方向空隙(Y)を形成するのに充分なほど長手方向に伸長させられていることを特徴とする。
【0026】
第2の構造的態様はさらに、対面する部分(22)と可撓性ストラップ(1)の間に固定された内部弾性要素(25)ならびに、装置(5)が外へ強制された場合(f)に点(b)まで伸張可能である前記弾性要素(25)により点(a)まで内向きに引張られた状態にそれ自体通常保たれている装置(5)の軸(24)と前記弾性要素(25)の対応する端部とを連結するカップリング(26)を含んでいる。
ここで、点(a)および(b)は、ストラップ(1)の伸張行程を規定する。
すなわち、ベルトを着用した場合のベルトの自然の直径およびベルトがユーザーのウエスト上に強制された場合の大きい方の直径を規定する。
【0027】
弾性要素(25)は、2つの相対する部品(27)を形成する折畳まれたストラップであり、それ自体軸(24)と結合する他方の曲線端部(29)を有するカップリング(26)の横断スロット(28)を貫通する端部を有し、一方相対する部分(27)の反対側の端部は、ストラップ(1)と部分(22)の相対する部品の間のシーム(30)によって固定されて、この場合弾性要素(25)を自由な状態に維持するストラップ(1)および対面する部分(22)の前記部品の間の側方シーム(31)を伴う他の固定点を提供しており、こうして、この弾性要素は、シーム(30)と支持点としての軸(24)のみを有して、伸張および短縮することが可能となっている。
【0028】
図31図36は、第2の構造的態様の動作を示している。
すなわち、このような図において、ベルトは延長され、その外周の増加をシミュレートしている。
アセンブリの動作は、図35および図36でより良く見ることができ、これらの図では、バックルである装置(5)が空隙(y)の限界まで要素(25)の伸長をひき起こすのに充分なほど引張られており、こうして完全に埋め込まれた手段を提供しており、こうしてベルト(1)は、ウエストに調整された後に自動的に調整され得、ユーザーが姿勢を変えた時、主に座って次に再び立ち上がった時に、ベルトが締め付ける不快な感覚を無くして所望される快適性を提供するように充分な程度にベルトの外周を増大または減少させるようになっていることが明らかである。
【0029】
最後に、第3の構造的態様は、図37図42に示されており、これらの図では、アセンブリが第2の態様の構造細部を全て含んでおり、唯一の差異は、この場合、可撓性ストラップ(1)において使用されているものとは異なる材料の追加の部品である巻き(33)にあり、したがって前記巻き(33)が、装置(5)が引き出された時に同様に伸張させられるのに充分な程度に実質的に可撓性および弾性を有する材料でできたより薄い部片であることがわかる。
【0030】
この場合、弾性の相補的部品(33)は、弾性アセンブリが短縮した場合に通常の形状を維持することができる。
この条件下で、このような部品(33)はその通常の外観を維持し、そのサイズまたは位置の改変は全く存在しない。一方、装置またはバックル(5)がベルトの直径を増大させるために強制的に外に引き出された場合には、この条件下で前記部品(33)は同じ割合で伸張させられることから、このようなことは起こらず、装置またはバックル(5)が強制的に外に引き出されなくなった時点でその通常の位置に戻り、前記部品(33)は再び縮減して、ベルトのこの領域内には全く移動が存在しない印象を与える。
【0031】
図43図48は、第3の構造的態様の動作を示し、このような図では、ベルトは伸張されて、その外周の増加をシミュレートしている。
この場合、動作は、弾性部品(33)の伸張が図示されていないという事実だけを考慮に入れて、第2の態様について記載したものと全く同じである。
したがって、この効果は、ベルトがそのより大きい直径まで強制された場合にも同様に発生するものと理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
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図11
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