(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6276510
(24)【登録日】2018年1月19日
(45)【発行日】2018年2月7日
(54)【発明の名称】関節インプラント試験構成部材
(51)【国際特許分類】
A61F 2/40 20060101AFI20180129BHJP
A61F 2/46 20060101ALI20180129BHJP
【FI】
A61F2/40
A61F2/46
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-50120(P2013-50120)
(22)【出願日】2013年3月13日
(65)【公開番号】特開2013-192937(P2013-192937A)
(43)【公開日】2013年9月30日
【審査請求日】2016年1月18日
(31)【優先権主張番号】12159757.9
(32)【優先日】2012年3月15日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513047039
【氏名又は名称】アルスレックス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100157440
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 良太
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(74)【代理人】
【識別番号】100139527
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 克礼
(74)【代理人】
【識別番号】100164781
【弁理士】
【氏名又は名称】虎山 一郎
(72)【発明者】
【氏名】ニック・メトカルフェ
【審査官】
寺澤 忠司
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭54−022994(JP,A)
【文献】
特表2009−523578(JP,A)
【文献】
特開平04−044756(JP,A)
【文献】
特開平07−000434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/30−2/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
幹モジュール(10)に取付けられているか、あるいは骨内に固定された関節アダプタ(20)に取付け方向に取付けられるプロテーゼ(10,20,30,50)の試験構成部材であって、前記試験構成部材が、関節アダプタ(20)の内側面(21)に設けられた少なくとも一つの周辺溝(22)と取付け方向に交差する方向に嵌合するための少なくとも一つの環状凹部を備えた外側面を有する試験構成部材において、
試験構成部材が、その取付方向と交差する方向に延びておりかつその取付方向に貫通している少なくとも一つのほぼ半径方向のスリットを備え、この半径方向のスリットが、試験構成部材を関節アダプタ(20)内に簡単に挿入し、および関節アダプタから簡単に除去するために、スリットの幅が縮小されるように試験構成部材を圧縮することができ、
試験構成部材が、幹モジュール(10)とライナ(30)の間に挿入できるスペーサ(50)であり、内側面(51)と少なくとも一つの溝(52)を備えていることを特徴とする試験構成部材。
【請求項2】
幹モジュール(10)に取付けられているか、あるいは骨内に固定された関節アダプタ(20)に取付け方向に取付けられるプロテーゼ(10,20,30)の試験構成部材であって、前記試験構成部材が、関節アダプタ(20)の内側面(21)に設けられた少なくとも一つの周辺溝(22)と取付け方向に交差する方向に嵌合するための少なくとも一つの環状凹部を備えた外側面を有する試験構成部材において、
試験構成部材が、その取付方向と交差する方向に延びておりかつその取付方向に貫通している少なくとも一つのほぼ半径方向のスリットを備え、この半径方向のスリットが、試験構成部材を関節アダプタ(20)内に簡単に挿入し、および関節アダプタから簡単に除去するために、スリットの幅が縮小されるように試験構成部材を圧縮することができ、
試験構成部材が、関節のカップであるへこんだ球状の空洞部(31)を備えたライナ(30)であることを特徴とする試験構成部材。
【請求項3】
試験構成部材が、複数のスリットを備えていることを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の試験構成部材。
【請求項4】
試験構成部材が、ライナを関節アダプタ内にパチンと嵌め込むための少なくとも一つのスロープを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の試験構成部材。
【請求項5】
試験構成部材が、試験構成部材の圧縮のために一組のプライヤのような工具を挿入するための少なくとも一つの孔を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の試験構成部材。
【請求項6】
試験構成部材が、関節アダプタ内での回転を防ぐための少なくとも一つの手段を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の試験構成部材。
【請求項7】
一式が異なる高さを有する複数の試験構成部材を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の一式の試験構成部材。
【請求項8】
関節アダプタ(20)であって、この関節アダプタが幹モジュール(10)に取付けることができるか、あるいは骨内に固定することができ、さらに内側面(21)と少なくとも一つの溝(22)を備えている関節アダプタと、
請求項2の試験構成部材であって、この試験構成部材が、関節のカップであるへこんだ球状の空洞部(31)を備えたライナ(30)であり、外側面(32)が、関節アダプタ(20)の少なくとも一つの溝(22)と接続して機能するための少なくとも一つの凹部(35)を備えている試験構成部材とを備えている試験構成部材のプロテーゼ。
【請求項9】
スペーサ(50)が、幹モジュール(10)とライナ(30)の間に挿入できることを特徴とする請求項8に記載の試験構成部材のプロテーゼ。
【請求項10】
ライナ(30)および/またはスペーサ(50)が、複数のほぼ半径方向のスリットを備えていることを特徴とする請求項8に記載の試験構成部材のプロテーゼ。
【請求項11】
ライナ(30)および/またはスペーサ(50)が、ライナを関節アダプタ内にパチンと嵌め込むための少なくとも一つのスロープを備えていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一つに記載の試験構成部材のプロテーゼ。
【請求項12】
ライナ(30)および/またはスペーサ(50)が、ライナを圧縮するために一組のプライヤのような工具を挿入するための少なくとも一つの孔を備えていることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一つに記載の試験構成部材のプロテーゼ。
【請求項13】
ライナ(30)および/またはスペーサ(50)が、関節アダプタ内での回転を防ぐための少なくとも一つの手段を備えていることを特徴とする請求項8〜12のいずれか一つに記載の試験構成部材のプロテーゼ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関節インプラントおよびプロテーゼのための試験構成部材、特に肩のインプラントおよびプロテーゼのための試験構成部材に関する。
【背景技術】
【0002】
肩関節体は、優れた運動の範囲を有するボールとソケットの関節体である。関節症あるいは骨折のような、肩の不安定な状態および肩関節部の他の病気には、関節部の交換が必要である。肩関節部以外の他の関節部も交換を必要とする。
【0003】
上腕骨の凸形ヘッドの交換を含む肩関節プロテーゼは、特許文献1に開示されている。この肩関節プロテーゼは実際の関節の向きと中心を反映している。磨り減っているか、あるいは損傷した肩回旋筋腱版あるいは手におえない骨喪失の場合、このようなプロテーゼは、可動域をリカバーしないだろう。このような場合、逆肩関節プロテーゼが好ましい。このようなプロテーゼの一例は、特許文献2に開示されている。このようなプロテーゼでは、上腕骨構成部材は幹と幹に取付けられたカップを備えている。関節窩構成部材は、上腕骨構成部材のカップと関節を構成して動く凸形ヘッドを支持する。
【0004】
一般的に、プロテーゼの形状は患者の要求に合わせて調節されねばならない。これは関節のソケット部分内に試験ライナを挿入することにより行われる。特許文献3は、回転により調節できる拡張可能な試験構成部材を開示している。それにより大きさの正確な調節が可能になるが、試験構成部材を関節から除去した後、高さが正確に再現できないので再製作性は不十分である。
【0005】
特許文献4は、複数の試験あるいは暫定的ライナを開示しており、これらのライナは幹にライナを固定するためのバネ式フィンガーを欠いているが、その他の点ではインプラントされた関節式ライナとほぼ同一である。バネ式フィンガーを欠いているので、これらの試験ライナは、関節の形跡(trail)が減る間、傾くか、往復運動するか、あるいは適所から旋回することが多い。従って、外科医は新しい関節の真の作用を得ず、かつ重要な手術の工程時に間違ったメッセージを受取る恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第7819923号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2009/0210065号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第2047827号明細書
【特許文献4】国際特許出願公開第2007/084939号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の解決されるべき課題は、簡単に挿入および除去ができるが、試験時に適所にさらにしっかり保持される、関節インプラントおよびプロテーゼのための試験構成部材、特に肩のインプラントおよびプロテーゼのための試験構成部材を設計することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題の解決手段は、独立請求項に記載されている。従属請求項は、本発明のさらなる改善に関する。
【0009】
プロテーゼの試験構成部材は、関節アダプタの少なくとも一つの溝と接続して機能するための少なくとも一つの凹部を備えた外側面を有するのが好ましい。少なくとも一つの凹部は、試験構成部材の外側面における周辺凹部であり、この周辺凹部は関節アダプタの内側面の周辺溝内に嵌合するのに適している。試験構成部材は少なくとも一つのほぼ半径方向のスリットを備え、この半径方向のスリットが、試験構成部材を接続アダプタ内に簡単に挿入し、および接続アダプタから簡単に除去するために試験構成部材を圧縮することができる。試験構成部材を関節アダプタ内に挿入する前に、少なくとも一つのほぼ半径方向のスリットの幅が縮小されるように、試験構成部材は圧縮され、従って凹部のお幅あるいは半径は縮小し、試験構成部材は関節アダプタの溝内に簡単に挿入することができる。試験構成部材は、試験構成部材を関節アダプタ内にパチンと嵌め込むことができる外側面に形成されたスロープを備えていてもよい。これにより外科医に、フィードバックを与える、試験構成部材が関節アダプタ内にロックされたというクリック音および/または振動が生じる。試験構成部材を除去する場合、少なくとも一つのほぼ半径方向のスリットの幅あるいは半径が縮小され、従って凹部の幅あるいは半径が縮小され、それにより関節アダプタから試験構成部材を除去することができる。試験構成部材は、へこんだ球面の空洞部を有する関節部のライナを有するのが好ましい。さらに試験構成部材は、関節アダプタとライナの間に挿入されたスペーサであってもよい。別の実施形態において、試験構成部材は、一組のライナとスペーサであってもよい。
【0010】
本発明の他の実施形態は、関節プロテーゼ、好ましくは肩プロテーゼの上腕骨構成要素に関するが、本発明は他の種類のプロテーゼにも適用されてもよい。幹モジュールはプロテーゼを骨内に固定するために設けられている。関節アダプタは、好ましくは幹モジュールに対して異なる角度で取付けることができる。関節アダプタは必ずしも別個の部品である必要はない。関節アダプタは幹モジュールと一体の部品であってもよい。代替え的実施形態において、関節アダプタは直接載置され、例えば骨内にネジ止めされてもよい。関節アダプタは、好ましくは関節部のカップであるへこんだ球面の空洞部を有するライナを保持する。関節アダプタは、内側面と少なくとも一つの好ましくは周辺溝を備えている。ライナは、少なくとも一つの好ましくは環状凹部を備えた外側面を有する。この凹部は、ライナの主体の直径に対して同心であるのが好ましい。その目的は、関節アダプタの少なくとも一つの溝あるいはスペーサと接続して機能することである。さらに、ライナはほぼ半径方向のスリットを有する試験構成部材であり、このスリットにより、ライナを関節アダプタあるいはスペーサ内に簡単に挿入するために、かつライナを関節アダプタあるいはスペーサから除去するために圧縮することができる。これにより、異なる大きさの様々な試験ライナを挿入することができ、従って、患者にとって最も良好な大きさを見つけるために、様々な大きさを試すことができる。さらに、随意のスペーサをライナと関節アダプタの間に挿入してもよい。関節アダプタと同じように、スペーサは、ライナと接続して機能させるための、内側面と少なくとも一つの好ましくは周辺溝を備えている。さらにスペーサは、少なくとも一つの好ましくは環状凹部を備えた外側面を有する。この凹部はライナの主体の直径に対して同心であるのが好ましい。その目的は、関節アダプタの少なくとも一つの溝と接続して機能することである。スペーサはほぼ半径方向のスリットを有しており、このスリットにより、スペーサを関節アダプタ内に簡単に挿入するために、かつスペーサを関節アダプタから除去するために圧縮することができる。これにより異なる大きさの様々なスペーサ挿入することができ、従って患者にとって最も良好な大きさを見つけるために様々な大きさを試すことができる。スペーサおよびライナの最も良好な大きさが確認された場合に、スリットの無い最終的ライナと随意の最終的スペーサを挿入してもよい。これらはもはや除去することはできない。
【0011】
さらに、試験構成部材は、第二の試験縮小工程が可能となるように、試験カップと最終的なインプラント(カップとスペーサ)の双方と一緒に使用できる。
【0012】
本発明の別の実施形態によれば、試験構成部材および/またはライナおよび/またはスペーサは、単純化された挿入と除去が可能となるように、可撓性を上げ、かつ圧縮力を下げるための複数のスリットを備えている。
【0013】
本発明の別の実施形態によれば、試験構成部材および/またはライナおよび/またはスペーサは、試験構成部材および/またはライナの圧縮が可能となるように、少なくとも一つの孔、好ましくは二つの孔を有する。工具が一組のプライヤを備えているとさらに好ましい。
【0014】
試験構成部材および/またはライナおよび/またはスペーサが、関節アダプタ内での回転を防ぐための手段を備えているとさらに好ましい。このような手段は、関節アダプタの凹部材および/または突出部と接続して機能する突出部および/または凹部であってもよい。
【0015】
本発明の別の課題は、異なる高さを有する一式の試験構成部材を提供することである。代替え的実施形態において、試験構成部材は、関節アダプタに比べて異なる半径方向のずれでへこんだ球面の空洞部を有してもよい。従って、異なる偏芯および/または位置を提供する。
【0016】
本発明の別の課題は、好ましくは肩関節部の関節間隔を最適化するための方法である。幹モジュールを挿入した後、関節アダプタを骨内に挿入し、上記に開示した少なくとも一つのライナの試験構成部材を関節アダプタ内に挿入し、関節間隔を測定および/または試験する。次いで、試験構成部材を圧縮することにより、試験構成部材を関節アダプタから除去し、関節アダプタから試験構成部材引っ張り出す。必要であれば、別の試験構成部材を試験してもよい。適切なライナの大きさを確認した後、もはや除去することができない最終的な羅愛奈を幹モジュール内に挿入する。
【0017】
以下に、図に関連した実施形態の例に基づいて、一般的発明思想を限定することなく、実例にを使用して本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図5】ライナとその挿入を部分断面で示した図である。
【
図7】複数のスリットを備えた変更されたライナを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0019】
図1には本発明による好ましい実施例を示す。この実施例は、肩プロテーゼの上腕骨構成要素を示すが、本発明は他の如何なる種類のプロテーゼにも適用されてもよい。幹モジュール10はプロテーゼを骨の中に固定するために設けられている。関節アダプタ20は好ましくは幹モジュール10に対して異なる角度で取付けることができる。関節アダプタは必ずしも別個の部品である必要はない。関節アダプタは幹モジュールと一体でもよい。関節アダプタは、関節のカップである凹所に置かれた、好ましくは球状空洞31有するライナ30を保持する。関節アダプタ20は、内側面21と少なくとも一つの好ましくは周辺溝22を備えている。ライナ30は、少なくとも一つの好ましくは環状凹部35を備えた外側面32を有する。この環状凹部は、ライナの主体の直径に対して同心であるのが好ましい。その目的は、関節アダプタ20の少なくとも一つの周辺溝22あるいはスペーサ50と接続して機能させることである。さらにライナは、ほぼ半径方向のスリット33を備え、このスリットにより、関節アダプタ20あるいはスペーサ50内へ容易に挿入するための、もしくは関節アダプタあるいはスペーサから取除くためのライナの圧縮が可能になる。これによって、
図2に示したように、異なる大きさを有する様々なライナを挿入することができ、従って患者にとって最も良好な大きさを見つけるために、様々な大きさを試すことができる。さらに、随意のスペーサ50をライナ30と関節アダプタ20の間に挿入してもよい。関節アダプタと同じように、スペーサ50は、ライナ30と接続して機能させるための、内側面51と少なくとも一つの好ましくは周辺溝52を備えている。さらにスペーサは、少なくとも一つの好ましくは環状凹部55を備えた外側面56を有する。この環状凹部は、ライナの主体の直径に対して同心であるのが好ましい。その目的は、関節アダプタ20の少なくとも一つの周辺溝22と接続して機能させることである。さらにスペーサは、ほぼ半径方向のスリット53を備え、このスリットにより、関節アダプタ20内へ容易に挿入するための、もしくは関節アダプタから取除くためのスペーサの圧縮が可能になる。これによって、
図2に示したように、異なる大きさ58を有する様々なスペーサを挿入することができ、従って患者にとって最も良好な大きさを見つけるために、様々な大きさを試すことができる。スペーサおよびライナの最も良好な大きさが確認された場合に、もはや取除くことができない、スリット33の無い最終的ライナと随意の最終的スペーサを挿入してもよい。
【0020】
図2には、関節アダプタ内に挿入されたスペーサ50とスペーサに挿入されたライナ30を備えた関節アダプタ20が詳細に示してある。ライナ30は、スペーサ50の周辺溝52と接続して機能している環状凹部35を備えている。スペーサは、関節アダプタ20の周辺溝22と接続して機能している環状凹部55を備えている。スペーサは、さらにスペーサを関節アダプタ20に固定するためにネジが挿入されるネジ孔57を備えている。ライナは高さ41を有する。スペーサは高さ58を有する。試験構成部材一式は、異なる高さ41を有する複数のライナを備えていてもよい。
【0021】
図3では、ライナ30と一緒の関節アダプタ20が斜視図で示してある。
【0022】
図4で、ライナ30は平面図で示してある。ここでスリット33はさらなる圧縮を可能にするために外側に向かって大きな幅を有するように変更されている。さらに、ライナの材料の範囲内で可撓性を改善し、かつ張力を下げるためにスリットの端部に孔34が設けられている。好ましくはプライヤが関節アダプタ内に挿入される場合に、孔38が一組のプライヤを挿入するために使用されてもよい。好ましくは少なくとも一つのグリップ43が、さらに好ましくは二つのグリップ43がライナのお圧縮のために、従って挿入と除去を単純化するために設けられている。
【0023】
図5では、ライナ30と関節アダプタ20が断面図で示してある。挿入あるいは除去の前に、力36が図示したようにライナを圧縮するためにライナの側面にかけられ、従って環状凹部が関節アダプタの周辺溝22と接続して機能するように、ライナの環状凹部35を通路37に沿って関節アダプタ20内に移動させることができる。
【0024】
図6では、ライナ30のA−A断面が示してある。どのように力30が側面にかかるのかが見て取れる。さらに、円弧形状の凹部部分40があり、これらの部分は(ここには図示していない)関節アダプタと接続して機能し、関節アダプタに対してライナが回転するのを防いでもよい。
【0025】
図7は複数のスリット33,39を備えた変更されたライナを示す。これら複数のスリットにより可撓性が増し、従って挿入および/または除去のためにライナを圧縮するために必要とされる。
【0026】
図8は嵌め込みができるライナを示す。この目的で、少なくとも一つのスロープ42が、凹部35の底部に設けられるのが好ましい。
【符号の説明】
【0027】
10 幹モジュール
20 関節アダプタ
21 内側面
22 周辺溝
30 ライナ
31 へこんだ球状の空洞
32 外側面
33 スリット
34 孔
35 環状凹部
36 力
37 挿入のための移動の通路
38 工具のための孔
39 スリット
40 円弧状の凹部部分
41 ライナの大きさ
42 スロープ
50 スペーサ
51 内側面
52 周辺溝
53 スリット
55 環状凹部
56 外側面
57 ネジ孔
58 スペーサの大きさ