【課題を解決するための手段】
【0007】
2つまたはそれ以上のドラッグ・エージェント(または薬剤)を送達する薬物送達デバイス(ひとまとめにして「薬物送達システム」と呼ぶ)と共に使用するためのニードル・アセンブリならびにこのようなニードル・アセンブリを使用する種々の方法の種々の実施形態がここに開示される。ここに提案するニードル・アセンブリおよび方法は、単独の薬物送達システムを使用しての複数のドラッグ化合物の複合組み合わせの送達を考慮に入れている。さらに、ここに提案するニードル・アセンブリおよび方法は、ユーザが単独の投与量設定機構および単独の計量分配インタフェースのみを有する薬物送達システムを使用して少なくとも2つの薬剤を設定、計量分配することを可能にする。単独の投与量セッタは、薬剤の1つの単独の投与量が設定され、単独の計量分配インタフェースを通して計量分配されるときに個々のドラッグ化合物の所定の組み合わせが送達されるように薬物送達システムの投与量設定機構を制御できる。
【0008】
本発明によるニードル・アセンブリは、第1の薬剤を含んでなるものでもよい。第1の薬剤は、近位ハウジング部材内に収容されてもよい。
【0009】
第1の薬剤は、ニードル・アセンブリにおけるリザーバまたは第1薬剤チャンバ内に収容されてもよい。ニードル・アセンブリは、第1の薬剤を予め充填されてもよい。なお、「予め充填される」という表現は、ニードル・アセンブリが薬物送達デバイスに取り付けられる前にすでにニードル・アセンブリが第1の薬剤で満たされているということを意味する。したがって、ニードル・アセンブリは、ニードル・アセンブリと薬物送達デバイスの間に流体連通が確立される前に第1の薬剤で予め充填されてもよい。
【0010】
ニードル・アセンブリは、組み込み式であってもよいし、密封され、滅菌された使い捨てモジュールとして提供されてもよい。図示してないが、ニードル・アセンブリは、滅菌した保護カプセルまたは容器内に収容され得る。滅菌ニードル・アセンブリへのアクセスを獲得するためにユーザが剥離または引き裂きでシールまたは容器自体を開けることになっている場合、ニードル・アセンブリは製造業者によって供給されてもよい。或る種の例においては、ニードル・アセンブリの各端に2つまたはそれ以上のシールを提供することが望ましいかも知れない。シールは、ニードル・アセンブリ内に収容される第1の薬剤の完全な状態を確保できる。シールは、保管中に薬剤が失われないこと、または、薬剤が、たとえば、湿気で汚染されないということを確実にすることができる。
【0011】
薬物送達デバイスは、ニードル・アセンブリがデバイスに取り付けられる前に第2の薬剤で少なくとも部分的に満たされるリザーバまたは容器を含んでなるものであってもよい。個々のドラッグ化合物間の治療関係(または治療プロフィール)を定めることによって、このようなアセンブリを使用するここに提案するニードル・アセンブリおよび方法は、ユーザがシステムを使用する毎に正しい投与量組み合わせを算出し、設定しなければならない場合に複数の入力と関連した固有のリスクなしに患者(またはユーザ)が薬物送達システムから複数のドラッグ化合物の最適治療投与量組み合わせを受けることを確実にするのを助ける。したがって、ここに提案するニードル・アセンブリを組み込んでいる薬物送達システムは、器用さまたは計算に問題をもつユーザにとって特に有利である。
【0012】
本発明によるニードル・アセンブリは、注射針、近位ハウジング部材、遠位ハウジング部材および薬剤移送機能を含んでなるものであってもよい。近位ハウジング部材は、第1の薬剤を収容していてもよい。近位ハウジング部材は、第1の薬剤を収容するリザーバを含んでなるものであってよい。リザーバは、第1の薬剤を収容する薬剤チャンバでもよい。このリザーバの近位端は、近位ハウジング部材によって構成されてもよい。リザーバの遠位端は、遠位ハウジング部材によって構成されてもよい。リザーバの遠位端は、栓、たとえば、可動栓によって構成されてもよい。リザーバの遠位端は、遠位ハウジング部材に取り付けられたニードル・ハブにより構成されてもよい。
【0013】
近位ハウジング部材は、第2の薬剤を収容している薬物送達デバイスに、たとえば、ねじ係合を介して取り付けるように構成されてもよい。薬物送達デバイスは、取り付け前に第2の薬剤を収容していてもよい。ニードル・アセンブリは、取り付け前に第1の薬剤を収容していてもよい。注射針は、ニードル・アセンブリの遠位端のところ、特に遠位ハウジング部材のところに配置されてもよい。
【0014】
薬剤移送機能は、2つの状況のうちの1つにあってもよい。薬剤移送機能は、状況を切り換えるように構成されてもよい。第1の、または、初期の状態において、薬剤移送機能は、ニードル・アセンブリ内の第1の薬剤と薬物送達デバイス内の第2の薬剤との流体連通を阻止する構成されていてもよい。薬剤移送機能は、ニードル・アセンブリの薬剤チャンバからの第1の薬剤が送達されるときに第1の送達ステップ中にニードル・アセンブリ内の第1の薬剤と薬物送達デバイス内の第2の薬剤との流体連通を阻止するように構成されてもよい。第1の薬剤は、注射針を通して送達され得る。第2の状態において、薬剤移送機能は、第2の薬剤が送達され得るように薬物送達デバイスの作動中にニードル・アセンブリの注射針へ薬物送達デバイスから第2の薬剤を移送し得るように構成されてもよい。薬物送達デバイスが作動させられるとき、薬剤移送機能は、第2の状態にあり得る。ここで、薬剤移送機能は、第2の薬剤が2回目の送達ステップで送達され得るように薬物送達デバイスの作動中に薬物送達デバイスからニードル・アセンブリの注射針へ第2の薬剤を移送するように構成されてもよい。第2の薬剤は、注射針を通して送達され得る。
【0015】
薬剤移送機能は、さらに、移送シーリング部材を含んでなるものであってもよい。移送シーリング部材は、第1の薬剤と第2の薬剤の流体連通を阻止し得る。移送シーリング部材は、薬剤移送機能が第1の状態にあるときに閉ざされるかまたはそのままでもよい。移送シーリング部材は、薬剤移送機能が第2の状態にあるときに開放されるか、または、破壊されるか、または、刺し通されてもよい。
【0016】
遠位ハウジング部材は、そこに向かう近位ハウジング部材の相対的な軸方向運動が、第1の薬剤を注射針に入らせ、最終的にユーザに送達させられるように近位ハウジング部材と可動状態に係合されてもよく、たとえば、摺動可能に係合されてもよい。遠位ハウジング部材に向かう近位ハウジング部材の相対的な軸方向運動は、第1の薬剤を収容しているリザーバの体積を縮小させ得る。近位および遠位のハウジング部材の相対的な軸方向運動または入れ子状態の動きは、第1の薬剤を収容しているリザーバを圧縮し、この薬剤を注射針に入らせ、ユーザに送達させ得る。この動きは、注射針を通して第1の薬剤をリザーバから排出させ得る。
【0017】
一実施形態において、ニードル・アセンブリは、注射針、近位ハウジング部材、遠位ハウジング部材および薬剤移送機能を含んでなる。近位ハウジング部材は、第1の薬剤を収容し、おそらくねじ係合を介して第2の薬剤を収容している薬物送達デバイスに取り付けるように構成される。遠位ハウジング部材は、近位および遠位のハウジング部材間の相対的な軸方向運動が第1の薬剤を注射針に入らせ、最終的にユーザに送達させられるように近位ハウジング部材と可動状態で係合させられる(たとば、摺動可能に係合させられる)。薬物送達デバイスの作動時(たとえば、薬物送達デバイスの投与ボタンの作動時)、第2の薬剤は、それがユーザに送達され得るように 薬剤移送機能を介して薬物送達デバイスからニードル・アセンブリの注射針へ移送される。ここで、第1、第2の薬剤の送達が同じ注射針を介してなされ、さらに、両方の薬剤の送達が1回の連続注入ステップまたは複数回の注入ステップで行われ得るということは了解されたい。1回の注入ステップは、2回の別々の注入を行うことと比較してユーザ・ステップが減るという観点からユーザにとって便利な利点を提供する。この便利な利点は、特に注射を不快と思っている、または、計算または器用さについて問題を有するユーザにとって定められた治療とのコンプライアンスを改良することにもなり得る。薬物送達デバイスは、第1の薬剤の単独の投与量がニードル・アセンブリの近位ハウジング部材内に収容され得る一方で第2の薬剤(たとえば、インスリン)の複数回分の投与量を有するカートリッジを収容するように複数回投与量送達デバイスでもよい。
【0018】
ニードル・アセンブリは、種々の付加的なコンポーネントを含んでなるものであってもよい。たとえば、ニードル・アセンブリは、遠位ハウジング部材に取り付けられた注射針・ハブを含んでなるものであってもよい。注射針は、注射針・ハブ内に同軸に固定されてもよい。別の例において、ニードル・アセンブリは、さらに、注射針の遠位端とユーザとの偶然的な接触を防ぐための注射針・シールドを含んでなるものであってもよい。注射針・シールドは、遠位ハウジング部材に連結されてもよく、近位方向へ引込み可能であってもよい。別の例において、ニードル・アセンブリは、さらに、近位および遠位のハウジング部材の偶発的な相対的な軸方向運動を防ぐための錠止機構、たとえば、少なくとも1つのカム・ロック を含んでなるものであってもよい。さらに別の例において、ニードル・アセンブリは、さらに、遠位ハウジング部材または注射針の遠位端のいずれかに着脱自在に取り付けられる注射針・シーリング・キャップを含んでなるものであってもよい。
【0019】
薬剤移送機能は、種々のコンポーネントを含んでなるものであってもよい。薬剤移送機能は、移送針を含んでなるものであってもよい。薬剤移送機能は、移送シーリング部材を含んでなるものであってもよい。たとえば、薬剤移送機能は、移送針および移送シーリング部材を含んでなるものであってもよい。移送シーリング部材は、一方向弁を含んでなるものであってもよく、その場合、薬物送達デバイスの作動中に引き起こされる流体圧がこの弁を開く。別の例において、移送シーリング部材は、注射針の近位端によって突き通すことができるシール面を含んでなるものであってもよい。移送シーリング部材は、第1の薬剤と第2の薬剤の流体連通を阻止できる。移送シーリング部材は、ニードル・アセンブリに収容された薬剤を無菌状態に保つことができる。
【0020】
移送針は、ニードル・アセンブリと薬物送達デバイス内の第2の薬剤の流体連通を確立するように構成されてもよい。移送針は、薬物送達デバイスの容器を密封する突き通し可能なセプタムを突き通すように構成されてもよい。移送針は、ニードル・アセンブリと薬物送達デバイス内の第2の薬剤の流体連通を確立するように構成されたチャネルを提供してもよい。あるいは、移送針は、薬物送達デバイスの一部であってもよい。
【0021】
別の実施形態において、ニードル・アセンブリは、注射針、近位ハウジング部材、遠位ハウジング部材、薬剤移送エレメントおよび注射針・ハブを含んでなる。近位ハウジング部材は、第1の薬剤を収容している第1の薬剤チャンバを含み、おそらくねじ係合を介して第2の薬剤を収容している薬物送達デバイスに取り付けるように構成される。遠位ハウジング部材は、近位および遠位のハウジング部材間の相対的な軸方向運動が第1の薬剤を注射針に入らせ、ユーザに送達させるように近位ハウジング部材と可動状態で係合する。薬物送達デバイスの作動時、第2の薬剤は、それがユーザに送達され得るように 薬剤移送機能を介して薬物送達デバイスからニードル・アセンブリの注射針へ移送される。注射針・ハブは、遠位ハウジング部材に取り付けられ、そして、注射針は、注射針・ハブ内に、おそらく同軸に固定される。
【0022】
ニードル・アセンブリは、さらに、少なくとも部分的に第1の薬剤チャンバ内に位置する軸方向可動栓を含んでなるものであってもよく、この場合、第1の薬剤チャンバの遠位端が可動栓によって、密封され得る。可動栓は、(i)注射針の近位端によって、突き通し可能な突き通し可能部分および(ii)シーリング部分を含んでなるものであってもよい。
【0023】
この実施形態においては、近位および遠位のハウジング部材間の第1の相対的な軸方向運動は、注射針の近位端に可動栓の突き通し可能部分を突き通させることになり、そして、近位および遠位のハウジング部材間の第2の相対的な軸方向運動は、可動栓を近位方向へ動かすことになり、したがって、第1の薬剤を入ニードルに入らせ、ユーザに送達させることになる。第1、第2の相対的な軸方向運動は、1つの連続的な動きとして発生してもよい。
【0024】
少なくとも2つの薬剤を送達するためのニードル・アセンブリを用いる方法の一実施形態において、この方法は、(i)注射針、第1の薬剤を収容している近位ハウジング部材および近位ハウジング部材と摺動可能に係合する遠位ハウジング部材を含んでなるニードル・アセンブリを用意すること、(ii)ニードル・アセンブリを第2の薬剤を収容している薬物送達デバイスに取り付けること、(iii)注射針をユーザに挿入すること、(iv)第1の薬剤がユーザに送達されるようにニードル・アセンブリの近位および遠位のハウジング部材を相対的に軸方向へ動かすこと、および、(v)第2の薬剤がユーザに送達されるように薬物送達デバイスを作動させることを含んでなる。ここで、第1、第2の薬剤の送達が1回の連続的な注入ステップでなされてもよいことは了解されたい。ここで、この方法は、ここに開示する実施形態によるニードル・アセンブリを使用し得ることは了解されたい。ここで、この方法が、第2の薬剤がユーザに送達され得るように薬物送達デバイスの作動中に薬物送達デバイスからその注射針へ第2の薬剤を移送するめの薬剤移送機能をさらに含んでなるニードル・アセンブリを使用してもよいことは了解されたい。さらに、この方法は、薬剤移送機能が、移送針および一方向弁を含んでなる移送シーリング部材を含んでなり、そして、薬物送達デバイスの作動中に発生する流体圧が一方向弁を開くニードル・アセンブリを使用してもよい。
【0025】
ここに提案したようなニードル・アセンブリは、適切な互換性を持つインタフェースを有する任意の薬物送達デバイスと共に使用できるように設計されてもよい。しかしながら、不適切なニードル・アセンブリの適合しないデバイスへの取り付けを防ぐために専用のまたはコード化した機能特徴の使用を介して1つの排他的な一次薬物送達デバイス(または一群のデバイス)にその使用を制限するようにニードル・アセンブリを設計すると好ましいかも知れない。或る種の状況においては、ニードル・アセンブリが1つの薬物送達デバイスに専用であると共に、デバイスへの標準のドラッグ計量分配インタフェースの取り付けを可能にすることを確実にすると有利であるかも知れない。これによれば、ニードル・アセンブリが取り付けられたときにユーザが組み合わせ治療を行うことが可能になると共に、たとえば、制限するつもりはないが、投与量分割または一次化合物のトップアップのような状況において、標準のドラッグ計量分配インタフェースを介して独立して一次化合物の送達も可能になる。ニードル・アセンブリは、さらに、一次薬物送達デバイスへの再取り付けを防ぐか、または、他の手段を介してのニードルを通しての引き続く投与を防ぐかまたは阻止する機能要素を含んでなるものであってもよい。たとえば、ニードル・アセンブリは、ユーザがニードル・アセンブリから1回分の投与量を送達した後に作動させられるロッキング・ニードル・ガードを含んでもよい。それに加えて、ニードル・アセンブリは、以下のことを行うための1つまたはそれ以上の付加的な機能を含んでなるものであってもよい。すなわち、
・ひとたびニードル・アセンブリが使用され、取り外されたならば一次薬物送達デバイスへのニードル・アセンブリの再取り付けを物理的に防ぐこと。
・ひとたび使用されてしまったならばドラッグ計量分配インタフェースを介しての引き続く液体の流れを物理的/液圧的に防ぐこと。
・視覚による警告(たとえば、ひとたび挿入または流体の流れが生じたならばニードル・アセンブリ上の表示窓内のカラーおよび/または警告テキスト/マークを変えること)。
・触覚によるフィードバック(たとえば、使用後のニードル・アセンブリの外面上の触覚による機能の有無)。
【0026】
薬物送達デバイスは、複数回使用デバイスまたは単回使用の使い捨てのデバイスでもよい。さらに、薬物送達デバイスは、交換可能カートリッジ(またはリザーバ/チャンバ)を有するものでもないものでもよい。また、すでに標準の薬物送達デバイスを使用している患者に一回限りの余分な薬剤として処方され得る種々の条件のための1セットの異なったニードル・アセンブリを有するも可能である。
【0027】
ここで、薬剤は、たとえば、流れることが可能であり、フォースの作用を受けたときに安定した率で形状を変える液体、ガスまたは粉末として定義される流体であってもよい。薬剤は、別の流体薬剤と共に運ばれるか、溶解されるか、または、計量分配される固体であってもよい。さらに、ここで、単独の薬剤(たとえば、第1の薬剤)が、ドラッグ・エージェントの組み合わせを含んでなるものであってもよいことは了解されたい。さらにまた、単独の薬剤についてのここでの言及(たとえば、第2の薬剤を移送することについての言及)は、単独のドラッグ・エージェントもしくはドラッグ・エージェントの組み合わせの1回分の投与量もしくは複数回分の投与量に対する言及であり得る。一例において、薬剤は、インスリンのようなマスター・ドラッグ化合物であってもよい。本出願では特にインスリンに言及するが、インスリン類似体またはインスリン派生物、2つの可能性あるドラッグ組み合わせとしてのGLP−1またはGLP−1類似体、鎮痛剤、ホルモン類、β作用薬または副腎皮質ステロイドのような他のドラッグまたはドラッグ組み合わせ、または上述のドラッグのいずれかの組み合わせが使用され得る。
【0028】
ここでは、「インスリン」という用語は、ヒト・インスリンまたはヒト・インスリン類似体または派生物を含めてインスリン、インスリン類似体、インスリン派生物またはその混合物を意味するものとする。インスリン類似体の例としては、限定するつもりはないが、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒト・インスリン、Lys(B3)、Glu(B29)ヒト・インスリン、Lys(B28)、Pro(B29)ヒト・インスリン、Asp(B28)ヒト・インスリン、位置B28のプロリンが、Asp、Lys、Leu、ValまたはAlaと置き換えられており、そして、位置B29で、LysがProと置き換えられている可能性のあるヒト・インスリン、Ala(B26)ヒト・インスリン、Des(B28−B30)ヒト・インスリン、Des(B27)ヒト・インスリンまたはDes(B30)ヒト・インスリンがある。インスリン派生物の例としては、限定するつもりはないが、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒト・インスリン、B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒト・インスリン、B29−N−ミリストイル・ヒト・インスリン、B29−N−パルミトイル・ヒト・インスリン、B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒト・インスリン、B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒト・インスリン、B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒト・インスリン、B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒト・インスリン、B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒト・インスリン、B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒト・インスリン、B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒト・インスリンおよびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒト・インスリンがある。
【0029】
ここで用いられる「GLP−1」という用語は、限定するつもりはないが、エキセナチド(エキセンディン−4(1−39)、シーケンス H−His−GlyGlu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phelle−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2)のペプチド、エキセンディン−3、Liraglutide、またはAVE0010(H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−LysGln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−VEil−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−SerGly−Ala−Pro−Pro−Ser−Lys−Lys−Lys−Lys−Lys−Lys−NH2)を含めて、GLP−1、GLP−1類似体またはその混合物を意味するものとする。
【0030】
β作用薬の例としては、限定するつもりはないが、サルブタモール、レボサルブタモール、テルブタリン、ピルブテロール、プロカテロール、メタプロテレノール、フェノテロール、ビトルテロール・メシラート、サルメテロール、フォルモテロール、バンブテロール(barnbuterol)、クレンブテロール、インダカテロールがある。
【0031】
ホルモン類としては、限定するつもりはないが、下垂体ホルモン類または視床下部ホルモン類または調節性活性ペプチドおよびそれらの拮抗剤(たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリンブセレリン、ナファレリン、ゴセレリン)がある。
【0032】
上述の局面は、添付の図面を適切に参照しながら以下の詳細な説明を読むことによって当業者にとって明らかになろう。さらに、ここに開示する任意の実施形態の任意の代替案、入替え案または他の変更もしくは特徴が、代替案、入れ替え案または他の変更もしくは特徴が矛盾なく両立することになる程度まで任意の他の実施形態に応用し得ることが特に意図される。言い換えれば、ニードル・アセンブリまたはこのようなアセンブリを使用する方法の所与の代替案、入替え案または他の変更若しくは特徴および/またはその所与の実施形態と関連する任意の他のコンポーネントまたはコンポーネントの集合の開示は、その所与の実施形態に限定する意図がまったくないということである。さらにまた、上記の概要が例証であって、限定するつもりのないことを意図していることを留意されたい。
【0033】
類似の数字が類似の実体を示す以下の図面を参照しながら図示の実施形態を説明する。